男「過去に戻って処女を頂きたい」幼馴染「絶対に行かせない、てか生かさない」 (42)

男「子供のころに約束したじゃないか!」

幼「していません」

男「あの頃を思い出せよ!」

幼「あの頃っていつよ」

男「俺たちが4歳で12月24日の15時34分だった頃だよ!」

幼「覚えてないから。つか怖いんですけど」

男「あの時に大人になったら処女くれるって約束したじゃないか!」

幼「子供のころにそんな約束するか」

男「いーや、したね! だって一言一句覚えてるんだから!」

幼「そもそもお互い意味も分かってないでしょ」

男「俺は調べた」

幼「うわぁ・・・」

男「だから俺に処女をくれるべきなんだ!」

幼「まず過去にどうやって戻るの」

男「お前が処女じゃないってわかった時点でタイムリープ研究を始めたから問題ない」

幼「・・・頭の悪いアンタが実現できるわけないでしょ」

男「愛の前に不可能はない」

幼「その努力をどうして違うところに使わなかったんだ」

男「だから改めて言う。俺が過去に戻ったら処女をくれ!」

幼「そもそも今の私に行っても無駄だと思うんだけど」

男「いや、そうでもない」

男「お前ならいつ俺に処女をくれてやってもいいかわかるだろ?」

幼「なにそれ怖い」

幼「その気がなかったらどうするん?」

男「ならどうされたら処女をくれてやってもいいと思う?」

幼「いや、その時の雰囲気じゃないかな」

男「ならどの雰囲気なら処女をくれてやっても考えるんだ?」

幼「・・・まず普通処女を上げたいと思うときなんてないと思う」

男「ふざけている場合か! 俺はまじめな話をしているんだ!」

幼「こっちもふざけてはいないんだけど」

男「なら質問を変えよう。お前はいつ処女を喪失した?」

幼「・・・それはあんたに関係ない」

男「大いに関係あるだろっ!」

幼「ならあったとしても言わない」

男「いい加減にしろよ! なんで勝手に処女を捨てやがった!」

男「勝手に約束を破って・・・俺は本気で待っていたのに!」

あ、あれ?どうしてこうなった?
俺はただラヴラヴな話を書きたかっただけなのに
ごめんなさい、鬱になったので終わります

幼「そもそも告白された覚えがないんですけど」

男「えっ?」

幼「え?」

男「い、いやいや! ずっと一緒に過ごしてきたやん」

幼「それと付き合うとは別でしょ」

男「しょ、将来セックルしあうって約束した仲だぞ?」

幼「少なくとも私に覚えはない」

男「だ、だったら忘れてたお前が悪いんじゃないか!」

幼「ならもっと早く言えばよかったじゃん」

幼「それなのにいまさら言われても困るだけ」

幼「きっと過去に戻ってもアンタに処女を上げないと思う」

幼「だからこの話は終わり」

男「……やだ」

男「あきらめるなんて絶対嫌だ!」

男「俺の初めてはお前に捧げるって決めてるんだもんっ」

幼「うわぁ」

男「見てろよ見てろよ~俺がお前の処女を絶対もらってやっからなぁ」

幼「過去に戻るのにどうやってみろと」

男「後で処女を差し上げますって泣いても許してやんねぇかんな!」

幼「処女を奪ったやつに処女を差し上げるとは一体・・・」

男「では――さらばだ!」スチャッ

幼「いや、させないから」バキ

男「お、おおおおおおお前ェ!」

男「何してくれてんの!? これ作るのにどれだけ苦労したと思ってんの!?」

男「しかも世紀の大発明なんだよ! それを壊すとか・・・全人類的に回したよ!?」

幼「アンタのしようとしている行為が私を敵にした」

男「にしたってせめてやり方とか説得とかあったでしょうに!」

幼「聞く耳を持たず使おうとした奴が何を言ってんだ」

男「あぁもう終わった・・・もう駄目だ。俺の一生は真っ暗だ」

