サーバル「すごーい!! ここがそーぷらんどなんだねー!!!」 (115)

ゆきやまちほー 温泉

カピバラ「やっぱりおんせんにかぎるのよよよ……」

ギンギツネ「ふぅ。服を脱げることがわかってから温泉の温かさが何割か増したように思えるわね」

キタキツネ「もうあがっていい?」

ギンギツネ「ちゃんと30数えなさい」

キタキツネ「うぅ……。はやくゲームしたいのに……」

ギンギツネ「全く。貴方はいつもそうなんだから」

カピバラ「こうやっておんせんを簡単に利用できることに感謝しないとねねね……」

ギンギツネ「本当よ。大体、他の地方にはこういった施設はないんだから」

キタキツネ「そうなの?」

カピバラ「あ、そーいえば、はかせからきいたことあるよよよ……。他のちほーにもおんせんみたいなのがあるっててて……」

ギンギツネ「え? そんなの聞いたこと……」

カピバラ「こういう場所じゃなくて建物の中におんせんがあるらしいよよよ……」

キタキツネ「ギンギツネの嘘つき」

ギンギツネ「聞いたことがなかっただけでしょ!?」

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ギンギツネ「けど、他の地方で寒い地域なんてあったかしら」

カピバラ「寒い場所にあるわけじゃないみたいなのよよよ……」

ギンギツネ「そんな場所にお湯なんて必要かしら?」

カピバラ「詳しいことははかせに聞くといいと思うよよよ……」

ギンギツネ「それもそうね……」

キタキツネ「探しにいくの?」

ギンギツネ「キタキツネは?」

キタキツネ「僕は別に」

ギンギツネ「そう……。まぁ、無理に探すことはないわよね」

キタキツネ「探しに行きたそうな顔してる」

ギンギツネ「う……」

キタキツネ「ギンギツネ、お湯すきだもんね」

カピバラ「見つけたら是非とも教えてほしいのよよよ……」

キタキツネ「どうするの?」

ギンギツネ「んー。博士に詳しい話をきいてからにしましょうか?」

しんりんちほー 図書館

オオコノハズク「別の地方にある温泉ですか」

ワシミミズク「確かに存在はするです」

ギンギツネ「噂は本当だったのね」

キタキツネ「お湯好きのギンギツネがどうしても入りたいって言ってる」

ギンギツネ「ちょっと」

オオコノハズク「しかし、あれは普通の温泉とは違うです」

ギンギツネ「違うって?」

ワシミミズク「温泉とは言わず、そーぷらんどというのです」

ギンギツネ「ええと……」

キタキツネ「お湯ではないってこと?」

オオコノハズク「必ず二人で入るお風呂、らしいです」

ギンギツネ「二人で? 一人や三人はダメなの」

ワシミミズク「そうです。何故か二人専用のお風呂なのです」

キタキツネ「なんでそんなルールがあるんだろう」

オオコノハズク「そこまではよくわからないのです」

ワシミミズク「何せ本を読めるヒトが近くにいないのです」

ギンギツネ「本を読めるっていったら……」

キタキツネ「かばん」

オオコノハズク「その通りです。かばんこそ、唯一無二の存在なのです」

ワシミミズク「かばんに資料を見せればそーぷらんどの謎も分かるかもしれないです」

ギンギツネ「あの子に、か」

キタキツネ「久しぶりに会いに行く?」

ギンギツネ「そうね。今は港にいるのよね」

オオコノハズク「あの一件の片づけをサーバルと共にしているはずです」

ギンギツネ「行ってみましょうか」

キタキツネ「うん。これも運命だし」

ギンギツネ「何言ってるのよ」

オオコノハズク「そーぷらんどのことが分かったら教えてほしいです」

ギンギツネ「ええ。必ず。ありがとう、博士」

みなと

サーバル「わーい!! かたづけー!! かたづけー!! たっのしー!!!」ダダダッ

かばん「よいしょ……よいしょ……」

サーバル「かばんちゃん、だいじょーぶ!? てつだおーかー!?」

かばん「こっちは大丈夫だよー。サーバルちゃんは……大丈夫そうだね」

サーバル「うん! 私はだいじょーぶだよー!!」

『無理しないでね、かばん』

かばん「ありがとう、ラッキーさん」

サーバル「もうちょっとで終わりそうだし、がんばろー!!」

かばん「あはは。サーバルちゃんはいつも元気で羨ましいなぁ」

ギンギツネ「はぁ……はぁ……。やっとついた」

キタキツネ「すぅ……すぅ……」

サーバル「あー! ギンギツネだー!!」ダダダッ

ギンギツネ「しー! キタキツネが寝てるから静かにして」

サーバル「ほんとだ、ギンギツネの背中ですやすやしてる。かわいー」

かばん「お久しぶりです」

サーバル「今日はどうしたの? 何して遊ぶ?」

ギンギツネ「残念ながら遊ぶためにここまできたわけじゃないの」

サーバル「えー? そーなのー?」

かばん「なら、どうして」

ギンギツネ「貴方に、これを読んでほしくて」

かばん「これは?」

ギンギツネ「その中にはそーぷらんどのことが書かれているらしいわ」

かばん「そーぷらんど?」

サーバル「なにそれ! なにそれ! どーいうところなのー!? きになるー!!」

ギンギツネ「それを知りたくてこの資料を持ってきたの」

かばん「そうなんですか。それじゃあ、読んでみますね」

ギンギツネ「ええ、お願い」

『かばん!! かばん!! それ以上はいけない!!』

サーバル「ボス? どうしたの、急に」

『かばんの年齢は?』

かばん「え? ええと……。そういえば僕って何歳なんだろう……」

サーバル「かばんちゃんは今年生まれたから、まだ0歳じゃない?」

かばん「あ、そっか。そうなるよね。ラッキーさん、僕は0歳みたいです」

『0歳……。年齢制限により検索できないワードが含まれています。ご了承ください』

かばん「年齢制限?」

サーバル「どーいうことー?」

かばん「多分だけど、そーぷらんどって言葉自体を調べちゃいけないみたい」

サーバル「えー!? どうして! どうして! なんで調べちゃいけないのー!?」

ギンギツネ「そーぷらんどはお風呂だってきいたけど」

サーバル「お風呂ってあのお湯のことだよね? なんでお湯のこと調べちゃいけないんだろー?」

かばん「ラッキーさん?」

『質問にはお答えできません。ご了承ください』

かばん「やっぱりダメだって」

サーバル「えー!? ダメって言われたら余計に気になるよー!! なんとかわからないの!?」

かばん「そういわれても」

ギンギツネ「ボスに聞かなくても、その資料を読めばいいだけじゃない?」

かばん「それもそうですね」

サーバル「わーい、わーい! そーぷらんどのことわかるんだー! やっぱりかばんちゃんってすっごーい!!」

かばん「分かるかどうかはまだなんとも……」

『かばん!! かばん!! 0歳がソープランドのことを調べてはいけない!!』

かばん「ええ……」

『ソープランドは18歳を超えてからだよ!!』

かばん「えぇー。そんなに待たないといけないんですかぁ」

サーバル「どーしてなのか説明してよー!!」

かばん「ラッキーさん、どうしてダメなの?」

『質問にはお答えできません。ご了承ください』

ギンギツネ「かばんはそーぷらんどに行くわけじゃないからいいんじゃないかしら」

サーバル「そーだよー」

かばん「けど、いけないことみたいだし……」

サーバル「みるだけ、みるだけ。みるだけだよー」

かばん「どうしよう……」

ギンギツネ「お願い。どうしてもそのお風呂が気になるの」

かばん「うぅ……」

『かばん! 調べてはいけない!!』

かばん「ラッキーさん、僕がそのそーぷらんどに入らなければ問題ない?」

『問題ないよ』

かばん「この資料を読むのは問題ない?」

『問題ないよ』

かばん「ありがとう」

ギンギツネ「あら。いいの?」

かばん「そーぷらんどについて調べちゃいけないみたいだけど、資料を読むだけなら問題ないみたいです」

ギンギツネ「なるほどね。あくまでも本を読むだけ、だからってわけね」

かばん「そういうことですね」

サーバル「ねーねー! どんなこと書いてるの!? はやくよんでー!」

かばん「ええと……そーぷらんど……」ペラッ

ギンギツネ「どんなことが書いてあるの」

かばん「だんじょがいっしょにこしつに入って、じょせいがだんせいにせいてきサービスをおこなう施設、だそうです」

サーバル「よくわかんないよー。どーいうことー?」

ギンギツネ「説明はそれだけ?」

かばん「いえ、他にも書かれいます。せんぼーきょーは無料とか、ごっくんはプラス3000とか」

サーバル「ぜーんぜん、わかんないね」

ギンギツネ「どこにその施設があるかは書いてある?」

かばん「いえ、施設の場所はラッキービーストにお聞きくださいって……」

サーバル「それじゃあ、ボスに聞いてみようよ!」

かばん「ダメじゃないかな。さっきも質問には答えられないって言ってたし」

サーバル「あーそっかー」

ギンギツネ「ここまで来て手詰まりになるなんて……」

サーバル「残念だねー」

かばん「他のフレンズさんにも聞いてみない? もしかしたら誰か知ってるかもしれないし」

アライグマ「そーぷらんど……。アライさんはしらないのだ」

フェネック「私も聞いたことないなぁ」

サーバル「そっかぁー」

フェネック「そもそも博士が知らないことを私たちが知っているわけないしねぇ」

かばん「言われてみたら確かに……」

アライグマ「そのそーぷらんど、アライさんも気になるのだ。どんなところなのだ?」

ギンギツネ「それを調べているの。けど、手がかりが殆どなくて」

ビーバー「あの、ちょっといいっすか?」

かばん「はい?」

ビーバー「そのそーぷらんどっていうところの絵とかないっすか? あれば、もしかしたら俺っちでもお役に立てるかもしれないかもしれなっすけど……自信なんてないっすけど……その……」

