【ガルパン】みほ「角谷先輩をいじりたい」【安価】 (61)


みほ「三年生もそろそろ卒業だね…」

沙織「先輩たち、濃いキャラばっかだからいなくなると寂しくなっちゃうよ」

華「この学園で私以外に薄いキャラっていますか?」

優花里「五十鈴殿も十分濃いですよ…」

麻子「卒業する前に何かするのか?」

みほ「したい!」

沙織「なになに?パーっとド派手な送迎会とか?」

みほ「それもしたいんだけど」

華「何かすること考えてるんですか?」

みほ「うん」

優花里「西住殿はすでに作戦を考えているんですね!」

みほ「作戦というか、具体的なことはまだ考えてないんだけど」

麻子「協力するぞ、どんなことをしたいんだ?」


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みほ「角谷先輩を…」

沙織「角谷センパイ?」

華「角谷元会長に何かするんですか?」

みほ「いじりたい」

優花里「へ?」

麻子「い、いじる??」

みほ「私がこの学園で、自分の戦車道と」

みほ「たくさんの仲間を手に入れられたのは角谷先輩のおかげだし」

みほ「この学園を裏から守ってくれたのは角谷先輩だし」

みほ「角谷先輩には感謝してもしきれない」

沙織「うん…」

みほ「そんな大好きな先輩がこの学園を去る前に…」

みほ「いじりたい」

華「いじるってのは…」

みほ「あの先輩の困る顔が見てみたい」

優花里「角谷殿の困り顔は…みたことないですね」

麻子「基本へらへらしてるからな」

沙織「みぽりん…なんでそんな発想に…」

みほ「愛情の…裏返しかな」ニヤッ

華「…まさか根に持ってるんですか?無理やり戦車道をやらされたこと」

みほ「そんなことないよ!」

みほ「今は」

優花里「今は?」

みほ「ただちょっと」

みほ「角谷先輩の眉毛がハの字になるのをみてみたい」

麻子「…わかる気がする」

みほ「だよね!」

沙織「…教官がイケメンな男の人じゃなかったし!ちょっとくらいセンパイに仕返ししてもバチ当たらないって!」

華「まだ根に持ってるんですか」

優花里「角谷殿はちょっとやそっとじゃ困らないと思いますが」

麻子「だからこそ派手にいじってやらんとな」

みほ「よし決まりだね!」

みほ「最初はどんなふうにいじろっかなぁ…」

沙織「私にいい案があります!」

沙織「↓1」



沙織「男の子に告白される!!」

みほ「あ、これは困りそう」

優花里「どんな反応するんですかね…」

麻子「ただ…そんなこと頼める知り合いの男の子、誰かいるか?」

華「新三郎はどうですか?」

沙織「いいね!新三郎さん!」

沙織「たぶん角谷センパイは年が近い男子だと軽くあしらいそうだからね!」

沙織「大人のイケメンに急に告られたらキュンと来ちゃうよ!」

優花里「角谷殿が恋に落ちる瞬間は見ものですね!」

麻子「落ちるかどうかはわからんけどな」

華「早速新三郎に来てもらいます」

みほ「楽しみだなぁ」

沙織「みぽりん顔ゲスいね」



華「新三郎、ワザワザ来ていただきありがとうございます」

新三郎「お嬢、私にできることがあれば何でも申しつけください!」

華「では角谷元会長に告白してもらえますか?」

新三郎「え゛ぇ゛ッ!?」

みほ「本気ではなくて、あくまでもドッキリで…」

新三郎「ドッキリ…ですか」

華「元会長の困り顔が見たいんです」

新三郎「…お嬢とお友達のためなら、わかりました!」

麻子「わかっちゃうのか」

華「漢、見せてください」

新三郎「へい!」



町(学園艦)の商店へ買い物に行く杏氏


杏(えーっと、牛乳とネギと豚バラとみりんと…)

杏(干し芋も忘れずにね~)

新三郎「こんにちは」

杏「ん?どちら様?」


~~~

沙織「新三郎さんと角谷センパイは直接会ったことはないんですよね?」

新三郎「はい」

沙織「作戦!新三郎さんは五十鈴家の奉公人ではなく」

沙織「学園艦に住み込みで働くお兄さんという立場で接してもらいます!」

沙織「そして大洗女子戦車道の角谷センパイの大ファンって設定で」

沙織「恋心を抱いてて…」

~~~



新三郎「私、この学園艦に住み込みで働いている新三郎と申します」

杏「はぁ」

杏(何で下の名前)

新三郎「戦車道の夏の全国大会、大学選抜戦、冬の全国大会」

新三郎「あなたの活躍を見ていました」

杏「お、嬉しいですねぇ」

新三郎「砲手として活躍する角谷に惚れ込んでしまいました」

杏「えー?」

杏(私は一応車長ってことなんだけど…)

杏(私が砲手も兼ねてること知ってるなんて結構コアなファンだなぁ)

