ビュオー
In山小屋
穂乃果「ぐすっ・・・ひっく・・・」
ことり「ふぇえ・・・」
絵里「・・・」
希「穂乃果ちゃんもことりちゃんも凛ちゃんも落ち着いて?」
凛「うぇぇ!希ちゃぁん!」
花陽「よしよし・・・」
にこ「・・・」
真姫「・・・」ホロホロ
海未「どうして・・・こんなことに・・・?」
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保守
遡ること一週間前
生徒会室
絵里「そろそろ合宿した方がいいかしら?」
希「えりち、いきなりどうしたん?」
絵里「前々から海未とにことで考えてたのよ。刺激を受けるためにも合宿をしようって」
穂乃果「えっ?そうだったの?知らないんだけど?」
ことり「あはは」
海未「絵里はともかく、あなたは遊びに持っていくでしょう?」
穂乃果「そんなことないもん!にこちゃんもそうだもん!」
ことり「そこ?」
海未「本当言い切れますか?」
穂乃果「うん!」
海未「・・・へぇ、では絵里と希、穂乃果がこう言ってるので教室でご飯を食べてきてください」
絵里「そうね?穂乃果が言い切ってくれたんだから!」
希「じゃあね?穂乃果ちゃん」
穂乃果「ごめんなさい!言い切れませんから、手伝って!」
海未「まぁ話を戻しますね?」
絵里「そろそろ行こうかと思ってたんだけど、言うタイミングがねぇ」
海未「そうなんです。予選までに行く、なおかつ本格的に雪が降る前の秋、そして遠すぎず」
希「この3つの条件に当てはまるのが、この一週間前後ってことやね!」
絵里「そういうこと」
穂乃果「じゃあ来週末は?その日なら今のところいい天気らしいし!」
ことり「なら、そこらへんにする?」
海未「そうですね。では、にこに連絡しておきます。
ちょっと用事でしばらく落ちてます。
遅れてすみません。
~~~
一週間後
絵里「はーい!みんな揃ってるかしら?」
穂乃果「うん!この前みたいに寝過ごさなかった!」
ことり「良かったね!」
海未「じゃあ行きましょうか」
山の上の旅館
にこ「なかなかいい感じのところじゃない」
凛「確かに!ボロボロだったらどうしようかと思ってたにゃ!」
花陽「り、凛ちゃん・・・」
真姫「まぁ、何がともあれ着いたんだし準備しましょうか」
絵里「そうね。じゃあ準備できたら旅館前に集合ね」
8人「はーい」
海未「では、まずユメノトビラの時にできたユニット別で練習しましょう」
穂乃果「わかった!曲はどうするの?まだできてなかったよね?」
絵里「そうねぇ。lave wing bellは6人曲だし曲に合わせて練習するならダンスタで練習してもらおうかしら」
花陽「でも、各ユニットが同じパートのところもあるよ?」
凛「たしかに凛が歌ってたBメロも希ちゃんと一緒だったし」
海未「そうですね。でも歌ってないところもダンスするでしょう?」
凛「あ!そうだったにゃ!」
にこ「えっ?忘れてたの?」
真姫「冗談でしょ?」
凛「馬鹿にしないで!」
リリホワ組
海未「~~♪」
希「~~♪」
凛「~~♪」クルクルースタッ
希「!?」
海未「!?っ凛!そんな振り付けなかったでしょう!?」
凛「あっ、バレちゃった?」
海未「当たり前でしょう?ちゃんと前踊った振り付けで踊ってください!」
希「び、びっくりしたぁ」
凛「えへへっ!ごめんなさーい」
海未「じゃあ今のところのちょっと前からやりましょう」
のぞりん「はーい!」
BIBI組
真姫「じゃあ、やりましょうか?」
にこ「そうね!そろそろいい時間だし」
絵里「じゃあ「だって私でさえも~変身!」ってところからやりましょうか」
にこ「あんた、それ本気で言ってる?」
真姫「本気だったら許すどころか、恐怖を感じるわよ?」
絵里「えっ?・・・あっ!じょ、冗談よ!エリチカ冗談!なんてね!あ、あははは~」アセアセ
にこまき「わざとらしい・・・」
にこ「まぁいいわ。イントロからやりましょう」
真姫「そうね」
絵里「じゃあ気合い入れて行くわよ!」
printemps組
穂乃果「よーし!ことりちゃん!花陽ちゃん!頑張ろうね!」
