【安価】女騎士「くっ、殺せ!」 オーク「>>2」(51)


女騎士「お前のような低級の魔物に負けるだなんて……! 生き恥を晒すくらいなら、私は潔く死を選ぶ! さあ殺せ!!」

オーク「……」

オーク(……ここで、「はい分かりました、殺します」というのは、結局は相手の望みを叶える形になるわけだから、なんか嫌だな)

オーク(なら犯すか? ……いや、それもありがちな展開だよな。個人的に面白くない)

オーク(ここはもう少し、面白味のある返しを……そうだ!)

オーク「>>2



※残酷すぎるもの、版権ネタはご遠慮ください

オークを低級の魔物と言ったな?その侮辱我慢ならん!
一週間後にまたここに来い!最上級の魔物とされるドラゴンを倒してここに連れてきて見せよう!


オーク「オークを低級の魔物と言ったな? その侮辱我慢ならん!」

女騎士「えっ?」


オーク「一週間後にまたここに来い! 最上級の魔物とされるドラゴンを倒してここに連れてきて見せよう!」

オーク「オークが……俺が、下等な存在ではないことを証明してやる!!」

女騎士「ええっ?」

オーク「では、しばしの別れだ! さらば!」ダッシュ!


タッタッタッタッタッ……


女騎士「……えええっ? わ、私にとどめを刺すことなく、走り去ってしまったぞ!? 何なんだ、あのオークは!」


……タッタッタッタッタッ


女騎士「!? 走り去ったかと思いきや、すぐに引き返してきた……だと……」


オーク「ドラゴン倒しに行く前に! 貴様には……先の戦いで俺が負わせた傷を癒した後、リンパマッサージを隅々まで行ってやろう」

女騎士「えっ!? なんで!?」

オーク「貴様には健康でいてもらわなければならないからだ! 万が一にも、俺が帰ってくる前に死なれては困るのではな!」


〈数十分後〉


オーク「よし、リンパマッサージ終了!! では今度こそさらば!!」ダッシュ!

女騎士「…………お、おう……」

女騎士(何だったんだ、あのオークは……)

女騎士(……それにしても……奴の回復魔法やマッサージの技量は、かなりのものだったな……)





オーク(……)タッタッタッ

オーク(……いやいやいやいや! なんつーことを口走ったんだ、さっきの俺ぇ!!)


オーク(しかし一度言ってしまったからには、有言実行をするのが雄というもの! とにかくドラゴンを倒しに行かなければ!)

オーク(そして俺が知っている限りで、ここから最も近い場所にいるドラゴンは――>>7に住んでいる奴だな!)




【ドラゴンは一体どこにいる?】

①麓に人里がある、ここからかなり離れた山の頂上
②海を越えた無人島
③自宅から徒歩5分
④その他(ご自由にどうぞ)

3


【岩山の洞窟前】


オーク「よし、さっそくドラゴンの住処に着いたぞ」

オーク(といっても、俺が暮らしてる洞窟のすぐ隣なんだけどな。奴とはほぼ毎日顔合わしてるし)