杏「あはは、戦車道やると男性ファンにモテるとか言われてたけど」

杏「ホントなんだなぁ~」

新三郎「私は真剣です」

杏「え?」

新三郎「この学園艦を廃校の危機から救ったのは、角谷さん…あなたです」

杏「いやいや、私は何もしてないですよ」

杏「うちの学園には、西住みほ率いる最強の戦車道受講生たちがいましてねぇ」

杏「彼女たちのお陰なんすよぉ~」

杏「私何もしてないですから」

新三郎「…確かに、この艦の中にはグータラな生徒会長に否定的な意見をする者もいました」

新三郎「でも私は知っているんです!あなたが影からこの巨大な学園艦を支えていると!」

新三郎「そこに私は惚れてしまいました!!」

新三郎「あなたを好きになってしまいました!!」

新三郎「この学園艦を支えたあなたを、私が支えたい!!」

杏「えー…困ったなぁ」



優花里「西住殿、角谷殿が困ってますよ」

みほ「困りレベルがまだ低いかなぁ」

麻子「困りレベルってなんだ」

沙織「新三郎さんの熱い告白、私なら迷わずオッケーしちゃうよぉぉ」

華「…聞こえますか新三郎、もっと角谷元会長を困らせてください」

新三郎『は、はい』無線



杏「ちょっと…話が急過ぎかな」

杏「私、あなたのこと知らないし」

杏「いきなり付き合えって言われても…」

新三郎「ではお友達から…!」

杏「…お友達って感じもなんか違いますよね、年の差的に」

新三郎「ダメ…ですか…」

杏「私もそろそろ卒業してこの学園艦からいなくなるんで」

新三郎「あなたとならどこまでも行きます!」

杏「えーっと…」



みほ「いいですね、いい感じに困りレベル上がってきましたよ」

沙織「みぽりん顔がゲスいって」

麻子「角谷さんのことだから、バッサリ切り捨てると思ったんだがな」

優花里「やんわり断ろうとしてますね」

華「聞こえますか新三郎、トドメです」



新三郎「…すみません、いきなり過ぎましたよね」

新三郎「あなたのことは諦めます」

杏「そ、そーですか…」

杏「いやぁでもこんな私にファンがいたなんて、それだけでも嬉しいですよぉ」

新三郎「すぐにこの学園艦を去りますので、許してください」

杏「いやいや、そんなことしなくても」

新三郎「私はここにいるべきではありません、今すぐ艦を降ります」

杏「ちょっと」

杏「第一、寄港まで数日かかるし…連絡船もしばらく来ないはず…」

新三郎「大丈夫です、すぐに降りますから」

杏「すぐってどうやって…」

新三郎「…お父さん、お母さん」

新三郎「先立つ不孝をお許しください」

杏「ちょっとちょっと!!何する気!?」

杏「まさか学園艦から飛び降りようとしてないよね!?」

新三郎「私なんて生きいてもしょうがないんです」

杏「いやいや考えなおしてくださいよ!死ぬことないじゃないですか!」

新三郎「あなたと恋人同士になれれば人生楽しくなるかなと思ったんですが…」

新三郎「それも叶わないみたいですので」

杏「それとこれとは話が別!!」



みほ「おおお、いい困り具合ですねぇ」

みほ「どうします角谷先輩、新三郎さんの彼女にならないと彼が自殺しちゃいますよぉ」

沙織「ゲスい…」



杏「あーもう手に負えない、警察呼ぼう…!」

新三郎「え?」



優花里「まずいですよ!警察沙汰になっちゃいますよ!」

麻子「あんなことになったら誰でも警察呼ぶだろ」

華「新三郎、十分です引き上げてください」



新三郎「…そう言えば録画した特番、まだ見てないなぁ」

杏「は?」

新三郎「あれ見るまで死ねないなぁ…」

杏「どしたんすか急に…」

新三郎「あと宝クジで七億円当たったし、しばらくは死ねないですね」

新三郎「では私はこれで、大丈夫です死なないんで」スタスタ

杏「…」



麻子「引き上げ方ヘッタクソだな」

みほ「いや、結果オーライです」

みほ「あの口をポカンとあけた角谷先輩なんて滅多にみられませんよ」

沙織「最初良かったのに…なんか最後雑~…」

優花里「でも困らせたってことで…成功ですかね」

華「新三郎お疲れ様です…」


みほ「よし、次はどうしよう」

沙織「え?まだやんの?」

みほ「始まったばかりだよ、今のは軽いジャブ」

沙織「十分重かったけど!?」

みほ「角谷先輩をもっといじならきゃ…」

華「やっぱり根に持ってるんですね」

麻子「いや、これが西住さんの本性なんじゃないかな…」

優花里「…では次は私の考えたものを」

みほ「優花里さん、どんなのですか!」

優花里「>>11

入浴中に服を強奪


優花里「角谷殿が入浴してる間に、服を奪うってのはどうでしょうか!」

沙織「ゆかりんゲスぅ!!」

麻子「いじりって言うよりイジメだな」

優花里「私も中学の修学旅行の時やられたことありまして…」

華「優花里さん、そんな話聞きたくないです」

みほ「よし、やろう」

沙織「やるのォ!?」



優花里「学園に生徒会用のでかい風呂がありますよね」

優花里「今でも角谷殿が『お風呂貸して~』ってよく来ます」

華「元会長のお気に入りのお風呂ですからね」

優花里「そこが服の奪いどころです」

