のび太のSTEINS;GATE (174)
ーーーー教室ーーーー
先生「野比くん、また0点か!!全く…君、やる気あるのかね!?」ガミガミ
のび太「うぅ…」
ジャイアン「おい見ろよ!またのび太の奴怒られてるぜ!?」ゲラゲラ
スネ夫「だってしょうがないよ、のび太だもん!」ゲラゲラ
のび太(く、くっそー…あの二人…!)
先生「野比くん!?聞いているのか!!」
のび太「うわあっ!ご、ごめんなさい~!」
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1509964018
のび太「はぁ…また0点取って怒られちゃった…」
しずか「もう、のび太さんはもうちょっと頑張らなきゃダメよ?」
のび太「いやー、僕なりには頑張ってるつもりなんだけどね…」
しずか「…じゃあ、テストの前の日、何してた?」ジ-
のび太「う、それは、えーと…」
しずか「ドラちゃんに聞いたわよ?ずーっと漫画ばっかり読んでたって!」
のび太「あ、あれは気分転換に…」
しずか「一日ぜーんぶ、気分転換に使ってたんじゃない?」ジト-
のび太「…は、はい…」ショボン
しずか「ほらっ!やっぱりサボってばっかり!」プンプン
のび太「うぅ~…じゃあさ、しずかちゃん」
しずか「?どうしたの?」
のび太「明日、国語のテストがあるでしょ?だから今日、勉強会しない?」
しずか「えっ…き、今日…?//」
のび太「うん。迷惑だったら、大丈夫だけど…」
しずか「い、いや!迷惑なんかじゃないわ!やりま…」
スネ夫「おいのび太!!野球のメンバーが足りないから、仕方なく入れてやる!!ありがたく思えよ!」
ジャイアン「エラーしたらギッタギタにしてやるからな?」ゴゴゴ
のび太「なっ!?ぼ、僕は遠慮しとこうかな…」
ジャイアン「つべこべ言わずに来い!」ガシィ
のび太「うわあああ!し、しずかちゃあああん!」ズルズル
しずか「あっ…の、のび太さん…」
しずか「…いっちゃった…」ショボン
ーーーーーーーーーーーーーーーー
のび太「うわあああん、どらえもーーーん!!」グスグス
ドラえもん「出たね、いつもの…。またジャイアンにいじめられたの?」
のび太「試合に負けたのは僕のせいだ、ってボコボコにされたんだ…!」ヒック
ドラえもん「う、うーん…でものび太くん、絶望的に野球ヘタだからね…」
のび太「なっ!!ドラえもんまでぇ…!」ジワッ
ドラえもん「うわわ、ごめんごめん!!泣かないでよ!」アタフタ
のび太「うぅ…どうせ、僕なんか…!」ズ-ン
ドラえもん「あらら、スネちゃった…」
??「……さん…の……さん…!」
ドラえもん(…?今の声は…?)
ドラえもん「のび太くん…今、何か聞こえなかった…?」
のび太「うぐ…ひっく…、聞こえない…」
ドラえもん「あれ…そう…?」
ドラえもん(おかしいな…?僕の、聞き違いだったのかな…)
ーーー翌日ーーー
スネ夫「おいのび太!!今日のテストの出来はどうだったよ?」ニヤニヤ
のび太「うーん…まあ、精一杯がんばったよ。」
ジャイアン「おい、やめとけやめとけ!どうせのび太くんは0点、だもんな!!」
のび太「なっ!!か、返って来るまでわからないだろ!?」
ジャイアン「おっ?…じゃあ次のテストが0点だったら、鼻からパスタでも食ってもらうぜ?」
のび太「えっ!?そ、それは…」
スネ夫「ほら見ろジャイアン!やっぱりのび太のやつ、自信ないんだ!」
のび太「なにぃ!?わ、分かったよ!鼻からパスタでも何でも、食べてやる!!」
ジャイアン「言ったな?男に二言はないぞ?」ニヤァ
のび太「もちろんだとも!」
ジャイアン「ガハハ!!ちゃんと練習しとけよ!?」ズカズカ
スネ夫「楽しみにしてるよ~ん!」
のび太「うぅ…また、変な約束しちゃった…」
のび太「うぅ…また、変な約束しちゃった…」
のび太「しずかちゃんに、相談しよう…おーい、しずかちゃーん?」
出木杉「源さんなら、今日は休んでるはずだよ?」
のび太「あれ、そうなんだ…」
のび太(…お見舞い、行ってあげよっと。)
出木杉「…」
ーーーーしずか家前ーーーー
のび太「しずかちゃん大丈夫かな?」
ピンボ-ン
のび太「すいませーん、のび太です。」
ガチャ
しずかママ「あら、のび太くん!どうしたの?」
のび太「しずかちゃんのお見舞いに来ました!」
しずかママ「…?しずかなら、まだ学校に行ってるハズよ…?」
のび太「…?今日は休みだって聞きましたけど…」
しずかママ「やぁね…そんなハズないんだけど…」
のび太「…ち、ちょっと僕、探しに行って来ます!!」ダッ
しずかママ「あっ!の、のび太くん!!」
のび太「はぁっ、はぁっ…」ダダダ
のび太(嫌な、予感がする…!)
のび太「ドラえもん!!」バアン!!
ドラえもん「何?のび太くん」モゴモゴ
のび太「どら焼き食べてる場合じゃないよ!しずかちゃんが…居なくなった!!」
ドラえもん「っ…!?何だって!?」
ガタガタッ!!
ドラえもん「っ、机から、誰かが…!」
セワシ「はあっ、はあっ…おじいちゃん、大変だ!!」
のび太「セワシ!!しずかちゃんが…しずかちゃんがいなくなっちゃったんだ!」
セワシ「…くそッ、やっぱりか…!」ギリィ
セワシ「おじいちゃん、よく聞いて…僕はもうじき、消えてしまう。」
のび太「!?き、消える!?一体何が起こってるの!?」
セワシ「おばあちゃん…しずかさんは…殺されてしまうんだ。」
のび太「…何…だって…?」
セワシ「僕にはもう時間がない。…ドラえもんも、そうだ。」スウゥ
ドラえもん「か、体が、透けて…!」スウゥ
のび太「そ、そんな…!まって、待ってよ!!僕を一人にしないで…!」フルフル
セワシ「おじいちゃん、これから僕の言うことを絶対に忘れないで。ーー東京の秋葉原に、こじんまりとしたブラウン管TV屋がある。そこの二階に行くんだ。」
セワシ「…その場所の名前は…『未来ガジェット研究所』」
セワシ「そこの人達なら…この状況を変えられるかも知れない。」スウゥ
のび太「嫌だ…嫌だ…!」
セワシ「おじいちゃん…僕たちのことを…しずかさんのことを、頼んだよ…!」スゥッ
のび太「うわああああああああああああっ!!」
のび太ママ「のびちゃん、た、大変よ!!し、しずかちゃんが…裏山で血まみれで倒れてたんですって!!」バァン!!
のび太「セワシ…ドラえもん…!しずかちゃん…!」ボロボロ
のび太ママ「っ!?の、のびちゃん!?大丈夫!?」
のび太「ま、ママ…!ドラえもんが…!セワシが…!」
のび太ママ「…?の、のびちゃん…」
のび太ママ「ドラえもんとセワシ君って…誰…?」
ーーーーー未来ガジェット研究所ーーーーー
テレビ『…続いて、臨時ニュースです。東京都練馬区の裏山で、小学5年生の源静香さんが、死体で発見されました。胸に多数刃物で刺された跡があることから、警察は事件性が高いとして捜索を続けており…』
まゆり「うわー…ねぇオカリン、練馬区で殺人事件だって…」
紅莉栖「…ひどい話ね…まだ小学生だって言うのに…」
岡部「ふむ…これが、こうなって…!ダルよ、そこのペンチを取ってくれ」カチャカチャ
ダル「ほい、オカリン」ポイ
紅莉栖「ちょっと岡部!!聞いてるの!?」
岡部「ぬあああっ!!煩いぞ助手よ!!この俺は今、世紀の大発明とも言えるガジェット作りに忙しいのだ!!」バッ
紅莉栖「はぁ?またいつもと同じ訳のわかんない発明なんでしょ?」ジト-
岡部「ふふ…侮るなよ?こいつは、音声認識で圧縮した空気を発射できる、言わば弾薬なしで無限に撃てる拳銃だ…!」
まゆり「まゆしぃは、人を傷つける発明には反対なのです…」ショボン
岡部「フゥーッハハハ!!狂気のマッドサイエンティストたる俺に、ふさわしい発明だとは思わないのか?んー?」
ダル「ま、威力なんて全然ないから、おもちゃみたいなもんだお!」
岡部「うぉい!!何を言うダル!!」バッ
紅莉栖「そんなことだろうと思った…ま、狂気のマッドサイエンティストさんじゃあ、その位が限界でしょうね?」クスクス
岡部「ぐぐ…おのれ助手め…」ギギギ
まゆり「オーカリン!そのガジェットはなんて名前にしたの?」
岡部「よくぞ聞いてくれたまゆり!このガジェットの名前は…ケイモーン・ノテロス!!一発発射すれば、嵐の如く周囲を破壊し尽くす…この兵器にピッタリの名だッ!!」シュババ
ダル「だから、そんな威力は出ないお…」
まゆり「はいはーい!まゆしぃ、いい名前を思いついちゃったのです!」
紅莉栖「そうなの?教えて、まゆり!」
岡部「だから、こいつはケイモーン・ノテロスだと…」
紅莉栖「岡部うるさいっ!ね、まゆり言ってみて!」
岡部「き、貴様…助手の分際で、またしても…!」ギリギリ
まゆり「えへん、新ガジェットの名前、それは…!」フンス
まゆり「空気ピストル、なのです!」
こんな感じで失踪しないように頑張ります
今日はこのくらいで
ーーーーー学校ーーーーー
ザワザワ…
先生「えー、皆さんも知ってのことだと思うが…昨日、源君が、お亡くなりになった…。」
のび太「…」
先生「…彼女のような心優しく、勤勉な生徒が亡くなってしまい…先生は本当に悔しい…。」
ジャイアン「…くそッ…!」
スネ夫「しずかちゃん…!」ボロボロ
先生「…まだこの辺りに犯人がいるかもしれない。今日はホームルームだけで学校は終わりだ。皆、できるだけ集団で帰るようにしなさい。…では先生は、これで。」ガラッ
ジャイアン「…おい、のび太…!お前も一緒に行くだろうな…!」
スネ夫「ね、ねえジャイアン!!やっぱりやめようよ…!警察に任せた方がいいって…!」
ジャイアン「うるせえ!!友達が殺されたんだぞ!?犯人を見つけて、ギッタンギッタンにしてやるんだ!!」グワッ
のび太「…ごめん、僕行かないといけないところがあるんだ…。」スクッ
ジャイアン「なっ…てめえ、今までのしずかちゃんとの友情を、忘れやがったのか!?」
のび太「…そんな訳ないだろ!!」キッ
ジャイアン「だったら、つべこべ言わずに…!」
のび太「…ダメなんだ、今回は。僕一人で、決着を付けないと…」スタスタ
ジャイアン「…何だ、あいつ…」
スネ夫「きっと、またあいつに頼るんじゃない?えーっと…あれ…どんな奴だったっけ…?」
ジャイアン「…?確かに、のび太といつも一緒に…誰かがいたような…気が、するのに…」
スネ夫・ジャイアン「…思い、出せない…」
のび太「…」スタスタ
のび太(なぜかは分からない…。けど、ドラえもんのことを覚えているのは、どうやら僕しかいないらしい。)
のび太(だったら僕が…僕が、解決しないと…!)
