【モバマス安価】P「まゆが幼児退行した」 (38)

まゆ「うー、あうー」

P「嘘だろまゆ……何故こんなことに……」

志希「説明しよう!」スッ

P「志希! まさか、またお前の薬のせいか!?」

志希「違うよ! 確かにあたしは346で起こる事件の原因であることが多いけど今回は違うよ!」

志希「まゆちゃんがこうなった理由はただ一つ……ずばり、ストレスだね」

P「ストレス?」

志希「キミ、最近まゆちゃんのことスルーしがちだったでしょ」

志希「夏場はアイドルの仕事が増えるからって、書類仕事や外回りなどなど大忙し」

志希「まゆちゃん含めたアイドルたちと接する機会が少なくなった」

P「そんなことないよ。スケジュールの確認とかで顔は合わせてたし」

志希「プライベートでは?」

P「……世間話すら無かったような気がする」

志希「でしょ」

P「だけど、そのくらいで幼児退行するほどストレスが溜まるか?」

志希「まゆちゃんにとってはかなりのストレスだったみたいだよ」

志希「構ってもらえないからって、キミのぬいぐるみを作って気を紛らわしたりしてたし」

志希「瞳からハイライトが1週間くらい消え続けてたし」

P「マジかよ全然気づかなかった。予兆はあったのか」

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まゆ「まうあー」

P「まゆ……言ってくれさえすれば、ストレス解消にいくらでも付き合ったのに……!」グッ

志希「キミが忙しいのを察してたから、邪魔すると悪いからって我慢してたんだよ」

志希「まさかこうなるとは思ってなかったし、あたしも手助けすればよかったね」

P「悪いのは俺だ。アイドルが苦しんでるのが分からなかったんだ」

志希「まゆちゃんのキミに対する愛情って天元突破してるし、仕方ない部分はあるって」

P「なあ志希、これからどうすればいいと思う? アイドル活動はできないよな」

志希「一目瞭然だね」

P「まゆをケアしてやりたいんだけど可能か?」

志希「仕事はいいの?」

P「まゆの幼児退行をどうにかしてやらないと、仕事もできないよ」

志希「アイドル思いだねぇ。安心して、この問題はキミが思ってるよりも簡単に解決できるよ」

P「本当か!? どうすればいい!」

志希「まゆちゃんと遊んであげればいいんだよ」

志希「お話したりデートしたり、何でもいいからキミ成分を補給してあげればいいの」

P「それだけでいいのか?」

志希「おそらく。ダメだったらドクターに見せるしかないね」

志希「ちひろさんに事情は話しておくから、存分にまゆちゃんの相手をしてあげて」

P「恩に着る!」


――――

まゆ「うー」

P(さて、どうするかな。この状態では当然まゆの要求も聞けないし)

P(デートもできないよな)

まゆ「たーたー」

P(赤ちゃんと遊ぶ感じでいいのか? 試しにやってみよう)


↓2 まゆと何をするか

P「まゆー、おいでー」

まゆ「?」

P(言葉も分からないのかな。よし)

P「ほら、おいで」

ギュッ

まゆ「!!」

まゆ「あーい!」キャッキャッ

P(喜んでるよな、これ?)

P(抱きしめただけで……。精神が幼くなっても、まゆの根っこは変わらないってことか)

まゆ「ぷー、ぷー」

P(ん?)

まゆ「ぷ……ぷろ、でゅーしゃー」

P「!!」

P(今、俺を呼んだか?)

まゆ「ぷろ、でゅーしゃー……しゃん」スリスリ

P(間違いない! つたないけど俺を呼んだぞ!)

P(これはもしかして……? もっと色々やってみよう)


↓2 まゆと何をするか

P(そうだな。次は散歩にでも行こうかな)

P(でも外は暑いしなぁ)

まゆ「うー」クイクイ

P「ん? どうした?」

まゆ「しーて」

P「何かして欲しいのか」

まゆ「あいー!」コクリ

P(急に意思疎通ができるようになったな。抱きしめがよほど効いたらしい)

P「いいよ。何でもお願いしてくれ」

まゆ「きー……がえ」

P「え?」

まゆ「おき、がえー」

P「……」

まゆ「おきがえ、すゆ」

P「……」

P「なあまゆ、お前ひょっとしてわざとやってるか?」

P「俺に構ってもらいたいからこんな演技をしてるとか」

まゆ「?」キラキラ

P(くりくりとした純真な瞳だ。嘘はついてないみたいだな)