花陽「うん!よろしくお願いしますっ!」
ことり「頑張ろうね!」
穂乃果「じゃあ早速、お昼寝から!」
ことり「うん!・・・ってうん?」
花陽「お昼寝?」
穂乃果「うん!お昼寝!こんな天気に寝たら気持ちいいよー!」
花陽「もう!穂乃果ちゃん!」
ことり「流石に寝ちゃうのはダメだよぉ!」
穂乃果「ダメかー!じゃあ家に帰ってお菓子パーティーだ!」
ことぱな「もっとダメっ!」
穂乃果「冗談だよ!そろそろ始めようか!」
ことり「冗談がきついよぉ」
花陽「まぁ始めるなら、何より・・・かな?」
1時間半後
絵里「各ユニットとも揃ったかしら?」
海未「はい。私のユニットは揃ってます」
穂乃果「私のところもだよ!」
絵里「揃ったところでみんなに話があるの」
にこ「話?」
海未「はい。今回、まだ曲ができてません」
絵里「だから、今のユニットでもう一回案を出してみようかと思うの」
花陽「私たちが衣装で海未ちゃん達が歌詞、絵里ちゃん達が曲みたいに?」
絵里「えぇ。今、花陽が言ったように各ユニットで曲作り組に案を出してほしいの」
ことり「でも、ピアノもここに無いしちゃんと作れるかどうか・・・」
絵里「えぇ、でも案を出すだけの各ユニットのミーティングなら大丈夫じゃない?」
真姫「まぁ、その方がアイディアも出て帰った時にすぐに作れるからいいじゃない?」
穂乃果「じゃあ、ご飯食べ終わったらミーティングしよう!」
海未「何か案はありますか?」
希「うーん、ウチ達がここまで来たのは夢みたいな物語やから「夢のストーリー」ってキーワードを入れるのはどう?」
海未「いいですね!それをサビに入れましょう!」
希「サビ!?恥ずかしいやん!Aメロとかに入れてよ!」
海未「結局入れるならそれを歌う事になるんでどこに入れても一緒です!だからサビです!」
希「えぇ!?」
凛「凛はキャッチコピー入れたいにゃ!」
海未「みんなで叶える物語ですか?」
凛「うん!やっぱりμ'sって感じにゃ!」
海未「じゃあそれもサビに入れちゃいましょう!」
凛「凛のもサビに入れちゃうの!?」
海未「せっかく2人が考えてくれたんです!サビに入れたいです!」
凛「と、とんだとばっちりにゃー!」
希「凛ちゃん、もう諦めるんや・・・作詞担当の海未ちゃんには逆らえへん・・・」
凛「希ちゃん・・・!くっ!ここまでかにゃ!」
海未「ちょっと!私が悪いことしてるみたいじゃないですか!」
凛「海未ちゃんには負けない!絶対にね!」
希「それはフラグやん?」
海未「とにかく!サビに入れます!」
凛「はーい」
希「わかったよ。諦めるやん」
絵里「最初は静かにやらない?」
真姫「そうね。オクターブ上げ下げもいいかしら」
にこ「どうしよう。ついていけない」
絵里「にこはどんな風な曲がいい?」
真姫「とういうかにこちゃんの意見が一番カギになりそうね」
にこ「私の意見が?」
絵里「えぇ。あなたはアイドルのファンを長くやってるでしょう?」
にこ「えぇ。そこら辺のファンより長くやってるつもりよ」
真姫「だから、アイドルの曲を知りつくしたにこちゃんに意見を聞きたいのよ」
にこ「しょうがないわねぇ!私がビビっと良い意見を出してあげるわ!」
真姫「・・・」
絵里「・・・」
にこ「・・・BIBIだけに」
真姫「敢えて言わなかったのよ」
絵里「わかってたけど、言わなかったのよ」
にこ「なんかごめんなさい」
真姫「いいのよ。誰も悪くない」
絵里「そうよ。これは悪くない。悪いのはギャグを言った人よ」
にこ「私じゃない!」
ことり「じゃあ、考えようか」
穂乃果「うん!」
花陽「うーん、どうしようかなぁ」
穂乃果「そうだねぇ」
ことり「一応候補はこんな感じよ」
穂乃果「おぉ!可愛い!」
花陽「うん!可愛いね!」
ことり「ありがとう!でも、何か足りないんだよねぇ」
花陽「じゃあ、白い手袋に可愛いリボンはどう?」
ことり「いいかも!」
穂乃果「私も思いついた!」
ことり「教えて!」
穂乃果「それはねぇー、人によって肩出しか出さない服を混ぜる?」
ことり「それいいねぇ!よーし、描いてみるねー」
