モバP「いかん、カコニウムが不足してきた」 (31)

のんびりと書いていきます

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茄子「カコニウム?」

P「そう、カコニウムだ」

茄子「なんですかそれ?なにかの栄養とかですか?」

P「うむ、そのとおりだ、わかりやすく言うとカルシウムとかビタミンとかそういう類のものだ」

茄子「なるほど、だとしたらわりと重要なものじゃないですか」

P「そうだ、そして仕事をしていると減ってくるんだ」

茄子「お仕事をしてると?」

P「ああ、カコニウムが足りなくなると疲労や集中力・思考力の低下などの症状が現れるんだ」

茄子「まあ、それは大変ですね」

P「だろ?そして最悪の場合は死に至る」

茄子「死!?」

P「いやすまん、最後のはさすがに冗談だ」

茄子「もう!脅かさないでください!冗談でもそういうことは言っちゃダメです!」

P「いてて……わかったわかった、悪かったから叩くな」

茄子「まったく……だけどPさんにとって大事なエネルギーだってことはわかりました」

P「おっ、さすがは茄子だな、かしこいぞ」

茄子「えへへ♪ちなみに足りなくなったらどうやって補充するんですか?」

P「んっ?まあそうだな、茄子とこうやって話したりしてると補充できるんだよ」

茄子「私と?」

P「おう、なんてったってカコニウムだからな」

茄子「カコニウム……あぁ、なーんだ、そういうことだったんですか」

P「そういうことだ」

茄子「もう……Pさんったら困った人ですね、深刻な話かと思ったじゃないですか」

P「いやいや、俺にとっては結構深刻だぞ、仕事でささくれ立った心を茄子との触れ合いで癒してもらってだな……」

茄子「またそんなことばっかり言って……ほら、そろそろ出かける時間じゃないんですか?」

P「おっとそうだな、もうこんな時間か……」

茄子「ふふっ、急いだせいで忘れ物をしないように気をつけてくださいね」

P「大丈夫だよ、事前にしっかり準備したからな」

茄子「本当ですか?Pさんおっちょこちょいですからねぇ……」

P「本当だって、それじゃ行ってきま……」


グイッ


P「おわっと……」

茄子「ほら、やっぱり忘れてるじゃないですか」

P「えっ、なにを忘れて……」


チュッ


茄子「ねっ、忘れてるでしょ?」

P「……ああ、そうだったな」

茄子「もう大丈夫ですね、それじゃいってらっしゃい、Pさん♪」

P「おう、いってくる!」




P「はい、はい……ではそれでお願いします、それでは失礼します」

P「ふぃー、ようやく片付いた……少し休むかな、お茶でも飲んで……」

茄子「そのままでいいですよPさん、私が淹れますから」

P「おっ、ありがとう……って茄子、いつからいたんだ?」

茄子「ついさっきです、お仕事に夢中で気付かなったんですか?」

P「うーん、どうやらそうみたいだな……」

茄子「本当にお疲れ様です、でも少し休んだ方がいいですね、はいお茶♪」

P「サンキュー、おぉ茶柱も立ってるな、さすがは茄子だ」ズズッ……

茄子「ふふっ、恐れ入ります」

P「ふぅ……これ飲んで一息ついたら、あとはあれの手配とそれから来年の……」

茄子「Pさん?」

P「んっ?」

茄子「せっかく休んでるんですから、頭の方も少し休めた方がいいですよ」

P「あぁ、それもそうか」

茄子「そうそう、リラックスですっ」

P「わかってるんだ、わかってるんだけどこればっかりはプロデューサーの職業病っていうか……」

茄子「もう、まったく……」


ガシッ


P「おぉ?茄子殿、なにをなさっているのですか?」

茄子「ふっふっふ~♪リラックスできるように肩を揉んでやるぞよ~、マッサージじゃ~」モミモミ……

P「おぉ~……いいねぇ、気持ちいいぞ……」

茄子「ふふっ、カチコチになってますよ、Pさん?」

P「まあ、ここんとこ年末進行で忙しかったから……」


ギュッ


茄子「……ダメですよ?ちゃんと休まないと」

P「……ああ、わかってるよ」

茄子「むぅぅ……本当ですか?」

P「うーん、まあ結構キツイ時もあるのは否定しないけどさ」

茄子「やっぱり」

P「でもほら、こうやって定期的に茄子にマッサージしてもらったり、茄子とくっついてエネルギーを補充してるから大丈夫さ」

