仁奈「キグルミ禁止令、でやがりますか……?」 (37)

P「あぁ、その通りだ」

仁奈「そんな、どーしてですか」

P「昨今の芸能界を見てみろ。生き残っては消え、生き残っては消え去りの繰り返しだ。そんな戦国時代を勝ち残っていくのにはブランドイメージという基盤が安定していることこそが大事なんだ。わかるだろ?」

仁奈「そんなの、仁奈にはわかんねーですよ……」

P「とにかく、今ある着ぐるみは直ちに処分しておくように。いいな?」

仁奈「どうしてもダメですか?」

P「駄目だ。事務所の方針にどうしても従えないのならアイドルを辞めてもらっても構わないんだぞ」

仁奈「仁奈、アイドルやめなきゃいけねーですか……?」

P「どの道を選択するかは君自身が選ぶことだ。それでは」 スタスタ

仁奈「うぅ……」


???「まったーーー!」



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P「誰だっ!?」

友紀「さっきから話を聞いていたけどひどすぎるよ!前シーズン13連敗したキャッツよりひどいよ!」

P「フン、君か。大人しく事務所に従っていればいいものを……」

友紀「プロデューサー!ちょっと横暴すぎるんじゃないの!?」

P「誰になんと言われようが方針を曲げるつもりはない」

友紀「話くらい聞きなってプロd……」

バチーン!!

友紀「!?」

友紀(は、弾き返されたッ!今、確かにプロデューサーの肩に触れようとしていたのに……!なんでッ……?)

P「ホコリがスーツについてしまったではないか。全く」


ゴゴゴゴゴゴゴ……

仁奈「!」

P「話がそれだけなら今度こそ私は失礼させてもらうよ……」 スタスタ

友紀「あ、ちょプr」

仁奈「待ってくだせー友紀おねーさん!」 ガッシ

友紀「仁奈ちゃんどうして!プロデューサーが行っちゃうよ!」

仁奈「今行くのは危険でごぜーます。なんとなく、そんな感じがするですよ」

友紀「へ、なんで?」

仁奈「仁奈には見えたですよ。友紀おねーさんがプロデューサーに触ろうとした瞬間にバリアーみたいなのがこう、ぶわあー、って広がったのが!」

友紀「あはは、仁奈ちゃん。そんなことが起こるわけないんだよ。ファンタジーやメルヘンの世界じゃないんだから」

仁奈「信じてくだせー!」

友紀「うーん、困ったなー」


みく「いや、そのファンタジーやメルヘンは実在するにゃ」

仁奈「みくおねーさん!」

友紀「どーゆーこと?」

みく「百聞は一見に如かず、にゃ。まずはこれを見てほしいにゃ」 スゥー…

みく「『しっぽのきもち(フィーリング・キャッツ)』!」

ズバァン・・・・・・ウニャーー!

仁奈「すげー!でっかいネコさんだー!」

友紀「えっ?えっ?」

みく「やっぱり友紀チャンには見えないんだね」

仁奈「どーしてだー?」

みく「いい?仁奈チャン。この能力はね、生き物と心を通わせた者のみが扱える能力!他人を攻撃したり持ち主を守ったりする守護霊のような存在だにゃ。見る事も同じような能力を持つものにしか許されないにゃあ」

友紀「嘘でしょ」

みく「う、嘘じゃないにゃ!」

友紀「だってあたしの目には何も見えないしー」

みく「わかったにゃ……じゃあ証拠を見せるにゃ」


みく「ここに適当な書類が放置されてるでしょ?」

友紀「適当かどうかは知らないけど、あるね」

みく「……いくにゃ」

仁奈「わくわく」

みく「うーにゃにゃにゃにゃにゃにゃにゃにゃにゃにゃにゃにゃーーー!!」 シュシュシュシュッ!!

