千早「我ー那ー覇さーんっ! あーそびーましょーっ!」 (21)

※変態ちーちゃん注意

※百合だと思う

※響誕生日おめでとう

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響「頼む千早、家の前で大声出さないで」

千早「おはよう我那覇さん、ハッピーバースデー。今日はとっても素敵な日ね」

響「自分の誕生日を祝いに来てくれた事は分かったけれど、その前に一つ言う事がある」

千早「何かしら」

響「今何時だと思ってんだ」

千早「1:07am」

響「9:02pmみたいに言うな」

千早「だって今日みたいな素敵な日、一秒だって無駄にしたくないじゃない」

響「時刻と声の大きさ考えろって言ってんだよ!!!」


響「ていうか一秒だって無駄にしたくないなら、そもそも日付変わったと同時に来ればいいんじゃないか?」

千早「そうしたいのは山々だったのだけれど、仕事をしていて急いで帰って来たもの」

響「急に現実チックになったな……いいや、ハム蔵以外みんな寝てるし、もう終電もないだろうから、上がって」

千早「ありがとう。実は少し肌寒かったの」

響「あー、急に涼しくなったもんなぁ」

千早「ええ。流石にノーブラだと寒いわ」

響「さ、コーヒー淹れるからソファにでも座ってて」

千早「ねぇ我那覇さん。今の笑うところよ。小粋なちーちゃんジョーク、笑ってくれないかしら」

響「……はっ、ははっ」

千早「おかしいわ。なぜ乾いた笑みを浮かべるのかしら」

響「今の変なテンションになってる千早ならマジでやってそうだなぁ、と」

千早「ええ、まぁ、マジなんだけれど」

響「ホント千早は壊れる時にブレーキ利かないからなぁ……」

千早「壊れるとブレーキをかけているのね、上手ね我那覇さん」

響「嬉しくないぞ……」


千早「あ、ごめんなさい我那覇さん。コーヒーの前に、これを受け取ってくれないかしら」

響「え、なにこれ?」

千早「プレゼント。……その、友達の誕生日に、何をプレゼントすればいいか、よく知らないから」

千早「今日まで、悩みに悩み抜いて、春香にスマホを借りて、インターネットで頑張って調べたの」

響「き、機械音痴な千早が!? 自分のためにっ!?」

千早「ええ。喜んでくれると、いいのだけれど」

響「ううんっ、確かにいきなり来るし大声で意味わかんない事叫ぶしノーブラだしぶっ壊れてる千早だけど」

響「でも、千早が頑張って選んでくれたプレゼントってだけで、自分はすっごく嬉しいぞっ」

千早「おかしいわね、今感動して良いはずなのにどこか引っかかるわ」

響「大丈夫、十割千早のせいだから気にしない」


響「何かな何かな矢吹加奈~。ねぇ千早、開けていい?」

千早「ええ。なんだか、少し恥ずかしいわね」


がさごそがさごそ



響「………………ブラ」

千早「さっき包んだわ」

響「え、これ新品じゃないの?」

千早「わっ……私の、ブラ……」

響「……あぁ、それでノーブラなんだ……」

千早「インターネットで調べてたのだけれど、どうやら好きな子に着てほしい下着をプレゼントする事は、自身の気持ちを贈ることに繋がるって」

響「いや、着れない」

千早「ど、どうして!? これでも頑張って、私の持ってる中でも一番可愛い下着を選んだのよ!?」

響「ごめん、でも千早のサイズだと無理……」

千早「」


千早「」ぶつぶつぶつぶつ

響「ご、ごめんってば千早……着れないけれど、気持ちだけでも自分は嬉しいぞっ!」

千早「そうよね……所詮私の下着は、バスト86の我那覇さんには無理よね……」

響「え、自分83だけど」

千早「いいのよ卑下しなくて……そう、そうね……どうせ私のバスト73のちっぱいにつけるブラじゃ……」

響「何サラッと上乗せしてるんだ千早」

千早「バレたわ」

響「バレるわ。…………はぁ、もう、わかったぞ。着けてみる」

千早「!!!!????」

響「もー。サイズの合わないブラは胸の形崩れるんだからなぁ」ヌギヌギ