穂乃果「おぉ!私と花陽ちゃんは2人でもうちょっと考えてみるね!」
ことり「ありがとう!」
ミーティング終わり
絵里「みんなイメージが固まって良かったわ!」
海未「話あって良かったです!いいアイディアが増えました!」
にこ「まぁ、私はちょっとしたダメージを負ったけど」
希「にこっちも?」
凛「悪い訳じゃないのになんでだろうね?」
にこ
にこ「私の場合は私が悪かったのよ」
凛「?」
にこ「気にしないで」
希「あ、うん」
絵里「よーし、振り付けを合わせるわよー」
穂乃果「うん!」
休憩
にこ「ふぅー疲れたー」
絵里「あら、もう?」
にこ「うぅー」
希「にこっちは体力あまりないからなぁ」
にこ「これでもついた方よー」
絵里「確かに最初よりは息切れも無くなってきたしね」
希「あれ?穂乃果ちゃんは?」
海未「えっ?さっきまでそこにいたんですけど 」
ことり「そういえばいないね」
凛「どうしたんだろ?」
花陽「あれ?ここの茂み、歩いた跡がない?」
真姫「本当ね、もしかして穂乃果のかしら?」
絵里「穂乃果の足跡ならまずいんじゃない?」
にこ「確かにまずいわ」
ことり「こっちは旅館にも続いてないし、むしろ山の中に・・・」
海未「追いかけますか?帰ってくるの待ちますか?」
絵里「追いかけた方がいいんじゃない?しばらくしたらわからなくなりそうだし」
海未「そうですね。行きましょう」
山道
にこ「ねぇ・・・」
真姫「うん・・・」
にこ「本当にこっちに穂乃果がいると思う?」
絵里「わからない・・・」
にこ「わからないって・・・絵里がこっちって言ったのよ!?」
絵里「だって足跡がこっちに向かってったんだもん」
ことり「落ち着いて?今は穂乃果ちゃんを探そう?」
にこ「ごめん・・・」
真姫「でも、にこちゃんの言ってる事もゼロではないわよ?」
海未「確かに、狐が気づかないうちに通った道の可能性もありますし」
凛「どんな大きな狐にゃ」
花陽「あはは」
???「あれ?みんな?」
海未「!?ほ、穂乃果!!」
ことり「穂乃果ちゃん!なんでここまで!?」
にこ「探したのよ!」
穂乃果「ごめん!可愛い狐さんとイタチさんがいたから着いて行ったら帰り道がわかんなくなって」
真姫「全くー、まぁ帰ってからお説教ね」
花陽「あれ?」
凛「どうしたの?かよちん」
花陽「帰り道、覚えてる?」
にこ「そりゃ草を踏んでったから草が踏み潰されてるところに行けばいいんじゃない?」
希「・・・待って?」
にこ「?」
希「ここら辺に来るまで、踏んだ記憶ないんやけど?」
凛「どういうことにゃ?」
絵里「つ、つまり踏んで後を残して行く所からかき分けて行ったから、どこからきたかわからなくなってしまったってこと?」
希「」コクリ
にこ「いやいや!あっちから来たでしょ?」
穂乃果「うそ・・私そっちから来た気がしてこっちまで来てたんだけど・・・」
ことり「そっちじゃなかった?」
真姫「うそでしょ?」
凛「全員バラバラにゃ・・・」
花陽「ダレカタスケテー」
絵里「とうとう本格的にまずいわね」
>>10
お前loveも書けないのかよ
海未「一回落ち着きましょう」
真姫「まぁ慌てるにはまだ早いわね」
絵里「そうよ。逆に考えてみて?穂乃果がこっちだと思って私たちにあったのよ?」
凛「それがどうしたの?」
にこ「あっ、そうか」
絵里「にこはわかったみたいね?」
にこ「えぇ。穂乃果がこっちにきて私たちにあったってことは穂乃果は少なくても覚えてるかもしれないってことね?」
絵里「そういう事!穂乃果、どう?」
穂乃果「うん。一応覚えてるって言ったら覚えてるはず・・・」
真姫「ちょっと心配だけど穂乃果に着いて行くしかなさそうね」
ことり「う、うん」
花陽「怖いよぉ」
凛「大丈夫にゃ。かよちん、すぐ帰れるよ?」
花陽「そう、だよね」
>>24
loveって書いたつもりでいたから、訂正してなかったです。
訂正ありがとうございます。
海未「・・・」
絵里「・・・」
希「・・・」
凛「・・・」
花陽「・・・」
真姫「・・・」
にこ「・・・」
ことり「・・・」
