【艦これ】うちの鹿島がなんか違うけどそれがいい (22)


解釈崩壊マシマシごめんなさいね


鹿島「フ-…………お疲れ様です提督さん」

提督「はいよ。女の煙草って何かいいな」

鹿島「少数派ですね、嫌われて当然なんですけど」

提督「嫌われるって程でもないだろう」

鹿島「少なくとも女としての格は落ちますよ。男性からも女からも」

提督「俺は好きだけどな、エロいし」

鹿島「だからそれが少数派。ただでさえ喫煙者の肩身なんて狭くなり続けてるんだから」


提督「違いない。……フ-」

鹿島「くっさい。ブラデビとか頭おかしいんじゃないです? 」

提督「赤ラークとかいうおっさん煙草吸ってる女には言われたくないね」

鹿島「まったくです。…………フ-」

提督「これが仮にも二番目の鹿島になった女かね」

鹿島「順番なんてどうでもいいことです。
二番目っていってもオリジナルの鹿島以外は大して変わらないし」

提督「元人間の鹿島No. 1、と言った方がいいか? 」

鹿島「食い扶持が無くて志願しただけですよ。
憑座になって姿形が変われば美人になるって知ってましたし」

提督「クソ女」

鹿島「まさに。……フ-…………バランタインの三十年なんてさすが成金」


提督「うっせ。爺様からの軍人家系だぞ」

鹿島「今時血筋なんて骨董品並の華族様じゃないと意味なんて無いですから」

提督「女としての感想か? 」

鹿島「いいえ。単純に家なんてものを有難がる神経が理解できないだけ。
食い扶持が無かったレベルの貧乏人から見た、まぁ僻みです」

提督「そ。……フ-…………お前に言いたいことあるんだけどさ」

鹿島「? 提督さんはカッコいいとは思いますけどベッドには入りませんよ」

提督「誘わねぇよ。一夜の割り切りなら興味有るけど彼女面されても困る」

鹿島「ハンッ。私はそんな安い女じゃないので」


提督「…………まだ俺の爺さんに恋してんのかよ。蜘蛛の巣張ってんじゃねぇの? 」

鹿島「それで結構。人間捨てて化け物になった女にしては貞操有る方でしょう」

提督「確かにな。……恋した男の孫は駄目か? 」

鹿島「落第赤点もいいとこ。あの人の一万分の一もカッコよくない」

提督「そうかい。……ま、俺も既婚者だしな。お前に誘われても受け入れられねぇよ」

鹿島「正解。奥さんは大切にしてあげてください」

提督「あぁ。……ま、できれば子供が欲しいんだがな」


鹿島「“ 艦娘 ”の繁殖計画なんてまだやってるんですね。馬鹿馬鹿しい」

提督「繁殖って言い方はやめろ。……海軍としては夢なんだろうよ。資材ゼロで戦闘要員が増えるんだから」

鹿島「ん、やっぱブラデビ一本いい? ……クズな政府らしいですね」

提督「構わない。……フ-…………ラークと交換な」

鹿島「ええ。…………オリジナルの鹿島はいいとして他の鹿島も何故あんなにぶりっ子なんでしょうね」

提督「さぁな。鹿島タイプって元人間率高いだろ?
女的には可愛さゲットしてチヤホヤされたいんじゃねぇの」

鹿島「そうかも。私ですら言い寄ってくる男は沢山いたし」

提督「好みだろそれこそ。俺はノーマルな鹿島よりお前の方が好きだぜ」

鹿島「それはそれは。お褒めに与りまして有難うございます」


提督「妻が喫煙を嫌がる上に割とぶりっ子タイプなものでね。
あれはあれで男としては可愛いんだが」

鹿島「煙草仲間酒仲間。おっさんみたいですね」

提督「俺も三十半ば過ぎてるからな。……齢百歳越えのお婆ちゃんから見ればまだ若いか? 」

鹿島「ひよっこと言って差し上げましょうか。
練巡にも関わらず戦場に出た経験がある身からすれば」


提督「フ-……話は戻るけどな」

鹿島「ええ」

提督「嫁が軍令部の誰だかから打診されて排卵着床の実験に勝手に志願しやがったんだ」

鹿島「最高ですね」

提督「本当な。そりゃあ子供は欲しいが俺はあいつに苦しみ与えられるくらいならガキなんていなくていい」

鹿島「フ-……まぁでもそれは」

提督「おう」

鹿島「その子が何番目なのか知らないですが不老だから言えることですよ。
あなたは老いるのにいつまでも若い女とヤれるんだから」

提督「で、俺が死んだ後気に入った男がいれば再婚するのか」

鹿島「女の寂しがりと性欲は認めない主義? 」

