↓の続きです。
ゲンドウ「久しぶりだな、カズマ」カズマ「たけえところから見下ろしやがって!」 - SSまとめ速報
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第三新東京市立第壱中学校・屋上
アスカ「なんであんなこと、しちゃったんだろう・・・・・・」グス
ヒカリ「アスカ!」
アスカ「ヒ、ヒカリ!?」バッ
ヒカリ「・・・・・・泣いてたの?」
アスカ「な、泣いてなんかいないわよ!」ゴシゴシ
ヒカリ「・・・・・・うん、そうだね」ギュッ
ヒカリ、アスカ ヲ ダキシメル
アスカ「ちょ、ちょっとやめてよ!」ジタバタ
ヒカリ「アスカ・・・・・・碇君のこと、好きなのね」ギュッ
アスカ「はっ!? す、好きじゃないわよ!あんな奴!」
アスカ「―――好きなわけ・・・・・・ない、じゃない」グスン
ヒカリ「うん」
アスカ「好きなわけない・・・・・・」
ヒカリ「うん」
アスカ「好きなわけ―――」
プルルル!プルルル!
ネルフ本部・エヴァ格納庫
アスカ「降格!? あたしがっ!?」
リツコ「そうよ」
アスカ「どうしてっ!?」
リツコ「さっきも説明したでしょう?」
リツコ「アメリカから起動実験のためにエヴァ参号機が搬送されてくるためよ」
リツコ「ヴァチカン条約で各国のエヴァ保有数は3体までと決められているわ」
アスカ「―――っ!!」
アスカ「でも・・・・・・だからって、どうしてあたしが・・・・・・」
リツコ「MAGIが最善と割り出した結果よ」
アスカ「そんな・・・・・・あたしの、世界で唯一の居場所なのに・・・・・・」グッ
ネルフ本部・職員用エレベータ内
チーーーン
カズマ「・・・・・・よお」
アスカ「―――っ」
アスカ「・・・・・・あら、エヴァンゲリオン初号機専属パイロットの碇さんじゃない」
アスカ「いいのかしら? お忙しい身なのにこんなところで油を売ってて」
カズマ「あんt―――」
アスカ「うるさいっっ!!」
アスカ「うるさいうるさいうるさいうるさい――――」
アスカ「アンタに―――アンタなんかに何が分かるっていうのよ!」
カズマ「・・・・・・」
アスカ「父親の七光りでエヴァに乗って」
アスカ「ろくな訓練もせずに成果を上げて、もてはやされて―――」ギュッ
アスカ「なんで、なんであたしがっ! あたしには―――」
アスカ「あたしにはエヴァしかない! そのために生きてきたのに―――それなのにっ!!」
カズマ「・・・・・・」
アスカ「・・・・・・教えてよ」
アスカ「あたしは―――」
あたしは、どうすればいいの・・・・・・?
カズマ「・・・・・・」
カズマ「」グッ
カズマ「―――好きにしろよ」
アスカ「っ!」バッ
カズマ「無理やり残ろうが、ここからいなくなろうがアンタの勝手だ―――」
カズマ「オレの知ったことじゃねえよ」
アスカ「・・・・・・」グッ
アスカ「・・・・・・ば、ばっかじゃないの?」
アスカ「なに本気にしてんのよ」
アスカ「あたしが、ア、アンタなんかにこんなこと、言うわけないじゃない!」フンッ
クルッ タッタッタッタ
カズマ「・・・・・・重てえんだよ」ボソッ
背負いきれねえんだよ、これ以上。
だから・・・・・・
第三新東京市・葛城ミサト自宅
ミサト「アスカ、帰ってこないわねえ」チラッ
ミサト(まあ、SPが付いてるから、アスカの場所と安否は確保してるんだけど)
カズマ「・・・・・・」モグモグ
ミサト「・・・・・・」
カズマ「・・・・・・」モグモグ
ミサト「アスカに何か言った?」
カズマ「」ブッ
カズマ「べ、別に何も言ってねえよ!」ゲホッ
ミサト「ほんと~?」
ミサト(まあ、監視モニターでアナタたちのやり取りは知ってるんだけど)
