【正直1人1人の名前と顔が一致しないよって人のためのトレーナー4姉妹紹介】
麗…28歳。マスタートレーナー。凛々しいポニーテール。「P殿」というストイックさを感じさせる呼び方からもわかるように、竹刀とタオルがよく似合う熱血な人。昔はアイドルを目指していた節がある。趣味はスポーツドリンクの自作であり「まあ飲めや」としばしば勧めてくる。
デレステではスキル上げの性能が高く、レベル10を目指す時はほぼ必須。けしからんタンクトップばかりを着ているために巨乳に見えるが実はB82の落ち着いた美乳。
聖…26歳。ベテラントレーナー。デレステのコミュで「トレーナー」として1番よく出てくる人。見慣れてしまったために突っ込まれることは少ないが着ているシャツのデザインはダサ…個性的。台詞に「!」がよく付き、口調も1番厳しい。反面、モバマスでは親愛度マックスになると「駄目だ。駄目だ」と言いながらデレてくれる正統派のツンデレ。すっごいチョロそう。
デレステでは数量がそこそこ確保しやすく低レベル時のスキル上げでよくお世話になる。姉より大きなB83。
明…23歳。トレーナー。ライオンのような姉、虎のような次女と違って猛々しさがない正統派美人で言葉遣いも丁寧。私服、口調と共に清楚系だが、中身はがっつり体育会系というギャップが魅力的。恥ずかしがり屋なのも素晴らしい。さらには水着姿を披露しておきながらカナヅチという属性まで獲得しており隙がない。
デレステではスキル上げの性能がなく、またルキトレちゃんだけでもレベル上げは十分なのでレッスンの使用頻度が最も低いと思われる。4姉妹の中ではやや影が薄いが、それに反比例するかのようにB84と姉妹の中では最大サイズを誇る。すごいおっぱいだ。
慶…19歳。ルーキートレーナー。ジム通いが趣味の童顔現役学生。あろうことか「秋風に手を振って」のイベントコミュでは主役級の扱いで、最後は擬似告白まで達成する超高待遇を受けた。未熟なトレーナーという属性ゆえか「トレーナー」として出番の多い聖と違って、「慶」個人として出番をよく獲得している。可愛い。もうアイドルになればいいんじゃないかな。姉たちに比べてやや物足りなさを感じるB77の微乳。だがそれがいい。
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(事務所)
P「ふぁぁぁ…眠っ…何かやることないかなぁ…」ボ-ッ
ツンツンツ-ン
幸子「…」
幸子「あの…プロデューサーさん? 暇だからといってボクの頬っぺたを雑にツンツンするのはやめてもらえませんか?」
P「ああ、ごめんよ」グリグリ
幸子「人差し指で頬っぺたをグリグリもしないでくださいっ! ごめんと言いつつ反省の色が一切ないじゃないですか!」ガ-ッ!
P「この程よいプニモチ感がクセになるんだよなぁ。ブームの時に無限プチプチを押し続けていたのを思い出…ってアイタタタタッ! 噛むな! 人差し指を噛むなァァァァァ!」
幸子「グルルルル」ガシガシ
P「目の色が『ナルガクルガ』の赤いエフェクトに変わってる! すなわちキレてる! 許してェェェェ!」ブンブン
幸子「キシャ-!」ガシガシ
カチャ
麗(長女・マスタートレーナー)「おはよう、プロデューサー殿。輿水のレッスンについて話したいことがあるのだが、いま大丈夫だろうか?」
P「アイタタタタおはようございます。麗さん。いいですよ。『捕まってはいけない24時間耐久鬼ごっこレッスン』でも導入しますか?」
幸子「よくもまあ本人の目の前でふざけたことを言えますね」ペッ
麗「却下だ」
幸子「当然です」
麗「『笑ってはいけない24時間耐久ダンスレッスン』なら検討しよう」
P「では、それで!」グッ!
