【のんのんびより】楓「れんげの誕生日」 (18)



一穂「毎年毎年律儀だねぇ」


楓「たまたま余っただけですよ」


一穂「毎年毎年余らせるなんてそれはどうなのかい?」


楓「べ、別にいいじゃないですか!」


一穂「もう帰るのかい?」


楓「えぇ、そうしないと雪が……あ」


一穂「降り出しちゃったね」


楓「い、急いで帰れば……」


一穂「この吹雪の中?」


楓「う……」


一穂「まぁまぁ、止むまでゆっくりしていきな」


楓「すいません……」


一穂「じゃあさっさと上がった上がった」


楓「お邪魔します……」





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れんげ「駄菓子屋来たのん?」


一穂「そうだよー」


楓「届け物があってな」


れんげ「なんなのん?」


一穂「開けてみな」


れんげ「ケーキなん……」


楓「み、店の売れ残りだけど捨てるのももったいないからな!」


れんげ「ありがとうなん!」


楓「お、おう……」


れんげ「まさか駄菓子屋にケーキがあるとは……」


楓「ケーキだってお菓子だろうが」


れんげ「それもそうなんなー」


一穂「はいはい、ケーキは夕食の後でねー」


れんげ「今日はお鍋なん!」


一穂「楓も食べてくでしょ?」


楓「いいんすか?」


れんげ「駄菓子屋はお鍋嫌いなん?」


楓「いや、嫌いじゃないけど……」


一穂「せっかくなら大人数の方が楽しいしねぇ」


楓「じゃあお言葉に甘えます……」


一穂「はいよー」





三人「いただきます」


楓「そういえば今日は二人だけなんすか?」


一穂「用事で出てるけどこの雪じゃ帰ってこれないだろうねぇ……」


楓「たしかに……」


れんげ「もう食べてもいいん!?」


楓「いいけどちゃんとふーふーしろよー」


れんげ「わかったん!」


一穂「いやぁ、どっちが本当の姉かわかんないな」


楓「しっかりしてくださいよ……」


れんげ「鶏肉美味しいん」


楓「ちゃんと野菜も食べるんだぞ」


れんげ「ぷっぷーい」


一穂「まだまだあるからたんとお食べ」





れんげ「おなかいっぱいなん……」


一穂「しっかり食べたからねぇ」


楓「じゃあケーキは食べられないな」


れんげ「大丈夫なん!」


楓「本当か……?」


れんげ「甘いものは別腹ってなっつんが言ってたん!」


楓「あいつの真似をするとバカになるからやめとけ」


れんげ「そうなん?」


一穂「はいはいロウソクに火をつけるよー」


楓「そういえばれんげは何歳になるんだ?」


れんげ「ななつになりましたん!」


楓「ななつか……」(あんなに小さかったのにもう小学生だもんな)


一穂「じゃあれんちょん、吹き消してくれるかい?」


れんげ「ふー!」


一穂「誕生日おめでとう、れんちょん」


楓「おめでとう、れんげ」


れんげ「ありがとなのん!」





一穂「はいはい、テレビもいいけどお風呂わいたよー」


楓「だそうだ、ほら膝から下りて入ってこい」


れんげ「一緒に入らないのん?」


楓「あたしは帰らないと……」


一穂「この吹雪の中をかい?」


楓「それは……」


一穂「せっかくだから泊まっていけばいいんじゃないの?」


れんげ「駄菓子屋お泊まりなん!?」


楓「お世話になります……」


れんげ「じゃあ一緒にお風呂に入るん!」


楓「お、おい!引っ張るな!」


一穂「着替えは出しとくからごゆっくりー」


楓「ちょ、ちょっとれんげ!」


一穂「れんちょん元気だねぇ……」




れんげ「駄菓子屋は背中大きいんなあ」


楓「これでも大人だからな」


れんげ「でもおっぱいはほたるんよりちっちゃいん」


楓「ほっとけ……」


れんげ「駄菓子屋怒ったん……?」


楓「別に気にしてねーよ」


れんげ「ほんとに?」


楓「……あぁ」


れんげ「じゃあ流すん!」


楓「あぁ、ありがとうな」


れんげ「えっへん!」


楓「じゃあ今度は私が洗ってやる番だな」


れんげ「よろしくおねがいするん!」


楓「シャンプー目に入らないようにちゃんと目閉じとけよ?」


れんげ「はーい」


楓(昔と比べてだいぶ背中が大きくなったなぁ……)