ミサト「ねえ、かずくん」
カズマ「な、なんだよ・・・・・・」オズオズ
ミサト「どれだけ相手のことを想って言った言葉でもね―――」
ミサト「きちんと伝わるように言わないと、逆に相手を傷つけてしまうこともあるのよ?」
カズマ「・・・・・・なんのことか分かんねえな」
ミサト「アスカにエヴァに乗ってほしくない、危険な目にあってほしくない―――」
ミサト「その気持ちは分かるけどね~」
カズマ「・・・・・・てめえ、覗いてやがったな」ギロ
ミサト「さ、さあなんのことかしらねー」アセアセ
ペンペン「」オーバー、ストラクショーン
第三新東京市・街路
アスカ「・・・・・・」トボトボ
アスカ「あたしの居場所は、エヴァだけ」ボソッ
アスカ「・・・・・・」トボトボ
―――いやはやそういう格好してると、かなりそそられるねえ―――
アスカ「・・・・・・ちがう」
―――やれることをしないでわめいてるだけじゃ、何も解決しないんだよ!―――
アスカ「ちがう!」
―――これで貸し借りなしだ―――
アスカ「違うっ! あたしの居場所はアンタなんかじゃない!!」
アスカ「・・・・・・」
アスカ「・・・・・・言われなくても好きにするわよ」グッ
アスカ「あたしの居場所は、エヴァだけなんだから―――」
松代・エヴァ参号機起動試験場
ミサト『アスカ、本当にいいの?』
ミサト『参号機起動試験のテストパイロットだなんて』
アスカ「ええ。もともとエヴァに乗るために日本に来たわけだし」
アスカ「エヴァに乗らないあたしなんて、あたしじゃないわ」
ミサト『・・・・・・そう』
アスカ(そうよ。ここが、ここだけがあたしの居場所)スウッ
アスカ(だから、もう失敗は許されない)フウゥ
アスカ「―――よし!」
アスカ「エヴァ参号機、起動!!」
スウウウウウゥゥゥゥゥゥーーーーーーー
・
・
・
・
・
・
ブンッ
アスカ「え?」
――― コーホー ―――
アスカ「―――っ!?」
ネルフ・司令部
日向「葛城一佐がいないときに限って敵襲だなんて・・・・・・」
青葉「パターン青、目標を使徒と確定!」
冬月「総員、第一種戦闘配備!」
マヤ「拡大映像、出ます!」
パッ
青葉「こ、これはっ!?」
日向「エヴァ、参号機・・・・・・?」
カズマ『おいおい、なんだこりゃあ。エヴァそっくりじゃねえか』
???「そっくり、ではない。元、だ」
カズマ『この声はっ!!』
ゲンドウ「久しぶりだな、カズマ」キリッ
カズマ『クソ親父!!』
マヤ(・・・・・・数か月ぶりに見たわ)
冬月「碇。もういいのか?」
ゲンドウ「アレは完成した」
ゲンドウ「そして心の傷も癒えた・・・・・・問題ない」ドヤッ
冬月「」
ゲンドウ「カズマ。それはエヴァが使徒に浸食されたものだ」
ゲンドウ「そして最早エヴァと呼べるものではない」
ゲンドウ「使徒として対処しろ」
カズマ『使徒として、だと!?』
マヤ「落ち着いて、カズマくん! それはもうエヴァじゃないのよ!?」
カズマ『まさかエヴァと戦えるなんてよお』クックック
マヤ「」
カズマ『そういやあ、綾波と金髪娘が来てねえな』
マヤ「っ!」
マヤ「レイは―――零号機がメンテナンス中だったから現在待機中よ」アセアセ
カズマ『・・・・・・金髪娘は?』
マヤ「ア、アスカは―――」
ゲンドウ「―――使徒の中だ」
カズマ『なにぃ!?』
ズーン、ズーン、ズーン
バルディエル『』コーホー
松代-第三新東京市・中間点
バルディエル「」コーホー
ピタッ
カズマ(・・・・・・くるっ!)
ヒュッ!
バルディエル ノ マエゲリ!
カズマ(っ!? ―――速ぇ!)
リョウウデ デ ガード
ガッ―――ガガガガガガ!
カズマ(だが、追いつけねえほどじゃあねえ!!)
