野崎「来週から体育の授業がテニスになった」 (14)

野崎「テニス……久しぶりだな」

先生「ダブルスでやるからなー」

野崎「何!!?」

野崎(ダブルス……という事は男女混同で組めるチャンス!!)

野崎(つまり……誰かしらカップル……若しくは気になる人と組む可能性がある!!)

野崎(これは……新しいネタや資料を手に入れられるチャンスじゃないか!!?)

先生「男子は男子と、女子は女子となー」

野崎「何!!?」

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野崎(参った……まさか男女混同じゃないとは)

野崎(このままではマミコと鈴木がダブルスをするというネタができない……)

御子柴「よー野崎。 聞いたか? 今度の体育テニスだってよ」

御子柴「しかもダブルスとか……なんでそんなめんどくせえ事やんねーといけねーんだよ……」

野崎「お前が男でよかった」

御子柴「は!!!??」

男「なぁ、俺とやろうぜ!!」

男「いいね、やろうやろう!!」

御子柴(テニスは来週だってのに……もうペア決めてやがる)

御子柴(……ま、俺は人気者だからきっとあいつら俺の所に来るだろうな)

男「御子柴と組むと目立たなくなるからやめようぜ……」

男「ああ、そうだな……」











御子柴「なんで誰も誘って来ねえんだよ!!!?」

佐倉「私に言われても……」

瀬尾「テニスかー。 懐かしいなー」

佐倉「『懐かしい』?」

瀬尾「うん、テニス部の助っ人に行った事があって」

瀬尾「顔面にボール当てまくってたなー」

佐倉「いいのそれ!!?」

瀬尾「けどあいつら、テニス部のくせにルール分かってなかったなー」

佐倉「え? どういう事?」

瀬尾「最初、私が助っ人に来てからさ」

瀬尾「あいつら私が来る度に野球のマスク着けてんの」

佐倉「それ絶対結月の所為だよ!!!」

瀬尾「千代ー! テニス私と組もうぜー!!」










佐倉「……って、結月に誘われちゃって……」

佐倉「結月の足引っ張りたくないの!! だからテニスの練習付き合ってもらえる!?」

十和「まぁ……ちょっとだけだら……」














佐倉「あっ!!」スカッ!!

十和「頑張ってお姉ちゃん!! このラリーに勝ったら野崎さんとデートできると思って!!」

佐倉「違うよ十和!!!」クワッ

十和「な、なんで急に怒ってるの!!?」

佐倉「締切近いんだからデートしてる場合じゃないよ!!」

十和(モデルに締切とかあるのか!?)

テニス当日

野崎「今日はテニスか……確かB組はA組と合同でやるんだったな」

佐倉「野崎くんおはよー!!」

野崎「! 佐倉。 おはよう」

野崎「そういえば佐倉は瀬尾と組むと言ってたな」

佐倉「! それが……結月、風邪引いちゃって」

野崎「何!?」

佐倉「でも……おかしいよね」

野崎「?」

佐倉「結月は馬鹿だから風邪引かないはずなのに……」

野崎「友達……なんだよな?」

野崎「午前中はG組とF組が合同でやるんだったな」

キャー!!キャー!!

野崎「!! この声……外からか」

野崎「恐らく御子柴への声援だろう。 ちょっと外を見てみるか」ガラガラ










女「キャー!! 御子柴くんの顔面にボールが直撃したわー!!」

女「いやーーー!!」

野崎「悲鳴の間違いだったようだ」

堀『テニス? まぁお前の事だから一番にはなれるだろうな』

堀『そうだ、お前最近部活サボってばっかだろ。 だから……』











鹿島「ああ……君はいつ見ても美しいよ」パコーン!!

鹿島「僕の気持ちを……このスマッシュに込めるよ」パコーン!!

鹿島「……レシーブ(返事)、してくれるかな」パコーン!!

女「鹿島くん///」

御子柴「あの野郎……テニスと演技を同時にやってやがる」

午後

先生「じゃあペアになってー」

佐倉「どうしよう……結月は休みだし……余ってる人いないかな……」

先生「あー……女子も男子も奇数だから……1組だけ男女になるなー。 まあいいか」

佐倉「!!!」

佐倉(これってもしかして……野崎くんと組めるチャンス!!?)

佐倉(……って、何期待してるんだろう私、そんな都合よく……)

野崎「佐倉。 実は俺も余ってるんだ。 もしよかったら……」

佐倉(神よーーーーー!!!)

野崎(泣いてる!? もしかして俺と組むのが嫌なのか!!?)

野崎「す、すまない佐倉……俺と組む事になってしまって……」

佐倉「な、なんで謝るの!!? 私、野崎くんと組むの嫌じゃないよ!!?」

野崎「そうか……ならいいんだが」

佐倉(数日間、十和と鍛えた成果を……ここで見せなきゃ!!)

佐倉「行こう野崎くん!!」

野崎「ああ!!」←ボールペン持ち

佐倉「野崎くん!! 持ち方!!」

野崎「しまった!! 職業病が!!」

野崎「じゃあ俺が前衛やるから」

佐倉「う、うん!!」

先生「試合開始ー!!」

佐倉(ああ……野崎くん……後ろ姿もカッコいい……///)

佐倉「……///」ぼーっ

野崎(……ん、よく見たら一年生が窓から見てるな。 あの子は確かうちのクラスの男子の彼女……)

野崎(成る程、そういう事か。 これはいい絵になりそうだな。 もう少し様子を見てみよう)

野崎「……」ぼーっ

男「先生!! 野崎・佐倉ペアが試合をする気が全くありません!!」

先生「あいつらそんなに男女で組むのが嫌だったのか!!?」

野崎「無事授業が終わった」

若松「野崎先輩!! 大丈夫でしたか!!?」

野崎「ん? 大丈夫って何がだ?」

若松「瀬尾先輩ですよ!! あの人の事だからきっとルールを無視して暴れ回って……」

野崎「いや、瀬尾は今日休みだ」

若松「!!!?」

野崎「安心しろ。 特に事故はなかった」

若松「瀬尾先輩は馬鹿だから風邪を引かないんじゃ……」

野崎「お前もか」

御子柴「ふぅー、やっと終わったぜ……」

鹿島「いやー、ごめんね御子柴。 まさか顔に当たるとは思わなくて……」

御子柴「別にもう気にしてねぇよ」

御子柴「次の体育もテニスで……確かシングルスだったな」

御子柴「正直チーム戦はあんま好きじゃなかったからな……これだったら足を引っ張るのを考えずに済むぜ!!」

















御子柴「あれ、あそこにいるのって……」

野崎・佐倉「先生お願いします!!!」

御子柴「!!!? あいつら……なんかやらかしたのか?」

野崎「もう一度ダブルスを……締切が近くてネタに困ってるんです!!!!」

佐倉「野崎くんと組みたい!!(野崎くんもこう言ってるんです!! お願いします!!)」

御子柴「おい最後逆だぞ」

終わり

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