幸子「マストゥレェッ!」
麗「まあ…今のは冗談だ」
P「またまた~。去年の正月に真面目に導入しようとしてたじゃないですか」
麗「そうだったか?」
P「すっとぼけますねー。ははは」
麗「ふふふ。キミはよく覚えているな」
ハッハッハッ
幸子「仲良いですね」ケッ
麗「まあそれはさておき。輿水のレッスンはもう少し体力の強化に努めた方がいいと思っているんだ。身体を張る仕事が急増しているからな。そこでスケジュールとの兼ね合いを考えながら、輿水に負担をかけないことを第一に話し合いたい」
P「わかりました。じゃあ、ちょっと隣の部屋で話し合いましょうか」
P「幸子悪いな。仕事してくるよ」
幸子「ふん。また後で構ってくださいよ」
P「この寂しんぼめ」
幸子「うるさいです。早くボクのために仕事してきてください」
テクテクテク...パタン
幸子「…はぁ」
カチャ
ちひろ「あら、幸子ちゃん。ぼっちですか?」
幸子「ちひろさんはボクの心をナイフでえぐり取りたいんですか? 言葉をオブラートに包めとまでは言いませんが、せめて普通の言い方をしてください」
ちひろ「幸子ちゃんはロンリーガールですね」
幸子「そこは『1人ですか』でいいんですよ。孤高を気取ってるわけでもありませんから。っていうか、もォォォォォ開始早々ツッコミの役割をボクにぶん投げないでくださいよ!」
ちひろ「荒ぶってますね」
幸子「誰のせいだと思っているんですか。まったくもう…プロデューサーさんはマストレさんとキャッキャしててなんかイラッとしますし…ていうか、あの仲の良さは一体何なんですか?」
ちひろ「決してふしだらな関係ではありませんよ」
幸子「その余計なひと言が疑いを招くって自覚してますか?」
ちひろ「あの2人は同じ大学出身の同期なんです。プロデューサーとトレーナーという関係もあってお互いに良き相談相手になっているみたいですよ」
幸子「なるほど…ま、まあ、でも所詮は『相談相手』です。ボクは気になんかなりませんけどね」
ちひろ「幸子ちゃん。こういう話があります」
幸子「…なんです?」
ちひろ「友達に恋愛相談を重ねるうちに相談相手が好きになっていた、と」
幸子「何が言いたいんですかっ!」ギャ-!
(しばらくして)
カチャ
P「戻りました」
幸子「おかえりなさい! さあ! ボクを構ってください!」バ-ン
P「後でな」グイ-
幸子「雑っ!」
ちひろ「お疲れ様です。プロデューサーさん。お話は終わったんですか?」
P「ええ。幸子の休日を増やして、代わりに短い時間で厳しいレッスンをしていく方針に決めましたよ。学業との両立、体力的な面を考えたらそれがベストだと思うので。ええと…明ちゃんとも相談があるから来てくれって連絡入れたはずだったけど…」
カチャ
明(三女・トレーナー)「こんにちは~。プロデューサーさんはもう来てますか」
ちひろ「ちょうど来ましたね」
P「そうですね。明ちゃんこっちこっち」
明「おはようございます。相談というのは何でしょう?」
P「ああ、うん。さっき電話でチラッと話したと思うけど、幸子のレッスンの方針が決まったんだ。だからそれを元にして明ちゃんがレッスン内容を考えてもらえる?」
明「え、私が内容を1から考えていいんですか?」
P「うん。麗さんも『今の明なら一任しても大丈夫だろう』って太鼓判押してたよ。俺も信頼してるからよろしくね」
明「(し、信頼…!)」
明「...はい、任せてください先輩っ」
幸子「え?」
P「明ちゃん。仕事中は先輩呼びは駄目でしょ」
明「す、すみません~! つ、つい反射的に…///」
P「ははは」
幸子「あの...2人とも待ってください?」
P「うん?」
明「どうかしましましたか。輿水さん?」
幸子「先輩って何ですか? プロデューサーさんとトレーナーさんはどういう関係なんですか?」
明「私とプロデューサーさんは中高一貫の学校で同じだったんですよ。それに互いに陸上部の長距離走の選手だったので、よくお世話になっていたんです。練習メニューの相談をしたり、フォームの確認をしてもらったり…長い付き合いなんですね~♪」
P「ということ」
明「だから…未だに先輩呼びしちゃって///」エヘヘ
P「大学は違ってたのになぁ」
明「それでも。私にとって先輩はいつまでも先輩ですから♪」
幸子「へぇ」グルルルル
P「どうした幸子。なんだかキレた『ティガレックス』みたいな顔してるけど?」
幸子「フウ゛ウ゛ンッ!」ガシガシ
P「痛い! 何をする!」
幸子「ふーん! 何でもないです! それよりボクを構ってくださいっ!」
P「だから今からまた仕事だっつの」ペシッ
幸子「ヘグッ!」
明「行きましょうか。プロデューサーさん」
P「だな」
スタスタスタ...カチャ
幸子「ぐゥゥゥゥンッ! 何ですかこの仕打ちはァァァァァ!」
ちひろ「絆創膏と消毒液ならありますが使いますか?」スッ
幸子「肉体的な怪我はしてませんからンなもん使いませんよっ! 見てたらわかるでしょうがっ!」
ちひろ「なら。あかちんはどうです?」スッ
幸子「いりませんってば! ていうかよくそんなもん持ってますね!?」
ちひろ「ばーぶー。まま…まま…」
幸子「それは赤ちゃんっ!! どこの28歳児なんですかっ!!」
ちひろ「荒ぶってますねぇ」
幸子「誰のせいだと思ってって…これ2回目ですよね!? 繰り返さないでくださいっ!」
幸子「それよりどうして! 『憧れの先輩☆』的な甘酸っぱいシチュエーションを見せつけられなければいけないんですかっ!」バ-ン!
