P「楓さんがタメ口になってしまった」楓「悪いの?」ア-ン? (23)

Twitterでプチ流行しているタメ口楓さん。
もっと流行れ

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(事務所)

カチャッ

楓「おはよう」

P「おはようございます。楓さん。今日はきちんとギリギリに来ましたね」

楓「当たり前よ。私、社会人だもの」フフン

P「ははは。週に2度は5分くらいのプチ遅刻をかます人がぬかしおりますね」

楓「あれは違うの。わざとなの」

P「わざとならなおさらタチが悪いじゃねえかァ」

楓「ふふふ。本当はわざとじゃないわよ。全力で支度をした結果の遅刻よ」

P「ったくもう…何でもいいですけど社会人アピールをするくらいならちゃんと時間通りに来てください…ってアレ?」

楓「どうかしたの?」

P「話し方に違和感が」

楓「どうかしたんか。ワレ」

P「そうじゃなくて。『広島弁』とか要求してませんから」

楓「あらあら〜。どうかしはったん?」

P「京弁も結構」

楓「不穏なる気配は其方の杞憂。あるいは第六感(シックスセンス)によるもの。安寧と平穏の日常に光と闇の入り混じる混沌が訪れることを覚悟するのだな! はーはっはっは!」

P「『熊本弁』もやめんかい」

楓「やめろやめろとうるさいわよ。プロデューサーは学校の先生なの?」

P「それ!」

楓「どれ? 先生の部分かしら?」

P「違うタメ口! タメ口になってるじゃないですか! 楓さん!」

楓「…」

楓「あら?」

P「自覚なかったんです?」

楓「私。昔からタメ口じゃなかった?」

P「貴女は丁寧な物腰と『おっさんのようなだらしなさ』のギャップを売りにしているんでしょうが」

楓「失礼よ! 私はおっさんじゃないわ!」バン!

P「昨日の夜ごはんは?」

楓「スーパーで買ったお刺身とビール!」

P「今日の朝ごはんは?」

楓「栄養ドリンク1本! ギリギリまで寝ていたかったから!」

P「くたびれたおっさんじゃねえかァ」

(しばらくして)

楓「ところで私がタメ口だと何か問題があるの?」

P「ありますよ。仕事上で。例えば、バラエティ番組でローラが丁寧語で話し始めたら違和感あるでしょう?」

楓「あるわね」

P「例えば、クイズ番組で海老蔵さんが『上田さん! その解答マジイケてるっス!』とか言ってはしゃいだら違和感あるでしょう?」

楓「あるわね」

P「それと同じです。楓さんが『このビール美味しいね』と丁寧語を放棄したら同じように違和感マシマシで下手したらファン離れに繋がりますよ」

楓「私生活をバラした時はファンが増えたのに!」

P「あの私生活をバラした時とは事情が違います。だらしなさを見せたのは『キャラの幅が広がった』ことになりましたが、今回は『キャラ崩壊』に繋がります」

楓「私は私。どんな時も変わらないわ」

P「そうですけど。というか丁寧語。本当にどうしたんですか?」

楓「食べちゃった」

P「そういうのいりません」

楓「言葉遣いについては放っておいていねい…ふふふ♪」ニマリ

P「真面目に答えんかい」ペチッ

楓「痛い! チョップはパワハラよ!」

(しばらくして)

P「で、丁寧語はわざとなんですね?」

楓「…悪いかしら?」プイ-

P「いえ。一応確認をしておかねばと思いまして。この事務所には『薬ニャンコ』と『常識改変ロボ』がいるので、外的要因によって言葉遣いが変わってしまった可能性も排除できませんでしたから」

【薬ニャンコ】ギニャァァ!
https://d.kuku.lu/660034e8ec
【常識改変ロボ】バ-ン!
https://d.kuku.lu/c122eb9874

楓「どんな事務所なのかしら。ここは」

P「俺が聞きたいですよ」

楓「ところで言葉遣いを変えた理由だけど。丁寧語って距離を感じるじゃない」

P「俺と距離感じます?」

楓「あまり」

P「ほら。言葉遣いは関係ないですよ」

楓「いやでも違うのよ」

P「何が?」

楓「他人行儀じゃない」

P「他人行儀の扱いしてます?」

楓「してないかしら?」

P「互いにしてないと思います。俺、楓さんが家に遊びにきた時も面倒くさいんで座布団すら出さないで『適当に座ってください』って言うじゃないですか」

楓「ひどい」

P「お客さんなら出しますけどね。楓さん相手だと面倒だからいいやってなるんで」

楓「ひどい」

P「そういう楓さんこそ俺が家に遊びに行った時も片付けをする努力すら見せていないじゃないですか」

楓「そうだったかしら?」

P「この前行った時は雑誌や服やゴミだけでなくホックの壊れたブラまで床に落ちてましたし。玄関に靴やらヒールやら散らかってましたし。洗濯機の上に物が置かれまくってましたし。食器も洗っていないものが溜まっていましたし。およそ『お客さん』を迎えるものではなかったですよね?」

