【モバマス】あずき「雨の日に、二人で」 (16)
桃井あずきちゃんのSSです。
Pドルものなので苦手な方はご注意ください。
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あずき「るんるんる~ん♪」
P「ずいぶんとご機嫌だな」
あずき「えへへっ、ディレクターさんから飴もらったんだ!」
P「あの人はあずきのことお気に入りだって言ってたからな」
あずき「ほんとに!?やったー!あずきのセクシー大作戦でメロメロになったんだね!」
P「いや、愛嬌あって甘やかしたくなるからって言ってた」
あずき「そっちかー!まぁ、あずきのことを好きになってくれればどっちでもいっか!セクシー大作戦、作戦成功でよし!」
P「それでいいのかセクシー大作戦……ところで、帰りは歩きでよかったのか?タクシーなら呼べたぞ?」
あずき「いいのいいの、駅まで歩いて行ける距離だってディレクターさんも言ってたし」
P「三十分くらいかかるって言ってたな」
あずき「それに、歩いて帰ればプロデューサーと長い時間一緒にいられるし!名付けて、二人でお散歩デート大作戦!……なーんて♪」
P「あー、そうだなー、あずきとデートできて嬉しいなー」
あずき「すごい棒読み!もー!バカにしてるでしょー!」
P「ははは、ばれたかー」ワシャワシャ
あずき「わーっ、髪が崩れちゃう~」
P「しかし、お散歩というにはちょっと曇り空だと思わないか」
あずき「確かに……」
P「今にも雨が降り出しそうだな」
あずき「大丈夫!あずきは晴れ女だから、雨降らないよ!」
P「そうか、俺は雨男だ」
あずき「む~っ」プクー
P「ということで雨が降り出す前に駅まで急ごう」
あずき「はーい……」
P「どうした、元気がないぞ」
あずき「……せっかくプロデューサーと二人でいれる時間だから、のんびり帰りたいなぁって思ったの。事務所だと、他の子もいるし……」
P「気持ちは嬉しいが……あずきが濡れて風邪を引いたら心配なんだ」
あずき「そっか……優しいね、プロデューサー」
P「アイドルの体調管理も仕事の内だからな」
あずき「それもそうだねっ。あーあ、傘持ってきてればよかったな~」
ポツ ポツ
P「って言ってるそばから雨が!」
あずき「ええっ、大変!まだ駅まで結構距離あるよ!?」
P「走るぞ!」ガシッ
あずき「わわっ」
あずき「(プロデューサー、焦ってるからか手の掴み方がちょっと乱暴だ……)」
あずき「(でも、こういうのもいいかも)」
―――数分後
あずき「プロデューサー!そこにコンビニがあるよっ」
P「本当か!よし、あそこで傘を買おう」
あずき「とうちゃーく!ふぅ、助かった~」
P「はぁ……はぁ……体は濡れてないか、あずき……」ゼェゼェ
あずき「まだ降り始めたばかりだから大丈夫だよ。プロデューサーの方こそ、息切れしてるけど大丈夫?」
P「久しぶりに走ったから、ちょっと……あずきは疲れてないのか」
あずき「あずきはレッスンで体力つけてるからねっ」
P「そ、そうか……ともあれ、これでもう濡れずに済むな。傘を二本買ってくるよ」
あずき「はーい」
あずき「(あっ!ひらめいた!雨の日にだけできるとっておきの大作戦を!)」
あずき「プロデューサーは疲れてるだろうし、あずきが買ってくるよ!そこで休んでて!」
P「そうか、それじゃあお願いしよう……お金はこれを使ってくれ。お釣りはあげるから」
あずき「やったっ♪それじゃ買ってきまーす♪」
―――数分後
あずき「お待たせ!買ってきたよ」
P「ありがとう……って傘が一本しかないぞ?」
あずき「えへへー♪」
P「……まさか」
あずき「二人で一緒の傘に入ろうよ!雨の日にしかできないとっておきの大作戦だよっ!名付けて、相合い傘大作戦!」
P「……傘、もう一本買ってくる」
