海老原菜帆「私にできること」 (15)
海老原菜帆ちゃんお誕生日おめでとう!!!!
モバマスの二次創作SS、台本形式です。
ちょっとした宣伝もあったりしますので、是非最後まで読んでいただければと思います。
それでは、どうぞ!
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1533222840
とある夏の日、事務所にて
モバP「…………」カタカタカタカタ
P「………………」カタカタカタカタカタカタ
P「…………ぁあ?」
P「ああここか……くっそ……」カタカタカタカタ
海老原菜帆「Pさ~ん?」
P「何?」カタカタカタカタ
菜帆「なんだか忙しいみたいですね~」
P「ああ、まあ色々とあってね……」
菜帆「ちょっとは休憩しませんか~?冷たい麦茶も用意しましたから~」
P「うーん、悪いけど今はそれどころじゃないから……」
菜帆「まあまあ、そんな釣れないこと言わずに~」
P「いやだから忙しいんだって」
菜帆「ちょっとの間だけですから~。ね~?」
P「……あーもう、わかったよ、ちょっとだけね」
菜帆「はい~!さあさあ、こっちですよ~」
P「はいはい……」
P「結局押し切られてソファーに座らされてしまった」
菜帆「どうぞ、麦茶ですよ~」
P「ん、ありがとう……ふぅ」
菜帆「なんだか今日はいつもよりお疲れみたいですね~」
P「んー、まあ別段大きなトラブルがあったわけじゃないんだが。色々とな」
菜帆「と言いますと~?」
P「まず、元々今日までに出さないといけない経理書類があって」
菜帆「はい~」
P「んで、先方の都合で急遽締切が早まった企画書があって」
菜帆「あら~」
P「んでもって、不慮の事故で一からスケジュール組み直しになったイベントがあって。あ、菜帆が塩見さんと組んで出るやつな」
菜帆「夏祭りのですね~」
P「そうそれ」
菜帆「何があったんですか~?」
P「なんか台風の直撃で施設が壊れたらしい。幸いなことに怪我人はいないっていってたけど」
菜帆「あら~……」
P「で、おまけに先月出した交通費申請書がさっき返ってきた。領収書と計算があってないから出し直せってさ……」
菜帆「なんだか、とっても大変そうですね~。大丈夫ですか~?」
P「いやあ……いや、うん?今改めて口に出してみて思ったけど、これ一つ一つは言うほど大したことないかもしれない」
菜帆「そうなんですか~?」
P「そうだよ、経理書類は定期的に出してるものだから慣れてるし、企画書のアイディアはもうまとまってるんだから後は書類のフォーマットに添わせるだけ。スケジュール調整なんか要はパズルだから思いつけば一瞬で終わるし。交通費だって過不足見つければ修正はそう時間かからないはず」
菜帆「ということは、なんとかなりそうでしょうか~?」
P「うん、まあさっきまでみたいに焦る必要はない……はず」
菜帆「そういうことなら、お仕事終わるまで待ってますね~」
P「いや、それはいいよ。なんだかんだいって時間はかかるんだし」
菜帆「時間は大丈夫ですよ~、私も学校の宿題やらないとですし。それに実は、冷蔵庫に羊羹があるんです~。Pさんと食べようと思って買ってきたので、お仕事終わったら一緒に食べましょう~?」
P「まあ、菜帆が待つのが苦じゃないって言うんだったら……」
菜帆「全然平気ですよ~」
P「わかった。なら、羊羹を楽しみにしつつ、なるべく早く終わらせるようにするよ」
菜帆「頑張ってくださいね~♪」
数時間後
P「これを送信して……よし、終わりー!」
菜帆「あ、終わりましたか~?」
P「うん、なんとか片付いたよ。やっぱり時間かかったな……お待たせ」
菜帆「お待ちしてました~!羊羹出しますね~」
P「ならその間にお茶を用意しておこうかな」
菜帆「お願いします~」
P「では、いただきます」
菜帆「いただきます~♪……う~~ん、美味しいです~!」
P「甘くて美味しいな。酷使した頭に染み渡るような気がする……」
菜帆「お疲れ様でした~」
P「正直、疲れたよ……でも、菜帆が途中で無理やり休憩とらせてくれてなかったら、まだ終わってなかったと思う、ありがとうね」
菜帆「どういたしまして~。あの時のPさん、ちょっとイライラしてるみたいでしたから~。気分転換になったらいいな~って思ったんです」
P「正に効果覿面だったよ。ほんと、菜帆はすごいよなあ」
菜帆「そんなことないですよ~」