カズマ(問題は―――)
カズマ「金髪娘をあっこから出す方法はねえのかよ!?」
日向『こちらからも遠隔でエントリープラグの排出を試みてはいるんだが―――』クッ
青葉『使徒の菌膜のようなもので、阻まれているんだ!』
カズマ「ちっ!」
マヤ『それだけではありません!』
リツコ『現在、こちらからのあらゆる信号・命令が届いていません!』
日向『そ、それじゃ痛覚カットもできていないということか!?』
カズマ「アレをぶん殴ることは、金髪娘を壊すことになるってか・・・・・・」チィッ
バルディエル「」コーホー
バッ―――ダムッ
チョウヤク! カズマ ニ トビカカル
クビ ヲ シメル
カズマ「ぐううううううううう」ギリギリギリ
カズマ(―――調子、のりやがって!)
カズマ(衝撃のぉ―――)ググッ
―――あたしは、どうすればいいの・・・・・・?―――
カズマ(―――くそっ!)グッ
ネルフ・司令部
ゲンドウ「何をしている、カズマ」
ゲンドウ「目標を攻撃しろ」
カズマ『あに、言ってん、だ・・・・・・くそ、親父!』ギリギリギリ
ゲンドウ「あれはエヴァではない。使徒だ」
カズマ『うる、せえ!』ギリギリギリ
ゲンドウ「このままではお前が死ぬぞ?」
カズマ『勝手に、決めつけてんじゃあ、ねえ!』ギリギリギリ
カズマ『オレは、勝つ。金髪娘も助け出す!』グッ
ゲンドウ「そんな方法はない」
カズマ『ないなら見つけてやる―――なくても見つけ出す!』ググッ
ゲンドウ「っ!」
ゲンドウ「かまわん。初号機のシンクロ率を全面カットだ」
マヤ「全面、ですか・・・・・・?」
ゲンドウ「そうだ」
冬月「まさかダミープログラムを?」
マヤ「っ! 危険です! 赤城博士もいない中で―――」
ゲンドウ「今のパイロットよりかは役に立つ」
ゲンドウ「―――やれ!」
マヤ「・・・・・・はい」ポチッ
松代-第三新東京市・中間点
ブツンッ―――ヒュウウウゥゥゥン
ガクンッ
カズマ「なにっ!?」
再起動中
ダミープログラム起動開始
ブウゥゥゥゥゥゥゥン
ダミープログラム ガ コントローラー ヲ コテイ
初号機「」カッ!
マエゲリ!
ガンッッッッッ!!!
バルディエル「」コホッ!?
ズサササササササーーーー!!
初号機「」ズンズンズン
カズマ「なんだ、これ!? 動かねえ!!」ガチャガチャ
初号機「」ダンッ
チョウヤク! カラノ トビゲリ!!
バルディエル「」ゴホーッ!!?
バルディエル ニ ウマノリ
フルボッコ!!
ドゴン!ドゴン!!ドゴゥン!!!
バルディエル「」
カズマ「やめろやめろやめろーーー!!」ガチャガチャガチャ
初号機「」ショウゲキ ノ
ゴゴゴゴゴ
カズマ「なにっ!?」
初号機「」ファースト ブリット
ゴオオオオオオオ
バルディエル「」
カズマ「やめろ――――――――!!!」バキイ
初号機「」ガ、ヒュウウウウウウン
バルディエル「」
ネルフ・司令部
マヤ「・・・・・・使徒及び初号機、完全に沈黙しました」
日向「医療班の手配を! そうだ、参号機のパイロット保護を最優先だ!」
冬月「なにがあった?」
マヤ「ダミープログラムの猛攻により、先に使徒が沈黙」
マヤ「その後、止めを刺そうとした初号機は、内部からの物理的な障害により沈黙した模様です」
冬月「物理的な、障害?」
マヤ「その、パイロットが、固定していたダミープログラムごとコントローラーを破壊した模様です」オズオズ
ゲンドウ「ファッ!!?」
冬月「素手でか?」
マヤ「・・・・・・はい」
ゲンドウ「」
冬月「」
青葉「あ、初号機のエントリープラグが強制解放されました。パイロットが外に出るようです」
ゲンドウ「」
冬月「」
青葉(だめだ。ショックで耳に入ってねえや)
松代-第三新東京市・中間点
―――い! おい!!