……バラッ

友紀「紙が急にバラバラに!?みくちゃんは棒立ちだったはず……!」

仁奈「すっげー!」

みく「大きな猫チャンを操る事のできる能力。それが『しっぽのきもち』!」

仁奈「素早くてかっこいいですよー!」

友紀「はは……あたしにはなにがなにやらだよ」

みく「というか、みくの能力が見えるのなら仁奈チャンにもなんかしらの能力があるはずなんだけど」

仁奈「仁奈、自分のそういうのは見たことねーですよ……」

みく「じゃあまだ能力が発現してないだけかにゃあ」

友紀「そもそも、みくちゃんのそれどうやって出してるの?」

みく「友紀チャン、右手を動かしてみて」

友紀「え?こう?」 ブラーンブラーン

みく「それと同じにゃ。自分の手足を動かすように『しっぽのきもち』は操れるのにゃ。そういう思考回路が元からある……そうとしかいいようがないのにゃ」

友紀「そんなすごい能力があるならどうしてさっきプロデューサーをこらしめてくれなかったのさ!」

みく「それは!……みくにもできないのにゃ……」

友紀「それまたどうして?」

みく「あれは一週間前の出来事にゃ」


【みくの回想】

最近Pチャンがおかしい。そんなことはみくも感じ取っていたの。
無理やりアイドルの路線変更を強いたり。
みくも猫キャラをやめるように言われたことに対して抗議をしようと思ってPチャンのところに行ったのにゃ。

ちょうどPチャンは事務所のオフィスで仕事をしていたのにゃ。

みく「ちょっとPチャン!どうしてみくが猫キャラ辞めないといけないの!納得のいく説明をしてほしいのにゃ!」

P「これもアイドル達が継続的に生き残っていくための重要な戦略だ」

みく「でも、大切なものを捨ててしまったら生きていく意味なんてないにゃ!」

P「前川みく。君はまだ幼いな……」

みく「みくは自分を曲げないよ、曲げたくない……!」

Pチャンは返事をしなかった。

みく「……Pチャン?」

P「失礼。少々考え事をしていたものでね」

P「……そういえば前川みく。君は猫が好きなようだが、」

P「どのぐらい好きなのかね?」

Pチャンは口角を吊り上げながら答えた。
みくはそれをみて猛烈な寒気を感じたのにゃ。
Pチャンの顔が見たことのないくらい不気味な顔で……
心だけじゃなくて体も動かなくなってしまいそうなくらいに。

P「猫キャラを貫き通そうとするくらいだ。その愛はよっぽどの物なんだろう。ククク、丁度良い……」

みく「あ、あ……」

P「さぁ、このスタドリを飲んでごらん……」

Pチャンの手がみくの近くに伸びてくる。避けたいのに両足が地面に張り付いてしまったかのように動かなかったのにゃ。

みく「……っ!『しっぽのきもち』!」 ブニャー!

P「なにっ!?」

みく「みくを乗せて逃げて!」

ニャン! シュタタタタタ……


【現在】

みく「というわけなのにゃ。運よく助かったけれど、もしみくにあの能力がなかったら。そんなことを思い出したら今でも怖くなるのにゃ」

友紀「そっか、そんなことが……」

みく「でも、みくは諦めたわけじゃないよ!やっぱり今のPチャンは間違っているにゃ!だから今は一緒に戦ってくれる仲間が必要なのにゃ」

仁奈「ううーん、仲間かー」

みく「この事務所にはあたし以外にも生き物好きはいるにゃ。だから能力者も他にいると思うんだけど」

仁奈「じゃあまずは仲間探しだー!」

みく「そうなるかにゃ」

仁奈「わーい、みんなのきもちになるですよー!」

友紀「ごめんね、あたしが力になれなくて。あ、ねこっぴー大好きなんだけどそれで猫好きにカウントされないかな?」

みく「無理だと思うにゃ」

友紀「やっぱり?」

みく「やっぱり」

ちひろ「楽しそうな話をしてますね」


友紀「ちひろさんだ。やっほー」

ちひろ「友紀ちゃんに仁奈ちゃん。こんにちは」 ペコリ

仁奈「こんにちはー!」

ちひろ「元気のいい挨拶ですね」 ニッコリ

仁奈「あいさつは大事って学校のせんせーがいってたですよー」

ちひろ「うんうん、いい心掛けです……あら?」 チラ

みく「?」

ちひろ「皆さんで何のお話をしていたんですか?」

友紀「いや実はね」

みく「友紀チャン、しーっ!」

友紀「?あぁ、そっか」

友紀(ちひろさんももしかしたらPサイドの人かもしれないもんね)