ちひろ「麗さんは『気心の知れた友人』と受け取ることも出来ますけど、明ちゃんは露骨ですもんねー」
幸子「だから腹立たしいんですよ。まったく…プロデューサーさんもプロデューサーさんです。アイドルを優先させるべきじゃありませんか…」ブツブツ
ちひろ「いままさに幸子ちゃんのために仕事しているんですよ」
幸子「…知ってます」フン
(しばらくして)
カチャ
P「戻りましたー」
幸子「構」
聖(次女・ベテラントレーナー)「プロデューサー。少し相談に乗ってもらいたいことがあるのですが…仕事の後にいいでしょうか?」ニュッ
P「いいよ。軽く飲みながら話そうか」
幸子「今度はあなたですか次女ォ!」
聖「感謝します。ただ、姉にも明たちにも知られたくはないので…どこかのお店で飲みましょう。私が予約しておきますね」
P「じゃあ、よろしく。聖」
聖「ええ。ではまた帰りにここにきます」
テクテクテク...パタン
幸子「構ってくださいっ!」バ-ン!
P「まだ仕事あるからまだ待ちなさいっての」グイ-
幸子「酷いっ! ベテラントレーナーさんとは話したのに!」ヒ-ン
P「いやいや。ちょっとした約束をしただけでしょうが」
幸子「むむむ…プロデューサーさん。ベテラントレーナーさんとはよくお酒を飲むんですか?」
P「うん。結構頻繁に2人で飲んでるかな」
幸子「2人だけでですか!?」ガ-ン!
ちひろ「聖さんが入社した頃の教育係はプロデューサーさんでしたよね」
P「また昔のことを引っ張り出してきましたね。まあ、教育係といっても聖は真面目でしたし、物覚えが早かったので俺が教えたことなんてあんまりなかったですよ。あっと言う間に俺無しでも仕事ができるようになりました」
ちひろ「そうだったんですか? 毎日べったりだったような気もしますが」
幸子「ベッタリ!?」ガガ-ン!!
P「ベッタリというか新人期間が終わるまで毎日一緒に飲んでいただけですよ。聖がテキパキちゃっちゃと仕事を終わらせるもんですから、自然と定時上がりになって『このまま飲みに行きましょう』と誘われてたんです。自分から誘うくせに聖はあんまりお酒が得意ってわけではなかったんですけど」
幸子「教育係…ベッタリ…毎日一緒…!」ワナワナ
P「4姉妹の中で麗さん、明ちゃん、慶ちゃんとは結構前から親しかったんですけど…聖とだけはちゃんと話したことがなかったのでいい機会ではありましたよ。知ってます? 聖は酔うと泣き上戸になるんですよ」
ちひろ「へえ。初めて知りました」
P「聖と飲むのは面白いですよー。姉妹のぶっちゃけ話をよくしてくれますし」
ちひろ「それは面白そうですね。今度は私も行きます」ニタリ
P「どうぞ。一緒に飲みましょう」ニタリ
幸子「では私も」
P「こら未成年」ペシ
幸子「私もプロデューサーさんと朝まで飲んでだべってしたいですよ!!」
P「20歳になったらな」
幸子「グゥゥゥ! このクソ真面目っ! アイドルのことを第一に考える人格者!」
ちひろ「一見けなしているようで褒めてますね」
P「前にも慶ちゃんに似たような反応されたなぁ…『19歳なんだから子ども扱いしないでください!』って」
幸子「…」
幸子「そういえばプロデューサーさん。サラッと『慶さんとも昔から知り合い』みたいなことを言ってましたけどどういうことなんですか?」
P「え? ああ、俺、慶ちゃんの家庭教師をやってたんだ」
幸子「か、家庭教師ぃ!?」ガ-ン!