オーク「竜よ! 邪魔するぞー!」

ドラゴン『……ん? おお、坊じゃないか。何用じゃ?』

オーク「うむ、突然すまないな。実は、今日はお前を倒しに来たんだ」

ドラゴン『……ファッ!?』




オーク「――というわけでな。人間の女に、ドラゴンを倒して一週間後に連れてくると言ってしまったんだ」

ドラゴン『うわぁ……。お主、なんちゅーことを口走っとんじゃ』

ドラゴン『そんな阿呆なことせんでも、人間の女なんぞ、殺すなり犯すなりすれば良かったのに』

オーク「いやあ、たまには面白味のある行動をとりたくなって、つい……」


ドラゴン『しかし、儂を倒すと言ってものう』

ドラゴン『坊に殺されるのも、坊を返り討ちにして殺すのも、儂は御免じゃよ……』

オーク「だよなぁ。さすがに、お隣さんのお前と殺し合うわけにも、戦闘の余波でご近所さんに迷惑かけるわけにもいかないよな」

ドラゴン『うーむ……まあ、「倒す」といっても、死闘の果てに相手を殺すことだけが「倒す」ではないじゃろう』

ドラゴン『よし、坊よ! ここは一つ、>>10で勝負じゃ!!』

オーク「!?」




【秒数判定をします】
>>10の投稿時間の秒数が、
 1~30だった場合→勝負はドラゴンの勝ち
 31~59、00だった場合→勝負はオークの勝ち

野球拳


ドラゴン『ここは一つ、野球拳で勝負じゃ!!』

オーク「!?」

ドラゴン『あれじゃよ、あれ。歌って踊ってジャンケンをして、負けた方が服を一枚ずつ脱いでいくというあれじゃ!!』 ※なお、本家野球拳は脱がない

オーク「待て待て待て! 一枚ずつ脱いでと言っても、今の俺は腰布一枚しか身に付けていないぞ!」

オーク「お前に至っては、体は鱗に覆われているが、服は一枚も着てないじゃないか!」

オーク「何より、オークとドラゴンで野球拳って、視覚的に誰得なんだその勝負は!!」

ドラゴン『ほっほっほ、心配するでない。お主の服はちゃんと用意しておるし、儂も――』


【ドラゴンは じゅもんを となえた!】

【ドラゴンは 第二形態(人間体)となった!】


ドラゴン→竜娘「ふふん。どんなもんじゃい」ドヤァ

オーク「おお、その姿は久々に見たな……しかしさっきから、何故そこまでやる気に満ち溢れてるんだお前は……」




※なおドラゴンは、当初はお爺ちゃんキャラの設定でしたが、野球拳の安価がきたため、急遽ジジイ言葉の美少女という設定になりました


竜娘「というわけで、舞台は揃ったぞ! いざ、尋常に勝負!」

オーク「えぇ……結局、野球拳で勝負する流れなのか……!?」

オーク「……しかし、お前がそこまでやる気というなら、この勝負は受けるしかないな」

オーク「いくぞ!」


オーク・竜娘「「アウト! セーフ! ヨヨイノヨイ!!」」





〈翌朝〉


オーク「ぐああああぁぁぁぁ! 負けたああああぁぁぁぁ!!」マッパダカ

竜娘「ふっ……実に良き戦いであった」

オーク「というか一晩中何をやってたんだろうな俺たちは」


オーク「それはそうと、ドラゴンを倒すつもりが逆に倒されてしまった……。これでは、あの人間の女に顔向けできない……!」

竜娘「……それなんじゃがなぁ。なあ、坊よ」

竜娘「その人間の女について、儂は、少しばかり気になることがあるのじゃ」

オーク「何?」

竜娘「その小娘は騎士だったのじゃろう? となれば、所属している組織から、ここらの魔物を討伐するために派遣されたのじゃろうが……それは、何のためじゃ?」

竜娘「ここは人里からかなり離れとるし、ここらで暮らしている魔物となれば儂とお主くらいしかおらぬ。そして儂らは、積極的に人を襲うことはせぬ。わざわざ討伐に向かう理由などなかろうに」

オーク「……確かに。しかも、魔物討伐ならば、騎士といえど複数人でパーティを組むのが通常だ。あの女が一人きりだったのも、今考えてみればおかしな話だな」

竜娘「まあ、憶測であれこれ考えても、真相は分からぬがな。その小娘とは、6日後に会う約束をしているのじゃろう? ならば、その時に尋ねてみれば良い」

オーク「それもそうだな……。ちゃんと待っていてくれたら良いのだが」




オーク「……それにしても、あと6日かー。その間、特にやることもなくて暇だなー」

竜娘「ならば、儂とジェンガで遊ばぬか?」

オーク「よしきた。次こそは負けんぞっ!」


〈一週間後〉


オーク「む、きたか」

女騎士「……ああ」

竜娘「おほー。貴様が、坊に喧嘩ふっかけて負けた人間か。しかしなかなかの美人じゃのう」

女騎士「? その子は、一体……」

オーク「ドラゴン」

女騎士「は?」

オーク「こいつが、俺が一週間前に連れてくると言ったドラゴンだ」

オーク「もっとも……俺にじゃんけんスキルが足りなかったが故に、倒すことはできなかったがな……」

女騎士「はあ??」


オーク「(ここ一週間にあったことを説明)――というわけだ」

女騎士「待って。ねえ待って」

女騎士「つまりお前は、お前たちは――「オークが低級な魔物ではない」と証明すると! そう言っておいて、この一週間! 野球拳やらジェンガやらで遊んでたってことか!?」

