夕美「Pさんにほっぺをぷにぷにされちゃった♪」美波・文香「「!」」 (33)

劇場1097話より
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劇場1097話より
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(事務所)

夕美「♪」ニマニマ

美波「…」

夕美「えへへへ~♪」ルンルン

美波「朝から顔がにやけっぱなしだけど、どうかしたのかしら。夕美ちゃん」

夕美「聞きたい?♪」ニマ-

美波「…」

美波「聞きたくないわ」プイッ

夕美「ま、まさかの拒否!」ガ-ン!

美波「耳を塞ぎます」ピシ-

夕美「あ~、も~! 聞いてよ! 聞いてよ美波ちゃーん!」ユサユサユサ!

美波「どうせ自慢だもの。わかりきってるもの。自慢をされるってわかってるもの」

夕美「確かに自慢をするけれども!」バ-ン!

美波「絶対に聴かないわ!」ピシ-

夕美「耳塞がないでよぉ~!」ヒ-ン!

美波「あーあー。聴こえませんー」

夕美「んむぅ~…自慢したいのに…美波ちゃんが『くそぅ!』って地団駄を踏むような自慢をしたいのに…」プク-

文香「…おはようございます。何か楽しそうなことをしていますね…お2人とも…」ニュッ

夕美「あ、グッドタイミング。聞いてよ文香さん♪」ニマニマ

美波「(耳塞ぎ中)」ムス-

文香「…」

文香「なるほど…バリアをすればよいのですね…」ピシ-

夕美「ふ、文香さん!? なんで耳を塞ぐの!? まだ何も言ってないよね!?」ガ-ン!

文香「…聴こえません…『自慢話をしたくて仕方のない表情』をしている夕美さんの声など聴こえません…」

夕美「現状判断が的確すぎるよぉ!」

美波「(耳塞ぎ中)」ピシ-

文香「(耳塞ぎ中)」ピシ-

夕美「わぁぁぁん! 聴いてよぉ! 2人とも~!」ヒ-ン!

(しばらくして)

夕美「というわけでね。ほっぺたをぷにぷにされちゃったの♪」

美波「…」←友達想いなので聴いてあげた

文香「…」←優しいので聴いてあげた

夕美「えへへ~、鳥さんたちを追い払った後も『大変だったね』っていい雰囲気で話せたし。まるで恋人みたいだったな~♪ ていうかもう恋人と言って差し支えない関係なのかな~♪」ニマニマ

美波「そうよかったわね。ところで文香さん…この花どうしようか?」ハイライトオフ

文香「…邪魔な花は…摘んでしまうのがよろしいかと…」ハイライトオフ

夕美「待って!? 花って私のこと!?」ガ-ン!

美波「あら、そんなわけないじゃない。種」

夕美「種ェ!?」ガガ-ン!

文香「そうです…花粉だんご…」

夕美「私、蜂の子のエサ扱いなの!?」ガガガ-ン!

美波「さて…冗談はさておき夕美ちゃん」

夕美「は、はい。何でしょう」

美波「ほっぺたを突かれて喜ぶなんて変わっているわね」グリグリグリィィィ!

夕美「あいたたたたァ! 指でほっぺたをグリグリ押さないで! ドリルみたいにねじり押さないで! 穴空いちゃうからァ!」

文香「美波さん…私が花を押さえつけておきます…存分にドリルを…」ガシ-

美波「合点!」グリグリグリィィィ

夕美「合点じゃない! ごめんなさいっ! 自慢してごめんなさい~ッ!」ジタバタジタバタ!

美波「まったくもう…夕美ちゃんは放っておくとすぐに抜け駆けするんだから」パッ

文香「次はないと思ってください…」パッ

夕美「は、はい…肝に命じておきます…」ヨロリ

美波「よろしい」

文香「あとは…ハラキリだけで許してあげましょう…」

夕美「あるェー。許してないよねそれェー?」

(しばらくして)

美波「正直羨ましいわね! 文香さん!」カッ!

