希「焼肉の流儀」 (25)
店員「いらっしゃいませ。何名様でしょうか?」
絵里「9人です」
穂乃果「いやぁ、穂乃果お腹ペコペコだよ」
凛「凛も、凛もお腹ペコペコにゃ」
花陽「私もだよぉ」
今日はμ’sのメンバーで焼肉に来ました。大好きなμ’sのメンバーと大好きな焼肉を食べる。最高に幸せやなぁ
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穂乃果「さあ、早くお肉食べようよ」
絵里「もう、穂乃果はせっかちね。時間は沢山あるんだから焦らないの」
穂乃果「え~お腹空いたんだもん。ね?花陽ちゃん?凛ちゃん?」
凛「うん」
花陽「そうだね」
海未「絵里の言う通りです。焦らなくてもお肉は逃げません。先ずは飲み物を頼みましょう?」
真姫「トマトジュースはある?」
にこ「あるわけないでしょ」
海未「いえ、ありますよ?」
にこ「え?あるの?」
穂乃果「穂乃果はコーラがいい」
凛「凛も穂乃果ちゃんと一緒」
花陽「私はお茶がいいかな」
絵里「私もお茶でいいわ」
希「じゃ、ウチも」
穂乃果「ことりちゃんは?」
ことり「私はオレンジジュースかな」
海未「では、店員さんを呼びますね」
ピンポーン
店員「はい」
海未「ウーロン茶を…4つ…コーラを2つに…オレンジジュースを1つ…それから…トマトジュースを1つください」
にこ「にこの分わすれてるんですけど。カルピスを1つ下さい」
店員「かしこまりました」
絵里「じゃあ、メニューを決めちゃいましょうか?」
穂乃果「イェーイ。カルビ、カルビ。やっぱりカルビだよね?」
凛「うん。そうだよね~」
希「二人はカルビが好きなんやね」
凛「うん。焼肉と言えばカルビだよね?」
穂乃果「だよね、だよね~」
凛「あとね~ロースも食べたいにゃ」
穂乃果「あと、豚トロ!豚トロ食べたい」
凛「ハラミは?ハラミも美味しいよね?」
希「………」
穂乃果「あれ?希ちゃん?どうしたの?」
希「え?ああ…別に?」
穂乃果「ふ~ん。そっか」
希(あ~めっちゃ言いたい。さっきから肉しか選んでないやん。キムチは?野菜は?でも、言ったらせっかくの楽しい空気に水をさすし…なにより焼肉奉行だと思われたくないんよ)
海未「あなた達…」
穂乃果「ん?何?」
海未「さっきからお肉しか選んでないじゃないですか。野菜もちゃんと頼まないとダメですよ?」
希(海未ちゃんナイスやん)
穂乃果「え~焼肉なんだしお肉だけでいいよね?」
凛「うん。焼、肉だもんね!」
海未「ダメです」
凛「海未ちゃんってもしかして焼肉奉行?」
海未「違います。お肉も野菜もバランスよく食べましょうと言ってるのです」
真姫「そうよ。それにお肉ばっかりじゃ飽きちゃうでしょ?」
穂乃果「飽きないよ?」
凛「ね?」
真姫「あなた達ね…」
希「二人とも知っとる?野菜を先に食べる事によってダイエット効果にもなるんよ?」
穂乃果「え?そうなの?」
花陽「頼みましょう!野菜も頼みましょう」
穂乃果「うん…そこまで言うなら野菜も」
凛「たのんじゃう?」
穂乃果「だね!」
凛「うん!」
ほのりん「あははは」
にこ「何が面白いのよ…」
店員「お飲み物お待たせしました」
穂乃果「あ、ありがとうございます」
絵里「あの、注文もいいですか?」
店員「はい」
絵里「えっと…なんだったけ?」
穂乃果「カルビ!」
凛「ハラミ!」
絵里「カルビとハラミ、それから…」
穂乃果「豚トロ!」
絵里「豚トロと…」
花陽「ライス特盛」
絵里「ライス特盛、あと野菜の盛り合わせをお願いします。あれ?タンは?」
穂乃果「とりあえずいいよね?」
凛「うん。タンはいいにゃ」
希(え?)
