穂乃果「反省中です」 (58)
海未「全く…あなた達ときたら」
穂乃果「はい…はい…」
凛「申し訳ありませんでした」
穂乃果「もうしません」
海未「はあ…その台詞は聞き飽きました」
凛「じゃあどうすればいいのさ」ぼそっ
海未「はい?何か言いました?」
凛「あっ、いえ」
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ことり「海未ちゃん…もう許してあげてもいいんじゃないかな?」
穂乃果「ことりちゃん!」
凛「その言葉…待ってたにゃ」
海未「ダメです」
穂乃果「ええ?」
凛「ことりちゃんが良いって言ってるのに」
海未「ここで甘やかしたりするのは良くありません」
ことり「でも反省してるようだし」
穂乃果「うん。うん。してる、してるよ~」
海未「口ではいくらでも言えるんです。この二人は同じような事を何度もしてるのですから」
穂乃果「うっ…それは…」
凛「もう絶対にやらないから許して欲しいにゃ」
海未「」
ことり「海未ちゃん。凛ちゃんもこう言ってるし。私は気にしてないから」
海未「ダメですよ、ことり。この二人は前科があるのですから。その度に似たような事を言って逃れてきたんです。それがこの結果です」
凛「そんなぁ」
にこ「なに?また海未に説教されてるの?」
凛「にこちゃん!」
海未「にこ」
にこ「今度は何をやらかしたのよ?全く…あんた達も学習しないわよね」
海未「そうなんです。にこからも言って下さい」
穂乃果「…」
凛「…」
にこ「普段から悪ふざけが過ぎるのよあんた達二人は」
穂乃果「………にこちゃん」
にこ「ん?何よ?」
穂乃果「口元にさっきのチョコレートついてるよ」
にこ「え?嘘?」
海未「チョコレート?」
ことり「あはは…」
海未「にこ?」
にこ「へ?何?」
凛「しばらくここで反省してなさいだってさ。ついてないにゃ~」
にこ「それはこっちのセリフよ。まさか、チョコレートケーキの件で怒られてるなんて…」
凛「ちょっと考えれば分かる事だよ」
にこ「何ですって?だいたい私はあんた達がくれるって言うから食べただけだし。ことりが作って来た事だって知らないで食べたんだから」
凛「そんなの凛だって同じにゃ。置いてあるから食べただけにゃ」
にこ「置いてあるからって食べるのがおかしいのよ」
凛「にこちゃんだって食べた…」
にこ「だから、あんた達がくれるって言うからでしょ!何度同じ事を言わせるのよ」
穂乃果「も~二人とも真面目に反省しようよ」
にこ「はあ?何急に真面目ぶってんのよ」
穂乃果「別にそんなんじゃないよ。うるさくしてるとまた海未ちゃんに怒られちゃうからさ」
にこ「元々あんたが言い出しっぺなんでしょ?」
凛「そうにゃ。そうにゃ。穂乃果ちゃんが食べようって一番最初に言ったにゃ」
にこ「それなのに何一人だけ真面目ぶってんのよ」
穂乃果「そう言う問題じゃないじゃん。騒いでると絶対に怒られるよ」
にこ「まあ…確かに。あんたの言う事も一理あるけど」
穂乃果「でしょ?」
凛「でもさ、穂乃果ちゃん」
穂乃果「ん?何?」
凛「穂乃果ちゃんの言い方だと怒られるから静かにするって言ってる様に聞こえるよ」
穂乃果「そうだけど?」
凛「それって別に反省してるって訳じゃないよね?この場をやり過ごすってだけだよね?」
にこ「確かに」
凛「それってどうなの?」
穂乃果「それは…」
にこ「何よ。やっぱりあんたは真面目なフリをしてるだけなんじゃない」
穂乃果「うっ…そんな事言うけどさ」
にこ「何よ?」
穂乃果「にこちゃんなんて人の言う事に便乗してるだけじゃん」
にこ「は?」
穂乃果「だってそうじゃん。さっきから。ケーキ食べたのだって人のせいだし」
にこ「ケーキ食べたのはあんた達が騙したんじゃない」
