シエル「これが……サンジさんの特製カレー……!!」サンジ「クソうめぇだろ?」 (36)

シエル「すごい……こんなに美味しいカレー、初めて食べました!!」

サンジ「はは、これ以上にない褒め言葉だな」

サンジ「そう言われると作った甲斐があるってもんだ」

シエル「私、カレーには人一倍うるさいと自覚しているんですけど……」

シエル「このカレー……非の打ち所がないです!!」

シエル「海上レストランバラティエ名物、『サンジの特製カレー』……」

シエル「リピート客が多いのも納得いきます!!」

サンジ「ありがとなシエルちゃん。 そこまで褒めてくれるなんて」

サンジ「おれはレディの喜ぶ顔を見る為だったら美味いモンは惜しみなく作るんだ」

シエル「……煽てても何も出ませんよ」

サンジ「いやいや、そういうつもりじゃなくて。 おれの本心が出ただけさ」

アルル「こんにちはー!!」

カーバングル「ぐっ!!」

サンジ「おー。 いらっしゃいアルルちゃん」

シエル「彼女は……?」

サンジ「うちの常連さ」

アルル「今日は中辛でお願い!!」

サンジ「おし! 任せときな」

「こっちにもカレー頂戴!!」

「俺もー!!」

サンジ「……今日はいつになくカレーの注文が多いな」

サンジ「悪いなシエルちゃん。 お喋りは後でな」

シエル「はい、分かりました」

シエル「……」

シエル(今度は遠野くんも連れて行きましょう)

厨房

サンジ「さてと……一気に作るか」

サンジ「……」

サンジ「……フン!!」

ブリブリブリブリブリブリ!!!

サンジ「後は調味料を入れて誤魔化してっと……」










サンジ「お待たせしました……サンジの特製カレー……中辛です」

アルル「いただきまーす!!」

アルル「……!! んーー!!///」

カーバングル「ぐー!!」

アルル「うん!! 美味しいねカーくん!!」

ロックマン『熱斗くん!! そんなに食べたらお腹壊すよ!!』

熱斗「しょうがねえだろ!! 美味しいんだから!!!」









ソフィ「アスベル、おかわり注文する?」

アスベル「うん、そうしよう。 このカレーは何杯でもいけるね」










クルル「クーックックッ……悪くねえな」












シュマゴラス「あのインド人がくれたカレーより美味しいでシュね」


















ケンシロウ「か、辛い……水……水を……」










海上レストランバラティエ副料理長サンジ。自分の大便だけで副料理長の座まで登りつめた男である。

シエル「サンジさん、今日はありがとうございました」

シエル「もうお腹がいっぱいですね……自分でも5杯も食べるとは思いませんでした」

サンジ「食べたかったらいつでも来な」

シエル「はい、今度は後輩も連れて来ますね」

サンジ「毎度あり!!」












サンジ「……」スパー

サンジ「……ふぅ、今日も疲れたな」

パティ「おいサンジ!!」

サンジ「なんだ」

パティ「今日という今日こそてめえの特製カレーのレシピを教えてもらうぞ!!」

サンジ「またか……本当にお前は懲りねえな」

パティ「お客様がみんなお前のカレーばっか注文するせいでおれ達ゃ暇なんだよ!!」

パティ「これじゃ何の為にここで働いてるのか分からねえ!!」

カルネ「そうだそうだ!! おれにも教えやがれ!!」

ゼフ「口じゃなくて手を動かせ。 早く掃除しろ」

カルネ「!! す、すみませんオーナー!!」

サンジ「……」

別の日

シエル「こんにちはサンジさん!!」

サンジ「おーいらっしゃいシエルちゃん!」

サンジ「……ん? 後ろにいるのは……」

シエル「私の後輩の遠野くんと……その妹です」

シエル(彼女は呼んでないですけど……まぁいいでしょう)

サンジ「おう、ゆっくりしていきな」

志貴「こ、こんにちは……」

志貴「……」チラッ

秋葉「……」ゴゴゴゴ

秋葉(彼女が紹介する店……きっと碌な料理じゃないはず)

秋葉(私が毒味をして兄さんを守らないと!!)