れんげ「どうかしたん?」


楓「な、なんでもねえよ」





一穂「お、二人とも上がったんだね」


れんげ「ちゃんと100まで数えたん!」


一穂「おお、れんちょんは偉いねえ」


れんげ「ウチもうななつなん!」


楓「ほら、ちゃんと髪吹かないと風邪ひくぞ」


れんげ「あーい」


一穂「じゃあ湯冷めする前にちゃんと布団に入るんだよ」


れんげ「駄菓子屋と一緒に寝るん!」


楓「は?」


れんげ「駄菓子屋は一緒に寝るのいやなん……?」


楓「せ、先輩……」


一穂「鳴くこと地頭には勝てないってね」


楓「うぐ……」


れんげ「駄菓子屋……」


楓「わ、わかったよ!」





れんげ「駄菓子屋あったかいんなー」


楓「そういうれんげだって」


れんげ「今日はありがとうなんなー」


楓「べ、別に余っただけだ……」


れんげ「そうなん?」


楓「あ、あぁ……」


れんげ「なあ駄菓子屋ー」


楓「なんだ?」


れんげ「ギュッてしたいん」


楓「……ほらよ」


れんげ「やっぱり駄菓子屋あったかいん」


楓「そうか……」


れんげ「…………」ス-ス-


楓「寝たのか……」


楓「あたしにもこんな妹がいたら……」


楓「バカなことは考えずにさっさと寝るか」


楓「おやすみ、れんげ」





一穂「二人とも寝ちゃったねえ」


一穂「それにしても二人とも幸せな顔して……」


一穂「せっかくだから写真に残そうか」


一穂「ついでに写メールにして……」


一穂「おっと、私もさっさと寝るかねえ」


一穂「おやすみなさい、二人とも」





翌日~東京~


ひかげ「姉ちゃんからメール?」


ひかげ「そういえば昨日れんげの誕生日だったんだっけ」


??「どうかしたの?」


ひかげ「姉ちゃんから写メが届いてさあ」


??「これが妹とお姉さん?」


ひかげ「いや、妹でもう一人は知り合い」


??「ふーん……」


ひかげ「なに?」


??「あんたに似てないなと思って」


ひかげ「ほっとけ!」





このみ「あ」


小毬「このみちゃん、どうかしたの?


このみ「一穂さんから電話だ」


小毬「かずねぇから?」


このみ「写真がついてる」


蛍「なにかあったんでしょうか?」


このみ「ちょっと受信してくるから待ってて」


夏海「もしかして宝の地図とか……」


小毬「ないない」


蛍「でも直接ではなくメールなんてどうしたんでしょう?」


このみ「おまたせー」


夏海「なんだったの?」


このみ「こんな写真」


小毬「おお」


蛍「かわいい……」


夏海「よし、駄菓子屋をからかうか!」


このみ「なっちゃん、やめたほうがいいと思うよ~」


卓「」コクリ





れんげ「朝なん!」


楓「今日も学校だろう?」


れんげ「そうなん」


楓「朝ごはんは……」


れんげ「ねぇねぇが起きてないん……」


楓「しゃーない、ちょっと待ってろ」


れんげ「駄菓子屋が作るん!?」


楓「そうするしかないだろ……」


れんげ「駄菓子屋作れるん!?」


楓「まぁそれなりには……」


れんげ「すごいん!ウチもお手伝いするん!」


楓「じゃあ食器を並べてくれるか?」


れんげ「ぷっぷーい!」


楓「ま、たまにはこんな日があってもいいか……」




                        ~今回はここまで~

以上です

れんちょん誕生日おめでとう!


実際に書いてみるとれんちょんの台詞回しって難しいですね……

アニメ第10話は名作だと思います

オーディオコメンタリも素晴らしかったです

二期制作も決定していますが、ラジオがあるならこの二人にやってほしいです


読んでくださった方はありがとうございました

失礼します

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2014年12月05日 (金) 01:04:36   ID: JBxUuJe6

小毬じゃなくて小鞠です...(笑)
アニメの続き(前の話かな?)をみているような感じで、
とても良かったです。駄菓子屋×れんちょん、いいですねぇ
こういうSSとかでは、なっつんではなく、なっちゃんと
呼ぶのがスタンダードなんですかね?

2 :  作者   2014年12月07日 (日) 23:10:18   ID: IClyUh6Q

※1
ご指摘ありがとうございました
元スレの方で訂正しておきました
このみちゃんの夏海の呼び方に関してなら原作7巻を参照しました
またなにか書く機会があれば読んでいただけると嬉しいです

3 :  SS好きの774さん   2014年12月18日 (木) 15:17:04   ID: O_wkaSD1

よかった!
☆5こが満点なら10億こくらいかな

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