茄子「カコニウム、でしたっけ?」

P「そうそう、それそれ」

茄子「もう……また冗談ばっかり言って」

P「わりと真面目に話してるつもりなんだけどなぁ」

茄子「はいはい、それなら今からいーっぱいカコニウムを補充してあげます、ぎゅー♪」

P「おー、きてるぞー、足りなかったカコニウムがどんどん補充されていくぅ……」

茄子「Pさん、本当に無理しちゃダメですからね?」

P「……んっ、わかってる」

ガチャッ


茄子「お疲れ様でーす、ただいまお仕事から戻りま……あら?」


P「すぅ……すぅ……」



茄子「Pさんったらソファで寝てる……」

茄子「……もう」




P「……んっ?」

茄子「おはようございます」

P「おお茄子、おは……あれ?」

茄子「どうしました?」

P「いや、起きたら茄子に膝枕されてるから驚いただけだ……」

茄子「あっ、まだ起きなくていいですよ、ゆっくりしててください」

P「ああ、ありがとう……」

茄子「ふふふ♪」

P「どうした?」

茄子「Pさんの寝顔、可愛かったですよ?」

P「……そうか?」

茄子「ええ、思わず写真撮っちゃいました」

P「なにっ!?」

茄子「これ、待ち受けにしちゃっていいですか?」

P「だ、ダメダメ!恥ずかしいから絶対にダメだ!」

茄子「もうー、ケチ!」

P「ケチで結構」

茄子「むぅぅ……」

P「膨れてもダメだ」

茄子「……自分のスマホの待ち受けは私の写真にしてるくせに」

P「なっ!?ど、どうしてそれを……」

茄子「ふふーん、どうしてでしょうね♪」

P「あ、あれはその……ほら、なんだ……」

茄子「わかってますよ、どうせカコニウムの補充用に、と言うんですよね?」

P「ぐっ……」

茄子「なら私もPさんニウムに補充用にします、誰にも見せません、だからいいでしょ?」

P「……本当に誰にも見せるなよ?」

茄子「はい、もちろんです、ふふっ♪」

P「よっと……うーんと、準備はこんなもんかな……」

茄子「Pさん、これ忘れてませんか?」

P「おぉ、スマホの充電器か!忘れてたよ、ありがとう茄子」

茄子「もう、しっかりしてください、そんなんじゃ出張先でも失敗しちゃいますよ?」

P「ははっ、大丈夫だって、心配するな」

茄子「本当ですか?二週間も出張なんですよ?」

P「まあ確かにちょっと長めだな、でも年末にはちゃんと帰ってこれるし……」

茄子「そうじゃないです」

P「?」

茄子「カコニウム……でしたっけ?それが不足しちゃうんじゃないかってことですよ」

P「あぁ、それか……うん、大丈夫だ」

茄子「大丈夫なんですか?」

P「ちゃんと毎日茄子にライン送るよ、だから大丈夫さ」

茄子「むぅぅ……そんなので足ります?」

P「なんだよ、なにが言いたいんだ?」


ギュッ


茄子「こうやって直接触れ合って補充しなくても大丈夫なんですか、ってことです!」

P「あー……まあ、確かに茄子をギュッとできないのはちょっと辛いなぁ……」

茄子「ほら、やっぱり」

P「でもな、いつまでも茄子に甘えてばっかりじゃカッコ悪いだろ?たまには茄子抜きでもびしっと決めないとな」

茄子「Pさん……」

P「茄子のほうこそ、俺と会えないからって泣いたりするなよ?」

茄子「もー!それはこっちのセリフです!私がいないからってお仕事に身が入らないなんてことないようにしてくださいね?」

P「おう、やってやるとも!」

茄子「ふふっ♪」


チュッ


茄子「気をつけて行って来てくださいね?」ギュッ

P「ああ……」

茄子「帰ってきたらいっぱいカコニウムを補充させてあげます……♪」

P「おう、楽しみにしてるよ」

茄子「はい、楽しみにしててくださいね♪」

ガチャッ


茄子「はぁ……ただいまー」

茄子「うーん、この時期は特番の収録が多くてさすがに疲れちゃいますねー」

茄子「まあ、毎年のことだから慣れてきましたけど……」


ピロリン♪


茄子「んっ?」



こんばんわ



茄子「あっ、Pさん♪」

茄子
こんばんわ~♪今日のお仕事は終わりですか?



打合せ中の休憩時間 眠い


茄子
こんな時間までですか?大変ですね



だからこうしてカコニウムを補充してるんだよ



茄子「ふふっ♪」




そっちはどうだ?