のび太「待ってろよ、ドラえもん…セワシ…しずかちゃん…」
ーーーラボ前ーーー
のび太「…ここが、未来ガジェット研究所…?」
のび太(研究所っていうより、ただのボロアパートって感じだけど…)
のび太「とりあえずチャイムを押してみ…」
岡部「さあ、ルカ子よ!!今こそロスト・ワードを唱える時だァッ!!」フハハハハハ
ルカ子「や…やっぱり怖いですぅ!!やめましょうよこれ!」
のび太(…?なんだか騒がしいなぁ…)
紅莉栖「岡部!漆原さん嫌がってるじゃないの!やめなさい!」ギャ-ギャ-
岡部「うるさぁいっ!!科学の発展に犠牲は付き物なのだあっ!!」
ルカ子「ぼっ、ぼく、犠牲なんですか!?」ガ-ン
岡部「さあ、唱えてみろ!ルカ子よ!」
ルカ子「う、ううっ…える、ぷさい、こんがり…」
岡部「ちがああうっ!!!エル・プサイ・コングルゥだあっ!!」
ドゴオオオオオン!!!
岡部「うぶホオェァッ!?!?」
ルカ子「きゃあああっ!!凶魔さん、大丈夫ですか!?」
岡部「ま、まさか俺の声に反応するとは…」ピクピク
ルカ子「うわああん!ごめんなさい、ごめんなさい!!」
紅莉栖「あ…アホだ…アホがここにいる…」
岡部「おい、ダル!!そんなに威力は出ないんじゃなかったのか!?」ガバッ
ダル「…出力を一桁多く、プログラミングしちゃったみたいだお☆」
岡部「…ダアアアルウウウウッ!!」
ダル「なぁっ!!け、怪我してないんだからいいじゃないかお!?」ドタバタ
のび太「」
まゆり「あれー?ボク、どうしたの?こんなところで?」トコトコ
のび太「うわあっ!?」
まゆり「迷子になっちゃった?お家わかる?」
のび太「いや、そうじゃなくて、その…」
まゆり「…あっ!もしかして、ラボのお客さんなのかな?」パアアアッ
のび太「そ、そうです…」
まゆり「うわー!ラボメン以外の人がラボに来るなんて、久しぶりだー!ささ、ドゾドゾー!」ガチャ
のび太(なんだか、ゆるーい感じの人だなあ…)
岡部「む…まゆりか。実は今、この前作ったケイモーン・ノテロスの試し撃ちをしていたのだが…」
まゆり「じゃじゃーん!!今日は、お客さんが来ているのです!」
のび太「お、おじゃましまーす……」
岡部「…俺だ。何ということだ…ラボ内に機関のスパイらしき少年を、入れてしまった…」
のび太「…あれ、誰と話してるんですか?」
紅莉栖「あれはね…病気みたいなものなの…」アワレミ
岡部「フゥーーッハハハ!!我々のラボに単身で乗り込むとは…いい度胸をしているな、少年!」
のび太「いや、あの…」
岡部「俺の名は、鳳凰院凶魔!!狂気のマッドサイエンティストだぁっ!!」シュバ-ン!
のび太(帰りたい…)
紅莉栖「おい、この子困ってるわよ?ちゃんと接してあ・げ・な・さ・い!」ツネ-
岡部「いいった!!何をするザ・ソンビ!!」
紅莉栖「その呼び方やめろ!!小学生の前でもそんなで、恥ずかしくないのか!」
岡部「くっ…そ、それで一体何をしに来たのだ、少年よ…。」
のび太「う、うん…実は…ああっ!?」
まゆり「きゃっ!?ど、どしたの?」
のび太「そ…そこの机に置いてあるのは…!」
岡部「むっ!!少年、いけるクチだな!?これはケイ…」
のび太「空気、ピストル…!」
岡部「ぐうっ…し、少年までこれを空気ピストルだなどと…!?」
ダル「…待つんだお。君、このガジェットを何故知っているんだお?」
のび太「し、知ってるも何も…!何でここにひみつ道具があるの!?」
ルカ子「ひみつ、道具…?」ポカ-ン
のび太「…もしかして、皆は…未来から、来たの…?」
岡部「…おい少年。今、何と言った…!?」
のび太「誤魔化さないで!…だってその空気ピストルは…22世紀の、ひみつ道具じゃないか!!」
紅莉栖「22世紀…!?」ガタッ
岡部「…なっ…何て…ことだ…。まだ未来からの干渉は、終わっていないのか…!?」ワナワナ
のび太「…僕には22世紀からきたネコ型ロボット、ドラえもんという友達がいました。それで…」
ーーーーーーーーーーーーーーーー
岡部「……それで、君はそのセワシ君、とやらに言われてここに来た、という訳か…。」
紅莉栖「22世紀のロボットと一緒に住んでた、なんて…信じ難いわね…」
のび太「お願いです!!しずかちゃんを…皆を助けるために、力を貸して下さい!!」
岡部「…ダメだ。」
のび太「っ…!そんな…!」
紅莉栖「ちょっ、ちょっと岡部…!少しくらい、力になってあげても…!」
岡部「…確かに彼が嘘をついているようには見えない。…だけど、ダメなんだ…。過去を変える、という行為がどんな結果を導くのか。…俺はそれを、身を以て体験した…。」フルフル
紅莉栖「…岡部…」
岡部「…少年。確かに俺たちは、過去に干渉できる機器…電話レンジ(仮)を持っている。」
のび太「…!だ、だったら、それで…!」
岡部「ダメだ。過去の現象にたった一つでも綻びが生じれば、その綻びはやがて大きな差異となって、現在に干渉してくるんだ。…自分本位な様だが、そんなことを君の様な小学生にさせる訳には…いかない。」
のび太「…何を、言ってるの…?」
岡部「とにかく、ダメなんだ…。…力になれなくて、すまない…。」
雑談コーナー
ダル「そういやセワシって、元々ジャイ子の子孫なんじゃないかお?そのセワシが、のび太がしずかちゃんと結婚する様に仕向けたらマズイんじゃ…」
紅莉栖「確かにセワシが、のび太の直近の息子だったらマズイわね。でも逆に言うと、直近の息子でさえなければ、ジャイ子と結婚しなくても一応生まれてくることは可能だわ。」
ダル「何言ってんだお前だお?」
紅莉栖「セワシの体には、のび太・ジャイ子・しずかちゃん含めて男女で合計8組。即ち16人分のDNAが存在するわけでしょ?」
ダル「まあ確かにそうだお…」
紅莉栖「だから、その16人の子孫の中でまた子孫が作られていれば、親は違っても最終的にセワシは生まれてくる事が出来るわ。これが、ドラえもん1話で言っていた、『ルートが違っても、方角さえ合っていれば目的地にたどり着く』ってことなのかしら。」
ダル「うひー…とんでもない出来レースだお…」
なんか偉そうに語ってますけど、本で得た知識を言ってるだけです。知ってるわハゲ!って言う方、いると思います。ごめんなさい。
今度こそ書き溜め全部無くなったので、今日は寝ます
ドゴオオオオン!!!
ルカ子「きゃあっ!?爆発音…!?」
ダル「っ!?なっ…何が起こったんだお!?」
パラパラ…
黒服1「見つけたぞ!!野比のび太だ!!」
黒服2「貴様ら全員動くな!!妙な動きを見せたら、発砲するぞ!!」チャキ
のび太「なっ…!?ぼ、僕のことを狙ってるの!?」
岡部「…!紅莉栖、下がっていろ!」ギュッ
紅莉栖「ひゃうっ!?おっ、おかべ!?///」
岡部「くそっ…一か八かだ!エル・プサイ・コングルゥ!!」ドゴオン!!!
黒服1「なっ!?あれは…空気ピストル!!」タジッ
黒服2「なぜこんなところに…!」
岡部「チッ…外した…!」
のび太「…!岡部さん、それ、貸して!!」バッ
岡部「なっ!?お前、何する気だ!!」
のび太「くらえっ!バン!ババン!」
黒服1「…?何だ、故障してやがるぜ!」
黒服2「チャンスだ!捕らえろ!」ババッ
のび太「なっ、なんで弾が出ないんだ!?」
岡部「違う、バンじゃない!!エル・プサイ・コングルゥだ!!」
のび太「な、何でそんなめんどくさいことを…!くらえっ!!エル・プサイ・コングルゥ!!」ドゴオン
黒服1「ぐうっ!!」ビシイ
ダル「じっ…銃を正確に撃ち抜いた!!」
黒服2「な、何してやがる!!クソ…バン!ババン!」ドン!ドン!.
