月刊少女野球くん (26)
『これより月刊少女野崎くんアイドルカフェオープン記念試合を行います』
『対戦するのは野崎キャプテン率いる『野球しよっ』……』
『対するは堀キャプテン率いる『プリンスオブベースボール』です』
野球しよっ・メンバー
野崎梅太郎
佐倉千代
御子柴実琴
野崎真由
鹿島麗
宮前剣
都ゆかり
瀬尾遼介
タヌキ
プリンスオブベースボール・メンバー
堀政行
鹿島遊
若松博隆
瀬尾結月
野崎夢子
佐倉十和
前野蜜也
マミコ
鈴木三郎
『それではプレイb佐倉「待って!!!」
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野崎「どうした佐倉」
佐倉「いやどう考えてもおかしいよ!!」
都「そうよ野崎くん」
佐倉「ほら!! 都さんもそう言って……」
都「まだポジションが決まってないわ」
佐倉「そこじゃない!!!」
御子柴「お前が言いてえのはチームに変な奴が混じってるって事だろ?」
佐倉「そうだよみこりん!!」
佐倉「なんでタヌキがいるの!!? しかも堀先輩のチームには鈴木とマミコもいるし!!!」
野崎「しょうがないじゃないか、登場人物が少ないから」
佐倉「だからってタヌキは酷いよ!!」
佐倉「あの、すいません!! オーダーの変更を!!」
麗「佐倉様、やる気満々ですわね……」
御子柴「……で、タヌキの代理はどうなったんだ?」
野崎「真由の友人の小林くんになった」
小林「どもっす!! やってやろうぜまーくん!!」
真由「……」
遼介「やる気あんのかねぇのか分かんねえな……」
宮前(こんなのやってないで早く仕事に戻りたいんだが)
佐倉「じゃあポジション決めなきゃね!!」
御子柴「言っとくが……俺はピッチャーなんてめんどくせえポジションはやんねえぞ?」
御子柴「それに俺がピッチャーだったら……ノーヒットノーランでつまんなくなっちまうからな☆」
佐倉「野崎くんピッチャーは!?」
野崎「手が怪我するかもしれないからやだ」
御子柴「無視すんなぁ!!///」
遼介「じゃ、じゃあ俺がやるぜ!!」
遼介(ここで都にかっこいい所見せてやるぜ!!)
都「遼介くん、やってくれるの?」
遼介「あ、当たり前だ!! 歳下の奴らがやる気あるのに大学生の俺が何もしねえって訳にもいかねえだろ!!」
都「……ごめん、それはできないわ」
遼介「!!? なんでだ!!? 俺じゃ頼りないって事か!!?」
都「……真由くんがやる気満々なの」
真由「早くやりましょう」ゴゴゴ
小林「ピッチャーやったら柔道強い人紹介するって言ったら引き受けてくれましたよ!!」
遼介「」
佐倉「それに真由くんの方が運動経験あるから遼介さんよりも真由くんの方がいいよねっ!!」ニコッ
遼介「!!!」グサッ
バタッ
都「大変!! 遼介くんが貧血で倒れたわ!!」
御子柴「単に精神的ダメージだと思うんすけど」
一方
堀「鹿島はピッチャーで四番、異論はないな?」
若松「な、ないですけど……鹿島先輩はそれで大丈夫なんですか?」
鹿島「大丈夫です!!」
堀「鹿島、お前は主人公なんだからこれぐらいできるよな?」
鹿島「はい!! 頑張ります!!」
堀「頼むぜ、キャッチャーは俺がやるからな」
鹿島「わーい!! 先輩とバッテリーだー!!」
瀬尾「野球かー、久しぶりだなー」
若松「え、瀬尾先輩野球やった事あるんですか?」
瀬尾「うん、助っ人で来たことある」
瀬尾「デッドボール狙おうとしたけどみんな上手い具合躱しててさー」
若松「下手したら死にますよそれ!! やめてくださいよ!!」
鈴木「マミコ……頑張ろうね!!」
マミコ「うん!! 頑張ろう鈴木くん!!」
十和(試合前なのにイチャイチャしてる……)