アスカ「・・・・・・か、ずま?」スッ
カズマ「おい、あんたっ!!」
アスカ「・・・・・・なんて顔、してるのよ・・・・・・ばかね・・・・・・」フッ
カズマ「っ!?」
カズマ「す、すぐ医者んとこ連れてってやる! それまで頑張れ!!」
カズマ「―――アスカっ!!」
アスカ「・・・・・・なまえ、やっと呼んでくれた」フフッ
カズマ「しっかりしろ!! アスカ!!」
アスカ「ねえ、カズマ・・・・・・」
アスカ「・・・・・・けっきょく、エヴァにも、あたしの居場所、なかった」
アスカ「あたしの居場所、どこにもなくなっちゃった・・・・・・」
カズマ「オレがおまえの居場所になってやる! だから―――」
アスカ「うっ―――」ゲホッ、ゲホッ
カズマ「も、もう喋るんじゃねえ!」
アスカ「かずま、あたしね・・・・・・」
カズマ「だからもう―――!」
アスカ「いま、とっても幸せ」
カズマ「・・・・・・」ギュッ
アスカ「生まれてはじめて、エヴァ以外の居場所ができた・・・・・・」
アスカ「かずま・・・・・・」カズマ ノ ホホ ニ テ ヲ ノバス
―――好きよ―――
スゥッ
カズマ「アス、カ・・・・・・?」
カズマ「―――っ」
カズマ「 !!!」
???「夢を―――夢を見ていました」
???「夢の中のあの人は、怒りに我を忘れ、大切な人の名を叫び、雄叫びを上げていました」
???「私は思いました」
???「うらやましい」
???「あなたにそこまで大切に思われているその人が―――」
???「どうしようもなく羨ましかったのです」
???「できれば、あなたの大切なものが私であればいいのに」
???「私であれば―――」
【次回予告】
暴走したカズマはついに諸々の罪でネルフの豚箱に入れられてしまう。
だが、彼に関係なく侵攻する最強の使徒が、次の惨劇を生むのだった。
最終話『男の戰い』
ネルフ・司令部
―――――――――バンッ!
カズマ「・・・・・・」ギロッ
青葉・日向・マヤ「「「―――カ、カズマ君!!?」」」
カズマ「てめえ・・・・・・」ツカツカツカ
黒服A「待ちなさい。それ以上h―――」
ヒュッ
黒服A「ひ!?」バキッ
カズマ「てめえ!」ツカツカツカ
黒服B「き、きさm―――」
ヒュッ
黒服B「で!?」バキッ
カズマ「てめえがっ!!」ツカツカツカ
黒服C「と、止まらんt―――」
ヒュッ
黒服C「ぶっ!!」バキッ
カズマ「てめえがアスカを―――!!!」
ゲンドウ「そうだ、命令した」
カズマ「っ! ふざけんな―――!!」ダッ
ゲンドウ「真剣だ」スッ
カズマ「おおおおおおおおお!!」ミギストレート!
カキーーーン!
カズマ「なにっ!?」ゴゴゴゴ
日向「こ、これは―――」
青葉「AT、フィールド・・・・・・?」
マヤ「そんな・・・・・・ありえません!」
マヤ「ヒトが、ATフィールドを使うなんて―――」
冬月「いや、ありえなくはない」
冬月「ATフィールドとはすなわち心の壁。ヒトが使えぬ道理はない」
カズマ「端折りすぎて何言ってんのかわかんねえよ。おっさん」ゴゴゴゴ
ゲンドウ「はっ! お馬鹿なお子様には理解できなかったようだな」ゴゴゴゴ
ゲンドウ「ATフィールドはATフィールドを用いてしか破れない」ゴゴゴゴ
ゲンドウ「つまりお前は私には勝てんということだ」ゴゴゴゴ
カズマ「おおおおおおおおおおお!!!」ゴゴゴゴ
ゲンドウ「ゆるゆるだぁぁぁぁ!!!」カッ
ゴォォォッ!!
ガンッ!