文香「羨ましいですね…美波さん…」クワ-

美波「ならば私たちもやりましょう! ほっぺをぷにぷにされましょう!」カッ!

文香「おうともです…」キラ-ン

美波「というわけで! 第1回『プロデューサーさんにほっぺをぷにぷにされましょう』会議を始めます! よろしくお願いします!」カッ!

文香「よろしくお願いします…」ペコリ

夕美「よろしくお願いしまーす♪」ペコリ

美波「あら夕美ちゃん。まだほっぺをぷにぷにをされたいとでも言うのかしら?」

夕美「まだされたいよ! 物足りないよ!」カッ!

美波「清々しいわね」

文香「…いいでしょう…我々は浅ましい者の味方です…」キラ-ン

夕美「ありがとう! みんなでぷにぷにされるようにお力添えするよ!」グッ!

美波「ええ、それじゃあまずは私たちのゴールである『ほっぺをぷにぷにされる』ための方法を考えましょう! 何か意見があれば挙手をお願いします!」

夕美「はいっ! 議長!」バッ!

美波「どうぞ。夕美ちゃん」ピシ-

夕美「『フリーハグ』ならぬ『フリーほっぺぷにぷに』の看板を持って事務所で立っているのはどうでしょうか!」

美波「!」

美波「それは素敵なアイディアね! 私たち3人が並んで『ぷにぷにOK!』だなんてプロデューサーさんが食いつかないわけがないわ! もう凄い勢いでぷにぷにしてくるはずよ!」

夕美「だよね!」

文香「議長…異議あり…」ピシ-

夕美「ほほう。文香さん…私のパーフェクトアイデアに反論があるとは!」

美波「どうぞ。文香さん」ピッ

文香「夕美さんのおっしゃるとおり…『フリーほっぺぷにぷに作戦』は非常に魅力的です…うまくいけば我々は労せず…プロデューサーさんにほっぺをぷにぷにされるでしょう…だがしかし、大きな欠点があることにお気づきでしょうか…?」

美波「欠点?」

夕美「何かな?」

文香「狙った獲物が必ずしも釣れるとは限らないということです…」

文香「我々が事務所で…フリーほっぺぷにぷにの看板を持っていたとしたら…プロデューサーさん以外のアイドルは果たして見て見ぬ振りをするでしょうか…?」

美波・夕美「「!」」

文香「お気づきのようですね…そう例えば、ありすちゃんや茜ちゃんのように『全力で懐いてくる族』や…美嘉さんや加蓮ちゃんのように『そのきめ細かい肌を化粧させて欲しい族』に囲まれてしまう可能性が非常に高いのです…」

美波「なるほど…」

夕美「それは見過ごせない問題だね!」

文香「このハードルを乗り越える方法を考えるか…あるいはまったく別の方法を考えるか…その点を検討しなければいけないと思います…」

美波「ふむ。事務所にプロデューサーさんだけが残っている状況というのはほとんどないのよね」

夕美「うん。誰かしらはいつもいるよね」

文香「用もないのにたむろするなど…言語道断です…」クワ-

夕美「文香さんもレッスン以外の時間は事務所にたむろしてるよね? ソファかプロデューサーさんの隣に密着するかして本読んでるし」

文香「…細かいことは良いのです」

美波「人払いをするか。それともプロデューサーさんだけをどこかへ呼び出すか…どうしましょうか」

夕美「いっそプロデューサーさんの家に押しかけ」

文香「以前から繰り返したばかりに…合鍵を没収されてしまったではありませんか…」

夕美「そうだったね…」シュ-ン

美波「じゃあ私の家に呼び出」

夕美「ふざけたことを抜かしちゃダメだよ。美波ちゃん」キッ!

文香「…断固拒否します」クワ-

美波「んむぅー…」プク-

夕美「あ、いいアイディアがまた閃いたよ!」ピコ-ン!