穂乃果「・・・ごめん」
にこ「っ!なんで謝るのよ」
穂乃果「多分、私覚え間違いしてる」
にこ「じゃあ、なんで私たちに会ったのよ」
穂乃果「それは偶然・・・」
にこ「じゃあなんで・・・」
絵里「にこ・・・」
にこ「うぅ・・・」
真姫「・・・ねぇ。あえて言わなかったけど」
ことり「うん・・・」
花陽「そうだよね・・・」
真姫「私達・・・遭難してるわよね?」
穂乃果「うぅ・・・ごめんなさい、ごめんなさい!」グスグス
ことり「穂乃果ちゃん・・・」
海未「穂乃果、気にするなとは言いません。しかし、今は帰り道を探しましょう」
絵里「そうね。今は帰り道を忘れた私たちも非はあるしね」
花陽「とりあえず、探そう?」
穂乃果「うん・・・」
絵里「日が暮れる前に見つけないとまずいわよね」
希「うん。山の天気は変わりやすいからね」
にこ「それ以外にも暗くなったら余計に迷う事もあるし」
海未「はい。仮に見つからなかったとしても、山小屋は見つけないと」
にこ「何言ってんのよ!絶対帰るわよ!」
海未「仮の話です!見つからないとは言ってません!」
にこ「・・・ごめん」
海未「いえ、大丈夫ですよ。私も熱くなってすみません」
にこ「ううん。でも、今日中に帰らないと旅館の人にも迷惑かけるし」
絵里「まぁ帰らなかったら、旅館の人が通報してくれるかもだし」
真姫「でも、それだけは避けたいところね」
花陽「うん」
ことり「とりあえずこのまま進んでみる?それともさっきのところまで戻る?」
凛「進んだ方がいいんじゃない?戻ったらもっと迷いそう」
真姫「進んでもそうなりそうだけど、でも少し方向を変えれば何とかなるかしら?」
希「とりあえず進んでみようか」
絵里「あ、あれ!」
にこ「え?旅館?」
絵里「ごめん。違うわ」
にこ「じゃあ何?って山小屋?」
絵里「えぇ。最悪ここで一夜明かすしか無いわね」
真姫「私無理・・・」
ことり「真姫ちゃん・・・」
凛「わがまま言ってる場合じゃ無いにゃ」
真姫「うぅ」
海未「中は埃が積もってますが、窓や扉を開けて換気しましょう」
真姫「ちょっと待って!なんでここで泊まる前提で話してるの?」
花陽「でも、もういい時間じゃない?」
にこ「・・・あっ!」
花陽「えっ?」
にこ「時間で思い出したわ!みんなケータイは?」
花陽「あっ!そうか!・・・でも私、カバンの中においてきちゃった」
凛「凛も」
真姫「私も」
にこ「ちょっと嘘でしょ?誰か持ってないの!?」
海未「私、持ってます!」
希「そうか!海未ちゃんは練習メニュー組んでるから!」
にこ「電話できる!?」
海未「あっ、圏外です・・・」
にこ「そう・・・」
絵里「でも電池は出来るだけ大切に使ってね?」
ことり「時間も確認できるし」
海未「はい、今だけ機内モードにしておきます」
ことり「とりあえず窓と扉開けたし休もうか」
にこ「えぇ、私疲れちゃった」
希「ウチも流石に疲れちゃったよ」
穂乃果「ごめんなさい!私のせいで、ごめんなさい」グスグス
海未「泣かないでください」
絵里「そうよ。私達は気にして無いから」
真姫「それに、私たちの気持ちを心配より自分自身の心配をした方がいいわよ」
穂乃果「?」
真姫「泣けば泣くだけ体の水分がなくなるわ」
花陽「もしもそうなれば」
凛「脱水症状が出る」
穂乃果「あっ」
真姫「だから、謝るのは帰ってからよ」
穂乃果「うん。でも最後に本当にごめんなさい」
ことり「気にしないで!」
穂乃果「ことりちゃん!」
花陽「私、眠たくなってきちゃった」
凛「凛もー」
ことり「じゃあ私が起きてるからみんな寝てていいよ?」
絵里「ことりだけじゃ不公平よ。私も起きてるわ」
ことり「えぇ!いいのに」
絵里「不公平って言うのもあるけど喋り相手がいたら寂しくないでしょう?」
ことり「あっ!ありがとう!」
海未「2人ともありがとうございます」
ことり「ううん!みんなおやすみ!」
凛「zzz」
花陽「zzz」
絵里「うふふっもう寝ちゃったの?」
ことり「みんな疲れてたからね」
絵里「ことりとちゃんと話すのって初めて?」
