相葉夕美ちゃんと触手でR-18な内容です。
自己設定などありますが、お付き合い頂ければありがたいです。
「あれ?」
レッスン帰りに事務所に立ち寄った相葉夕美は備え付けのテーブルに訝し気な目線を向けていた。
「これって、うえきちゃん……だよね?」
うえきちゃんとは、いつの間にか事務所の休憩ルームに置かれていた2メートル程の少し不思議な(そして少し気味悪い)正体不明の置物である。
「……縮小版?」
それをそのまま鉢植えサイズまで小さくしたものがテーブルの上に乗っていた。高さは全部含めて30センチぐらいだろうか。自身より大きいと威圧感があったがこうしてみると中々に可愛らしい、ような気がする。
夕美は持っていたバッグをソファーの足付近に置くと、自身はソファーに腰かけてその小さなうえきちゃんをじっと観察するように見てみる。
「小さければ植物のような……うーん」
ちゃんとした土が敷かれているのを確認し、大きいサイズと同じように突然動き出し花粉の様な物を飛ばしてこないか慎重に観察を行う。
そんな風に集中してジッと見つめていたせいで後ろからソロリソロリと近づく存在に彼女は全く気が付かなかった。
「ゆーみちゃん!」
「ひゃ、あっ!?」
「うーん、今日も変わらず素敵なお花のかおりー♪」
「もー、志希ちゃん。急に匂いを嗅ぐのは止めてって言ってるでしょ」
「これはー、ライラックかにゃー?」
「聞いてないね……でも、正解!よくわかったね」
にゃふふー、とわかった理由は答えないまま志希は後ろから抱き着くような姿勢のまま、しばらく夕美の匂いを堪能しているようだった。
「そういえばさー。何か睨めっこしてたみたいだけど、それが気になる?」
抱き着かれた夕美も「まあ別にいいか」と匂いを嗅がれることも慣れていたので(慣れるつもりはなかったが)志希の好きにさせていたが、突然話題を振られ口を開いた。
「これって、うえきちゃんだよね?」
「そだよー、ついでに言うとミニバージョンね」
「志希ちゃんが作ったの?」
「ノンノン、協力はしたけど元は蛍光色のあの方だよー」
「え?ちひろさん?なんで?」
「グッズ展開だってさ」
「あー……」
あの人はアシスタント兼事務員じゃなかったっけ?と心の中だけで疑問を浮かべながらも夕美はツンと軽く突いてみる。
「うわっ」
「よく出来てるよねー、私もちょっとびっくり」
ただのグッズだからてっきりプラスチックか何かかと思えばゴムのような柔らかい感触が返ってきて慌てて指を引っ込めた夕美を志希はケラケラと笑う。
「協力したって、何をしたの?」
「うーん?何か香りづけ用の薬と用途のわからない薬品の提供ー」
「え?ちょっと怖いんだけど」
「危ない物は使ってないよ?」
少し嗅いでみたら?と言われて夕美は一瞬躊躇ったが、好奇心が勝ったのか少しだけ鼻を近づけて嗅いでみる。
「……?」
甘い、というより甘ったるい香りだろうか。花のそれとは違う人工的な匂いが鼻をくすぐる。極端に不快な感じはなく、近づかないとわからないことから部屋の匂いを置き換えてしまう程ではなさそうだ。
「売れるのかな、これ」
「需要はあるらしいよー」
何でも本体(?)がアイドル事務所にあるという事実が商品価値を高めるらしい。夕美は何となく理解しながらもやはり小さいうえきちゃんを訝し気に眺めていた。
そんな様子を見ていた志希は夕美の肩に顔を載せるように覆いかぶさると提案した。
「そんなに気になるなら、持って帰っちゃう?」
「へ?」
「実は家に置いてみた感想が欲しいらしいんだよね。所謂お試しみたいな?実際において見た目は大丈夫かーみたいな」
それって被験じゃない?という言葉を夕美は何とか飲み込んだ。
「あたしも一個渡されたんだけど、しきちゃんの家っていうか部屋は一般ピーポーと比べると、あれじゃん?」
「ああ、まあ」
実際に見たことはないが彼女の部屋が薬品で溢れていることは周知の事実だ。恐らくそんな部屋にこれを置くとホラー映画のワンシーンにしかならないだろう。
「そんなとこにおいても一般的な感想は得られないだろうし、ちひろさんからもう一人信頼できそうな"普通の家に住む人"に渡して欲しいって言われてたんだよね」
結局、テーブルの上に置いてあったこれは誰かに渡すためにそこに存在していたという事らしい。
「そして栄えあるお試し第二号は夕美様に決まりましたー!おめでとー!」
「まだ受け取るなんて一言も言ってないけど……」
まぁまぁどうぞどうぞ、と志希はテーブル上のうえきちゃんを手に取ると夕美に渡す。
小さな見た目通りの重さで、当然の如く用意されていた紙袋にすっぽりと入る。
「お試しだからさー、気に入ったら貰えるかもだし、そうじゃなくても返せばいいじゃん?アタシもやるんだしさ」
「んんー、まぁ、いいけど。明日もレッスンだからその時にでも感想を言えばいいのかな?」
