カズマ「俺たちの偽者?」(19)
ある日の事
掲示板『注意 ここ最近、サトウカズマさんのパーティの偽者がいるようです。
(以下、目撃情報を元に作成した偽者の似顔絵…) 』
???「へぇー、偽者か」
???「私たちも、ある意味有名になったわね」
???「ですが、似顔絵、全く似ていませんね…。」
???「まぁ、気にするな。こういうものさ」
偽カズマ「にしても、せっかく魔王軍幹部や機動要塞デストロイヤーの討伐で、ある程度評判になったサトウカズマのパーティの偽者として成り済ましたってのに…」
偽アクア「アクセルの奴ら、全然ちやほやしないし、これじゃあ成り済ます前と大して変わらないじゃないの」
偽めぐみん「顔は無理でも、少しでも本人に近付けようとせっかく髪型や服装、口調まで真似たというのに。それに偽者とバレてますし、もう止めにしませんか?」
偽ダクネス「だが、私たちにもプライドがあるだろ。今、偽者として騒がれた以上、ここで退くのもなんだか癪だ」
偽カズマ「ならいっその事、本物よりも先に魔王を討伐しないか?」
偽アクア「なんの意味があるのよ?」
偽カズマ「偽者だとしても、魔王討伐したらサトウカズマのパーティ以上に認めてもらえるって事だよ」
偽めぐみん「ほんとですか?」
偽ダクネス「だが、やってみる価値はあるな。このまま魔王討伐と行こうじゃないか」
偽カズマ「まぁ、先に幹部とやらを倒さないと意味ないが、大丈夫だろう」
偽アクア「仕方ないわね」
偽めぐみん「では、それでいきましょう」
偽カズマ「その意気だ。このまま偽者に成り済ましたまま魔王討伐で手柄を頂くぞ」
偽者三人「「「おーーーーーーーーっ!」」」
※偽カズマのパーティの紹介(設定)
偽カズマ
※服装に髪型は本人に近く、背も同じくらい、一応口調も真似しているものの、顔は結構ブサイク。
偽アクア
※服装に髪型は本人に近く、背も同じくらい、一応口調も真似しているものの、顔は地味で、全然可愛くない。
偽めぐみん
※服装に髪型は本人に近く、同じくマナタイトの杖を所持し、背も同じくらい、一応口調も真似しているものの、顔は本人よりも大人っぽくて綺麗な顔立ちをし、スタイルがゆんゆん並みといったところ。
偽ダクネス
※髪型はおろか、ダクネスと同じ鎧を着込んでおり、一応口調も真似し、剣も所持しているが、ほぼ肥満体で、顔も肉厚みたく太い。また、太っているため、胸が大きく、お尻の弾力も凄いため、ある意味ダクネスみたくスタイルが良い。
カズマ「おーっ!……じゃねぇよ」
偽者たち『!?』
アクア「最近、私たちの偽者が出没してるって話を聞いてたけど、まさかこうも簡単に見つかるとはねぇ…」
偽カズマ「で、出たぁ!?」
偽者たち『本物だああああー!!?』
めぐみん「本物ですよ。それより、聞きましたよ。」
ダクネス「私たちに成り済ましたまま魔王を討伐し、周囲に対し私たち以上に強さと認めてもらおうとしている訳だな!」
偽アクア「ほ、本物相手はマズいんじゃない!?」
偽カズマ「ひとまず、逃げるぞ!!」ダッ
偽アクア・偽めぐみん「「分かったわ(分かりました)」」ダッ
めぐみん「あ、逃げますよ!!」
アクア「ちょっと、待ちなさいよ!」ダッ
カズマ「いや、追いかける必要はない。」ガシッ
アクア「なんでよ、早くしないと逃げられちゃうじゃないの!?」
カズマ「ほら、あれ見てみろ」
偽ダクネス「はぁはぁ…」ゼェゼェ
偽カズマ「お前ら、ストップ!!」
偽めぐみん「またですか…」
偽アクア「まったく!」
めぐみん「えっ、偽者のダクネスがバテてますよ!!しかもそれに合わせて逃げる偽カズマたちの足が止まりました!」
アクア「どういう事?」
カズマ「みたら分かるだろ。あの偽者のダクネス、かなり太ってる…あんな体でいきなり長く走るのは無理って事だよ」
ダクネス「………なぜだろう、自分でもない偽者のはずが、なんだか私自身が情けなく見えるような感じがするが…///」カアアァーー
カズマ「おい、お前、俺の偽者?」