かばん「ごめんなさい。この資料にもそういったものは載ってなくて」

ビーバー「あ……そうっすか……ざんねんっす……」

プレーリードッグ「わたしも何かお手伝いしたいであります!! かばん殿! ご指示を!!」

かばん「で、ですから何もわからないんです」

ギンギツネ「お手上げね……。残念だけど場所どころかどんなものがあって、どんなことをするのかもわからないんじゃあ……」



かばん「……」ペラッ

サーバル「わーい!! 夜だー!!! 月がきれいだなー!!」

かばん「……」

サーバル「かばんちゃーん!! 一緒に星でもみないー!! 今日はすっごくキラキラしてて綺麗だよー!!」

かばん「あ、うん。見る」

サーバル「こっちこっちー! はやくー!!」

かばん「ごめんごめん」

サーバル「本読んでたの?」

かばん「ギンギツネさん、とっても残念そうだったから、簡単に諦めちゃうのはなんだか嫌だなって」

サーバル「かばんちゃんってホントに優しいよね。私、そういうところ大好きだよ」

かばん「サ、サーバルちゃん、そんなにはっきり言わなくても……」

サーバル「えー? どーして? どーして? 好きなら好きって言ってもいいじゃない」

かばん「そ、そうだけど」

サーバル「それで、そーぷらんどのこと何かわかったの?」

かばん「うん。説明から想像するしかないんだけど、そーぷらんどは体を洗う場所なんじゃないかなって」

サーバル「体を?」

かばん「例えばだけど、僕とサーバルちゃんが二人きりでお風呂にはいって、僕がサーバルちゃんの体を洗う。そういう場所みたい」

サーバル「それだけ? それって秘密にしなきゃいけないことなのかな」

かばん「本当にそれだけなら秘密にすることはないと思うから、もっと何かあるんじゃないかな」

サーバル「それなら、そのそーぷらんど作ってみない?」

かばん「え? でも、殆ど分かってないけど」

サーバル「分かってなくてもいいじゃない。私たちだけのそーぷらんどをつくろーよ! ギンギツネもきっと喜ぶよ!!」

かばん「サーバルちゃん……」

サーバル「ダメかな?」

かばん「ううん。いいと思う。そうしよっか」

サーバル「うん!」

かばん「それじゃあ、明日から早速作ってみよう」

サーバル「わーい!! そーぷらんど、たのしみー!! 一緒に頑張ろうね!!」

かばん「そうだね。うまくできるといいけど」

翌日

サーバル「今日からそーぷらんどをつくるよー!!!」

アライグマ「つくるのだー!!」

サーバル「わーい! わーい!」

かばん「あはは……」

フェネック「どんなことをする場所なのかもわからないのに?」

かばん「わからないけど、作ってみたらわかることもあるかもしれないので」

フェネック「なるほどぉ。うん、悪くないんじゃない?」

ギンギツネ「ごめんなさい。なんだか、私が我儘を言ったみたいで……」

かばん「いえ、僕も気になりましたから」

キタキツネ「もう僕の事言えないね」

ギンギツネ「ぐっ……」

ビーバー「でも、どうするっすか。分からないものを作るのって凄く大変だと思うっすけど」

プレーリードッグ「私たちに不可能なことはないであります!!」

かばん「まずは小さな家を作ろうと思います。ビーバーさん、プレーリーさん、手伝ってもらえますか?」

ビーバー「小さな家って俺っちの家ぐらいっすか?」

かばん「はい。それぐらいが丁度いいかと。あと外からは絶対に見えないようにしてください。窓もないほうがいいかもしれません」

ビーバー「ちょっと設計図を描くっす」カキカキ

サーバル「どんな家ができるんだろー。たのしみだなー!」

アライグマ「何か手伝えることはないのだ?」

フェネック「そんなに焦らなくてもかばんさんなら指示してくれるってぇ」

アライグマ「それはいつなのだ」

プレーリードッグ「なんでも言って欲しいであります!! かばん殿とビーバー殿の命令ならどんなことでも従えるであります!!」

ギンギツネ「これだけやる気のある子が揃っていればすぐにできそう」

キタキツネ「ゲームしたい」

ギンギツネ「貴方もみんなを見習ったらどうなの」

キタキツネ「フレンズは十人十色だから惹かれ合うんだよ」

ギンギツネ「また意味の分からないことを……」

ビーバー「こんな形でいいっすかね」

かばん「はい。十分です。あと寝る部屋にお風呂をつけてください」

ビーバー「寝る部屋にっすか? すぐそばに水辺があるのは俺っちとしては嬉しいっすけど」

ギンギツネ「その部屋だと落ち着くフレンズは限られてくるかもね」

かばん「でも、そーぷらんどはそういう部屋でなきゃいけないみたいなので」

ギンギツネ「へえ……」

フェネック「出来上がってみればその意味が分かるかもしれないよ」

ビーバー「とにかく作ってみよーよー!」

かばん「うん。プレーリーさん、木材の確保をお願いします」

プレーリードッグ「了解であります!!!」ダダダッ

アライグマ「アライさんも手伝うのだー!!!」ダダダッ

フェネック「まってー、アライさーん」

ギンギツネ「私も何かできることをしないと」

キタキツネ「僕は寝てるね」

ギンギツネ「ちょっと!」

サーバル「よーし!! 私もまけないぞー!!」

かばん「ええと、みんなで行くことはないんですけどー!」

>>17
ビーバー「とにかく作ってみよーよー!」

サーバル「とにかく作ってみよーよー!」

プレーリードッグ「うおぉぉ!!! 木を運ぶでありまーす!!!」

アライグマ「アライさんも運ぶのだー!! んー!!!」グググッ

フェネック「アライさぁん、一人じゃ無理だって。みんなで運ぼうよぉ」

サーバル「私もやるー!! うにゃにゃにゃー!!!」