友紀「いや実はね、生き物好きなアイドルって誰かいたかなーって。ちひろさんは誰か知らない?」

ちひろ「生き物好きですか?例えばそこにいるみくちゃんとか、後は……」

ちひろ「そうですね、これ以上知りたいのなら情報料を払ってください♪」

友紀「えぇ~お金がいるの~?」

ちひろ「もちろんです」

友紀「ケチー」

ちひろ「 」 プッツン

ちひろ「…………オカネヲ、ハライナサイ」 ズゴゴゴゴゴゴゴ 

友紀「へっ?」

ちひろ「お金を払いなさい、っていってるのよォーーッ!」ブォオン

みく「!」

ちひろ「『マネー・マネー・マネー』ッ!」ズシャァ!

みく「友紀チャン危ない!」 ブニャー! バシン!

ズシャァ

友紀「うへぇっ!なにすんのさー!」

みく「しょうがなかったのにゃ!」

友紀(ハッ、ついさっきまであたしたちが居た地面がえぐれている……。もしみくちゃんがあたしを突き飛ばしてくれなかったら今頃……!)

みく「2人とも下がってて!」

みく「いくよ、『しっぽのきもち』!」ブニャオン!

ちひろ「効きません」 ヒラリ

みく「かわされた!?」

友紀「そんな、能力は動物好きにしか見えないはず!」

仁奈「じゃあどうしてちひろさんに攻撃がみえたですか!?」

友紀「信じられないけど答えは一つしかないッ!」

ちひろ「さぁさぁ、どうするんですか?」

友紀「ちひろさんも能力者だってことだよ!」



仁奈「確かにちひろおねーさんの後ろにニンゲンみたいなのが見えやがるです」

友紀「でもおかしいよ!いつものちひろさんじゃない!確かにお金に厳しかったりはするけど」

ちひろ「……《時間》」 チャリーン

ヒュンッ

ちひろ「そんなことを言うのはこの口ですか?」

友紀「!?」

友紀(ちひろさんが目の前にいる!ついさっきまであんなに遠くにいたはずなのに)

みく「ダメー!」 ブニャー!

ちひろ「《回避能力》」 チャリーン

スカッ

みく「また避けられた!?」

ちひろ「無駄ですよ♪」

仁奈「どうしてちひろさんはあんなにあっさり攻撃を避けれるですか?」

ちひろ「こちらから仕掛けさせていただきます。……《空間》」 チャリーン

ズオォン

みく(ちひろさんに吸い寄せられていk)

ちひろ「えいっ♪」 バキッ

みく「うにゃ!」 ズシャア

友紀「みくちゃんが吹っ飛んだ!どうして!?」

仁奈「ちひろおねーさんの後ろにいるニンゲンがみくおねーさんのネコさんを殴るのが、仁奈には見えたですよ……」

ちひろ「みくちゃんの『しっぽのきもち』とやらがダメージを受けると本体も傷がつく。そうでしょう?」

みく(今のは受け身を取れたから軽傷で済んだものの……このままじゃマズイにゃ!)

ちひろ「もう一度です!」 ヒュンッ!

みく「遅いにゃ!」ヒラリ

ちひろ「フン、まだピンピンしてましたか」


みく(おかしいにゃ……ちひろさんの攻撃のスピードはすごく遅いにゃ。手加減をしてるの?)

ちひろ「次こそは……」 ダッ

みく(来るッ!)

ブンッ!
シュバッ

ちひろ「……ちっ」

みく(やっぱり、ちひろさんは本気にゃ。手加減をしている様子なんてないにゃ。じゃあどうしてみくは簡単に攻撃が避けられるんだろう)

ちひろ「……やっぱり埒があきませんね。《空間》」 チャリーン

ズゥオン!