竜娘「遊びではない! いや遊びではあるが、遊びであるとともに真剣な勝負だったのじゃ!」

オーク「いや、第三者(女騎士)から言われると改めて分かるというか、本当に何をやってたんだろうな俺たちは……」

オーク「……だ、だが! 俺は、龍相手に正々堂々と戦ったぞ! 結局負けてしまったが、俺は下等な存在ではないんだ!!」

女騎士「い、いや、それは私が悪かった。負けた悔しさのあまり、低級な魔物と罵ってすまなかった……」

竜娘「……まあ、オークのプライドをかけた戦いに関しては、いったん置いといて」

竜娘「人間の女よ。儂は貴様に聞きたいことがあって、今日ここまで足を運んだのじゃ」

竜娘「貴様は何故、わざわざこの地までやって来た? 坊を倒すためか? 儂を倒すためか? それとも、別の理由があるのか??」

女騎士「そ、それは……。……実は……>>17

最近私含めた女性騎士団員達が胸が大きくなり過ぎて肩が凝って仕方がなかったので、この地域にいると噂される凄腕のマッサージ師を雇う為に…


女騎士「実は……最近、私含めた女性騎士団員達が胸が大きくなり過ぎて、肩が凝って仕方がなかったので」

オーク「は?」 竜娘「ん?」

女騎士「この地域にいると噂される、凄腕のマッサージ師を雇う為に……私はやって来たんだ」

オーク(ちょっと予想の斜め上がきた……)

オーク(確かにこの女、やたらと胸が大きくて、マッサージした時になんかは肩が凝っているのがよく分かったが……)

オーク「……いやしかし、この辺境には、俺と竜くらいしかいないぞ? 凄腕のマッサージ師なんぞ、見たことも聞いたことも――」

女騎士「いや、お前」

オーク「えっ」

女騎士「だから、その凄腕マッサージ師は十中八九お前だよ。私も施術を受けてその技量を体感したのだから間違いない」

竜娘「ふむふむ。儂も時々マッサージしてもらうが、坊の腕は良いからのう。凄腕と言われてもおかしなことはあるまいて」

オーク「えっ、えっ」


オーク「えぇ、俺が……凄腕マッサージ師? スカウトが来るほどの? ……ほほー……そっかあ……そーなのかぁ……」テレテレ

女騎士「しかし、凄腕マッサージ師を見つけられたには見つけられたが……さすがに、オークを連れて帰るわけにはいかないからな。結局は、私の無駄足になってしまったわけだ……」ションボリ

竜娘「真かも定かでない噂を信じてこんなところまで来なくとも、そこらのマッサージ師を雇えば良かった話ではないかのう……?」

女騎士「だって今は、人間と魔族の戦争が長引いて、色々と緊迫している状況だろう? 魔王城に突入したはずの勇者は行方不明になるわ、和平交渉を進めていた魔王は部下からクーデターを起こされてそちらも行方不明になるわで、いつまで経っても平和な世が訪れない」

女騎士「そんな状況下で、いきなり『騎士団の女性団員たちがそろって巨乳化する』なんてわけのわからないことが起きたんだ。私たちは肩こりするわで、男性陣も目のやり場に困るわで、騎士全員に相当なストレスがかかっている」

女騎士「このままでは、騎士団全体の戦力が低下してしまう。そんな最悪の事態を起こさないためにも、是非とも『凄腕』を連れて帰りたかったんだよ、私は」

オーク「……俺がオークの姿だから、ダメなのか?」

女騎士「……えっ?」

オーク「実はな。今こそオークの姿をしているが、俺の正体は――――>>20なんだ」


【オークの正体は?】
①呪いをかけられて、オークに姿を変えられてしまった勇者
②呪いをかけられて、オークに姿を変えられてしまった魔王
③その他(ご自由にどうぞ)

姿が醜いと天界を追われた邪神


>>20まさかの壮大な設定に笑いました。安価ありがとうございます


オーク「――――姿が醜いと天界を追われた邪神なんだ」

女騎士「!!?」

オーク「さらに、天界を追われた際、女神の力で種族をオークに変えられてしまったのだ」

竜娘「改めて聞くと、ひっどい話じゃのー」

女騎士(おいおいおいなんかいきなり壮大な設定が出てきて理解が追いつかないぞ!?)

オーク「しかし……呪いさえ解けば、俺は本来の姿に戻れるだろう。それでも醜いとはいえ……オークの姿でいるよりかは、マッサージ師として働くのに支障は出ない……と思う」

オーク「せっかくこのご時世に、遠方からはるばるスカウトしに来てくれたのだ。誘われたからには、それに応えるというのが雄というもの!」

オーク「こうなったら……俺にかけられた呪いを解き、必ずや、貴様の騎士団に至高のマッサージを届けに行こうではないか!!」

女騎士「えっ、そういう流れになるのか!?」

竜娘「ほっほっほ、それはまた面白そうじゃのう! そういうことならば、儂も付き合おうぞ」

竜娘「というわけで――ひとまず儂と坊は、小娘について行くとするかの。坊の呪いを解く手がかりを探しつつ、小娘の所属する騎士団がある街へ向かおうぞ」

女騎士(……どうしてそうなるんだ……)


女騎士(聞けば聞くほど、到底信じ難い話だ。本当にこのまま、こいつらを連れて行って良いのだろうか?)

