オーク「えーっ、これで五回目だぜ? 辺りも暗くなってきたし、明日にするわ」
女騎士「んまっ! なんて惰弱なの! もう一回、初めから!」
オーク「トホホ、なんでこんなことに・・・」
(回想)
母オーク「もうそろそろ働いてちょうだい! 戦士にやられた傷も癒えたでしょ!」
オーク「いやー、久々に前にクリアしたゲームやったら面白くてさー。あと一週間休ませてよ」
父オーク「気持ちはわからんでもない」
母オーク「ちょっとパパ! 甘やかしちゃダメよ!」
オーク「じゃあこのゲームクリアしたらでいいからさー」
郵便配達オーク「郵便でーす」
母オーク「あら、このチラシ、お父さん」
父オーク「えっ、『性棒叩き直しコース』・・・? ママ、不満だったのか」
母オーク「違います! しょ・う・ね! 『女騎士・性根叩き直しコース』ですって」
父オーク「なるほど。女騎士さんに頼んで喝を入れてもらうわけか。私も」
母オーク「パパはいいんです!」ブチッ
オーク「え、コンセント抜くとかありえない」
(回想終わり)
オーク「負けたら『殺せ』と言って膝をつかないといけないとか、すごく恥ずかしいんだけど」
女騎士「恥ずかしくないから! 堂々と負けを認めるところから始まるのよ」
オーク(何が始まるんだよ!)
女騎士「私のユニークスキル《オーク・スレイ》があるから、貴方に私は倒せないわ」
オーク「それチートじゃん!」
女騎士「ごねてないでかかってきなさい。スキルなんて関係ない!って気概が必要でしょ!」
(五分後)
オーク「くっころ」
女騎士「ふー、いい汗かいたわ。大分潔くなったわね! 今日はここまで!」
オーク「ありがとうございまし、た」
オーク「父上、母上、私が間違ってました。がんばって労働にいそしみます」
母オーク「良かったわね! パパ! オークが改心したわ!」
父オーク「なんだかさみしい気もするが、成長したようで喜ばしくもあるな!」
母オーク「女騎士さんには謝礼をはずまなくちゃね!」
オーク「どうか、女騎士と遭遇しないところで働かせてください・・・」
(終わり)
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