「それでいいんじゃないかなー」
じゃあ、志希ちゃんは今からレッスンだから失踪するねー、と去っていく彼女を見送って夕美は紙袋に包まれているうえきちゃんをもう一度確認して、気づいたように顔を上げた。
「いや、失踪しちゃダメだよね!?」
彼女を連れ戻すのに他のアイドルと協力したがそれでもだいぶ時間を食うことになった。
「ただいまー」
暗い部屋の扉が開き、夜の明かりと共に夕美は自身の住むマンションの一室に帰ってきた。
神奈川県の実家から大学や事務所に通うことは不可能ではないが、仕事が増えてきたことや学業にも専念するために両親に少々無理を言って借りた部屋だ。
「さて、と」
部屋の明かりをつけて紙袋をテーブルの上に置いた彼女は、その中からうえきちゃんを取り出し、とりあえずど真ん中にドンと置いてみた。
「まあ、小さいしそんなに変な感じでもないかな」
色々な角度から見てみるが、特に変な感じもない。ただ近づくとやはり甘ったるい匂いが鼻を擽る。
「一応写真撮っとこ」
携帯を取り出して何枚か写真を撮る。明日ちひろに見せるためである。
「よしっ」
それに満足したのか携帯をテーブルの上に置いた彼女はそのまま浴室に足を運んだ。
(ちょっと遅いからシャワーでいっか)
余裕があればお湯を張ってゆっくり湯船に浸かりたい気持ちもあったが、今日は少し忙しかったせいで(主に志希の失踪)少し帰りが遅くなったのもあった為シャワーにすることに決めた。
「~~♪」
軽快に鼻歌を歌いながら衣服を脱いであっという間に一糸まとわぬ姿になる。
その後すぐにシャワーの流れる音と、さっきの鼻歌の続きが浴室から聞こえだした。
『…………』
テーブルの上に置いてある小さなうえきちゃんがモゾモゾとそれに反応するように少しだけ動いたのを、当然彼女が知る由はない。
「ふぅー」
浴室からの湯気が洗面所に溢れると同時に夕美が姿を現した。タオルを胸の上から腰に掛けて巻くスタイルだが殆ど拭き取っていない為重力の影響を受けた滴が綺麗な肌を伝って下に下にと降りていく。
「あ、暖房付け忘れてた……」
浴室とリビングを隔てる扉から少しだけ顔を覗かせた夕美は入り込んでくる冷たいといっても過言ではない空気に思わず顔を顰めた。
暦月で言えば既に春、むしろ夏に向かっているというのに現実はまだまだ寒い。お風呂上りに湯冷めして風邪を引くわけにもいかないので寒い季節はいつも暖房をつけて部屋を暖めておくのが彼女の習慣であった。今日みたいに忘れることもたまにあるが。
「うー……」
暖かい部屋で身体をしっかり拭いて、その後ドライヤーで髪を乾かそうと考えていたスケジュールが崩れた。洗面所で身体を拭いたり髪を乾かせないわけではないが、やはり手狭なそこに比べて広い部屋の鏡の前でゆったりとやりたいというのが彼女の本音である。
(寒いけど暖房だけつけてこよう)
少し悩んだ彼女は暖房をつけて暖まるまでに洗面所で身体を拭いて、その後髪を乾かすという方向に予定を変更した。
タオル一枚だけ巻いた姿で薄暗い部屋に入る。
「うぅっ、さむいっ……」
途端に襲ってくる肌寒さに身を縮みこませながら暖房のリモコンが置いてあるところまでヒタヒタと歩く。テレビの下に置いてあったそのリモコンを手に取ると即座にオンのボタンを押す。
当然だがピッ、という電子音の後に暖房の起動音が部屋に響きだした。
(あとは洗面所に戻ろう……)
最悪シャワーをもう一度浴びることも思考の隅に考えながら戻ろうとしたその瞬間だった。
「っ!」
ゴト、と物音が部屋に響いた。それなりに大きな音だったせいで夕美は反射的に身体をビクと反応させた。
「な、なに?」
部屋が薄暗いせいで音の原因がわからない。
何か落としたか、まさか清潔だと思われるマンションの高い階層に鼠だとか小動物が出ることはないはずだと、若干混乱しながらもひとまず部屋の電気をつけるためにスイッチまで行こうとした彼女だったが、それは叶わなかった。
「きゃあっ!?」
腰に何かゴム質の物が巻き付く感触と同時に、グイッと力強く抱き寄せられるように引かれ、夕美は思わず悲鳴をあげた。
「いっつ……」
薄暗いせいで危うく転びかけたが、引き寄せられた先にあったテーブルに強く手を突くことによって何とかそれは回避できた。
「な、なに?」
腰には巻き付いた何かは感触的に蠢いている。まさか蛇ではなかろうかと少し顔を青くしながら恐る恐る手で触ってみる。
「……?」
しかし、返ってきた感触は生き物とは思えないようなひんやりとそして、グニグニとした感触である。
「???」
結局それが何かわからず疑問符を頭上に浮かべながら、しばらく何も起こらない時間だけが過ぎた。
そうなってくると明かりがなくとも目が暗闇に少しずつ慣れてくる。そして徐々に見えてくる原因ともいえる根幹に彼女は目を見開いて驚いた。