ビーバー「かばんさん、小さいそーぷらんど、作ってみたっす」

かばん「わぁ……。ありがとうございます、ビーバーさん」

ビーバー「こんな感じでいいっすかね」

かばん「はい。想像通りの形ですよ」

ビーバー「うれしいっす」

かばん「けど、まだ見えてこないなぁ」

ビーバー「なにがっすか?」

かばん「これを秘密にする理由です」

ビーバー「そういえばボスは絶対に教えてくれないんっすよね」

かばん「はい。それが気になっていて」

ビーバー「作ってみて分かればいいっすけど……。あぁ、もしかしたら作った時点でなにか取り返しのつかないことに手を染めてしまっていたら……」

かばん「そ、そんな……ことは……」

サーバル「かばんちゃーん!! ビーバー!! これぐらいあればいーのー!?」

かばん「あ、うん! ありがとー!!」

サーバル「えっへん!」

ビーバー「かばんさん、続けるっすか」

かばん「……続けてみましょう。僕も秘密にする理由が気になりますから」

ビーバー「不安っすけど、かばんさんがそうおっしゃるなら協力を惜しまないっすよ」

プレーリードッグ「次はどうするでありますか!!」

ビーバー「ええと、まずはっすね」

アライグマ「かばんさん! アライさんは何したらいいのだ!?」

かばん「ええと、集めて欲しいものがあるんですけど」

アライグマ「なんなのだ!?」

かばん「ぬるぬるしたものって何かありますか?」

アライグマ「ぬるぬるしたもの?」

かばん「そーぷらんどにはどうしても必要みたいで」

フェネック「ぬるぬるしたもの……。あれがいいかも」

アライグマ「あれってなんなのだ!?」

フェネック「ヒグマさんに聞いてみよう」

アライグマ「早速訊きにいくのだー!!」

フェネック「あー、アライさーん。急いじゃダメだってー」

かばん「あの」

フェネック「ぬるぬるは任せて」

かばん「はい。お願いします」

サーバル「かばんちゃん、私は私は!?」

ギンギツネ「こっちも手があいたわ」

キタキツネ「すぅ……すぅ……」

かばん「そうですね。あと必要なのは洗う技術みたいですので練習しないとダメかもしれません」

ギンギツネ「どういう意味?」

サーバル「特別な洗いかたがあるの?」

かばん「うん。ここに書かれていることを実践してみようかなって」

かばん「まずはサーバルちゃんがうつ伏せに寝てみて」

サーバル「こう?」ゴロンッ

かばん「そうそう。それでギンギツネさんがサーバルちゃんの上に乗ってみてください」

ギンギツネ「こう?」ギュッ

サーバル「なんだかくすぐったいよぉ」

かばん「少し我慢してね。それで全身を使って動いてみてください」

ギンギツネ「動くっていわれてもどうするの?」

かばん「ええと……。本には全身を使ってこするようにするってあるんですけど」

ギンギツネ「こするように……。つまりこうね」ズリズリ

サーバル「あはははははは!!!」

ギンギツネ「辛抱して」

サーバル「む、むりだよぉ! あはははは!!」

かばん「本当は服を脱いでぬるぬるしたものを全身に塗ってするみたいです」

ギンギツネ「それじゃあまずは服を脱がないと」

サーバル「そうだね! 脱ごう脱ごう!」スルッ

かばん「わー!! 待って! 待って!! それはちゃんと建物が出来てからだから!!」

サーバル「そーなの?」

ギンギツネ「けど、練習でしょ? 本番に備えておくもの悪くないと思うわ」

サーバル「私もそう思うよー」

かばん「外だし、脱ぐのはやめておこうよぉ」

サーバル「かばんちゃんがそういうなら」

ギンギツネ「次はどうしたらいいの?」

かばん「サーバルちゃん、仰向けになって」

サーバル「うんっ」クルッ

かばん「ギンギツネさんはサーバルちゃんの上に跨って座ってください。座る位置は、サーバルちゃんの腰の部分でお願いします」

ギンギツネ「ええ」グニッ

かばん「で、ギンギツネさんが体を上下に揺らしてみてください」

ギンギツネ「こういうこと?」グイッグイッ

サーバル「おぉ。……何が面白いの、これ?」

かばん「さ、さぁ……?」

数時間後

ビーバー「できたっすね」

プレーリードッグ「できたでありますよ!!」

ビーバー「かばんさん、見えてくださ――」

サーバル「このっ、このっ!」ギシギシッ

かばん「あぁー! サーバルちゃん、はげしすぎるよぉー」

ギンギツネ「……」

ギンギツネ(何故かしら、キタキツネには見せたくない光景ね)

キタキツネ「あれ、なにしてるの?」

ギンギツネ「キタキツネ……!? みないで!!」ギュッ

キタキツネ「え? な、なんで……?」

ギンギツネ「な、なんでもっ」

プレーリードッグ「なんでありますか!? どうしたら勝ちになるのですか!!」

ビーバー「あ、あの、かばんさん……お取込み中悪いっすけど、家の中を見て頂きたいっす……」

かばん「あ、はい。すぐに」

室内

サーバル「すごーい!! ここがそーぷらんどなんだねー!!!」

ビーバー「いかがっすか」

かばん「とてもいいと思います。資料通りの作りかと」

ビーバー「喜んでいただけてなによりっす」

かばん「あとはここにお湯を溜めないといけないんだけど」

サーバル「お湯はどうするの?」

かばん「火を使って水を温めるしかないかも」

ギンギツネ「温泉のお湯をここまで引っ張ってくることができない以上は仕方ないかも」

キタキツネ「いつになったら完成するの」

かばん「お湯を溜める間にアライさんたちも帰ってくると思いますし」

サーバル「それじゃあ、早速お湯をためよー!!」

ビーバー「水を運んでくるっす」

プレーリードッグ「お手伝いするであります!!」

かばん(フェネックさん、何を持ってきてくれるのかな)