のび太「エル・プサイ・コングルゥ!!」ドゴオン!!
黒服2「があっ!!」ズシャアア
黒服1「あ、相棒!!くそっ…仕方ない!」ポイッ
ブシュウウウウウ!!
岡部「ぐっ…煙幕か!」ゴホッゴホッ
黒服1「おい、撤退だ!起きろ!!」
黒服2「ぐっ…すまねぇ。」ヨロヨロ
のび太「げほっ、げほ…くそっ、逃がすもんか…!」
黒服1「野比のび太、今回は命拾いしたな…!だが、次はそうはいかん…」モクモク
のび太「君達は一体、誰なの!?どうして、僕たちを…!」
黒服2「…俺達の名は、SERN。俺らの計画に貴様は…邪魔だ。」
岡部「…!!おい…今、何…と……」
紅莉栖「…!おか、べ…」
黒服「いずれまた来る。…せいぜい、用心することだ。」ヒュン
まゆり「…た、助かった…のかな…」ヘナヘナ
ルカ子「き…凶魔さん…僕、こわい…」ガタガタ
紅莉栖「…岡部…あいつら確かに、SERN、って…!」
岡部「嘘だ…ありえない…。SERNの計画は、潰えたはず…!」ガタガタ
のび太「…分からないよ…一体SERNって、何なの!?僕やしずかちゃんが、何をしたっていうの!?」
ガチャッ!!
??「はぁっ、はあっ…よかった。皆、無事だったんだね…!」
岡部「…!お、お前は…!」
鈴羽「…岡部倫太郎、牧瀬紅莉栖…そして、野比のび太。キミ達には、私と一緒に…未来に来てもらうよ。」
ーーーーーしずか家ーーーーー
スネ夫「突然来てしまって、ごめんなさい…。」
しずかママ「…いいのよ。犯人探しの手伝いを、してくれてるんですものね。」
ジャイアン「…しずかちゃんがいなくなったのは、いつ頃なんですか?」
しずかママ「昨日の朝、学校に出て行ったきりよ。
特に変わった様子も無かったけど…」
スネ夫「誰か、怪しい人が訪ねてきたりは…?」
しずかママ「いや…特に何もなかったわ。」
ジャイアン「じ、じゃあ!最近しずかちゃんに変わったこととか…」
しずかママ「…うーん…いや、それもないわ…。」
スネ夫「…そうですか…。ね、ジャイアン。そろそろお暇しようよ」スクッ
ジャイアン「…しずかちゃんのママ。俺達が絶対に、犯人をギッタギタにしてやるからな。」
しずかママ「…ええ、ありがとう」
スネ夫「…じゃあ、さよなら…」ガチャ
しずかママ(…最近変わったこと…何か…)
しずかママ「…あっ…そういえば…」
スネ夫「っ!何か思い出しましたか!?」
しずかママ「…そういえば最近…。ーー出木杉くんと一緒に帰ってくることが、多くなってたかしら…?」
ーーーーーーーーーーーーーーー
スネ夫「…」
ジャイアン「…おい、大丈夫か?」
スネ夫「!だ、大丈夫だよ。」
ジャイアン「…やっぱ、出木杉のことか?」
スネ夫「…僕もまさか、とは思うさ。だけど、あんまりにもタイミングが良すぎるっていうか…」
ジャイアン「…よし!そんなら次は、『ハリコミ』でもしてみっか!」
スネ夫「ま、まってよジャイアン!張り込みするのはいいけど…一体どこで?」
ジャイアン「この前ドラマで言ってた…犯人は必ず現場に戻ってくるんだ!!それなら、裏山に張り込みして、来た奴を全員ボコボコにしていけば…いずれ犯人をとっ捕まえられる!!」バ-ン!!
スネ夫(の…脳筋すぎる…)
ピピッ
スネ夫(…メール?いったい、誰から…)カチッ
スネ夫「…これ、は…?」
ジャイアン「…おい、スネ夫!人と話してるときに、何やってんだ!」ボカッ
スネ夫「いっ、いたっ!!ご、ごめんってばジャイアン!!」
スネ夫(……。で、でも、一応…)カチカチ
ジャイアン「だから、ケータイいじんのやめろっての!!そんな場合じゃないだろ!?」ツネ-
スネ夫「いっ、いたいいたい!!もう触らないから…あっ!?」
ジャイアン「おい、誤魔化そうとしてもムダだぞ!?」イライラ
スネ夫「ち、違うよジャイアン…あ、あれ…!」
出木杉「…」
ジャイアン「…っ!で、出木杉…!」
出木杉「…」フラ-
ジャイアン「…あいつ…あんなにフラフラした感じだったか…?」
スネ夫(…何だろう…。今の出木杉からは、いつもの明るさが…感じられない。)
スネ夫(…クソっ!友達を疑いたくなんて、ない…だけど…!)
スネ夫「…ジャイアン。出木杉の後を、つけてみよう…」
ジャイアン「…やっぱり、お前もそう思ったか。」
スネ夫「なんて言うかさ…。あの出木杉を見てると…イヤーな予感が、頭を離れなくなるんだよね…」
ジャイアン「…」
ジャイアン(…スネ夫の言う通りだ…あの出木杉の様子は、普通じゃない。…もしかしたら…もしかしちまう、のか…?)
ジャイアン「…出木杉を、追いかけるぞ…。」
ーーーー裏山の山奥ーーーー
出木杉「…」フラフラ
スネ夫「こ、こんなところまで来ちゃった…」
ジャイアン「…出木杉…」
スネ夫「あっ…あのボロ屋に向かってくよ!」
出木杉「…」フラフラ
バタン!!
ジャイアン「…中を覗くぞ…」ソロ-リ
出木杉「…」プルル…プルル…
スネ夫「あれ…あいつ、ケータイもってたっけ…?」
出木杉「…こちら出木杉。僕の方は、手筈通りにことが進んだよ。」
???『良くやった。…全く、小学生とは思えない働きぶりだ。』
スネ夫(誰と話してるんだ…?)
出木杉「いやいや…簡単なことだろう?」
出木杉「ーー小学生の女の子、一人殺すくらい。」
スネ夫「…っ!い、今…!」
ジャイアン「…あ…あ、え…」
???『…はは、すまない。君にとっては何でもないことだったな。…しかし、こっちでは少し問題が起きている…。』
出木杉「一体、どんな?」
???『…つい先程、未来からの連絡があった。そこで…野比のび太にも、リーディングシュタイナーが発動していることがわかったんだ。』
出木杉「…何だと!?」ガタッ
スネ夫(リーディング…シュタイナー…?)
出木杉「…それで、未来はどうなっているんだ!」
???『現在も、我々の望む世界線にはどうやら辿り着いていないらしい…更なるテコ入れが必要だ。』
出木杉「…なるほど、つまり…」
???『…そうだ。次の君の任務は…『野比のび太の抹殺』だ。』
ジャイアン「…う、嘘、だ…。出木杉が、こんな…」
スネ夫「ジ、ジャイアン!!頼むよ、ここで君がしっかりしなかったら、どうなっちゃうんだよ!!」
ジャイアン「で、でもよ…俺…!俺、あいつのこと…心の友だ、って、思ってたのによ…!」ボロボロ
ガタン!!
出木杉「…っ!?誰だ!?」
スネ夫「…!しまった!!」
出木杉「緊急事態だ!後でまた掛け直す!」ピッ
ジャイアン「出木杉…お前、嘘だと言ってくれよ…!なあ…!」ボロボロ
出木杉「…チッ…。君達、いつから聞いてたの…?」
スネ夫「ジャイアン!!その出木杉は、もう僕たちの知っている出木杉じゃない!!一緒に逃げよう!!」
スネ夫「…!ちくしょう!!これでもくらえっ!」ポイッ
出木杉「ふんっ!」パアン!!
出木杉「無駄な抵抗はやめて欲しいな…面倒になるだけだから。」
スネ夫「…へっ、引っかかったな!」
出木杉「…っ!?こ、これは…!?」ドロオ
スネ夫「パパの知り合いに、掛け合って作って貰ったんだ…!強力粘着ボールさ!」
出木杉「…また、面倒なことを…!」ギリィ
スネ夫「ホントはのび太に使う予定だったんだけどね!…ほら、ジャイアン、逃げるよ!!」
ジャイアン「…っ、すま、ねぇ…!」ダダッ
出木杉「ぐっ…待つんだああっ!!」
スネ夫「はあっ…はあっ…!この辺りに…!」ダダダ
ジャイアン「はあっ…はあっ…。おっ、おいスネ夫!俺達、どこに向かってるんだよ!?」
スネ夫「…こっちだ!!」
ジャイアン「おい、聞いてんのかよ!!」
出木杉「止まれえっ!!」ダダダ
スネ夫「うわっ、もう来てる…!ジャイアン、今は説明してる暇がないんだ!付いてきて!!」
ジャイアン「…くそっ!」ダッ
出木杉「…止まれって…言ってるだろうが!!」カチャッ
出木杉「バンッ!バンバン、ババン!!」
ドオン!!ドンドン!!
ジャイアン「うわあっ!?あ、あいつ…撃ってきたぞ!?」
スネ夫「さっきの地図だと、この辺りに…あっ!あったよ、ジャイアン!!」
ジャイアン「なっ…もしかしてそれって…そこの洞窟のことか!?捕まっちまうぞ!!」
スネ夫「大丈夫…!僕を信じて!!」ダダダ
ジャイアン「くっそお!!分かったよ!!」ダッ
スネ夫「…!う、うわ…!これ、は…!」
タイムマシン「…」ゴウンゴウン
ジャイアン「す、スネ夫…これって、一体…!?」
スネ夫「さっき…僕のところに来たメールに、書いてあったんだ。どうしようもなくなった時は…ここに来るように、って。」
出木杉「はあっ、はあっ…これで、終わりだ…!」
ジャイアン「ぐっ!?も、もうあの野郎、追いついて来やがった!!」
スネ夫「…!ジャイアン、乗ろう!」
ジャイアン「っ、おう!」
出木杉「…っ!ま…待て!!」
スネ夫「くそっ…どう操作すればいいんだ!?」カチャカチャ
ジャイアン「おい!ここに、動力ボタン、ってのが…!」
スネ夫「っ!!お願いだ!動いてええええっ!」ボチィ!