美波「本当?」

文香「ぜひお聞かせください…ひまわり…」

夕美「あのね。プロデューサーさんが私たちのほっぺを触るとしたらどういう状況なのかって考えたんだ」

美波・文香「「どういう状況?」」

夕美「その通り。普通に生活していればほっぺに触られることなんてない。でも! ほっぺにご飯粒をつけていたらどうでしょう!」カッ!

美波・文香「「!」」

夕美「ふっふっふっ♪ そう! プロデューサーさんは『ご飯粒ついてるぞ。お茶目さん☆』とほっぺについたご飯粒を取ってくれるはずだよ!」

美波「でも。フリーほっぺぷにぷに作戦と同じように、プロデューサーさん以外の人が気付いちゃうことは…」

夕美「ううん。お昼ご飯はプロデューサーさんを4人用テーブルに誘えばいいんじゃないかな。そうすれば実質的に4人だけの世界! すなわち他の人に邪魔されずほっぺぷにぷにをされるんだよ!」

美波「おお…!」

文香「素晴らしい…夕美さんは…ほっぺぷにぷに界の発明王ですね…」

夕美「うん。もっと褒めて!」

美波「凄いわ! 夕美ちゃん!」パチパチパチ

文香「凄いです…夕美さん…」パチパチパチ

夕美「えへへへへ~♪」ニマニマ

美波「それじゃあほっぺぷにぷに作戦を実行するわよ!」カッ!

夕美「そうだね! やろう!」カッ!

文香「やりましょう…」キラ-ン

3人「「「おーっ♪」」」グッ!

(後日・昼)

P「さーて…何を食べるかな」

P「ええと…今日の食堂のオススメはスタージュエル付き大特価ハンバーグセットに…月末限定スタージュエル焼きそばセット…って、いつの間にか『昼食とスタージュエルの抱き合わせ販売』がまかり通ってやがる! あの緑ィ!」バ-ン!

P「…ったく。今日はオムライスにしとくか。奴を連想させる緑黄色を見たくないわ。すみません。オムライスお願いしまーす」

響子「はーい。オプションに新妻ごっこはいかがですか♪」ニュッ

P「オムライスだけで結構です」

響子「オムライスのあーんはいかがですか♪」

P「結構です」

響子「んー…」プク-

スッ
シャッシャッ...ジュゥゥゥ...
コトリ

響子「お待たせしました♪」

【オムライス】ジャ-ン!

P「一瞬で出来上がったな」

響子「あーんは♪」

P「だからいらんて。ありがとう」スタスタスタ

響子「んむッ!」プクッ

愛海「うひひひ♪ すみませーん。響子山一つくださーい♪」ワキワキ

響子「山盛りチャーハンですね。かしこまりました」

愛海「違うよ!? それ2.5キロあるやつだよね!?」ガ-ン!

響子「愛海ちゃん、席で待っててください。混んできたからウェイトレスさんに運んでもらいますので」ジュゥゥゥ



P「ええと、席は…」キョロキョロ

ニュッ!
ニュッ!
ニュッ!

美波「あらプロデューサーさんこんにちは。席が見当たらないなんて切ないですね。ほらこちらへ来てください。空いてますから♪」グイ-

夕美「うんうん! 空いてるよ! プロデューサーさん!」グイ-

文香「…いらっしゃいませ」グイグイグイ

P「痛烈な勢いで押されている。引きずられている。オムライス床にぶちまけそうなので強く押さないでください」

美波「へいっ! 一名様ご案内っ!」スッ

P「座らされてしまった」ストン

文香「では…我々も着席で…」

夕美「私。プロデューサーさんの隣」ストン

美波「!?」

文香「ならば…私は…正面のポジションを…」ストン

美波「!?!?」

P「美波。座らないのか?」

美波「は、はい。座ります」ストン

美波「(対角線…私が1番遠い位置…! おのれ…花ァ…本ッ…!!!)」

夕美「(ふっふっふっ…弱肉強食がこの世の理だよ! 美波ちゃん!)」キラ-ン

文香「(美波さんには悪いですが…このチャンスはいただきます…)」キラ-ン

テクテクテク...

