【安価】異能バトル (37)

「次は大丈夫だから!……私が」

「──僕が守ってみせるから!」

壊れた世界は無に還り、再構築を開始した。虚構の瓦礫の中で崩れる青空を仰いだ。そこに君臨するのは偽りの神である。無慈悲の光が街を焼き、記録は途絶えた。

春風が桜の花びらを巻き込んで心地よく吹いた。出会いと別れの季節に通り過ぎる日常から切り取られた人々が、かりそめの世界へと召し上がられ命を奪い合う。

異能戦が、今始まる。


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楠 創太(くすのき そうた)はこの春から高校二年生になる。つい先ほどまで友人の姫野 咲良(ひめの さくら)、榊原 真太郎(さかきばら しんたろう)と共に帰路についていた。

創太「ここは……?」

日光を手で遮り、ゆっくりと目を開けた。周囲を見渡すと、現在地が学校のような場所であることがわかった。ただ、それ以上に身の置かれている状況の把握が追いつかず混乱するのみであった。

いつのまにか10センチ四方の紙を掴んでいることに気がつく。そこには創太の異能──この世界における特例中の特例が書かれていた。


【接続〈スイッチャー〉】
どこかから異能を借りる。
一度の戦いで一回ずつのみ使用可能。重複した使用はできないが、相手が変われば再使用できる。

異能の説明文の下にはこう続いていた。

「これはあなたに与えられた力です。これをふんだんに使って生き残ってください。最後の1人になれば願いを何でも叶えます」

創太「意味わかんねぇよ……。そうだ、咲良?! 真太郎……!」

声は春の陽気に溶けて消えた。状況確認のため少し歩いた。創太は現在、校舎の屋上にいる。そこから見えるのは運動場とビル群、その反対側には住宅街くらいだった。

ガタン、と勢いよく扉が開いた。ひどく風化していたので金属の擦れる音が耳障りだった。
先ほどの創太の呼び声を聞いて駆けつけたのは……

名前
性別
性格
容姿
特徴
異能
>>5

名前 楠木 夜鷹
性別 男性
性格 ほぼ無感情 基本他人に興味を持たない
容姿 塗り潰されたように真っ黒な髪と目 顔は死んでる
特徴 形見のネックレスを身に付けている以外は普通のリーマン
異能 剣皇(ソードマスター)
瞬時に剣を作り出せる能力 刃の部分だけ形成して地面から突き出す、といったトリッキーな使い方も可能

これキャラクター何人くらい作るんですか?

>>7
多くても15人くらいだと思います

楠木「……」

【剣皇〈ソードマスター〉】
自由に剣を作り出す能力。手を触れていれば数メートル圏内の壁や地面からも刃を出すことができる。

楠木「私は、私の願望のために善悪を顧みず殺しを犯す」

創太「殺し……?!」

目や髪、そしてスーツの色合いから黒い印象のある男はただの作業同然に言葉を吐いた。

楠木「そこにどのような恨みつらみがあっても……私には『関係のない死がそこにあるだけ』だ」

滑らかな所作で細身の軍刀を生み出し、ゆっくりと創太の方へ歩みを進める。

創太「ま、待って! 殺すとか恨みとか意味わかんないんですけど!!」

楠木「では、行くぞ」

それは剣術というより、徒手に近い構えであった。

創太「やめ……!」

回避行動を取ると同時に切っ先が二の腕を掠る。突飛押しもない恐怖はひと時の混乱を払拭し判断に至るり

創太「異能……【接続〈スイッチャー〉】ッ!!」


指定安価は>>12
~~できる能力
の形で

全身を液体にすることが出来る能力

創太「【全身を液体にすることが出来る能力】……!」

創太は瞬時に半透明の液体になった。楠木の剣戟は少量の飛沫とともに軽く振り抜ける。

楠木「肉が無ければ切れぬとでも思ったか?」

創太「これ何だよ! てかお前も異常だろ! なんで俺を殺そうとしてるんだ?!」

楠木「……」

問いかけに答える素振りも見せず黙々と腕を振り下ろす彼に、創太は得もいえぬ恐怖を感じた。

楠木「……」

4度、楠木は渾身の力で剣を振るった。しかし手応えが全く無く、実際その攻撃は液体化した創太に通じていなかった。

創太「今のうちに……!」

もはや人の原型を留めずして動くほどに慣れた創太は学校の屋上から壁伝いに下降して行く。
楠木はそれを見ると床に手を当て壁にいくつもの刀身を発生させた。距離感を測りながらの作業になるため時間がかかるのは必至である。創太はそのまま逃げ切れると思っていた。

だが、その先には偶然にも他の異能者がいたのだった。

名前
性別
性格
容姿
特徴
異能 >>17

名前 沢谷 ひな(さわたに - )
性別 女
性格 大人しいが、無自覚のサイコパスの傾向がある
容姿 灰色のウェーブのかかった長髪 ワンピース型の制服 中学生ぐらい
特徴 運動下手でよく転ぶ
異能 【腐蝕(アシッド)】
無機物を朽ち果てさせる 異能によって生成された無機物も対象