ゴゴゴゴゴ…!
ジャイアン・スネ夫「うっ…うわあああああああ!!!」
カアッ!!
出木杉「…っ!き…消え、た…!」
出木杉「…ちく、しょう…!!ちくしょおおおおおお!!!」
雑談コーナー
ダル「過去を変えちゃいけない!ってドラえもんはいうけど…ドラえもん自体、過去を変えに来た存在じゃないかお…」
紅莉栖「…確かにその通りよね…」
ダル「それに、タイムパトロールもドラえもんを見つけても捕まえようとしない!!未来の警察、ザルすぎるお!?」
紅莉栖「タイムパトロールがザルなのは、そうかもしれないけど…。でも、ドラえもんが捕まらないのには、ちゃんとした理由があるわ。」
ダル「むっ!?そ、そうなのかお!?」
紅莉栖「まず、のび太がジャイ子と結婚する世界線をα世界線としましょう。そのα世界線の住人であるセワシは、ドラえもんと一緒に、のび太のところに行くわよね?」
ダル「その通りだお。」
紅莉栖「そして、ドラえもんは無事『のび太がしずかちゃんと結婚する』世界線…仮にβ世界線とでもしましょうか?そこに、世界線を移動させる事に成功させるわ。…まあ、変わったタイミングがどこなのかは微妙だけどね。」
紅莉栖「そして、ここからが大切なのだけど…このβ世界線は、『21世紀にドラえもんが存在し続ける』事によって生まれるもの。逆を言うと、ドラえもんをタイムパトロールが逮捕してしまえば、この『過去にドラえもんが存在した』という事実に、矛盾が生じてしまうわ。」
ダル「…?どういう事だお?」
紅莉栖「つまり、ドラえもんを逮捕してしまうとβ世界線はまた別の世界線に移動してしまう…。ドラえもんを逮捕することが、過去改変に直結してしまうのよ。」
ダル「な、なるほど…。じゃあタイムパトロールは、ドラえもんが明らかに過去を変えに来たタイムトラベラーだと分かっていても、泣き寝入りするしかないってことかお…」
紅莉栖「ドラえもんを逮捕できる期間は、世界線がα世界線からβ世界線に移動するまでの間しかなかった、ってことね。」
本当は、一昨日の時点でここまで進みたかったけど気力が持ちませんでした…
勘のいい人は分かっちゃうかもしれませんが、↑で言ったα世界線・β世界線の話は、これなら本編でも関わって来ます
また書き溜めができたら更新していくのでよろしくです
皆さん指摘ありがとうございます
電話の会話が外までダダ漏れって、確かに不自然かもしれませんね…
電話じゃなくて、テレビ電話とかもっと他のデバイスにするべきでした、今度から気をつけます。
ーーーーーーー未来秋葉原ーーーーーーーーー
ゴウンゴウン…プシュ-…
鈴羽「…うっし、着いたよ。ここが…2035年。」
のび太「…何、これ…?」
紅莉栖「ひどい…あんなに賑わってた秋葉原が…!」
鈴羽「…ホントは、今も秋葉原は平和なはずだったんだよ?だけど、この世界はSERNの手によって…恐怖が人を支配するディストピアに『書き換えられた』んだ…」
岡部「…どう言う、事だ…」
鈴羽「…ここでその話をするのは、良くないな。オカリンおじさん、近くに私たちの本部があるから、そこでゆっくり話そ?」
岡部「…わかった…。」
ーーーーー未来本部ーーーーーー
カツン…カツン…カツン…
のび太「すっ…すごい…!これをキミ達が作ったの!?」キョロキョロ
紅莉栖「…まるでSF映画の研究所そのものね…」
岡部「う、むぅ…!何と俺の好みにマッチした本部だ…!」ソワソワ
紅莉栖「…ちょっと岡部っ!こんな状況なのに、何ちょっとワクワクしてんだ!」ジト-
岡部「し、仕方ないだろう!責任は、こんなに素晴らしい所を作ってしまった開発者にある!」
鈴羽「…あははっ、それだったらやっぱり、オカリンおじさんの責任だね!」ニカッ
岡部「…むっ!?鈴羽、今何と…!?」
鈴羽「あっ、いた!!おーーい!!昔のオカリンおじさん達、連れてきたよーー!!」ブンブン
???「いよぉし!!良くやった、バイト戦士よ!!」ツカツカ
紅莉栖「っ…!あ、あの声は!!」
鈴羽「もー…だから私、バイトなんかしてないって、何度言ったら…!」
???「はぁっ、はぁっ…。岡部さん、待って下さいって…」ゼエゼエ
未来岡部「何を言う!!貴様が非力すぎるのだ…グラス・キッドよ!!」シュババン
未来のび太「あ、貴方が元気すぎなだけでしょ…!」フラフラ
鈴羽「紹介するよ。野比のび太と、岡部倫太郎。…つまり、君たちの将来の姿。」
一同「…えっ、ええええええええ!?」
のび太「ど、どういうことなの!?このおじさん達が、僕たちの将来…!?」
未来岡部「おっ、おじさんだと!?…貴様、過去のキッドだからと言って、容赦はせんぞ!」
未来のび太「おっ…岡部さん、落ち着いて…」
紅莉栖「お、岡部…。あんた、何も変わらないのね…」アワレミ
岡部「余計なお世話だ…!」
未来のび太「…ふふ、紅莉栖さん。貴方には逆に、見違えるような変化がありましたけどね?」ニヤニヤ
紅莉栖「へ?それ、どういう…」キョトン
未来紅莉栖「…あっ!!おーーい、りんたろー!!」
紅莉栖「っ!?!?り、倫太郎!?///」
未来紅莉栖「探したんだぞ、こら!」ムギュ-
未来岡部「う、おおっ、紅莉栖…。今ちょうど昔の俺達が到着した所だ!」
未来紅莉栖「あら…、こんにちは昔の私!」ニヤニヤ
紅莉栖「あ…へ、に、にゃにをしてるの…///」カアアッ!
未来紅莉栖「あー…私達、大学を出てから結婚したのよ?」
未来岡部「う、うむ…まあ、そういうことだ。」テレ-
のび太「へー…ラブラブなんですね?」ニヤニヤ
岡部「」
紅莉栖「」
鈴羽「…あっ、オカリンおじさん!そろそろ残りの二人も、来る時間なはずだよ?」
未来岡部「むっ、もうそんな時間か…!諸君、俺に付いてくるんだ…あれ…?」
紅莉栖「う、うにに、うににににに」プシュ-
岡部「は、恥ずかしすぎる…///」プシュ-
のび太「ふ、二人とも、大丈夫…?」
未来岡部「な、何やってるんだ、俺と紅莉栖!!ショートしてる場合じゃないぞ!!」
未来紅莉栖「そうよ!こっちに付いてきなさい!」ガシィ!
岡部「生まれ変わったら…俺は貝になりたい…」ズルズル
紅莉栖「うにににににににににに」ズルズル
未来のび太「…ぼ、僕達も行こうか…」
のび太「…う、うん…」
ーーーーーーーーーーーーーーーー
未来岡部「よし、ここの部屋だ…」ポチ
プシュ-
未来スネ夫「あっ、岡部さん!遅いじゃないですか、時間まであと1分ですよ!?」
未来ジャイアン「そうだぜ!!せっかく過去の俺様達とのご対面だってのによ!」ガハハ
未来岡部「うむ、すまん。」
のび太「うわっ!?ジ、ジャイアン!それに、スネ夫!?」
未来ジャイアン「うおお、のび太じゃねえか!!ちっこいなあ!?」ワシワシ
のび太「わっ!?い、痛いよ!」
スネ夫「はは、昔は一緒によく遊んでたっけ?」
未来のび太「遊んでたんじゃなくて、いじめてたんだよなぁ…」
未来ジャイアン「なんか言ったか!?」キッ
未来のび太「ナニモイッテマセン」
のび太(…ち、力関係も変わってない…)ガックリ
ゴゴゴゴゴ
鈴羽「…あっ、そろそろだよ!」
のび太「えっ!?い、一体何が始まるの!?」
カアアアアッ!!
のび太「う、うわああああっ!?」
プシュ--…ガチャッ!!