仁奈「あぶない!」

ブンッ

みく「うにゃーっ!」バキィ


友紀「もうやめてちひろさん!お金なら……あたしが払うから!」

ちひろ「いくら払ってくれます?」

友紀「え、えぇと……!」財布パカー

ちひろ「1万ですか?10万ですか?100万ですかァアーー!?」

友紀「今そんなにないよ!」

ちひろ「なら話になりませェン!あなたたちプロデューサーさんのところに行くんでしょう……?」

友紀「なんでそれを!」

ちひろ「やっぱりそうだったんですね」

友紀「あっ」

仁奈「もー、どうして言っちゃうですかー!」 プンプン

友紀「あは、ごめんごめん」

ちひろ「プロデューサーさんの邪魔をさせはしません。決して。決して……!」

友紀「こっちに来るっ!」

仁奈「すげぇこえぇー!」

ちひろ「ふふ…フフフフフ……」

みく「『猫パンチ』!」 ブニャァン

ちひろ「きゃっ!」 バキィッ!

みく「ちひろさんの相手は、こっちにゃー!」

ちひろ「みくちゃんの方が邪魔ですね。まずはあなたから始末します。……《空間》」 チャリーン

みく(来るッ!)

ズォオン

みく「にゃあ!」 ヒラリ

仁奈「やったぁ!」

ちひろ「避けましたか。やはり同じ手は何度も通じないものですね」

みく「みくを舐めてもらっちゃ困るにゃあ!」

みく(とは言ったものの……ちひろさんの特殊能力はよくわからないままにゃ。これをなんとかしない限り攻撃は当たらなにゃい!)

みく(大丈夫、ちひろさんの基礎能力は低いにゃ。問題は謎の特殊能力……探れ、探るんだにゃ。ちひろさんが瞬間移動する直前に何か異変がないかどうかを!)

ちひろ「《跳躍》」 チャリーン

みく(ハッ!)

バビューン!

友紀「膝も曲げずにあれだけのジャンプ力……ちひろさんは何者になったんだー!」

仁奈「2,3メートルくらいは余裕で飛んでやがります!」

ちひろ「《万有引力》」 チャリーン

ヒュンッ

みく「くっ!」シュタッ

ズドォン!

ちひろ「ちょこまかと面倒ですね……!」


みく(さっき、ちひろさんがジャンプする直前に……『跳躍』と唱えていたにゃ。それだけじゃない、今までだって『空間』や『時間』って言って、それが実現するかのように瞬間移動したのにゃ。もしかしてちひろさんの能力は……!)

ちひろ「《脚力》」チャリーン

ダッ

みく「スピードでみくに勝てると思うにゃー!」

ちひろ「《敏捷性》」 チャリーン

クイッ

みく「フェイント!?」

ちひろ「とりゃ♪」バキィ

みく「ぐにゃーっ!」 ドシャアン

友紀「みくちゃん!」

みく(つ……強いッ!)


みく(やっぱりそうにゃ……ちひろさんの能力は言ったことを実現する能力!でも……そんなの絶対勝てるわけないにゃ!)

ちひろ「さぁ……そろそろ降参したらどうですか?」

みく「ぐっ……!」 ブニャァン

ちひろ「《回避能力》」チャリーン

ヒラリ

ちひろ「無闇な攻撃は無駄ですよ」

みく(どこかに必ずあるはずだにゃ。ちひろさんを破る弱点……突破口が……!)

みく「にゃーっ!」 ブニャァン

ちひろ「はぁ、またですか。《回避能力》」チャリーン

スカッ

ちひろ「無駄だと言ってるんです……無駄無駄」


仁奈「友紀おねーさん、何か聞こえねーですか?」

友紀「そうかな?あたしは特に何も聞こえないけど」

仁奈「ちひろさんが単語を唱えた直後にチャリーンって音が……」

友紀「ちゃりーん?」

仁奈「なんかこう……お金みたいな音ですよ!」

みく「!」

ちひろ「それ以上言うんじゃないッ!このガ──」

みく「『しっぽのきもち』!」ブニャァン

ちひろ「邪魔です!」

みく「仁奈チャン達は……みくが守るっ!」

仁奈「みくおねーさん……」

みく「仁奈チャンありがとう。おかげでちひろさんの能力が分かったのにゃ!」

ちひろ「!」

みく「ちひろさんは『お金でなんでも買える』んだにゃ!例えばそう……『能力や空間といった抽象的なものまで』……!」

友紀「な……なんだってー!」


ちひろ「フン……別に能力がバレたところで私の『マネー・マネー・マネー』には影響がありません」

みく「ふふん、それはどうかにゃー!?」ブニャー!