夢子「うわあ~/// 生マミコと生鈴木だぁ~///」
前野「よーし!! ここは一番歳上でキャプテンの僕に任せて!!」
堀「いや、キャプテン俺なんすけど……」
『各自、オーダー提出してください』
堀「よろしくな野崎」
野崎「こちらこそよろしくお願いします」
野崎「……!! タイム!!」
堀「? どうした野崎」
野崎「先輩、このオーダー納得がいきません」
堀「は?」
野崎「四番でピッチャーに相応しいのは鹿島じゃなくて鈴木でしょう!!」
堀「」
佐倉「の、野崎くん!! 私達がオーダー変える権利はないから!!」
野崎「くっ……仕方がない」
麗「確かに鈴木が相応しい気がしますけど……お姉様にも充分その器がありますわ」
麗「……ああ!! 私は鈴木とお姉様、どっちの味方をすればいいんですの!!?」
御子柴「俺らの味方しろよ」
『それではプレイボール!!』
『尚、今回審判してくださるのはタヌキさんです』
タヌキ「……」
御子柴「結局いるのかよあいつ……」
野崎「先攻は俺達か」
都「確かトップバッターは……」
遼介「俺だ!! おぉし来い鹿島くん!!」
鹿島「お兄さんでも容赦しませんよ!!」
瀬尾「兄ちゃんびびってるー!! ヘイヘーイ!!」
遼介「うるせえ!! 煽んじゃねえ!!」
遼介(一球目からホームランを打って……都を惚れさせてやるぜ!!!)
鹿島「それ!!」ブン!!
遼介「おらっ!!」ブン!!
タヌキ「ストライーーーーク!!!」
瀬尾「いえーい!! かっこ悪ーーー!!!」
遼介「う、うるせえ!!/// 手加減してやってんだ!!」
堀「……手加減?」ピク
遼介「……?」
堀「手加減してたらうちの鹿島には勝てませんよ」ニヤッ
遼介(どんだけ鹿島くんに期待してんだこの子は……)
都「遼介くーん!! 頑張ってーーー!!」
遼介「!!!///」
遼介(都が……俺を応援してくれてる)
遼介(ああ……なんて幸せ者なんだ俺は……)
遼介「……///」ボーッ
タヌキ「ストラーイク!! バッターアウト!!!」
佐倉「何ボーッとしてるんですか遼介さん!!?」
都「やっぱり体調がよくないのかしら……?」
御子柴「惚れてるだけだと思うんすけど」
三者凡退となり、堀チームの攻撃に。
鈴木「さぁ来い!!」
野崎「トップバッターは鈴木か……」
夢子「かっ飛ばせ鈴木ーーー!!!」
マミコ「鈴木くーーーーん!!!」
真由(サインは……?)
小林(まずはこれで行こう)パッ
真由「……」コクリ
真由「……」ブン!!
若松「!!! 速い!!!」
カキイン!!!
若松「打った!!!?」
タヌキ「ホームラーン!!」
小林「嘘だろ!!?」
野崎「鈴木は野球回で連続ホームランを打ってる」
野崎「つまり漫画で起こった事が現実になる……故にどんなボールを投げてもホームランを打たれる!!」クワッ
宮前「余計な話書いてくれたな」
野崎「す、すいません!!!」
鈴木「やったよマミコ!!」ギュウ
マミコ「鈴木くん!!!」ギュウ
若松「堀先輩!! まずは先制ですね!!」
堀「……」
若松「……どうしたんですか? 浮かない顔して……」
堀「……鹿島の方がすげえホームラン打てるはずだ」
若松「なんで対抗しようとするんですか!!?」
2アウト、次のバッターは鹿島くん。
堀「鹿島ぁ!! 鈴木よりいいところ見せてやれえ!!」
鹿島「はーい!!」
真由「……」
鹿島「……ふふ、そんな仏頂面でも私には分かるよ」
鹿島「……この私に惚れてる事ぐらいね」
タヌキ「バッターアウト!!」
堀「口説くんじゃなくて野球をしろ!! それに男だろうが!!」
鹿島「いやぁ……真由って名前が女の子っぽくてつい」
鹿島「……そういえば女の子で思い出したんですけど、先輩女マネ役じゃないんですね」
ドゴォ!!