絵里「とりあえず以上で」
希「ちょ、ちょっと待って」
絵里「何?何かあったの?」
希「ウチはタン食べたいんやけど」
穂乃果「え?そうなの?」
絵里「あっ、すいません。えっと、タンもお願いします」
店員「はい。かしこまりました」
絵里「希、タンが好きだったの?」
希「そう言うわけじゃないんやけど」
にこ「まあ、気分もあるわよね」
希(違うんや)
絵里「さて、乾杯もしたしお肉も来たし」
穂乃果「先ずはカルビから~」
希「え?」
穂乃果「え?どうしたの?」
希「か、カルビから焼くの?」
穂乃果「何で?ダメなの?」
希「あ、あのな…カルビを先に焼くとカルビのタレが網にこびりついて焦げてしまうんよ」
ことり「あっ、だから希ちゃんはタンを頼んだの?」
希「え?ま、まあ…」
真姫「そう言う事なのね」
穂乃果「へ~知らなかったな」
希「そ、そう?ってえりち?何しようとしてるん?」
絵里「え?野菜も焼かなきゃと思って」
希「ちゃうちゃう。それは焼いたらあかん。サンチュは焼いたらあかんて」
絵里「え?そうなの?」
希「それは肉を巻いて食べる用な。焼くのは盛り合わせの方の野菜を…」
絵里「ハラショー!そうだったのね。私焼肉ってあまりやった事なくて。希は詳しいのね」
希「いい?先ず網が十分にあったまったかを確認するんや。十分にあったまってたら人数分を網に乗せる」
ジュ~
穂乃果「うわぁ、美味しそう」
にこ「この音だけで食欲をそそられるわね」
穂乃果「あっ、もう焼けたかな?」
希「ストップ!」
穂乃果「え?」
希「あまりむやみやたらに触ったらあかんよ」
穂乃果「そうなの?」
希「にこっち…ここらへんではっきりさせとこうか?」
希「園田海未 偽大和撫子裁判」
これらも早よ
希「触っていいのはひっくり返す時と皿に乗せる時の二回や」
穂乃果「へ~なんで?」
希「何度もひっくり返したら肉汁が…」
海未「いけません」
凛「なんで?」
海未「ダメなものはダメです」
凛「大丈夫だもん」
希「どうしたん?」
海未「希からも言ってやってください」
希「へ?何を?」
凛「平気だもん。凛出来るもん」
海未「そんないっぺんにお肉を並べてちゃんと世話を出来るのですか?出来ないでしょう?」
凛「ちゃんとお世話出来るもん」
海未「本当にできますか?」
凛「やるよ。凛ちゃんとやるから」
海未「焦がさないと約束出来ますか?」
凛「出来る。出来るから良いでしょう?」
海未「はあ…ちゃんとお世話するんですよ?」
凛「やったぁ」
海未「はあ…我ながら甘いですね」
凛「じゃあ、早速」
ジュー ジュー
希「ちょ、ストップ、ストップ」
凛「え?」
海未「どうしたのです?」
希「海未ちゃん!」
海未「へ?私ですか?」
希「そうや、海未ちゃんや!何で急に許可したん?」
海未「凛のやる気を尊重しようと」
凛「うん。凛やれるにゃ」
希「あかん、あかん。焼肉で一番やっちゃあかん事や」
凛「え?そうなの?」
希「いや、そうやん。海未ちゃんも言ってたやん。お肉って繊細なんやからね?じっくり観察して絶妙なタイミングでひっくり返さなきゃいけないんやから」
凛「うん…じゃあ、全部そうするよ」
希「無理やって。せいぜい5枚が限度やって。せっかくのお肉が焦げたら嫌やろ?」
凛「え~」
海未「仕方ありません。凛、我慢しなさい」
凛「は~い」
希「凛ちゃん。時間はたっぷりあるんやから」
にこ「って言うか~さっきから聞いてたら希って」
希「え?」
希(あっ、あかん…ちょっとやり過ぎたかな?焼肉奉行とか思われてしまったかな?嫌や、寺門ジモンみたいな扱いされるのは嫌や…ウチが寺門ジモンやったらにこっちとえりちどっちが上島竜兵かな?)