ちひろ「《回避能力》」チャリーン

スカッ

ちひろ「だーかーらー、無駄って言ってるじゃないですか」

みく「ほら、避けてばっかりじゃなくて少しは攻撃してきたらどうかにゃ!?」

ちひろ「答えが分かった瞬間に元気になりましたね。それじゃあ望む通りに……《空間》」チャリーン

シュタッ! ブンッ!

みく「ぐにゃー!」ドッシャッァ!

仁奈「みくおねーさん!」

友紀「だ、大丈夫!?」


みく「ハァ……ハァ……このくらいなんてことないのにゃ。さぁどんどん攻撃してくるのにゃ!」

ちひろ「やけに好戦的ですね……もしかしてみくちゃん何か狙ってません?」

みく「ぎ、ぎくー!」

ちひろ「例えば……私が『マネー・マネー・マネー』を使いすぎる事で所持金を使い果たしてしまうこと、とか……」ゴゴゴゴゴゴゴ・・・

みく「ぎくぎくー!」

友紀「バレバレじゃーん!」

ちひろ「残念ですがその策略は的外れなんです」

みく「にゃにぃー!?」

ちひろ「これをみてください」

友紀「スマホ?」


書き込みA『CD19枚買ったわ。ほらみろよみろよ』

書き込みB『俺は114514枚買ったぞ』

書き込みC『↑凄過ぎィ!』

書き込みD「346プロ最高!』


友紀「こ、これは!?」

ちひろ「わが社の掲示板です。ご覧いただけましたか?こうやって私たちに貢いでくれる人が存在する限り私の財布は潤い続け、永久的に能力が買えるのです」

ちひろ「所詮……あなたの生っちょろい作戦など無駄……無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄ァァアアアアアアアアッ!!」

みく「くっ!」


ちひろ「さて、そろそろ決着をつけさせてもらいましょうか。……《空間》」チャリーン

シュタッ

みく「また来るにゃっ!」ヒラリッ

ちひろ「甘いッ!《反射神経》!『しっぽのきもち』を捕まえるのです!」チャリーン

ガッシ

みく「にゃにっ!」

ちひろ「そして、《握力》」チャリーン

ギチチチチチ……

みく「にゃ……くるし……」

ちひろ「スピード自慢のあなたの能力ですが捕まってしまえば無力なものですね」

みく「……」

ちひろ「やっと私のターンです♪」バキィ!

みく「にゃはっ……」

友紀「みくちゃーん!」

ちひろ「さらに《握力》」チャリーン

ギチチチチチ……

みく「にゃ……にゃ……」ジタバタ

ちひろ「あがいても無駄です」

友紀「もう……やめてよちひろさん!」

ちひろ「そういうわけにはいきません。プロデューサーさんの邪魔をしようとする者は誰であろうと……その芽を摘み取っておかなければなりませんから」


みく「にゃああああああああ」ブンッ!

ちひろ「今みくちゃん本体の方から何かを投げましたね?」

みく「友紀チャン、それ持ってて!」

友紀「スマホ?」

みく「友紀チャン、もっと上、にゃ……!みくたちが映るようにッ……!」

友紀「!」

友紀「わかったよみくちゃん!」

ちひろ「何を撮ろうとしてるんですかぁ?もしかして自分が死ぬ瞬間を記録しようとしてるんですかぁ?フフフ♪」

ちひろ「それじゃあ最後のとどめ……の前にラストチャンスを差し上げましょう」

みく「らすと、ちゃんす……?」

ちひろ「『猫アイドルをやめる』っていいなさい。そしてプロデューサーさんの邪魔しないことを誓いなさい。そうしたら考えてあげます」

みく「……」

ちひろ「さぁさぁさぁ、どうするんですかー!?」


みく「…………いや、にゃ」

ちひろ「そーーうですかそうですか!それじゃあ望み通り死をプレゼントして差し上げましょう!」

ちひろ「まずは《握力》!」

ちひろ「そして《筋力》ッ!」

ズゥォオオン……

ちひろ「みくちゃん、あなたは良いアイドルでしたが……その強情な姿勢がいけなかったんですよォーーー!」

みく「……」

仁奈「みくおねーさぁん!」

ちひろ「オラァ!」ビュオン

みく「今にゃ!」シュタッ

スカッ!