女騎士(……だが……普通なら同種で群れを作るオークでありながらたった一人で行動し、それなりの知能を持って流暢に話し、ドラゴンと交流し、回復魔法まで使いこなす。そんなこいつがただのオークとは到底思えない)

女騎士(本当に、天界を追放された邪神だというのか? それは分からないが……一度、付き合ってみるのも…………面白い、かな?)


竜娘(とっさに付き合うと言っものの、やはり、不可解な点が多いのう)

竜娘(騎士団で起こった、『女性団員たちの胸が大きくなる』という現象。奇病か? 何者かからの呪いか? まるで見当が付かぬ)

竜娘(こんな人里離れた地に、『凄腕のマッサージ師がいる』などという噂が流れた経緯も分からぬし……。……ううむ……)

竜娘(……しかし、謎が多いという点も踏まえて、この状況…………実に、面白そうじゃのう♪)


オーク「よーし、凄腕マッサージ師の冒険譚だー! きっと面白くなるぞー!!」


こうして、オーク(元邪神)と女騎士(巨乳)とドラゴン(野球拳が好き)の三人による、冒険の旅が始まった。

【第一部 完】


せっかく安価をもらえているのに、それを面白く捌くのがとても難しい……

安価くださった方々とお読みくださった方々ありがとうございます。


【次回、一行はどこに向かう?】>>24

女騎士の旅支度兼巨乳化した騎士団員達の様子を見るために女騎士の暮らす町に行く


【とある町】


女騎士(女神様によって天界を追われ、姿をオークに変えられてしまった邪神を、元に戻すための旅が始まった)

女騎士(……そして、そのような、壮大かつ荒唐無稽な旅に巻き込まれたのが私だ……。ドウシテコウナッタ)

女騎士(さて。今、私たちは――ひとまずは私の旅支度、兼、巨乳化した騎士団の仲間たちの様子を見るために、私の暮らしていた町に帰ってきたわけだが)


オーク「ついたぞ! ここが、俺の顧客たちの住む町か!」

竜娘「儂は人の姿に化けているし、坊も、儂が用意した全身鎧を着込んでおる。これならば、『プレートアーマーを装備したとても大柄な人間』と誤魔化せるじゃろう。きっと」

女騎士(先行きが心配だなぁ……)


??「あ! せんぱーい!」


オーク「ん? 何だ? 童顔なのに胸の大きな少女が、こちらに向かって走ってきたぞ」

女騎士「あれは私の後輩だ! ただいま!」


少女騎士「女騎士先輩、お帰りなさい! ご無事で何よりです!」

女騎士「ああ。少女騎士も、元気そうで何よりだ。…………いや」

女騎士「少し、顔色が優れないようだな? もしかして、私がいない間に何かあったのか……?」

少女騎士「……わ、分かるんですか? 相変わらず先輩には、隠し事ができませんね。……実は……」

少女騎士「先輩が『伝説のマッサージ師を探す』と仰って、旅に出ていた間に……この町で、>>27という事件が起こったんです!」

女騎士「な、なんだって!?」




オーク「なんか、俺たちそっちのけで話が進んでるなぁ」

竜娘「しかし、今の話は聞き捨てならないのぅ」


【この町に何が起こった?】

野球拳を仕掛けてくるゴブリンの群れに襲われる


少女騎士「先輩が『伝説のマッサージ師を探す』と仰って、旅に出ていた間に……この町で、『野球拳を仕掛けてくるゴブリンの群れに襲われる』という事件が起こったんです!」


女騎士「な、なんだって!?」



オーク「なんか、俺たちそっちのけで話が進んでるなぁ」



竜娘「しかし、今の話は聞き捨てならないのぅ」


女騎士「……いや、本当に、なんだって?」

女騎士「ゴブリンどもが襲撃してきた、という部分は分かるが……野球拳を仕掛けてくるというのは、一体……」

少女騎士「そうですね。野球拳、というのは、少し語弊のある言い方でした」

少女騎士「実は……最近になって、この町を何度もゴブリンの群れが襲撃して、女性が拐われる事件が発生しているのですが」

少女騎士「何とか救出することができた、少数の女性たちから聞いた話によりますと……そのゴブリンたちは奇妙なことに、野球拳のような『ゲーム』を行っていたんだそうです」