茄子
今日も特番の収録でした 明日も朝早くからお仕事です



無理すんなよ?夜更かししてないで早く寝るんだぞ?


茄子
はーい♪Pさんこそ夜更かししないでちゃんと寝てくださいね



努力する んじゃそろそろ休憩終わるから


茄子
がんばってください



おう おやすみ


茄子
おやすみなさい♪







茄子「……Pさん」

茄子「……明日もがんばろ♪」

ガチャッ


茄子「ただいまー……」

茄子「ん~……疲れが溜まってきました……」

茄子「明日はいよいよ隠し芸大会の収録だし早くお風呂に入って寝なきゃ……」

茄子「と、その前に♪Pさんからの返信は……」

茄子「……あれ?まだ既読ついてない……」

茄子「忙しいのかな……」

茄子「……Pさん」




茄子
今帰りました 明日もお仕事頑張ります!


茄子
Pさんもあと一週間頑張ってください!




茄子「あと一週間……あと一週間すればPさんが帰ってくる……」

茄子「……長いなぁ」


ガチャッ


茄子「ただいま……」

茄子「はぁ~……疲れた~……」

茄子「でもあとちょっとでお仕事も一段落、もうひと頑張りかな……」

茄子「それにPさんが帰ってくるまであと三日……」

茄子「あと……三日……」

茄子「…………」


茄子「う~ん……長い!」


茄子「長い長い長い、なが~い!」

茄子「毎日連絡するって言ってたのに!カコニウムがなんたらかんたら言ってたのに今日はまだ来てないし!」

茄子「もーっ!もーっ!Pさんはもーっ!!」ジタバタジタバタ…

茄子「はぁ……」

茄子「Pさんが帰ってきたらまず最初になんて言おう……?」

茄子「出張お疲れ様でした……お仕事大変でしたね……」

茄子「うーん……なんでもいいや……」



茄子「なんでもいいから、早く会いたいなぁ……」



テクテク……


茄子「ふぅ……今日も疲れた……」

茄子「でも、ようやくお仕事が一段落!そして明日はオフ!私、がんばりました!」

茄子「これでやっとお寝坊ができる……嬉しい♪」

茄子「それにPさんがいよいよ明日帰ってくる……!」

茄子「ふふっ、今から顔がにやけちゃうっ♪」

茄子「明日は美味しいお料理をいっぱい作っておかなくちゃっ!」

茄子「でもとりあえず今日は早く寝て……Pさんをお迎えする準備は明日にしましょう……」

茄子「さすがにエネルギー切れだし……ちゃんと休まなきゃ……」


ガチャッ


茄子「ただい……あれ?」

茄子「部屋の電気が点いて……?私ちゃんと消したはず……」


「おっ、帰ってきたか」


茄子「……えっ?」

P「おかえり茄子、お仕事お疲れ様」

茄子「P……さん?」

P「ああ、そうだよ」

茄子「どうして……帰ってくるのは明日なんじゃ……」

P「まあそのつもりだったんだけどな、少し予定を詰めて早く帰ってきたんだ、どうだ?驚いたか?」

茄子「…………」

P「茄子?」


ダキッ!