ことり「あっ、本当だ!でも、私たち二年生で話したのは私じゃない?」
絵里「あれ?そうだったかしら。穂乃果だと思ってたけど」
ことり「まぁ、あの頃はピリピリしてたしねぇ」
絵里「ちなみにいつだったの?」
ことり「えっとねぇ。廃校が発表された日に「理事長の娘よね?」って話かけられたよ」
絵里「あっ!あったわね!思い出したわ」
ことり「うふふっ思い出してくれて嬉しいな」
絵里「1年も経ってないのに、懐かしいわね」
ことり「そうだね!絵里ちゃんとみんなとでμ'sやれてよかった」
絵里「もう!最後みたいに言わないでよ」
ことり「ごめんね。でも思っちゃった」
絵里「ううん。私も思ったから」
ことり「うふふ」
絵里「うふふ」
絵里「ん?あれって」
ことり「えっ?」
ことえり「く、クマ?」
絵里「えっどうしよう?どうしようどうしよう」
ことり「え、絵里ちゃん。落ち着いて?」
絵里「えぇ。でも、ドアと窓しめた方がいいわよね?」
ことり「でも、閉めるときの音で気付かれたら?」
絵里「それは確かにそうだけど、入って来られるよりはマシじゃない?」
ことり「そ、そうかも。音を立てずにそーと閉めよう?」
ことり「ふぅ。窓は閉めれた。絵里ちゃんドアは?」
絵里「ひぃ!」
ことり「絵里ちゃん静かに」
絵里「あっどうしよう!クマが!」
ことり「こ、こっちきてる・・・?」
絵里「嘘でしょ?こっちこないで・・・」
クマ「・・・」ノソノソ
ことり「とりあえず閉めよう?ゆっくり」
絵里「で、でも」
ことり「あんなゆっくり歩いているんだから大丈夫」
絵里「う、うん。ことりが言うなら」
ことり「ゆっくりね」
絵里「うん。」ガチャ
絵里「閉めれた」
ことり「お願い来ないで・・・」ギュウ
絵里「うぅ・・・怖い・・・」ギュウ
クマ「クンクン」
絵里「ドアの隙間から、匂いを?」
ことり「みたいだね・・・嗅ぐだけならいいんだけど」
絵里「うぅ・・・こっち来ないで」
ことり「うぅ・・・」
クマ「・・・」ノソノソ
ことり「!行ったみたい!」
絵里「良かった、良かったぁ!ことりぃ!」
ことり「うん、うん!良かった!」
絵里「そろそろ誰か起こして私たちも寝る?」
ことり「だね。私も疲れちゃったし」
絵里「じゃあ海未とにこを起こそうか?」
ことり「うん」
ことり「海未ちゃあん!起きてぇ」
海未「ぅう~ん。どうしました?」
ことり「私と絵里ちゃん。寝たいから出来れば起きてほしいんだけど」
海未「そうですか。それなら、起きてますよ」
ことり「ありがとう!」
海未「お疲れ様です。ことり」
ことり「ぅん」
海未「あらあら、すぐに寝ちゃってますね。まぁそれだけ疲れてたってことですね」
絵里「にこーにこー起きてー」
にこ「?どうしたのー?トイレならことりと行きなさいよー」
絵里「トイレじゃなくて、私も寝たいから海未と起きててほしいんだけど」
にこ「そういうことね。ことりも絵里もお疲れ様ね」
絵里「ありが・・・とう・・・」
にこ「うふっすぐに寝ちゃって、おやすみ。絵里」
海未「あら、にこも起こされたんですか?」
にこ「ことりから聞かなかった?」
海未「えぇ、絵里と寝たいから起きててって」
にこ「ふふっ、ことりも疲れてたってことね?」
海未「そうですね。ことりも自分の思いを隠す時があるんで、今回も多分」
にこ「自分の疲れを感じさせまいと頑張ってくれてたのね」
海未「そうですね。これでゆっくり休んでもらいましょう」
にこ「そうね」
海未「でも、にこと喋るのはなかなか無いですね」
にこ「たしかにそうかもね。一回ちゃんと海未と喋りたかったのよ
海未「というか、名前を呼ばれるのもあまりなかったですし」
にこ「あっ。それはそうかも。これからは海未とも喋るのもいいわね」
海未「そうですね!今度2人で山頂アタックはどうでしょう?」
にこ「ある意味山頂アタックでこうなったのよ」
海未「何も言えませんね」
にこ「でしょ?」
海未「!あっ雪?」
にこ「本当ね。でも、起こした方がいいかしら?」
海未「でも、ことりと絵里はさっき寝たばかりですし」