フェネック「ただいまー」

アライグマ「おぉー!! すごい家が完成しているのだー!!!」

かばん「おかえりなさい」

フェネック「ヒグマさんに分けてもらってきたよ」

かばん「これって……」

アライグマ「蜂蜜なのだ!」

かばん「ええ!? こ、こんなにいいんですか?」

フェネック「かばんさんが欲しがっているっていったら喜んで渡してくれたよぉ」

かばん「あとでお礼にいかないと」

アライグマ「これでどうするのだ?」

かばん「ええと、ここからは二人でないといけないんですけど」

サーバル「はいはいはーい!!! 私がやりたーい!!!」

かばん「いいの?」

サーバル「うん!! あんなに練習したんだもん!! きっとうまくいくよ!!」

かばん「それじゃあ、サーバルちゃんがそーぷ嬢役で。お客さん役はどうしようかな……」

キタキツネ「ギンギツネでいいんじゃない?」

サーバル「そうだね! 入りたかったんでしょ、そーぷらんど!」

ギンギツネ「そうだけど、何故か今になって、少し躊躇いが……」

かばん「ええ!?」

キタキツネ「我儘すぎ」

ギンギツネ「わ、分かってるわよ。いいわ、私がお客さん役で」

かばん「あの、無理には……」

ギンギツネ「ここまで用意してくれたみんなの労力を無駄にしたくないもの」

サーバル「それじゃあ、早速始めちゃおうか! 何分コースにするの?」

ギンギツネ「60分で」

サーバル「はーい!! 60分コース、はいりまーす!!」

かばん「僕たちは外に出ていましょう」

ビーバー「はいっす」

プレーリードッグ「あとで感想を聞かせてください!!」

キタキツネ「ごゆっくり。幸せなひと時を」



かばん「二人とも大丈夫かな」

ビーバー「一体、どんなことをするっすか」

アライグマ「あの蜂蜜はどんな風に使うのだ」

かばん「全身に塗って、体をこすり合わせるみたい」

フェネック「へえ……」

『うにゃにゃにゃにゃー!!!!』

『あぁー!!! ちょ……!! あぁー!!!』

『あれ? ここでよかったっけ? それともこっち?』

『そこは……あっ……』

『ギンギツネ、ここがいいんだね!! もっと責めちゃうよー!!』

『あぁぁぁ……』

キタキツネ「楽しそう」

かばん「もう少し音が漏れないように作ってもよかったかもしれませんね」

ビーバー「そうっすね」

サーバル「おわったよー!!」ツヤツヤ

ギンギツネ「あぁ……うぅ……」

キタキツネ「どうだった?」

ギンギツネ「キタキツネ……」

キタキツネ「次は僕が入ってもいい?」

ギンギツネ「ダメ!!」

キタキツネ「ど、どうして……?」

ギンギツネ「とにかく、ダメ! まだキタキツネには早いわ!!」

キタキツネ「えぇー……」

サーバル「すっごく楽しかったなー!! 次はかばんちゃん、どう?」

かばん「え……。いや、でも、ぼくは……」

サーバル「ほらほら、いこうよ! サービスするからー!!」グイッ

かばん「あ、ちょっとまって心の準備が……」

サーバル「180分コース、はいりまーす!!!」

かばん「長すぎるよぉ……」

180分後

サーバル「そーぷごっこ、とってもたのしーね!!」ツヤツヤ

かばん「うぅ……」

アライグマ「かばんさん、何故か疲れているのだ」

フェネック「何があったんだろう」

キタキツネ「僕もはいりたい」

ギンギツネ「やめて、お願いだから」

ビーバー「次、俺っちでもいいっすかね」

プレーリードッグ「私も興味があるであります!!」

サーバル「ごめーん。もう蜂蜜がないんだ。だから、そーぷごっこできないの」

アライグマ「あんなに持ってきたのにもうないのだ!?」

フェネック「大量消費だねぇ」

サーバル「ちょっと勿体なかったかなぁ」

かばん「そ、そうだね……」

サーバル「次やるときは気を付けないとね!」

アライグマ「結局、二人きりで何をしているのだ」

サーバル「体を洗ってるの」

アライグマ「それだけなら、アライさんでもできそうなのだ」

フェネック「アライさんの得意分野だもんね」

アライグマ「洗うことには誰にも負けないのだ!」

サーバル「それじゃあ、次は私がお客さん役やろうかなー」

フェネック「アライさんがそーぷ嬢役ってことね」

アライグマ「任せるのだ!! がんばるのだー!!」

サーバル「たのしみだなー!!」

ギンギツネ「それはいいけど、またあんな大量の蜂蜜をわけてもらえるの?」

フェネック「流石に無理だろうね。ヒグマさんだって無限にもっているわけじゃないし」

アライグマ「洗うだけなら蜂蜜はいらないのだ」

サーバル「ちがうよぉ。あのぬるぬるが大事なんだよ。ね、かばんちゃん」

かばん「あ、うん……」

キタキツネ「どうしたの?」

かばん「これが秘密にされている理由を考えていたんだけど」

ギンギツネ「何か思いついたの」

かばん「蜂蜜を大量に使うから、かもしれないって」

フェネック「あの量を一日で使いきるのは確かに問題だよぉ」

アライグマ「ヒグマさんが怒ってしまうのだ」

サーバル「確かにねー」

キタキツネ「でも、ぬるぬるしたものが蜂蜜だけとは限らない」

ギンギツネ「え?」

キタキツネ「他にもあるかもしれない」

かばん「そこなんです。もし、蜂蜜以外にぬるぬるしたものが存在して、大量に使っても誰も困らないのなら、このそーぷらんどはここにあっても問題ないんです」

フェネック「探せばありそうだよね」

アライグマ「それじゃあ探してくるのだ!!」

フェネック「落ち着いて、アライさん」

サーバル「こういうときは図書館にいくしかないよね!!」

かばん(もしぬるぬるしたものが見つかった場合、最初の疑問に戻っちゃう。どうして秘密にしているのか……? 実際、気持ちいいし、誰も困らないし……)