千早「大丈夫! もし我那覇さんのおっぱいがちっちゃくなっても、私が我那覇さんのちっぱいを愛し続けるわ!」

響「いやちっちゃくはならないけどさ」


響「ふん――ぬぅううううううううう!!!」ぎゅぅうううう

千早「我那覇さんあとちょっと! あとちょっとよ!!」

響「千早ああぁぁあああ……っ、ひっ、ぱっ、てぇ……っ!」

千早「一番手前のホックならもう少し! っ、もう少しよっ!」ぎゅぅううう

響「行け――」

パチンッ

千早「た――っ!!」


バチンッ


響「…………」

千早「…………」


響「……ホック、壊れたな」

千早「ええ。何だったら壊れたホック、私の頬にダイレクトアタックを仕掛けてきたわ」

響「……なんか、ごめん」

千早「いいのよ(憤怒)」


千早「まぁでも我那覇さんのおっぱいが十分堪能できたから良しとするわ(実はもう一つプレゼントを用意してあるのよ)」ガサゴソ

響「欲望」

千早「はい、ヘアゴムのセット。我那覇さんのポニーテールはいつも素敵だから、少しでも彩りになれば良いのだけれど」

響「え、ホント!? えへへ、コレすっごく嬉しいぞっ」

千早「ふふ。喜んでくれて、私も嬉しいわ」


響「…………」

千早「…………」


響「種明かしは?」

千早「それは普通のプレゼントよ」


響「ごめん千早、なんだか少し疑心暗鬼になっちゃって……」

千早「いいのよ。でもその代わりと言ってはなんだけれど、気に入ったものを教えてくれるかしら」

響「えー、迷うなぁ。おっ、この犬のアクセサリーがついたの、可愛いなっ!」

千早「よかった。我那覇さん、動物が好きでしょう? だから動物のアクセサリーなら気に入ってもらえるんじゃないかと思って」

響「あ。ねぇねぇ千早、手ぇ出して?」

千早「? ええ」

響「はいっ、これ!」


千早「これは……同じ、犬のヘアゴム? 気づかない内に同じものを二つ買っていたのね」

響「うんっ! 千早も髪長いでしょ? で、自分も千早のポニーテール好きだから、自分と千早でおそろいにしたいなぁ、って」

千早「い、いいの、かしら。こんな私で」

響「もー、違うぞっ! 千早とだからおそろいにしたいんだぞ! 千早じゃなきゃヤだからな、自分っ」

千早「……嬉しい、私、今すごく嬉しいわ。……ありがとう、我那覇さん」


千早「ど、どうかしら。変じゃない? 私のポニーテール」

響「ううんっ、すっごく可愛いぞ千早っ」

千早「な、なんだか少し恥ずかしいわね……でも、我那覇さんとお揃いにできるなんて、嬉しいわ」

響「えへへ。あ、じゃあどうせだから、次の衣装とか私服とかもおそろいにするっていうのもいいんじゃないか?」

千早「そうね……ならまず手始めに」

響「手始めに?」



千早「下着から合わせましょう」

響「下着から離れろ」

千早「私、今日丁度お徳用パンツを穿いてるの。家に帰ったら何着かあるから、この一着を我那覇さんにあげるわ」ぬぎっ

響「お願い千早! 下着から離れて!! ステイ、ステイ千早ッ!!!」


響「そ、そうだ千早っ! そもそも千早は今日、遊びに来たんでしょ!? 下着合わせはまた今度、オフに行こう! な!?」

千早「そうね。最初はそのつもりだったわ」

響「え、でもさっき思いっきり『あーそびーましょー』って叫んでたじゃないか」

千早「正直自分でもどうしてあんな事叫んだか、記憶が定かではないのだけれど、辛うじて覚えている事が一つあるわ」

響「うん」

千早「今日一日、我那覇さんに私の体で遊んで貰おうと思っていたの!」

響「あ、自分をオモチャにして遊びたかったとかじゃないんだ」

千早「流石に誕生日の人をオモチャにしないわよ!!」

響「誕生日プレゼントとして自分の体で遊んで貰おうとか考える方も考える方だよ!!!」

千早「まぁまぁ。でもヘアゴムをお揃いにしたり、今度下着をお揃いにする約束も取り付けたし、私の体が弄ばれるよりも嬉しい事がいっぱいよ」

響「うん、まぁ自分も嬉しい事がいっぱいだぞ。ありがと、千早」