カズマ「がっ―――」フットバサレ、カベ ニ ゲキトツ
ゲンドウ「お前に凹られてからの数ヶ月、一室に引きこもり心の壁を極めた今の私に死角はない!」ドヤッ
ゲンドウ「押さえつけろ」
黒服D・E・F・G・H「は、はっ!」ガシッ
ゲンドウ「お前には失望した」
ゲンドウ「だが、ダミープログラムが完成した今、もはやお前は用済みだ」
ゲンドウ「豚箱に閉じ込めておけ!」
カズマ「」ズルズルズル
―――ちくしょう―――
―――アスカ―――
???「その時、夢の中の私は、大声で叫んでいました」
???「とても言葉にならないように」
???「ああ、それは―――」
ネルフ・営倉
ミサト「分かっていると思うけど、処分が決まるまで貴方にはここにいてもらうことになるわ」
カズマ「・・・・・・」
ミサト「レイやアスカのこと、聞かないのね」
カズマ「・・・・・・」
ミサト「本当は―――」
ミサト「本当はね、私だって人類や世界のことなんてどうだっていいのかもしれない」フッ
ミサト「結果として、今この立場になっているけど―――」
ミサト「最初は、死んだ父に少しでも近づきたくてネルフに志願しただけ」
カズマ「・・・・・・」
ミサト「だけど貴方は、碇指令への反骨心からエヴァに乗っている―――」
ミサト「その強さが羨ましくて、私の思いも背負わせてしまった・・・・・・」
ミサト「それが貴方の重荷になっていることも知っているわ」
ミサト「それでも私は貴方に―――!」スッ
カズマ「くっくっくっく」ニヤッ
ミサト「カズマ、くん?」
カズマ「・・・・・・失せろ」ギロッ
ネルフ・休憩室
日向「結局、シンジ君は無期限営巣入り。アスカも・・・・・・」
青葉「現在動けるのは、レイと零号機だけか」
マヤ「今、使途が来たら、どうするのかしら」
日向「どうするってそりゃあ―――」
青葉「どうにかするしかないでしょ」
ウ------!ウ------!ウ------!
青葉・日向・マヤ「っ!?」ダッ
カズマ君に脳内変換しておいたほうがええんでしょうか?
>>53
すみません。修正します。
ネルフ・休憩室
日向「結局、カズマ君は無期限営倉入り。アスカも・・・・・・」
青葉「現在動けるのは、レイと零号機だけか」
マヤ「今、使途が来たら、どうするのかしら」
日向「どうするってそりゃあ―――」
青葉「どうにかするしかないでしょ」
ウ------!ウ------!ウ------!
青葉・日向・マヤ「っ!?」ダッ
ネルフ・司令部
職員O「総員、第一種戦闘配置」
職員P「対地・対空迎撃戦闘用意」
冬月「目標は?」
青葉「現在、侵攻中です」
青葉「旧小田原防衛線を突破されました」
ゼルエル『』ドクムシガー!
ピカッ
ドッカー----ン!!
ミサト「ここまで衝撃波が届くなんて―――」クッ
職員Q「第4地区に直撃。損害不明」
青葉「地表の全装甲システム、融解!」
日向「24層全ての特殊装甲が、一撃で・・・・・・」
冬月「最強の拒絶タイプか・・・・・・」
冬月「予想以上の破壊力だな」
ゲンドウ「」ドキドキ
ミサト「総力戦よ! 要塞設備の全ての火力を突破運用―――」
ミサト「僅かでもいい、食い止めて!」
ドガガガガガガガガ
ゼルエル『』ドクムシガー!
ピカッ
チュドーーーーーーン!!
職員R「目標健在」
職員S「第二派攻撃、効果無し」
青葉「いいから市民の避難が最優先だ!」ガチャッ
日向「N2誘導弾の第三派も許可する。直掩にまわせ!」
ミサト「地上での迎撃は間に合わないわ。零号機をジオフロントに配備して」
ミサト「初号機は?」
リツコ「現在、ダミーシステムを起動中」
ミサト「作業、急いで!」クッ
青葉「目標、ジオフロント内に侵入!」
青葉「零号機が会敵します」
ミサト「侵攻が速過ぎる!」
リツコ「ダミーシステム、起動開始!」
WARNING!WARNING!WARNING!
ミサト「なに!?」
リツコ「初号機が―――拒絶している!?」
ゲンドウ「」スッ
冬月「碇?」
ゲンドウ「ふひゅふふゆつき、こっこここを頼む・・・・・・」ダッ
冬月「おい、碇! おいっ!」
ネルフ・ジオフロント
マシンガン!
ドガガガガガガガガガ
レイ「くっ」
ミサト『ダメだわ、ATフィールドが強すぎる!』
ゼルエル「」ヤワラカナルケーン!
ビュッビュッ
レイ「きゃあ!」ザクッザクッ
日向『零号機、左腕損傷!』
ミサト『レイ、撤退よ! 初号機が起動するまで―――』
ゼルエル「」ドクムシガー!
ピカッ
ドカーーーーーーン!!
レイ「くうううう」ジジジジ
レイ(この使徒は―――通常攻撃じゃ倒せない!)