少女騎士「誘拐してきた女性を拘束し、その前でゴブリンたちが力比べをして……一回の勝負が終わるたびに、勝った方が……」

少女騎士「……っ……その……女性の服を、少しずつ、剥ぎ取っていったそうです」

少女騎士「そうやって、時間をかけて裸にした後……その女性を、寄ってたかって乱暴していたとか」

女騎士「っ……!?」


オーク「……ゴブリンが、繁殖目的で人間の女を拐うこと自体は、良くあることだが……」

竜娘「一般的に知性が低く、性欲が強く、女と見ればすぐにがっついてくるような魔物が……犯す前にわざわざ時間をかけて遊ぶというのは、ちと珍しい話じゃのう」

少女騎士「やっぱりそうですよね? しかもそのゴブリンたち、ゴブリンの割にやたらと強くて、我々騎士団もなかなか殲滅させることができなくって、……って」

少女騎士「……あの、先輩。そういえば、この人たちはどちら様ですか?」

オーク「ふっ……聞いて驚け。実は、俺こそが、かの『伝説のマッサージ師』なのだ」

少女騎士「えっ?」

オーク「そして隣にいるのは、俺の仲間のドラゴンだ」

少女騎士「ええっ?」

竜娘「まあそこらへんの事情は、後で話すとして……」

竜娘「『野球拳をするゴブリン』。野球拳好きの儂にとっては、聞き捨てならない話じゃ!」

竜娘「ここは是非とも、そのゴブリンどもをおびき寄せ、一戦交えなければ! こうなったら……>>30


【ゴブリンをおびき寄せるために……>>30

①「儂(竜娘)が囮になろう!」
②「そこの小娘(女騎士)を囮にしよう!」
③「そこのちっこいの(少女騎士)を囮にしよう!」
④その他(ご自由にどうぞ)

1


竜娘「ここは是非とも、そのゴブリンどもをおびき寄せ、一戦交えなければ! こうなったら……儂が囮になろう!」

女騎士「はあ?」
オーク「ほほう」

少女騎士「ちょっ、えっ、何を言っているんですか!? 私とそう年の変わらない女の子に、そんな危険なことは任せられません!」

オーク「人間の少女よ、安心しろ。先ほども言った通り、こいつは何千年も生きてきたドラゴンだ。ゴブリンなど敵にもならないさ」

オーク「俺としても、顧客たちの身の安全を確保しなければ、マッサージ師としての仕事を始めることができないからな……。ゴブリンどもは早急に倒さねば!」

少女騎士「……その動機はちょっとよく分かりません……」

オーク「というわけで、その【野球拳を仕掛けてくるゴブリン】とやらの駆除は、そこの竜と俺に任せてくれ!」


――こうして、竜娘たちは町に着いて早々、ゴブリン退治に乗り出すこととなった。




※以下しばらくの間、地の文注意


その日の晩。人間の暮らす町からそう離れてはいないゴブリンたちの洞窟に、新たな『生贄』が拐われて連れてこられた。

洞窟の中で最も広い、さながら大広間のようなドームの中央で、十字架にかけられた一人の少女。

低俗な魔物にヒトの美醜が推し量れるはずもないだろうが、瑞々しい肌にすんなりと伸びた手足は、ゴブリンをも魅了するには事足りる。極上の獲物を前にして、奴らの興奮も普段以上に高まる中、その残酷な『ゲーム』は始まった。

『ゲーム』の方法は極めて単純。群れの中から無作為に選ばれた二体のゴブリンが、相撲に似た試合を行って――勝った方のゴブリンには、少女の衣服を一片だけ破り取る権利が与えられるのだ。

試合は何度も行われて、少女が身に纏う衣装は、少しずつ、少しずつ、見るも無残な布切れへと変わっていく。

ゴブリン『ギヒヒヒヒッ……!』

服を剥ぎ取るゴブリンはその隙に生じて、乳房や尻肉を揉み、肌に舌を這わせた。それを見ている周りのゴブリンたちも、徐々に見える面積を増やしていく少女の素肌に、股間のモノを硬く滾らせていく。

やがて、ついに、少女の裸身を隠す布が全てなくなった瞬間が、『ゲーム』終了の合図だった。

それから先は、ルールも何もない。彼女の胎に己の子種を注ぐべく、ゴブリンたちが一斉に、広間の中央に向けて走り出した――

――その時だった。

「つまらぬ」

それまでは沈黙を貫いてきた少女が――竜娘が、あたかも突き放すような口ぶりでそう述べたのは。

直後。竜娘の体から放たれた『炎』は、彼女を拘束していた十字架を、たったいま彼女に触れようとしたゴブリンたちを、跡形もなく吹き飛ばした。


竜娘「本当につまらん。野球拳と呼ばれるからには、スリリングで対等で、真っ向の真剣勝負が楽しめると思っていたのに……結局は、一方的な陵辱だったではないか! くらだぬ、つまらぬ!」