図書館

オオコノハズク「ぬるぬるしたものですか」

ワシミミズク「それがそーぷらんどに必要なのですか」

サーバル「そうなの! なにか知らない?」

オオコノハズク「あれかもしれないですね、助手」

ワシミミズク「あれだと思うです、博士」

サーバル「知ってるの!?」

オオコノハズク「倉庫に用途不明の液体が大量に眠っているのです」

ワシミミズク「一度開けてみたのですが、とても飲み物とは思えないほどとろみがあるのです」

かばん「とろみ……」

オオコノハズク「料理に使えるかもしれないと思い、まだ捨てずにおいているのです」

ワシミミズク「確認するですか」

かばん「是非、見せてください」

オオコノハズク「分かったのです。ついてくるのです」

サーバル「どんなものだろうねー。たのしみー!」

倉庫

ワシミミズク「これなのです」

サーバル「あけてもいいの?」

オオコノハズク「気を付けるのです。とてもぬるぬるしていて一度手に付着するとなかなか取れないのです」

サーバル「えー? そうなんだー。ためしてみよーっと」トロォッ

かばん「サーバルちゃん、そんな無闇に出したら……」

サーバル「あれ? あれれ? すっごいぬるぬるしてて、何も持てなくなっちゃったよぉ」

かばん「サーバルちゃん、だから言ったのに」

サーバル「かばんちゃん、たすけてよぉ」ニュルゥ

かばん「ひゃあぁ!? サーバルちゃん、その手で触らないでぇ!」

サーバル「かばんちゃん、どんどんぬるぬるになってくねー。たーのしー!」

かばん「や、やめてー、サーバルちゃーん!」

オオコノハズク「楽しそうなのです」

ワシミミズク「そーぷらんど、期待に胸が膨らむのです」

オオコノハズク「ドキドキするのです」

サーバル「あははは。私もかばんちゃんもトロトロになっちゃったね」

かばん「きもちわるいよぉ」

サーバル「ごめんね。一緒に水浴びしよっか」

かばん「そ、そうだね」

オオコノハズク「そーぷらんどを再現するですか」

ワシミミズク「興味深いです」

かばん「こ、ここではちょっと」

サーバル「お風呂と寝るところが一緒の部屋じゃないといけないんだ」

オオコノハズク「残念です」

ワシミミズク「図書館にそのような部屋は存在しないです」

サーバル「そーぷらんどはちゃんと作ったから、よかったら遊びにきてね!」

オオコノハズク「作ったのですか」

ワシミミズク「利用できるのですか」

かばん「この液体がこれだけあれば、なんとかなると思います。作り方が分かればずっと利用できるかもしれないですね」

オオコノハズク「おぉ……。それは良いことを聞いたのです」

サーバル「さっぱりしたね、かばんちゃん」

かばん「うん。それじゃあこの液体、持って帰ろうか」

サーバル「一度に全部運んじゃう?」

かばん「一回じゃ無理だよ。バスもないし」

サーバル「そっかぁ。持てる分だけにしようね」

かばん「それがいいんじゃないかな」

オオコノハズク「我々も運ぶのを手伝うのです」

ワシミミズク「だからそーぷらんどを利用させてほしいのです」

かばん「それは構いませんよ」

サーバル「私がそーぷ嬢役になるからね!」

かばん「アライさんじゃないの」

サーバル「あ、そっか。それならどっちがいいか選んでよ!」

ワシミミズク「アライさんを指名するのです」

オオコノハズク「サーバルを指名したいのです」

サーバル「私でいいの!? わーい!! やったー!! がんばっちゃうぞー!!」

そーぷらんどちほー

『これでいいのですか』

『うん! それじゃあ、いっくよぉー!! うにゃにゃにゃー!!』

『あっ……くっ……これは……新境地……で、すぅ……』

『ここがいいんだね! それじゃあこうしてこうして!! こーするの!!』

『すごいです!! なにかが……!! なにかがこみあげてくるのです!!! あぁぁー!!!』

ワシミミズク「博士があんなに大声を出すとは、中では一体なにが起こっているのです」

アライグマ「どうやって使うのだ?」

かばん「これぐらいの量を手に出して、相手の全身を洗ってあげてください」

アライグマ「それだけでいいなら簡単なのだ」

かばん「体の隅々まで洗うのがいいそうです」

アライグマ「得意中の得意なのだ!」

フェネック「あとで私もお願いねー、アライさぁん」

アライグマ「アライさんにお任せなのだ!!」

ワシミミズク「そろそろ博士が終わるころです。何故か、緊張してきたのです」

サーバル「おわったよー」ツヤツヤ

オオコノハズク「おぉぉ……あんな世界があるなんて……またひとつ賢くなってしまったのです……」

ワシミミズク「次、行くのです」

アライグマ「こちらにどーぞなのだ」

ワシミミズク「よろしくなのです」

かばん「どうでしたか」

オオコノハズク「料理を知ったときよりも、とても素晴らしい刺激になったのです」

かばん「それは良かったですね」

サーバル「私のテクニックがすごいからだね!」

ビーバー「サーバルさんはそーぷ嬢のフレンズだったのかもしれないっすね」

サーバル「そうなのかなぁ。えへへー。でも、私はサーバルだよ!」

オオコノハズク「かつてこのジャパリパークには、このような娯楽施設があったのですね。何故、今では無くなってしまったのか、謎です」

かばん「無くなってはいないと思います。ただ、どこにあるのか分からなくなっているだけで」

オオコノハズク「それを知っているボスも口を噤んだままですね」

かばん(秘密にしなきゃいけない理由。まだ見えてこない。ビーバーさんの言う通り、手を染めた段階で取り返しが付かないってことも……。ううん、みんなが喜んでいるんだし、危険とかはないよね)

>>42
オオコノハズク「それを知っているボスも口を噤んだままですね」

オオコノハズク「それを知っているラッキービーストも口を噤んだままですね」

『それじゃあ洗うのだー!』

『この姿勢を維持したらいいのですか』

『そのままでいいのだ。いくのだー!!』

『あっ……そんな……んっ……とこ、ろ……あらうなんて……くっ……です……』

『ここは汚れやすいからよく洗うのだー』

『そこっ……ふぁ……ぁ……』

『どうなのだ?』

『も、もっとあらってほしいのです……』

サーバル「二人とも楽しそー」

オオコノハズク「助手がいつになく艶っぽいのです。この文化はパーク中に広めるべきです」

ギンギツネ「そんなことをしたら噂を聞きつけたフレンズで溢れかえるんじゃない?」

かばん「流石にお客さん役が多くなるとサーバルちゃんとアライさんが困るような……」

サーバル「私は何人が相手でも平気だよ」

かばん「いえ、でも……」

ギンギツネ「それに部屋は一つしかないんだし、行列ができたら何十時間も待つ子だって出てくるわね」

アライグマ「終わったのだー」

フェネック「アライさぁん、どうだったのー」

アライグマ「あんなトロトロヌルヌルしたもので洗ったのは初めてだったけど、喜んでもらえたみたいなのだ」

フェネック「そうなんだぁ、よかったねぇ」

ワシミミズク「……」モジモジ

オオコノハズク「助手、どうしたのですか」

ワシミミズク「アライさんに全てを洗われてしまったのです。もうアライさんのことしか考えられないのです」ギュッ

アライグマ「ちょ、離れてほしいのだ」

ワシミミズク「離さないのです」ギュゥゥ

アライグマ「困るのだー!」

フェネック「アライさん、困ってるし離れてあげてよぉ」

サーバル「そーぷらんどごっこはとっても仲良しになれる遊びなんだねー」

プレーリードッグ「いいでありますなぁ! 私ももっとビーバー殿と仲良くなりたいであります!!」

ビーバー「これ以上、仲良くなるって想像できないっすけど」

かばん(益々わからないなぁ。服を脱ぐのは少し恥ずかしいかもしれないけど、仲良くなれるし、気持ちいいし、良いことしかないのにどうして秘密にしているんだろう)