穂乃果「別に騙してないよ」
にこ「騙した様なもんよ」
穂乃果「違うもん」
にこ「違くない」
絵里「もう。何喧嘩してるのよ」
穂乃果「絵里ちゃん!?」
絵里「反省してるのかと思えば」
にこ「何?冷やかしに来た訳?」
希「ちゃうよ。ちゃんと反省してるか見に来たんよ」
絵里「そしたら喧嘩してるんですもの。全く…」
穂乃果「だってにこちゃんがさ」
にこ「はあ?あんたが悪いんじゃない」
絵里「だから、喧嘩しないの」
穂乃果「うっ」
にこ「…」
絵里「罪をなすりつけ合わない。どっちも悪いんだから」
穂乃果「はい…」
にこ「悪かったわよ」
絵里「分かればいいけど。ん?」
凛「くっ…ふふっ…ぷぷ…」
絵里「凛?何笑ってるの?」
凛「違うの。希ちゃんが…」
絵里「希?」
希「ん?何?」
絵里「何もないじゃない」
凛「ず、ずるいにゃ。とぼけないでよ」
希「何のことかな?」
穂乃果「凛ちゃん。あんまり絵里ちゃんを刺激しないでよ」
にこ「そうよ。何笑ってるのよ」
凛「違うにゃ。希ちゃんが笑わせてくるんだよ」
穂乃果「希ちゃんが?」
凛「ほら!」
希「ん?」
穂乃果「何もないじゃん」
にこ「いい加減にしなさいよ。私達まで怒られるじゃない」
凛「でも…」
穂乃果「凛ちゃん…」
にこ「でもじゃないわよ」
凛「…くっ…ふふっ…ふふふ…」
穂乃果「また笑った」
にこ「何なのよあんた」
絵里「凛…もうちょっと真面目に」
凛「違うの。本当に希ちゃんが凛だけに見える様に笑わせて来るんだよ」
絵里「希。本当なの?」
希「そんな訳ないやん。変な凛ちゃんやなぁ」
絵里「ほら?」
凛「そんな聞き方して正直に答える訳ないにゃ。絵里ちゃんバカなの?」
絵里「え?バカ?」
凛「だって凛の言う事信じてくれないだもん。絵里ちゃんなんて…絵里ちゃんなんておたんこなすにゃ」
にこ「ちょっバカ…」
穂乃果「おたんこなすって何?」
絵里「そう…反省するどころか人をおたんこなす呼ばわりするとは…はあ…希」クルッ
希「あっ!」
絵里「な、何やってるのよ?」
希「え?あっ…百面相の練習?」
希「はあ…凛ちゃんのせいでウチまで反省する事になってしまったやん。ウチこんなキャラやないのに」
凛「自業自得だよ」
穂乃果「まあここにいる全員自業自得なんだよね」
にこ「にこは違うから。あんた達に騙されただけだから」
穂乃果「それ言うけどさ。普通聞かない?このケーキどうしたのとか聞くでしょ?何も聞かずに食べたじゃん」
にこ「あんたが持って来たと思ったからよ」
穂乃果「だとしても聞くでしょ?穂乃果がチョコレートケーキなんて持って来るわけないじゃん。穂乃果ん家は和菓子屋だよ?」
にこ「和菓子屋だってケーキは食べるでしょ!」
穂乃果「…食べないよ!」
にこ「なんで嘘つくのよ!あほなの?」
穂乃果「あほじゃないよ!にこちゃんの方があほだよ」
希「なんかなぁ。会話のレベルが小学生みたいやんなぁ」
にこ「一番しょうもない事した奴に言われたくないのよ」
希「別にウチは空気を和ませようとしただけやんか」
にこ「和まなかったじゃない。あんたがしたのは絵里を怒らせただけでしょ?」
希「それは結果論やん。過程を見て欲しかったわ~」
にこ「あんたは悪ふざけがしたかっただけでしょ」
凛「凛なんか怒られ損にゃ。希ちゃんのせいだからね」
希「ごめんて凛ちゃん。でも、ウチの変顔面白かったやろ?」
凛「うん。面白かったにゃ」
希「お家で練習したんよ?暇やったから」
にこ「何やってんのよ…あんたは…」
希「な?今度もっとおもろいの見せてあげるから許してな?」
凛「う~ん…分かった」
希「おおっ!流石は凛ちゃんや!心が広い!どっかの誰かとは大違いや」
にこ「どっかの誰かとは誰よ?」