幼「ンな大げさな」

男「これを作るのにかかった費用、特殊な部品、気が遠くなるほど膨大な演算式、それらはもう二度と出来ないものばかりだ!」

男「過去に戻る予定だったこともあるから先のことなんて何も考えず行動していたし・・・」

男「俺の人生何の意味も無くなっちまったよ」

幼「そっか、それじゃ」

男「・・・え?」

男「ここは慰めてくれるところじゃ?」

ピンポーン

幼(眠い・・・)zzz

ピンポーン、ピンポーン、ピンポーン、ピンポーン、ピンポーン

幼(うるさい)イラァ

幼「こんな夜中に何ですか?」ブスッ

男「す、すまん・・・」

幼「」スゥ

男「待ってくれ、ちょっとだけ話を聞いてくれ!」

幼「手短に用件を言え」

男「・・・か、金を貸してくれないか」

幼「金融会社に行って、どうぞ」スゥ

男「もう借りられないくらい借金がかさんでるんだ!」足挟

幼「いくら借りたの」ハァ

男「いろいろなところから借りて数十億くらい?」

幼「自己破産しろ」

男「いやだ!そしたら過去に戻れなくなるじゃないか!」

男「だから俺を助けると思って借金してくれよ!」

幼「私に何のメリットもないのにデメリットだらけじゃないか」

男「頼れるのはもうお前しかいないんだよ・・・」

幼「そっか、でも頼られても困るから」

男「こんな時間に訪ねてきた意味を考えてくれ」

幼「・・・腹いせ?」

男「ちがぁう! 闇金に追われてるんだ」

幼「自業自得では」

男「元はといえばお前が俺の発明品を壊したのがいけないんだぞ!」

幼「だったら私にあんなものを見せなければよかったじゃない」イラ

男「そ、それは・・・そうだけど」

幼「どうせ本当は過去に戻れなかったから八つ当たりに来たんじゃないの」

幼「話はこれでもうおしまいでいい?」

幼「あともう私に近づかないでね。今日みたいなことしたら今度は通報するから」

男「どうして、どうしてだよ! 俺はお前のことが好きだからこんなに頑張ってるのに!」

男「本気で好きだから頑張ってるのになんで少しも理解してくれないんだよぉ」グズ

幼「そりゃあ頑張る方向を間違ってれば理解なんてできないし」

男「じゃあ何か! 俺が告白したら普通に処女をくれたっていうんかっ!?」

幼「まあ・・・考えたんじゃない?」

男「え?」

幼「えっ?」

完!

割と頑張ったと思ったのでもう終わってもいいよね?

男「え、えと・・・それじゃあ、その・・・」モジモジ

男「んーと・・・あ、あの! ・・・その」モジモジ

男「い、今からでも・・・遅くない?」モジ

幼「いや、遅いっしょ」

男「だましたなあああああああああ!」

幼「夜中に大声出さないで」

幼「考えてみて。借金まみれの過去に戻ろうなんて考えるサイコパスを好きになれる?」

男「愛の前に障害なんて無意味だろぅ!」

幼「私が言いたいのは昔のアンタだったら考えたかも、ってだけ」

男「昔も今も俺は変わってない!」

幼「だいぶ変わり果てたよ」

男「昔も今も俺はお前の処女をもらうことだけを考えてたよ!!」

幼「なら昔も無理かな」

男「図ったなああああああああああああああああああああああああ!?」

幼「だからうるさいって」腹パン

男「ぐえぇ」

幼「もういっそ別の女性と考えるといいかもよ、それじゃ」パタン

男「マジかよ・・・俺は昔から騙されて踊らされていたってのか」テクテク

男「たしかにそれじゃあ過去に戻っても無理じゃねえか」ガクッ

男「な、なんのために俺はタイムマシンを作ったんだ」ウッウッ

男「これじゃあただの童貞捨てそびれた阿呆じゃねえか」

男「うわあああああああ――」

幼「家の前で騒ぐな」ガチャッ!!

