【モバマスSS】です
――――プロダクション、事務室
李衣菜「な、なに言ってるのみくちゃん!? 突然呼び出されて正座させられたのも訳がわからないけど、彼氏!? 誰に!?」
みく「李衣菜チャンににゃ!! とぼけても無駄だからね、みくも昨日ついに聞いちゃったんだからっ!」
李衣菜「なにを!?」
みく「李衣菜チャンが男の子と楽しくお話してるとこをにゃ! 最近流れてるウワサ、みくは信じたくなかったのに……!」
李衣菜「え、ウワサ……え?」
みく「知らないの? 最近李衣菜チャンが電話で男の子と楽しそうに話してるのを見たとか、男の子に口説かれてるのを聞いたとか!」
みく「そういったウワサが流れてたんだよ? 知らないの!?」
李衣菜「そ、そうなの? まさかそんな、誰かに見られてウワサになってただなんて……」
みく「そ、その反応、やっぱり本当に……!」
李衣菜「あーええと、みくちゃん? 多分そのウワサなんだけどさ」
みく「黙って!!」
李衣菜「はいっ!!」ビクッ
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みく「昨日はみくと李衣菜チャンが久しぶりに一緒にお仕事出来る日だったの、知ってるよね?」
李衣菜「そ、そうだね、ここのところずっとみくちゃんと揃ってお仕事出来ることってなかったから」
みく「この前発売したCDの宣伝のために、李衣菜チャンと一緒にラジオ番組に出演することになって、みくほんとに嬉しかったにゃ」
みく「なのに……なのに……その控室に男の子を連れ込むなんてどういうことにゃ……?」グスッ
李衣菜「あー……」
みく「控室のドアを開けようとした時『いつでも会えればいいのに』って男の子の声が聞こえた時のみくの気持ちが分かる?」
李衣菜「あ、あのね、みくちゃん……」
みく「黙って」
李衣菜「はい……」
みく「そりゃ、李衣菜チャンも女の子で、いつかは男の人と付き合うこともあると思うにゃ。でも、今はみく達アイドルなんだよ?」
みく「なのにウワサになるくらいベタベタしあって、挙句の果てにはみくとお仕事なのに控室に連れ込んで、なんなのにゃ……?」グスッ
みく「李衣菜チャンの中のロックはそんなものだったの……? みくがカッコイイと思った李衣菜チャンは、ほんとは違ったの?」グスッ
李衣菜(みくちゃん……泣いて……)
みく「しかも、みくが混乱して一度部屋から離れて、戻ってから李衣菜チャンにさっき誰かいたよねって聞いた時『いなかった』って」
李衣菜「た、たしかにそう言ったけど、でもそれはほんとに」
みく「嘘にゃ!! だって、李衣菜チャン以外にあの部屋誰もいなかったのなら、みくが聞いた男の子の声は誰のだったの!?」
李衣菜「…………私の、なんだけど……」
みく「……………………え?」
――――15分後、プロダクション、事務室
ガチャ
奈緒「おはよー」
加蓮「おはよう、プロデューサーさん……ってあらら、外回りに出ちゃってる。残念だったねー奈緒」
奈緒「べ、別にアタシはそのために来たわけじゃ……って、なんだありゃ」
加蓮「なに? 面白いものでもあった?」
奈緒「面白いものっていうか、ほらあれ」スッ
李衣菜「――ねぇそんな落ち込まないでよみくちゃん。間違えることは誰にだってあるわけだしさ」
みく「うぅ……もうだめにゃ、みくは李衣菜チャンに嫌われてもしょうがないダメ猫にゃ……」シュゥゥ///
李衣菜「嫌ったりしないからいい加減機嫌直してってばー」
加蓮「……なにこれ、なにやってんの二人共?」
李衣菜「ん? あぁ加蓮ちゃんに奈緒ちゃんか。いやちょっとした勘違いがあっただけだから気にしないで」
奈緒「いや気になるだろ。みくがここまでへこんでるなんて珍しいし」
加蓮「そうそう。どうせまた李衣菜がなにかやらかしてみくに心配かけたんだろうけどさ」
李衣菜「え、まって、私そんなにみくちゃんに迷惑かけてるように思われてるの?」
奈緒「そりゃあ、加蓮はアタシに心配させまくってるって程度にはみんなに思われてるぞ」
加蓮「そうそう……待って、どういうこと奈緒?」
奈緒「それはともかく」
加蓮「ねぇ」