まゆ「おきがえー」クイクイ

P(しかし、お着替えって……困ったな)

P「違うのじゃダメか?」

まゆ「やー。おきがえー」

P(やっぱり着替えがいいのか)

P(いくらまゆの一大事とはいえ、アイドルの着替えの手伝いなんてしていいものか)

まゆ「おきがえー!」クイクイ

まゆ「おき、がえ……ひっく……ぐす……」

P「!?」

まゆ「おきがえー! おきがえー!」ウルウル

P「分かった分かった! 手伝うから!」

――――

P(白のワンピースを用意した。これなら比較的、手間はかからないだろう)

P「脱がせるぞ。まずはボタンを外して」ポチポチ

まゆ「……」

P「よし、と。ここから自分でできるか?」

まゆ「うー」フルフル

P「できるだろ。体は16歳のままなんだから…」

まゆ「うー……!」ウルウル

P「分かったよ、泣かないでくれ……」

P「はいバンザイして。バンザイ分かるか?」

まゆ「あーい」スッ

P「めちゃくちゃスムーズに上げたな! やっぱ自分で着替えられるだろ!」

まゆ「?」クリクリ

P(純真な瞳……体は動かせるけど、服の着方はまだ思い出してないのかな)

P「脱がせるぞ」スッ

まゆ「あうー……」


――――

P「よし、終わった」

まゆ「……」カァァ

P(赤面するほどには成長したらしい)

P(というか幼児退行の治り方ってこんな感じなのか)

まゆ「ぷろでゅーさーさん」

P「!」

まゆ「ありがとーございます」

P「まゆ! お前、元に戻ったのか?」

まゆ「ふぇ?」キョトン

P(あれ。まだ治ってない?)

まゆ「ねえ、あそんで」キュッ

P「えっ」

まゆ「あそんで。まゆと」クイクイ

P(言葉は確実に成長してる。けど幼さは残ってる)

まゆ「あそんでー」クイクイ

P(まるで幼稚園児のようだ)


↓2 まゆと何をするか

P「いいよ、遊ぼうか。何やりたい?」

まゆ「これ……」スッ

P「赤の毛糸?」

まゆ「これで、あやとり、しよ」

P「あやとりかー。やったことないから教えてくれるかな」

まゆ「いいよ♪」

――――

まゆ「これが、ちょうちょ」スッ

P「すごいなぁ」

まゆ「あとね、これが……」サッサッサッ

まゆ「おはな」スッ

P「可愛い!」

まゆ「えへへ……」

まゆ「ぷろでゅーさーさんも、やってみてー」

P「俺が? できるかな」

P「えっと、こうしてこうして……」サッサッサッ

P「こうかな? 富士山だ」

まゆ「じょうずー!」パチパチパチ

P(テキトーなんだけどな。喜んでくれてよかった)ハハ…

まゆ「もっとみせて」

P「よし、それじゃあ……」

P「ここをこうして、こうしてっと」サッサッサッ

P「うわ、絡まった」

まゆ「それなにー?」

P「ごめん、失敗したみたいだ」ハハハ

まゆ「……」

まゆ「まゆもやる」スッ

P「え? ちょっと待って、絡まったままなんだ」

まゆ「ふたりで、あやとりしよ」

P「ふたりで?」

まゆ「こうして、こうして」サッサッサッ

まゆ「こう」ギュッ

P「えっと……これは何かな?」

まゆ「うんめいのあかいいとでつながった、まゆとぷろでゅーさーさん」ポッ

P「な、なるほど」

P(まゆらしい。絡まった糸の中で、ただ手を絡めてるだけだけど)