男「ぎひぃ!?」メキメキ

男「ちょっ・・・いくらなんでも[ピーーー]気かよ・・・」ピクピク

幼「いや、ドアの真正面で項垂れてるとは思わなかったから」

幼「つーかこんなところで騒ぐアンタが悪い」

男「もう俺はどうしたらいいかわかんねえよ」

幼「そんなの私が知るか」

男「・・・だよな」

幼「おっ、素直じゃん」

男「自[ピーーー]るわ」

幼「さすがに大げさでしょ」

男「だって生きてる意味ないし」

幼「死ぬ意味はあるの?」

男「これから先の人生、金を返すだけなんて嫌だ」

幼「自分の責任でしょうが」

男「・・・だよな」

幼「だからしっかり返しなよ」

それからしばらくして

男「よう、帰ってきたぞ」

幼「アンタの家は隣なんですけど」

男「何言ってるんだ、俺の帰るところはお前の隣だけだ」

幼「あ、そう」

男「つれない奴だなぁ、そこも可愛いんだけど」

幼「ちょっと前まで死にたいって言ってたくせにずいぶんと元気じゃん」

男「ハハッ、人は成長するんだよ」

男「まあそれはともかく、今の俺はどうだ?」

幼「何を言いたいのかわからないんだけど」

男「困ったちゃんだなぁ、今の俺はお前にふさわしいかって聞いてるんだ」

男「もう知っているかもしれないが俺は世界的に有名な科学者となった」

男「借金どころか地位と名誉と大金まで持っているわけだ」

男「つまり今の俺は誰もから尊敬される男になったんだよ!」

男「なら・・・あとは分かるだろ?」

幼「まったくわからん」

男「ふぅ~子猫ちゃんめ」

幼「後さっきからキモイ」

男「照れてるのか、仕方ない奴め」バッ

幼「急に手を広げて頭でもおかしくなった?」

男「いつでも俺の胸に飛び込んでもええんやで?」

幼「私、用があるからそろそろいい?」

男「この俺とラブラブする以外に大事なようがあるってのか?」

幼「あるよ」

男「ああっ! もしかして両親に挨拶か? そんなのいつだって――」

幼「妊婦検診があるから」

男「・・・・・・・・・・・・ふぇ?」

男「おおおお、おいおいおいおいじょじょじょーだんきつうーぜ?」ガクガクガクガクガクガクガクガク

幼「いや、マジだから」

男「何言ってんだよ、借金を返したら付き合うって話だったじゃないか」

幼「そんな話した覚えはないんですけど」

男「嘘つけ! 借金まみれで過去に戻ろうと考えなければ付き合ってもいいって言ってた!」

幼「それをどう曲解したら付き合うなんてなるんですかね」

男「またしても俺をたばかったのか!? しかも処女だけでなく子宮まで穢れていただと!」

幼「その発言はマジで不快だからやめて」

男「もう絶対許さねえ! 絶対、今度こそ、過去に戻ってお前の処女を奪ってついでに孕ませてやる!」

男「うわああああああああああああああああんっ!」ダダダダダッ!

幼「大声でなんちゅーことを叫んでやがるんだ・・・」

?「まったくだ、あんな恥ずかしい奴にはお前はふさわしくないな」

幼「そっか、つまりあれの未来であるアンタにもふさわしくない訳だ」

先男「おおお俺は成長したからもーまんたいなんだ!」

幼「どーだか・・・結局昔も、さっきも、未来のアンタも然して変わってない気がする」

先男「変わったもん! ちゃんとお前の処女をもらったもん!」

幼「・・・そういうところが変わってないって言ってんだよ」ハァ

幼「まあ、とりあえずさっきのあいつに言えることは」


「――今度はちゃんと告白しろよ、バカ男」

今度こそ完!

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