ジャイアン「ゲホッ、ゲホッ…スネ夫、生きてるか…」
スネ夫「し、死にそう…」ピクピク
のび太「…!?ジ、ジャイアン!!それに、スネ夫!!」
ジャイアン「ぬわあっ、の、のび太!?」
スネ夫「おっ、お前、何でこんなところに!!」
未来のび太「…よし、これで全員揃ったね。」
ジャイアン「おい、そこのおっさん!!さっさと俺達を、家に帰しやがれ!!俺達は…やらなきゃいけねえことがあんだよ!」
未来のび太「…突然の事で、すまない。だけどこれから皆には、たくさんのことを聞いてもらわないといけないんだ。ここ…2035年に呼ばれた理由…しずかちゃんを殺した犯人の正体…」
未来のび太「そして…ドラえもんの存在そのものが消えてしまった理由を、ね。」
この位で終わります、更新少なくて申し訳ありません
全ては、ドラクエライバルズが楽しすぎるのが悪いんです…
ーーーー会議室ーーーー
未来のび太「さて…さっきの話の続きをする前に…。君達は、『世界線』という言葉を知っているかな?」
のび太「…?セカイセン…?」
未来のび太「この世界の時間の流れを、大きな川のような物だと考えてほしい。時間、という名の水は、決して逆流することなく、定められたルートを流れていく。世界線とは、その川の流れのことだ。」
未来のび太「しかしこの流れが、外的な力によって捻じ曲げられると…その点以降の川のルートは、以前とは全く違った道筋を辿ることになってしまうんだ。僕たちはこれを、世界線の変動、と呼んでいる。」
のび太「……?????」
ジャイアン「????」
スネ夫「あ、あのー…のび太とジャイアンが固まってます…」
未来のび太「あー…つまり、過去を変えると、もともと自分たちがいた世界は、別のパラレルワールドに変わっちゃう、ってこと。」
未来のび太「そこで、だ。昔のぼくがいた世界ーードラえもんと一緒に暮らしていた世界を、仮にα世界線としよう。」
未来のび太「そのα世界線は、ドラえもんとぼくが一緒に過ごし続けることによって、成り立っていたもの。…しかし、しずかちゃんが死んでしまったことで、セワシは生まれなくなり…ドラえもんも、必然的に過去に来ることは無くなった。」
紅莉栖「…!つまり、そのしずかちゃん、って子が死んじゃったことが、α世界線の存在条件を根底から覆した、ということね…!」
未来のび太「その通りです。そして、α世界線はドラえもんの存在自体が『そもそも無かったこと』になっている世界線ーーβ世界線に、移動した。だから、ぼく以外の人はドラえもんのことを覚えてないんだよ。」
のび太「でっ…でも!!ドラえもんが僕たちの時代に来たって、誰も損なんてしないじゃないか!それに…なんで、僕だけは、ドラえもんのことを…!?」」
岡部「…リーディングシュタイナーだ…」
のび太「…?岡部さん…?」
岡部「過去の改変が起こっても、基本的には人はそれを感じることができない。しかし…ごく稀に世界線の変動が起きても、以前の記憶を持ち続けられる人がいる…!」
岡部(…まさか、俺以外にそんな奴がいるとは…)
未来のび太「…ご名答です。理由はわからないが…僕には、リーディングシュタイナーが発動している。」
未来のび太「そして、もう一つ。ドラえもんが過去に来ないことによるメリット…それは、『SERNによるタイムマシン技術の独占』なんだ。」
未来のび太「昔のぼくは、22世紀に行った時のことを覚えているかな?」
のび太「う、うん…でも、平和そのものって感じだったよ…?」
未来のび太「そこだ。元々α世界線は、タイムマシンが世界的に広まり、しかもそれを平和的に有効利用が出来ている…理想的な世界だったんだ。しかし、SERNの思惑は、タイムマシン技術の独占による全世界の支配。そんな世界線はまっぴらごめんな訳。」
未来のび太「そこで彼らは考えた…。どうやったら、タイムマシン技術を自分達だけのものにできるのか?」
未来のび太「答えが出るのにそう時間はかからなかった…。それは、タイムマシンの存在を世に広め、SERNの独占をぶち壊しにした張本人…ドラえもんの抹殺だったんだ。」
のび太「…っ」
未来のび太「ドラえもんが21世紀で、タイムマシンの存在を広めなければ、SERNはタイムマシンの存在を隠したまま独占状態でいられた。」
未来のび太「しかし、22世紀の科学技術の最先端であるドラえもんを倒すのは、並大抵のことではない。」
未来のび太「だから…彼らは次善策として、しずかちゃんの抹殺に付随する、ドラえもんの存在消滅を狙ったんだ…!」ギリィ!!
ジャイアン「…そんなのって、ありかよ…!!」
スネ夫「…じゃあしずかちゃんは、その…ドラえもん?ってのを殺す…そのついでに殺された、ってことなの…?」
未来のび太「…ああ、そうだ。」
紅莉栖「…ひどい…」
岡部「…SERNは、そんなことを平気でする連中だ。自分の目的の達成のためなら、何でも奪っていく。ーー例えそれが、命であってもな。」
未来のび太「そうして、22世紀のSERNは、21世紀のSERNに二つのメッセージを送った。」
未来のび太「一つはタイムマシンの基本理念に関する、論文。そしてもう一つが…しずかちゃんの抹殺計画だ。」
のび太「…その二つのメッセージを見て、SERNはタイムマシン技術の独占と、ドラえもんの消滅を成し遂げた、ってわけなんだ」
未来のび太「…そして…ジャイアンと、スネ夫。君達は見てきたと思うけど…」
ジャイアン「…っ!」
未来のび太「しずかちゃんを殺した犯人は、出木杉英才…それで間違いない。」
のび太「…え…?」
未来のび太「出木杉の小学生離れした頭脳、身体能力、精神力…。SERNはそこに利用価値があると踏んで、奴をラウンダーに引き入れたんだ。」
岡部「なっ!?し、小学生のラウンダーだと!?」ガタッ
未来のび太「彼らにとって、能力があれば年齢など関係ありません。それに、奴ならしずかちゃんの情報を簡単に得られ、暗殺の機会も山ほどある。ーーこんな適役は、そうそういませんよ。」
のび太「…嘘だ!!出木杉が、そんなことする訳が…!!」
未来のび太「…僕だって最初は、そう思ったさ。でも…現実を受け入れなければいけないんだ。奴はもう君の知っている出木杉じゃない。」
未来のび太「僕たちは…自分のため、それに世界のために、しずかちゃんの暗殺を止めなきゃいけないんだ。ーーたとえ、どんな手段を使ったとしても」
ーーーーー未来本部武器庫ーーーーー
ジャイアン「うっひゃあー…すっげえ…」
スネ夫「本でしか見たこと無いような兵器が、沢山…」
紅莉栖「こ、これ全部未来本部の物なの!?」
未来のび太「SERNの支配するディストピアを破壊するために、ぼくと岡部さん達ラボメンで、この施設を作ったんです。この位、何てことありませんよ。」
未来のび太「それに、こんなものもありますよ…」ゴロン
のび太「っ!?透明マント、名刀電光丸…それに、ショックガンや空気砲まで!?」
岡部「こ、こんなもの…一体誰が作ったんだ…?」
未来のび太「ふふっ…驚いてますよ、岡部さん」
未来岡部「フゥーーッハハハ!!無理もない、昔の俺ではまだまだ分からんだろう!!」
岡部「…はぁ?何を言っている。」
未来のび太「ここにあるひみつ道具…その大半は、ぼくと貴方達ラボメンが、未来ガジェットとして作り上げた物なんですよ?」
岡部「…なぁっ!?」ガタッ
のび太「…ええっ!?」
未来紅莉栖「最初は、空気ピストルから始まったんだっけ?その後のび太くんが来てから、色んな物を作って…。」
のび太「ぼ、ぼくが…ひみつ道具を…!?」
紅莉栖「…ガラクタ作りも、役に立つ時があるのね…」
岡部「じ、助手ッ!!口には気をつけろよ!?」グワッ
ジャイアン「のび太がそんなことやってるなんて、信じられねえよ…」
スネ夫「そ、そうだそうだ!のび太のくせに、生意気だぞ!!」
未来のび太「あはは、ぼくだけじゃないんだ。スネ夫にジャイアン…君達にも、お世話になってるよ。」
スネ夫「…へっ?ぼく?」キョトン
ジャイアン「…おっ、俺もか?」
未来のび太「まず、僕たちの本部に、こんなに潤沢な資金あるのは、骨川ホールディングスの全面的バックアップのおかげだ。」
未来のび太「そしてジャイアン。君はその腕っ節の強さを生かして、僕たち本部の思惑に賛同してくれた同志達の、訓練教官として活躍してくれている。」
未来のび太「状況は絶望的だった…だけど、皆の協力のおかげで、ぼく達はSERNに対抗できる戦力を得ることができたんだ。」
スネ夫「…僕達が…」
ジャイアン「…そんな、ことを…?」
未来のび太「…そして。僕達はこの兵器と、タイムマシンを使って…」
未来のび太「…出木杉英才を、抹殺する。」
この位で今回は終わりです、こんなssにコメントしてくれてる方、本当にありがとうございます。
あとドラクエライバルズでプラチナいけました、次はレジェンド目指します。
紅莉栖「…!?抹殺!?」
岡部「…っ!!」
のび太「…な…え…や、やめてよ、そんな冗談…笑えないよ…」
未来岡部「…俺達自身も、こんな選択しかできないことを不甲斐なく思っている。だが…道はこれしかないんだ。」
のび太「ねぇ、スネ夫!ジャイアン!!なんとか言ってよ…!友達を、殺す、なんて…!」
スネ夫「…のび太…ごめん、僕はこの作戦に賛成だ。」
のび太「!?す、スネ夫!?」
スネ夫「僕とジャイアンは、この目で出木杉の姿を見てきた。あれは…もう、出木杉とは言えないよ。」
ジャイアン「…俺も…スネ夫と同意見だ…。」
のび太「ジ、ジャイアン…!」
ジャイアン「俺も最初はのび太と同じで、出木杉のことを信じようとした。だけどよ…出木杉のあの態度を見ちまったら…」
のび太「…あ、あ…!」フルフル
未来のび太「…作戦実行は、明日だ。そしてこの作戦には…君達の協力が必要なんだ。…頼む、わかってくれ…」
のび太「…うっ…ううっ…」ボロボロ
岡部「…のび太…」
ーーーーーー訓練場ーーーーーーーー
未来ジャイアン「テメエら!!今から明日の作戦の最終確認をする!!頭ん中に全部叩き込みやがれ!!」
兵士達「サー!!ジャイアント教官!!」ザッ
スネ夫「ひゃー、板に付いてるねー…」
ジャイアン「ったりまえよ!!なにせ、俺様だぞ!?」フンス
未来ジャイアン「大筋はサルでもわかる!!過去ののび太・スネ夫・俺様の率いる誘導部隊が、ターゲットに接触し裏山へおびき出す!!一目につかないところまで誘導したら、待機した暗殺部隊により、ターゲットを一掃!!これだけだ!!」
未来ジャイアン「しかし!!SERNのことだ、俺達が動くのを、ただ黙って見ているだけとは考えられない!!」
未来ジャイアン「そこでだ!!テメエらには、出木杉への干渉を止めようと、タイムトラベルをしてくるSERNの連中の足止め、および過去の俺様達の護衛を任命する!!」
兵士達「サー!!」
未来ジャイアン「そして、ここからが最も重要な部分だ!!俺様達が行くのは、過去だ!!そこでターゲットの殺害以外の部分で過去への介入をしてしまえば、世界線に予期しない歪みが生まれる可能性がある!!」
未来ジャイアン「それ故、たとえ今回SERNとの戦闘があっても、その痕跡を残すようなことは可能な限りしたくない!!だから今回テメエらは、薬莢・火薬痕などの残らない、ひみつ道具を基本的に使って戦え!!銃火器の使用は、最終手段だと考えろ!!」
兵士達「サー!!」
未来ジャイアン「よし、いい返事だ!!以上で最終確認を終了する!!ーーそしてここからは、俺の独り言だ!!」
兵士達「…?」ザワッ
未来ジャイアン「ーー俺は諸君達に、これまで非情な態度で接してきた!理不尽な理由で殴り、意味もなく罵倒をし、重症者が出るような訓練をさせ…!さぞかし辛かったと思う!!」
兵士「…!き、教官が…俺たちのことを、気遣って…!」
未来ジャイアン「そんな諸君達がこれから行く戦場で、心が折れそうになったら…俺様の顔!そして、俺様のしてきた仕打ちを思い出して欲しい!!」
未来ジャイアン「戦場でもうダメだ、と思った時…!もう立てそうもない、と思った時…!俺のやってきた『いじめ』は、必ず諸君らを奮い立たせる!!」
未来ジャイアン「『あのクソ教官を一発張り倒すまで、死ねるかよ』…ってな!!」
兵士「…ぷっ!」
未来ジャイアン「よし…そこのお前、笑ったな!!この場でスクワット200回だ!!」
兵士「っ!!さ、サー!!ジャイアント教官!!」ブンブン
未来ジャイアン「へへ…貴様!!この仕打ちを、戦場で思い出すんだぞ!!…では、また必ずこの場で会おう!!心の戦友(とも)達よ!!」
兵士達「……ウオオオオオオオオオオ!!!!」
未来ジャイアン「…」ツカツカ
未来ジャイアン(…すまない、戦友たちよ。俺は、君達を戦場に送ることが、役目なんだ…)
未来ジャイアン(人を殺すことだけを常に考え、昨日まで一緒にいた人間を死地に向かわせ…)
未来ジャイアン(…過去ののび太は、今の俺の姿を見て…どう思ってるんだろうか…?)
