志希「出来たよ!時限爆弾!」飛鳥「!?」 (25)

某日・志希ラボ前

飛鳥「・・・!?」バッ

飛鳥(・・・)スッ・・・

フレデリカ『さっすがシキちゃん!やることでっかーい!エッフェル塔くらいかなー?』

志希『ノンノンフレちゃん、マカオタワーくらいかも?』

フレデリカ『な、なんと!・・・って、見たことないからどっちにしろわかんないや』

志希『シキちゃんも行ったことありませ~ん♪』

飛鳥「・・・」

飛鳥(すごいことを聴いてしまったぞ・・・)


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飛鳥(中にいるのは声からして志希とフレデリカ・・・レイジーレイジーの二人だけだな。他に声はしない)

飛鳥(Dimension-3としての仕事の打ち合わせをしたいからとプロデューサーに志希を連れ出してくるようにいわれたからわざわざ来てみたらまさか同僚がテロリスト志望だったなんて誰が信じられようか?)

飛鳥(かくいうボクにも授業中の学校にテロリストが来たらどうするかなんて妄想にふけっていたことはあったさ・・・14歳なりにね)

飛鳥(いや、今はそんなことはどうだっていいんだ。重要なことじゃない)

飛鳥(重要なのは・・・)スッ


志希『それじゃーこれでどこを爆破しちゃう?社長室とか?』

フレデリカ『わーおシキちゃんだいたーん!新しく社屋建て替えちゃう?』

志希『いいね~、もっとひろーいスペースがあるといいにゃー』

フレデリカ『目指せ!空中遺跡プロダクション!』

志希『お~♪』


飛鳥(この『意味不明が美少女の姿をとった』なんて言われる2人ならやりかねないことと・・・)


フレデリカ『でも志希ちゃん、よくこんな急に時限爆弾なんかできたね?』

志希『ふっふっふ、一体私を誰だと心得ているのかねアンドレ君?』

フレデリカ『こ、この声は!?』

志希『誰がよんだかギフテッド!岩手が生んだスーパー錬金少女!一ノ瀬・トリスメギストス・志希ちゃんだ!!この世に出来ぬことなど、あーんまりない!」

フレデリカ『って、あんまりかーい!』


飛鳥(あの天才娘にかかればドッキリじゃなく真面目に爆弾作り得る可能性を捨てきれないこと・・・!!)


飛鳥(しかしどうする・・・?これを知ったところでボクにこれを止めることができるというのか・・・?)

飛鳥(いや・・・ボクは曲がりなりにもDimension-3の片割れ・・・相方が凶行に走るというのならそれを止める義務がきっとある)

飛鳥(それに・・・プロデューサーに託されたんだ。『志希のことを見ていてやってくれ』って。その期待を裏切ることなんかできるはずもない)

飛鳥(・・・止めるにしても情報が少なすぎるか。もう少し聞き耳を立てて・・・)コソコソ

志希『冗談は置いといて、最初のターゲットは誰なのかな?』

フレデリカ『んー、実はまだ決まってないんだよねー。第一回シンデレラガールは・・・愛梨ちゃんか!』

飛鳥(!?)


飛鳥(ちょっと待て・・・対人兵器のつもりで時限爆弾作り出すとしたらあまりにオーバーキルすぎるぞ・・・)

飛鳥(いや待てよ・・・シンデレラガールの力ならあるいは・・・)ポワポワ


愛梨『あれ~?こんなところに時限爆弾がなんてありましたっけ~?』

愛梨『あっ、もう爆発しそう・・・そういうときは、こうやって胸にはさんで・・・っと』

愛梨『3・・・2・・・1・・・きゃっ!』ボンッ バルンッ

愛梨『ふぅ~、上手く爆弾処理できました・・・なんだかこの部屋暑くないですか?』ヌギヌギ


飛鳥(くっ・・・って違う!)ダンッ

飛鳥(いくらなんでもめちゃくちゃだろ!なんだよおっぱいで爆弾処理って!戦地のシンデレラガールかよ!)

飛鳥(いやでもあの明らか逆サバ読んでそうなバストならあるいは・・・)

飛鳥(・・・よそう、不毛な妄想にもほどがある)

フレデリカ『ってことは、順番的には次は蘭子ちゃんかー』

飛鳥(!!)

志希『そだねー、愛梨ちゃんよりかは怖がってくれそうかもー』

飛鳥(なんてことだ・・・なんてことだ・・・)


飛鳥(確かに二代目シンデレラガールは蘭子で間違いない・・・その順番になぞらえているのなら指名は作為的なものではないのだろう)

飛鳥(だが・・・)ポワポワ


蘭子『こ、これってま、まさか・・・・ば、爆弾・・・」

蘭子『なんでそんなものがここに・・・こ、腰がぬけて、たてない・・・』

蘭子『やだ・・・やだよぉ・・・まだ死にたくない・・・』

蘭子『怖いよぉ・・・誰か助けて・・・』

蘭子『アーニャちゃん・・・飛鳥ちゃん・・・プロデューサー・・・みんなぁ』ジワッ


飛鳥(罪悪感がすごすぎる・・・!)

