ガヴリール「修行で自分を変えろ?」 (13)
ある日
ガヴリール「…………」カタカタッ
ヴィーネ「ガヴ。あんた、休みなのにネトゲばっかして良く飽きないわね」
ガヴリール「好きなもんだし、のめり込むと楽しくて仕方ねぇんだ!」
ラフィエル「あらあら、完全にネトゲ中毒者になってしまったんですね」
ガヴリール「なんとでも言え。これが私のスタイルだからな!」ドヤッ
サターニャ「カッコつけてる所悪いんだけど、それスタイルでもなんでもないわよ…」
ガヴリール「………」カタカタッ
サターニャ「私の発言だけ無視しないで、何か言ったらどうなのよっ!?」
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…………………………
ヴィーネ「はぁー、ガヴには困ったものね。せっかくの休みだからどこか遊びに行こうって誘いに来たのにイベントがあるから動きたくないだ、なんて…」
ラフィエル「う~ん。実は最近、天界の方でもガヴちゃんが駄天使になったって問題が浮上してまして……このままですと天界に強制送還される可能性もあります」
ヴィーネ「えぇっ!? じゃあ、ガヴが心変わりしないと大変なことになるんじゃないの!?」
サターニャ「でも、あのガヴリールが心変わりするなんて、100%無理よ…。」
ラフィエル「下界の娯楽に毒されてますしね」
ヴィーネ「何かいい方法はないのかしら?」
サターニャ「いい方法って言われてもねぇ…。そもそも、あいつは雑念やら煩悩だらけだし、まずはそこを捨てない限りhラフィエル「それですよ、サターニャ!!」
サターニャ「えっ!?」
ラフィエル「よく考えてみましたら、ガヴちゃんは雑念と煩悩であふれてます。ですので、それらを全て捨てれば、きっと心境に変化が見られると思います!」
ヴィーネ「そ、そうね! あれ、でも…ガヴがそう簡単に全てを捨てきることってできるのかしら?」
ラフィエル「一つだけあります。」
ヴィネサタ「えっ!?」
ラフィエル「修行です!!」
ヴィネサタ「「修行っ!?」」
ラフィエル「私が調べた下界の雑学によりますと、人間の中には昔から一切の欲望を断って心身を鍛練・浄化する宗教的行為を行う者がいるとされ、それを俗に修行というらしいんですよ!」
ヴィーネ「いわば、仏教における精神の鍛錬に関する用語の一つね。」
サターニャ「なんで、ヴィネットが知ってるのよ?」
ヴィーネ「私もそれなりに人間界の雑学は調べたし、それくらいは分かるわよ」
サターニャ「そう…」
ヴィーネ「確かに修行なら、ガヴを変えるには良い薬にはなるわね!」チラッ
ラフィエル「ちなみに修行の場は山奥が適任だと言われてます」チラッ
サターニャ「ちぇっ、私はガヴリールを変える協力は嫌々だけど、乗りかかった舟だから特別よ!」チラッ
ガヴリール「………」カタカタッ
~とある山奥~
ガヴリール「」ポカーン
ヴィーネ「ガヴ、ラフィの神足通でせっかくここまで来たんだから、しっかりと修行して心変わりしてから帰るわよ?」
ガヴリール「おいっ!!!」
ヴィーネ「なに?」
ガヴリール「ここはどこだよ!?」
ラフィエル「適当な山奥を設定して来ましたので、分かりません♪」ニコリ
ガヴリール「ってか、早く帰せよ!! いきなり連れ出すから、ノートパソコン置いてきちゃうし、それにイベントもまだあるんだぞ!?」
ラフィエル「嫌です♪」ニコリッ
ガヴリール「はぁっ!?」
サターニャ「さぁ、ガヴリール、この大悪魔サタニキア様が直々に付き合ってあげてるのだから、さっそく修行を始めるわよ!」
ガヴリール「おい、待ってて!」
サターニャ「ん、何よ?」
ガヴリール「修行、なんて馬鹿げたもんやらねぇぞ!! 大体、自分で言うのもあれだが、私は変わる気なんて一切ないし、もしやったとしても変われる訳ねぇだろがっ!!」
ラフィサタヴィーネ「「「…………」」」
ガヴリール「わかったら、さっさと帰せ!!!」
サターニャ「まったく、しょうがないわね。あまり、出したくはなかったけど、ラフィエル…あの事を?」
ラフィエル「はい♪ ガヴちゃん?」
ガヴリール「なんだよ…?」
ラフィエル「選んでください。ここで修行して私たちに鍛えられるか、それともすぐにでもゼルエルさんに来て頂き、天界に送り返してもらった上でゼルエルさんのもとで一から鍛え直してもらうか、を?」
ガヴリール「な、なんだとっ!!??」
ヴィーネ「もし、ここで修行するのが嫌だったら、ゼルエルさんを呼ぶしかないって事よ、ガヴ?」
ガヴリール「な、なんだよそれっ?! おい、どうしてそこで姉さんの名前が出てくるんだよっ!!!」
サターニャ「あんたが拒否することも考慮した上での選択肢よ。」ニヤニヤ
ヴィーネ「どうするの~、ガヴ~♪?」ニヤニヤ
ラフィエル「うふふっ…」ニコニコ
ガヴリール「お、お前らあぁ………」
ラフィサタヴィーネ「「「」」」ニヤニヤニコニコ
ガヴリール「あぁーーもう、分かったよ!!! やればいいんだろ、やればーーー!!!!!」
ヴィーネ「やる気になったのね、ガヴ!」
サターニャ「まぁ、姉の話を出せば、こっちに応じるとは思っていたけど…」
ガヴリール「当たり前だ。姉さんに鍛え直されるなら、まだお前らに鍛えて貰った方が大分、マシだ!!」
ヴィーネ「さりげなくゼルエルさんのこと否定したわね、あんた…」
ラフィエル「でも、無理はありませんよ。この私もゼルエルさんの恐ろしさは熟知してますし」
ガヴリール「で、まずは何をするんだよ?」
ヴィーネ「滝行よ!」
ガヴリール「滝行?」
ラフィエル「滝に打たれることです。良い鍛錬になるそうですよ♪」ニコリ
ヴィーネ「その前に修行用の服に着替えなさいよ?」スッ
ガヴリール「わーったよ。」
滝「」ドドドドドドドドドドドドッーーーーーーーーーー
ガヴリール「マジかよっ!? 流石にヤバいだろ!!」
サターニャ「いいから、やりなさいよ!」グイッ
ガヴリール「偉そうに言うなよ…。ったく……」トボトボ
ガヴリール「ひええええぇぇぇぇーーーーー、ちめてぇーーーーーっ!!!???」バシャバシャ
サターニャ「わぁ…冷たそうだし、寒そうね…」ゾワゾワ
ラフィエル「これも心を少しでも入れ替える為です!」
ガヴリール「うぅっ…風邪引きそうだ……」ブルブルッ
ヴィーネ「さぁ、ガヴ、次は火渡りよ!」
ガヴリール「寒さの次は、熱さかよっ!?」
メラメラメラメラッ
ガヴリール「マジでこの炎の上を素足で渡るのか…」
ラフィエル「はい。日頃、知らず知らずに犯している罪を焼き祓うとされ、心身共に清めて生まれ変わると言われてます!」
ヴィーネ「魔界でも同じような場所があったわね」
サターニャ「あー、あったあったわ」
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