「う、うえき、ちゃん?」
テーブルの上に先程置いた小さいうえきちゃん。相変わらず少し異質な雰囲気を出しているが今はそういう問題ではない。
「何か、生えて、る?」
うえきちゃん事態はそのままの姿なのだが、それが生えている鉢植えの土と思われる部分から植物の様な蔦が何本もニョロニョロと生えていたのだ。
「な、な、なっ!?」
心のどこかでこの超常現象の根幹がこのうえきちゃんでないかという疑心はあった。しかし、そう考えていたとしても「はいそうですか」とあっさり受け入れられる事態ではない。映画の様なワンシーンだと瞳を輝かせるほど夕美も能天気では決してなかった。
「んぐ、うう……!!」
とにかく脱出せねばと腰に巻き付いて彼女を拘束している蔦の様な物体から逃れようと、腰に力を入れて見たり、それを握り引き千切るように力を込めてみるがゴム質なせいと若干湿り気を帯びているせいかその行為は意味を成さない。
「だめ、かぁ……」
幸いにも今のところまだ害はない。腰に回っている蔦はがっちりと夕美を拘束はしているが痛みを感じる程強くないのは幸いだった。とにもかくにも何か別の脱出方法を見つけ出すために思考を巡らせていた、その瞬間だった。
「ひゃ!!?」
何事もそうであるが、問題が起きた時にまだ大丈夫だと楽観的に考えた瞬間に物事が悪い方向に転ぶことはよくあることである。そして、今回もそれは例外に漏れなかったらしい。
「なに、なにしてるの!?」
腰に回っている触手はそのままで、別の触手がタオルの下から背中を撫でるように侵入してきたのである。
「ひ、ぃっ」
細い触手が夕美の綺麗な背中を這いずる感触にゾクゾクと身を震わせる。正体不明の相手に萎縮していた彼女はいつの間にかテーブルについていた手にもしっかりと触手が巻き付き彼女を逃がさんとしていることに今になって気が付いた。
「あ、タオル!ちょっと!!」
そして、やはりというか触手は夕美の纏っているタオルが邪魔だと感じたのか胸元から触手を入れるとそのまま下へとあっさりと剥いだ。パサリとタオルが床に落ちると同時に、タオル下の形の良い乳房がまだ暖まっていない部屋の外気に晒される。
「うー……」
暗い部屋でタオルを剥ぎ取られ裸体にされる。夜の明かりだけで薄っすらと見えるその姿はそれだけなら誰でも魅了するほど芸術的ですらあるが、何分その身に這いずる触手の群れのせいで異常性の方に芸術点は振られている。
「んっ!あ、なに、やめてよっ……!」
何本もの触手は胸の谷間をいやらしく弄ったと思えば、片方の乳房に巻き付いても揉み解すように動く。
「ん、あっ!」
当然そこだけに収まらず下半身の股の間、所謂女性の花と言えるその箇所を綺麗な割れ目からお尻に掛けて触手がズルズルと動く。
「やだっ、このっ……」
敏感な部分を弄る触手を何とかしようと手を伸ばそうとするが、そこにも触手が巻き付いているせいで上手く動かすこともできず、結果的にされるがままになってしまう。
「は、んっ!もう、どうし、たらっ……」
少しずつ身体が熱くなってくる。暖房が効いてきたのと、もう一つ明らかに身体が欲情し始めていた。
(最近、シテなかったから……余計に……!)
大学と仕事で忙しいとはいえ、彼女も一人の年頃の女の子である。当然性欲もあるし、自身で慰めることがないわけではない。
つまるところ久しぶりの性的な刺激は彼女の身体を火照らすには十分すぎた。
「ひゃ、あ!」
背中をツーと撫でられただけで甘い嬌声が上がるほど身体はとっくに出来上がってくる。こうなってくるともう抵抗らしい抵抗もできそうにない。
「──!?」
性的な火照りで理性と思考が蕩けだしていたが、それは急に聞き慣れた電子音が部屋に響いたせいで、ギリギリのところで踏みとどまることが出来た。
「あ……?志希、ちゃん?」
ライトアップされた携帯の画面上には一ノ瀬志希の名前が表示されている。今のところ今回の仕掛け人である可能性が非常に高いと思われる彼女からの電話という事は、何か解決策を知ることが出来るのではないかと希望の光が夕美の揺れる瞳に灯る。
(でも、手が……)
テーブルに置いていた携帯は目の届く距離にある。手を伸ばせればあっさり取れそうではあるが、しかし今それは手を縛るために巻き付いている触手によって不可能となっている。
「んんんんっ……え?」
力を入れてもやはり動かない。このまま電話が切れて絶望の展開が待っている。そう思っていた夕美に予想外の事態が起きた。
「え、え???」
一本の触手が器用に携帯を絡めとるとそれを夕美の前まで持ってくる。そして別の細い触手が通話を繋げるために画面をスライド、さらにタップで音声をスピーカーに切り替えるまで気を利かせくれる。
(ち、知性あるの……?)