華「毎日来ますからね、安定して奪えます」

みほ「じゃあ明日奪おう」

沙織「この人たち怖い…」

麻子「あぁ…」



翌日、生徒会用の風呂で湯船に浸かりご満悦の杏氏


杏「ばばんばばんばんば~ん、いい湯だなぁ~」



優花里「今回のミッションは楽ですね」

華「さっさと制服奪ってしまいましょう」

みほ「脱衣所で慌てふためく角谷先輩の姿は監視カメラで見ましょう」

沙織「ちょっと!脱衣所に監視カメラなんか付けないでよ!」

みほ「大丈夫、今だけだから」

沙織「全然大丈夫じゃな~い!!」

麻子「この人ヤベェな」



みほ「あ、パンツとブラも忘れずに」

沙織「それくらいは残してあげようよ!」

みほ「やるなら徹底しないと」

沙織「恐ろしッ」

みほ「あ、角谷先輩のブラのサイズすごい」

優花里「見せてくださいよ西住殿~」

華「麻子さんのとどっちが小さいですか?」

沙織「あんたたちいい加減にしなさいよぉ!」

麻子「デカイ声出すな、気付かれるぞ…!」


ガラッ

杏「ふひぃ~、いいお湯だった」

杏「ここであらかじめ買っといた牛乳を…」

杏「…あれ?」

杏「私の制服は?」

杏「え?どこいったん?」

杏「…」

杏「持ってかれた?」



みほ「さて先輩、ここからどうします?」

沙織「かわいそう…」

麻子「犯人すぐバレそうだな、生徒会用の風呂だし」

華「まぁなんとかなるでしょう」

優花里「そーですね」



杏「誰が私の制服なんか持ってくの…?」

杏「ブラとパンツもないし…」

杏「ケータイもスカートのポッケの中だし…」

杏「声届くかな」

杏「五十鈴ちゃーん!!五十鈴ちゃーん!!」

杏「秋山ちゃーん!!いるー!?」

杏「武部ちゃーん!!」



みほ「ここは無視してください」

華「はい」

沙織「はいじゃないよ」

麻子「イジメはよくないぞ」

みほ「イジメじゃなくて、恥ずかしがる先輩を見たいだけです」

優花里「あ、じゃあ中学の時のアレはイジメじゃなかったんですね!」

みほ「…」



杏「あれぇ、こっから生徒会室に声届くはずなんだけどなぁ…」

※生徒会用浴場と生徒会室の位置がわかりませんが、ここでは隣り合ってるということで

杏「てか私の制服持ってったの誰だ…」

杏「…生徒会の誰か?」

杏「いやいや、五十鈴ちゃんや秋山ちゃんや武部ちゃんがそんなことするはずないし…」



華「…ちょっと、心が痛いですね」

沙織「だいぶ痛いんだけど」

優花里「そろそろ返してあげましょうか…」

みほ「まだです」

麻子「鬼畜」



杏「しゃーねぇ、外出るか…」

杏「別に五十鈴ちゃんたちに裸見られても恥ずかしくないし」



優花里「あ、脱衣所から出てくるみたいですよ」

みほ「バックレ作戦開始です!」

麻子「酷い作戦名だな」



杏「あッ…西住ちゃんに冷泉ちゃん…!」

みほ「ちょ…角谷先輩、なんで裸なんですか!?」

杏「いや、そこの風呂に入ってたら服がなくなっちゃって…下着も…」

杏「…五十鈴ちゃんたちはどこに行ったの?」

麻子「…学園内に不審者が出たって情報があってな、飛び出して行ったぞ」

杏「不審者!?」

みほ「まさかその不審者が先輩の服を…?」

杏「勘弁してよぉ…」

みほ(ふふッ、困ってる困ってる)ニマニマ

麻子(西住さん顔が!笑うなよバレるだろ!)



ぴりりりりり

みほ「沙織さんから電話だ!」

みほ「もしもし沙織さん!?」

沙織『このタイミングで電話かけろっていうからしたんだけど何?』

みほ「え!?不審者がこっちの方に向かってる!?」

沙織『は?』

みほ「わかった!私と麻子さんで捕まえに行くよ!」

みほ「麻子さん!行くよ!」

麻子「お、おぅ」

杏「え、待ってよう」

みほ「先輩の服を取り戻してきます!!」ダッ

ガチャア

杏「ドア閉めてけよぉ!私全裸なんだぞぉ!!」



別室

みほ「さて、生徒会室に取り付けた監視カメラで先輩の様子を見ましょう」

麻子「まるで動物実験だな」

沙織「麻子、その例えはセンパイがかわいそすぎる」



杏「確かここに予備のジャージが…」

杏「あれ?無い」

杏「コッチには泊まり用の寝巻きがしまってあったはず」

杏「なんで無いの!」

杏「新生徒会~!なんで衣服の類が無いんだよお~!!」



華「このために一時的に撤去しました」

優花里「用意周到ですね」

みほ「グッジョブです」

沙織「…あれ?」

沙織「華、今日って大事なお客さんが来る日じゃなかったっけ?」

華「…あ!そうでした!」

優花里「私も忘れてました!てかもう来る時間ですよぉ!」

麻子「お前ら生徒会辞めろ」


コンコン

杏「ッー!?」びっくぅ

杏「え…誰?西住ちゃん?」


辻「失礼します」ガチャ

辻「五十鈴さんはいらっしゃいますか」

杏「ちょおッ…」

辻「!?!?!?」

辻「失礼しました!!!!!」バタン!!



沙織「あーあ…」

みほ「角谷先輩顔真っ赤」

麻子「まさか役人に裸を見られるとはな」

沙織「あれ?華は?」

優花里「ダッシュで生徒会室に行きましたよ」



辻(え!?え!?裸の角谷さん!?)