P「慶ちゃんの高校受験の時だったかな。明ちゃんに『うちの妹が成績が伸びないことを悩んでいるから教えてあげてほしい』って頼まれたから週2回受験勉強の面倒を見てたんだよ。家近かったし」
幸子「高校受験ということは…14歳…ボクと同い年の頃…」ブツブツ
ちひろ「美人4姉妹と仲良しとかどこのハーレム漫画出身なんですか。あなたは」
P「仲良しといいますか兄妹のような関係といいますか…」
ちひろ「あちらも兄妹だと思っているといいですね」
P「何か含みのある言い方ですね」
幸子「プロデューサーさん! ボクの勉強も付きっきりで見てくださいっ!」バーン
P「幸子は真面目に勉強してて成績いいじゃん。これからも自力で頑張れよ」ヨシヨシ
幸子「フフーン、当然です! もっと撫でてください! …ってそうじゃないんですよっ!!」ギャー
P「さっきから何で叫んでるんだよ。幸子は」ガシッ
幸子「まさかのヘッドロック! 痛い、痛いですっ! 優しさをボクにぃ!」
カチャ
慶(四女・ルーキートレーナ―)「こんにちは。プロデューサーさんいますか♪」
P「噂をすれば慶ちゃんだ。ここにおはしけるぞよ」
幸子「自分に尊敬語使ってるんじゃねえですよ!」
慶「ちひろさんも幸子ちゃんもこんにちは。午前中のレッスンが終わったので報告に来たんです」
P「お疲れ様、先生。麗さんは今いないから休憩に入っちゃっていいよ」
慶「せ、先生だなんて大げさです。まだ学生の未熟者ですから」
P「ははは。でも有香は褒めてたぞ。熱心で指導もわかりやすいって」
慶「…そうだったんですか。有香さんったら♪」
P「さすが先生! 可愛い!」
慶「も、もうっ! か、からかわないでくださいよ! 先生っ!」
P「ははは」
幸子「せ!?」
慶「あ、つい…!」ハッ
ちひろ「説明しよう! プロデューサーさんはかつて慶ちゃんの先生だったんです!」ドーン
幸子「さっき聞きましたよ! 誰がリピートしろと頼んだんですか!」
ちひろ「慶ちゃんがここに通い始めた頃は『先生、先生』とベッタリでしたねえ」
P「そうでしたねー。慶ちゃん。さっきも同じこと注意したけど仕事中は『プロデューサー』呼びを徹底させてね」
慶「すみません…でも、同じことを注意したって誰にですか?」
P「明ちゃんだよ。あの子も時々『先輩』呼びが出てくるからさ」
慶「へぇ…あざといですね」ハイライトオフ
幸子「どの口が」
慶「まったくもう…明お姉ちゃんったら、いつも天然を装ってるんだから…」シュッシュッ
ちひろ「おもむろにシャドーボクシングを始めましたね」
幸子「プロデューサーさんは姉妹の間にさえ紛争を招いてしまうんですか」
慶「こうきたら…こうっ!」シュッシュッ
P「パンチにスナップが利いてるなぁ」
慶「あ、ところでプロデューサーさんは休憩いつなんですか?」
P「あと15分くらいしたら入れるかな」
慶「じゃあ、食堂で待ってます。一緒に食べましょう♪」
P「オッケー」
幸子「ボクも一緒に!」
ちひろ「では、私も。せっかくですし慶ちゃんから話を聞きたいですから」
慶「ちっくしょ…もちろん歓迎しますよ♪」
幸子「かろうじて呑み込んだ言葉が露骨ぅ! しかし嫌がられても地獄の果てまでついていきます!」
(食堂)
幸子「ああ、突っ込み疲れでお腹が空きました」ムシャー
P「幸子はまたハンバーグ定食か。柚もそればっか食ってるんだよな」ムシャー
幸子「これが美味しいんですよ。ていうかプロデューサーさんは焼き魚定食ばかりじゃないですか」
P「これが美味いんだよ」
ちひろ「いいですよね。魚は♪」バーン!