駄々っ子のように地団駄を踏んだ小さな足が、洞窟全体に大きな揺れを引き起こし、苛立たしげに振り回した細腕が、広間の端の方にいた残りのゴブリンたちを消し炭にする。

昼間にオークが予言した通り、竜娘は圧倒的な実力差で以て、一方的な殺戮を行うのだった。

……そして、一分足らずでその場にいたゴブリンたちを殲滅した後、竜娘はポツリと呟いた。

竜娘「……しかし……儂にとっては児戯と呼ぶにも腹立たしい、つまらぬ行為であっても、人間どもにとってはそうではあるまい」

竜娘「身を守る衣装を少しずつ奪われていく屈辱、その後に待ち構える強姦への恐怖。そこには、ただ普通に犯される以上の絶望があるじゃろう。人間どもを追い詰めるのに、この『ゲーム』はなかなか有効じゃ」

竜娘「低脳なゴブリンどもにそれを教え込んだ『貴様』は、なかなかの遣り手のじゃのう。……ほれ、そろそろ隠れてないで出てきたらどうじゃ?」

>>34「…………」

竜娘が服を剥ぎ取られ始めた時からこちらの様子を伺っており、竜娘も気付いていてあえて遊ばせていた、ゴブリンたちの『親玉』。

ゴブリンたちを使って、人間の娘たちにこの上ない絶望を与えてきた真犯人が、ついに、竜娘の前に姿を現した――。




【ゴブリンたちの親玉はどんな奴?(人間、魔族、モンスター等、なんでも可)】>>34

ダークエルフの男、ただし姿を表したのは幻影で本体は別角度から竜娘を暗殺すべくクロスボウで狙っている


【ダークエルフの男が あらわれた!】


ダークエルフ「…………」

竜娘「なるほど、貴様はダークエルフだったか。……んん? ダークエルフという種族はいつの世も、人間側にも魔族側にも味方せず、かといって敵対もせず、中立を保つ主義であったと記憶しておるが……」

ダークエルフ「……今回の戦争からはちげえよ。オレたちは新魔王に忠誠を誓い、人間どもと戦う道を選んだ」

竜娘「新魔王? あー……つい最近、穏健派であった先代を排除して、新たな魔界の支配者となった奴のことじゃな」

竜娘「『オレたち』ということは、お主一人だけでなく、ダークエルフの一族が丸ごと魔王側についたのか? 長年中立を謳ってきた種族が、なぜ急に…………まあ、儂には関係のない話じゃ」

竜娘「とにかく、ゴブリンどもは倒し、この町の人間が襲われることはなくなった。儂と坊の目的は果たされた。結果としてお主の行動を邪魔したのは悪かったが、儂はこれ以上、この問題に関わる必要もない――」

竜娘の言葉の途中で、ドスッ、と大きな音が響いた。

少女の美しい裸身に、背後から、クロスボウの矢が突き刺さったのだ。

かなりの衝撃であったはずだが、竜娘は真っ直ぐ立ったまま微動だにせず、眉ひとつ動かさない。

竜娘「……繰り返すが、悪かったとは思っておる。しかし儂はそれについて、償わねばと思えるほど殊勝な性格ではなく、矢一本で倒れるようなヤワな体でもない。それが全てじゃ」