辻(生徒会室で着替えてたのか!?やってしまった…!ここは女子校…!迂闊に扉を開けた私の責任だ…!!)

華「すみません、お待たせしました辻局長」

辻「あ」

辻「コホン」

辻「五十鈴さん」

華「戦車道大会についてのお話ですよね、どうぞ生徒会室の中へ」

華「お茶用意しますね」

辻「いえ、この部屋の中は…!」

華「どうかしましたか?」

辻「すみません、出直してきます…」

華「あら、そうですか」



杏「男の人に裸見られた…」

ガチャ

杏「ひぃッ!?」

沙織「センパイ、私たちですよ!」

優花里「お待たせしました!」

華「制服見つかりましたよ」

みほ「下着もです!」

麻子「…」

杏「み、みんなぁ…」

みほ「どうかしたんですか?」ニマニマ

沙織(顔!みぽりん顔が!)

麻子(西住流って外道の流派なのか?)


みほ「最後ハプニングがあったけど、大成功だったね」

沙織「ねぇ、もう許してあげようよ」

沙織「教官がイケメンじゃないとかもうどうでもいいよ」

みほ「沙織さん、私は角谷先輩が憎くてやってるんじゃないんだよ」

みほ「ちょっとくらい角谷先輩のそういう面を見たいなぁって」

沙織「もう十分見たでしょ!」

麻子「…ボコ好きは闇が深いな」

優花里「ですね」

華「次、こんなのはどうですか?」

沙織「まだやんの!?」

華「>>21

桃ちゃんの余命が2年
死ぬ前に同じ大学に行きたい…というドッキリ



華「河嶋先輩の余命があと2年で、死ぬ前に元会長の大学にどうしても行きたいってお願いするんです」

沙織「重い!!」

沙織「重いよ華!!河嶋センパイ死んじゃうの!?」

華「人の死が関わってくることで、ただのゲス路線から感動路線にしようと思ったのですが…」

麻子「てか、あの人が協力してくれるか?」

優花里「河嶋殿は断りそうですね」

みほ「頼むだけ頼んでみよう」



桃「あぁ、いいぞ」

みほ「え?いいんですか?」

桃「私が死ぬってなったら杏がどんな反応してくれるか楽しみだ」

桃「ふふふふ…」

華「…これも愛情の裏返しなんですかね」

優花里「そうなんじゃないですか?」

沙織「みぽりんたちはもう何もしないでね」



河嶋先輩の寮の部屋に呼ばれた杏氏


杏「桃聞いてよ~、昨日制服盗まれちゃってさ」

桃「は!?」

杏「いや、すぐ見つかったんだけどね」

桃「その制服、変なシミとか付いてないか!?」

杏「いちおー確認したけど大丈夫だった」

桃「杏の制服を盗む不届きな輩め、許さん!!」



監視カメラで様子を見るあんこうチーム


みほ「先輩どんな反応するだろ」

沙織「親友の余命があと2年だったら泣くよ私」

優花里「あの角谷殿が涙を見せますかね」

華「河嶋先輩しかいないですし、もしかしたら…」

麻子「うむ…」



杏「まぁそれはもういいとして」

杏「何か話しあんの?いきなり部屋に来てくれ、なんて言うからさぁ」

桃「…」

杏「どったの?」

桃「…」

杏「…悩み事?」

桃「…悩み…というか」

桃「…」

杏「なんでも言ってごらんよ、私に出来ることなら協力すっから」

桃「杏…」

桃「あの、杏…これは柚子にも言ってないんだけど」

杏「なんに?」

桃「私…病気で」

杏「は?」

桃「あと2年しか生きられないんだ」

杏「…」

杏「いやいや、なんの冗談だよ」

桃「冗談ではない…」

桃「こんなこと相談できるの、杏しかいなくて…」

杏「桃の余命があと2年ってこと?」

桃「あぁ…」

杏「…」

杏「ウソだ」

桃「本当なんだ」

杏「…」

杏「…親友があと2年で死ぬとか言われて」

杏「信じられるかよぉそんな話…」ぐすっ


あんこうチーム「「「泣いた!!」」」



杏「桃があと2年で死ぬ?…なんで…」

杏「なんで人のためにたくさん尽くしてきた桃が…」

桃「杏…」

桃「それで…ひとつお願いがある」

杏「お願い…?なに!?なんでも言え!!」

桃「…杏と同じ大学に行きたい、なんて」

杏「私と同じ大学…?」

桃「私は杏と柚子の大学よりランク下の大学だけど…」

桃「杏と柚子と、一緒にキャンパスライフを過ごしてみたいなぁ…」

杏「桃…」

杏「だったら私が桃の大学に…」

桃「それじゃダメだ!」

桃「せっかく良い大学入ったのに馬鹿馬鹿しい!」