志保「3人ともお待たせしました♪ ご注文のお品物でございます♪」スッ

美波【和風ハンバーグランチ】チャン!

文香【ミートソースパスタ】チャン!

夕美【サンドイッチプレート】チャン!

P「見事に主食がバラけてるなー」

夕美「うん。そうだね…って、あ゛ッ!?」

文香「あ゛」

美波「あら…♪」ニコリ

【ミートソースパスタ】←麺

【サンドイッチプレート】←パン

夕美「(しまった…米粒が…!)」

文香「(ないっ…!)」

美波「それじゃあいただきましょう。あら、文香さんも夕美ちゃんも固まってどうかしたのかしらふふふ♪」

夕美「う、ううん。何でもないよ?」

文香「…の、ノープロブレムです」

P「いただきます。んまっ」ムシャムシャ

夕美「い、いただきます…美味しっ」ムシャリムシャリ

文香「…いただきます…美味っ…」モキュモキュ

美波「本当に美味しいわね♪」モグモグ

美波「(ふふふ…天罰よ。パンもパスタも普通に食べていれば口の周りに何かが付くことなどありえないわ…)」

夕美「(うぅ…サンドイッチのパンクズが落ちてくだけだよ…)」シュ-ン

美波「(夕美ちゃんは脱落ね…そして文香さんも何もできないはず…)」

文香「…」ムシャムシャ

文香「…美味しいです」ゴキュリ

美波「!」

【口周りのミートソース!】テテ-ン!

美波「(なん…ですと…!)」

文香「(ふふっ…パスタは付かずともソースは容易く付くのです…さぁ…プロデューサーさん…私の口元のミートソースを指で…)」キラ-ン

P「文香。口周り汚れてるぞ」

文香「え?」

P「ほれ。ふきん」スッ

文香「…」

文香「あ、あの。自分ではわからないので…プロデューサーさんにぬぐってもらうことは…」

P「唇周りだから自分で拭きなさいな」

文香「」

美波「(やっぱり…そう簡単にほっぺをぷにぷにされるなんてないわよね…♪)」ニタリ

美波「(よーし…邪魔者2人が撃沈したところでいよいよ米粒をほっぺに…と)」ピトリ

夕美「美波ちゃん。ほっぺたにお米付いてるよ!」ピッ!

美波「!?」

文香「…おっちょこちょいですね…私が取ってあげましょう…」ニタリ

スッ

美波「あ、ちょ!」

P「美波がほっぺに米粒付けるなんて珍しいなぁ」ムシャムシャ

美波「あ、あははは…」

夕美「♪」

文香「♪」

(その後)

美波「何で言っちゃうの! 何でバラしちゃうの! 何で取っちゃうの! せっかくお米をほっぺに付けたのに!」ギャ-!

夕美「へん! 1人で幸せになろうったってそうはいかないもんね! 抜け駆けは許さないよ!」カッ!

文香「そうです…旅は道連れ…抜け駆けNGです…」クワ-

美波「でも夕美ちゃんは抜け駆けしたじゃない!」

夕美「そ、それとこれとは関係ないよ!」カッ!

美波「1人だけずるいわよ!」カッ!

文香「そういわれれば…確かにずるいです…アンフェアです…」クワ-

夕美「で、でも! あれは事故というか、狙ってやったわけじゃないっていうか…」

美波「ほっぺをぷにぷにされたことには変わりないわ! 私への妨害はひどいわよ!」カッ!

文香「…そーだ…そーだ」ヤンヤヤンヤ

美波「被害者面してるけど文香さんもさっきは加勢してたわよね」

文香「は、はて…?」

夕美「そ、そういう美波ちゃんだって! この前、こっそりプロデューサーさんと2人でカフェに行ってたの知ってるんだから!」カッ!

美波「どこでそれを!?」

文香「2人で分けて食べるブラックチーズパフェは美味しかったですか…? あん…?」

美波「最高に美味しかったわよ!」バ-ン!

夕美「ほら抜け駆けしてる!」

文香「所詮は…美波さんも浅ましい女です…」クワッ

美波「はっ! 何が悪いのよ!」ニタリ

夕美「開き直った~!」

文香「2人ともずるいです…」

2人「「文香さんだって! いつもプロデューサーさんにくっついて本読んでるじゃない!」」カッ!

ギャ-ギャ-!!

(しばらくして)

美波「…」

夕美「…」

文香「…」

美波「…もう喧嘩はやめましょう。私が悪かったわ。ごめんなさい」ペコリ

夕美「ううん。こっちこそ。美波ちゃん、文香さん。ごめんね」ペコリ

文香「私も申し訳ございませんでした…」ペコリ

美波「やっぱり協力が大事よね!」カッ!

夕美「そうだね! 過去は水に流して力を合わせよう!」カッ!

文香「3人寄れば文殊の知恵…我々が揃えば清楚パワーも合わせて…向かう所敵なしです…」クワ-

美波「ええ! もうここからは喧嘩無し! みんなで力を合わせてほっぺをぷにぷにされるわよ!」グッ!

夕美「うん! そうだね!」グッ!

文香「やりましょう…」キラ-ン!

3人「「「おーっ!」」」カッ!

(次の日)

P「…」カタカタカタ...


夕美「それで。何をするのかな」コソリ

文香「…ソファの周辺にはわんぱくキッズたち(莉嘉、仁奈、友紀、楓)がいますので…騒げばすぐに感づかれてしまうかと…」コソリ

美波「ふふふ。まあ、見ていてちょうだい」

スッ...テクテクテク...

夕美「あ、美波ちゃん?」

文香「…何か策があるのでしょうか?」



美波「プロデューサーさん。おはようございます♪」ニコリ

P「ん。おはよう美波」カタカタカタカタ

美波「お仕事中すみません。人差し指を出してくれますか?」

P「人差し指?」

美波「そうです。私を指差してください」

P「指を指す?」

美波「さあ、レッツトライです♪」ニコリ

P「?」ピッ

美波「はい。そのまま指先をほっぺに押し付けてください」

P「ほい」プニ-

美波「♪」ニマニマ

P「…?」

美波「そのままぷにぷにしてていいですよ♪」ニマニマ

P「仕事戻っていいかな?」プニプニプニ

美波「もう少しだけ…♪」ニコ-


夕美「…!」

文香「…!」

(しばらくして)

夕美「い、いったいどんなマジックを使ったのかな! 美波ちゃん!」ズイッ!

文香「浅ましい…あのような浅ましいことをどうやって実行したのですか…」ズイッ

美波「ただ真っ正面からお願いしただけよ!」カッ!

夕美「真っ正面から…!」

文香「お願い…!?」

美波「その通り。これが実は効果的なのよ」

美波「例えばそうね…文香さん。私の手のひらに手を重ねてくれるかしら?」スッ

文香「手を重ねる…ですか?」

美波「うん」

文香「…意図は見えませんが…はい」スッ

美波「こういうことよ!」カッ!

夕美「ど、どういうこと?」

文香「…?」

美波「人はお願いされたら大抵のことはやってくれるということよ。自分が損をしない限りではあるけどね」

美波「『どうしてほっぺを押して欲しいのか?』『どうして手を重ねないといけないのか?』」

美波「そんな疑問が湧いても問いただすのは二の次! まずは実行してしまう。それが人間なのよ!」カッ!

夕美「つまり?」

美波「理由を詳しく話さずに『ほっぺをぷにぷにして欲しいです』って言えばプロデューサーさんはしてくれるはずよ」

夕美「!?」

文香「わ、我々の渇望していたものは…そのようにいともたやすく手に入ってしまうものなのですか…?」

美波「ええ。小細工なんて必要ないわ。多少不自然でもお願いすればいけるはずよ」キラ-ン

夕美「ほ、本当かな?」

文香「にわかには信じがたいですが…」

美波「ならば! 試してみましょう!」

後日)

【エレベーター内】

P「…」

夕美「…」

夕美「プロデューサーさん」

P「うん?」

夕美「私を指差してくれるかな」

P「うん?」

夕美「顔のあたり。お願い」

P「はい」スッ

夕美「そのまま軽く押してくれる?」

P「こんな風でいいの?」プニプニ

夕美「わぁ…本当だ…♪」ニマニマ

P「?」プニプニ

【車内】

P「赤信号長いなぁ」

文香「ですね…」

P「…」

文香「…プロデューサーさん」

P「何?」

文香「私の顔を指差してください…」

P「それこの前、美波と夕美も」

文香「…」クワ-

P「わかったから威嚇しないで」ピッ

文香「そのままほっぺを押してください…」

P「はいよ」プニプニ

文香「…♪」ニマニマ

【仕事終わり】

P「あー…やっと仕事終わった」ノビ-

美波「プロデューサーさん。肩凝ってますか?」

P「凝ってる。もしかして揉んでくれる?」

美波「はい。その前にまず指をーーー」

P「ほっぺを押せってんでしょ」プニプニプニ

美波「♪」

【昼食中】

P「最近、なんでほっぺを押してるんだろう…」プニプニプニ

文香「…もしやほっぺに飽きられましたか…それはいけませんね…」

P「いや、そこじゃなくて」

文香「…でしたら…ほっぺの代わりに私の肩甲骨を押してください…」スッ

P「肩甲骨?」

文香「かもんです…」

P「…」コリコリコリ

文香「…♪」ニマニマ

【レッスン前】

夕美「プロデューサーさん! うなじを押してくれるかな!」カッ!

P「段々とほっぺから離れていくね」

夕美「へいっ!」スッ

P「うなじって聞くとなんだかうなぎが食べたくなるよな」

夕美「うんうん。早く押して♪」

P「はい」グリグリ

夕美「もっと優しくさする感じで!」

P「ほい」サスサス

夕美「えへへ…♪」ニマニマ

【撮影後】

美波「プロデューサーさん。私は現在水着を着ています♪」キラ-ン

P「見ればわかるよ。撮影終わったんだから着替えといで」

美波「ほっぺを」

P「押すから着替えといで。今日は早く帰って『MOTHER2』やる予定なんだから」プニプニ

美波「まだ物足りません。次は鎖骨を♪」

P「はいはい」コリコリ

美波「んっ…♪」

P「満足した?」

美波「最後はおへそを!」カッ!

P「へそ?」

美波「おへそです♪」

P「…」

美波「♪」

P「せい」プニ-

美波「あん///」ピクッ

P「帰るよ」ステステ

美波「あ! ちょ! 1回しか突かれてませんよ!」ガシ-

P「ええいよからぬ噂が立つからさっさと着替えてこい清楚」ブンブンブン!

【後日】

P「キミたち。話があるから正座」

美波「はい」ピシ-

夕美「はーい」ピシ-

文香「…女性に正座させるとは…パワハラでしょうか?」

美波「困ったわね。夕美ちゃん。これは大問題よ」

夕美「大変だね。美波ちゃん。これは週刊誌に掲載されちゃうレベルだね」

P「そこ静かに」ピッ!

美波「もしや…私たちのほっぺを順番にぷにぷにしてくれるのでしょうか♪」ニマリ

夕美「うん! それなら喜んで受けるよ!」カッ!

文香「ウェルカムです…♪」キラ-ン

P「違うわ。逆にほっぺぷにぷにはもうしませんよって話をしに来たの」

3人「「!!!」」ガ-ン!!

美波「ど、どういうことですかプロデューサーさん! 理不尽ですよ!」カッ!

夕美「ひどいよプロデューサーさん! 自分が何を言っているのかわかってるの!?」カッ!

文香「断固反対…あり得ないです…」クワ-

P「仕事の前も、仕事中も、仕事の後も、隙あらば『ほっぺを押せ』って言われるのは正直面倒臭いんだよ。というわけで今日でおしまいです」

美波「う、嘘よ…こんなの…!」ワナワナ

夕美「プロデューサーさん…どうして…!」ワナワナ

文香「…」

文香「わかりました…我々も無理強いはできません…おとなしく身を引きましょう…」

美波・夕美「「!?」」

P「聞き分けがよくて助かるよ。文香」

文香「しかし…最後に一つだけわがままを言ってよろしいでしょうか…?」

P「できる範囲であれば」

文香「我々3人の全身をくまなくプニプニと…」

P「しねえよ」

文香「ん~…」プクー

(後日)

美波「…」クテー

夕美「…」クテー

文香「…」

美波「生活に張りがなくなったわね…」

夕美「うぅ…ほっぺぷにぷにのない生活なんて…」

文香「お2人とも元気を出してください…」

美波「文香さん! どうして最後に粘らなかったのよ!」カッ!

夕美「そうだよ! あそこで粘らずにいつ粘るのさ!」カッ!

文香「静まりなさい…清楚ども…」フフフ

美波・夕美「「?」」

文香「これを…」スッ

【マッサージしてもいい券】テテーン

美波「…これは卯月ちゃんの?」

文香「その通りです…先日いただきました…これを相手に見せれば…『マッサージを受けること』を断ることができなくなる代物です」

文香「もし…私が美波さんに対して使えば…美波さんは私のマッサージを受けるしかなくなります…」

夕美「ふーん。でもさ、プロデューサーさんにあげても私たちのことをマッサージはしてくれないんじゃないかな?」

美波「そうね。プロデューサーさんは私たちに使ってくれないと思うわ」

文香「問題ありません…我々がプロデューサーさんをマッサージするのですから…」

美波・夕美「「!」」

文香「触られぬなら…触れてみせよう…なんとやら…」

文香「果たしてプロデューサーさんは…我々のマッサージを受けて…理性を保ったままでいられるでしょうかね…」ニタリ

美波「…!」

夕美「…!」

美波「素晴らしいアイディアね! 文香さん! きっとプロデューサーさんは野獣と化して襲ってくるに違いないわ!」カッ!

夕美「すごいよ文香さん! 最高だよ! 私たちのマッサージを受けたらプロデューサーさんなんてイチコロだよ!」カッ!

文香「ふふふ…元気が出ましたね…さあ、作戦をもう一度立て直してから…再度チャレンジを―――」

麗(マスタートレーナー)「何か楽しそうなことをしているな。お前たち」ニコリ

美波「」

夕美「」

文香「」

麗「プロデューサー殿から『あっさり引いてくるなんておかしい。様子を見ていてもらえないか』と頼まれたものでな。気になって覗いてみたんだが…案の定か」

美波「ご、誤解です!」

夕美「そ、そうです! 私たちはただプロデューサーさんをいやしてあげようと思っただけです!」

文香「あ、あわよくば…マッサージから別の展開に持っていこうなどやましいことは何一つ…」

美波・夕美「「文香さん!」」

文香「…あ」

マストレ「よしわかった。話はスペシャルレッスンのあとで聞こう」ゴキゴキ

3人「」

イヤァァァァァァァァァァ!!

【マッサージ券は卯月に返されました】

終わり

おまけ

麗「…」ソワソワ

卯月「あれ。どうかしましたか? マスタートレーナーさん?」

マストレ「あ、ああ。島村か。実はだな…その…もしキミがマッサージ券を処理しきれないのならば…その私が代わりに…」

慶(ルーキートレーナ―)「麗お姉ちゃーん。何してるのかなー?」ジトー

麗「」

おまけ

美波「体重を増やしたらおなかをプニプニしてもらえるかしら?」

夕美「…いけそう!」

文香「これは意外な盲点でした…」キラーン

かな子「してもらえませんよ。食事抜きになるだけです」

3人「「「え?」」」

かな子「してもらえません…」シューン

3人「「「…」」」

以上ですお読みいただきありがとうございました。
ブライダル美波ガチャは見事に爆死しましたコンチクショウ。

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