奈緒「実際どうしたんだよ。へこんでるにしても、みくはなんだか妙に恥ずかしい思いをした感じがするけど?」
李衣菜「あー……うん、二人はさ、私が男の子と楽しそうにしてたってウワサ、聞いたりした?」
加蓮「そういえば、そんなウワサも聞いた気がするね。まぁ李衣菜のことだからありえないって笑っちゃったけどさ」
李衣菜「でもみくちゃんはそのウワサを知った上で、私が男の子らしくしてるとこ聞いちゃったからこうなっちゃったんだよね」
加蓮「…………李衣菜、男の子だったの……?」
奈緒「なんでそうなるんだよ。それってあれだろ、この前アタシが貸した漫画とかの関係なんだよな」
李衣菜「そうそう。奈緒ちゃんありがとね、借りた漫画かなり参考になったよ。これならオーディションもいけそうかも!」
奈緒「そりゃ良かった! ついでにこれを機会に他の作品も見てみないか! いっそのこと比奈さんからもオススメを――」
加蓮「ちょっと、二人だけに分かる会話して私ほったらかさないでよ。どういうこと?」
李衣菜「あぁ、だからええと……ほら、10月18日に新しいCD発売されたでしょ加蓮ちゃん」
加蓮「李衣菜達や凛達が歌う新曲も収録の『THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS MASTER SEASONS AUTUMN!』って奴のこと?」
李衣菜「うんそれ……さらっと名前全部言えるの凄いね?」
奈緒「実は加蓮、そのCDの発売が楽しみすぎて視聴ページとかに毎日」
加蓮「奈緒、そういえば私、プロデューサーさんに今度奈緒の面白い動画を見せようかと――」
奈緒「いやーごめんアタシ何口走ったっけ。加蓮の記憶力は凄いってことだったかな!」
李衣菜「相変わらずだなぁ。で、まぁそのCDでリリース企画が聞けたでしょ」
加蓮「『ドキドキ!憧れデート!in秋の自然公園』ね……李衣菜、あれはダメ、アンタがあんな演技したらダメ」
李衣菜「えっ、私なりに頑張ったんだけど……」
加蓮「だからダメなの、分かってよ」
李衣菜「???」
2017年10月18日発売
THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS MASTER SEASONS AUTUMN!
(¥1,472+税)
https://i.imgur.com/S262QNn.jpg
奈緒「要するに、すごくよかったって加蓮は言ってるんだ」
李衣菜「そうなの? よく分かんないけど、ありがと加蓮ちゃん♪」
加蓮「むぅ……///」
李衣菜「で、まぁ加蓮ちゃんも褒めてくれるくらい演技を頑張ったお陰で、新しいお仕事に繋がってさ」
奈緒「映画の主役の一人だろ? いいよなー」
加蓮「え、なに李衣菜。アンタそんな大きな仕事来たの!?」
李衣菜「ま、まだ正確にはその役を演じる人を選ぶオーディションに参加出来るようになったってだけだから!」
加蓮「なんだ……で、どんな役なの?」
奈緒「普段は男子高校生として探偵をしているけど、その正体は良家のお嬢様! って役だったよな」
李衣菜「そうそう。お嬢様が身分を偽って探偵してるなんてロックだよねっ! だからこの役、絶対受かりたくて」
奈緒(アタシは、人の言葉を喋る猫と助手の女の子と一緒に事件解決してるほうがロックだと思うんだが……ロックは難しいな)
加蓮「読めてきた。そのために奈緒から漫画借りて一人で練習してた姿が、ウワサになって最後にはみくが勘違いしたってことか」
李衣菜「そういうこと! ……だからみくちゃん、私が悪かったからいい加減元気になってよー」
みく「……李衣菜チャンはいつもそうにゃ。みくの知らないところで凄いことして、みくを驚かせて」
李衣菜「ごめんってば」
みく「そもそもどうして演技の練習してること秘密にしてたのにゃ……? 言ってくれれば、時間作って見てあげたのに……」
加蓮「それは私も気になった。演技の練習するなら、やっぱ誰かに見ててもらったほうが良くない?」
李衣菜「だってみくちゃん達に迷惑かけたくなかったし……それに今回の演技、誰かに見られながら練習するのはその……」
みく「その?」