未来ジャイアン「…いや…もう、決めたことだ…。これしか道は、ないんだ。…俺が迷っていて、どうする…!」パシイ
未来ジャイアン「待ってろよ、SERN!!テメエ等に取られた物、全部奪い返してやっからな!!」
ーーーーーー就寝所ーーーーーーー
未来のび太「ぐおー…ぐかー…」zzz
未来岡部「んがああっ!!…ぐおおおっ…」zzz
岡部(…なっ…何なのだこいつ等は…!うるさくてまともに眠れやしない…!!)イライラ
岡部(あ…でも、片方は俺自身なのか…)
未来紅莉栖「…むにゃむにゃ…」zzz
岡部(それに、未来の助手は何故この状況で眠れているんだ…!!しかも…さらっと未来の俺の布団に入り込んでるし…!!)
岡部(んあああああっ!!作戦実行の前夜とは思えん!!)
のび太「…」ムクリ
岡部「…?」(あれは…?)
のび太「…」ツカツカ
ガチャッ!!…バタン!!
岡部(…外に出て行ったな…)
岡部(どうせ眠れないんだ、奴の後でもつけてみるか…)ソロ-
ーーーーーー本部入り口前ーーーーーーーー
のび太「…」
のび太「…はぁ…」
岡部「…ここにいたのか、のび太。」
のび太「…っ!岡部さん…!」
岡部「何をしている…早く寝ないと、明日辛いぞ。」ツカツカ
のび太「すいません…どうしても眠れなくって」
岡部「ほら、受け取れ…。ドクターペッパーだ。」ポイ
のび太「うわっ、とと…。ありがとうございます。…これ、どこから取ってきたんですか?」
岡部「食料庫に大量に保存してあったので、少し拝借してきた。…隣、失礼するぞ。」スッ
のび太「…はい。」
岡部「…やはり、明日のことか。」
のび太「…っ」ピクッ
岡部(…やっぱりか…)
岡部「のび太よ…あまり思い詰めてはダメだ。お前一人で、全てを抱え込む必要はないんだ。」
のび太「…岡部さん…」
岡部「…何だ?言ってみろ。」
のび太「…僕たち未来本部は…SERNと何が違うんでしょうか…?」
岡部「…っ!!」
のび太「正義を振りかざしてはいるものの…やってることは、奴等と同じ。自分たちの都合で、人を殺して…こんなの、狂ってるよ…!」グスッ
岡部「…のび太よ。お前の気持ちは、よく分かる。だが…仕方のないことなんだ。」
のび太「…そんなわけないだろ!?」
岡部「っ!!」タジッ
のび太「ぼくは信じてる…!出木杉は、仲間に手を出すような奴じゃない!!」
のび太「悪いのは、出木杉じゃない!!もっと…もっと別の場所に、原因があるはずなんだ!!」
岡部「…っ」
のび太「しずかちゃんや、ドラえもんだけじゃない…!ぼ…ぼくは…出木杉だって、助けだい…っ!なの、に…!」ボロボロ
のび太「うわああああああああん!!!」ボロボロ
岡部(…なんだろう…こんな経験を…俺は、どこかで…!)
ーーーフゥーッハハハ!!決めたぞ…貴様の名は、閃光の指圧師…シャイニングフィンガーだ!!ーー
岡部「っ!!」
ーーー全ては、FBのために…ーーー
ーーー椎名まゆりは、必要ない…ーーー
岡部(そう、だ…あいつも、SERNに…!)
岡部「…あ、ああっ…」クラッ
のび太「…岡部さん…?」ヒック
岡部「…のび太。俺も昔、信じていた人間に、大切な人を何度も殺されたことがあった。」
のび太「…っ!!」
岡部「今になって、思い出したよ…むしろ、今まで忘れてたことの方が、不思議だ。」
岡部「俺は彼女に大切な人を奪われ、何度も何度もタイムリープを繰り返した…でも…」
岡部「最後にはわかった。その人…萌郁も…また、SERNの被害者だったんだ。」
のび太「…!」
岡部「その出木杉、だったか…?彼は、お前の…本当の友達、そうだな?」
のび太「…」コク
岡部「…そいつは、お前の信用するに値する人物か…?」
のび太「…」コク
岡部「…だったら、信じろ!!お前に出来る、最善を尽くせ!!」タッ!!
のび太「…?岡部さん…?」
岡部「フゥーーッハハハ!!グラス・ザ・キッドよ!!貴様を、ラボメンナンバー009に任命する!!」シュバッ!!
のび太「…グラス・ザ・キッド…?」
岡部「西武時代の伝説のガンマン、ビリー・ザ・キッドから取った!!良い名だろう?んー?」
のび太(…だ、ダサい…)
岡部「そして同時に…ラボメンナンバー009として、初の仕事を与えよう!!」ザッ
岡部「キッドよ!!貴様は、明日の作戦に参加せねばならない!!そして…しずか・ドラえもん・出木杉!!全ての人間を救える世界線…!!」
岡部「シュタインズゲート境界線へと、皆を導くのだ!!」
殺して下さい、一番ミスしちゃいけないとこでミスった
>>124
◯シュタインズゲート世界線
×シュタインズゲート境界線
というわけで次回、作戦決行です
見てくれてる方ありがとう
ーーーーーーーーーーーーーー
出木杉「…なるほど…シュレディンガーの猫、か…」フムフム
出木杉(…やっぱり、物理学の世界は、奥が深い…!)
出木杉(もっと…もっと僕も、この世界の知識を得たい…!新たな発見をしてみたい…!)キラキラ
出木杉「…でも…それまでには中学高校を出て、大学に入って…」
出木杉「…はぁ…嫌になっちゃうよ…」
出木杉ママ「英才、貴方に手紙よ!!…SERN、ってところから!!」ガチャ
出木杉「…えっ!?か、母さん…今、なんて!?」
出木杉ママ「え…?SERN、って所から、お手紙なんだけど…。もしかして貴方、知ってるの?」
出木杉(知ってるも何も…!!SERNって言ったら、あの世界最大規模の素粒子学研究所じゃないか…!!)フルフル
出木杉「は、早く見せて!!」パシッ!!
ーーーーー出木杉英才様。貴方が先日、インターネット上に発表した『マイクロブラックホール精製と、それに伴う四次元空間への干渉』と言う論文を拝見いたしました。貴方が小学生だとはまるで信じられない。そう思ってしまうほどの、卓越した視点・論理的思考力を、貴方の論文から感じ取りました。
貴方には是非一度、我々の研究機関SERNに来て頂き、そして互いに意見交換をさせて頂きたい。そう考えております。ーーーーーー
出木杉「い……い…!」フルフル
出木杉ママ「…?どうしたの?」
出木杉「…ぃぃいいやったあああああ!!」ダキッ!!