ちひろ「なにっ!?」


仁奈「避けられたですか!?」

みく「ふぅ……間に合ってよかったにゃ。正直ちょっとヒヤッとしたのにゃ」

ちひろ「なぜ……なぜですかぁぁぁ!?なぜ能力が解けたのですかァ!?」

みく「友紀チャン、スマホの音量上げて」

友紀「りょうかい!」ポチポチポチー

みく「謎の答えはここにあるにゃ」

ゴゴゴゴゴゴゴ・・・

ちひろ「動画の録画じゃ、なかったんですか」
スマホ『「動画の録画じゃ、なかったんですか」』

ちひろ「ハッ!?」
スマホ『「ハッ!?」』

みく「そう、これは……ライブ配信だにゃ!」
スマホ『「そう、これは……ライブ配信だにゃ!」』

みく「友紀ちゃんもう音量下げても大丈夫だにゃ」
スマホ『「友紀ちゃんもう音量下げても大丈夫だにゃ」』

友紀「はいはいー」ポチポチポチー


ちひろ「と、いうことは!わが社の掲示板は!?」



書き込みA『課金したってただの養分じゃん』

書き込みB『これマジ?ファンやめます』

書き込みC『見損ないました』


ちひろ「前川みく!貴様ァー!」ダッ

みく「お金が無くなったちひろさんなんてもう怖くないにゃ」ヒラリ

スカッ

ちひろ「クソッ!」

みく「さて……みくも反撃させてもらおうかにゃあ……」ポキポキ

ちひろ「あ、あぁ……」

みく「『しっぽのきもち』ッ!」ブニャー!

ちひろ「ファンの皆さんッ……もしかして、もしかしてもう課金してくれないんですかァーーーーッ!?」


書き込みA「Yes!」

書き込みB「Yes!」

書き込みC「Yes!」


みく「うーにゃにゃにゃにゃにゃにゃにゃにゃにゃにゃにゃにゃにゃにゃにゃにゃにゃーーー!!」 シュシュシュシュッ!!

ちひろ「グゲェーーーッ!」

バタリ

-千川ちひろ 戦闘不能-


みく「ちひろさん……」

みく「みくは、自分を曲げないよ」


友紀「やったー勝ったよー!」

みく「にゃ……」フラッ

友紀「あっ!」

仁奈「みくおねーさん!」

みく「ちょっと休ませてほしいのにゃ」

仁奈「仁奈のせいでこんな傷まみれに……」

みく「えへ、2人を守れて本当によかったのにゃ……」

仁奈「みくおねーさん死んじゃ嫌ですよー!」ギュッ

みく「みくはそう簡単に死んだりなんて……」

みく(といっても思ったり傷が深い……やばいかもしれないにゃ)


クマノコ ミテイタ カクレンボー
オシリヲ ダシタコ イットウショウ
ユウヤケコヤケデ マタアシタ
マータアシター


みく(あぁ……小学生のころ聴いていた歌が聞こえてくるにゃ……。心地のいいぬくもり。もしかしてこれが走馬灯ってやつなのかにゃ)


みく(あぁ、身も心もなんだか軽くなってきたにゃ。いや、というより全身が軽いにゃ。もっといえば物理的に軽い気がするにゃ……?)