ダークエルフ「……。ああ、そうかよ」

竜娘の正面に立っていた、褐色肌の青年の姿がぼやけて、煙のようにかき消える。

消えた『幻影』の代わりに、次いで現れたのは、竜娘の背後で姿を隠していた『本体』だった。

ダークエルフ「てめえにオレと戦う気がないなら、オレはいったん撤退させてもらうぜ。だが、邪魔されたことをオレは忘れねえし、許しもしねえ」

ダークエルフ「次会った時は、必ず痛い目に遭わせてやるよ。じゃあな」

竜娘「おう。さらばじゃ」

ダークエルフの男は足早にその場を立ち去り、竜娘は背後を振り向くこともせずにじっと佇んでいた。

男の気配が完全になくなってから、背に手を回し、クロスボウの矢を引き抜く。矢はあっさりと抜けて、矢傷もすぐに消えてしまった。

竜娘「……さあて。また謎が増えて、どんどんややこしくなってきたのう……」

ため息混じりの呟きが、数多のゴブリンの遺灰がまち散らされた洞窟の中で、やけに響くのだった。




【翌朝】


オーク「というわけで」

オーク「竜がゴブリンらを殲滅している間に、俺と女騎士が捕らえられていた女たちを救出した。これにて一件落着だ!」

女騎士「……まさか本当に、ドラゴン少女が一人でゴブリンどもを全滅させるとは思わなかったぞ……」

少女騎士「えええええ本当に一晩で事件解決しちゃったんですかあああ!?」

竜娘「ほっほっほ。儂の手にかかれば、この程度の騒動などチョチョイのチョイじゃ!」

オーク「まあ、終わった話はもうどうでも良いんだが」
竜娘「おいこらまだ終わらせるな。もっと儂を褒めろ」

オーク「話題を変えるぞ。例の、騎士団の女たちの胸が大きくなった件だ」

オーク「俺も少し観察させてもらったが、どうやらあれは、『呪い』の一種のようだぞ」

女騎士・少女騎士「えっ!?」

オーク「女騎士をよく見た時から、もしかしてと思っていたが……他の女の団員たちを見て確信した。そいつら全員から、僅かではあるが、確かに呪いの気配を感じる」

オーク「そして、魔術や呪術というものは、かける相手の種族によって気配が変わる。貴様らにかけられた呪いは、恐らくは、>>38によるものだ」


【呪いをかけた相手の正体(種族)は?】>>38
①人間  ②魔族  ③先代魔王  ④天界の女神  ⑤その他(ご自由にどうぞ)

4


オーク「貴様らにかけられた呪いは、恐らくは、天界の女神によるものだ」

少女騎士「!?」

女騎士「――いやいやいや! さすがにそれはないだろう!」

女騎士「天界の神は人類の味方だ。その女神様が、我々人間を呪うなどあり得ない!!」

竜娘「うーむ。坊は、気配で相手を推測した言うたが……それならば、呪いをかけたのが女神本人とは限らぬぞ?」

竜娘「そもそも『神』という存在は、人間界や魔界に対して、必要以上に干渉してはならぬ決まりがあると聞くし」

竜娘「女神そのものではなく、女神の加護を受け、その力を分け与えられた者が犯人という可能性もあるじゃろう」

オーク「なるほど。しかし、女神の加護を受けた者となると……」

少女騎士「女神信仰の教会に属する人か……勇者様、でしょうか」

女騎士「教会の関係者も、勇者も、やっぱり人間側の存在であることに変わりはないじゃないか。私たち同族に呪いをかける動機が見当たらないぞ!」

オーク「まあこんな時代だから、貴様が何もかも魔族のせいだと決め付けてしまうのも仕方ない。だが実際は、いつの世も、人が人を呪うなんてありふれた話だと思うんだがな」

オーク「とにかく、俺は自分が読み取れたものを正直に話しただけだ。具体的に誰が呪いをかけた犯人かは分からんし、呪いの解き方も知らん。ましてや動機なんてさっぱりだ」

女騎士・少女騎士「……」


竜娘「……しかし……こやつらの胸を膨らませたのは呪いによるもので、その呪いの力は天界の女神由来のものだと分かって。それで、坊はこれからどうするつもりじゃ?」

オーク「それがなあ。女騎士たちにかけられた呪いなんて、俺たちには無関係の話で――いや、違うか」

オーク「そもそも、女たちの胸が大きくなって、肩が凝るようになったから、凄腕マッサージ師の俺の存在が求められたわけで……。そう考えると、俺にとっては、奴らの呪いが解けない方が良いのか?」

女騎士「おいこら」

オーク「ああでも、どちらにせよこの姿じゃマッサージ師の仕事なんてできないから、俺にかけられた呪いを解く必要があるわけで。ついでにその呪いも、天界の女神の力によるもので……ああもう、ややこしいな!」

竜娘「こんがらかってきたなら、いったん話を戻そうぞ」

竜娘「要するに、坊にかけられた呪いも、そこの小娘どもにかけられた呪いも、系統としては同じものというわけじゃろう。同じ女神の力が根源にあるのなら、解呪の方法も、案外似ているかも知れぬのう」

女騎士「……! つまり、私たちにかけられた呪いを解く方法を探すことは、オークにかけられた呪いを解くために役立つかもしれないし、その逆も有り得るということか!?」

オーク「なん……だと……!? そのことが分かった以上は、もう、俺もお前らの呪いを放って置けないじゃないか!」

竜娘「決まりじゃな。次に儂らがすることは、坊と小娘たちにかけられた呪いを解くための冒険じゃ。ふふ、また面白くなってきたのう♪」

少女騎士(……話についていけない……)