出木杉ママ「きゃっ!!あ、貴方は何なのさっきから!?」
出木杉「や…やったよ、母さん!!僕、あのSERNに…!SERNに、認められたんだあああっ!!」
出木杉ママ「…?SERNって何…?」
出木杉「これで僕も…研究者に、なれるかもしれないんだあああっ!!」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ザワザワ…
「ひみつ道具は、詰め込めるだけ詰め込め!!何が起こるかわからん!!」
「急げ!!作戦開始時刻まで、あと2時間を切ったぞ!!」
スネ夫「…いよいよ、だね…」
ジャイアン「…ああ。」
未来のび太「いいかい?何度も言うようだけど…君達の役割は、出木杉を裏山に誘い出すこと。決して奴に、悟られちゃあいけない。」
ジャイアン「…ああ。」ゴクリ
スネ夫「う、うん」カチコチ
のび太「…」
未来ジャイアン「なぁに、心配すんな!俺の部下共に任せりゃ、SERNの奴等何ぞ怖かねえ!!それに…お前らなら、失敗しねえ!自分自身がそう言ってるんだ、安心しろ!」ガハハ
未来ジャイアン「そして、昔の岡部さんに、牧瀬さん!あんたらには…これを渡しておく!」パサッ
岡部「…?これは…?」
未来ジャイアン「透明マントだ!試しに、体に巻きつけてみろ。」
岡部「…こうか?」
紅莉栖「きゃああっ!!お、おかべの下半身が消えてる!!」
岡部「うおおっ!!ほ、本当だ!」スケ-
未来ジャイアン「これを使って、二人は…ガキ共3人の近くに、隠れていてくれ。」
岡部「…?」
未来ジャイアン「俺達も、SERNの連中からお前らを全力で警護する…。しかし、不測の事態、ってのは往々にしてあるもんだ。」
未来ジャイアン「そんな万が一の事態が起こった時…、二人は、この透明マントを使って、ガキ共をタイムマシンまで誘導し…そして、一緒に過去に送り返してくれ。」
紅莉栖「…なるほど…私達は、万が一の保険ってことね。」
紅莉栖「わかったわ。その任務は、私たちが引き受ける。」
未来ジャイアン「すまねえな、二人とも…。おっと、そろそろ俺も準備に行かなきゃなんねえ!じゃあな!」ダッ
岡部「…」
のび太「…」
岡部(…あと少しで、作戦は決行される…)
岡部(…皆は出木杉をいかにして殺すか…そのことで頭がいっぱいだ…)
のび太(…でも!!僕の願いは…出木杉を殺すことじゃない!!)
のび太(過去に戻って…出木杉を狂わせたきっかけを探し出し、それを解決する!!)
岡部・のび太(それが…シュタインズゲート世界線に行くための、唯一の道だ!!)
未来ジャイアン「…そろそろ時間だ!!テメエら、準備はいいな!?」
兵士達「サー!!」ザッ
未来ジャイアン「タイムリープが完了した瞬間、敵に襲われることもあり得る!!敵は常に近くにいると思え!」
兵士達「サー!!」
未来ジャイアン「…よし、貴様らいつもと変わりないな!!…必ず、誰一人欠けずに戻ってこい!!作戦が終わった暁には…特別に、俺様主催のコンサートを開いてやろう!!」
兵士達「…」シ-ン
未来のび太「…!じ、冗談だ!そんな一気に士気の下がった顔をするんじゃない!!」
未来ジャイアン「なっ!?テメエ、のび太のくせに生意気だぞ!!」
未来のび太「うるさい!!せっかくいいムードだったのに、ジャイアンの一言で台無しだ!!」ギャ-ギャ-
未来のび太「と…とにかく!!僕もジャイアンと意見は同じ!!君達は、全員が欠けること無く帰って来なきゃいけない!!未来のため…そして、自分たち自身のために!!わかったね!」
兵士達「サー!!」ザッ
未来のび太「よし!!…皆、タイムマシンに乗り込め!!出発だ!!」
兵士達「うおおおおおっ!!」ダダダ
ーーーー現在ーーーー
…プシュ-…ガチャッ…
のび太「…ついに、来たね…。」
スネ夫「いつもと同じ風景のはずなのに…なんだか、何もかもが違って見えるよ…」
未来ジャイアン「いいか…最初に俺たちが、タイムマシンの周りをクリアする。安全が確保できたら、出てこい。」
岡部「…うむ、頼りにしているぞ。」
未来ジャイアン「任せとけ…それと、もう一つ。絶対に…過去の自分には、会わないようにしろ。タイムパラドックスが生まれちまうからな。」
ジャイアン「…おう、大丈夫だ。」
未来ジャイアン「…よし!!行くぞ、野郎共!!」ダッ
兵士達「サー!!」ダッ
未来ジャイアン「…こっちには、誰も…北側はどうだ!!」
兵士「いえ!!こちらにも敵影は一切確認できません!!」
未来ジャイアン「そうか…よし!お前ら全員出て来い!!」
紅莉栖「…!出て来いって!!」
岡部「…おう!」ダッ
未来ジャイアン「ここから先は、お前ら三人と岡部さん達二人で行け…何、心配するな。見えないだけで、しっかり護衛をつけてある。」
透明マント部隊「…」
未来ジャイアン「さあ、行け!!…幸運を、祈る!!」
のび太「…うん!!」ダッ
ダダダッ
のび太「はぁっ…はぁっ…!岡部さん!!出木杉の家は、ここです!!」
岡部「…ついに、来たか…」
紅莉栖「ただの一軒屋に着いただけなのに…何だか、魔王のお城の前に来たような気分ね…」
岡部「…わかってるとは思うが、ここから先はお前達3人で行ってもらう。いいな?」
ジャイアン「おうともよ。…必ず、成功させてやらぁ。」
スネ夫「大丈夫です、任せて下さい。」
岡部「…キッドよ。お前も、分かっているな?」
のび太「…はい。ぼくは、必ず…『自分の大切なもの』を、守ってみせます。」
岡部「…いい返事だ。」フッ
スネ夫「それじゃあ…いくよ…!」ポチッ
岡部(…頼んだぞ、キッドよ…!何としても、シュタインズゲート世界線への道…その『鍵』を見つけ出すんだ!!)
ピンポ-ン!
ガチャッ
出木杉ママ「はーい!!…あっ、もしかして英才のお友達?」
スネ夫「はい、そうです。ちょっと英才君に、用事があって…。」
出木杉ママ「英才ー!!お友達が、用事ですって!!」
出木杉「ああ、すまないけど今、手が離せないんだ!!部屋まで来てくれないかな?」
出木杉ママ「こら、ちゃんと下に出て来てあげなさい!失礼な!!」
スネ夫「…いえ、大丈夫ですよ。僕達が部屋まで行きます。」ツカツカ
出木杉ママ「あら…ごめんね、皆。まったくもう…何だか最近あの子、浮き足立っちゃって…」
のび太・ジャイアン「…」ツカツカ
出木杉「いやー、驚いたよ!野比君達が、ぼくの家に来るなんて…。」
スネ夫「いやいや、大した用事じゃないんだ。迷惑だったかな?」
出木杉「いや、そんなことないよ!それで、用事って何だい?」
スネ夫「実はね、僕達裏山に秘密基地を作ろうと思ってるんだ。そこで、君に力を借りたいんだけど…」
出木杉「へえ、面白そうな事やってるんだね!…だけど、ごめん…。今ちょっと、荷造りに忙しいんだ…」
ジャイアン「…?一体、どこに行くつもりだ…?」
出木杉「いやー、実はね…?自慢になっちゃうから、あんまり言わない方がいいのかもしれないんだけど…!」ホクホク
出木杉「実はね…僕、ついにSERNっていう研究所の、研究者になれるかもしれないんだ!!」
のび太(…っ!?出木杉から…SERNの名前が出た!?)
のび太「せ…SERNって、あの…!?」ガタッ
スネ夫(…!おい、のび太!!やめろ!!)キッ
出木杉「えっ!野比君…もしかして、SERNのこと知ってるのかい?うわあー、感動的だ!!僕以外にも、物理学を志す人がいたなんて…!」
のび太(…おかしい!出木杉が現時点でSERNのラウンダーならば…こんな嬉々として、SERNの話をするはずがない!!)
出木杉「日本にもKEKっていう加速器研究所があるんだけど…SERNは、そんなの目じゃない!!今までの物理学を飛躍的に発展させた、あの大型ハドロン…あれを僕も、使えるかもしれないんだよ!」
のび太(もしかして…もしかすると…!今の出木杉は…まだ…!)
のび太(僕達の知ってる、出木杉の…まま…!?)
のび太「…ダメだ!!行っちゃダメだ!!!」ガシイッ!!
出木杉「いっ!?」
スネ夫「おい!!のび太!!」
のび太「出木杉!!君は、SERNがどんな組織なのか、知らないんだ!!あいつらの本当の計画…それは…!世界征服、なんだよ!!」
出木杉「…は?」キョトン
のび太「ダメなんだ…!君がSERNに入ってしまったら…全てが、終わる…!!お願いだ…考え、直してよ…!」ポロポロ
スネ夫(な…何をしてるんだ、のび太の奴…!!)
出木杉「…な、何を言い出すのかと思えば…。」ハァ
出木杉「SERNの都市伝説なら、僕も知ってるよ。…だけどね、あれはただの伝説だよ。本気にしちゃあ…」
のび太「本当なんだっ!!」ダンッ!!
出木杉「っ…!!」タジッ
のび太「君はSERNに行った後…しずかちゃんを殺す!!僕達は、それを止めるために…未来から来たんだ!!」
出木杉「…!?僕が…しずかちゃんを、殺す…!?」
ジャイアン「…のび太!!お前、今自分が何してるのか分かっているのか!?」ギロッ
のび太「分かってるよ!!」キッ!!
ジャイアン「なら、なぜこんな事を!!しずかちゃんを…俺達の未来を…見殺しにする気か!?」
のび太「逆だよっ!!」
ジャイアン「…っ!!」
のび太「今の話でわかったろ!?出木杉は今、自らSERNの名前を口に出した!!もし出木杉が、すでにSERNのラウンダーなら…絶対に、自分のことを隠し通すはずだ!」
のび太「…つまり!!出木杉にはまだ、ギリギリで…!SERNの息がかかっていない!!今、出木杉を説得できれば…誰も血を流さずに、すべてが解決するんだよ!!」ボロボロ
スネ夫(…ああっ…くそっ!!のび太のせいで、全部が台無しだ…!!)
スネ夫(これで、何もかもが…!何もかもが、終わりだ…!)ガクッ
出木杉(き、君達…何を言ってるんだ…?ラウンダーだったり、SERNだったり…それに、僕がしずかちゃんを殺す、だって…?)
出木杉(考えられない!!そんなこと、ありえない…!)
出木杉(そう、そのはず…なのに…!!)
出木杉(どうしても、彼らの言ってることが…!嘘なように、聞こえない…!!)