P「うわっと!」

茄子「…………」

P「か、茄子…?」

茄子「…………」ギュウウウウウウ

P「い、痛い痛い!茄子、痛いって!力強すぎ……!」

茄子「Pさん……」

P「んっ?」


茄子「バカっ!」

P「ば、バカぁ?」

茄子「毎日連絡するはずじゃなかったんですか!?カコニウムはどうしたんですか!」

P「えっ?あぁ、もちろん連絡はするつもりだったんだけど、出張の最後のほうは忙しくて……」

茄子「ラインを送信してもなかなか返信してくれないし……」

P「ち、ちゃんと返信してただろ!ただ夜中に返信するのはなんか気が引けたから朝に返信するようにしてただけだ」

茄子「むぅぅ……すぐ気づいたらすぐ返信して欲しかったのに……Pさん優しすぎますよ……」

P「悪かったよ茄子、でもお前も仕事で忙しいだろうから迷惑かなと思ったんだ、疲れてるだろうし……」

茄子「……疲れてるからこそ」

P「えっ?」

茄子「疲れてるからこそ、Pさんからの連絡でPさんニウムを補充しなくちゃいけなかったんです!」

P「Pさんニウムってお前な……」

茄子「なんですか?カコニウムがあるんだったらPさんニウムがあってもいいでしょ?」

P「うーむ、そんなもんかなぁ?」

茄子「そんなもんです、それなのにPさんは私からの連絡を無視して!もうっ!もうっ!」

P「だから無視したわけじゃないんだって……お願いだから機嫌直せよ、茄子」

茄子「いやですっ」

P「参ったな……どうすりゃいいんだか……」

茄子「……機嫌を直して欲しかったら、もっといっぱいギュってしてください」

P「そんなのでいいのか?」

茄子「はい、Pさんニウムを補充したいですから」

P「……ああ、わかった」


ギュッ


茄子「んっ……」

P「どうだ?」

茄子「……はい、いい感じです、どんどんPさんニウムが補充されていきます……」

P「そりゃよかった」

茄子「Pさんはどうですか?」

P「うん、俺もカコニウムをいっぱい補充できてるよ」

茄子「よかったです♪だけど……」

P「なんだ?」

茄子「二週間も補充できなかったんですから、まだ全然足りませんよね?」

P「……まあ、そうだな」

茄子「私もPさんニウムが全然足りません……もっといっぱい欲しいです……」

P「どうしよっか……?」

茄子「ふふっ、こうします……♪」

P「んっ……」

茄子「ちゅっ……んっ……んっ……」

P「茄子……」

茄子「……はい?」

P「……ただいま、それと……会いたかった」

茄子「私もです、会えなくて寂しかったです……んっ」

P「んむっ……」

茄子「Pさん……」

P「茄子……俺帰ってきたばっかりでシャワー浴びてない……」

茄子「いいんです……」

P「でも……」

茄子「いいの……」




茄子「今夜は……少しも離れたくないです……」

チュンチュン……



P「ふぅ……」

茄子「んっ……」

P「もう朝か……」

茄子「んんっ……はい、でも今日は私もPさんもお休みですよ……」

P「そうだな」

茄子「だからまだこうやって寝てても大丈夫です……♪」ギュッ

P「……ふふっ」

茄子「どうしたんですか?」

P「いや、そういえば茄子にカコニウムの話をしたときに呆れられてたなと思ってさ」

茄子「まぁ……また冗談言ってるなとは思いましたけど……」

P「ああ、だけどまさか二週間会えなかっただけで茄子の口からPさんニウムが足りないなんて言葉が出てくるとはな」

茄子「あうっ……」

P「俺が出張に行く前はしっかりしなきゃダメとか言ってたのに、たった二週間留守にしただけで茄子のほうがあんなになるなんて……」

茄子「も、もー!もーっ!Pさんは私に会えなくて寂しくなかったんですか!?」

P「そりゃもちろん寂しかったけど、会うなりいきなり抱きつくってのは……」

茄子「むぅぅ……」

P「……冗談だよ茄子、怒るな」チュッ

茄子「んっ……」

P「正直言うと、俺だって出張を早めに切り上げて早く茄子に会いたかったよ」

茄子「本当ですか?」

P「本当だよ、でも茄子と約束したからな、茄子抜きでもびしっとやってみせるって」

茄子「……そうですね」

P「それに、茄子だって俺がいなくてもちゃんと仕事してたしな、ちひろさんも誉めてたぞ」

茄子「はいっ、がんばりました♪」

P「本当にお疲れさん、今日はゆっくり休んでいいからな?」

茄子「ありがとうございます、それと……Pさんも本当にお疲れ様でした♪」

P「ああ、今回は本当に疲れたよ……」

茄子「あらあら、大変でしたねぇ」

P「おう、だが辛くてもスマホの待ち受けにしてる茄子の写真を見てカコニウムを補充して……」

茄子「Pさん♪」

P「んっ?」

茄子「今は目の前に私がいるんですよ?写真なんか見ないでください」

P「……ああ、そうするか」

茄子「はい、というわけで……んっ!」ギュッ

P「あ~……茄子はやわらかいなぁ……」

茄子「やわらかですよ~♪」

P「ゆうべいっぱいカコニウムを補充したけど……このままだとちょっとヤバイかも……」

茄子「どうしてですか?」

P「このままだと摂取量が多すぎてカコニウム中毒になりそうだ……」

茄子「中毒?なんだか大変そうな響きですけど、中毒になるとどうなるんですか?」

P「うーん、茄子から離れられなくなるかも……」

茄子「なーんだ、それだけですか」

P「それだけって……」

茄子「大丈夫ですよ、だってそれなら……」




茄子「私はとっくになってますから、Pさん中毒に♪」




おわり

駄文失礼しました~
あけましておめでとうございます
年が明けて初めてのの投稿です
今年ものんびりと書いていきます
あとデレステのSSR茄子さんは無事にゲットできました やったぜ
ではまた~

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