偽カズマ「な、なんだよ…?」
カズマ「服装や髪形、背丈に口調を真似した所まではいいが、なんでそんなにブサイクなんだよ!?まるで俺が本当にブサイクみたいに見えるじゃねぇか!!」
偽カズマ「なっ、ブサイク?!」
アクア「アンタもよ、この偽者野郎!」
偽アクア「なによ?!」
アクア「私の姿に近付く為に色々と真似した努力だけは仕方なく認めてあげるけど、なによその顔!?全然私っぽくないわよ、むしろ綺麗ではなく地味過ぎて私の可愛い教徒たちが一斉に逃げてしまう程醜いわよ!!」
偽アクア「なんですって!?」
めぐみん「おい、私と同じ背の癖して、顔立ちは大人っぽく、しかもゆんゆんみたいなスタイルとは、喧嘩売ってるんですか?!」
偽めぐみん「はぁっ?!大体、ゆんゆんって誰ですか!?」
ダクネス「おい、私はここまで太くはないぞ!!しかも顔にまで肉がついて…まるで私が太った姿をそのまま見ているようだ!」
偽ダクネス「はぁはぁ…。これは好きで太ったではない…生まれつき太りやすいって体質なだけだ!!」
カズマ「とにかく俺らの偽者を野放しにしておく訳にはいかないって事で、ここでお前らを倒して警察に突き出してやる!」チャキ
偽カズマ「チッ。だったら、逆にお前らをここで消し、俺らが本物のサトウカズマのパーティになってやらあ!!」
偽カズマ「行けぇ、アクア!クリエイト・ウォーターだ!」
偽アクア「OK」
アクア「クリエイト・ウォーターですって!?」
めぐみん「まさか、あの偽アクア、アクアと同じアークプリーストなんですか?!」
偽カズマ「その通り!俺たちは職業まで、お前らと同じだ」
偽アクア「本物よ、食らいなさい……クリエイト・ウォーター!!!」
カズマ「来るぞ!?……って」
偽アクア「」チョロチョロチョロ
カズマ「………へっ?」
偽アクア「」チョロチョロチョロ
アクア「なによ、そのクリエイト・ウォーターは!!? 少しの水がチョロチョロとしか出てないじゃないの!!」
偽アクア「今日は調子が悪いかも…」
アクア「ふん。なら、見せてあげるわ。この最強女神が使う本物のクリエイト・ウォーターを!!」
偽アクア「あ、わわ……」ガタガタ
アクア「食らいなさい、これが本当のクリエイト・ウォーtカズマ「へっくしょん!!」スポッ
グサッ
アクア「ぎゃああああああっ!!?」
カズマ「あっ……」
偽アクア「っ!?」
アクア「か、カズマ……アンタ……なに…して……」ガクッ
カズマ「しまったぁ!?くしゃみの勢いで剣飛ばして、アクアの頭に当てちまった!!」
めぐみん「なにしてるんですか、カズマ!?」
ダクネス「おい、アクア、しっかりしろ!!」ユサユサ
アクア「」チーン
偽アクア「えっ、なにこれ…」
偽カズマ「仲間同士での自滅か…。と、とりあえず、一人潰せた。次、めぐみん行けぇ!!」
偽めぐみん「任せて下さい!」
めぐみん「うむむ、まさか私の偽者はアークウィザードですか…。もしや、爆裂魔法を極めて!」
偽めぐみん「正解ですよ。さぁ、我が爆裂を食らうがいい」
偽めぐみん「エクスプrめぐみん「(詠唱省略の)エクスプロージョン!!」
ドオオオーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン
偽カズマ「はやっ!?なに、偽者よりも早く爆裂魔法、炸裂させたのかよ!?」
めぐみん「ふっ、先手必勝です。我が爆裂魔法が、偽者如きに負けるはずありませんよ」
偽めぐみん「イタタ……」
めぐみん「な、なんですと!?」
偽カズマ「おぉ、無傷だったか。でも、よく無事で……」
カズマ「大丈夫か?」
偽めぐみん「え、あっ、はい…。」
めぐみん「なっ……」
めぐみん「どういうことですかああああああー!?」
偽カズマ「へっ、偽めぐみんが無事だったのは、サトウカズマが助けたおかげなのか!!」
ダクネス「おい、カズマ、なぜ敵を、なぜ偽者を助けたのだ!?」
カズマ「なにって、こんなにも麗しくて胸もゆんゆん並みの子を、助けるの当然だろう~///」ニヤニヤ