思わず触手に声をかけそうになったが、相手は話が通じそうな相手ではない。
いまだに身体に巻き付いた触手は弄ぶ動きを止める様子もなく、度々弱い刺激が来るたびに小さく身を震わせていることにもなっているし、とにかく今は電話の相手から話を聞きだすことの方が重要だった。
「も、もしもし!?」
『あ、出た出た。さっきぶりー』
携帯から聞き覚えのありすぎる暢気な声が響く。
「ちょ、ちょっと志希ちゃん!これどういうこと!?」
『ああー、その慌てっぷりだとやっぱり?』
どうやらあちら側はこちらの状況をわかっているらしい。となるとやはり仕掛け人だったかと判断した夕美は口調を荒げる。
「こ、これ志希ちゃんが仕組んだの!?ど、どうすれば──」
とにかく今は何が何でも解決法を知る必要があった。話という名の説教は明日にでもじっくりゆっくりすればいいのだ。
しかし、返ってきた答えは残念なことに夕美の希望に沿ったものではなかった。
『いやー、あたしも絶賛捕食され中っていうか?』
「……へ?」
『ん、はぁっ!』
携帯の音声から最初の声とは全く違う色のついた声と僅かな水温が聞こえてくる。
「し、志希ちゃん!?」
『にゃ、にゃは、ぁっ!は、激しいねぇ、きみ、ぃっ!』
荒い呼吸と嬌声。電話から響く音はそれに違いない。しかも夕美よりも状況は悪いという事は電話越しでも十分に察することができる。
「だ、大丈夫なの!?」
『こ、こういうのは慣れてるからねー、んんっ、あ、電話したのはこういうの聞かせたいんじゃ、あ、んっ!なく、ってぇ!』
合間合間に嬌声が入るせいで聴いている夕美までも痴情をもらいそうになる。電話越しの彼女はそのまま必死に言葉を続ける。
『この子達ね、どうやら水分を欲してるっぽくて、っ!あ、や、待って、や、ぁっ、うそ、そういうのも、あるんだ……?』
ひゅっ、と志希が息を飲む音が聞こえる。夕美が何とか言おうとしたその瞬間。
『にゃ、ああああああああぁっ!!』
「っ!?」
電話先から悲鳴に近い声が響き、夕美がそれに驚くと同時に通話が切れた。
(な、なんてホラー映画……?)
そのまま部屋の中には再び触手の動く音と暖房の音だけが響きだす。
「ん、あっ」
そしてそこに夕美の声も混ざりだした。結局何も解決にならなかった。わかったことは志希もどうやら同じ状況、そしてそれは恐らく自分よりも段階を進んで酷い目にあっているらしい。ということと──
『この子達ね、どうやら水分を欲してるっぽくて』
この一言だけが情報として残っていた。そう考えてみればお風呂上がりの濡れた彼女の肌を全体的に弄っていた理由にも説明が付く。
(もしかして、満足するまで……?)
弄られた分と時間経過による乾燥でほとんど肌に水滴は残っていない。しかし、ある一点だけはシャワーによる水滴ではない液体で濡れ始めていた。
「ん、んんっ!」
志希との電話に中てられたのか、それとも絶えず弱く弄られていたせいか原因はわからないが秘部はすっかり濡れそぼり、触手が往復するだけでクチュクチュと粘着質な音を出すようになっていた。
(やだ、きもち、いいっ……)
我慢していたわけではないが溜まっていた性欲に触手の動きから来る快楽には抗えなかった。秘部の表面を優しく撫でられているだけの筈なのに嬌声は徐々に大きくなるし、分泌される愛液は留めなく溢れ、糸を引きながら床にポタポタと落ちる。
「は、ぁっ!や、動き、はやくっ……!?」
秘部を撫でていた触手が少しずつ動きを速めていく。ただ擦られているだけなのに少しずつ快感の波が下腹部にじわじわと溜まっていく。
「い、や、だ、だめっ、ぃ、っ──!!!!」
ビク、と夕美は身体を一瞬強張らせたかと思うと大きな甘い息を吐いた。そのまま弱い絶頂に苛まれ、力が抜けたのかテーブルに俯せになるように顔をつけた。
「は、ぁ、はぁっ……」
他者から与えられた快感の余韻に浸る。弱い絶頂ではあったが久々のそれは彼女の理性を削ぎ取っていた。
「……あ」
シュル、と別の触手が俯せになっている夕美の顔に近づいてきた。それは彼女の柔らかな唇を舐めるように動く。
「んっ」
夕美はもう抵抗力をほとんど持っていなかった。軽く口を開けると触手は彼女の口内にあっさりと侵入し、その中を犯し始めた。
(や、涎、飲まれてる……)
細い触手は舌を絡めとったり、口の中の壁を撫でるように動くが何よりも涎を欲しがっている様で夕美が涎の溜まりを作るとそれをジュルジュルと舐め取っていく。
「ん、んっ!」
口を犯されながらも、秘部を弄る触手はまだ満足はしていないらしい。さっきよりも動きは遅いがやはり表面の割れ目を丁寧に舐めるように動いていた。