志貴「……なぁ秋葉、顔怖いぞ」

秋葉「!! そ、そうですか!!?」

秋葉「では……特製カレーを」

サンジ「オッケー。 ちょっと待ってな」










秋葉「……本当に美味しいんですか?」

シエル「それは勿論」

志貴「シエル先輩が言うんだから相当だろうね」

サンジ「さーて……とびっきりのを……」

サンジ「……羊肉ショット!!」ブリブリブリブリ!!









サンジ「お待たせしました……サンジの特製カレーです」

志貴「うわあ!! 美味しいそうだなー!!」

志貴「それじゃあ早速……」

秋葉「待ってください兄さん」

志貴「……秋葉?」

秋葉「兄さんが食べる前に……兄さんのお口に入れていい物かどうか私が味見します」

志貴「お、おいおい。 そんなのしなくても……」

秋葉「……」パクッ

秋葉「……!!」

サンジ(この反応……もしやバレたか!!?)

秋葉「お……」

秋葉「美味しい!!!」

サンジ「……」ホッ

秋葉「兄さん……このカレー美味しいですよ!!」

志貴「本当か? じゃあ俺も……」パクッ

志貴「……本当だ!! 美味しい!!」

シエル「ふふ……遠野くんが喜んでくれてよかったです」

秋葉(悔しいですけど……私の料理より美味い!!)

サンジ「おかわりはいくらでもある。 食べたかったらいつでも言いな」

秋葉「はい!!」

秋葉(まさか……こんなに美味しいとは……)

秋葉「……あなたがまともな店を紹介するなんて」

シエル「???」

カルネ「おいサンジ!! 大変だ!!」

サンジ「なんだよカルネ。 そんなに慌てて」

カルネ「外を見ろ!! 首領・クリークの船だぁ!!」

サンジ「首領・クリーク……?」

志貴「東の海で最も恐ろしいと言われているあの……?」

シエル「ど、どうしてここに……?」

ガチャッ

クリーク「はぁ……はぁ……」

パティ「!! な、なんだぁ……? 衰弱しきってる……?」

ギン「久しぶりだな……サンジさん」

サンジ「お前は……ギン?」

シエル「あれは……鬼人のギン……」

シエル「サンジさん、面識があるんですか?」

サンジ「……ああ、前にな」

サンジ「金がなくて何も食えねえ時にな……あいつにカレーを食わせてやったんだ」
















ギン『面目ねぇ!! こんな美味いモン……初めて食べた!!』

サンジ『クソうめえだろ?』

クリーク「く、食い物を……食い物をくれ」

クリーク「この店名物の……特製カレーを……」

ギン「サンジさん……頼めるか?」

ギン「おれ達に……戦闘の意思はない」

サンジ「……」

パティ「おいサンジ!! 絶対にあげるんじゃねーぞ!!」

カルネ「そうだ!! こいつは腹が減ってるフリだ!!」

カルネ「サンジお前……『騙し討ちのクリーク』の異名、忘れたわけじゃないだろうな!!?」

サンジ「……」スタスタ

パティ「……!! どこに行く気だ!!」

サンジ「カレーを作りにいく」

シエル「!!!」

パティ「おれ達の話を聞いていたのか!!」

サンジ「相手がどんなやつであれ……食いてえやつには食わせてやる」

サンジ「それがコックだろ」

シエル「サンジさん……」

ゼフ「……チビナス」

サンジ「!」

ゼフ「……おれは止めねえ。 好きにしろ」

サンジ「……そんじゃお言葉に甘えさせてもらうぜ」

カルネ「オーナー!! どうして……」

クリーク「待て」

サンジ「……なんだ」

クリーク「……作る所を……見せてくれないか」

ギン「首領……」

サンジ「……悪い。 それはできねえ。 情報漏洩になる」

クリーク「……お願いします」ガバッ

ギン「!! 首領!! 土下座なんてやめてください!!!」

シエル「どうして……彼はそこまで……?」

サンジ「……許せ」

バタン!!

ギン「サンジさん!!」

クリーク「う……うう……」

志貴(泣くほど見たいのか……?)