P「ええそうですね…って何故ちひろさんの前にはえらく豪勢な御膳が置いてあるんですか! そんなメニューうちの食堂にはなかったでしょう!」
ちひろ「重課金者のみが注文できる裏コースの割烹料理なんですよ。そこそこお値段が張りますけど」
P「『そこそこ』がどのレベルなのか怖え」
慶「ふふ。みなさん仲良しですね」
幸子「慶さんはお弁当ですか」チラッ
慶「ええ。スポーツ栄養学を学んでいるので勉強の一環としてお弁当を作っているんですよ。見た目が野暮ったいのがたまに傷ですけどね」
ちひろ「そんなことありません。美味しそうですよ」ムシャー
幸子「御膳をつつきながら褒めても嫌味にしか聞こえない」
P「慶ちゃんのご飯は美味しいんだよなあ」
慶「よければまたうちに来てください。ご馳走しますよ♪」
幸子「また…うちに!?」
P「ああ。俺、時々、青木家で飯食ってるんだよ」
幸子「ちょ! 慶さん! プロデューサーさんに手料理を振る舞っているんですか!?」ガーン
ちひろ「その話詳しく」ズイッ
慶「先生には家庭教師としてよくお世話になっていたので…そのお返しになればと料理の勉強を始めたんですよ。授業の後はいつもご飯を食べていってもらってました」
慶「無事入試に合格した後も、時々、うちに来てもらったり、私がご飯作りに行ってあげていたんです♪」
幸子「お、お、押しかけ女房気取りですかぁぁっン!!?」
P「最初は正直引くくらいマズかったけどね。味噌汁濃かったし、味付けは薄かったし」
慶「む、昔の話です! 忘れてくださいっ///」
幸子「ぐぅぅっ…いちゃつきやがって…!」ゴゴゴゴ
ちひろ「得意料理は何なんですか?」
慶「和食全般です」
ちひろ「わぉ相性ピッタリすごい偶然。まるで誰かさんの好みを熟知したうえで得意料理にまで昇華させたようです。疑念はそれはさておき、いいお嫁さんになれそうですねー」
P「どんな時でも『ささみ』料理を少なくとも1品はぶち込んでくる高タンパク質信奉者なのがたまに傷ですけど、そうですねー」
慶「え、えへへ…そうでしょうか…///」ニマニマ
幸子「ァ!」(声にならない雄たけび)
テクテクテク…
聖「おや、珍しい面子で食事をしていますね。私もご一緒していいでしょうか?」ニュッ
慶「!」
P「どうぞ。聖は仕事終わったの?」
聖「ええ、一区切りついたところなんです。失礼します」スッ
慶「お、お姉ちゃん。いつもはもう少し遅い時間に食べてるんじゃ…!」
聖「プロデューサーとお前が一緒に食事を摂っていると匿名のT.Sさんから連絡が来たんだ。水臭いじゃないか。私を誘わないなんてなぁ」ニタリ
慶「(くっ…! 聖お姉ちゃんはいっつも嫌なタイミングでくるんだから…!)」
幸子「千川ちひろさん。T.Sさんって誰なんでしょうね」
ちひろ「さあ皆目見当がつきません」
幸子「すっとぼけますねえ」
ちひろ「嫌ですねもう心外です。やめて下さい。その口ぶりではまるで私が人の恋路を引っ掻き回してその様子を楽しむ悪趣味な天使のようじゃないですか」
幸子「天使という部分以外は寸分違わず何も間違っていないじゃないですか。でも、今回に限ってはナイスです。最高です。ありがとうございます。桃鉄で他のプレイヤーに『キングボンビー』が取り憑いたような気分ですよ」
ちひろ「もしかして褒め殺しですか?」
幸子「安心してください。褒めてません」
聖「そういえば先ほど慶の料理のことを話していたようですが…とっておきのエピソードがあるんです。聞きたいですか?」ニタリ
慶「ちょ! 聖お姉ちゃん!? 何の話をするの!?」
ちひろ「はいっ! はいっ! 聞きたいです!!」バッ
幸子「フフーン。ボクも是非お聞きしたいですねえ♪」
P「面白そう」
慶「せ、先輩まで!?」
聖「では、ごほん…慶は料理を始めた頃に一冊の本を購入したんです。それを家宝のように大事にして書いてあることすべてを世の真理であるかのように吸収していきました」
P「料理本ならいいんじゃないの?」
聖「ええ、確かにレシピだけなら問題ないのですが…冒頭に書かれた『著者の心構え』までも信じ込んでしまったんですよ」ニタリ
慶「あー! その話ヤメテ! 聞こえない! 聞こえない!」
聖「その著者がなかなかアクの強いタレントでして…『ウサギの国からやってきた万能メイド』のキャラクターで通していたんです。料理はおばあちゃんが得意にするようなゴリゴリの和食だったんですがね」
幸子「どこかで聞いたことのあるような人の話ですねえ」
ちひろ「どこのミミミンなんでしょうねえ」
聖「そのウサギメイドは『料理は愛情をこめて初めて完成する』と書きました。ただ、どのように込めるのかは書いていなかったので、慶は…くくく…なんと料理が完成するたびに『チュッ』と投げキッスをしていたんですよ。それが愛情を込めることだと思い込んでいたみたいで」
慶「ああああああああああああッッ///」ジタバタジタバタ
幸子「あはは。カワイらしいですねえ。ボクほどではありませんけど」
P「可愛い可愛い」
幸子「今のは聞き捨てなりませんよプロデューサーさん! ボクとどちらがカワイイですか!」カッ!