「はぁ、あんっ」
チュプッと音がなると同時に口から触手が抜かれた。その先端と唇の間に涎の銀糸が掛かっていたが重力によりぷっつりと途切れた。
「はぁ、はぁ、んっ」
一回絶頂を味わった身体が再び火照り始める。というのもさっきのような弱い物では夕美自身満足できていないのだ。
「や、だ、もどかしい、よぉっ」
触手は割れ目の表面を擦る動きを一定の速さで行っていた。愛液はジュクジュクに溢れ出し絶えず床に落ちていたが、本人にとっては焦らしでしかない。
「あ、なんで、胸……?」
さらに触手は弄る対象を何故か胸に移した。そこに伸びていくそれは他の触手とは違い、先端に口のような穴が空いていた。
そしてそれは夕美の柔らかい胸の中心、そこにあるすっかり固くなっていた乳首に狙いをつけて──噛みついた。
「あ、ん!!」
ビリっとした快感が今度は胸から全身に巡る。そのまま触手は赤子が吸うようにとは言えない乱暴な強さで吸い出した。
「やだ、でない、でないからぁっ!」
突然追加された快感にあっさり支配されると彼女は身体を震わせると再び震え、弱い絶頂を迎える。膣から溢れる愛液は最初よりもドロッとしていた物になり、触手はそれに喜ぶように群がる。
「いや、んあっ!もう、やっ……!」
さっきと違い今度は触手の動きが全く緩まない。乳首に吸い付いた触手も秘部も弄る触手も貪欲に彼女を貪っていた。
「は、ひい、ぃっ!」
強烈な欲情による火照りで、暖房で部屋が暖まっていることに気づく余裕はない。ただ与えられる快感に身を震わせながら、その快楽を享受していた。
そして完全に身体が欲情に染まり彼女の瞳が情欲に囚われた頃、ついに秘部を弄っていた触手はその先端を膣口にあてがった。
「あっ……!」
それがどういう意味を表すかわからない夕美ではない。チュプッと音を立てて少しずつ身体に異物が入ってくる。
「は、はいって……や、あっ!」
最初の状態なら必死に抵抗をしただろうが、今の夕美はただ触手に嬲られる力ない獲物であった。柔らかく熟した膣内を触手はズリズリと膣壁を擦りながら進む。
「あんっ!」
そしてあっさりと子宮口まで到着するとそこをコツンと突っつき、夕美は背を仰け反らせる程の快感に襲われた。
「やっ……そこで、うごくの、だ、めぇっ!!」
触手はこうすれば愛液が出てくるとその場で学習したのか、最奥まで辿り着いた触手を一度引き戻すと、再び勢いをつけて突き込む。
「や、ん!こんな、おかしくっ……なっちゃ、ぁっ!!」
大きく響くグチュグチュという粘着質な音と夕美の淫靡な声が部屋に響き続けるが本人にそれを気にする余裕はあるはずもない。
「はぁ、ぁっ、ああ、あっ!」
もう嬌声しか上がらなくなった夕美に触手はとどめを刺すように、子宮を押し込む様な勢いでゴツッと突き刺した。
「や、あっ──────!!!!」
最後は声にならない悲鳴を上げて身体を反ると、ビクンと震えながら絶頂と共に大量の潮を吹いた。床にビチャビチャと広がっていく水溜りに他の触手はやはり嬉しそうに群がる。
そんな暴力的な快感に晒された夕美はついに力尽きたようにテーブルに突っ伏したかと思うとそのまま床にへたり込んだ。手に巻き付いてテーブル上に手を固定していた触手はその動きに合わせるようにそのままついてきている。
「は、ひっ、い……」
潮やら愛液やらの上にペチャ、とアヒル座りするのは嫌悪感もあるが最早腰は砕け、立ち上がることは出来そうにもない。
「すご、かったぁ……」
味わったことのない強いオーガズムの余韻にぼーっと思考を放棄していた彼女だったが、そのせいでまだ満足していない相手がいることに全く気が付いていなかった。
「ひっ!?」
くにゅ、と何かに巻き付く感触と同時に身体が跳ね上がる。
「や、う、うそ、だよね……」
弄られてはいなかったがすっかり充血して尖り切った陰核に紐のような細い触手が巻き付いていた。そしてもう一つ、やはり細い触手が膣ではなくもう一つの穴の入り口をチロチロと舐めだすように動いていた。
「そ、そこは、ちがっ」
どうやら潮を吹いた尿道を次は目標としているらしい。夕美の顔からさっと血の気が引いたが抵抗する力は当然、ない。
「や、やだっ、もう、むり、むりだからっ……」
しかし、触手にその声が届くことはなく、その夜は部屋の中に淫靡な水の音とそれに負けない淫靡な嬌声が響き続けることになった。
*****
「んん……」
眩い光が窓から差し込み、夕美はその明かりに少し顰めながら目を覚ました。
「ん、んん」
モゾモゾとベッドの中で寝返りを打ちながら、暖かい布団の中から出れないでいる。