オオコノハズク「やはりこの文化は広めるべきです」

ワシミミズク「如何なるフレンズとでも良好な関係を築くことができるそーぷらんどは周知させるべきです」

サーバル「いいね! いいね! そーしよー!!」

アライグマ「アライさんの洗い方で喜んでくれるフレンズがいるのならがんばるのだ」

ワシミミズク「既にファンなのです」スリスリ

アライグマ「やめてほしいのだー!」

フェネック「うーん。アライさんの意外な才能をみてしまったのさぁ」

ビーバー「でも、先ほどギンギツネさんがいってたっす。お客さん役が増えたらサーバルさんが困るっすよ」

サーバル「大丈夫だと思うけどなぁ」

かばん「180分の後に180分ってことになるかもしれないよ?」

サーバル「えー? それは疲れるかもぉ」

オオコノハズク「我々に良い考えがあるのです」

ワシミミズク「ペパプのイベント運営を任された我々なら、このそーぷらんどを大々的に流行らせることも可能なのです」

サーバル「ほんとー!? やったー!! 流行ったら色んなフレンズと友達になれちゃうかもしれないね!」

かばん「そうだね」

ギンギツネ「そーぷ嬢役がサーバルとアライさんだけになるけど、いいの?」

サーバル「えー? ギンギツネも練習したんだから一緒にそーぷ嬢しよーよ」

ギンギツネ「それでも三人だけでしょ。お客さんが30人きたらどうするのよ」

サーバル「私が15人ぐらい相手しちゃうよ!!」

かばん「サーバルちゃん、体がトロトロになり過ぎちゃうよぉ」

サーバル「大丈夫だよ!!」

かばん「何を根拠に……」

オオコノハズク「二人だけではこのそーぷらんどを流行らせることは難しいのです」

ワシミミズク「アライさんさえ居てくれたらそれでいいのです」

オオコノハズク「助手はそうでも他はそうもいかないのです。様々な選択を用意したほうがいいはずです」

かばん「そーぷ嬢役を増やすんですか?」

オオコノハズク「パーク中で募集をかけるのです。そーぷ嬢やりませんか、と」

かばん「内容が内容だけに相応の報酬もあったほうがいいような気がしますけど」

ワシミミズク「なるほどです。確かに重労働ですね。では、客を一人相手にしたらジャパリまん10個を進呈するです」

サーバル「おぉー!! やる気がでてきたぞー!!」

アライグマ「ジャパリまんはいつでも食べられるのだ」

フェネック「報酬としては微妙かもねぇ」

プレーリードッグ「いいではないですか。私はジャパリまん大好きでありますよ」

アライグマ「嫌いなフレンズはいないと思うのだ。けど……」

オオコノハズク「分かりました。全く、我儘ですね。では、この何度でも使えるペパプライブのフリープラチナチケットを進呈するのです」

ビーバー「何回でも使えるっすか」

キタキツネ「ペパプってあのペパプ?」

ギンギツネ「トキと一緒に遊園地で歌ってたわね」

フェネック「プリンセスが私たちにならいつでも生ライブみせてあげるって言ってたような気がするよぉ」

かばん「まぁまぁ、いいじゃないですか。普通、手に入らないチケットなんですし」

サーバル「そーだよ、そーだよ。私は欲しいなぁ! ペパプフリープラチナチケット!」

プレーリードッグ「よくわからないですが、私も欲しいでありますぅ!!」

ワシミミズク「では、報酬も決まったことですし、次は建物の増設に移るのです」

かばん「増設?」

オオコノハズク「そーぷ嬢役を増やしても部屋が一つしかなければ待ち時間が非常に長くなってしまうのです。部屋は10部屋ほどは欲しいのです」

プレーリードッグ「おぉー!! 確かにその通りでありますね!! 早速、作るでありますー!!」

ビーバー「あぁ、少し待ってほしいっすぅ」

サーバル「私も手伝うぞー!!」

かばん「10部屋にするってことはそーぷ嬢役を10人用意するってことですか」

オオコノハズク「違うのです。それでは一度に10人しか相手にできないのです」

ワシミミズク「それではそーぷ嬢役が疲弊してしまうのです。疲弊してしまってはアライさんが可哀想なのです」

オオコノハズク「交代で休めるように部屋数の倍はそーぷ嬢役が欲しいのです」

かばん「なるほど。それは名案ですね」

オオコノハズク「我々は賢いので」

ワシミミズク「我々は長なので、フレンズを気遣うのです」

かばん「できる限り色んなフレンズさんが集まってくれるといいですね。その分、友達の輪が広がっていきそうですし」

オオコノハズク「心配無用なのです」

ワシミミズク「きっと多くのフレンズが名乗りをあげるのです」

かばん「ど、どうしてですか?」

オオコノハズク「ジャパリパークに居る者は皆、単純なので」

かばん「単純って……」

ワシミミズク「あれを見れても疑問に思うのですか」

プレーリードッグ「これぐらいの木材があれば足りるでありますか!?」

サーバル「足りるんじゃないかな?」

アライグマ「どーなのだ?」

ビーバー「うーん……たりるような……たりないような……けど、上手く使えば余裕で余りそうっすけど、失敗した場合のことを考えれば……」

プレーリードッグ「結論、足りないようであります!!」

サーバル「それじゃあ、もっと持ってこよー!!」

アライグマ「アライさんが一番多くもってくるのだー!!」

フェネック「アライさぁん、競争じゃないんだからぁ」

かばん「あはは……」

キタキツネ「みんなどうしてあんなに疲れることを率先してするんだろう」

ギンギツネ「貴方はもう少しやる気を見せなさい」

オオコノハズク「では、そーぷ嬢を募集してくるのです」

かばん「がんばってくださいね。僕たちも色々と用意してみます」

ビーバー「それをこっちに置いて欲しいっす」

プレーリードッグ「了解であります!!」

かばん「このぬるぬるの液体は温めのお湯に混ぜ込むといいそうですね」

アライグマ「こうやるのだ?」クチュクチュ

かばん「そうです、そうです。やっぱりアライさんって上手ですね」

アライグマ「かばんさんに褒められると、照れるのだー」クチュクチュ

フェネック「これ、どれくらい混ぜるのぉ?」

かばん「どれぐらいでしょう……。資料にはそこまで書いてないんですけど……」

サーバル「もういいんじゃない? 使ってみよーよ」

アライグマ「誰に使えばいいのだ?」

キタキツネ「ぼくが……」

ギンギツネ「私に試してみて」

キタキツネ「えー?」

アライグマ「わかったのだー! では、服を脱がないとなのだー」スルッ

かばん「わぁぁ! だから! 部屋の中で!! 外じゃダメですよぉ!!」

『いくのだー!! アライさんの手さばきを味わうのだー!!』

『そんな、いきなり、そこ……はぁん!』

キタキツネ「たのしそう」

フェネック「アライさぁーん。次、私だよー」

サーバル「かばんちゃんもいるし、これでそーぷ嬢役がたくさんきてもすぐに教えられるね」

かばん「そうだね」

サーバル「たのしみだなー。この一帯がそーぷらんどになるところ、はやくみたいなー」

かばん(本当なら秘密になっている理由も一緒に知りたかったけど……)