飛鳥(この間ボクらは互いを確かめ合ったばかりだけど・・・守らざるをえない、そう思うだろう?)

飛鳥(キミは守られるべき弱いお姫様なんかじゃないけど・・・必ずキミを守ってみせるよ、蘭子)

飛鳥(っと・・・もし会話が想定通りに進んでいるとするならば・・・)

フレデリカ『じゃあ順番通りにいくとするとー・・・次は凛ちゃん?」

志希『ピンポーン!ぱちぱちぱち!』

飛鳥(やはり・・・か)

飛鳥(凛・・・さんはなんやかんやで解決しそうな気がするな・・・なんか空の上いったし)

飛鳥(しかし凛・・・さんでも爆弾除去は流石に・・・)

凛(凛でいいよ)

飛鳥(誰だ今の)

凛(私は渋谷凛)

飛鳥(知ってるよそんなの)

凛(ふーん、アンタが私の後輩?いい口きいてるね)

飛鳥(やりたい放題かよ!!!)

飛鳥(ふぅ・・・なんか変な邪魔が入ったが・・・凛・・・といえどまだ15歳)

飛鳥(蘭子ほど怖がりではないはずだが・・・怯えはするだろう)

飛鳥(そうだな・・・)ポワポワ

凛『これは・・・爆弾?どうしてこんなものがここに・・・』

凛『プロデューサーもちひろさんもいない・・・これは私がどうにかするしかないのかな・・・』

凛『赤い線と青い線・・・どっちかを切ればタイマーが止まる・・・」

凛『見ててプロデューサー。私、きっと―――』

??「ちょっと待った!!」

飛鳥(!?)

(BGM:AnemoneStar)

凛『アンタは・・・私!?』

凛『よくやったね、この世界の私・・・ここからは私が引き受けるよ』

凛『この爆弾がこの世界の不幸の種・・・誰かを泣かせる真似は私が許さないよ』

凛『外には誰もいない・・・やあっ!』ヒュンッ

凛『誰にも邪魔されないこの蒼空なら・・・ハッ!』トンッ ビュオッ

凛『静かなる蒼の息吹よ・・・我が剣に宿りて敵を穿て!ラズール・レオ!!」ザンッ

時限爆弾『・・・』ジジ・・・

凛『まだ壊れてない・・・なら全力で行くよ!』ギュイン

凛『蒼穹の果て!私はここにいる!ヴォルト・オブ・ヘヴン!!』ドガァン!!

凛『っと・・・無事に爆弾は壊せたみたいだね。危ないところだった・・・』トンッ

凛『私は止まらないから。だから、任せたよ。この世界の私』



飛鳥(・・・)

凛(どうかな?こっちのほうが面白いと思うんだけど)

飛鳥(脳内ジャックしてそんな妄想垂れ流してくるキミの方がよっぽど面白いよ)

飛鳥(変な妄想に付き合ってたらだいぶ時間が過ぎてしまった気がするな・・・)

飛鳥(さて・・・今は何を話している?)

志希『じゃあ、今回のターゲットは飛鳥ちゃんにけってーい!」

フレデリカ『おめでとぱちぱちー!』

飛鳥(っ!?)

飛鳥(何故だ・・・最初はシンデレラガール狙いじゃなかったのか?)

飛鳥(それが・・・なぜボクに?まさか・・・奏さんのときのことを許した気なんてなかったというのか・・・?)

志希『飛鳥ちゃんの部屋に仕掛けて一気に爆発させちゃったら、どんな顔するだろうね?』

飛鳥(確かにボクは誰かの反感を買いやすい性格だと自負している。ユニット仲間だってボクのことを内心どう思ってるか分かったものじゃない)

飛鳥(なんだ・・・?ボクは自分が標的にされないとタカをくくって楽しんでいた卑怯者だっていうのか?クソっ・・・)

飛鳥(違う・・・ボクはそんなこと思ってなんか・・・!)

フレデリカ『でもねー、飛鳥ちゃんバクハツさせたいならもっと手っ取り早い方法があるよ?』

志希『そうだったねー』

飛鳥(足音が・・・近づいて・・・?)

志希「直接バクハツさせちゃえば、いちばん早いよね?」ギィィ

飛鳥「あ、あっ・・・」

飛鳥(ボクは、ボクは―――)

飛鳥「」バタッ

志希『飛鳥ちゃんの部屋に仕掛けて一気に爆発させちゃったら、どんな顔するだろうね?』

飛鳥(確かにボクは誰かの反感を買いやすい性格だと自負している。ユニット仲間だってボクのことを内心どう思ってるか分かったものじゃない)

飛鳥(なんだ・・・?ボクは自分が標的にされないとタカをくくって楽しんでいた卑怯者だっていうのか?クソっ・・・)

飛鳥(違う・・・ボクはそんなこと思ってなんか・・・!)

フレデリカ『でもねー、飛鳥ちゃんバクハツさせたいならもっと手っ取り早い方法があるよ?』

志希『そうだったねー』

飛鳥(足音が・・・近づいて・・・?)