まゆ「うふ」

P「!」

まゆ「まゆとプロデューサーさんは、ずっとこうしてむすばれてますからねぇ」モジモジ

P「まゆ! 今度こそ元に戻ったのか!?」

まゆ「いいえ」

まゆ「だいぶ治ってきました。まゆがどうしてこんなことになったのかも、ぼんやりと分かります」

まゆ「でも、まだ小学生くらいです」

P「元のまゆと変わらないように見えるけど」

まゆ「そんなことないもん! 元のまゆはもっとオトナだもん!」プンスカ

P「ああ……確かにまだ子供っぽい」

まゆ「ねえ、もっと遊んで?」

P「もちろんだよ。もう一息で治るだろうし」

P「何をして遊びたい?」

まゆ「うーんと……ちょっとまってくださいね」


↓2 まゆと何をするか

まゆ「おままごとしたいです」

P「いいよ、やろうか」

P(女の子らしい遊びだな)ホッコリ

まゆ「じゃあプロデューサーさんは、あいじんとふりんしてる夫の役をしてください」

P「は?」

まゆ「まゆは、ふりんげんばに突入する妻の役です」

まゆ「よーいスタート!」

P「ま、待った!! 何だその設定!?」

まゆ「あなた……これはどういうこと?」

P(もう始まってる! しょうがないな)

P「まゆ……! これはその……!」

まゆ「その女の人、だれ?」

P「か、会社の後輩だよ。趣味が同じでさ、家に遊びに来たんだ」

まゆ「なんでどっちもはだかなの?」

P(裸なの俺!? バッチリ現行犯かよ!)

P「すまない!! 素直に言うよ、俺はお前に黙ってこの人と……」

まゆ「ふうん」

P「ごめんなさい!」

まゆ「あやまって済むもんだいじゃないです」

P(ぐうの音も出ない)

まゆ「だけど、まゆはあなたを許してあげます」

P「へ……?」

まゆ「だって、あなたは悪くないですから」フフ

まゆ「悪いのはこの女……あなたをゆうわくした女狐……」チャキ

P(ナイフ!? オモチゃだけど)

まゆ「許さない……まゆとこの人の幸せをこわすやつは」

まゆ「許さない!」スタタタッ


P「それ」ピンッ

まゆ「あう」


まゆ「お、おでこ指ピンしたぁ……!」

P「子供がなんて発想してるんだ! もっと普通のおままごとでいいだろ!」

まゆ「ふつう?」

P「『あなた、お帰りなさい!』、『今帰ったよ!』、『今日はあなたの好きなハンバーグよ!』とかさ」

まゆ「そんなのリアルじゃないです。げんじつはもっと、かこくで…」

P「いいんだよ遊びなんだから! お前は小学生でそんな達観してたのか!」

まゆ「……」ブスッ

P(拗ねた)

まゆ「分かりました。確かに好きな人とは、ずっと幸せな家庭を築いていきたいですし」

P「お、ついに元通りか」

まゆ「あと一歩です。今は中学生まゆです」

P「元のまゆと大差なくないか」

まゆ「あります! 知識や経験が中学生止まりなんですからぁ!」

P「そうなの? じゃあ俺のこと知ってたのは何で?」

まゆ「本能で理解してたんですよ」

P「すごいな」

まゆ「プロデューサーさんはそれほどまでにまゆの中に入り込んでるってことですね♪」

まゆ「さあ、次は何をしてくれるんですかぁ?」

P(もういいんじゃないか、と言いたいところだけど、まゆがこうなったのは俺の責任だし)

P(これで最後だと思って、付き合ってあげよう)

P「まゆが決めていいよ」

まゆ「本当に? ありがとうございます!」


↓2 まゆと何をするか

まゆ「プロデューサーさん、眠り姫というお話を知ってますか?」

P「王子様とのキスで姫が眠りから目覚めるあれか」

まゆ「そうです。素敵ですよねぇ」

まゆ「そして今、まゆも眠ってますよね? 記憶が」

P「そうだな」

まゆ「これらから導き出される答えは、たった1つですよ」

まゆ「王子様のキスで、まゆの記憶は目覚めると思うんです」

P「じゃあ王子様を探さないとな。カッコいい系のアイドルを呼んでくるよ」スタスタ

まゆ「待ってください」ガシッ

まゆ「何を勘違いしてるんですか。まゆにとっての王子様は1人だけですよ」

まゆ「プロデューサーさん、あなたです♡」

P(知ってたけどさ)

P「俺がキスすれば戻るのか?」

まゆ「間違いなく。ちゃんとマウストゥーマウスでしてくださいね」

P「それはダメだよ。頬かおでこで我慢してくれ」

まゆ「そうしないと眠りは覚めませんから。口にしてください」

P「いやでも…」

まゆ「口にしなかったら、また幼児退行しちゃいますよ?」

P(脅迫!?)