提督「いいや。あいつは欲しがりの女だし。理解はしてるよ」


鹿島「フ-……納得はしてないんですね」

提督「当然だろう。あれでもあいつは処女だったんだぜ。できれば俺だけを知って死んでほしいさ」

鹿島「“ 艦娘 ”の人間化なんてお金にならないです」

提督「そりゃあ政府からすれば飼い殺しのキリングマシンお釈迦にするみたいなものだからな。
仮に研究者がいても公安にマークされて終わりだ」

鹿島「最低ですね」

提督「最高に最低だよ。あいつの愛を独り占めする確証が無いなんてな」


鹿島「フ-……化け物とヤって結婚するヒトデナシが何を今更」

提督「それも納得はできないが、違いない。フ-……飲みながら喫んでるとさ」

鹿島「ええ。ムラムラする? 」

提督「当たり。獣性っていうのかな、女を滅茶苦茶にしてやりたい」

鹿島「ケダモノ」

提督「男は皆そうだぜ。ついでに言えば女も」

鹿島「まったくですね。セックスをエッチとか言い換えた挙句汚いもの扱いするクソ女のなんと多いことか」

提督「あぁ。愛した男と繋がりたいって思わないなんて金目当てかって感じだ。……フ-」


鹿島「本当に、心から。……あなたがもう少し彼に似ていて大っきいなら遊んであげるのに」

提督「馬鹿言え。俺のはマグナムと言って差し支え無ぇよ」

鹿島「ハンッ。機銃並のくせに」

提督「そりゃあ四十六サンチは無いが嫁はイってくれてると思うぞ」

鹿島「変なところで幻想持ちますね。……フ-……ヤダヤダ」

提督「女ってーか妻の仕事は夫に甘えて夢見せてくれることだろうよ」

鹿島「すみませんね。やさぐれモク中女で」


提督「フ-…………男つくる気無ぇのか? 同期にいいやついるんだが」

鹿島「願い下げ。蜘蛛の巣張ろうが私は彼以外認めない」

提督「貞操観念最高っすねお婆ちゃん」

鹿島「あなたの奥さんよりはそりゃあね」

提督「あ? 」

鹿島「元人間であんな美人になった女が一人の男で満足できると思う? 」

提督「お前がそうだろうがよ」

鹿島「ん……これは一本」


提督「フ-……まぁ、お前が実はクソビッチってことも有るかもしれないが」

鹿島「戯言を……フ-……」

提督「もう一本ラークくれ。…………嫁がいればいいけど、やっぱ子供は欲しいな」

鹿島「じゃあブラデビ一本予約です。……天にでも祈るんですね。
軍令部から命令された明石たちに期待するより余程いい」

提督「違いない。……フ-……」

鹿島「フ-…………」

提督「…………」

鹿島「…………」

提督「…………」


鹿島「フ-…………そろそろ奥さんのところ行ったらどうです」

提督「そうすっかな。…………まだ飲むか? 」

鹿島「ええ。その代わり片付けはやっておきますね」

提督「さんきゅ。……じゃ、また明日」

鹿島「はいはい。……あっ、そうそう」

提督「うん? 」

鹿島「戦艦勢の艤装に不具合ありましたから。明日はその調整に関する書類頼みますよ」

提督「面倒くせえなぁ……じゃ、本当に明日」

鹿島「ええ。奥さんによろしく」


提督「ばーか、お前と飲んで喫んでたのなんて秘密に決まってんだろうがよ」

鹿島「またまた正解。私の方が可愛いですからね」

提督「言ってろ。…………じゃあな」

鹿島「ばーい、提督さん」

提督「ん。お前もちゃんと寝ろよ、鹿島」








………

……………

…………………









鹿島「はふ……酔ったしヤニクラ酷い……不老の化け物のはずなのに」

まぁ、でも。

自分の孫と毎日顔を合わせて嫁の話を聞くのも悪くない。

まさか自分の祖父の婚約者が婚前に孕んで別れさせられた挙句海軍に捨てられたなんて言えないけれど。

面影が全く無い女になって理解してくれなくてもいい、なんて思いながら死ぬ気で彼の側に来たのも言えないけれど。

姿形の変わった元婚約者を一瞬で看破して泣きながら謝った彼には遠く及ばない男ではあるけれど。

鹿島「フ-…………曾孫ができることでも祈りながら、寝るかなぁ…………フ-……………………あぁ、ヤダヤダ」


書き捨て申し訳無いです

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