野崎「よし、今日の作業も終わったな」

佐倉「の、野崎くん！！」

野崎「？」

佐倉（そうだよ私……告白（？）もできたんだから……誘う事もできるはずだよ！！）

佐倉「あ、明日の大晦日……」

佐倉「ベタしたい！！」

野崎「！！？」

野崎「さ、流石に大晦日はゆっくりしたらどうだ？」

佐倉「あ、そ、そうだよね！！ ごめん、私……」

野崎「仕事熱心な気持ちは分かるが……無理し過ぎるのはよくないな」

佐倉（私の馬鹿……一緒にいたいって素直に言えばいいのに！！）

野崎「……大晦日は誰かとどこかに行ったりしないのか？」

佐倉「う、うん！！！ 何も予定ないよ！！！」

野崎「……佐倉」

佐倉「？」

野崎「もしよかったら……大晦日、一緒にカウントダウンしないか？」

佐倉「え……」

佐倉「えええええええええええええ！！！？」

野崎「このマンションの最上階から花火を見る事ができるんだ」

野崎「一緒にいようと思うんだが……」

佐倉「い、いいの！！？ 本当にいいの！！？」

野崎「ああ」

佐倉（野崎くんが誘ってくれるなんて……私を誘ってくれるなんて！！）

佐倉（しかも私と野崎くんの……二人きりで！！）

佐倉「うん！！ 行く！！ 絶対行く！！」

野崎「そうか、ありがとう」

野崎「これで御子柴もいれて3人だな」

佐倉（あ、みこりんもいたんだ……）

当日

佐倉「野崎くーん！！」

野崎「佐倉」

佐倉「あれ、みこりんは？」

野崎「それが……」










御子柴『野崎……お前は知ってるよな？ 俺が永遠のラブハンターだってことを』

野崎『成る程、大晦日に起動しないと見れないギャルゲーのイベントがあるんだな』

御子柴『冷静に言うんじゃねえ！！///』











佐倉「あはは……みこりんらしいね」

御子柴家

御子柴「……」

『嬉しい……貴方とこうして……一緒にいられるなんて』

御子柴「ああ……俺も嬉しいぜ……」

御子柴「……佐倉のやつ、ちゃんと上手くやれてるんだろうな」

御子柴「……あっ！！」

御子柴「俺がいなくなれば二人きりになると思ったけど……」

御子柴「マンションの人の殆どが屋上に来るって考えたら……」

御子柴「都さんも来るじゃねえか！！ じゃあ気を使う必要なかったじゃねえか！！」

『どうしたの？ 私と一緒にいたら嫌？』

御子柴「！！！ そ、そんな事ないぜ！！！」

ゾロゾロ

野崎「大分人も集まってきたな」

佐倉「そうだね！！ もしかしたら都さんも来るかな！？」

野崎「そうだな……よし、都さんも呼んでみよう」











都「もうすぐ今年も終わるわ……」

都「……あら？ 野崎くんからメールだわ……」

都「……」

都「誘ってくれるのは嬉しいけど……私は別の所にいるのよね」

遼介「都ーー！！」

都「あ、遼介くん。 今行くわね」

遼介（我ながら凄いぜ俺！！ 都を大晦日に誘えるなんて！！）

鹿島「こっちですよせんぱーい！！」

堀「分かってるっての」

堀「……しっかしここは人が多いな」

鹿島「そうですよねー……千代ちゃん達も来ればよかったのに」

堀「まぁ俺らがいたら邪魔だろ。 佐倉は野崎と二人きりでいたいだろうし」

鹿島「確かにそうかも……あっ！！」

堀「どうした鹿島」

鹿島「あそこにいるのって……」











瀬尾「すっげー人ー！！ みんな花火見にきてんだー！！」

若松「ちょっと瀬尾先輩！！ 逸れないようにしてくださいよ！！」

鹿島「先生！！」

堀「若松」

若松「あれ！！？ 先輩達！！」

瀬尾「おー偶然ー」

堀「お前らも花火見にきたのか？」

若松「俺は瀬尾先輩に強制的に……」

瀬尾「だってさー、父さんと母さんは二人でどっか行くしさー。 兄ちゃんも出かけるしさー」

鹿島「折角だし一緒に見ようよ！！」

瀬尾「おー」

居酒屋

前野「そしたら都先生がさーーー！！！///」

宮前（うるせえ）

宮前（つうかなんでコイツと年を越さなきゃいけねえんだよ）

前野「ねぇ宮前くん……今年も色々あったよね」

宮前「……まぁ、そうっすね」

前野「宮前くんがちゃんと僕の写真を撮ってくれなかったり……宮前くんの絵が下手くそだったり……」

宮前「……」

前野「宮前くんのミスを僕が責任取らされたり……」

宮前「一度もねぇだろそんな事」

前野「宮前くん！！ 来年こそは精進しようね！！！」

宮前（お前がな）

野崎「もう少しで……今年も終わるな」

佐倉「うん……そうだね」

佐倉「……」

佐倉（今年も……色んな事があったなぁ）

佐倉（野崎くんにやっと告白できて……アシスタントになって……）

佐倉（そしたらみこりんと会って……鹿島くんと友達になって……堀先輩と若松くんに会って……）

佐倉（剣さん、前野さん、都さん、真由くん……色んな人に会って……漫画家の楽しさを知って……）

佐倉（本当に……凄い一年だったなぁ）

野崎「！！ 佐倉、あと数十秒だ」

野崎「カウントダウン……するか？」

佐倉「……うん！！！」

前野「10！！」

宮前「……9」














遼介「8！！」

都「7！」











瀬尾「ろーく！！」

若松「5！！」

堀「4」

鹿島「3！！」













野崎「2……」

佐倉「1！！！」

『あけまして……おめでとう』

御子柴「あ……」

御子柴「あけましておめでとおおおおおおおおお！！！」

『今年も……よろしくね』

御子柴「おう！！ よろしくな！！」

御子柴「……」

御子柴「……くぅ～！！！ やっぱりリアルタイムで見るイベントは最高だぜ！！」











佐倉「野崎くん……今年もよろしくね！！」

野崎「ああ、よろしくな」

終わり