杏「そしたら…」

桃「…すまない、ただのワガママだ」

桃「聞かなかったことにしてくれ」

杏「桃、勉強しよう」

桃「え?」

杏「わからないことはわかるまで、私が何度でも教えてやる!」

杏「だからたくさん勉強して、私の大学に編入してこい!」

桃「…」

杏「そして桃と柚子と私の3人で、キャンパスライフを楽しもう!!」

杏「な!?」

杏「桃なら出来る!!」ぐすっ

桃「…あんずちゃぁん…」うるっ



華「普通に泣きましたね…」

優花里「角谷殿も普通の女の子だってことですよ」

みほ「今までの角谷先輩は無理して強がってたのかなぁ」

沙織「なんか私…感動してきちゃった」

麻子「ネタバラシしたら河嶋さんぶっ飛ばされるんじゃないか?」


桃「…」ちらり


優花里「あ、河嶋殿がカメラにアイコンタクトをしましたね」

華「ネタバラシの合図ですね」

みほ「…大丈夫かなぁ」



桃「…杏」

杏「なんだっ、桃!」

桃「ウソなんだ」

杏「…」

杏「…」

杏「…なにが?」

桃「私が病気で余命2年というのが…」

杏「…」

杏「ちょっとまってよ」

杏「…は?死なないの?」

桃「死なない…」

杏「…」

杏「死なないのは本当なんだね?」

桃「本当だ」

杏「…なんでそんな嘘ついたの?」

桃「…杏がどんな反応するか気になって…」

杏「…」

桃「西住が」

杏「今西住ちゃんは関係ないでしょお!?」

桃「う」

杏「…」

杏「私の大学に編入しないと絶交だから」

桃「ええ!?無理だ私には…!」

杏「死ぬ気で勉強しなよ!死なないんだから!!」

桃「お、怒ってるなら謝る…」

杏「怒るに決まってんでしょーが!!」

桃「…」しゅん

杏「…そんな風に試さなくてもさぁ」

杏「私、桃のこと大好きなんだから」

桃「あんずちゃぁん!!」

杏「抱きつくな!!まだ許してないからなぁ!!」



華「…いやぁ、良いもの見せてもらいました」

優花里「2人はちゃんと友情で結ばれてましたね」

沙織「最初、四つん這いの河嶋センパイに角谷センパイが土足で登った時はヤベェ関係だなって思ってたけど」

みほ「角谷先輩は心優しい友達想いな人だね」

みほ「私、それが知れて良かったよ」

沙織「…よし!これで終わりにしよっか!」

麻子「え?次考えてたんだが」

沙織「…は?」

沙織「待ってよ麻子、あんた私と同じツッコミ役だったじゃん」

沙織「なんでセンパイいじり案考えてんの」

麻子「次私の番かなって思って…」

沙織「もう終わりだよ!これ以上センパイいじめちゃダメ!」

麻子「いじめるわけじゃない!今回みたいな感動路線とかならいいだろ?」

みほ「先輩の良いところを引き出すってこと?」

麻子「そう、西住さん良いこと言う」

優花里「それならアリじゃないですか?」

華「アリだと思います」

麻子「だよな」

麻子「では、>>32

間違えました
>>33でお願いします

私は馬鹿です
>>35でお願いします

誘拐ドッキリで、最終的に大洗戦車道メンバー全員が一丸になって助けに来てくれる



麻子「誘拐された角谷さんを大洗戦車道メンバーで助け出す」

沙織「…壮大すぎない?」

優花里「戦車道メンバー全員に協力してもらう必要がありますね」

華「元会長を誘拐するのは大変そうですね…他校の有能な方々に協力してもらいましょう」

みほ「さっそく作戦を練りましょう!」


自宅で干し芋を頬張るりながらテレビを見る杏氏


杏「…もぐもぐ」

ぴんぽーん

杏「んぁ、誰だ?」

杏「はーい」

『宅配便でーす』

杏「今行きまーす」


ガチャ

杏「…ん?」

背がでかい黒髪のマスク女「…」

背がでかい白髪のマスク女「…」

杏「…プラウダのノンナとクラーラ?」

ノンナ「もうバレましたね」

クラーラ「無駄な抵抗はやめてください」

杏「むぐっ!?なにすんだ!離せ!!」

ノンナ「同志クラーラ、目隠しをしてください」

クラーラ「はい」

杏「なにすんだー!」

ノンナ「車に積み込みますよ」



クラーラ「ヘリポートまでお急ぎください」

ナカジマ「…」こくり

杏「どこに連れてく気だー!」

ノンナ「静かにしてください」

杏「この車の音、自動車部のだろ!?」

ノンナ「ち、違いますよ」

ナカジマ(鋭いな…)