希「にこっちの事とちゃうよ。被害妄想激しいなぁ」
にこ「なんですって?」
穂乃果「だからさぁ…大きな声出すのやめようよ。また怒られるって」
にこ「さっきまであんたが一番騒がしかったじゃない!何急になかった事にしてんのよ」
穂乃果「いや…うん。分かったからさ。穂乃果もうるさかったよ。だから今から静かにしようよ」
希「おっ!穂乃果ちゃんおっとな!」
凛「凛達も今から静かにしようか?」
希「うん。それがええね」
穂乃果「そうだよ。そうしよう」
にこ「ちょっと待ちなさいよ」
穂乃果「も~穂乃果も悪かったってば」
にこ「違くない?」
穂乃果「何が?」
にこ「あんたがそう言うスタンスで来ると私が大人気ないみたいじゃない」
穂乃果「そんな事言ってないけど」
にこ「実際そうなってんのよ!」
凛「じゃあにこちゃんが大人気ないんじゃないの?」
にこ「違がう。穂乃果がそう言う空気を作った」
穂乃果「へ?はあ?何言ってるのさ?」
にこ「穂乃果も悪かったよ。じゃないわよ。あんたが悪いのよ元々」
穂乃果「だから謝ってるじゃん。もう静かにしようよ」
にこ「そのスタンスをやめろって言ってんのよ!あんたがやってんのは一歩引いてるフリしてマウント取ってるのと同じだからね」
穂乃果「なにそれ?穂乃果はこれ以上海未ちゃんや絵里ちゃんに怒られたくないだなの。それだけだから!」
にこ「私が言いたいのはあんたが元凶なんだからもっと申し訳なさそうにしなしいよ」
穂乃果「だから謝ってるじゃんて。2回目だよ?これ以上どうすればいいのさ?」
にこ「謝ればいいって事じゃないのよ!態度の話をしてるのよ態度の」
希「も~にこっちもやめとけば?」
にこ「納得いかないのよ」
希「喋れば喋る程見苦しいよ?」
にこ「はあ?一番悪ふざけが過ぎるあんたに言われたくないのよ」
希「うん。そうやなぁ」
にこ「だからそのスタンスをやめてって言ってるのよ」
穂乃果「も~ふざけるなら一人で反省してよ。連帯責任とかやだからね」
にこ「あんたが連帯責任とか言ってんじゃないわよ!あんたの連帯責任でにこはここで正座してんだからね?」
穂乃果「だから、にこちゃんもケーキ食べたじゃん。またこの言い合いをするの?」
希「やめといた方がええよ?平行線やから」
にこ「それは穂乃果が…」
凛「ふあ~お腹空いたにゃ~。今日のご飯は何かな~」
にこ「…なんか凛を見てるとバカバカしくなって来たわ」
穂乃果「そうだね。にこちゃんごめんね?」
にこ「いえ。にこの方こそ大人気なかったわ」
希「そうや。ウチ等は仲間なんやから仲良くしなきゃ」
穂乃果「うん。そうだね」
にこ「ここで争っても仕方ないものね」
穂乃果「それにしてもさ…海未ちゃん全然様子とか見に来ないね?」
にこ「確かに。あれから結構時間が経ってるはずなのに」
穂乃果「まさか忘れてるんじゃ?」
にこ「ありえるかも」
穂乃果「もしそうだとしたら真面目に反省してても意味がないじゃん」
にこ「そうなるわね」
穂乃果「うわ~せっかく真面目にやってたのにぃ」
希「二人を見てると思うわ。反省ってなんなんやろうなって」
穂乃果「くっ…どうにかして海未ちゃんの様子を知る事が出来ないかな…」
にこ「もしくは私達がちゃんと反省してる事を海未に伝える事が出来れば」
穂乃果「どうしかして…ん?あれは?」
にこ「何よ?」
穂乃果「ねえ?居るんでしょ?花陽ちゃん?」
花陽「あ、あの…」
凛「ん?にゃ…かよ…ちん…」
にこ「花陽?あんた…いつから見てたのよ?」
希「もしかしてずっと見てたん?良い趣味とはいえんなぁ」
にこ「それあんたが言う?」
花陽「あの…今さっき廊下を歩いてたら声が聞こえて…」
穂乃果「ねえ花陽ちゃんお願いがあるの」
花陽「え?え~…っと…あっ!私…真姫ちゃんと…」