オーク「というわけで、人間の娘よ。これからもよろしく頼むぞ」
竜娘「頼むぞー」

女騎士「分かってはいたが、結局、私が同行することは決定事項なのか?」

竜娘「当たり前じゃ。そもそもこの町にやって来たのは、貴様の旅支度を整えるためだったではないか」

女騎士「それは、確かにそうだったけど」

女騎士(……私はまだ、私たちの身に起きたこの異常な現象が、女神様の力によるものだとは思えない。けれど……現状を改善させられる可能性が少しでもあるのなら、私はそれに賭けたい)

女騎士(女神様によって天界を追われ、姿をオークに変えられてしまった邪神を、元に戻すための旅は――――たった今、私たち自身を救うための旅にもなったわけだ)

女騎士(……とにかく、頑張ってみよう)


こうして、オーク(早くマッサージ師として活躍したい)と、女騎士(女神の呪いで巨乳になった)と、ドラゴン(野球拳が好き)の三人による、冒険の旅は続くのだった。

【第二部 完】




【次回、一行はどこに向かう?】>>42

天界の女神に纏わる聖地

天界を追放されて豚に身をやつしている元神って猪八戒さんかな?


>>43言われてみれば、確かにまんま猪八戒ですね……


女騎士(私を含む、騎士団の女性団員たちにかけられた『巨乳化』の呪い。とても信じられない話だが……オーク曰く、それは、女神様由来の力によるものらしい)

女騎士(そこで私たちは、天界の女神様に纏わる聖地へと向かったのだが――)


【聖地の町】


オーク「む。着いたな」

竜娘「ここが聖地か! 随分と豊かな街じゃのう!」

女騎士「ここは数千年も前に、女神様が降臨なさり、その加護を受けた土地なんだ。だから神殿が建てられて、そこを中心とした大都市が築かれた」

女騎士「今は戦時中だから、これでも人は少ない方だと思うぞ? 古くから、世界各地より巡礼に訪れる、多くの信者や観光客で賑わってきた街だ」


オーク「確かに微かではあるが、町全体にあの女神の力を感じるな……。さて、これからどうしようか」

オーク「情報収集のためには、その神殿とやらに入ってみるのがもっとも有効な手段の気もするが…………いかんせん、俺と竜はなぁ」

女騎士「あー……お前がオークであることは絶対にバレてはいけないが、さすがに全身に鎧を纏った状態じゃ、神殿の中には入れてもらえないからなぁ……」

竜娘「儂もヒトの姿に化けているとはいえ、高位の神官が相手となれば、正体に気づかれる可能性が高いじゃろうな」

女騎士「となると、神殿で情報収集するのは私一人というわけか。――よし! それじゃあ、さっそく行ってくる!」

オーク「ああ、よろしく頼む――」




オーク(というわけで、神殿に入れない俺と竜は、>>46でもしようか)


【オークと竜娘は、聖地の町で何をする?】>>46

今夜の宿探し


オーク「というわけで、神殿に入れない俺と竜は、今夜の宿探しでもしようか」

竜娘「了解じゃ! ならば、この町で一等上等な宿に泊まるとするかのう」

オーク「おいおい、俺らにそんな金はないだろ……」

竜娘「金ならあるぞい」 チャリン

オーク「ん? その、キラキラ光るコインみたいなものは――」

竜娘「儂の鱗じゃ! 儂にとっては抜け毛みたいなもんじゃが、人間どもにとって、ドラゴンの鱗は最高級の素材じゃろう?」

竜娘「だからこれ一枚で、貴族御用達の高級宿にだって、何泊でも泊まれるはずじゃ!」

オーク「なるほど! それなら、さっそく向かうとするか」




【高級宿屋・受付】


スタッフ「大変申し訳ございませんが、当館は現在、満席となっておりまして――」

オーク「えっ!?」  竜娘「なんと」

オーク「そ、そんな……あいつは、今は人が少ないと言ってたのに……!」ガックリ

竜娘「……」

竜娘(儂らのような、素性も分からぬ輩を泊めたくはないのか。それとも、本当に客でいっぱいなのか。……あるいはその両方か?)

オーク「……まあ、満席なら仕方ないよなぁ。仕方ない、他所を当たって――」


   ???「大変だー!!」


オーク「!」

竜娘「何やら、奥で騒ぎが……?」


   ワーワー ギャーギャー


従業員A「おい、何があった!」

従業員B「それが……>>50が! ちょっと目を離した隙に、>>50が、姿を消してしまったんだ!!」


オーク「えっ?」

竜娘「なんと。それはまた、面白そうな話じゃのう」


【高級宿屋で行方不明になったのは……>>50

①巡礼に来ていた貴族のお嬢様
②拘束していた奴隷
③今晩の夕食に使う豚
④その他(ご自由にどうぞ)

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