(今日ってレッスンだっけ……)
ぼんやりする思考の中で今日の予定を思い出していく。
(ああ、そうだ。うえきちゃんの感想言うんだっけ……)
そして昨日、志希から渡されたうえきちゃんのことをふと思い出した。そしてそのままビシッと固まった。
「──っ!!!!!!」
そしてとんでもない勢いで布団から飛び起きた。慌てて身体中を確認するようにペタペタと触ってみるが特に異常はなさそうである。
「ゆ、夢……?」
寝巻も着ているしリビングの床ではなくちゃんとベッドに寝ている。
「はぁ……」
安堵のため息が思わず出た。とんでもない夢だったが、現実でないだけ安心感は異常だ。
「欲求不満なのかなぁ……」
下腹部を撫でながらもう一度深いため息をついてベッドから降りる。レッスンは午後からで、大学の講義もない日だ。時間的にはいつもより遅い時間での目覚めとなったが、ゆっくり朝食を摂ってから事務所に行く時間は余裕にある。頭の中で今日のスケジュールを構築しながら、良い匂いのするリビングへの扉を開けた。
そしてうえきちゃんから生えた何本かの触手が部屋の中でニョロニョロと伸びているのを見た。
「志希ちゃん志希ちゃん志希ちゃん!!!!」
『もぉー、朝からテンション高いねー……あたしねむいんだけど……』
「ゆ、夢じゃなかった!夢じゃなかったよ!?」
『え、なに、急に……しきちゃん話がわかりませーん』
「だ、だから、うえきちゃん!!うえきちゃんから何か生えてるんだって!!!」
触手を見た瞬間、強烈な勢いで寝室のドアを閉めた夕美は壊れそうな力で鍵を回すと、昨日テーブルの上に置いてあったはずの携帯が化粧台にあることを確認して、慌てて電話を掛けていた。
『えー?それ昨日話したじゃん。どうしたの記憶飛ぶほど気持ちよかった?』
「な、なっ!?」
志希の一言で昨日の情事が一瞬で蘇り、夕美は途端に顔を赤くする。
『昨日の夜は久しぶりにHOTだったねー、あたしも久しぶりに意識飛ばしちゃったー』
にゃはは、と電話越しに笑う相手だが夕美は笑っている場合ではない。
「いや、だからまだ変なのが部屋中にいるんだって!!どうしたらいいの!?」
ノコノコと出て行って再び襲われるなんてとんでもない。しかしこの寝室から出ないと玄関にも行けない。詰んでいる。
『え、なにが?』
しかし志希の声は暢気そのものである。夕美は自分がおかしいのかと頭を抱えたくなったが、そんなことをしている余裕もないため、昨夜のこととその後に関して志希に問い詰めるように尋ねた。
『ああ、"この子"をどうすればいいかって話?』
「……この子?」
寝室とリビングを分ける扉が開き、夕美がゆっくりと姿を現した。そこにいた触手はその頭と思われる部分を一斉に彼女に向ける。
その様子に今すぐ寝室に逃げ込みたい衝動に襲われるが、志希の言葉を信じて何とか踏みとどまる。
そして──
「お、おはよう……」
その一言になんともいえない空気が流れる。シンと静まったリビングに夕美は嫌な予感がした。が
「わっ」
まるで挨拶に返事するように触手は頭を下げるようクイッと曲がると再びゾロゾロと動き出した。
『いやー、びっくりしたね。朝起きたら散らかっていた部屋が掃除されてるしさ、何か珈琲まで入れてあるし?そんでもって話しかけたら何かそれらしい反応もするしで、一定の知性があるっぽいんだよね』
さっきの電話での志希の言葉であった。昨晩襲ってきた原因はわからないが、今は襲ってくる様子もないということ。それを聞いて夕美も勇気を出したわけであるが、どうやら彼女の言う通りであるらしかった。
「朝食まで……」
いつも作っている朝食が出来上がっている。良い匂いがしたのはこれのせいだった。
「あれ、水やりもしてくれたの?」
いつも早朝に水やりをする部屋の小さなプランターを確認した夕美はそこが湿っていることに気が付いた。水やりの量も適量だ。
一本の触手は夕美の前でピョコピョコと跳ねるように動く。そこに水やり用のじょうろを持っていることから彼(?)がやってくれたらしい。
「あ、ありがと……?」
よくわからないお礼を返して慎重に撫でるように触ってみる。昨日感じたゴム質とひんやりとした感触が返ってきた。
(昨日これに私は……)
昨日のことを思い出すたびに顔を赤くしている夕美だったが、それを忘れるようにブンブンと顔を振ると、テーブルについた。
「私がいつも作るメニューみたいだけど……」
トースターで焼いたパンにベーコンエッグとサラダ。毎日同じ物を食べているわけではないが、基本的に朝食のメニューはこうなることが多い。それが作られているのだ。