レイ「・・・・・・」キッ
ガッ
ネルフ・司令部
日向「あれは、N2誘導弾!?」
マヤ「あんなもの、どこで―――」
ミサト「ちょっと待って、レイ!? 何を―――」
レイ『碇君ザザ―――もうザザザ―――も背負わなくザザ―――いいようザザザ―――る』
ミサト「待ちなs―――」
チュドーーーーーーーーーーン
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
ミサト「くっ―――被害状況は?」
青葉「職員居住区、バイオプラント、営倉区に甚大な被害。他、軽微!」
ミサト「えい、そう・・・・・・?」
ミサト「カズマくんっ!!」
ネルフ・営倉
チュドーーーーーーーーーーン
カズマ「な、なんだ!?」
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
ガラガラガラガラガラガラ
カズマ「ぐおおおおおおおおおおお」
ガレキ ノ シタ
カズマ(オレの命が、こんなちっぽけなモンだったなんてよ)フッ
カズマ(いいさ、どうせ守るモンも背負うモンもなくなっちまった)
カズマ(これ以上失うのなら、もうここで・・・・・・)
ガラッ
カズマ(へっ、おあつらえ向きの死に場所だ)
―――く、苦しい―――
カズマ(何もがいてんだよ)
―――苦しいぜ!―――
カズマ(いい加減諦めろ)
―――諦めてたまるか!―――
カズマ(もういいじゃねえか)
―――死んでたまるかぁ!!―――
カズマ(もういいって―――)
???『―――ちょっと!』
???『なにしてんのよ! ボケっとしてんじゃないわよ!』
???『らしくないわよ、このバカズマ」
カズマ(・・・・・・偉そうに言うなよ、アスカ)
アスカ『だらだら生きたくないんでしょ? だったらあがきなさいよ、徹底的に』
カズマ(いいんだよ。もう、いいんだ)
アスカ『こんなところで愚痴ってもなんにもならないわ』
アスカ『決めつけてないでやりなさいよ』
アスカ『・・・・・・そういうアンタが好きだったのよ、私は』ニコリ
カズマ(・・・・・・なんだよ、卑怯じゃねえか)
カズマ(オレばっか苦しい思いさせてよお)
カズマ(たまんねえよ、アスカ)
カズマ「たまんねえ―――」スッ
???「夢を―――夢を見ていたんです」
???「夢の中のあの人は、大きすぎるほどの悲しみに、心の中で泣き続けていました」
???「けれど、その人の中に、悲しみと正面から向き合おうとする気持ちがくすぶっていることに、私は気づいていたのです」
???「ああ、夢の中のあなた。私のあなた」
???「あなたはどうしようもなく立ち上がってしまうのですね」
???「どうしようもなく―――」
ネルフ・エヴァ格納庫
ゲンドウ「初号機、動け! 初号機―――なぜ動かん!?」
???「おい」
ゲンドウ「ん?」フイッ
???「ここからいなくなりやがれー!!」ミギストレート!
ゲンドウ「あべしっ!?」バキッ
ドサッ
カズマ「てめえをボコんのは、使徒を倒した後にしてやらあ」ケッ
カズマ「・・・・・・」ジッ
初号機「」
カズマ「そうだ」スッ
カズマ「死ぬのが怖いわけじゃあない」
カズマ「何もせずに死ぬのが、怖い」
カズマ「何の証もたてられないまま朽ち果てるのは―――」
カズマ「それだけは―――」キッ
カズマ「死んでもごめんだ!」ダッ
???「夢を、夢を見ていました」
???「夢の中いる人になった私は、力を求め続けています」
???「守りたい人がいるから」
???「守りたいものがあるから」
???「自分であることをつかみたいから」
???「だからこそ、その人は、強大な力に立ち向かって行くのです」
ネルフ・司令部
ゼルエル『』ドクムシガー!
ゼロゴウキ ヲ パックンチョ
ニョキニョキニョキ ヘンシン!
ゼルエル『』コレガ ゼルエル、ソノ シン ノ スガタ ダ
ミサト「レイ!!」
青葉「レイが、零号機が、吸収された・・・・・・?」
マヤ「」オエエエエエ
ゼルエル『』ドクムシガー!
ピカッ
ドッカー----ン!!
日向「本部直撃! 防衛システム機能停止―――」
日向「使徒に侵入されます!!」
ピシピシピシ―――
ドガシャーーーーン!!!
ゼルエル「」ミツケタ、ミツケタゾ!