杏「ナカジマー!スズキー!いるのかー!」

ノンナ「…無視してください」ひそっ

ナカジマ「…」こくん



ヘリポート

ノンナ「乗り換えますよ」

杏「担ぐなぁ、私はカチューシャじゃない!」

クラーラ「頭、ぶつけないようにしてくださいね」

ノンナ「出してください」

エリカ「はいはい」


バラバラバラバラ…

ナカジマ「行ってらっしゃーい」

ナカジマ「…もしもし五十鈴さん?元会長は黒森峰のヘリコプターで飛んでったよ」

華『わかりました、私たちは準備に取り掛かりましょう』



某所に連れてこられた杏氏

ノンナ「ここに座ってください」

杏「目隠し、取ってよ」

ノンナ「椅子に縛り付けたら取ってあげます」

杏「なんなんだよ…私がプラウダになんかしたか?」

ノンナ「痛くないですか?」ギュッ

杏「その妙な気遣いはなんなんだ」

ノンナ「目隠し外します」

杏「どこだよここー…」

カチューシャ「…」

ダージリン「…」

ケイ「…」

アンチョビ「…」

まほ「…」

杏「…おうおう各校の隊長さんが勢揃いじゃん」

杏「私、みんなの怒りを買ったりしたかな~」

まほ「角谷さんが来たところで本題に入ろう」

まほ「どの学校に角谷さんが転校するべきか」

まほ「真剣に話し合おうじゃないか」

杏「は?」


カチューシャ「そんなのプラウダに決まってるわ!」

カチューシャ「私とノンナはもうすぐ卒業!」

カチューシャ「プラウダで一番の砲手、ノンナを失うのはかなりの痛手!」

カチューシャ「その穴を埋められるのはアンズよ!」

杏「ちょっと待ってよ」

ダージリン「いいや、杏さんは聖グロリアーナに来るべきね」

ダージリン「こちらも聖グロリアーナで一番の砲手、アッサムを失うのはかなりの痛手よ」

オレンジペコ「そ、そうですね…ダージリン様も卒業してしまいますし…」

ペパロニ「いーや!角谷さんにはアンツィオに来てもらうっす!」

ペパロニ「姐さんが卒業したら…次期ドゥーチェは角谷さんになってもらうっす!」

カルパッチョ「角谷さんもツインテールですし、ムチが似合いそうですからね」

杏「あのー…」

ケイ「アンジーにはサンダースに来てもらうわ!」

ケイ「是非ともアリサを支えて欲しいわね!」

アリサ「えー…」

まほ「ドイツ戦車に乗る角谷さんは黒森峰が一番相応しい」

まほ「そうだろエリカ」

エリカ「そ、そうですね…」

杏「ちょっと待って!」


杏「待ってよ!」

まほ「…どうかしたか?」

杏「3年生が卒業するから、その穴埋めで私を取り合ってんだろーけどさ」

杏「私も卒業すんだけど」

カチューシャ「留年しなさいよ」

杏「やだね!」

杏「私より五十鈴ちゃんのほうが全然いいじゃん!」

杏「まだ卒業しないし砲手としての腕もいいし!」

アンチョビ「彼女を引き抜いたらあんこうチームのみんなが可哀想だろ」

杏「じゃあなんで私は可哀想じゃないんだよ!」

ケイ「アンジーだから?」

杏「意味わからん!」

杏「あのさぁ」

杏「みんなもうすぐ大学生になるんだよ?こんな馬鹿げたことやってないで大人になりなよ」

ダージリン「説教されてしまいましたね…」

杏「大体なんでこんな事してまで私を連れて来たんだ!」

まほ(…みほに適当な理由で角谷さんを誘拐してくれって言われたから…)

ケイ(ミホのお願いは断れないわね…)

アンチョビ(流石に誘拐する理由が適当すぎたんじゃないか…?)

カチューシャ(私も馬鹿らしいと思ったわよ…この作戦)

ダージリン(ここまできたらやり遂げましょう…)