P「いやいやあるって。さっきだけじゃなくて、いつでも同じアイドル達とか、仕事先のスタッフさんをすっと和ませて、場を柔らかな雰囲気にしてるし。よくそんなに気が利くなあっていつも感心してるんだよ」
菜帆「そうなんですか~。でも、そんなに気を遣ってるつもりは、実はなかったりするんですよ~?」
P「そうなのか?」
菜帆「はい~。私は私で、自分のためにやっているだけですから」
P「自分のために……か」
菜帆「そうですね~、例えば、この羊羹みたいに美味しい和菓子があったとしますよね?もちろん、一人で食べても美味しいですし、幸せにもなれます。でも、みんなで食べて、美味しさを分け合うと、みんな笑顔になってくれるんです。その幸せな笑顔に囲まれていると、私ももっと幸せになれるんですよ~」
P「なるほどね……でも、そういう考え方を自然にできるのは本当に立派なことだと思う。心から尊敬するよ」
菜帆「うふふ、ありがとうございます~。でも、私がこんなふうになれたのは、Pさんのおかげなんですよ~?」
P「え、俺?」
菜帆「はい~。たしかに、私は昔から場を和ませるのは得意な方でしたし、人見知りも全然しなかったんです」
P「初めて会った時もそんな感じだったよな……そこに可能性を感じてスカウトしたわけだけど」
菜帆「そうでしたね~。でも、そのことを自分の持ち味だとは思ってなかったんです」
P「……えっ!?」
菜帆「そんなに意外でしたか~?」
P「いやだってほら、初めての潜在撮影の時だって、スタッフさんに好評だったじゃないか。みんなにお菓子配ってて、カメラマンさんに大物になるぞって言われてさ」
菜帆「あの時のことは今でも覚えてますよ~。多分、あの時がきっかけだったのかもしれませんね~」
P「どういうこと?」
菜帆「あの時、Pさんとスタッフさんたちの笑顔に囲まれて、褒められて、Pさんが自慢のアイドルだって言ってくれて。それで、みんなで美味しいものを食べてるときみたいに、私がみんなを癒してあげられるのかもしれないって気づいたんです~」
P「そうだったのか……」
菜帆「それから、アイドルとしていっぱいレッスンを受けたり、お仕事をしていく中で、だんだんと自分の持ち味に気づけるようになって、それを活かせるようにもなったんです」
菜帆「そのおかげで、前よりももっと色んな人を笑顔にできるようになりましたし。周りの人を幸せにできて、私自身ももっと幸せになれました。だから、今の私があるの、間違いなく、アイドルにスカウトしてくれたPさんのおかげなんですよ~」
P「菜帆……。そこまで言ってもらえると、俺としてもプロデューサー冥利につきるよ、ありがとう」
菜帆「どういたしまして~。だから、Pさんももっと私に甘えてくれていいんですよ~?」
P「そうk……いやまって、その『だから』はどこにかかるの?」
菜帆「私をこうしたのはPさんなんですから、そんな私を堪能する資格がPさんにはある、ってことですよ~?」
P「いや、その理屈はおかしい」
菜帆「お菓子だって、作った人が美味しさを分かってなきゃですよね~?」
P「そう言われると理屈が通っているように感じてしまう不思議」
菜帆「ささ、どうぞどうぞ~♪」
P「あー、なんだその、それはまあ、そのうちにな!」
菜帆「『そのうちに』ですね~、わかりました~。楽しみに待ってますからね~?」
P「お、おう」(なんだろう、何かの言質を取られたような気がする)
菜帆「うふふ~♪」
おしまい。
お察しの方もいるかとは思いますがデレステのコミュ3を下敷きに書いております。菜帆ちゃんの魅力がふんだんにつめこまれたコミュですので皆様も是非見てください!
ちらっと触れているスカウトのシーンもコミュ1で見れるので併せてどうぞです
そしてここでちょいと宣伝をば。
C94の3日目、東ヨー23a「るーとえん」さんのスペースにて海老原菜帆×料理の合同誌『ぷにょふわレシピ』が頒布されます!
其方の方に、小説を一本寄稿させていただいております。休日の朝のプロデューサー宅を舞台に、Pに信頼されたり甘えられてりしてはりきる菜帆ちゃんをいっぱい書きました。
菜帆ちゃんに愛されたい方に是非読んでいただきたいと思います。他の方もとても素晴らしい作品が集まっておりますので、是非よろしくお願いします!!
以上です、最後までお付き合いいただきありがとうございました!
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