あずき「えーっ!ちょっと待ってよ~!」
P「いや、アイドルと相合い傘なんて色々とまずいだろ」
あずき「プロデューサーはあずきと相合い傘したくないの?」ウワメヅカイ
P「ぐっ……!」
あずき「あずきはプロデューサーと一緒に相合い傘したいな~」ジーッ
P「……」
―――
あずき「やっぱり、ちょっと狭いね……えへへ……」
P「(結局相合い傘することになってしまった……)」
あずき「プロデューサー、あずきの方に傘傾けてない?」
P「気のせいだ」
あずき「気のせいじゃないでしょっ!ダメだよ!プロデューサーが濡れちゃうよ!」
P「俺は頑丈だからいいんだ」
あずき「……ちょっと走っただけで息切れしてたのにー。」
P「それは……ちくしょう、反論できないな」
あずき「プロデューサーも一緒にレッスンして、体力つけよう大作戦だねっ」
P「……善処するよ」
あずき「うんうん♪……で、傘があずきの方に傾いたままなんだけど」
P「あずきを濡らすわけにはいかないからな」
あずき「もー!それだと相合い傘の意味がないよ!あずきが傘を持つよ!」
P「あずきの背丈じゃ、俺に傘が差せないだろう」
あずき「むむむ……それなら!えいっ」ガシッ
P「なんだなんだ」
あずき「プロデューサーの腕に捕まっちゃえ!くっつけば二人とも濡れないよねっ♪」
P「歩きにくいぞ」
あずき「まぁまぁ、そんなこと言わずに♪」
P「……まぁ、嬉しいけどな」
あずき「そ、そっか……えへへ、よかったっ♪」
P「随分と、嬉しそうだな」
あずき「そりゃもちろん、あずきの相合い傘大作戦が大成功したからね!」
P「……そうだな、あずきの大作戦のおかげで久しぶりに雨の日が楽しいって思えたよ」
あずき「でしょー?あずきの大作戦があれば、どんな状況でも楽しめちゃうんだよ♪あずきの大作戦は完璧なんだから!」
P「……ああ、そうだな……いつも、ありがとな」ポツリ
あずき「えっ?」キョトン
P「あずきはいつも、色んな大作戦で一緒にいる人を楽しませてくれるから。お礼を言いたくなって、な」
あずき「お、お礼だなんて……急に褒められると、なんだか照れるねっ」
P「これからも、色んな大作戦で楽しませてくれよな」
あずき「もちろんだよ!プロデューサー!」
P「それは頼もしいな……っと、そろそろ駅に着くみたいだ」
あずき「あっ……もう着いちゃうんだね」
P「……」
あずき「……」ギュッ
P「……なぁ、もう少しだけ雨の中にいないか」
あずき「偶然だね!あずきもそう思ってた!」
P「……それじゃ、もう少しこのままでいようか」
あずき「うんっ♪……やっぱり、プロデューサーは優しいね」
P「……はは」
P「(あずきといると、毎日が楽しくて)」
あずき「(プロデューサーといると、毎日がドキドキで)」
P「(でも、あずきは大人になったら俺より素敵な人を見つけるのだろう)」
あずき「(でも、プロデューサーはいつまでも、私を子供としてしか見てくれないのかな)」
P「(いつまでもあずきの隣に立っていられないのかもしれない)」
あずき「(いつまでもあずきを、一人の女の子として見てくれないのかもしれないなぁ)」
P「(これから先、関係が変わることがあったとしても、できれば……)」
あずき「(これから先、関係が変わらなかったとしても、できれば……)」
「「((このままずっと
あなたの隣にいたいな))」」
おしまい
以上となります。短いですが読んでくださった方、ありがとうございました。
雨の日でも、あずきちゃんの大作戦があれば楽しくなるだろうな、と思いながら書きました。
来月の7日、七夕は桃井あずきちゃんの誕生日でもあります。よろしければ、お祝いしてくださると嬉しいです。
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