P「面倒くさいな」ガシー
幸子「ぐのォォォォォ! 頬っぺたを鷲掴みされているッ!」
ちひろ「慶ちゃんは本当に可愛らしいですねえ」ピッ
慶「ちょっと待ったちひろさん!? いま録音していませんでしたか!?」
ちひろ「脅は…ごほん。今日という日の記念に」
慶「おい待ていま『脅迫』って言いかけましたよね。聞き逃しませんでしたよ緑ぃ!」
ちひろ「慶ちゃんは逸材なのでキープしておきたいんですよ」
慶「開き直らないでください!!」
P「ははは。でも、もうさすがに今はやってないんでしょ」
慶「え、ま、まあ…と、と、当然デスヨ…」
聖「先週、プロデューサーがうちに来たときはやってましたよ」
慶「姉グオラァ!」ガシー
聖「ほう。やるつもりか?」ガシー
慶「ひぃぃぃぃ! や、やってやんよぉぉぉぉ!!」シュッシュッ
(しばらくして)
慶「スンスン…もう聖お姉ちゃんなんて嫌い…」グズッ
幸子「け、慶さん。元気を出してください」ヨスヨス
幸子「(ここまで落ち込まれるとさすがに不憫に思えちゃいますね…)」
聖「姉より優れた妹などいない」バーン
P「慶ちゃん大丈夫?」
慶「先生! 聖お姉ちゃんがいじめるんです!」ダキッ!
聖「!?」
幸子「!?」
ちひろ「あらまあ♪」
慶「怖いですー。しばらくこのままでいさせてくださいー」ボウヨミ
P「よすよす」
聖「おい…慶…随分とふざけた真似をするじゃないかァァァン!?」ゴゴゴゴゴ
幸子「ホンットにあざといですねぇ…! 耳垢ほどでも同情したボクが馬鹿でしたよ…!」ゴゴゴゴゴ
慶「お二人とも嫉妬は見苦しいですよ。あ、そうだ思い出した。聖お姉ちゃんは中学2年生の頃、急にブラックコーヒーを飲み始めたよね」
聖「あぁん? 唐突に何の話を」
慶「趣味が『ディトレード』って言いふらしている辺りからわかると思うんですけど! この人厨二です! 自分の部屋に『社長椅子』を設置してよくクルクルしてます!」
聖「!?」
慶「この前も朝日が昇るのを窓から眺めながら1人でワイングラスを掲げて『乾杯…!』って呟いてました! 私、こっそり見てました! 誰に乾杯してたんですかねぇぇぇ!」
聖「グオラァァァァッ///」ガシー
慶「へんっ! 人の恥ずかしい秘密を暴露しておいて自分だけが無傷でいられると思わないでよね! バーカ! グラスの中身はスタドリでした!」
ちひろ「ついでに先週、ビットコインで大損してますよね♪」
聖「なぜそれを!?」ガーン!
P「え、先月自信満々に『時代はビットゥコインですよ』って妙にいい発音で言ってなかった?」
ちひろ「それは若干の儲けを得て調子に乗っていた頃ですね」
聖「ああああああああっ!!! 忘れてくださいぃぃぃぃぃっ///」ギャー
幸子「…」
ちひろ「幸子ちゃんもこの前、風船ガムを膨らませて顔面いっぱいに暴発させてましたよね♪」ポンッ
幸子「あなたはどこから人の恥ずかしいエピソードを仕入れてくるんですか」
(しばらくして)
ちひろ「いやあ。和やかなお昼でしたね」
幸子「節穴ァ」
P「普段はもうちょっと仲がいいんだけどなあ。どうしたんだろう」
ちひろ「皆目見当もつきません」
幸子「もう突っ込みませんよ。それはさておきプロデューサーさん。ボクを甘やかしていいですよ!」バーン
P「お昼が終わったら仕事だよ。つーか、幸子もレッスンだろ」
幸子「ああ…そうでした…」シューン
P「後でレッスン見に行くから頑張れよ」
幸子「!」
幸子「ふ、フフーン! やはりプロデューサーさんはカワイイボクのことを放ってはおけないんですね! 当然ですがね!」
ちひろ「ちょっろいですねえ」
幸子「うるさいです! 嬉しいもんは嬉しいんですから!」
カチャ
明「失礼します。輿水さんは…あ、いた! レッスン時間もう過ぎてますよ!」カッ!