加蓮「なに?」
李衣菜「は、恥ずかしかったから……///」
加蓮「……ドラマCDであれだけ盛大にやっておいて今更恥ずかしいって普通言う?」
李衣菜「あ、あれは台本があったから! でも今回のオーディションは……」
奈緒「演じる人間がカッコイイと思う男子の姿を、審査員に見せないといけないんだもんな」
李衣菜「だから、こう、人に見られると私がどういう男の子をロックだなって思ってるかバレちゃうわけで……」
李衣菜「出来れば、最終的に一緒に演技をすることになるかもしれない人以外には、今はあんまり見られたくなくてさ」
みく「で、李衣菜チャンが一人で練習してた結果変なウワサが流れて、最終的にみくが恥ずかしい思いしたんだけどにゃ?」
李衣菜「はいもう反省してます! っていうかみくちゃんいい加減機嫌直ってるでしょ!?」
みく「んー、ほんとはまだちょーっとだけ落ち込みたかったけど、李衣菜チャンをこれ以上困らせたくないし元気になってあげるにゃ!」
李衣菜「もぉ……///」
みく「にゃふふ♪」
加蓮「……ま、いつもの痴話喧嘩が収まった所で」
みく・李衣菜「「痴話喧嘩じゃない!」」
加蓮「はいはい。それより、李衣菜が男子と仲良くしてるんじゃないかってウワサが出来ちゃうほどの演技、実際に見せてくれない?」
李衣菜「……へ?」ポカーン
奈緒「いいなそれ! たしかオーディションって今日の昼頃に開始だったよな」
李衣菜「え、うん、そうだけど……」
みく「ちょ、そ、そんな大事なことがあるなら先言って欲しかったにゃ!? みく、李衣菜チャンにすごく迷惑……」
李衣菜「みくちゃんに真剣な様子で呼び出された以上、私の都合なんて後回し。当たり前でしょ」
みく「だ、だから……そういうとこが……もぉ……アイドル失格だよ?」
李衣菜「だって朝電話かかってきて、本当にびっくりするくらい震えた声で」
みく「にゃー!? そういうことは奈緒チャンや加蓮チャンがいる前で言っちゃだめにゃー!!」カァァ///
加蓮「……話、続けてもいい?」
みく「あ、う、うん。ごめんにゃ、続けて……///」
加蓮「で、ウワサが出来たのは多分李衣菜が男の子の演技をした後『もっとこう』とか『良い感じ』とか呟いてたからでしょ?」
李衣菜「……え、加蓮ちゃんもしかして見てたの?」
加蓮「アンタのやりそうなことを考えたら分かるってだけ♪」
奈緒「演技してた時と李衣菜の素の呟きの感じが違い過ぎたから、李衣菜が男の子に口説かれてるだなんてウワサになった……?」
加蓮「だから、気になるでしょ? どんな演技をしていたら、そうなるのか」
みく「確かに……みくもドア越しにちょこっと聞いただけだしにゃ……」
奈緒「加蓮の言うとおりだ……あと、アタシとしては貸した漫画がどう活かされたかも知りたいしなっ!」
李衣菜「うーん、そんな風に言われちゃうと困ったなぁ……」
加蓮「それに、この後オーディションなんでしょ? だったら、リハーサルだと思ってみくを相手に演じてみなよ♪」
みく「そうそう…………えぇ!?」
李衣菜「な、なんでみくちゃん相手に!?」
加蓮「男子高校生のふりをした女の子を演じるっていうのなら、相手役には女の子がいいでしょ? あとは審査員の代わりってとこ」
李衣菜「あ、なるほど」
みく「なるほどじゃないにゃあ!? 審査員の代わりなら加蓮チャンでも奈緒チャンでも!」
李衣菜「……練習じゃない私の演技を初めて見てくれるのがみくちゃんなら、それはそれで安心出来るんだけど」
みく「にゃ!?」
李衣菜「ほら、みくちゃんなら普段の私のこともよく知ってるから、演技がどれだけのレベルか正しく判断してくれるはずだし!」
みく「……はぁ、そう言われちゃしょうがないにゃあ。李衣菜チャンの演技、みくがしっかり評価してあげるにゃ!」
加蓮「よし、それじゃあ李衣菜、みくの意気込みに応える素晴らしい演技をー……はい、始めて!」パァン
李衣菜「え、ええ急だなぁもう!? まったく……それじゃやるよ、みくちゃん?」
みく「どっからでも来るにゃ!」
李衣菜「――――」スゥ
加蓮(……あ、これはヤバイ)
奈緒(もうなんか、雰囲気が)