志希「直接バクハツさせちゃえば、いちばん早いよね?」ギィィ

飛鳥「あ、あっ・・・」

飛鳥(ボクは、ボクは―――)

飛鳥「」バタッ

飛鳥「ん・・・ここ、は―――」

フレデリカ「あ、飛鳥ちゃん、おはよー」

飛鳥「フレデリカ・・・の、膝の上か・・・ボクは、確か・・・」

フレデリカ「志希ちゃんが扉を開けたらすぐに飛鳥ちゃんが倒れちゃってびっくりしたよー。やりすぎちゃったかな?」

飛鳥「やりすぎた、ってことは・・・」

志希「ご明察。これは最初から飛鳥ちゃんをターゲットにしたドッキリだったのだー」

飛鳥「・・・なんというか・・・変にボクが悩んでいた時間を返してほしい気分だな・・・」

志希「にゃっはっはー。これはプロデューサーから直々の依頼でね」

フレデリカ「飛鳥ちゃんが最近ちょっと暗いから、何かしてあげてって」

飛鳥「全く、彼まで仕掛け人とは・・・してやられた気分だよ」

志希「感想は?」

飛鳥「正直2人なら冗談抜きでやりかねないと思って肝を冷やしてた」

フレデリカ「ひどいよ飛鳥ちゃん!バクハツは映画と妄想の中くらいでしかしないよ!」

飛鳥「いや、主たる原因はそこの天才猫娘のせいなんだが」

志希「いいよやっても、なんなら今やっちゃう?」

飛鳥「勘弁してくれ・・・」


フレデリカ「実はあたしもねー、ちょっと飛鳥ちゃんのこと心配だったんだー」

飛鳥「フレデリカが?なんならボクのことなんて嫌っているものだと思ってたが」

フレデリカ「そんなことないよー、飛鳥ちゃんは可愛い妹みたいに思ってるからねー」ナデナデ

飛鳥「・・・」

フレデリカ「フレちゃんもホラ、テキトーなとこあるでしょ?もしかしたら気づかないうちに傷つけてたりしたのかなーって」

フレデリカ「皆が幸せになれますようにーってちっちゃい嘘つくことあるんだ、あたし」

フレデリカ「だからね、もし飛鳥ちゃんが笑えてなかったら・・・フレちゃん悲しいな」

飛鳥「・・・ボクはキミのことを誤解していたのかもしれない」

飛鳥「正直なところ・・・ボクはキミのことを何かにつけてテキトーなやつだと思っていた」

飛鳥「だが、違ったんだ・・・誰よりも優しい道化師のような・・・そんなイメージだ」

フレデリカ「・・・」

飛鳥「道化師は感情のメイクで素顔を覆い隠し心情を悟らせない。決して愚者などではない、まさに偶像とはこうあるべきなのかとも感じたよ」

飛鳥「自分のちっぽけさに怯えていた誰かさんとは、まるで別次元の輝きだ・・・」

フレデリカ「・・・そんなことないよ?」ギュッ

飛鳥「フレデリカ・・・?」

フレデリカ「飛鳥ちゃんは、そうやって人の気持ちを分かってあげられる優しい子だよ。だから大丈夫」

飛鳥「やっぱり、優しいんだな・・・」

フレデリカ「フフフ、ありがと♪」

フレデリカ「そうだ!今度一緒にショッピングに行こうよ!いいところ見つけたんだ―」

飛鳥「いい提案だね。そろそろ新しい服が欲しかったところなんだ」


志希「はーい志希ちゃんほおっていちゃいちゃしてるお二人さんちゅうもーく!」

飛鳥「・・・なんだい志希」

志希「その表情はちょっと傷つくにゃー。それよりあれ見てアレ!」

フレデリカ「あれは・・・シキちゃんに作ってもらったドッキリ用偽時限爆弾だね」

志希「せいかーい!今のタイマーの時間は?」

飛鳥「00:17・・・おいまさか!?」

志希「だいせいかーい!あと20秒足らずでこの部屋は爆発しまーす!!」

フレデリカ「ちょっとシキちゃん!本物の火薬は作ったらだめってお母さん教えたじゃない!」

飛鳥「冗談言ってる場合か!?」

志希「あははー、どうにもオチが見つからなくてねー」

飛鳥「メタなことを言うんじゃない!!ええい志希!このssはギャグか!?そうなんだな!?」

志希「安心して」




志希「ギャグだよ」

飛鳥「よし安心した!」

フレデリカ「せーのっ!」

志希飛鳥フレデリカ「爆発オチなんてサイテー!」

      r ,⌒⌒^ヽ
     ,r(  ⌒  ヾ )、 ドガァァァン...
................(、 r   ' ィ ゙ )............
:::::::::::::::::::::ゝゝ_l :l......ハン:::::::::::::::

 /尺品,r' rニ-|i .|ニミ゙ヾl「!=FH
 ¶:::-冂ヽ.`-、,.|l ,|,_ ,ゾ):::日lΠl:

FH=n.:::::' `"‐┬-r'~´.::田:/=Д    
 口=Π田:::  ノ从、 .::::Γ| ‡∩:    
                      

終わりです。深夜テンションで書き上げました。
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