にこ「それもそうね。ことりと絵里以外の子を起こして2人には毛布をかけましょう」
海未「ですね」
~~
穂乃果「2人ともぐっすりだねー」
凛「寝顔可愛いにゃー」
花陽「こんな状況以外で見たかったねぇ」
真姫「それは言わないの」
花陽「ご、ごめん」
にこ「とりあえず体温を逃さないために出来るだけひっついてましょ」
海未「幸いにも、吹雪ではありません。2人が起きたらどうするか考えましょう」
希「そうやね。一晩旅館に帰らなかったんやから早く帰って謝らんとやし」
にこ「それに、早く布団で寝たいわ。腰が痛くて」
花陽「私は頭が」
凛「2人とも大丈夫?」
にこ「えぇ。寝床がなかった時のことも考えたらこんなの比じゃないわ」
花陽「私もひどく無いし大丈夫だよ」
凛「良かった」
ことり「う~ん」
絵里「ふぅーよく寝た」
海未「本当ですか?まだ1、2時間くらいしかたってませんけど」
ことり「うん!それでもゆっくりできたよ」
真姫「なら良かったわ」
にこ「じゃあそろそろこの後の事も考えなきゃね」
希「そうやね。何日も何日もここにいるわけにもやし」
凛「でも、旅館の人が通報してくれたら捜索願が出るんじゃ?」
真姫「それはあるけど、この山小屋森で隠れてヘリとかでみえるのかわからないわよ?」
花陽「でも今は雪がふってる」
にこ「心なしかさっきより強くなってるわ」
穂乃果「ど、どうしよう」
海未「とりあえず落ち着きましょう」
絵里「そうね。慌ててもいい事はないわ」
にこ「でも、悠長にはできないわ」
ことり「とりあえず、話をまとめよう?」
凛「うん」
・山小屋の場所はおそらく山の入ってしばらくしたところ
・しかし、そこまで歩いてないから真ん中には行ってないはず
・天気は雪。しかし強くなってる
・山小屋の部屋は一部屋。9人が寝て、少し余裕があるくらい
・食事はできない。トイレは外でやるしかない
海未「こんな感じでしょうか」
真姫「えぇ。この天気の中、トイレは外って言うのはキツイわね」
絵里「えぇ。小屋の中ですらここまで冷え込んできたんだから、外はもっと寒いはずよ」
ことり「そんな状態で下だけでも裸になったら・・・」
にこ「風邪になりかねないわね」
希「今、医者どころか薬もない今、健康なままでいるしかないね」
凛「真姫ちゃんがいるにゃ!」
真姫「まだ医者じゃないわよ!勉強もまだしていし。でも、風邪とか軽い怪我ならわかるし、処置は出来ると思うわ」
希「それだけでも大きいやん。ありがとう」
真姫「こんな事くらいしか出来ないわ。ごめんなさい」
絵里「いえ。謝る必要はないわ」
にこ「そうよ。軽くても怪我の処置ができるのはかなり大きいわ。そうよね?海未」
海未「はい。山は岩や木、石ころだけでも怪我をする事があります。その怪我を処置できる人がいなかったらパニックになって、おそらく無駄に体力を使うほかに怪我も悪化する可能性があります」
絵里「だから、この状況には真姫に頼る事が多くなると思う」
真姫「こんな状況で頼られるなんて思いもよらなかったわ」
にこ「私達もまさか曲以外で頼るとは思わなかったわ」
穂乃果「でも、食料がないのは痛いよね」
ことり「それは、言えてるかも」
花陽「私、ご飯が好きでご飯について調べたことがあるんです」
凛「そうだったの?」
花陽「うん。人はご飯を食べないとエネルギーがなくなる事はわかるよね?」
にこ「えぇ」
花陽「そうなると頭の回転も遅くなって力も出ません。ということは山道を歩くどころか意思疎通もできなくなるかもしれません」
絵里「ということは、早めに出るなら出る。ここで、救助を待つなら待つを決めなきゃ行けない訳ね」
海未「そういう事ですね」
凛「うぅ」
穂乃果「凛ちゃん・・・」
にこ「とりあえずどうする?」
絵里「私は動いた方がいいんじゃないかしら?」
ことり「私も絵里ちゃんに賛成かな。その方が見つかるかもだし」
にこ「私は反対よ。このまま救助をまって体力を温存させておいた方がいい」
海未「私もにこと同意見です」
真姫「でも、ここにいててもいつ来るかわからないわよ?」
にこ「それは動いてても同じよ」
ことり「それは確かに」
