女「嘆いてないで早く風を送りなさい」
男「嫌だ!誰がお前なんかのいう事を聞くか!」
女「コード、抜くわよ」
男「くっ・・・」
女「ほら早く」ガン
男「ハアアァ~~~~・・・」
女「生ぬるい!」
男「ハアアアァ~~~~!」
女「何で”ハアァ~”なのよ!」
男「だって風を送れって・・・」
女「ハアァ~じゃ風が生暖かくなるのは当たり前でしょ!」
男「あっそうか、じゃあフウゥ~~~」
女「それでいいのよ」
女「さてと、私は風呂にでも入ってくるわ」
男「ラッキィィ!」
女「何がラッキィィ!よ」
男「え」
女「部屋を冷やしておきなさい」
男「誰が・・・いや。やります」
女「よろしく」
男「くそ~・・・まさかあいつが魔法を使えたとは・・・」
男「俺はただ不死身になりたいって言っただけなのに!」
男「確かに扇風機は死なないけどこれじゃどこにも行けないじゃないか」
男「このままでは永遠にあいつの奴隷として生きることになる」
女「ちょっと」ギロ
男「フゥ~~~~~・・・」
男「フウウウウフウウウウフウウウウ・・・」
男2「おい」
男「誰だ?どこにいる?」
男2「ここだ」
男「せ、洗濯機の中から声が!」
男2「お前も魔法にかけられたのか?」
男「お前もって・・・まさか!」
男2「ああ・・・俺は洗濯機のモーターにされてしまったんだ・・・」
男「いつからその姿なんだ?」
男2「もう30年は経つな」
男「そんなに!」
男2「ずっと洗濯機の中に閉じ込められていたから目は退化し・・・」
男2「体は湿気でふやけてボロボロだ」
男「そうなのか」
男2「あの女は外面は上品そうにしているが、結構がさつだ」
男2「おそらくお前も無理やり首を回されたり足でスイッチを押されたりすることだろう」
女「ちょっと」
男「また来たのかよ・・・ってえっ!」
男2「生首だ・・・」
女「頭だけを切り離したのよ。ったく、ゆっくり風呂にも入れやしない」
男「扇風機じゃ大して部屋冷えないだろ。休憩させてくれよ」
女「コード」
男「フウウウウフウウウウフウウウウ・・・」
男2「グルグルグルグル・・・」
女「もう風呂に入るのはやめた」
男「フウウウウ・・・」
女「風はもう出さなくていいから」
男「それなら元の姿に戻してくれよ」
女「嫌」
女「この鏡を見なさい」サッ
男「俺の姿が変わってる!」
女「人間マッサージチェアーにしたの」
男「ま・・・まさかそんなの嫌だあああ!」
女「よいしょ」スワル
男「重っ!」
男「この糞女!」ドカバキッ
女「真面目にやらないとコードを・・・」
男「分かったからもうコードって言うな!」タントンタントン
女「あっ、出る」
男「何がだよ」
ブビビッ
男「くせぇ!屁こくんじゃねえ!」ズブッ
女「キャッ!」
女「何カンチョーしてんだ糞男!」ゲシゲシ
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