出木杉「ぼ、僕は…!僕は…っ!!」
???「…」ゴソゴソ
のび太(…?あそこで、何かが動いたような…)
???「…!」カチャッ
のび太(っ!く、空気ピストルの銃口だけが、浮いている!?)
のび太「危ないっ!!スネ夫!ジャイアン!!」バッ
???「バンッ!!」
ガシャアアン!!バリバリイッ!!
紅莉栖「っ!!い、今…上から、ものすごい音が…!」
岡部「…ちいっ…!紅莉栖、行くぞ!!」
紅莉栖「…うん!!」ダダダ
???「…ちっ、外したか…」
出木杉「なっ…何が起きたんだ、今…!!」
のび太「…あ、危なかった…」
ジャイアン「お前は…誰だ!!出てこいッ!!」
???「ひどいなあ…友達の声くらい、聞き分けて欲しいものだよ。」バサアッ
スネ夫「ジ…ジャイアン…!この声は…!!」
未来出木杉「こんにちは、野比君、剛田君、骨川君…そして、過去の僕。君たちから見てみれば、僕は…未来の出木杉英才、ってことになるのかな?」
のび太「…っ…未来の…出木杉…!!」
今更すぎる更新、申し訳ないです…リアルがあまりに忙しすぎました…
頑張って完結させます!
出木杉「…み、未来の…僕…!?」
未来出木杉「…そうさ。僕は、君をこいつらの手から守るためにやって来た。この外道達の話を聞いちゃあいけない。」
未来出木杉「こいつらの本来の目的…それは、君を殺すことなんだからね。」
のび太「…なっ…!!」
出木杉「…え…っ…?」
のび太「ち…ちがう!!僕の目的は、未来を守ること!!そして、大切なものを守ることだ!!その大切なものの中には、出木杉だって入ってるんだよ!!」
未来出木杉「良くそんなことが言えるね…。僕のことをここから誘い出して、人目のつかないところに着いたら…っていう手筈だったんじゃないのかい?」
のび太「ち…ちがうっ!!僕…僕は、ただ…!」
出木杉「…嘘だ…の、野比君達が、そんなことするわけ…!」
のび太「…!!で、出木杉…!!」
未来出木杉「…それなら…彼らにも話を聞いてみようか…」スッ
出木杉「…彼ら…?」クルッ
スネ夫「…」
ジャイアン「…」
のび太(…!!だっ、ダメだ!!ジャイアン達は…!!)バッ
未来出木杉「…君達が言ってた、裏山の秘密基地…あれ、ウソだよね?」
スネ夫「…」ピクッ
未来出木杉「あれはただの、僕を裏山に連れ出すための口実…。人目の多いところで殺してしまえば、都合が悪いだろう?」
スネ夫「…っ…!!」
のび太「…!!スネ夫…!」
出木杉「…あ…あ、そんな…!!」
未来出木杉「…ほらね…。さあ、来るんだ昔の僕。ここにいたら危ない…!」
のび太「だ…ダメだ!!出木杉、行っちゃダメだ!!」
未来出木杉「…さあ!!」スッ
出木杉「…っ…!」
ドカアアン!!
未来出木杉「っ!?な、何だ!?」
岡部「大丈夫か、皆!!」パラパラ
紅莉栖「そこで止まりなさい!!一歩でも動けば…撃つわよ!!」
透明マント部隊「…」チャキ!!
のび太「お、岡部さん…!!牧瀬さん…!!」
未来出木杉「…なるほど…。暗殺が無理だとわかれば、次は強行突破かい?」
出木杉「う…うあ、あ…!」ガクガク
のび太「待って!!お願いだよ、岡部さん!!僕は、出木杉を…助けたいんだよ…!!」ボロボロ
岡部「…出木杉…俺たちの当初の目的。それは、君の暗殺だ。」
のび太「!!岡部さん…!!」ジワァ
出木杉「…や、やっぱり…!じ、じゃあ…僕は…!!」
岡部「…もっともそれは…ついさっきまでの話だがな?」ニヤッ
未来出木杉「…?」
岡部「…これ、何だかわかるか?」スッ
未来出木杉「…?なんだい、それは…?」
岡部「盗聴器さ…中の様子を伺うため、のび太の服に仕込ませてもらった。」
のび太(!?いつの間に…!?)
岡部「のび太達が中に入った後の会話は、全てこれで聞かせてもらった…!そしてその会話は、全て未来ののび太の所にも伝わっている!!」スッ
『ザザ…あー…ザザ…聞こえるか?諸君…ザザ…』ブオオン
スネ夫「…!!この、声は…!!」
未来のび太『…ザザ…話は全て聞いていた…!過去の僕の言う通りだ!!SERNのラウンダーともあろう者が、自ら『僕はSERNの一員です』などと言うはずもない!!』
未来出木杉「…き…貴様…!!」ギリィッ!!
のび太「なっ、え、えぇっ!?ど、どうやって出てきたの!?」
未来のび太『いやいや、君たちに見えてるこれは、岡部さんの持ってる投射機で映し出されたホログラムだよ。本当の僕じゃない。』
未来のび太『君達の話を不思議に思って、こっちからSERNのデータベースにハッキングを仕掛けさせて貰ったよ。そしたら、出てきた…!』カタカタ
未来のび太『出木杉が変わってしまった…その、全容がね!!』ピラッ
出木杉「…これは…『MCメソッドの実用化に向けた報告書』…?」
未来のび太『人間の感情・思考・動作…。それらは全て、脳からの電気信号によってコントロールされている。』
未来のび太『MCメソッドは、その電気信号を思いのままに制御して、人間を思うがままに操ろうとするためのチップ…!人間の脳に埋め込んでしまえば、たちまち操り人形の完成、って訳だ!』
未来のび太『そしてこれが…実験のスケジュール表だ。』ピラッ
のび太「2011年3月18日…被験体015_Vによる人体実験・最終フェイズ終了ーー結果、成功。2011年7月27日…試作型MCメソッドVer.1.25を…!」
のび太「被験者出木杉英才に…試用予定…!!」
出木杉「待ってくれ…2011年7月27日って…それ、僕がSERNに到着する予定の日じゃないか!?」
未来のび太『そうだ…つまり!!SERNが出木杉を呼んだ本当の目的は、出木杉にMCメソッドを埋め込んでラウンダーにすること!!逆を言うと…』
未来のび太『今の出木杉を助けられれば…全てが解決する、ってことだ!!』
未来出木杉「ギ…ギギ…!!」ギリギリ
紅莉栖「そう言うわけよ…だから作戦は、急遽変更。出木杉君の抹殺から一転…出木杉君の保護、に変わったわ。」
スネ夫「…っていう事は…!」
ジャイアン「俺たちも出木杉を殺さずに済む、ってことか…!?」
のび太「…み…みんな…ぁ…!」ブワァッ
未来出木杉「…何を言うかと思えば、口から出まかせばかりスラスラと…!!あり得ないだろう!!野比君達と僕達が話していた時間なんて、ものの五分にも過ぎない!!」バッ!!
未来出木杉「そんな時間で、SERNにハッキングだと!?馬鹿も休み休み言え!!」
???『ちょwwwwww僕のことが完全に忘れられてる件wwwww』
未来出木杉「…き…貴様、は…!!」
未来岡部『フッ…忘れてもらっては困るな!!こっちには、2010年の時点でタイムマシンを修理し、SERNへのハッキングをするだけの技術をも持っていた、スーパーハカーが居ることを!!』
未来ダル『に、2010年の事は、覚えてないお…』
未来ダル『…でも…!!そこからさらなる進化を遂げた僕に、10年以上前のサイバーセキュリティなんてザルも同然だお!!乙!!』バ-ン!!
岡部「…ふっ…フゥーーッハハハ!!さすが、マイ・フェイバリット・ライトアームだ!!俺が見込んだだけはある!」
紅莉栖「さぁ、過去の出木杉君をこっちに引き渡しなさい…!!…そうすれば私達だけじゃなく…!!」
紅莉栖「…出木杉さん…貴方も、救われるのよ…!」
未来出木杉「グッ…グギィ…!!グギギ…!!」
未来出木杉「…ぼ、僕は…ボク、ハ…」バチバチィッ!!
出木杉「…僕、岡部さん達の言う事…信じます…」スッ
のび太「…!!出木杉…!!」
出木杉「野比君…ありがとう。君が僕を信じず、SERNの話を聞き出してくれていなかったなら…」
出木杉「僕はずっと、SERNの言いなりになる運命だったんだね…!」
のび太「…よ…よかっ…だあ…!!」ブワッ
岡部「…さぁ、こっちに来るんだ…!」
未来出木杉「…ブツブツ…ブツブツ…」
紅莉栖(…?今、何か…?)
未来出木杉「…扁桃体カラノ電気信号ニ異常発生…コレヨリ…自動制御モードへ移行…」ユラァ
紅莉栖「…!!出木杉君!!危ない!!」
出木杉「…え?」
未来出木杉「…」ブン!!
出木杉「ぎいっ!?」バキィ!!
のび太「!!で、出木杉!!」バッ
出木杉「う、あ…野比、君…」ガクッ
未来出木杉「…目標ノ捕縛完了…本部ニ、帰還…」ポイッ
プシュウウウ!!!
のび太「っ!!げほっげほっ…!!ま、また煙幕か…!!」
岡部「ぐっ…逃すな!!何が何でも捕まえるんだ!!」
未来出木杉「…」ブンッ
ガシャアアアン!!
未来出木杉「…」バッ!!
のび太「!?ま、窓から出て行くよ!!」
未来出木杉「…」シュタッ!!
紅莉栖「けほっ…うう、やっちゃった…!!私たちも後を追うわよ!!」ダッ
岡部「くそっ…!!わかってる!!」ダッ!!
今日はこの辺で終わります
随所で僕の小学生並のネーミングセンスが露見してしまってるのが、恥ずかしいです…
このSSまとめへのコメント
つづき書いてくれ
気になる
ドラえもん のび太の こわたれたわわ