穂乃果「花陽ちゃん!お願いがあるの!」
花陽「えっと…」
穂乃果「花陽ちゃん!」
花陽「……」
穂乃果「あの…花陽ちゃん?なんで穂乃果達と一緒に正座してるのかな?海未ちゃんに穂乃果達が反省してるって事をそれとなく伝えて貰いたかっただけなんだけど」
にこ「一言反省してたって言うだけでいいのよ?」
花陽「あの…ごめんなさい。力になれなくて」
穂乃果「え?怒ってた?」
花陽「…」
穂乃果「え?何て言ったの?」
花陽「…」
穂乃果「花陽ちゃん?」
花陽「力になれなかったからせめて一緒に…」
穂乃果「違う。違うよ花陽ちゃん。そう言うんじゃなくて」
にこ「そうよ。一緒に反省して欲しいんじゃなくて海未の許しを貰ってきて欲しかったのよ?」
花陽「あの…」
希「あのなぁ…花陽ちゃんの事を責めるのはお門違いやろ」
にこ「別に責めてなんかないわよ。ただ…」
希「よく考えて?海未ちゃんの所に花陽ちゃんを送るって言うのはライオンの前に小動物を送るようなもんやろ」
穂乃果「そ、それは確かに…」
花陽「私…小動物なの?」
にこ「花陽に対する見積もりも相当だけど海未に対する見積もりも相当ね」
穂乃果「それはそうとさ」
にこ「何よ?」
穂乃果「さっきから凛ちゃん大人しくない?」
にこ「あんたが静かにしろって言ったからじゃない?」
穂乃果「いや…違うよ」
にこ「何よ?」
凛「…zzz」
穂乃果「寝てるよ」
にこ「はあ?正座しながら?この子どう言う神経してんのよ」
花陽「凛ちゃん体育の時間張り切ってたから」
希「一年生はサッカーやってたよね?教室から見てたよ」
にこ「にしても正座しながら寝ないでしょ。普通…」
穂乃果「どっちかと言うと穂乃果も何処でも寝れるタイプだから」
にこ「もう…バカばっかね」
希「にこっちを筆頭にな」
にこ「はあ?」
花陽「そ、そんな大声出すと凛ちゃん起きちゃうよ」
にこ「起きればいいのよ!反省中よ!!」
花陽「そうだね」
にこ「凛起きなさい。あんたの巻き添えくらうのはゴメンだからね」
穂乃果「そうだよ凛ちゃん。こんな所海未ちゃんに見られたら怒られちゃうよ。海未ちゃん激おこだよ」
凛「ん…ん~…うるさいにゃ~」
にこ「あんた凄いわね」
穂乃果「凛ちゃんおはよ」
凛「穂乃果ちゃん…あれ?穂乃果ちゃんは海未ちゃんに怒られてるんじゃなかったっけ?」
穂乃果「なんで穂乃果だけ?」
にこ「何寝ぼけてんのよ。凛も反省中でしょ?」
凛「ん?」
にこ「完全に寝ぼけてるわね」
希「凛ちゃんは寝坊助さんやなぁ」
凛「あっ!希ちゃん!思い出したにゃ!!!凛は希ちゃんのせいで絵里ちゃんに怒られたんだった」
にこ「いや…合ってるけど…」
希「いややなぁ凛ちゃん。ウチとは仲直りしたやん」
凛「そうだったにゃ」
希「もう。忘れんといてなぁ」
凛「うん。って…かよちん?」
花陽「やっと気づいてくれたんだ」
凛「なんでかよちんも一緒に正座してるの?」
花陽「えっと…」
凛「海未ちゃんに怒られたの?かよちんが?」
花陽「ち、違うよ?私は自発的に」
凛「自分から?」
花陽「うん。そうなるかも…」
にこ「凄い説明を端折ったわね」
穂乃果「まあ実際本当の事だしね」
穂乃果「…」
にこ「…」
凛「…」
希「…」
花陽「…」
穂乃果「あれからどれだけ経ったかな?」
にこ「さあ?花陽が来てからそこそこだと思うけど」
花陽「そうかな?私はそんなに経ってないと思うけど」
希「1時間経ってないよね?」
穂乃果「いや、絶対経ってるよ」
にこ「経ってる。絶対経ってる」
希「そうかなあ?」
穂乃果「そりゃあさ、希ちゃんや花陽ちゃんは途中からだから短く感じるんだよ」
にこ「そうね。穂乃果の言う通り。私達は最初から参加してるんだから。退屈もピークに達してるのよ」