「変な物とか、入ってないよね……」
恐る恐る作られた朝食を口に運ぶが、少しだけ冷めている点を除けばいつも作る朝食と全く同じであった。
「……詳しく話を聞かなきゃ」
朝食を食べながら目の前でうえきちゃんの生えている鉢から少しだけ顔(?)を覗かせている触手を見つつ、今回の諸悪の根源であるであろう千川ちひろに問い詰める内容を夕美は考えていた。
それから時刻は過ぎ、昼前に事務所の倉庫に三人の姿があった。
相葉夕美と一ノ瀬志希、そして千川ちひろである。
「本当にすいませんでした!」
部屋に入るなりちひろは深々と頭を下げた。
「まさかこんなことになるとは思ってもいなくて……」
倉庫の少しだけ埃の被った机に小さいうえきちゃんが二体置かれている。今のところ例の触手は出てきていない。
「いやー、しきちゃん的には別に良いんだけどさ、あれって仕組まれてたものじゃないの?」
志希がそう問うと物凄い勢いでちひろは首を振った。
「そ、そんなわけありませんよ!正直何でこんな現象が起こるのかさっぱりなんです。材料に変な物も使ってませんし、志希ちゃんに用意してもらった香りづけ用の薬品も変な物ではないですし。ないですよね?」
たぶん変な薬品は使ってないよー、という志希の答えにちひろは益々頭を抱えた。
「とにかく、害はない……というわけではないことは先程聞いたのですが」
変な言い方の意味をわかっている夕美は少しだけ顔を赤くする。意外にも夕美よりも早く事務所を訪れた志希はちひろに昨晩のことを話していたらしい。
「その私も昨日、同じような感じでちょっと色々ありまして……」
話しぶりと顔が赤いことからちひろも同じ目にあっていることを夕美は理解した。志希はそれを聞いて今まで思っていたことを口にする。
「まあ全員仲良く酷い目にあったのはわかったんだけど、ちひろさんのうえきちゃんはどこ?」
そういえばと、机上に視線を向けるとそこにあるのは夕美と志希のうえきちゃんだけである。
ちひろはそれを聞いて困ったように苦笑して答えた。
「じ、実は今朝起きたら昨日持ち帰ったパソコンでの仕事をやってくれてまして……それで続きをたぶん家でやってるんじゃないかと……」
「ほうほう」
「えぇ……」
志希と夕美はそれぞれ関心と困惑の返事をする。聞くところによるとちひろが触手に襲われたのは持ち帰った仕事を取りかかろうとしていた時だったらしい。そのまま散々に責められた彼女は何度も果てた後、気を失うように寝てしまったらしいが、朝起きたらやるはずだった作業を器用に触手がこなしていた。ということらしい。
(そういえば私のうえきちゃんも)
起きた時に朝食を作っていたり日課の水やりもやっていたことを夕美は思い出していた。
その思考に被せるように志希も自身の散らかっていた薬品部屋が整理されていたことを話す。
「もしかしたら襲った人間の情報をコピーしてるとか?だとしたら凄いよねー。色々と」
「そう考えるなら便利は便利かもしれないけど……」
夕美は苦言を呈する。仮に言葉が通じ、人間と同じような知性があると仮定しても一度襲われて気を失う程昇りつめさせられているのだ。いつ再び襲われるかもわからない状態で身近に置いておくにはリスクが大きすぎる。
ちひろは夕美のその発言に賛同はしたが、苦渋の表情で申し訳なさそうに口を開く。
「ただ、こうなってしまった以上隔離してどこかに保管っていうのが難しくて……」
「そりゃそうだろうねぇ」
仮に倉庫の片隅に置いても他の誰かが来た時に襲われてしまっては被害が益々広がるだけである。
「それで何とか解決策を見つけるのでそれまで本当に申し訳ないんですが……それぞれの自宅で上手く管理して頂けませんか?」
力ないお願いだった。それもそのはずで、本人にその気がなかったとはいえ犯人に近い存在ではある。
夕美はどうしたものかと思考を巡らせていたが志希は存外乗り気であった。
「いいんじゃない?ある程度意志の疎通も出来るし、けっこう興味深いし?それに~」
志希はそういうと隣に立っていた夕美の脇腹を突然擽るように揉んだ。
「ひゃ、ん!?し、志希ちゃん!?」
「けっこうよかったんじゃな~い?思い出すたびに顔赤くしてるみたいだしさ」
「な、なっ……!?」
にやにやとからかうように見つめてくる志希に、夕美は自身の意思に反して顔が熱くなるのを感じる。
「絶対に何とかしますから、当分だけでいいのでどうかお願いします……!」
結局レッスンの時間も近づいてきたため、完全に納得はしなかったが押される形で夕美は承諾した。ちなみに志希はやっぱりノリノリである。