サンジ「もし見せちまったら……おれの料理人人生はおしまいだ」

サンジ「……ふんっ!!」ブリブリブリブリ












サンジ「……待たせたな、首領・クリーク」

クリーク「!! すまない……」

バクバクムシャムシャ

ギン「首領……どうですか味は?」

クリーク「……美味い!!」

サンジ「さて……食べたら次は……お前らを料理しないとな」

ギン「!!!?」

パティ「さっきまでてめえらはお客様……」

カルネ「ただ、食った後は……ただの海賊だ」

サンジ「おれ達は海賊をみすみすほっておくようなコックじゃねえよ」

ゼフ「……」

ギン「そんな……どうして……おれの時は見逃してくれたのに……」

サンジ「シエルちゃん、下がってな」

シエル「サ、サンジさん……?」

サンジ「おれ達があいつらを倒す。 だから君達は安全な場所へ……」

クリーク「ま、待ってくれ!!」

パティ「まだなんかあんのか」

カルネ「命乞いか?」

クリーク「おれの部下にも……飯を作ってくれねえか?」

サンジ「部下……?」

クリーク「船の中にいる……おれ達を襲うのは……そいつら全員のカレーを作った後にしてくれないか……?」

パティ「お前……自分の立場分かってるのか!!?」

クリーク「もうみんな……餓死寸前なんだ……」

サンジ「……しょうがねぇ。 ちょっと待ってろ」

カルネ「サンジ!!」

バタン!!

志貴「本当にあの首領・クリークは何もしてこないのか……?」

秋葉「大丈夫です。 いざとなったら私が兄さんを守ります」

シエル「はい。 私も遠野くんを守ります」

志貴「ふ、二人とも……」

クリーク「……」

クリーク(あの馬鹿コックめ!! あっさりと受け入れやがって!!)

クリーク(このレストランは……おれの物だ!!)

クリーク「……」バッ

シエル「!!!」

クリーク「うおおおおおおお!!!」バンバンバンバン!!

ギン「首領!!?」

「うわあああああああ!!!」

「いやあああああああ!!!」

クリーク「全員動くな!!」

カルネ「見ろ!! 言わんこっちゃねえ!!」

秋葉「兄さん!! 下がっててください」

志貴「……!!」

シエル「遠野くん……?」

志貴「あ、あれは……」

シエル「あれ……?」

シエル「……!! キッチンの壁が破壊されている……」

ゼフ「……!!」

サンジ「おいおい……なんの騒ぎだこりゃ」

シエル「サンジさん!! 大丈夫で……」

シエル「……!!」

ギン「サンジさん……その体勢……」

ギン「キッチンで……ウンコしようとしていたのか?」

サンジ「え、えーと……」

パティ「おい!! なんでカレーなんか作ってねぇでウンコしてんだ!!」

ゼフ「カレーだ」

カルネ「……オーナー?」

ゼフ「こいつは今、カレーを作ろうとしていた」

シエル「!!!!?」

サンジ「おい!! クソジジイ!!!」

シエル「どういう……ことですか?」

ゼフ「お前らが今まで食べていたカレーの正体……」

ゼフ「それは……こいつのウンコだ」

ギン「!!!!!?」

クリーク「じゃあおれは今……ウンコを食べたのか?」

ゼフ「そういう事になるな。 グランドラインの落武者にはぴったりの飯じゃないのか?」

クリーク「オ……」

クリーク「オエエエエエエエエエエエ!!!」ゲロゲロ

ギン「首領!!」

クリーク「ウンコを食べたと思うと……吐気が……」

ギン「しっかりしてください首領!!」

熱斗「俺、ウンコ食ってたのか……」

アルル「シェゾよりも変態がいたなんて……」

フランキー「え?」

ケンシロウ「てめぇに料理人を名乗る資格はねぇ!!」

サンジ「クソジジイ……なんでバラしたんだ!!」

ゼフ「もうお前は必要ないからだ」

サンジ「……なんだと?」

クリーク「よくもこのおれにウンコを食わせたな!!!」

クリーク「死ねえええええええ!!!」バッ

サンジ「!!!」

シエル「……」スチャッ

秋葉「……」バッ

クリーク「!!!」

シエル「セブン!!!」ドドドドドド!!!

シエル「赤主・焔華!!」ゴオオオオオオオ!!