凛「凛もそんなに経ってないと思うよ?」
穂乃果「凛ちゃんは寝てたからね。退屈な時間を寝て過ごしてたからね」
希「この部屋時計ないからなぁ。何とも言えんね」
穂乃果「ほんっとそれ!もしかして海未ちゃんそれを狙ってこの部屋にしたのかな?」
にこ「ありえるわね」
花陽「でも…海未ちゃんがそんな意地悪な事するかな?」
穂乃果「う~ん…それは…」
真姫「何やってるのよ」
穂乃果「真姫ちゃん!」
にこ「いつの間に」
凛「心配して来てくれたの?」
真姫「花陽をね」
凛「え?凛達は?」
真姫「してないわよ」
凛「何で?」
穂乃果「花陽ちゃんの心配はするのに穂乃果達の心配はしてくれないの?」
真姫「うん」
穂乃果「普通に返された」
凛「酷いにゃ」
にこ「何よ?冷やかしに来たわけ?」
真姫「言ったでしょ?花陽が心配だったから。来てみたら案の定。どうして一緒になって正座してるのよ?戻ってこないから海未も心配してるわよ?」
花陽「それは…」
穂乃果「花陽ちゃんは穂乃果達の仲間なんだよ」
にこ「そうよ。薄情なあんたとは違うのよ」
真姫「何とでも言いなさいよ」
希「って言うか海未ちゃんは何してるの?その様子だとウチ等の事を忘れてる訳じゃないんやろ?」
真姫「海未は生徒会の方に行っちゃったわよ。なんでも仕事があるって。だから私が来たのよ」
穂乃果「はっ!忘れてた。そう言えば…」
にこ「ちょっと待ちなさいよ。もしかしてそっちが終わるまで私達は放置?」
凛「ええ?そんなぁ」
にこ「って言うか海未が怒ってるのって穂乃果が生徒会の仕事を忘れてたのも原因なんじゃないの?」
凛「それだにゃ!仕事を忘れた上にしケーキを勝手に食べたからだよ」
穂乃果「そんなの予想でしょ?」
にこ「いや、絶対にそうよ。やっぱり全ての原因は穂乃果じゃない」
穂乃果「言い掛かりだよ」
真姫「何でも良いけど。どうやら反省はしてないみたいね」
穂乃果「へ?」
真姫「海未に伝えておくわ。まだ反省が必要だって」
穂乃果「ちょっと待ってよ。反省してるって」
にこ「そうよ。こんだけ正座してるのよ?」
真姫「正座するだけなら誰でも出来るわよ。反省しなくちゃ意味がないでしょ」
穂乃果「だからしてるって」
真姫「してる人の態度には見えないけど?」
穂乃果「そんな…」
真姫「という事で花陽。行くわよ?」
花陽「え?」
にこ「ちょっと?花陽を連れてく気なの?」
真姫「だって花陽は巻き込まれただけでしょ?」
穂乃果「」
穂乃果「人聞き悪いよ」
にこ「そうよ!それじゃまるで私達が無理強いしてるみたいじゃない」
真姫「あら?違ったの?」
穂乃果「違うよ」
にこ「あんたは私達から仲間を奪う気なの?」
真姫「何よそれ。花陽が可哀想じゃない」
花陽「あの…真姫ちゃん。私は大丈夫だよ?自分から言い出した事だし」
真姫「え?自分から?」
花陽「うん」
穂乃果「ほら~言ったじゃん」
真姫「くっ…」
希「なぁ、真姫ちゃん?ウチは連れてかなくていいの?」
真姫「希は私の管轄外だから。絵里に聞いて」
希「え?冷たい」
凛「凛は?」
真姫「ダメに決まってるでしょ」
にこ「なんで自分は大丈夫だと思ったのよ」
凛「勢い?」
真姫「とにかく…花陽は反省する必要がないんだから一緒に戻るわよ」
花陽「わ、私はほんと大丈夫だから」
真姫「ダメよ。一緒に戻るのよ」
花陽「でも…」
真姫「ほら」
にこ「なんでそんなに花陽を連れて帰りたいのよ?」
真姫「だ、だから花陽が可哀想だから」
希「でも花陽ちゃんは良いって言ってるやん」
穂乃果「そうだよ。なんでそんなに頑ななの?」
真姫「それは…」
にこ「花陽を連れて行くならそれ相応の理由が欲しいわね」
凛「そうにゃそうにゃ」
真姫「…もういい」
花陽「ま、真姫ちゃん?あの…」
真姫「海未に言うから…」