にこ「でも動くにしても、雪がやまないとだけどね?」
絵里「それはそうね」
凛「・・・もう嫌」
ことり「・・・凛ちゃん?」
凛「もう嫌!凛もう帰りたい!今すぐに!」
にこ「落ち着きなさい!それはみんな同じよ!」
凛「うるさい!凛は雪が降ってても帰りたいの!救助なんて来ないにゃ!待ってられないよ!」
海未「でも、それじゃあ吹雪なってしまいます!」
希「・・・いや、もう吹雪や」
ことり「えっ?」
穂乃果「気づかなかった・・・」
海未「外を見てください。この状況で帰れますか?」
凛「それでも!帰る!凛もう限界!なんで凛がこんな目にあわなきゃいけないの!凛は合宿に来たはずにゃ!」
花陽「お願い!落ち着いて!」
凛「かよちんは黙ってて!」
にこ「凛!花陽はあんたのために言ってんのよ!」
凛「凛は頼んでない!凛のためなら早く救助を連れてきてよ!」
にこ「あんた、ふざけんじゃないわよ!」
凛「ふざけないでほしいのはそっちにゃ!」
穂乃果「もうやめてよぉ!」
凛「うるさいうるさいうるさーい!元を辿れば穂乃果ちゃんのせいにゃ!」
穂乃果「!」
凛「穂乃果ちゃんが勝手にどこか行かなかったら良かったのに!」
穂乃果「それは・・・ごめん」
凛「謝るなら早く救助呼んでよ!」
海未「凛!落ち着きなさい!」
凛「落ち着け?なんでこんな状況で落ち着かなきゃいけないの?」
海未「こんな状況だからです!」
真姫「ここで怒鳴っても体力が消耗するだけよ!」
凛「もう、勘弁してよ!凛に、もう何も求めないでよ!」
海未「・・・凛?」
凛「布団もない、トイレもお風呂もない、ただそれだけなら我慢できるよ!だけど、何よりプライバシーもあったかいご飯もない!凛は何もできない!」
海未「何も出来ない訳じゃないです!」
凛「じゃあ何ができるの!?凛は穂乃果ちゃんみたいに勇気がないし、海未ちゃんみたいに仕切れない、ことりちゃんみたいに励まさないしにこちゃんみたいに引っ張れない!希ちゃんみたいに包み込めないし絵里ちゃんみたいにしっかりしてない!」
凛「何よりかよちんより癒しも与える事が出来ない!何もできないの!」
海未「すみません。凛」
パシーン
凛「!?」
海未「いい加減落ち着きなさい。みんな、あなたみたいに泣き喚きたいんです。でもなんでみんなそうしないかわかりますか?」
凛「わからない・・・」
希「それはね、みんなが大好きだから」
絵里「もちろん、凛はみんなが嫌いだからではないわ」
にこ「たまたま偶然、凛が精神的に参ったのが早かっただけ。凛が言わなかったらそのうち私も気が狂ってたかもしれない」
希「にこっちや凛ちゃんだけじゃないで?ウチも見せてなかったけど、内心パニックや」
絵里「まだ私たちが凛のようにパニックを出してないのは、たまたままだ理性がきいてるからなの」
にこ「だからお願い。もうちょっとだけ、もうちょっとだけ私たちを信じて?」
凛「うぅ・・・うわぁーん!」
穂乃果「ぐすっ・・・ひっく・・・」
ことり「ふぇえ・・・」
絵里「・・・」
希「穂乃果ちゃんもことりちゃんも凛ちゃんも落ち着いて?」
凛「うぇぇ!希ちゃぁん!」
花陽「よしよし・・・」
にこ「・・・」
真姫「・・・」ホロホロ
海未「どうして・・・こんなことに・・・?」
海未「それはわかりません。だけど、絶対諦めないという気持ちはあります」
凛「海未ちゃん、にこちゃん、絵里ちゃん、希ちゃん、ありがとう!」
海未「いえ、大丈夫ですよ?私もぶってしまってすみません」
凛「さっきのは凛が悪かったもん!謝らないで!」
海未「くすっ、凛、わかりましたから笑ってください」
凛「えっ?」
海未「あなたは、あなたの笑顔で、みんなに元気をもらえてます」
凛「凛の笑顔?」
希「せや?凛ちゃんの笑顔は可愛くて光が満ちててすごく元気がもらえるんや」
真姫「そうよ、凛。初めて私が真姫ちゃんって呼んでくれた時の笑顔、私覚えてるわ。あの時照れちゃったけど、すごく元気もらえたんだから」
凛「凛なんて、可愛くないよ・・・」
絵里「あら?この前のファッションショーのこと、わすれたの?