幸子「ひっ! す、すみません! すぐ行きます!」
P「明ちゃん。厳しめに」
明「はい♪」
幸子「ちょぉ!!」
ガシッ…ズリズリズリ…
イヤァァァァァァァァァァ!!
(しばらくして)
カチャ
P「幸子ー。レッスンはどうだー?」
麗「私も見に来たぞ」
幸子「」
P「へんじがない、ただのしかばねのようだ」
明「あ、お疲れ様です、先ぱ…じゃなくてプロデューサーさん♪ 麗お姉ちゃんも来たんだ」
麗「レッスン内容を見させてもらおうと思ってな。ついでにドリンクの差し入れだ。飲め。輿水」
幸子「あ、ありがとうございます…いただきます…」グビグビ
幸子「…ンンッ! 即・復・活ですっ!! 力が湧いてきましたァー!」ガーッ
P「相変わらず麗さんのドリンクは効きますね」
麗「これに人生をかけているからな」
P「人生て」
麗「冗談だ」
明「はいこれがメニューだよ。どうかな?」
麗「ふむ…」ペラペラ
麗「いいじゃないか。これなら私が口出しすることもあるまい」ウン
明「やったっ」
P「もう明ちゃんも1人前だね」
明「ありがとうございます♪」
麗「あまり褒めてもらっては困るな」
明「いいじゃない。たまには」
幸子「そうです! 褒めるのは大切ですよ! 人は褒められて伸びるものなのです!」カッ!
P「力強い主張だ」
幸子「だからプロデューサーさん! もっと褒めてください!」バーン!
P「よし。レッスンを頑張ったご褒美に腹筋40秒のメニューを追加だ」
幸子「プロデューサーさん、ボクはボディビルダーではありません。『筋肉の獲得』はご褒美になりませんよ」
P「はい。飴ちゃん」グイッ
幸子「ふん。こんなものでボクをが満足するとは思わないでくださ…んまーっ」コロコロ
明「先輩! 先輩! 私にも!」
P「ほい」グイッ
明「ん~、美味しい♪」コロコロ
ちひろ「無理やり口に飴玉を押し込むという変わったプレイを公衆の面前でさらけ出すなんていい趣味してますね」
P「言い方」
麗「…」
P「麗さんも欲しいですか?」
麗「い、いや…私は別に…」
ちひろ「げへへ。素直になれよォ」
麗「くっ! 触れるなゲスめっ!」
P「おらァ! 大人しく舐めやがれェ!」グイッ
麗「そ、そんな糖分の塊など舐められるわけ…グァァァァァァ甘いッ!」コロコロ
P「どうです?」
麗「うむ…久しぶりに舐めたが美味しいものだな」コロコロ
P「でしょう」
幸子「仲良いですねえ」
明「そうですね。手榴弾を間に投げ込みたいくらいです♪」
幸子「素敵な笑顔で何を言っているんですか!」
明「先輩は私のものですよ」ハイライトオフ
幸子「アッ、これ三女も」
(夕方)
P「ふぃー。仕事終わり。帰ろう」
幸子「構!」
P「今から飲みに行くんだ。また明日」
幸子「はぁぁん!? いいんですか? めそめそしますよ? しくしく泣きますよ? 1人でがんがん壁を叩き、プロデューサーさんへの恨みつらみを並べたて」
P「お疲れ」
スタスタ…パタン
幸子「…」
幸子「ン゛ン゛ーーーーッ!!」バーン!
ちひろ「振られちゃいましたね」
幸子「ン゛ン゛ーーーーッ!!」
ちひろ「鬼のような表情をしながら『ブリッジ』をしても何も変わりませんよ。ていうかパンツ見えてます。桃色」
幸子「見られて困る人がいないので構いませんッ!」ギャー!