千早「で、私はいつまでパンツ半脱ぎ状態でステイしていればいいのかしら」

響「あ、ずっと体くの字にしてたのは、ステイのまま待ってたからだったのね。良し、もういいぞ千早」

千早「ふぅ」ぬぎ

響「脱いで良しとは言ってないぞ」


響「千早にパンツ穿かせてたら、いつの間にか2時半だぞ……」

千早「楽しい時間が過ぎるのはあっという間ね」

響「自分、明日朝早いから寝るね……」

千早「ええ。じゃあ私はソファを借りていいかしら」

響「? 一緒に寝ないのか?」

千早「え?」

響「え?」


千早「……一緒に、寝ていいの?」

響「うん。むしろ一緒に寝ないんだってびっくりしたぞ」

千早「……襲っていいの?」

響「無論それはNGだぞ」

千早「じゃ、じゃあ抱き着くまで! 抱き着くまでは良いのかしら!?」

響「うーん……まぁ、ヘンタイな事しないんなら、いいぞ?」



千早(私、如月千早です。今我那覇さんのベッドに入っています)

千早(それどころか、寝息を立てる我那覇さんに抱きしめられている状態です。完全に抱き枕状態です)

千早(幸せ or 不幸せ ? 幸 せ に 決 ま っ て い る で し ょ う !!!)

千早(でも問題としては我那覇さんがあまりに可愛すぎて、彼女の誕生日であるにも関わらず、襲い掛かってしまいそうになっている事)

千早(ダメ、ダメよちーちゃん。我那覇さんに「ヘンタイな事しないんならいいぞ」と一緒に寝る許可を得たのだから)


悪魔ちーちゃん「いいじゃない千早。据え膳食わぬは女の恥。『誕生日プレゼントは私のか・ら・だ』的な事で誤魔化せるわよ」

千早(お前は悪魔の私!!)

千早(で、でも私は屈しないわ!! そうでしょう天使の私!!!)

天使ちーちゃん「我那覇さんの寝汗prpr」

千早(天使ちーちゃん!!! メッ!!!)


天使ちーちゃん「いいじゃない千早。据え膳食わぬは女の恥。『誕生日プレゼントは私のか・ら・だ』的な事で誤魔化せるわよ」

千早(天使と悪魔って仲良いのね。初めて知ったわ)

悪魔ちーちゃん「満場一致だな。これで我那覇さんの脇汗prprしても問題ない事が分かったわね」

天使ちーちゃん「はぁあん!? 脇汗は私地雷なんですけどぉお!?」

悪魔ちーちゃん「あぁあん!? 脇汗と寝汗どこが違うんですかぁ!?」

千早(やっぱり諍いは止められないのね)


千早(……ごめんなさい我那覇さんっ!)


千早「私、自分の欲望には、やはり、逆らえないわっ!!」

いぬ美「チャオ☆」バシッ

千早「ぶへっ」

いぬ美「(のそのそ)」

千早(……犬パンチした後丸まって寝始めた)

千早「こ、今度こそ」

いぬ美「チャオ☆」バシッ

千早「きゅんっ」

いぬ美「(のそのそ)」

千早(……いぬ美、私の監視役なのね……)


チュンチュン

千早「結局一睡もできなかったわ……」

響「んん、っ……ふぁ、千早、おはよ……うわっ、目のクマすごいぞ!?」

千早「おはよう我那覇さん……現在6:45am……」

響「いやだから9:02pmみたいに……あんまり寝てないのか?」

千早「大丈夫よ……今日私、オフだもの……」

響「……んもぉ、しょうがないなぁ。ちょっと待ってて、千早」

千早「? ええ」



響「……ん。色々くれた、誕生日プレゼントの、お礼」チャリン

千早「これは――鍵、かしら。どこの?」


響「この、家の。言わせるな、バカ千早」

千早「、え、その……それは、」

響「う、うがーっ! だから言わせるな、ばかっ」


響「……千早枕……思ったより、気持ちよかった、から」



響「誕生日といわずに……毎日いても、いいんだぞ?////」

千早「よし結婚しましょうそうしましょう」


いぬ美「ばうっ(特に捻りもなく終わりだゾ)」


ヤマナシオチナシイミナシで申し訳ない。
響誕生日おめでとう。変態ちーちゃんごめんなさい。

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