P(うーん……まあ軽く一瞬だけ触れるくらいなら大丈夫だよな)

P「分かったよ。いくぞ」

まゆ「はい♪」

P「……」ズイッ

まゆ「……」ドキドキ



チュッ


P(よし、これでいいかな)スッ

まゆ「……」ガシッ

P「!?」

P(く、首に抱き着いて……!?)

まゆ「んう」チュー

P(くっ、口から離れない!? まさかこれを狙ってたのか!!)

P(うお、ヤバい! 舌を入れようとしてくる!)

まゆ「むむむ……」

P(さ、させるか! 回避しないと! まゆを放さないと!)

P(くすぐり攻撃!)コチョコチョ

まゆ「むっ!? うふ、あはははっ」

P(隙あり!)ササッ

まゆ「しまった……!」

P「おいまゆ、今のはどういうことだ」

まゆ「大人のキスをしようとしたら失敗しました。手抜かりがあって失敗しましたけど」

まゆ「でも、キスできただけで充分です♪」

P「お前……」

まゆ「ありがとうございますプロデューサーさん。おかげさまで、まゆは元のまゆに戻ったみたいです」

P「え? 本当か?」

まゆ「はい」

P「最近やった仕事の内容は?」

まゆ「握手サイン会と写真集の撮影です」

P「1週間前に凛と喧嘩した原因は?」

まゆ「プロデューサーさんの脱ぎたて下着を奪い合ったんです」

P「勝者は?」

まゆ「まゆですよぉ」

P「下着返して」

まゆ「今度は大人のキスをしてくれたら」

P「なるほど、完全に元のまゆに戻ったみたいだな。よかったよ」

まゆ「ご迷惑をおかけしました」ペコリ

P「いや、俺がまゆを含めたアイドルたちに気を配っていればこうはならなかったんだ」

P「ごめんな。反省するよ」

まゆ「プロデューサーさんは、まゆたちのために一生懸命お仕事の手配をしてくださっているので」

まゆ「仕方ないです。プライベートも構ってというのはワガママなので」

まゆ「だけど」

P「?」

まゆ「お仕事が落ち着いたら、またたくさんお話したり、お買いものに付き合ってもらえますか?」

P「もちろんだよ」

まゆ「ありがとうございます♪ そうと決まれば、まゆも明日から頑張れそうです」グッ

P「頼もしいな」ハハハ


P「それはそうと下着返して」

まゆ「今夜お泊りさせてくれたら」

P「仕方ない、諦めるか……」スタスタ

まゆ「えっ、そんな簡単に諦めていいんですか? プロデューサーさん! プロデューサーさぁん!」スタタタッ


――――

P「ということがあったんですよ」

ちひろ「すさまじいですね」

P「あんなことが二度と起きないよう、アイドルのケアをしっかりとしていくつもりです」

ちひろ「まあ頑張ってください」


志希「大変だよー。すごく大変だよー」スタタタッ

ちひろ(にしては落ち着いてる)

P「どうした志希?」

志希「大変なことになってるよキミ。この前まゆちゃんが幼児退行したの覚えてる?」

P「忘れるわけがない」

P「ま、まさか……またまゆが!?」

志希「まゆちゃんは普通だよ」

ちひろ「まゆちゃん『は』?」

P「おい、嘘だろ……ひょっとして今度は……!」

志希「ご察しの通り! アイドル数人が幼児退行しちゃってる」

P「数人!?」

ちひろ「誰がですか?」

志希「えっと、まず凛ちゃんでしょ。それから藍子ちゃんに美嘉ちゃん」

志希「幸子ちゃんと美優さん、そして…」

P「まだいるのか!?」

志希「うん。とにかく来て、なんかもう見てられない画になってるから」

ちひろ(美優さんまで……可哀想に)

P「くっ……俺のせいか……! すぐに向かう!」

P「すみませんちひろさん! あとお願いできますか?」

ちひろ「お任せください」

P「ありがとうございます!」

スタタタッ

ちひろ(幼児退行、かぁ。中には演技してるアイドルもいそう)

ちひろ(凛あたりは可能性が高いかも)

P「待ってろみんな! すぐ元に戻してやるぞ!」スタタタッ


おわり

>>33
修正
下から二番目
ちひろ(凛ちゃんあたりは可能性が高いかも)です

途中に途絶えてすみません、寝落ちしました
お付き合いありがとうございました

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