にこ「もしかして焼肉奉行?」
希「ち、違うよ?」
にこ「ふ~ん。さっきからこだわり強そうな発言が多い様な気がするけど?」
希「そんな訳ないやん」
にこ「ふ~ん、本当かしら?…って、あれ?にこのお肉が減ってる様な…」
穂乃果「ん~お肉美味しい」
にこ「あ~私の肉食べたわね」
穂乃果「あの時のお返しだよ」
にこ「どの時よ」
希(穂乃果ちゃん、ナイスタイミングや。お肉もそれくらいに絶妙なタイミングでひっくり返せたらなお良しや)
希「ふぅ、やっと落ち着いた。さて、ウチもお肉を」
ジュー
希「いい焼き具合や。これをご飯の上に一度乗せて…ん~美味しい~。噛むたびに肉の旨みが口の中に広がっていく。ご飯との相性もさいっこうや」
花陽「邪道です」
希「え?」
花陽「希ちゃんのその食べ方…邪道です」
希(な、なんやて?このウチが焼肉の食べ方で邪道と言われるとは…しかし、一体どこが邪道だと言うんや)
希「は、花陽ちゃん?ウチの食べ方のどこが邪道なんかな?」
花陽「そんなの決まってます。その、汚れない純白な白米をタレで汚すなんて邪道だよ」
希「ええ?そっち?」
凛「かよちんは白米をタレで汚す事を良しとしないにゃ」
絵里「花陽!あなた、間違ってるわよ」
希「えりち…ウチの味方してくれるん?」
絵里「純白の白米って重複語じゃないかしら?日本語として間違ってるわよ」
花陽「え?そっか…そうだよね」
希(何を言ってるんやこの人達は…)
花陽「ん~白米美味しいです」
希(って言うか花陽ちゃん白米何杯目や?しかも、特盛やんな?お肉一枚でご飯どんたけ食べたんや…)
真姫「…」モグモグ
希(真姫ちゃんは焼肉に来てトマトばっかり食べてるし…)
ことり「チーズケーキ美味しい~~」
希(ことりちゃんに至っては…チーズケーキ?チーズケーキって…ラストで食べるもんやろ?何でデザートをいきなり食べてるんや)
穂乃果「絵里ちゃん何してるの?」
絵里「え?」
希「なんや。今度はなんなんや…ってえりち…」
絵里「何?何か…おかしい?」
希「なんでタン塩なのにタレをつけてるん?」
絵里「え?ダメなの?」
希「タン塩だって言ってるやろ?タン・塩って」
絵里「え、ええ」
希「塩がついてるのにタレにつけたら味がおかしくなってしまうやん」
絵里「あ、ああ…なるほど…」
希「なるほどって…えりちは意外と世間知らずと言うか…」
穂乃果「だよね~絵里ちゃん焼肉とか行かなそうだもんね」
希「って穂乃果ちゃん?さっきも言ったよね?何で何回もひっくり返してるん?」
穂乃果「え?ちゃんとひっくり返す時しか触ってないよ?」
希「ひっくり返すのが一回だけなんやって…」
穂乃果「へぇ~なんか難しいなぁ」
希「難しくない。全然難しくなんてないやん」
真姫「あ~あ、焦げちゃったわ」
凛「焼き過ぎたのかな?」
希「どうしたん?そっちは今度はどうしたん…ってそっちの網もう真っ黒やん。早く替えなあかんよ」
海未「しかし、そんなしょっちゅう網を替えてもらうのは悪いですし勿体無いような」
希「でも、どう考えてももう真っ黒やんか。もう、無理やんか…」
にこ「あ~あんた、またにこの肉食べたわね」
穂乃果「にこちゃんが食べるのが遅いからいけないんだよ」
にこ「私はゆっくり食べてるのよ」
希「また、やってんや…って、あれ?ことりちゃんは?さっきまで居たのに…」
花陽「ことりちゃんならニンニクの臭いに当たったって…少し休憩しに行きました」
希「え?誰もニンニク使ってないやろ?少しの臭いもあかんの?」
凛「ん~美味しいにゃ」ズルズル
海未「ふふっ、美味しそうに食べますね」
凛「冷麺って美味しいね」
希「え?凛ちゃん?まだ、中盤やんな?冷麺はシメやろ?」
にこ「え?もう、お肉ないわよ?」
穂乃果「美味しかったぁ」
希「え?ウチまだ食べてない…」
完
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