サーバル「どんな子がくるかなー。すぐになかよくなれるかなー」

フェネック「そーぷなら一発だよぉ」

サーバル「だよね、だよね!」

キタキツネ「お客さんになりたい」

サーバル「そのうち、ギンギツネも許してくれるよ」

キタキツネ「だといいけど」

フェネック「私もぉ、お客さん役がいいなぁ」

翌日

ビーバー「かばんさん、かばんさん」

かばん「ん……。あ、おはようございます」

ビーバー「おはようっす。完成したっすよぉ」

かばん「完成って?」

ビーバー「あちらっす」

かばん「わぁ……。もう、出来上がったんですか?」

プレーリードッグ「徹夜したでありますよ」

かばん「そんなに無理しなくても……」

ビーバー「俺っちもそーぷらんど、体験してみたかったっすから」

プレーリードッグ「ビーバー殿はそーぷ嬢にならないでありますか?」

ビーバー「お、おれっちは向いてないかと……」

プレーリードッグ「そんなことはないでありますよ」

かばん「そういえばサーバルちゃんたちは……?」

ビーバー「朝からそーぷ嬢の練習をするんだっていって、建物の中にいるっすよ」

屋内

かばん「サーバルちゃ――」

サーバル「うみゃみゃみゃー!!!」ヌルヌル

アライグマ「そこはちがうのだー!!」

サーバル「えー? ここでしょ?」

ギンギツネ「こっちじゃないの?」ヌルヌル

アライグマ「そこもちがうのだー!!! やめるのだー!!」

フェネック「こっちだよぉ」ヌルゥッ

アライグマ「フェネックまでー!!! ふわぁぁー!!!」

かばん「あ、あの……」

サーバル「あ! かばんちゃん!! おはよー!!」

ギンギツネ「よく眠れた?」

かばん「あ、はい。えっと、あの、アライさんは大丈夫なんですか?」

フェネック「これぐらいなんでもないよ、ねー、アライさぁん?」

アライグマ「おっ……おぉっ……」ビクッビクッ



アライグマ「あぁぁ……朝から酷い目にあったのだぁ……」

フェネック「でも、気持ちよかったでしょ?」

アライグマ「それは……否定できないのだ……」モジモジ

かばん「フェネックさんもそーぷ嬢役をするんですか?」

フェネック「人数が集まらなかったときのために準備してるだけだよぉ。私はアライさんにあらってほしいからねぇ」

かばん「そうなんですか」

ギンギツネ「もし集まらなかったら、かばんにもそーぷ嬢役を務めてもらうしかないわね」

かばん「ええぇ!? 僕もですかぁ!?」

サーバル「わーい!! やったー!! かばんちゃんもそーぷ嬢だー!!」

かばん「で、でも、僕はそーぷらんどに入っちゃいけないってラッキーさんにいわれてるし」

アライグマ「アライさんはかばんさんに洗って欲しいのだ」

かばん「そう言われても……」

オオコノハズク「その必要はないのです」

ワシミミズク「我々が集めてきたので」

サーバル「はかせー!!」

かばん「おはようございます」

オオコノハズク「そーぷ嬢を紹介するのです、助手」

ワシミミズク「分かったのです、博士。まず、一人目。じゃんぐるちほー代表、コツメカワウソ」

カワウソ「やっほー!! そーぷ嬢になれるってきいてきたよー!!」

サーバル「カワウソだー!!」

かばん「わざわざありがとうございます」

カワウソ「たのしそうだから、きっちゃったー。えへへ」

ワシミミズク「続いて、こうざんからやってきた刺客、アルパカ・スリ」

アルパカ「みなさぁん、おはよぉー。アルパカだよぉー」

ギンギツネ「貴女がくるとは予想外ね」

アライグマ「カフェは留守にしていいのか?」

アルパカ「だいじょーぶだよぉー。ちゃんと貼り紙してきたからぁ」

フェネック「カフェを留守にしてまでそーぷ嬢になりたかったの?」

アルパカ「ちょうど新しいサービスを考えててねぇ。それで昨日、ここの話を博士からきいたからきてみたよぉ。良ければカフェでもそーぷ嬢、やろうとおもってぇ」

オオコノハズク「3人目、さばくちほー代表、スナネコ」

スナネコ「よろしくお願いします。そーぷ嬢のスナネコです」

かばん「スナネコさん、いいんですか?」

スナネコ「楽しそうなことしてるなーっと思って、来ました」

サーバル「スナネコ、大丈夫? すぐに飽きたりしない?」

スナネコ「まだ楽しいですよ?」

サーバル「始めてもいないもんね。ツチノコはいないの?」

スナネコ「今は行方不明です」

かばん「行方不明!?」

スナネコ「別に心配することはないです。時々、いなくなりますから」

ワシミミズク「へいげんからも参加者がいるのです。ライオン、ヘラジカです」

ヘラジカ「ふっふっふ。次の戦場に相応しい場所だな、ライオン」

ライオン「そーだねー」

かばん「勝負ってなにをするんですか?」

ライオン「いやね、ヘラジカがどっちがそーぷ嬢として相応しいか勝負だーっていいだしてさぁー。連れてこられちゃったんだよねー」

サーバル「どうなれば勝ちになるの?」

ヘラジカ「それはまだ決めていなかったな。どうする、ライオン」

ライオン「どうしようか、かばん?」

かばん「ぼ、僕が決めちゃっていいんですか!?」

ライオン「うんっ。いいよ」

ヘラジカ「私もお前に決めてもらえるなら文句はない」

かばん「そ、それじゃあ、より多く指名されたほうが勝ちってことでどうでしょう?」

ヘラジカ「うむ! それでやるぞ!」

ライオン「おっけーだよー」

ギンギツネ「以上、かしら」

マーゲイ「まだここにいるわ」

かばん「マ、マーゲイさんまで?」

オオコノハズク「マーゲイは別件できたのです」

マーゲイ「はい。私がそーぷ嬢をするわけじゃありません。私はあくまでもマネージャーですから」キリッ

かばん「それって……もしかして……」

かばん「えーと、それではこれからそーぷ嬢のすることを説明しますね」

カワウソ「わーい! たのしそー!! どうやるのー? どうやるのー!?」

スナネコ「この家なんですか。住んでもいいんですか?」

サーバル「スナネコ! かばんちゃんが説明するからこっちにきてよぉー!!」グイッ

プレーリードッグ「私も聞くであります!!」

ビーバー「も、もしかしておれっち、そーぷ嬢役になってるっすか……」

ヘラジカ「頼むぞ、かばん」

ライオン「ふわぁぁ……。寝てて良い?」

かばん「えっと、あの、できれば起きていてほしいんですけど」

ライオン「そっか。じゃ、起きてる」

マーゲイ「かばんさん。そーぷ嬢とはなにか、から教えて」

かばん「そうですね。そーぷ嬢とはお客さんの体を全身を使って洗ってあげる人のことを言います」