にこ「え?」
穂乃果「うそうそ!嘘だから!冗談だから。ね?」
真姫「しらない。海未に怒られればいいんだわ」
穂乃果「いや、ほんとごめんてば」
にこ「調子に乗りすぎたわ」
真姫「もう遅いから」
穂乃果「も~本当。花陽ちゃん連れてって」
にこ「うん。なんならのしつけてあげるから」
花陽「わ、私は物じゃないよ…」
凛「え~凛はかよちんと一緒がいいにゃ…」
穂乃果「ちょ、ちょっと…何言ってるのさ」
にこ「そうよ。花陽を差し出せば真姫は大人しく引き下がるって言ってんだから」
真姫「そんな事言ってない」
希「まるで生贄みたいやな」
穂乃果「頼むよ凛ちゃん。ここは大人しくしてて」
にこ「あんたの身勝手な行動一つで私達の運命が左右されるんだから」
凛「でも…」
希「花陽ちゃんからすれば身勝手なのはにこっち達やけどな」
花陽「そ、そんな事はないよ…うん…」
凛「ん~…あっ!じゃあ、真姫ちゃんも一緒にここで反省すれば?」
真姫「は?」
穂乃果「え?」
にこ「あんた何言ってんの?」
真姫「ごめん。頭が追いつかないんだけど」
凛「凛からしてみればかよちんと真姫ちゃんが一緒にいてくれればとっても嬉しいの。仲良し一年生トリオ!イェーイ」
穂乃果「いや…それは無理が…」
にこ「いや…よく見なさい」
真姫「凛…」
穂乃果「真姫ちゃんの様子が…」
にこ「凛にあんな事言われてまんざらじゃないのよ」
穂乃果「なるほど。そう言うことか」
真姫「凛…」
凛「さあ、真姫ちゃん。一緒に反省しよ?」
真姫「バカじゃないの?」
凛「え?」
にこ「あれ?」
穂乃果「にこちゃん?」
真姫「そんなんで私が頷くとでも思った?」
凛「うっ…」
穂乃果「ちょっとにこちゃん。全然だめじゃん」
真姫「いや…真姫の事だからてっきり」
>>42
にこ「いや…真姫の事だからてっきり」
凛「真姫ちゃん…真姫と凛は友達なのに」
真姫「私は友達を甘やかしたりしないから」
凛「えぇ…そんな…」
真姫「だから凛には反省を続けて貰うし海未にも報告する」
穂乃果「げっ!?覚えてた」
にこ「後半はただの仕返しじゃない」
真姫「じゃあ、そう言う事で。行くわよ花陽」
穂乃果「しかも花陽ちゃんを連れて行く気だ…」
にこ「誰よ…真姫の扱いは簡単とか言ったのは」
穂乃果「にこちゃんだよ」
花陽「誰も言ってないと思うけど」
真姫「花陽。何やってるのよ。早く行くわよ」
にこ「くっ…花陽が連れて行かれるのを指を咥えて見てるしかないなんて」
穂乃果「まるでドナドナの気分だね」
希「真姫ちゃん!」
真姫「今度は何?」
希「お願いします」
真姫「え?」
希「許してください。ウチ等に付き合って下さい」
真姫「いや…そんな事されても…」
にこ「ちょっと…希?」
穂乃果「一体…」
希「ほら。にこっちも穂乃果ちゃんもちゃんと頭を下げて」
にこ「な、なんでよ」
穂乃果「さっきからお願いしてるけど無駄だったじゃん」
希「ウチ等が出来る事はなんや?真姫ちゃんに文句を言う事?違うやろ?真姫ちゃんにウチ等の気持ちを伝えるにはこれしかないやろ」
真姫「だから…そんな事されたって」
希「さあ…」
にこ「真姫…。お願いします。許してください。お願いします」
穂乃果「お願いします。花陽ちゃんを連れてかないで下さい。お願いします」
真姫「うっ…」
凛「真姫ちゃん。お願いします。凛達と一緒にいて下さい。お願いします」
真姫「そんな…」
凛「お願いします」
真姫「うぅ…」
希「真姫ちゃん。お願いします。誠意とは程遠いかもしれません。でも、ウチ等に出来る事はこれしかありません。だから…お願いします」
真姫「くぅ…」
真姫「……」
花陽「真姫ちゃん…大丈夫?」
穂乃果「いやぁ…結局何だかんだで真姫ちゃんは優しいねぇ」