偽めぐみん「えっ!!?」
ダクネス「なんだと!!」
カズマ「最初に見た時、どこぞのロリッ子と違ってかなり良いとこだらけだし、一目見て目に入るほど気にいったんだよ…この偽めぐみん///」デレデレ
偽めぐみん「え、あの…///」モジモジ
めぐみん「おい…それは、私に対する皮肉か。」
カズマ「うん。この偽めぐみん、気に入った!良かったら、俺のパーティに入りませんか? 代わりにどこぞのロリッ子を追い出しますので!」キリッ
偽めぐみん「えっ!?」
めぐみん「か…カズマアアアアーー、う、裏切り……者…許しま…せん」ガクッ
ダクネス「めぐみーーーーーん!?」
めぐみん「」チーン
ダクネス「こら、カズマ、お前のせいでアクアとめぐみんが、戦闘不能になったぞ!!」ボカッ
カズマ「ぐわっ!?」
偽めぐみん「な、なんなんですか、あれ…」
偽カズマ「まさか、これが噂に聞く「鬼畜のカズマ」というヤツか。さっきから、仲間が自滅してる原因作ってるし!」
ダクネス「こうなれば、私が盾になるからカズマはまとめてやってくれ!」
カズマ「一気にカタを付ければいいって訳か」
偽カズマ「よし、残りは俺とダクネス、二人でやるぞ」
偽ダクネス「よ、よし、盾になろう。だから、お前は攻撃を頼む」
カズマ「と、言いたい所だが…」
ダクネス「んっ、どうした?」
偽カズマ・偽ダクネス「「?」」
カズマ「俺はそうチマチマにやるのは嫌だし、ここは…」ニヤリ
カズマ「俺のスキルで全員やってやるよ!!」スッ
ダクネス「お、おい!?」
偽カズマ「い、いや、ちょっと待って!?」
カズマ「クリエイト・ウォーター、ティンダー!!!」バシャアアーーーーー、ボオオオオーーーー
偽者たち『うわあああああぁーーーーーーっ!!!?』
カズマ「よっしゃあ、完了」
偽カズマ「」チーン
偽アクア「」チーン
偽めぐみん「」チーン
(?)ダクネス「」チーン
カズマ「やっぱ、最初からスキル使えば良かった。そうすれば、簡単に終わってたな」
ダクネス「一気にカタを付けるとは恐ろしい……」
カズマ「それにしても、ほんとに俺たちパーティの偽者は似てないよな」
カズマ「そもそもこいつらを本物と間違える奴なんていないだろ、普通…。」
カズマ「お前もそう思うだろ、ダクネス?」クルッ
偽ダクネス「……どうも」
カズマ「………………えっ、ダクネスの偽者!」
カズマ「……………という事は、俺が偽者と思って倒したダクネスは、本人……あっ!?」
カズマ「しまった、間違えたあああああああぁぁーー!!?」
???「カーズーマさぁ~ん❤」
カズマ「うっ、この声は、まさか!?」クルッ
アクア・めぐみん・ダクネス「「「………」」」ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
カズマ「っ!?」ゾワッ
アクア「カーズーマー、さっきはよくもやってくれたわね…」ポキポキ
カズマ「ち、違う、あれは!?」ゾゾッ
めぐみん「敵が良ければ、仲間よりも優しくし、あまつさえ勝手にパーティから追い出そうとした裏切り…覚悟はできてますか?」ポキポキ
カズマ「ま、待ってくれ!確かにそれは俺もどうかしてた、だから…!?」ブルブル
ダクネス「長く一緒に居たはずだが、まさか仲間と敵を間違えて倒すとは……一体、どういうことだ?」ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
カズマ「わ、悪かった、謝る!?だから、許してくれ!」ガタガタ
三人『問答無用!!!』
カズマ「ヒィッ……」
カズマ「ぎゃああああああああああああーーーーーーーーっ!!!」
カズマ「」チーン
偽ダクネス「うぅ……」ブルブル←怖がって震えながら、カズマに向かって祈っている。
※その後、アクアたち三人によって偽者全員は警察に突き出され、事は解決したのであった。
おわり
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