「はぁ……」
志希と並んで歩きながら夕美はため息をつくばかりであった。
「どしたの?さっきからため息ばっかだね?」
「そりゃそうだよ……」
手に持った紙袋は妙に重い。物理的な重さではなく精神的な意味合いもプラスされているようだった。
「志希ちゃんはこれからの予定は?」
「今日は何もないよ、あたし今日はこのために来ただけー」
「あ、そうなんだ。じゃあもう帰るの?」
夕美がそう言うと志希はさっき夕美をからかった時と同じようににやりと笑う。
「そうだよー、昨日あれだけ気持ちよくしてもらったけど夜だけだったから、今日はこれから一日中嬲ってもらおうと思ってー♪」
「えっ」
「夕美ちゃんも今日の夜はまたお楽しみかにゃ?」
「も、もーっ!!」
夕美は顔を真っ赤にして怒るが志希はやはりからかうように笑いながら、アデューと言いながらあっという間に駆けて行ってしまった。
「もう……」
手に持った紙袋が少しだけガサリと動いたような感触に、夕美はハッと目をやるが何も変わった様子はなく、やはり大きなため息をついてレッスンルームまで重い足を向けた。
その夜。
「……これでいいのかな?」
午後からのレッスンを終え、家に帰ってくる頃には外は暗くなっていた。紙袋から小さなうえきちゃんを取り出すと昨日と同じく机の上に置く。
そして夕美は大きめのコップに大量の水を注いでいた。
『昨日も言ったけど水分欲しがるみたいだから、何か用意するといいよー』
帰ってくる途中に携帯に届いたメールである。志希があれからどうなったかは知らないしわざわざ聞こうとも思わないが、情報共有はありがたいことこの上ない。
「うわ」
メールの通り水を用意して鉢の前に置くと今までどうやって潜んでいたのかわからない触手がゆっくり出てくる。
そしてコップの中に先を突き込むとピチャピチャと飲みだした。
「うーん、こう見れば可愛いような……?いや、そんなわけないよね、うん」
覗き込むように見ているとコップの中の水はあっという間になくなると触手は先端を上にあげユラユラと揺れる。
(思えば朝食も勝手に作ってたし、自分で蛇口捻ることもできるのかな)
指先で軽く突いてみるとそれに反応して擦りつけるように動いたり指先にクルクルと巻き付いてくる。
(昨夜はこれに……)
今のところ一本しか触手は姿を見せていないがあの中には何本もの触手が潜んでいて、昨日はそれに身体中を蹂躙されているのだ。
「うぅぅ……」
可愛らしく唸るような声を出してそれを眺めていたが、脳の中に蘇るのは昨夜の暗闇に閉ざされた部屋の中での情事である。
(……考えないようにしないと)
うず、と下半身に疼きを感じた夕美はそれを弾くように首を左右に振った。
(だめだめ、とにかく昨日のことは忘れよう)
思い出せば思い出すほど痴情を想起してしまう。夕美はとにかく気分転換をしようと思い、湯船を沸かすことを思いついた。そしてそれを実行するために椅子から立ち上がった。
しかし──
「う、うそっ」
シュルっと触手が腰に纏わりついて彼女を軽く引き寄せる。それは昨日の状況と殆ど酷似していた。
「やだ、もうー……」
昨日の様な強い拘束力ではない、抜け出そうと思えば抜けれそうな緩さである。しかし、そして夕美はそうしなかった。というよりも出来なかった。
(昨日のだけで、身体が覚えちゃってる……)
腰に触手が纏わりついただけで、下腹部が熱を持ち始める。間違いなく目の前の触手に身体が発情していた。
そんな夕美の期待に応えるようにうえきちゃんの鉢からニュルニュルと複数の触手が伸びてくる。
「やっ、あっ……」
裸だった昨夜と違い今日はしっかりと衣服を着込んでいるが、触手は器用に服の下に潜り込むと下着の上から敏感な部位を擦り始める。
まだまともに弄られていないのにあっさりと秘部は濡れそぼり、クチクチと淫らな音が耳に届いていた。
「やだ、やだぁっ!」
結局その日も夜遅くまで嬌声を上げさせられた彼女は、昨晩と同じく気を失うまで触手の餌になることになった。
それからというもの、本気で拒絶したりそもそもそういう気を起こさない限り触手は襲ってこないということは数日でわかったのだが、殆ど毎日のように夕美は夜には触手に弄ばれ、甘い声を上げてしまうように身体を開発されていくのだが、それはまだ今の彼女は知る術もなかった。
読んで頂きありがとうございました。
夕美ちゃんと触手で一本書きたくなった次第でした。
また何か書いた時はよろしくお願いします。
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