御子柴「2回か……次の先頭打者は……」
宮前「自分です」
野崎「!!! 剣さんですか!! これならホームラン間違いないですね!!」
宮前(野球なんて録にやった事ねぇよ……)
『ピッチャー、代わりまして……』
小林「ん?」
瀬尾「よーし!! やってやるぜ!!!」
若松「なんで俺が瀬尾先輩とバッテリーを……」
遼介「結月!!!?」
佐倉「鹿島くん、堀先輩に蹴られて怪我してるから代わりに結月がピッチャーやるんだって」
御子柴「あいつ、余計な事言ったんだろうな……」
野崎「剣さん頼みます!!」
遼介「あいつ、卑怯な手使ってくるから気をつけてください!!」
宮前「兄ならちゃんと教育しとけよ……」ボソッ
若松(先輩、初球はこれで。 死球は絶対避けてくださいね!!)サッ
瀬尾(オッケー)
瀬尾「そーれ!!」ブン!!
若松「サインと違う球投げてる!! 全然分かってないじゃないですか!!」
十和「ど真ん中!!?」
野崎「打てますよ剣さん!!」
ブン!!
タヌキ「ストライーーーーク!!」
宮前「……」
野崎「大丈夫ですよ剣さん!! 次があります!!」
前野「あっはははは!!! 今の見た!!?」
前野「流石運動音痴の宮前くん!! 面白いなー!!」
前野「……あ!! 今度は写メ撮ろ!!」サッ
宮前「……」ゴゴゴゴゴ
御子柴「す、すげえ怒ってるぞ……」
遼介「もしかして……ポールダンスでも踊るのか!?」
佐倉「なんでそう思うんですか!!?」
タヌキ「バッターアウト!!」
宮前(くそ……なんで当たらないんだ)
前野「あれだけ殺意剥き出ししてるのに打てないとか……あーはっはっ!!」
十和「わ、笑い過ぎじゃあ……」
野崎「流石剣さんです!!」
宮前「!!?」
佐倉「の、野崎くん!!?」
野崎「俺達子どもに気を使ってわざと三振にしたんですね!!」
宮前「……」
宮前「……そうっすね」
この日、宮前は初めて野崎の言葉に甘えた。
麗「貴方がたは……裸の関係なんですのね///」
若松「は!!!?」ポロッ
瀬尾「若ー、何キャッチミスしてんだよー」
夢子「真由くん!! 兄妹のよしみで手加減して!!」
真由「……」フワッ
小林「!!? ちょ、何打ちごろ投げてんだよ!!?」
真由(ここでチャンスボールあげないと後々色々言われてめんどくさい事になりそう)
夢子「ふんっ!!」ブンッ
タヌキ「ストライーク!!」
小林「……まぁ三振とったからいいか」
夢子「……」チラッ
小林「……?」
夢子「転校生ですか!?」
小林「は?」
こうして試合は中盤まで進んだ。堀チームが2点リード中。
若松「いいですか!! 次はちゃんとサイン守ってくださいよ!!」
瀬尾「分かってるってー……で、次は誰?」
野崎「俺だ……剣さんの仇は俺が取る!!」
若松(野崎先輩か……これじゃ一筋縄じゃいかなさそうだ)
野崎「……」サッ
若松(……ん? 何か取り出した……)
『♪~』
若松「zzz……」バタッ
瀬尾「若!!!?」
御子柴「あいつ……ローレライのBGMを再生させて若松を眠らせやがった!!」
麗「策士ですわ夢野先生!!」
野崎「審判、キャッチャー交代した方がいいと思います」
野崎(瀬尾は若松を失った事によりやる気をなくすはず!!)