楓「プロデューサーならいいかなって」

P「ほら。遠慮してないでしょう?」

楓「してないわね」

P「いまさら言葉遣いうんぬんで変わります?」

楓「…」

楓「変わるYO〜」チェケラ-

P「まさかのラッパー」

楓「言葉遣い大事。大事にするのはフィーリングつまり感じ♪」チェケラ-

P「反応に困るクソラップを披露するのはおやめなさい」メッ

楓「YO…」

P「丁寧語に戻してくれます?」

楓「やだぁ〜…」クテ-ン

P「わがまま言うんじゃありません」

楓「やぁだ〜…タメ口で人と話すのが夢なんだもん…」クテ-ン

P「その夢はいつ抱いたんですか?」

楓「おととい…寝る前にふと『あ、タメ口っていいな』と」

P「浅え」

楓「プロデューサーにはタメ口で話し合える人がいるの?」

P「いますね。仕事以外の友達とか、柚みたいな非大人組とか」

楓「はい〜。出ました〜。人にタメ口禁止とか言っておいてタメ口ライフを楽しんでいる人出ました〜」ブゥ-

P「タメ口ライフて」

楓「私にもタメ口ライフを満喫する権利はありますぅ〜。タメ口はやめません〜」プイ-

P「丁寧語になってるし」

楓「タメキチ〜」

P「もう何の話です」

楓「トンダゴッサ!」

P「楓さん。最近『MOTHER3』やったでしょう」

(しばらくして)

P「レッスン受けてきてどうでした?」

楓「今日はルーキートレーナーさんが担当だったんだけどね。せっかくだからタメ口で話してみたけど…若干引かれたわ。『この人どうしたのかな?』みたいな目で見られたの」

P「でしょうね。違和感バリバリですもん」

楓「中身は変わっていないのに」

P「どちらかといえば中身の一部を変えたほうがいいですよね」

楓「私の人格に不満がある、と?」

P「人格というか生活態度を改めたほうがいいかと」

楓「生き方を否定されるだなんて…」ヨヨヨ

P「大袈裟です。部屋を散らかしっぱなしにしたり、遅刻したりするほうが悪いでしょう」

楓「大丈夫。その点はしっかりと考えてるから」

P「どういうことです?」

楓「例えば、私がプロデューサーと一緒の家に住むことになるとして」

P「はい」

楓「そうしたら部屋の掃除は完璧。遅刻しそうになったら起こしてくれる。おまけにご飯まで作ってくれるでしょう」

P「掃除とご飯はさておき遅刻しそうになっても起こしてあげませんよ」

楓「なぜ」

P「これ以上、堕落させてはいけないという使命感から」

楓「使命から解放されなさい。存分に私を甘やかすといいわよ」

P「普通にヤです。もう十分に甘やかしてる気もしますし」

楓「足りないわよ。もっと甘やかしてほしいの」ガシ-

P「面倒臭い上に腰に抱きつかれると重い」

楓「とりあえず、明日からプロデューサーの家に同棲してみて実際どうなのか試してみるわ」

P「週刊誌の報道が怖いので却下」

楓「同棲したってどうせいつも家にいないくせに! 女たらし! 甲斐性なし! 付き合って5年にもなるのに私のことなんてどうでもいいのね!」

P「親父ギャグを交えながら『存在しない設定』で罵倒するのやめてくれません?」

(しばらくして)

楓「タメ口で1日を過ごすと疲れるわね」フゥ

P「無理してるじゃないですか。いつも通りの丁寧語でいいですよ」

楓「そう言われちゃうとますますタメ口で過ごしたくなるわね」

P「面倒臭いですね」

楓「タメ口をやめて欲しいなら褒めちぎって頂戴」

P「丁寧語の楓さんの方が素敵ですよ」

楓「もっと」

P「丁寧語の楓さんの方が可愛いですよ」

楓「ワンモア」

P「丁寧語の楓さんの方が好きですよ」

楓「…」

楓「今のもう一度」

P「丁寧語の楓さんの方好きですよ」

楓「録音するのでもう一度だけ」ピッ

P「アルゴリズム体操! はーじめるよー!」ワ-!

楓「この期に及んで照れんなや」ガシッ

P「もう満足でしょう」

楓「まだ満足してないわよ。もっと言って欲しいわ。私が照れるまで言って欲しいわ。言い続けて」

P「俺も照れ臭いんで嫌ですよ。仕事終わったしもう帰ります」ヨイショ

楓「飲みに行くわよ」グイッ

P「酔い潰れるまで飲むからヤですよ」

楓「ならプロデューサーの家で宅飲みを」

P「ああいえばこう言いますね!」

楓「…駄目?」

P「タメ口をやめると約束してくれるなら」

楓「じゃあ明日からは戻すわね。はい。指切り♪」スッ

P「はいはい」スッ

ユ-ビキ-リゲ-ンマ-...

ちひろ「…」カタカタカタカタカタ...ッタ-ン!

ちひろ「(爆発しろ)」チッ

終わり

以上です。
お読みいただきありがとうございました。

逆に丁寧語にしたら流行りそうな子もちらほら。

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