ノンナ「さぁ杏さん、プラウダの制服を着てプラウダに帰りましょう!」

ノンナ「プラウダの制服は背の大きい人、小さい人どちらにも似合いますよ!」

カチューシャ「はぁ!?」

アッサム「のんびりマイペースな角谷さんには、のんびりマイペースなチャーチルが似合ってます」

アッサム「ぜひ聖グロリアーナに」

ダージリン「その言い方はダメよアッサム」

アンチョビ「角谷はウチに来て干し芋パスタを作れ!売れれば戦車が買えるぞ!」

ケイ「干し芋はないけどポテトチップスなら沢山あるわよ~」

まほ「エレファントやヤークトティーガーに角谷さんが乗れば最強だ、ぜひ黒森峰に」

杏「あのさぁ…いい加減にしてよ…」

???「そこまでです!!」

まほ「誰だ!?」

杏「え?」



みほ「角谷先輩を返してもらいます!」

杏「西住ちゃん!?」

桃「貴様ら、杏を誘拐しといてタダで済むと思うな!」

典子「センパイ!助けに来ました!」

カエサル「ヒナちゃん、悪いけど角谷さんは渡せないよ!」

梓「先輩!もう安心してください!」

そど子「他校の生徒を誘拐するなんて風紀が乱れてるわ!」

ねこにゃー「ヒーローは遅れてやって来る…なんちて…」

ナカジマ「角谷さんは私たちと一緒に大洗を卒業するんだよー」

アンチョビ「お、大洗が勢揃いだぞ!」

ダージリン「杏さんを取り返しに来たのね」

ケイ「わお」

カチューシャ「みんな!戦車で返り討ちにするわよ!」

まほ「…パンツァーフォー!」

ドドドドドドド…

杏「うわ…ティーガーにチャーチル…」

杏「IS-2にP40…シャーマンまで…」

みほ「みなさん!相手は強敵ばかりです!」

みほ「油断せずにいきましょう!」

杏「ウチの戦車、全部持って来たのか…」

みほ「パンツァーフォー!」

どーんどーん

杏「ひえ、ドンパチ始めやがった…」

ニーナ「角谷さん角谷さん」

杏「え?」

ルクリリ「危ないんで避難しましょう」

小梅「今縄ほどきますね」


杏「…なんなの?これ」

小梅「いや…」

ルクリリ「言っちゃえば?」

ニーナ「わだしは言えねぇだ…前に大洗のスパイに情報漏らしてごにょごにょ…」

杏「…言いにくいなら言わなくてもいーけど」

小梅「角谷さん、実はみほさんに言われてやってることなんです」

杏「西住ちゃん?」

ルクリリ「どの学校も3年生がいなくなっちゃうじゃないですか」

ルクリリ「…最後に思い出作りしたいらしいですよ」

小梅「この雑な流れも即興でウチの隊長が考えたものなんで…」

ニーナ「あーあ、言っちゃっただ…」


どがぁん

エルヴィン「くそお、やられた!」

アンチョビ「わはははは!アンツィオは強いんだあああ!!」


梓「私たちが頑張らないと!」

ケイ「来なさいラビット!」


ナカジマ「ツチヤ、派手に行こうか」

エリカ「この忌々しいポルシェティーガーめ!!」


杏「…」

柚子「杏!助けに来たわよ!」

桃「貴様ら!杏を返せ!」

杏「柚子、桃…」

小梅「私たちは最後の仕事を…」キリッ

ルクリリ「お前たち!これ以上近付くな!」

ニーナ「この人質がどうなってもいいだか!?」

桃「秋山特製(安全)催涙弾を…!」

ボフン!

小梅「ゴホッゴホッ…」

桃「さあ今のうちに!」

ルクリリ「くそお、逃すな!」

ニーナ「どこ行っただー!」



柚子「今大洗は劣勢よ!」

桃「大洗には杏が必要だ!」

柚子「早くあのヘッツァーに乗って!」

杏「…」



ヘッツァーに乗る杏氏

みほ『角谷先輩、助けに来るのが遅れてすみません…!』

杏「…遅いぞー、西住ちゃん!」

みほ『相手は強大です!』

杏「高校連合軍対大洗…燃えるねぇ…」


カチューシャ「プラウダに来ないってんなら、ぶっ潰すしかないわね!」

ダージリン「本気で行くわよ、ペコ」


杏「かかってこい!!」


次の日

優花里「いやー昨日は楽しかったですねー!」

沙織「角谷センパイも喜んでくれてたし」

華「最後にいい思い出になったかもしれないですね」

みほ「協力してくれた皆さんに感謝だね…」

麻子「誘拐までの流れが雑だったが…結果的に良かったな」

杏「にっしずみちゃーん!」

みほ「先輩!?」

杏「ちょっち西住ちゃん借りるねー」


杏「昨日はあんがとね」

みほ「い、いえ…仲間が連れ去られたら助けるのは当然のことで…」

杏「違うよ」

みほ「へ?」

杏「昨日の、全部西住ちゃんが考えたんでしょ?」

杏「3年生の思い出作りのために」

みほ「あ…誰から聞いたんですか…?」

杏「黒森峰の秋山ちゃんみたいな子」

みほ「小梅さんかぁ…」

杏「最初は何事かと思ったけど」

杏「すっごい楽しかったよ」

杏「あんがとね」

みほ「すみません…」

杏「いいのいいの謝らなくて」

みほ「…」

杏「そんな顔しないで、私嬉しいんだから」

みほ「実は…」

みほ「先輩に男の人が告白したのも、先輩の制服盗んだのも、河嶋先輩の余命があと僅か…というのも」

みほ「私たちが仕組んだことなんです」

杏「え゛ッ!?」

みほ「ごめんなさい!」ぺこ

杏「えーっと…なんで?」

みほ「…先輩の」

みほ「先輩の困った顔が見てみたくて…」

杏「…」

杏「私が西住ちゃんを強引に戦車道をやらせた仕返しってこと?」

みほ「仕返しじゃないんです!」

みほ「ただ…茶目っ気で…」

みほ「制服盗むのが茶目っ気で済むはずないですよね…ごめんなさい」

杏「…」

杏「…じゃあさ、コレで戦車道やらせたこと、許してくれる?」

みほ「いや、私は別にそのことを恨んでるわけじゃ…」

杏「許してくれないと、私卒業出来ないよ」

みほ「…わかりました、許します」

杏「あはは、あースッキリした!」

みほ「…今の私がいるのは、間違いなく角谷先輩のおかげですから」

杏「…今の私がいるのは、西住ちゃんのおかげだね!」



沙織「…てことは、センパイは怒ってないってこと?」

優花里「良かったですね」

華「よくよく考えたら、制服と下着を盗むってアウトですよね」

麻子「よく考えなくてもアウトだがな」

みほ「先輩の笑顔みれたし、私も嬉しいよ」

みほ「じゃあ次私の番だね」

沙織「…何が?」

みほ「先輩いじり」

麻子「おい、まだやんのか?」

優花里「ここで締めればいい感じに終わると思うんですけど…」

みほ「私もやりたいことあって…」

華「…確かにみほさんの案だけ無しというのは不公平ですね」

沙織「いやいや、あれ以上何すんの」

みほ「みんな逆だよ」

みほ「『いじり』だから小さいことでいいんだよ」

みほ「脇腹をツンって突くくらいの…」

優花里「…『ウェーイ』って言いながら突くんですか」

華「ダル絡みってやつですね」

麻子「だったら最初からそう言ってくれ…」

沙織「で、結局みぽりんは何したいの?」

みほ「>>49

先輩と関節キス


みほ「やっぱりいいや」

優花里「え?」

みほ「これ以上いじる必要ないかなって」

華「あらー」

沙織「そ、そうだよ!普通に歓迎会とか企画しようよ!」

麻子「拍子抜けだな」



みほ(これは自分一人でやろう…)

みほ(か、間接キスをして…先輩が恥ずかしがるところを見るんだ…!)