ミサト「くっ、総員退避―――!!」ギュッ
ゼルエル「」ドクムシガー!
ピカ―――
―――衝撃の、ファーストブリット―――
ドガシャーーーーン!!!
カズマ「うおおおおおおおお」ゴオオオオオオオオ
ミギストレート!
バキッ
ゼルエル「」グハッ
ミサト「初、号機・・・・・・?」
カズマ(っ!? あの使徒の姿―――)
カズマ「てめえ、綾波に何しやがった!」ギッ
ミサト「カズマくんっ!!」
カズマ(ここじゃ人が多すぎる!)チラッ
カズマ「だったら―――!」
カズマ「撃滅の、セカンドブリットォォォォォ!!」ゴゴゴゴゴ
日向「使徒を地上に押し出す気だ!」
青葉「24層の特殊装甲を打ち破ってか!?」
ミサト「いえ、彼ならできるわ」
カズマ「うおおおおおおおおおおお」ゴォォォォォォォォ
ミギアッパー!
ゼルエル「」ウオオオオオオオ
ドガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガ!!!
第三新東京市・地上
ドガーーーーーーン!!!
カズマ「こんのイカやろおおおおおおおおおおおおおおお」
カズマ「抹殺の、ラストブリットォォォォォォォォォ!!」ゴゴゴゴゴゴゴ
ガヒュウウウウウーーーーーン
カズマ「なにっ!?」
マヤ「初号機、活動限界です! 予備も動きません!」
ミサト「カズマくん!!」
ゼルエル「」モハヤ ツウジン! チカラオシ ナド!
ビュッ!
ザクー――!
カズマ「」チーン
カズマ「」
カズマ「」
???「負けないで」
???「夢の中のあなた、私のあなた」
???「あなたの決意が鈍ると、私も負けてしまいそうになります」
???「だから負けないでください」
???「私のあなた」
???「負けないで―――」
第三新東京市・地上
―――負けないで―――
カズマ「ああ、分かってる」ニヤッ
カズマ「さあ! 行こうぜ、アスカァ!!」
カズマ「アスカ!」
カズマ「コイツは―――」
カズマ「この光は!」
カズマ「オレとお前の―――輝きだあああ!!」
カズマ「うおおおおおおおおおおおお!!!」
ゴゴゴゴゴゴゴ
ゼルエル「」ナンダ!?
マヤ「動いてる!? 活動限界なはずなのに」
ミサト「初号機にいったい何が・・・・・」
リツコ「まさか、暴走?」
マヤ「シンクロ率180%を超えました! これ以上は危険です!」
リツコ「やめなさい、カズマ君! 人に戻れなくn―――」
ミサト「行きなさい、カズマ君!!」
リツコ「ミサト!?」
ミサト「誰かのためじゃない、貴方自身の信念のために!」
ゼルエル「」マイチレー!
ピカッ
チュドーーーーーーン!!
カズマ「そんなのはなあ、きかねえんだよぉ!!」ゴゴゴゴ
ゼルエル「」バカナ!?
―――行きなさい、カズマ―――
カズマ「あいよ」ニヤッ
カズマ「シェルブリットォォォォォォォ!!」ゴゴゴゴゴ
カズマ「バーストォォォォォォォォ!!!」
ゴオオオオオオ
ショゴウキ、ゼルエル ノ コア ヲ ツカム
カッ
ゼルエル・胎内
???(夢を、夢を見ていました)
???(夢の中のあの人は、私を見ています)
???(碇君が私を・・・・・・)
???(これは、夢?)
―――綾波ぃ! どこだ!!―――
???(ううん、夢じゃない)
レイ(夢じゃ、ない)
レイ「・・・・・・」
カズマ「綾波!」
レイ「・・・・・・碇、くん?」
カズマ「綾波・・・・・・」ホッ
レイ「だめなの」
カズマ「あ?」
レイ「私はもう、ここでしか生きられないから」
レイ「それに私が消えても、代わりはいくらでもいr―――」
カズマ「うるせえ!」
レイ「っ!?」
カズマ「オレは馬鹿だから、ややこしい話はわからねえ」
カズマ「だからオレは、オレのルールに従って動く」
レイ「・・・・・・」
カズマ「アンタは助け出す。この使徒はぶちのめす」ニヤッ
レイ「・・・・・・いいの?」
カズマ「嫌だっつっても連れて行く」スッ
レイ「・・・・・・」スッ
―――ありがとう―――
第三新東京市・地上
ピシーーー ピシピシーーー メキャッ
ゼルエル「」ドクムシガー!