みく「り、李衣菜……チャン……?」
李衣菜「『ん、どうしたみく。そんな驚いた顔して? 久しぶりに顔を見たから、俺が誰か分からないってとこか?』」
みく「にゃ……ぁ……?」
加蓮(……ほんと、李衣菜って)
奈緒(ひぇぇ///)
李衣菜「『ははっ、冗談だって。でも、こっちも驚いた。みく、忙しいのは分かるけど、また食事を雑にしたな』」
みく「え、あ、そ……そんなことないにゃ……ちゃんと、スーパーで」
ツンッ
みく「にゃう」
李衣菜「『それが雑っていうんだバカ。買うのもいいが、ちゃんとした手料理作って食え。そのほうが元気出るだろ?』」
みく「で、でも、そんな、時間……」
李衣菜「『はぁ、だったらもっと俺を頼れよ。そりゃ、アイドルやってるみくからしたら、俺は頼りないかもしれないけど』」
李衣菜「『それでも……いや、だからこそなにかさせてくれよ。俺は、元気に笑ってるみくが一番好きなんだからさ!』」ニコッ
みく「~~~っ!??」
加蓮「あ、うん、李衣菜、ストップ。止まって、終わって!!」パァン
李衣菜「わぁ!? うぅ恥ずかしかった……それでなに加蓮ちゃん? なにか問題でもあった?」
加蓮「問題、うん、まぁ……奈緒、アンタ李衣菜にどんな漫画貸したのよ」
奈緒「いや、その、一応学校を舞台にしてる漫画をジャンル問わずに……」
加蓮「で、李衣菜はその内容を参考に今の演技をしたと」
李衣菜「あと他にもなつきちやプロデューサーとか、私がロックだって思う人も参考にしたよ!」
加蓮「なるほど。ところでさっきの演技の台詞、なんだかすごくみく向けになってたけど、それはどうして?」
李衣菜「そ、それは……せっかくリハーサルも兼ねて手伝ってくれてるみくちゃんに、ちょっとでも楽しんでもらえたらって」
奈緒「みくは楽しむどころじゃなかったみたいだけどな」
李衣菜「え?」
みく「……あれは李衣菜チャンあれは李衣菜チャン女の子だから女の子の李衣菜チャン」プシュー////
李衣菜「うわっ!? みくちゃんどうしたの!? ちょっと大丈夫!? 茹だってそうな勢いで顔赤いよ!? なんで!?」
加蓮「なんではないでしょー」
奈緒「ないなー」
李衣菜「えぇー!?」
ガチャ
智絵里「失礼します、李衣菜ちゃんは……あっいた……あれ?」
李衣菜「あ、智絵里ちゃん! ちょ、ちょっと待ってて、みくちゃんもとに戻したらすぐに行くから!」
智絵里「は、はい……?」
加蓮「おはよ智絵里。李衣菜に何か用?」
智絵里「えっと、私と李衣菜ちゃん、この後映画のオーディションを受けることになっていて、せっかくだから一緒に会場に……」
奈緒「あれ? 李衣菜がオーディションを受けるのは聞いてたけど、智絵里もなのか?」
智絵里「え、えと、探偵の助手の女の子のオーディションを受けます」
加蓮「へぇー、智絵里にしては珍し……探偵の助手?」
奈緒「あれ、それって仮に李衣菜も智絵里もオーディションに合格したら、智絵里が李衣菜の助手をする映画になるってことか?」
智絵里「そうなるかもしれないですけど、でも、私じゃ受かるかどうか分からないですし……」
加蓮「そういうこと言わないの。智絵里なら自信を持って演じれば絶対大丈夫だから」
奈緒「智絵里が受けるのはヒロインポジションの役なんだろ? じゃあなにも問題ないっ! 頑張れ!」
李衣菜「な、なんか二人共私の時と対応が違わない!? あ、もうみくちゃんはいい加減こっちに意識戻してきてよー!」
みく「あれは李衣菜チャンあれは李衣菜チャンあれは李衣菜チャン女の子女の子」
智絵里「……ところで、みくちゃんと李衣菜ちゃんは、なにかあったんですか?」
奈緒「オーディションのリハーサルも兼ねて李衣菜が張り切って演技をしただけで、心配しなくてもすぐに元に戻る……はずだ!」
智絵里「そっか、一緒に練習してた時も李衣菜ちゃんの演技は凄くって、私も勇気を貰えてたんです。だからみくちゃんも、なのかな?」
みく「あれは李衣菜チャンあれは李衣菜チャ――智絵里チャン、いま、なんて?」
李衣菜「うわぁ!? 急に元に戻らないでよみくちゃん!? びっくりしたー」
みく「李衣菜チャンちょっと黙って。智絵里チャン、さっきのどういうことにゃ?」