放課後、西住ちゃんに呼ばれて待ち合わせ場所で待つ杏氏


みほ「お待たせしました!」

杏「おっす西住ちゃん」

杏「どったの?急に呼び出して」

みほ「あの、新しいカフェができたじゃないですか」

みほ「先輩と二人で行きたくて」

杏「おや、デートですかな?」

みほ「あはは、そんな感じですかね」



カフェ

みほ「ここはパフェが開店初日から人気らしいですよ」

杏「よーし、私チョコパフェー」

みほ「私はストロベリーパフェにします」



杏「んー!美味しいね西住ちゃん!」

みほ「はい!」

みほ「ストロベリーパフェも美味しいですよ、食べてみます?」

杏「お、食べたーい」

みほ「じゃあ、あーん…」

杏「え?あーん…」

自分のスプーンにすくったパフェをのせる西住ちゃん

杏「あむ」

みほ(間接キス!)

杏「んん、ストロベリーもおいしーじゃん!」

みほ「で、ですよね!」

みほ(あれ?…反応がない)

杏「西住ちゃんにも、はい、あーん」

みほ「い、いただきまーす」

みほ「あむ」

みほ「ふわぁ、美味しい~」

みほ(また間接キス…でも先輩は普通だなぁ…)

みほ「あの」

杏「ん?」

みほ「間接キスですね」

杏「…嫌だった?」

みほ「いえ、そんな事は!」

みほ(あれ?あんまり先輩恥ずかしがらないなあ…)


みほ(…こうなったら)

みほ「あ、先輩、顔にクリーム付いてますよ」

杏「え?うわー、カチューシャみたい」

みほ「あはは、私が取ってあげます」

杏氏の唇を指でなぞり、その指を自分で舐めとる西住ちゃん

みほ「ふふっ、甘い」

杏「お…大胆だねぇ」

みほ「…」

みほ(なんで?全然恥ずかしがらないよぉ~)

杏「西住ちゃん顔真っ赤だけど」

みほ「へぇ!?いや!あの!」

杏「可愛いなぁ」

みほ(私が恥ずかしがっちゃダメだ!)

麻子「…何してんだ?」

杏「んお、冷泉ちゃん」

みほ「ままままままこさん!?」

みほ「いつからそこに!?」

麻子「少し前から、ここが気になってたんで一人で来た」

麻子「…で、2人は何してるんだ?」

杏「西ず」

みほ「何もしてないよ何もしてないよ!!」

麻子「なんでそんな顔真っ赤なんだ」

みほ「これ、そーゆー塗装!」

麻子「ずいぶん仲良いみたいだけど、2人は付き合って…」

みほ「麻子さぁぁぁん!!違うから!!」

杏「西住ちゃん声でかい!迷惑だから…!」



その日の夜、麻子さんと電話する西住ちゃん

麻子『…なんだ、角谷さんへのいじりを1人で実行してたのか』

みほ「黙っててごめんなさい…」

麻子「いや、別にどうでもいいんだが…」

みほ「角谷先輩、全然顔赤くならなくて…」

麻子「間接キスでか?あの人は間接キスを気にするような人ではないだろう」

みほ「…そうかも」

麻子「…よし、こんな案はどうだ?」

みほ「え?」



卒業式、そして戦車道受講者の送別会が終わり…


みほ「…いっせーの」

「「「「「3年生のみなさん、卒業おめでとうございます!!!」」」」」

「「「「「今までありがとうございました!!!」」」」」

ぴよたん「こちらこそありがとぴよー!」

そど子「来年度の風紀はあなたたちが守るのよ!」

ナカジマ「戦車壊れたら呼んでね、暇なとき行くからさ」

杏「こちらこそあんがと、楽しかったよ!」


沙織「うう…寂しいよぉ~」

麻子「今だ西住さん、行け」

みほ「う、うん」

優花里「なんかするんですか?」

ダッ



柚子「なんか西住さんが走ってくるけど」

杏「へ?」

みほ「角谷せんぱーい!!」

ぴょいーん

杏氏にジャンプして抱きつく西住ちゃん

杏「ぐえっぷ」

桃「西住!?何してんだお前!?」

杏「あ、大丈夫大丈夫」

華「いつもと逆ですね」

杏「…西住ちゃん、ありがとうね」

一瞬の隙をつき、杏氏の唇にちゅーをする西住ちゃん

杏「!?!?!?」

よろっ

桃「おい西住!杏がよろけてる!降りろ!」

柚子「あれ?杏、顔真っ赤だけど…」

杏「え?は?いや?え?」

ナカジマ「いつも自分からやってるくせに、やられたら恥ずかしいんだ~」

そど子「角谷さんもやられる立場ってのを知った方がいいわ!」

杏「いやあの…」

桃「ふふふ、杏…すごい顔真っ赤」

柚子「まさに杏だね~」

杏「いや…だって…」


みほ「みてみてみんな、角谷先輩顔真っ赤だよ~」


「「「いや…「みぽりん「みほさん「西住殿「西住さん「西住隊長も、顔真っ赤だけど…」」」


おわり

>>53歓迎会じゃなくて送別会でした

ありがとうございました

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2018年03月09日 (金) 22:29:24   ID: T66qfjwC

ここからみほ杏に…

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