ちひろ「まあ…聖さんが先に約束していましたし、仕方がないですよ。ご馳走しますから私と一緒にご飯を食べに行きましょう」
幸子「…」
幸子「ありがとうございます…ちひろさんのこと、ずっとただのゲスだと思ってました…」グスッ
ちひろ「いいんですよ。さあ、お店は予約してあるんです。行きましょう♪」
ちひろ「あ、そうだ。他にも誘っている方々がいるんですがいいですか?」
幸子「構いませんが…誰です?」
ちひろ「どうぞー♪」
カチャ
麗「…」ハイライトオフ
明「…」ハイライトオフ
慶「…」ハイライトオフ
幸子「アッ」
ちひろ「どうかしましたか♪」ニコリ
幸子「あ、あの…どうしても外せない用事を思い出したのでボクは遠慮しておきますね」
ちひろ「あら。それは残念です」
幸子「ええ、では」
カチャ…パタン
テクテクテク…
幸子「(プロデューサーさん…ご愁傷さまです…)」
ちひろ「さあ、いきましょう。場所は特定しています♪」
麗「よし」ハイライトオフ
明「はい」ハイライトオフ
慶「ええ」ハイライトオフ
(飲み屋)
P「ここの料理美味しいなあ」ムシャー
聖「でしょう。他の人はあまり連れてこない隠れ家のような場所なのですが…ぷ、プロデューサーは特別です。一番お世話になっていますから」
P「それは嬉しいなあ。ところで相談って?」
聖「ああ…いえ、そ、その…私もそろそろいい歳なので…最近、先のことを考えていると言いますか…///」
P「?」
聖「あ、あの…プロデューサーは今…付きあ」
「「「席空いてますかー」」」
聖「ものすごく聞き覚えのある声が」
P「いまのって…」
テクテクテク…ピタッ
麗「おや偶然だなプロデューサー殿。それと聖」ニタリ
聖「」
明「偶然ですね~♪ 久しぶりに姉妹水いらずでご飯を食べに来たら…聖お姉ちゃんがいるとは思わなかったなー♪」
慶「しかも先生と一緒にいるなんて想像もできなかったね。どういうことだろうね」
聖「い、いや…その…ただ同僚として飲みに来たというか…」
明「じゃあ、ご一緒しちゃおうかな。隣、失礼しますね~、先輩♪」スッ
P「あ、はい」
慶「私も反対側失礼します♪」スッ
P「あ、はい」
聖「ちょっと待てっ!?」
麗「どうした? 『同僚として飲みに来た』なら問題ないよなぁ。聖?」
聖「くっ…!」
P「ええと…お三方、何やら目が怖いのですが…」
慶「気のせいですよ」ハイライトオフ
明「気のせいですね。聖お姉ちゃんと二人でご飯を食べようとしていたのがちょーっとだけ不公平だなと思っているだけですよ~」ハイライトオフ
P「エー…」
麗「細かいことはいいだろうプロデューサー殿。我々も純粋に疲れを癒しに来ただけなのだから…」ハイライトオフ
聖「…」
聖「ええい! もうお前たちが来ても構うものか! プロデューサー! 楽しみましょう! 飲みましょう!」カッ!
慶「そうです。楽しみましょう♪」ギュッ
P「ちょ」
麗「おい。あまりくっつくな!」カッ!
明「まあまあ。麗お姉ちゃん。今日はじっくりと付き合ってもらう予定なんですから…♪」ピトー
P「お、俺、明日仕事だから早めに帰してほしいナー…なんて」
聖「あ、いまの嘘ですね。明日、プロデューサーは仕事入ってないでしょう」
P「何で知ってるの!?」
聖「スケジュールはきちんと覚えているんです」
慶「先生…嘘ついたんですね?」ハイライトオフ
麗「これは罪深いなあ」ハイライトオフ
明「許しがたいです…♪」ハイライトオフ
聖「罪には罰ですね」ハイライトオフ
P「ちょ」
4人「「「今日は朝まで付き合ってもらいましょうか…♪」」」
P「」
(後日)
P「犯人は?」
幸子「チッヒ」
P「教えてくれてありがとう」ヨスヨス
幸子「フフーン♪」
(さらに後日)
まゆ「ふふふ…♪」
ちひろ「あ、あの。許してもらえないでしょうか…?」ギシッ
まゆ「駄目ですよぉ♪ プロデューサーさん直々に『お願い』をされたので…ちひろさんにはまゆと一緒に一日を過ごしていただきます♪」
まゆ「でも安心してください…もう二度とこんなことにならないように…まゆがちひろさんのこと、付きっ切りで教育して差し上げますから♪」
ちひろ「」
イヤァァァァァァァァァァ!!
終わり
乙
しかしイニシャルで「ち」はCじゃないの?
まあTでもいいんだろうけど
以上です。お読みいただきありがとうございました。
本作はTwitter上で忍宮さん(埼玉Pさん)が呟いたネタ(マストレさんの同期、ベテトレさんの教育係、トレーナーさんの先輩、ルキトレちゃんの元・家庭教師のPというもの)をお借りして書いたものです。普段は自分の思うがままにポンポンポンポン作品を投稿しているだけだったので、他の方のネタを扱うことは若干緊張しました。それでも最後まで楽しく書かせていただきました。
この場をお借りして忍宮さんに改めてお礼を言わせていただきます。ありがとうございました。
カオスかつキレッキレな作品をいつも楽しく読ませていただいてます。
では。
>>41
そこは多分「C」でしょうねー
ミスです
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