智絵里「え? 李衣菜ちゃんの演技は凄くって」
みく「その少し前にゃ」
智絵里「い、一緒に練習してた時のことですか? えと、私もオーディションを受けることになったって李衣菜ちゃんに伝えたら」
智絵里「『せっかくだし、時間がある時は一緒にお互いの演技を見せあって練習しない?』って誘われたので、それで」
みく「李衣菜チャン?」クルッ
李衣菜「は、はい……?」
みく「どういうことにゃ」
李衣菜「ど、どうもこうも、智絵里ちゃんが今言ったとおりなんだけど……」
みく「……みくが李衣菜ちゃんの演技を初めて見る相手じゃなかったのかにゃ」
李衣菜「そ、それは練習以外での話で……」
奈緒「……もしかして李衣菜が電話で男の子と楽しそうに話してたウワサって……なあ智絵里、練習でスマホって使ったか」
智絵里「李衣菜ちゃんと私が会えない時にお互い演技した姿を動画で送り合って、その後感想を話すのに使ってましたけど……?」
みく「……つまり、李衣菜チャンのスマホの中には智絵里チャンの動画が残ってて、智絵里チャンのスマホの中には……」ブツブツ
李衣菜「み、みくちゃん……? お、おーい……?」
みく「……解散にゃ」
李衣菜「へ?」
みく「なんだか乙女心を深く傷つけられたにゃ!! もう李衣菜チャンなんかしらない! 解散にゃあぁ!!!」
李衣菜「ええなんでっ!?」
みく「なんででもないにゃー! 李衣菜チャンのバカー!!」
李衣菜「今回理由が理不尽だってばー!!」
加蓮「……ありゃりゃ、こりゃしばらく李衣菜大変だわ」
智絵里「あ、あの、もしかして私、なにか間違ったことを……」
加蓮「ん? あーダイジョブ大丈夫。智絵里はなーんにも悪くないから。ね、奈緒?」
奈緒「援護してやりたいけど確かに今回は李衣菜が悪い。しかし、練習とはいえ智絵里は李衣菜の演技何回も見たわけだよな?」
加蓮「そっか! 智絵里は問題なかったの?」
智絵里「なにがですか?」
加蓮「ほ、ほら、李衣菜の演技凄かったでしょ? 途中見てるだけでなんだか恥ずかしくなったり、こう、変な感じにならなかった?」
智絵里「んと……李衣菜ちゃんの演技は凄くって、男の子みたいにカッコ良いって思ったりはしましたけど……」
奈緒「けど?」
智絵里「でも、やっぱりいつもの李衣菜ちゃんのほうが、もっとロックでカッコイイって、私はそう思います♪」
みく「にゃー! もー! ばかー!」ポカポカ
李衣菜「ちょ、みくちゃん落ち着いてってばっ!!」
加蓮「――あれでも?」
智絵里「……? 李衣菜ちゃんとみくちゃん、とっても仲が良くていいと思いますよ……?」
加蓮「……こりゃ手強い」
智絵里「よく分かりませんけど――みくちゃーん、オーディションの開始時間までには李衣菜ちゃんをお借りしますよ~っ!」
みく「うぬぬ……わかったにゃ、李衣菜チャンと話をつけるから待ってるにゃー!」ポカポカ
李衣菜「わかったからみくちゃん猫パンチやめてーっ!?」
――その後、なんとか映画のオーディションを受けることが出来た李衣菜と智絵里は二人共無事に
主役に選ばれ、報告を聞いたみくはどうにか手をつくし。
みく「にゃっははは!! というわけで李衣菜チャンも智絵里チャンもよろしくお願いするにゃ♪」
李衣菜「えぇ……」
智絵里「みくちゃん、すごいなぁ……」
――探偵が飼っている猫の吹き替え担当として、映画キャストに滑り込むのであった。
〈終〉
『THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS MASTER SEASONS AUTUMN!』がとても良かったのでステマも兼ねて
ドラマCD、李衣菜の「りーたくん」だけでなく、相葉夕美ちゃんの「ゆみひこくん」や
中野有香ちゃんの「ゆかとくん」も聴き応えあります。収録されてる曲も全部いいです、皆買って楽しもう!
(そしてりーたくんやゆみひこくんやゆかとくんのネタでSSや絵を書いてくださいお願いします)
読んでくださった方ありがとうございました
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