凛「!」
にこ「幼馴染の花陽があそこまで、言ったのよ?凛の意見を尊重するあの花陽が」
花陽「そうだよ、凛ちゃん。私、凛ちゃんのお陰ですごく元気が出てたよ?凛ちゃんは何もできないんじゃないよ。気づかなかっただけで、やってくれてるんだよ!」
ことり「凛ちゃんが送ってくれたファッションショーの写真、本当に可愛くて元気が出たよ?だから、大丈夫!心配いらないよ?」
穂乃果「私のせいで、迷惑かけちゃったけど、みんなが元気もらえてるっていうのは本当なの。もちろん私もすごく元気もらえてるよ?だから凛ちゃん。諦めないで?」
凛「ほんとにみんなずるいにゃ!こんな事言われたら、みんなの事もっともっと好きになっちゃうにゃ!」
にこ「なればいいじゃない!私も家族の事、打ち明けたらあんた達のこともっと好きになったのよ?あんたがみんなの事、嫌いになれるはずないじゃない」
凛「うぅ、みんな大好きにゃ!」
花陽「良かった。凛ちゃん」
海未「あっ!吹雪が弱まってきました!」
にこ「本当ね!外にでる?」
絵里「いや、雪が積もってる以上、闇雲にでたら危ないわ」
にこ「それは確かにそうかもしれないけど、雪が溶けるまでここにいるっていうの?」
絵里「いいえ、雪が完全にやむまでここにいるつもりよ」
希「そうやね。完全にやんだらしばらく吹雪くことはないやろし」
にこ「そうね。吹雪く事考えたらそうした方が賢明ね」
穂乃果「でも、救助くるのかな?」
ことり「うん・・・それはわかんない」
真姫「でも、信じないとやっていけないわ」
凛「絶対くるよ!みんなで信じよ?」
にこ「凛!そうね!もう少しの辛抱よ!」
コンコン
μ's「!?」
こんこん
絵里「は、はい?」
救助隊「!中から人の声が聞こえたぞ!入りますが大丈夫ですか?」
にこ「はい!大丈夫です!」
救助隊「!もしかして、貴女達は高坂穂乃果さん、南ことりさん、園田海未さん、小泉花陽さん、西木野真姫さん、星空凛さん、絢瀬絵里さん、東條希さん、矢澤にこさんでよろしいでしょうか?」
μ's「はい!そうです!」
救助隊「よかった。昨日、旅館の方から練習するので外に出ますって言われたきり戻ってこないと連絡を受けまして、もしかしたら山の方で遭難してるんじゃないかと思い探していました」
穂乃果「よ、良かった」
救助隊「遅くなりすみません。何しろさっきまで吹雪いてたものでなかなか見つからず、やっとここまでつきました」
絵里「いえいえ。こちらこそありがとうございます」
救助隊「とりあえず1人ずつヘリに乗ってもらいます。そのあと、健康状態をみるために一日検査してもらいます。」
穂乃果「わかりました。では、お願いします!」
救助隊「はい!」
病院前
μ's「・・・」
穂乃果「うぅ、うえーん!」グスグス
ことり「穂乃果ちゃーん!」ポロポロ
海未「2人とも、せっかくの可愛い顔が台無しですよ」ポロポロ
絵里「そういう海未もよ」グスグス
真姫「良かった、良かった!」ポロポロ
花陽「ふぇえ!良かったよぉ!」グスグス
凛「真姫ちゃん、かよちん、泣いてるにゃ?」ポロポロ
にこ「凛もないてるわよ!私も涙が止まらないじゃない!」ポロポロ
希「流石のウチもダメかと思ってたわ!でも良かった!」グスグス
絵里「希が言うとなんか怖いわね」ポロポロ
にこ「ほんとにね」ポロポロ
看護師「あなた達!早く入ってきなさい?検査があるんだから」
μ's「はい!」
海未「あの後、検査結果が聞かされましたが空腹による軽い衰弱が見られるくらいで今後に関わるような病気にも怪我もありませんでした」
海未「しかし、この経験でもっとμ'sの絆が強く深くなった気がします」
海未「良かったのは良かったですが、山はしばらく登りたくありませんね」
この一週間後、海未はこの前のリベンジという名目で山登りを提案したが、みんながもう勘弁してほしいと言ったのはまた違う話
これで終わりです。
スペルミスや時間が遅くなってごめんなさい。
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