男「夏の日にまた会おう」 (5)
夏が大好きだった子供の頃に気付いた事があった。
自分がとても駄目な人間だって。
ちなみに小学校時代は。
何をやらせてもかっこいい男。
誰にでも優しい男。
頭がとても良い女。
とても優しい幼馴染。
笑顔が絶えない女。
そんな奴らと親友だった。
毎日遊んでいた。
ある日、自分には何も無いと気付いた。
それから関係が破綻をするのに時間はかからなかった。
中学になる頃には転校をした、とても好都合だった。
中学は学校をサボる事も多かったが友人にも恵まれていたし、それなりに楽しかった。
そして、高校一年生の夏に親の事情で田舎に戻る事になった。
大嫌いな奴らが居る町に……
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20XX年、夏、教室。
先生「転校生の男君です」
男「久しぶりです」
先生「小学校まで男君はこの町に住んでいたそうなので、皆の方が男君を知っていると思います。仲良くしてあげてね」
オトコ!!!ヒサシブリッ!!!
友「マジかよ……」
短髪「あいつ……」
委員長「戻ってきたんだ……」
幼馴染「むむむっ」
長身「あははっ」
男「……」
やっぱり無理かも。
だけど、それにしても……
知らない顔が増えたな……
俺と一緒で、転校して来たのだろうか。
生徒会長「……」
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