チュドーーーーン
リツコ「いったい何が・・・・・・」
ミサト「レイ―――カズマ君はっ!?」
日向「クソッ、煙で何も見えない!」
ヒュウウウウウ
青葉「風が―――煙が引いてゆく・・・・・・」
ミサト「カズマ君・・・・・・」
マヤ「っ! あれ―――!!」
ミサト「っ!!」ハッ
???「」スッ
???「」グッ
♪旅立ちの鐘が鳴る♪
その後
その後、新たなる使徒が現れることはなかった。
そのためネルフは第三新東京市の復興に力を注ぐことができたため、
驚くべき速度で復興していった。
復興の陣頭指揮を執った葛城は三佐は功績が認められ、
二佐へと昇進した。
碇前司令は、ゼルエル戦での行動が敵前逃亡と見なされ、
冬月現司令によって拘束された。
極刑を言い渡されたが、今までの功績により恩赦された。
しかし、彼が日の目を見ることは二度となかった。
そして、少年たちには日常が戻ってきた。
>>90 間違えた
その後
その後、新たなる使徒が現れることはなかった。
そのためネルフは第三新東京市の復興に力を注ぐことができたため、
驚くべき速度で復興していった。
復興の陣頭指揮を執った葛城は功績が認められ、
准将へと昇進した。
碇前司令は、ゼルエル戦での行動が敵前逃亡と見なされ、
冬月現司令によって拘束された。
極刑を言い渡されたが、今までの功績により恩赦された。
しかし、彼が日の目を見ることは二度となかった。
そして、少年たちには日常が戻ってきた。
第三新東京市・葛城ミサト自宅
ガチャッ
ミサト「カズく~ん、起きてる~? もう朝よ~」ヒック
カズマ「うげっ、酒くせえ!」
カズマ「なに朝っぱらから飲んでんだよ」
ミサト「いいじゃなーい、長期休暇中なんだからぁ」グビグビ
ミサト「それよりも今日は卒業式なんだから、遅れちゃだめよお」プハァ
ピンポーーーン
ミサト「カズく~ん、出て~」
カズマ「ヘイヘイ、てかその呼び方いい加減にやめろって」ハア
カズマ「はーい、誰ですかー? 今忙しいんでくだらない用で訪ねてきてんなら、とっとと帰ってくださーい」
カズマ「つか帰れ!」ガチャッ
レイ「・・・・・・」
カズマ「・・・・・・よ、よお。綾波」アセアセ
レイ「おはよう」
ミサト「あ、レイじゃなーい。もう来てくれたの~?」
レイ「はい」
カズマ「あ? どういうことだよ?」
レイ「碇君が遅れないようにって、葛城一佐に頼まれたから」
カズマ「そこまで信用ないかね」ハア
ミサト「ま、まあいいじゃない」アセアセ
ミサト「まだ時間あるし、レイも朝ごはん食べていきなさい」
レイ「はい」
カズマ「レトルトばっかだけどな」ボソッ
・
・
・
カズマ「それじゃ行ってきマース」
レイ「行ってきます」
ミサト「行ってらっしゃーい。頑張ってねー」ヒック
ペンペン「」グラデュエーション
第三新東京市立第壱中学校・通学路
カズマ「よお、最近夢は見るのかよ」
レイ「ゆめ・・・・・・?」
カズマ「前に学校で言ってたじゃねえか。変な夢を見るって」
レイ「もう夢は、見ないわ」
レイ「必要、なくなったから」
カズマ「必要?」
レイ「もう、分かるから。もう、つながってるから」///
カズマ「? よく分かんねえな―――あっ!」
カズマ「財布忘れた。先に行っといてくれ」ダッ
レイ「あ・・・・・・」
第三新東京市・葛城ミサト自宅
ガチャッ
カズマ「サイフサイフサイh―――って、なんだこれ!?」
カズマ「オ、オレの荷物が・・・・・・」ゼンブ、ロウカ ニ ダサレテル
???「アタシの荷物よ」
カズマ「てめえの仕業k・・・・・・」
カズマ「・・・・・・」ゴシゴシ
カズマ「・・・・・・あ」
カズマ「・・・・・・アスカ?」ジワッ
アスカ「Guten Morgen・・・・・・カズマ」///
fin.
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