前野「じゃあ彼に代わって僕がキャッチャー!!」
瀬尾「……なんかやる気でね~」
カキーン!!
野崎の思惑通りになり、チームは逆転した。
堀「鹿島!! 復活できそうか!?」
鹿島「すいません、まだ……いたた!!」
若松「zzz……」
瀬尾「若も無理っぽい」
堀「……くそ、なんとかして野崎の弟を止めねえと」
『ピッチャー、キャッチャー交代のお知らせです』
堀「ん?」
野崎「行こう佐倉」
佐倉「うん!! 野崎くんのボール、全部受け止めるよ!!!」
夢子「あれ!? 真由くんじゃない!!」
マミコ「何かあったのかしら……」
真由「投げるのめんどくさくなった……」
小林「柔道選手と試合したいんじゃないのかよ!!?」
真由「野球してる時間があるなら柔道に使いたい……」
小林「」
野崎「ふん!!」ブン!!
夢子「わっ!!」ブン!!
タヌキ「バッターアウト!!」
佐倉(凄い……ミットがあるところにボールが来る!!)
佐倉(野崎くんかっこいい!!///)
野崎「妹と言えども手加減はしないぞ夢子」
堀「意外とやるなあの二人……」
夢子「お兄ちゃん強い……」
タヌキ「バッターアウト!!」
十和「すいません、僕も駄目でした……」
十和「テニスラケットを使ったのに……」
堀「なんのスポーツか分かってるか?」
十和「……///」
鹿島「無理にボケなくてもいいからね?」
こうして両チームとも同点のまま9回裏2アウトを迎える。
鈴木「さぁ来い!! ホームランを打ってやる!!」
佐倉「野崎くん!! 鈴木だよ!!」
都「ホームランを打たれたらサヨナラ負けね……」
野崎「鈴木か……だが相手が悪かったな」
野崎「原作者の権限を使って……この打席三振にさせてもらう!!」ササササ
鹿島「えっ!!?」
御子柴「野崎の奴、今ここで描いて展開を変える気だ!!」
堀「卑怯だぞ野崎!!」
宮前「最初からやれよ……」
マミコ「鈴木くーーーーん!!! あんな奴に負けないでーーーーーー!!!」
野崎「!!!」
鈴木「……!! マミコ……」
鈴木「そうだ……僕には……マミコがいる!!」
鈴木「チームのみんなの為にも……マミコの為にも……」
鈴木「僕は……そんな力に屈しない!!」
ビリビリビリビリ!!
野崎「なっ!? 描こうとしていた原稿が破けた!!?」
ブン!!
野崎「しかも手が勝手に動いて投げてしまった!!」
鈴木「はああああああああ!!!」
カキイイイイン!!!
タヌキ「ホームラーーーーーーーン!!!!!」
瀬尾「鈴木すげーー!!」
夢子「逆転勝ちだーーー!!!」
若松「zzz……」
マミコ「鈴木くーーーーん!!!」
鈴木「マミコーーーーーー!!!」
前野「僕が思う通りの展開になったね!! きっと僕のアイデアが鈴木くんに通じたんだね!!」
野崎「……」
佐倉「の、野崎くんは何も悪くないよ!!!」
御子柴「気にすんなって」
野崎「この負けたようで勝ったような気持ち……なんだろうな」
麗「夢野先生……?」
野崎「俺の描いたキャラクターが……こんなにも強くて……ちゃんと主人公してるとは……改めて気づいた」
野崎「これなら今度の強豪校との試合の話は何の心配もないな!!」
宮前「野球じゃなくて恋愛しろよ」
終わり
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