ひな「あれは水ですね。無機物……いけます!」

ひなの異能【腐蝕〈アシッド〉】は無機物を朽ち果てさせる。条件さえ合えば異能であることの有無を問わないが行使できる射程距離は長くない。

創太「下に女の子がいる?! しかも臨戦態勢っぽく見える……! 威嚇だけでもするか!」

創太が意識をひなに向けて、液体となった身体を使い牽制へと動き始めた時、みなぎる力が消える感覚が駆け巡った。
同時に創太の液体化が解けて生身に戻った。

創太「な……?!」

ひな「人間は有機物です。……無理ですね」

創太は気がつくと地面と激突していた。高さは2階から落ちたのとあまり変わらなかったが、うまく受け身を取ることができなかったので強い衝撃を受けた。

創太「うぅ、いてぇぇ!」

すでに周囲にひなの姿はなく、しかし校舎に入っていったのだろうと直感的にわかった。

創太「さっきのやつ、完全に人殺しだったな。あの女の子も恐らく……。逃げよう! 行き先は……」

先程見た光景を脳裏に蘇らせる。ビル群と住宅街の二者択一になる。


行き先>>20

住宅街
更新遅くね

創太は閑静な住宅街の端、小さな公園のベンチに腰掛けていた。歩き始めてしばらく経つまで気がつかなかったが、足を捻挫していたのだ。

創太「少し腫れてるな……。仕方ない、こんな状況だ」

刹那、背筋が凍りついた。猛烈な殺気と視線を背後から感じとったためだ。ゆっくりと出来るだけ静かに最低限だけ顔を動かす。冷や汗が不快で、吐き気を伴う嫌悪感に苛まれた。

そこにいたのは楠木 夜鷹でも沢谷 ひなでもない、この戦いに巻き込まれた別の人物だった。

名前
性別
性格
容姿
特徴
異能 >>22

名前:ノラス=フェイトゥ
性別:女性
性格:内気だが危害を加える人に対しては超攻撃的
容姿:真っ白な服に身を包むが、髪も含めて全身が返り血で真っ赤
特徴:無数のナイフを隠しもっている。
異能:undeath core『死拒の黒核』
体内のどこかにある核を破壊しない限り死ぬことが無く、無限に再生を繰り返す。
核を破壊しただけでは死なない上、再生する時に他人が近くにいる場合、対象に全てのダメージを押し付けて復活する。
誰もいない場合でも、再生は無条件で行われる。ただし、外傷によるダメージにのみ、不死性と再生能力は適応される。
窒息死や毒殺、感染症などには対処出来ず、あくまで外傷…怪我だけにしか効果は発揮出来ない。

【死拒の黒核〈Undeath Core〉】
体内のどこかにある核を破壊しない限り死ぬことが無く、無限に再生を繰り返す。近くに生きた人間がいる場合、対象として指定していれば核を破壊されたとしても復活することができる。なお、その際は対象に指定された人物に全て負傷を反映する。
どちらの条件も満たすことができない場合、外傷にのみ再生能力と不死性が発揮される。


楠木とは違った、それでも歪であることには変わりない殺気。そして異様なその風貌に創太の思考は止まっていた。
赤黒く染まりきった衣服、鮮血が固まりきらずに生々しい光沢を持つ長い髪は彼女が只ならぬ状況の中にあったことを示唆させる。

自らの行動に脳が追いつくまで3秒かかる。すでに口は開いていた。

創太「【接続〈スイッチャー〉】ッ!!」

指定安価は>>25

超高温の炎を生み出す能力
火力は高いが、能力を維持するために高速で周りの酸素を消費する

創太「【超高温の炎を生み出す能力】……! そこのお前、それ以上近づくな!」

掌に燃え上がる熱塊は空間を焼きながら燻る。常人なら既に溶け落ちている程だが、この異能の頂はまだまだ上だ。
創太は能力の加護もあり炎によるダメージは受けない。

ノラス「待って。そんなつもりじゃ……ないの」

創太「どうだかな。血塗れの奴の言うことなんか信じるかよ!」

ノラス「違う……やめて……」

髪にこびりついた血をこそぎ落とすように指を絡める。精神的なストレスを強く感じているようだった。

創太「動くな! ……チッ」

それは創太も同じだった。焦りや嫌悪感、恐怖が渦巻く。

行動>>27

相手を中心に円形状(半径3m程)に炎を出して牽制&警告
あくまで牽制に止める

創太「喰らえッ!」

掌の灼熱が目の前の彼女に向かって迸る。そして彼女の目の前で二つに別れ彼女の後ろへ円を描く。
彼女に直接のダメージが行くわけではないが、創太の能力を悟らせ、牽制としては十分のはずだった。

ノラス「そっちが……そのつもりなら……」

業火に一切恐れることなく、それに突っ込んだ。

創太「俺の能力に飛び込んだだと!?」

牽制に止めるつもりだったので創太は慌てて能力を解除したが、既に彼女の右腕に燃え移っていた。
しかし何故かその炎も消えていく。次の瞬間、創太の右腕に燃えるような痛みが走る。

創太「ぐああああッ!」

彼女の腕が治癒するのと創太の腕が焼けるのが同時だったので、創太は確信する。
彼女の異能が、対象に怪我を移す能力であると。

ノラス「これが私の【死拒の黒核〈Undeath Core〉】 ……」

服からナイフを取り出し、自分の目を抉るように構える。
創太はその行動の意味を瞬時に理解した。彼女は能力を使って創太を失明させようとしているのだ。何としても、それだけは阻止せねばならない。

行動>>30

これ他人に負傷を移せるのは自身が死ぬ時だけじゃないの?
安価下

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