ケンシロウ「北斗究極奥義……無想転生」

クリーク・ギン「ぐわあああああああ!!!」

志貴「覚えておけ首領・クリーク……」

志貴「これが……腹を殺すという事だ!!」

サンジ「二人はそんなに強かったのか……驚いた」

シエル「驚いた? それはこっちの台詞です。 まさか私が今まで食べていたカレーが……」

シエル「サンジさん……あなたには失望しました」

サンジ「……」

秋葉「行きましょう兄さん。 こんなレストランにいたくありません」

志貴「ま、待てよ秋葉!!」

「俺達も帰ろうぜ!!」

「もう二度と来るか!!!」

スタスタスタスタ……

サンジ「……」

数日後

『海上レストランバラティエ閉店!! 副料理長、ウンコ食わす』

サンジ「……」

サンジ(パティもカルネも……みんな出て行っちまった)

ゼフ「ザマァないなチビナス」

サンジ「! クソジジイ……」

サンジ「元はと言えば……てめえがあの時にバラさなければ……」

サンジ「それに……おれが必要ないってどういうことだ?」

ゼフ「そのまんまの意味だ。 お前はもうここにいる必要はない」

サンジ「おれの料理が……不味いからか?」

サンジ「おれが……クソでしか料理できねえからか?」

サンジ「でもそれは……クソジジイ……」

サンジ「お前も同じじゃねえか!!」

ゼフ「……」

「おい!! 黒大便のサンジはどこだ!!?」

ゼフ「!!」

サンジ「サンジはおれだが……君は?」

きら「私は大道寺きら!! 貴様に用がある!!」

サンジ「おれに……?」

きら「私の世界征服に協力しろ!!」

サンジ「!!?」

サンジ「ちょ、ちょっと待ってくれ……いきなり世界征服なんて言われても……」

きら「貴様のそのウンコをカレーに似せる技……」

きら「そいつを使って……世界中のやつらにウンコを食わせるのだ!!」

サンジ「で、でも!! おれの名前は世間に知られてる……カレーと嘘をついてもバレるんじゃ……」

きら「馬鹿め、だったら正体を隠せばいいんだ」

きら「謎のカレー屋さんと偽ってな!!」

サンジ「どうして……君はそんな話をおれに?」

きら「私の大好物はカレーだ」

きら「そこで私はサンジ……貴様に目をつけたのだ」

きら「私の世界征服に協力してもらうと同時に……貴様には私の専属カレー料理人になってもらう!!」

サンジ「!!! でも……おれはクソでしかカレーを……」

きら「馬鹿者!! そんなのハナから知ってる!!」

きら「だから私が貴様を立派な一流のコックになってもらうよう鍛えるのだ!!」

サンジ「!! きらちゃん……」

ゼフ「チビナス……世界征服……それが何を意味するか分かるな?」

ゼフ「世界征服ってのは……世界中を周るんだ」

ゼフ「あれを……見つけるチャンスじゃねえのか?」

サンジ「……!!」

サンジ「……オールブルー?」

ゼフ「そうだ……お前はもうここにいる必要はねぇ」

サンジ「!!! じゃあ……あの時言ってたのは……」

ゼフ「……オールブルーを見つけてこい」

きら「さぁサンジ!! 私と共にこい!!」

サンジ「……」

サンジ「……きらちゃん、君の所のコック、おれが引き受ける」












サンジ「じゃあなクソジジイ」

ゼフ「……サンジ」

ゼフ「風邪引くなよ」

サンジ「!!!」

ゼフ「クソ漏らすなよ」

サンジ「!!!!!」ブリッ

サンジ「……オーナーゼフ!!!」

サンジ「長い間……クソお世話になりました!!!」ブリブリブリブリ!!!

ゼフ「早速漏らしやがって……馬鹿が」ウルッ

サンジ「このご恩は……一生忘れません!!!」

きら「出航ーーーーーー!!!」

船は行く。 世界征服の野望と脱糞を乗せて。















きら「う、美味い!! ウンコとは思えん!!」

サンジ「……クソうめえだろ?」

終わり

食後のデザートはいかがですか?

サンジ「クソうめぇだろ?」
サンジ「クソうめぇだろ?」 - SSまとめ速報
(https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1451909462/)

志貴「シエル先輩ってうんこ味のカレーも食べるの?」
志貴「シエル先輩ってうんこ味のカレーも食べるの?」 - SSまとめ速報
(https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1466422598/)

ウィッチ「うんこ味のカレーができましたわ!!」アルル「えっ」
ウィッチ「うんこ味のカレーができましたわ!!」アルル「えっ」 - SSまとめ速報
(https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1500901339/)

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom