注意
・あんこうチームがゆるキャンするだけ
・申し訳程度のゆるキャンネタ
・キャンプ要素はある。ちょっとだけ
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優花里「皆さん、来週の土日空いてませんか?」
沙織「来週?確か清水港に寄る日だよね?私は大丈夫だけど。」
華「私も予定はありません。」
みほ「私もだよ。」
麻子「私もだ。」
優花里「じゃあ山中湖までキャンプに行きませんか?キャンプ場までは母が車で送ってくれるので。」
沙織「へー、面白そう!」
華「キャンプってなんだかアクティブな感じがして良いですね。」
みほ「でも、私テントとか持ってないよ?」
優花里「あー、そういえば道具が必要なの忘れてました……。」
華「あ!確か学校の備品でテントと寝袋があったはずです!それを借りるというのはどうでしょう?」
麻子「学校の備品って……いいのか?」
沙織「前の生徒会の方がやりたい放題だったしこれくらい大丈夫だよ!」
優花里「なら決まりですね!必要なものは私がある程度揃えておきますので、任せておいてください!」
~そんなこんなで~
優花里「いやー着きましたね!山中湖キャンプ場!」
沙織「けっこう港から離れてたね。もっと富士山とか近いイメージだったよ。」
みほ「優花里さんのお母さん、大丈夫かな?」
優花里「大丈夫です!母は今日下部温泉で泊まるって言ってましたので!」
みほ「下部温泉?」
麻子「この近くにある温泉だな。武田信玄やその兵が傷を癒すためにここまで来ていたらしい。」
優花里「流石冷泉殿!その通りです!」
沙織「へー、石和温泉っていうのがあるのは知ってたけど他にも温泉があるんだね。」
麻子「山に囲まれてるからその分温泉もあるだろう。山と言ったら温泉だからな。」
沙織「確かにそういうイメージある!」
優花里「さて、それではテントの設営をしましょうか!」
沙織「もうやるの?夕方になってからでもいいんじゃない?」
優花里「明るいうちにやらないと危険ですから。それに面倒くさい作業は早めに終わらせた方が楽しめますよ。」
みほ「なんだか夏休みの宿題みたいだね。」
優花里「それでは、ここをキャンプ地とする!」
沙織「それで、なにすればいいの?」
優花里「本当はペグを打てる地面を探すところからなんですが、面倒くさいのでテントを組み立てちゃいましょう!説明書の通りにやれば大丈夫です!」
華「優花里さん、テントと一緒にブルーシートが入っているんですが……。」
優花里「おっと、そうでした!テントを直接地面に置くと汚れを落とすのが面倒くさいので下にブルーシートを敷くんです。」
みほ「へぇー、テントに汚れが着くなんて考えたこともなかったな。」
沙織「じゃあこれを敷いて……テントを広げよう!」
華「広げたらフレームをテントの穴に通す、ですね。沙織さん、もう片方をお願いします。」
沙織「任せてー。」
華「はい、大丈夫ですね。……えーと、上部を持ち上げ、フレームをテントの端にある穴に入れる、ですね。これでテントらしい見た目になりそうです。」
沙織「じゃあいくよー。……これ持ち上げる意味ある?」
華「説明書の絵では天辺の部分だけ持ち上がってるんですが、全体が持ち上がってますね……。」
優花里「持ち上げるというよりかフレームを曲げて穴に無理やり通すみたいなイメージですね。1本ずつやった方がいいですよ。」
沙織「わかった!こうかな!?……怖い怖い!凄いしなってる!」
優花里「意外と頑丈ですから大丈夫ですよ。思いきっていきましょう!」
華「いきますよ沙織さん。えーい!」
沙織「怖い怖い!はいっ……たぁ!」
華「こちらもできました。もう1本ですね。」
沙織「またやるのかぁ……。」
華「1回できてますから、あと何回やってもできますよ。」
沙織「まぁそうなのかもしれないけどさ~。……よし、できた!」
華「だいぶ形になりましたね。」
沙織「うんうん!もう見た目は完全にテントだよ!」
華「では次は……杭を打つ、ですね。」
沙織「杭?これのことかな?」
優花里「それが先ほど言ったペグです。1本打ちますから真似してみてください。」
沙織「さっすがゆかりん!」
華「お願いします。」
優花里「まず手頃な石を探します。……あ!これいいですね!フィットして最高の形です!」
沙織「なんでそんなにテンション上がってるの?」
優花里「す、すみません、つい……。で、次にペグを打てそうな地面を探します。打てればいいのでちょっと刺してみていけそうだったらそこで大丈夫です。」
華「感覚でいいんですね。」
優花里「はい、ダメなら別のとこに打てばいいので。今回はここが良さそうですね。こうやって引っ掛かりを外にしてちょっと斜めに……打つ!」
沙織「あ、石ってそのためのやつなんだ。」
優花里「はい。ハンマーもあるんですが、石の方がキャンプっぽいかな、と。……こんなもんですかね。わかりましたか?」
華「はい、これをテントの角に合わせて4本打てばいいんですよね?」
優花里「そうです。この最高の石を使ってください!」
沙織「気に入りすぎでしょ、その石。」
華「では打っていきますね。……こんなものでしょうか?」
沙織「いい感じだね!こっちもできたよ!」
華「では次……紐でテントとペグを結んで固定する。」
沙織「これかな?どうやって結ぶんだろ?」
優花里「テント側は蝶々結びでいいですよ。ペグ側は紐に固定具が付いてるのでそれでわっかを作ってかけるんです。」
華「なるほど。それでペグを斜めにしたんですね。」
優花里「はい、この方が外れにくいですからね。」
沙織「できたー!完成!」
華「まだですよ。最後にこのカバーをかけて固定しないと。」
沙織「えー!まだあるの?」
華「最後ですから、頑張ってください。」
沙織「これかけたからって何なの?」
優花里「空気の層ができるので室温を保てるんですよ。テントの中が結露しないのもポイントですね。」
華「沙織さん、後はフックをテントにかければ終わりですから。」
沙織「わかったよ。はい、できた!」
優花里「お疲れ様でした。最初にしては早かったと思いますよ。」
麻子「こっちもできたぞ。」
みほ「お疲れ様!」
華「そちらも早いですね。」
麻子「2人用の小さいやつだからな。」
みほ「私が変なことしなければもう少し早く終わったんだけど……。」
優花里「まぁ初めてですから、ミスしても仕方ないですよ。」
沙織「それより早くのんびりしよう!」
華「そうですね。椅子、広げましょうか。」
優花里「はい、今回は背の低いグラウンドチェアを用意しておきました!」
沙織「どれどれ……あー!いい感じ!」
みほ「なんだか普通の椅子よりゆったりしてるね。」
麻子「背もたれが斜めになっているからだろう。足も曲げる必要ないから楽だ。」
優花里「じゃあお湯を沸かせて温かいココアでも飲みましょうか!」
沙織「賛成!こんなの絶対美味しいよ!ココアもバンホーテンだし!」
華「バンホーテンなんて、贅沢ですね。」
みほ「ココアはやっぱりバンホーテンだよね。」
優花里「バンホーテンは最高です!」
麻子「もうバンホーテン言いたいだけだろ。」
華「それにしても湖の目の前なんていい場所ですね。」
みほ「そうだね!たまにはこうしてぼーっとするのもいいかも。」
沙織「海とはまた違った良さがあるよね。」
優花里「波が小さいからでしょうか?」
麻子「確かにいつものベンチより静かだな。」
華「それに向こう岸に森や山が見えるのもいいですね。」
沙織「特に富士山!近くで見るとやっぱり違うね!」
麻子「この辺りから見た富士山が千円札に印刷されているくらいだからな。」
沙織「そうなんだ!じゃあここが一番綺麗に見える角度なんだね!」
優花里「なんだか自撮りみたいな言い方ですね。」
みほ「ところでどうして急にキャンプなの?」
優花里「いやー、この前たまたま深夜アニメを見たんですが、女子高生がキャンプするって内容でして。ゆるキャンっていうんですけど。」
沙織「あー、それでゆかりんもキャンプしたくなっちゃったんだ!」
優花里「えへへ、お恥ずかしながら。元々野営は好きだったのですが、みんなでわいわいキャンプというのはやったことがなかったので、いい機会かな、と。」
みほ「でもそのアニメのおかげでこうやってのんびりできたんだから、感謝しないとね。」
華「そうですね。優花里さんも、改めて今日は誘っていただきありがとうございます。」
優花里「そ、そんな!私がやりたかっただけですから!」
沙織「ゆかりんは相変わらずだな~。」
優花里「あ!お湯沸きましたね!ココア用意しなきゃ!」
沙織「あ、ごまかした。」
優花里「そんなこと言うならココアあげませんよ?」
沙織「わー!ごめんごめん!」
優花里「ふふ、冗談ですよ。はい、どうぞ。熱いので気をつけてくださいね。」
沙織「もー!ゆかりんったら!」
優花里「西住殿もどうぞ。」
みほ「ありがとう。お菓子も開けようか。」
華「そうですね。なににしますか?」
沙織「どれどれ~?あ、チョコパイある!……と思ったらエンゼルパイか……。」
みほ「ちょっと調べたらスモアってお菓子がキャンプの定番みたいだったから、似てるのを買ってみたんだ。チョコパイもあるよ。」
沙織「ならまぁいいけど……。」
華「チョコパイは知ってますけど、そのエンゼルパイというのはなんなんですか?」
沙織「子どもにトラウマを与える悪魔のお菓子だよ!」
みほ「そ、そこまで……?」
麻子「沙織は昔見た目に騙されてから毛嫌いしてるんだ。」
優花里「私は好きですけどね、エンゼルパイ。ちなみにスモアは焼きマシュマロをチョコとクラッカーで挟んだお菓子です。」
華「ではこのエンゼルパイはマシュマロが挟まっているんですね?」
みほ「うん。ほとんどチョコパイと一緒だけど、そこが違うんだ。私も昔は嫌いだったよ。」
沙織「やっぱりそうだよね!?」
みほ「今はそうでもないんだけど……。」
麻子「それにしてものんびりしすぎて眠くなってきたな。」
沙織「また寝るの?夜眠れなくなっちゃうよ!」
華「お気持ちはわかります。日射しも風も気持ちいいですから。」
みほ「そうだね。特に華さんは生徒会の仕事もあるから疲れてるんじゃない?」
華「私はまだ楽な方です。優花里さんと沙織さんの方がもっと忙しいですから。」
沙織「ホント3年になってから忙しいよー。みぽりんも隊長忙しそうだし、暇なのは麻子くらいじゃない?」
麻子「ああ、私は楽させてもらっているぞ。」
優花里「そんなこと言って、風紀委員のお手伝いしてるって聞いてますよ?」
みほ「そうなんだ。園さんと仲良かったもんね。」
麻子「手伝ってないし仲良くない。」
沙織「卒業式の後寂しいって泣いてたもんね。それは風紀委員のことも気になるよ。」
麻子「泣いてない。気になってもない。」
華「ふふ、そういうことにしておきましょうか。」
沙織「でも生徒会も大変だよねー。まさかあんなに仕事があるなんて思わなかったよ。」
優花里「そうですね。角谷先輩はわかりませんけど、小山先輩や河嶋先輩はこれをこなしながら戦車道のことも考えてたんですから、見直しちゃいました。」
沙織「そうだね~。桃ちゃん先輩とか言われてたけど、凄い人だったんだなって思うよ。」
みほ「河嶋先輩は作戦や練習メニューまで考えてくれて、本当に助かったよ。もちろん小山先輩が備品とか管理してくれてたのも助かってたし、生徒会の先輩たちがいなかったら、優勝なんてできてないと思う。」
沙織「最初はみぽりんに無理やり戦車やらせようとする嫌なやつ!と思ってたけどね。」
華「あの時はまさかこんなことになるなんて思ってもみませんでしたね。」
沙織「そーそー。生徒会室に乗り込んでさ、みほは戦車をやりません!って文句言ったんだよね。」
優花里「えぇ!?そうだったんですか!?」
みほ「結局私がやりますって言っちゃったんだけどね。」
沙織「あれはびっくりしたよ。みぽりんがやりたくないって言うから頑張ったのに~。」
みほ「ご、ごめん……。でも、2人が私のためにあんなに頑張ってくれたから、手を握っていてくれたから、だから私も頑張ろうと思えたんだ。元々沙織さんと華さんは戦車道やりたそうだったから、2人のために私も戦車道に向き合おうって。だから2人には凄く感謝してるんだ!」
華「みほさん……。それならあの時頑張った甲斐がありました。」
沙織「うんうん!」
優花里「ではお2人は影の立役者だったんですね。」
沙織「私たちだけじゃないよ。多分、大洗の誰か1人でも欠けてたらこうはなってなかったもん!みんなが立役者だよ!ね、みぽりん?」
みほ「そうだね。みんなで力を合わせたから優勝できたんだと思う。」
優花里「そうですよね!確かにその通りだと思います!」
華「あ、ココアおかわりどうですか?」
みほ「もらうね。ありがとう、華さん。」
華「いえ。私もおかわりがほしかったので。」
麻子「ちょっと寒くなってきたな。」
沙織「ブランケットあるよ。使う?」
麻子「使う。」
優花里「この時期はまだ冷えますからね。」
みほ「私たちも持っておこうか。風邪ひいたら大変だし。」
華「そうですね。言われてみれば少し肌寒いですし。」
優花里「そういえば夕飯は結局なにを作るんですか?」
沙織「ふっふっふ。この私が腕によりをかけてスープパスタを作っちゃうよ!」
優花里「おしゃれですね!女子っぽいです!」
華「沙織さんのご飯は美味しいですから、期待しちゃいますね。」
沙織「もう作る?そろそろ日も落ちるし。」
優花里「そうですね。ランタンもありますが、まだ日があるうちがいいと思います。」
沙織「わかった。じゃあ食材持ってくるね。」
優花里「私もクッカーを準備しておきます。」
みほ「クッカーってなんだろ?」
麻子「携帯用の小型鍋のことだな。コッヘルとも呼ばれる。イメージ的にはキャンプで調理だけに使うのがクッカー、登山で食器も兼ねて使われるのがコッヘルだ。」
みほ「へー、前に沙織さんが言ってたスキレット?とは違うの?あれもキャンプで使うんだよね?」
麻子「違う。スキレットは鋳鉄製のフライパン。キャンプでも使われるが、これはものすごく重い。」
華「調理器具もいろいろあるんですね。」
沙織「えぇ!?こんなに小さいの!?」
優花里「す、すみません。ダメでしたか?」
沙織「いや、ダメじゃないよ。大丈夫。でも1人前ずつ作る感じになるかな。」
みほ「どうしたの?」
優花里「クッカーが小さすぎたみたいで……。よく考えたら5人いるんで私のクッカーじゃ足りなかったですね……。」
沙織「まぁ大丈夫だよ!早速作っていくね!」
優花里「なにかお手伝いできませんか?」
沙織「うーん、具材も切ってきてるし、特にないかな。あ、これの火の点け方だけ教えて。」
優花里「わかりました。このゴトクの下にあるつまみでガスの調節ができます。これを回してガスを出したら、つまみの上にある点火装置のスイッチを押します。はい、これで点きました。」
沙織「なるほど。火力を上げたい時はガスを出して、逆に消したいときはガスを止めればいいんだね?」
優花里「その通りです!流石武部殿!」
みほ「面白い形だよね、そのガス缶。」
優花里「OD缶ですか?確かに普段見るガス缶とは違いますね。これはアウトドア用に作られた寒さに強いタイプなんですよ。」
華「そうなんですね。そんなところにも違いがあるなんて思いもしませんでした。」
沙織「あ、これヤバい。」
みほ「どうかしたの?」
沙織「ごめん、失敗しちゃった。思ったより具が多くてスープ無くなっちゃったよ。」
華「見た目は完全にカルボナーラですね。」
沙織「これは自分用かな。ちょっと焦げ付いちゃったかも……。」
優花里「それはテフロン加工してあるので大丈夫ですよ。多少の焦げはすぐ落ちます。」
沙織「なら良かった。今度は具は別に炒めて後から入れるようにするよ。味は変わっちゃうけど。」
沙織「よし、気を取り直して……まず水を火にかけて、早速パスタを投入!パスタは入りきらないから半分に折る!これでよし!」
~その頃アンツィオでは~
アンチョビ「ん?今誰かパスタを折らなかったか?」
カルパッチョ「気のせいでは?」
ペパロニ「そんな非人道的なことするわけないッスよ!」
アンチョビ「そうだよな!そんなバカなことするやつなんていないよな!」
沙織「並行して細く切った玉ねぎ、4等分したアスパラガス、適度に分けたぶなしめじ、角切りベーコンをオリーブオイルで炒める。」
沙織「お湯が少なくなったらコンソメと牛乳を追加!そこに炒めた具もイン!」
沙織「沸騰してきたらスライスチーズをちぎりながら入れていって、最後に胡椒、パセリを散らしたら~完成!」
優花里「美味しそうですね!紙皿ですが、これでいいですよね?」
沙織「うん。それは麻子の分ね。毒味係~。」
麻子「おい、私が実験台か?」
沙織「ちゃんとしたのは練習したとき食べさせてあげたでしょ?」
麻子「わかったよ。……うん、まぁ、美味い。」
沙織「良かった!じゃあこれでみんなの分も作るね!」
華「それにしても本当に美味しそうですね……。」
麻子「食うか?」
華「いいんですか!?」
麻子「ほら、口を開けろ。」
華「あー……ん、美味しいです!流石沙織さんですね!」
沙織「でしょ~。ちょっと待っててね~。」
~沙織料理中~
沙織「よしできた!はい、みぽりんお待たせ。」
みほ「ありがとう!美味しそう!うわ!」
華「危ない!」
沙織「……ふー、危なかったねみぽりん。」
みほ「ごめんね。あ……スープが……。」
優花里「紙皿でスープパスタはやっぱりちょっと無謀でしたね。」
沙織「まぁ少しこぼれたくらいじゃ大丈夫だよ。煮込んでるもん。」
優花里「椅子もすぐ拭いたんで大丈夫です。今日は臭いが気になるかもですが。」
みほ「ごめんね。せっかく作ってくれたのに……。」
沙織「ほらみぽりん!そんな顔で食べても美味しくないよ!作った人としては美味しく食べてほしいな!」
みほ「沙織さん……そうだね。いただきます。」
沙織「いやー、このカルボナーラも美味しいし、やっぱり私って天才かも!」
優花里「そうですね!武部殿にお任せして正解でした!」
麻子「秋月さんだったらミリ飯になってたかもな。」
優花里「そんなことは……ありますね。」
沙織「やだーゆかりーん。」
みほ「あはは、美味しいパスタを食べられて良かった!」
優花里「西住殿まで~!」
あ、誤字
書きなおそう
みほ「ごめんね。せっかく作ってくれたのに……。」
沙織「ほらみぽりん!そんな顔で食べても美味しくないよ!作った人としては美味しく食べてほしいな!」
みほ「沙織さん……そうだね。いただきます。」
沙織「いやー、このカルボナーラも美味しいし、やっぱり私って天才かも!」
優花里「そうですね!武部殿にお任せして正解でした!」
麻子「秋山さんだったらミリ飯になってたかもな。」
優花里「そんなことは……ありますね。」
沙織「やだーゆかりーん。」
みほ「あはは、美味しいパスタを食べられて良かった!」
優花里「西住殿まで~!」
華「ところで沙織さん、この余った具材は……。」
沙織「あ、それ?後で焼いて食べようと思って。もう食べる?」
華「いいんですか!?」
沙織「もちろん!みんなもいいよね?」
優花里「あ!それならこれも一緒にいただきましょう!」
華「なんですか?これ?」
優花里「どん底でもらったノンアルコールラムです!アンツィオからもらった甘くない葡萄ジュースもありますよ!」
沙織「いいねー!雰囲気でるかも!」
優花里「でしょう?」
沙織「こっちは準備できたよ!」
優花里「じゃあ乾杯ですね!」
「「「「「乾杯!」」」」」
華「ベーコン、焼いただけなのに凄く美味しいですね!」
麻子「きのこも美味い。ラムと合う。」
みほ「この葡萄ジュース、結構渋いんだね。」
沙織「みぽりーん、こういうのは深いって言うんだよ~。」
みほ「沙織さんわかるの?」
麻子「わかるわけないだろ。」
沙織「わかってないなぁ~。こういうのはノリと勢いだよ。」
優花里「お!アンツィオ流ですね?じゃあそろそろこれも使いましょうか!」
みほ「わぁ!なにその切り株みたいなの!」
優花里「スウェーデントーチです。これに火を着けて焚き火をするんですよ。」
華「想像してた焚き火とは違いますが、それも楽しそうですね。」
優花里「着火材をさしこんで……火を着ける!これでしばらくしたら暖かくなりますよ!」
麻子「ちょうど日が沈んだところだしな。これから寒くなってくるだろうしいいタイミングだ。」
沙織「なんだか……地味だね……。」
優花里「こ、これからですよ!これは時間がかかるんです!」
華「まぁまぁ、お話してればすぐですよ。」
みほ「お菓子もまだあるから食べよう?」
沙織「そんなに食べたら太っちゃうよ~!」
麻子「そう言いながらベーコン食べるなよ。」
沙織「だって美味しいんだもん!葡萄ジュースも最高!」
華「本当に美味しいですね。大人になったら本物を飲んでみたいです。」
優花里「え!?」
みほ「どうしたの?優花里さん。」
優花里「い、いえなんでも……五十鈴殿は凄く楽しめると思いますよ。はい。」
麻子「ちょっとトイレ……。」
沙織「あ!私も行く!」
華「では私も……。」
みほ「じゃあ交代で行こうか。」
優花里「そうですね。私たちは次に行きましょう。」
沙織「じゃあ先に行ってくるね~。」
優花里「暗いんで気をつけてくださいね!」
沙織「ランタンあるから大丈夫!」
華「本当に暗いですね。普段どれだけ明かりがあるのか実感します。」
麻子「そうだな。今日は晴れてはいるがそこまで月明かりがないし。」
沙織「あそこだよね?じゃあこの洗い場で待ち合わせね。」
麻子「わかった。」
~お花摘み中~
沙織「ふー、スッキリした。」
華「あ、沙織さん、これ見てください。」
沙織「SUP?なにこれ?」
華「ボートの上でヨガしてますよ!楽しそうじゃないですか!?」
麻子「SUPはスタンドアップパドルサーフィンの略だ。サーフィンとボートを合わせたみたいなスポーツだな。」
沙織「名前から推測すると、ボートに立ったまま乗って、船のパドルで進んでいく感じなのかな?」
麻子「ああ、そのまんまだな。」
華「面白そうです!今度はこれもやりましょう!」
沙織「そうだね。提案してみようか。」
~しばらくして~
沙織「うわぁ、スウェーデントーチいい感じだね!」
麻子「暖かい……。」
みほ「やっぱり火はいいね……。」
華「凄く静かですが、周りの方は寝てしまったんでしょうか?」
優花里「日の出を見るならもう寝た方がいい時間ですからね。」
沙織「日の出!?いいね!見よう見よう!」
麻子「ちょっと待て。そんなに早く起きれないぞ。」
優花里「調べたところ、今の時期は5時前くらいから日の出になるらしいです。」
麻子「5時!?」
沙織「大丈夫!今から寝れば寝すぎなくらいだよ!」
優花里「先に寝てていいですよ。私は焚き火の後始末してから寝ますので。」
華「そういえば部屋割りはどうしますか?」
優花里「あー、決めてなかったですね。」
みほ「グーパーで決めようか。」
沙織「グーパー?」
麻子「あれだろ。じゃんけんで同じやただしたら同じチームになるやつ。」
沙織「あー!あれかぁ。じゃあそうしよ。」
優花里「地域によってかけ声とかが違うんですよね。」
みほ「そうなんだ。こっちではなんて言うの?」
優花里「私はグッパージャス!でした。」
沙織「ジャスってなに?」
優花里「わかりません!」
麻子「私はグッチョッパだな。」
沙織「もちろん私もそれだよ!」
華「私はグーッパ!でした。」
みほ「色々あるんだね。」
沙織「今回はみぽりんのでやろうか!出すタイミングは大体同じでしょ!」
優花里「そうですね。そうしましょうか。」
みほ「じゃあいくよ。グッとっパーで別れましょ!」
麻子「沙織とか。」
沙織「私たちは2人だからこっちの小さいテントだね。」
華「私たちは大きいテントですね。」
みほ「私小さいテントに荷物あるから移さないと。」
優花里「では後は任せてください!」
華「私も残りましょうか?」
優花里「いえ、ご心配には及びません。1人で焚き火を楽しむのも好きなんで。」
華「……そうですか。ありがとうございます、優花里さん。」
沙織「じゃあ明日は5時には起きてようね。おやすみ。」
みほ「おやすみ~。」
~しばらくして~
優花里「もうちょっとかかりそうですね……。思ってたよりかかっちゃいました。」
華「お疲れ様です、優花里さん。」
優花里「五十鈴殿!どうされたんですか?」
華「副会長を労おうかと思いまして。隣、いいですか?」
優花里「もちろんです。ココア、飲みますか?」
華「ありがとうございます。優花里さんは優しくて気が利いて、いつも助かってます。」
優花里「そ、そんな!五十鈴殿には敵いませんよ。」
華「そんなことはありませんよ。会長として、砲手として、友達として、あなたに感謝しています。これからも良い関係でいましょうね?」
優花里「もちろんです!不肖秋山優花里、これからも尽力する次第であります!」
華「ふふ、期待していますね。」
優花里「はい!」
華「そろそろですか?もう大分燃え尽きたみたいですが。」
優花里「そうですね。会長殿のおかげであっという間でした。」
華「副会長のお役に立てたみたいで良かったです。ふふふ。」
~3時ころ~
麻子「んぅ……トイレ……。し、しんどい……。」
麻子「とりあえず外に……。く、暗い……!」
麻子「沙織、沙織ぃ。」
沙織「んー、なに?麻子。」
麻子「トイレ行きたい。ついてきてくれ。」
沙織「えー、しょうがないなぁ。うわっ寒い!」
麻子「早く行こう。」
沙織「そんなにくっつかなくても……。」
麻子「お化けがでたらどうする!?」
沙織「うーん、まぁ暖かいしいいか……。」
沙織「ほら、着いたよ。私ここで待ってるから。」
麻子「ドアの前まで来てくれ。」
沙織「えー、まぁいいけど。」
~戻ってきまして~
沙織「はー、やっと戻ってこれた。今は……3時過ぎか。今から寝ると起きれなそうだし起きてる?」
麻子「そうだな。ココアでも飲もう。」
沙織「賛成!ってあれ?火が点かないよ?」
麻子「夜露で湿ってるからだろう。点火装置周りを拭けば点くはずだ。」
沙織「じゃあハンカチで……点いた!」
麻子「よし、じゃあ沸くまで待つか。」
沙織「そうだね。よいしょ……つ、冷たい!」
麻子「椅子にも夜露で濡れてるに決まってるだろ。」
沙織「うぅ……忘れてたよ……。」
麻子「大丈夫か?着替えた方がいいんじゃないか?」
沙織「少し濡れただけだから大丈夫だよ。確かに少し寒いけど……。」
麻子「テントに戻った方がいい。ココアができたら持っていくから。」
沙織「えー、せっかくだからここで飲みたいな。」
麻子「でも風邪ひいたら……。」
沙織「んー、じゃあ麻子が暖めてよ。ほら、こっちきて。」
麻子「こうか?」
沙織「もっとくっついて。体重かけても平気だから。」
麻子「わかった。これで暖かいか?」
沙織「うん、暖かい。麻子も暖かいでしょ?」
麻子「……暖かい。……沙織、ありがとう。」
沙織「珍しいね。そんなこと言うなんて。」
麻子「こんなタイミングでもないと言えないから。それだけだ。」
沙織「照れちゃって~。」
麻子「うるさい。」
みほ「おはよう、沙織さん、麻子さん。」
沙織「みぽりん!おはよう。」
麻子「おはよう。」
沙織「ごめん、起こしちゃった?」
みほ「ううん、なんかちょくちょく目が覚めちゃって、明かりが着いてたから出てきたんだ。」
沙織「いつもと環境が違うからかな?寝袋で寝たことなんてないもんね。」
みほ「そうだね。でも暖かくて結構寝心地良かったかも。」
沙織「そう?地面が固いからかわかんないけど私はちょっと微妙だったな。」
麻子「お湯、沸いたぞ。西住さんもココア飲むよな?」
みほ「うん、ありがとう麻子さん。……冷た!」
沙織「あー、みぽりん椅子は夜露で濡れてるんだから拭かないとー。」
麻子「お前もさっき同じことしただろ。大丈夫か?西住さん。」
みほ「大丈夫大丈夫。とりあえず拭いて……よし、まだ湿ってるけどさっきよりはマシかな。」
沙織「ふー、ココア美味しいね。」
みほ「うん。それにしても本当に静かだね。波もないし、月も綺麗、こんな景色見たことないよ。」
沙織「そうだね。学園艦じゃあまず見れないし。」
優花里「おはようございます。」
華「おはようございます。皆さん早いですね。」
みほ「おはよう。もう4時?」
沙織「そうみたいだね。ゆかりんと華もココア飲む?」
優花里「いえ、私はその前にこいつをいただきます!」
華「まぁ、カップ麺ですか?」
優花里「はい、例のアニメでカレー麺を食べてたのが美味しそうだったので!皆さんもどうですか?」
華「いただきます!」
みほ「私はいいかな……。」
麻子「私もいらん。」
沙織「私も……というか2人はなんで起きてすぐにそれを食べれるの?」
優花里「それが若さってやつなんです!振り向かないことなんです!」
麻子「意味はわからんがとにかく凄い自信だな。」
沙織「まぁお湯は沸かしてるからこれ使えばいいよ。」
優花里「おぉ!ありがとうございます!」
~3分後~
優花里「そろそろですかね。」
華「待ちくたびれました!いただきましょう!」
華「はふはふ、んー!美味しいです!はふはふ!」
優花里(あのピンクの子みたいですね。)
みほ「……やっぱり私も食べようかな。」
沙織「麻子、私たちも半分ずつ食べない?」
麻子「そうしよう。」
~5時ころ~
優花里「なかなか日が出ませんねー。」
みほ「きっとあの山が邪魔してるんだね。」
沙織「さ、寒い……。麻子、なんで離れちゃったの……。」
麻子「なんでもいいだろ。」
華「あ、霧ですよ!ほら、湖の向こう!」
みほ「わ、本当だ!なんだかちょっと幻想的かも。」
麻子「あっちは朝霧高原の方だな。」
優花里「まさしく朝霧ですね!」
沙織「でも日がぜんぜん出てこないよー。」
優花里「先に片付けを始めてますか。」
みほ「そうだね。動いてたほうが暖かいかもしれないし。」
~7時ころ~
沙織「あ!見て!」
優花里「やっと顔を出しましたね!」
みほ「やっぱり山に隠れてたんだね!」
華「一気に明るくなりましたね。」
みほ「そうだね。水、綺麗だなぁ。」
沙織「底まで見えるよ!湖ってこんなに綺麗なんだね!」
優花里「見てください!富士山が反射してますよ!」
華「まるで鏡みたいですね。」
麻子「日があたって気持ちいい……。やっぱり太陽は偉大だな……。」
優花里「そうですね。さっきまでの寒さが嘘みたいです。」
沙織「片付けも大体終わったし、またのんびりできるね。」
優花里「はい、車が到着したら連絡がくるはずなのでそれまでは。」
沙織「あー、太陽最高ー。暖かーい。」
みほ「湖綺麗……。いいところだね。」
華「そうですね。まるで心が洗われるようです。」
麻子「なぜこうも差があるんだろうな。」
優花里「忘れがちですけどお2人とも結構なお嬢様ですからね。」
沙織「どーせ私は庶民ですよー。」
みほ「そんなに違いはないと思うけど……。」
華「ええ、沙織さんだってとても素敵な女性だと思いますよ。」
沙織「みぽりんと華はわかってる!好き!」
麻子「小学生か。」
優花里「あ、そろそろ到着するみたいですよ。行きましょうか。」
~準備が終わって~
好子「おかえり。どうだった?」
優花里「最高だった!」
好子「そう、良かったわね。帰り、下部温泉寄っていこうか?お風呂入ってないでしょ?」
優花里「そうだね。皆さんもいいですよね?」
みほ「うん。」
沙織「やったー!温泉ー!」
みほ「優花里さんのお母さん、ありがとうございます!」
好子「いえいえ、じゃあ行くわよー。」
~2時間後~
沙織「ふー、さっぱりした。」
優花里「あ!この温泉コーヒー牛乳ありますよ!」
みほ「わー!やっぱりコーヒー牛乳だよね!」
麻子「私は普通の牛乳派だな。」
華「意外ですね。甘いコーヒー牛乳が好きなのかと……。」
沙織「おばあちゃんが牛乳派だからね。私もその影響で牛乳派なんだ。」
麻子「それに牛乳も十分甘い。」
好子「上がってのね。ちょうど良かった。はい、これ。」
優花里「これは!身延まんじゅう!」
麻子「まんじゅう!」
華「あ、これいただいたことがあります。美味しいんですよね。塩気があって甘味を引き立てているというか……。」
沙織「へー、いただいてもいいんですか?」
好子「ええ、もちろん。みんなで食べるために買ってきたんだから。」
みほ「ありがとうございます!」
「「「ありがとうございます!」」」
好子「遠慮しないでどうぞ。」
沙織「んー!美味しい!」
みほ「華さんの言う通り、塩気があって美味しいね。」
麻子「美味い。」
優花里「何個でもいけちゃいそうです!」
華「本当ですね。」
好子(あの量が一瞬で……もっと買ってきてあげれば良かったわ……。)
好子「じゃあそろそろ帰りましょうか。」
優花里「うん!」
みほ「よろしくお願いします!」
「「「よろしくお願いします!」」」
~1時間後~
好子(ふふ、みんな寝ちゃって。楽しかったのね。)
以上です。
2箇所誤字った!恥ずかしい!
ということでガールズ&キャンパーでした。
実際私もGWに行ってきたんですが、めっちゃ楽しかったです。
食材を買いにセルバに行ったらガルパンおじさんのバイクとかあったんでゆるキャンも結構影響あったみたいですね。
ちなみに山中湖の近くには自衛隊の演習場もあります。
ガルパンで出てきたのは北じゃなくて東なのでお越しの際はお間違えのないよう。
次回はエリーシャがみぽりんにノンナされる話です。
では、ここまで読んでいただきありがとうございました。
乙ありー
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