みく「」ムクリ

友紀「うわぁビックリしたー!」

みく「そんなに驚くことないでしょー!」

友紀「だってもうダメそうな雰囲気漂ってたんだもん!」

みく「そんなこというにゃー!」

仁奈「え、あれ?みくおねーさん体の傷がなくなってやがるです!」

友紀「ほんとだ!どういうこと?」

みく「なんか、仁奈チャンに握りしめられたと思ったら急に身体が楽になってきて……」

友紀「もしかしたらこれが仁奈ちゃんの能力だったりしてね」

みく「傷を癒す能力、ありえるかもにゃ。仁奈チャン。自分の身体を治したことはある?」

仁奈「うーん、自分のケガはこんな風に治ったことねーですけど」

友紀「じゃあ他人の体限定なのかな」

みく「現状だとそう考えるのが妥当だにゃ。になちゃんの能力名はみくの頭に流れてきた歌からとって『にんげんていいな』ってところでどうかにゃ?」

仁奈「名前くれるですか!?やったー!みんなのきもちになるですよー!」


友紀「歌とか聞こえたの?」

みく「聞こえてきたにゃ」

友紀「ほんと?」ガッシ


クマノコ ミテイタ カクレンボー
オシリヲ ダシタコ イットウショウ
ユウヤケコヤケデ マタアシタ
マータアシター

友紀(あぁ……あたしがまだ小さいころだ。両親に連れられてキャッツの試合を見に行ったんだっけ。球場の熱気、照明の明るさ。周りのおじさんたちのビールの香りやイカ焼きの香り……。懐かしい、な……。ライトスタンドの空気感。ライトスタンド……スタンド……)

友紀「スタンドーーー!」カッ

みく「うわびっくりした!」

仁奈「なにごとでごぜーますか?」

友紀「スタンドって呼ぼうよ!」

みく「なにを?」

友紀「この能力のことだよ!」

みく「えー……」

友紀「だってさ、なんかわざわざ『能力』っていうのも面倒臭くない?」

みく「それはそうだけど……」

友紀「ね、ちょうどいいじゃん!」

みく「はぁ……まぁいい呼び名もなかったししばらくはそれでいくにゃ」

友紀「やったね!」


友紀「ところでさー、ここで気絶してるちひろさんどうする?」

みく「正直、また戦うのはこりごりにゃ」

友紀「まぁそうだよねー」

仁奈「でもこのままなのもかわいそうです……」

みく「うーんそうしようかにゃ」

友紀「そうだ、縛ってから傷を癒そう」

みく「それも割とひどいにゃ」


ギュッギュッ

友紀「両手両足、こんなもんかな」

みく「仁奈チャン、お願いするにゃ」

仁奈「仁奈の出番ですよー!」ギュッ

ポォォォオオ

みく「黄色い光みたいなのが見えて……綺麗にゃ」

友紀「相変わらずあたしには何も見えないよ」

仁奈「目、覚ましやがりませんね……」

友紀「!もしかしてッ」

ちひろ「」スゥー

友紀「よかった、息はあるみたいだよ」


みく「……」

友紀「みくちゃん、どうしたの?」

みく「やっぱりどうしてちひろさんが能力を持っていたのか気になるにゃ」

友紀「そんなに気になる?」

みく「そりゃそうだにゃ!だって、スタンド能力は動物と心を通わせた人しか持てない能力……それをちひろさんが持ってるだなんて」

友紀「実はちひろさんは隠れ動物ファンだったりしてね!」

みく「そういうことだったらいいんだけど……」

みく「なんだか良くないことが始まりつつある……そんな予感がするんだにゃ」

友紀「あはは、考えすぎだよみくちゃん」

みく「とにかく、今はスタンド能力を持つ仲間を探してPチャンに対抗する戦力をそろえなくちゃ!」

友紀「うん、そうだね」

みく「そして、この事務所に自由を取り戻すのにゃ!」


→to be continued……?

以上になります。ありがとうございました。
最初はただ仁奈ちゃんが可愛いだけのSSを書こうと思ってたんですけどほんとどうしてこうなったんですかね。
各所のファンの皆さんごめんなさい。

シンプルに不愉快

不愉快というよりキモい
頭に障害でもあるのかな?

スタンドバトル普通に面白いけどなー
まだ見ぬアイドルの能力どんなんだろ
こういうネタでは裏ボス級のちっひが最初の敵ってのは珍しいな
続いて欲しい

おつおつ

スタンドバトルなのは別にいいんだけどスレタイで判りやすくないから、ただのほのぼの好きが見に来て発狂してるんだろう

面白い、続きはよ

こんなんが面白いとか言うやつはID変えて自演してるんだろうね

能力バトル物は 少年 物の華 つまりそういうことなのでそっとじが正解だよ

スレタイから想像できないからしゃーない

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