凛「凛は良い友達をもったにゃ」
真姫「あんだけ頭下げられたら…」
希「それでお願い聞いちゃうんやもんな。やっぱり真姫ちゃんやな」
真姫「はあ?」
にこ「あんた…将来絶対に合コンとか行ったらダメよ」
真姫「なんでよ?」
希「それはウチも賛成や。凛ちゃんと花陽ちゃんで守ってあげてな」
花陽「う、うん」
凛「任せるにゃ」
真姫「どう言う意味よ!って言うか合コンなんて行かないし」
希「とか言って大学生デビューとかしちゃったりしてな」
真姫「しないわよ。そんなもん」
穂乃果「じゃあいつデビューするの?来年の夏休み?」
真姫「デビューなんかしないから。ずっとこのままよ」
凛「良かった~。真姫ちゃんが急にデビューしちゃったら凛どうしたら良いか分からないもん。ね?」
花陽「う、うん。そうだね」
海未「何を騒いでいるのですか?」
穂乃果「え?げっ!?」
海未「何です?その反応は…」
ことり「あはは…」
穂乃果「い、いや…」
絵里「流石に反省してるかと思って来てみたら…ペチャクチャとお喋りをして…」
海未「全然反省してないようですね」
穂乃果「そんな事ない。そんな事ないよ」
海未「ほう。では、どう反省してのか一人ずつ聞いてみましょうか?」
穂乃果「え?一人ずつ?」
海未「そうです。そして、何故花陽と真姫まで一緒になって正座をしてるのかも聞きたい所ですね」
花陽「えっと…」
真姫「それは…」
海未「まあいいです。とりあえずどう反省したのか一人ずつ聞いていきましょうか」
にこ「え?」
海未「先ずはにこから」
にこ「え?えっと…その…」
海未「どうしたのです?」
にこ「だって…そんないきなり言われても」
海未「ちゃんと反省してれば言葉が出てくるでしょう?」
にこ「無理だってば。ねえ?」
穂乃果「私は反省してます。これからは何事においてもしっかりと確認してから行動する様に心掛けます。それからスケジュール帳を付けて自分のスケジュール管理を徹底したいと思います」
にこ「は?」
凛「まず、今回の件でケーキを作って来てくれたことりちゃんや他の皆んなに迷惑を掛けてしまった事を心よりお詫び申し上げます。私は勢いで行動するのをやめて一度よ~く考えてから行動する様心掛けます。それから、かよちんや真姫ちゃんまで巻き込んでしまった事も反省しています」
希「私は何でも面白いければいいと言う考えを改めて悪ふざけはしない様にしたいと思います。最上級生である自覚を持って…生活態度を改めていきたいと思います」
にこ「ちょっと…あんた達…」
海未「穂乃果と凛と希はちゃんと反省していますね」
穂乃果「はい」
凛「反省してます」
希「二度としません」
にこ「ちょっ…ズルいわよ…」
海未「…にこ?あなたはまだ反省が足りない様ですね」
にこ「いや…」
海未「もう少しここで反省して貰いましょうか」
にこ「え?一人で?」
海未「当然です」
穂乃果「にこちゃん…めんご」
希「ちゃんと反省するんよ?」
凛「静かにしてなきゃダメだよ?」
にこ「はあ?あんた達…ちょっと待ちなさい…」
穂乃果「ちょっ…離してよ」
ポロッ
真姫「ん?何か落ちたわよ?」
穂乃果「え?」
真姫「数学の小テスト…え?3点?一桁?」
ことり「それってこないだの…」
穂乃果「あっ…違っ…」
海未「穂乃果…どう言う事ですか?点数は良かったと言ってませんでした?」
穂乃果「いや…その…」
海未「嘘をついたんですか?」
穂乃果「それは…違くて…」
海未「もうここで少し反省してなさい」
穂乃果「うわぁぁぁん。にこちゃんのばかぁ」
にこ「3点取る方がバカよ」
真姫「どっちもどっちね」
絵里「頭が痛いわ」
完
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