カワウソ「そーなんだ! たのしそー!!」

スナネコ「この花はなんていうんだろう」

サーバル「スナネコ! こっちにきてってばぁ!」

かばん「――以上がそーぷらんどとそーぷ嬢の役割です」

アルカパ「上手くお客さんをあらえるかなぁ。心配だよぉ」

ギンギツネ「確かにぶっつけ本番は難しいかもしれないわね」

かばん「練習は必要ですよね。けど、相手がいないと練習も……」

ヘラジカ「おい、お前」

アライグマ「なんなのだ?」

ヘラジカ「横になれ」

アライグマ「なんでなのだ?」

ヘラジカ「いいから、なれ」

アライグマ「仕方ないのだ。これでいいのか?」ゴロン

ヘラジカ「……」

ライオン「……」

アライグマ「あれ? なんか怖いのだ……」

カワウソ「洗っていい? 洗っていい?」

スナネコ「ぬるぬるの液体、準備できましたよ」

ヘラジカ「こうか?」ヌルヌルッ

アライグマ「あぁぁー!!!」

ライオン「こうじゃないの?」ヌルッ

アライグマ「そこさわっちゃやなのだー!!!」

カワウソ「わー! アライさんのここってこうなってるんだー!! おもしろーい!!」クチュクチュ

スナネコ「これは中々飽きないかも」クチュクチュ

アライグマ「ふあぁぁー!!! しんじゃう! しんじゃうのだー!!!」

アルパカ「へいきだよぉ。別に攻撃してるわけじゃねえしぃ」

サーバル「アライさん、気持ちよさそうだね!」

かばん「い、いや、あれは流石に止めたほうが……」

フェネック「アライさぁん、私も混ぜてよぉ」

アライグマ「たすけてくれなのだー!!!」

マーゲイ「なるほど……これはペパプの良い宣伝になりそうね……」メモメモ

キタキツネ「おはよう」

ギンギツネ「おはよう、キタキツネ。もう少し向こうで寝てなさい」グイッ

ヘラジカ「よし、マスターできたぞ。これで私も一流のそーぷ嬢というわけだ」

ライオン「これぐらいの練習でどうにかなるかなぁ」

ビーバー「こうっすか、こうっすかね」ヌルヌルッ

アライグマ「うっ……あ……んっ……」ビクンッビクンッ

プレーリードッグ「アライ殿、反応が薄くなっているでありますね」

ビーバー「やっぱりおれっちには才能なんてないんすね……」

プレーリードッグ「私もそーぷ嬢には向いてないのかもしれないであります……」

アルパカ「うまくいくかはわかんねえけど、そーぷ嬢、やってみるよぉ」

カワウソ「色んなフレンズをアライさんみたいにしたいなー」

スナネコ「あの雲、美味しそうです」

サーバル「これでなんとかなるのかなぁ……」

かばん「ちょっと不安だね」

ギンギツネ「なるようにしかならないわよ」

オオコノハズク「練習は終わりでいいのですか」

ワシミミズク「お客も続々と到着しているのです」

かばん「あ、はい。みなさん、準備はいいですかー?」

サーバル「いつでもいいよ!!」

フェネック「アライさんは3時間ほど休憩させてあげてねー」

アライグマ「うっ……からだが……もたないのだ……」

オオコノハズク「では、アライさんの代わりはビーバーが務めるのです」

ビーバー「おれっちが!?」

ワシミミズク「では、そーぷらんどちほー、ここに解禁なのです」

オオコノハズク「サーバルのところに並ぶのです」

ワシミミズク「アライさんが復活するまで待機するのです」

オオカミ「創作のネタになるかな」

アミメキリン「私の推理によれば、こっちの部屋にいけば一番よさそうね」

シロサイ「みなさん、ここはあえてライオンさんのところへいきますわよ」

アルマジロ「大将に弱点を教えるのですね」

カメレオン「ちょっとドキドキするでござる」

ハシビロコウ(私はきっと見つめてしまうだけで何もできないだろうなぁ……)

ワー!! ワー!!

かばん「始まっちゃった……。みんな上手くできてるのかな」

ワシミミズク「観察してみるですか」

かばん「え!? いや、でも、あの部屋は覗けないようになってますし」

ワシミミズク「そっと扉をあけて、隙間から見ればいいのです」

かばん「けど、それはルール違反です」

ワシミミズク「そうなのですか」

かばん「……」

ワシミミズク「何か気になることでもあるのですか」

かばん「い、いえ。別に」

ワシミミズク「そうですか。アライさんの復活はまだですか」

かばん「……」

かばん(アライさんのあの感じ。気持ちいい通りこしていた気がする)

かばん(もし、あのままみんなを止めなかったらアライさんはどうなっていたんだろう)

かばん(秘密にした理由が、そこにあるのかな……)

サーバルの部屋

サーバル「さぁ、服を脱いで! 早速、始めちゃうから!!」

オオコノハズク「よろしくなのです、サーバル」

サーバル「うみゃー!!!」ガバッ

オオコノハズク「あっ……灯りをけしてほしいのです……」モジモジ

サーバル「おっけー!」


カワウソの部屋

カワウソ「ほらほら、ぬいでぬいでー!!」

ジャガー「お、おい、なんか恥ずかしいぞ……」

カワウソ「ほらほら、横になって横になってー!」

ジャガー「あ、ああ」

カワウソ「ねえ、ねえ、上にのっていい? 上にのっていい?」

ジャガー「ええと」

カワウソ「のっちゃったー!」ギュゥゥ

ジャガー「問答無用なのか!?」

スナネコの部屋

スナネコ「それじゃあ、始めますね」

アミメキリン「あ、はい……」ドキドキ

スナネコ「……」ヌルッ

アミメキリン「あっ……こ、これは……新感覚……」

スナネコ「この木目、顔に見えませんか?」

アミメキリン「生殺し!? このアミメキリンを生殺しに!?」


アルパカの部屋

アルパカ「いらっしゃーい、ゆっくりしていってねー」

オオカミ「よろしく。どんなことをしてくれるのか、わかっていないけれど」

アルパカ「まずは服を脱いでねー。楽にしててねー」

オオカミ「これ、脱げるのか。これは良いネタを拾ったぞ。しかし……」

アルパカ「どうかしたのぉ?」

オオカミ「……何故だろう、脱ぐのを躊躇ってしまう」

アルパカ「それだとサービスできねえよぉ。たのむからぬいでよぉ」

ヘラジカの部屋

ヘラジカ「おぉ!! お前はライオン陣営の一角、オーロックス。まさかお前が第一の客とはな」

オーロックス「ヘラジカ、ここでお前を再起不能にしてやるぞ。我が大将の勝ちは揺るがない」

ヘラジカ「そう来るか。面白い。では、こい」トロォッ

オーロックス「なんだ、それは?」

ヘラジカ「ヌルヌル相撲といこうじゃないか」

オーロックス「面白い!!」


ライオンの部屋

ハシビロコウ「……」ジーッ

ライオン「ちょっと、あまりみないでよぉ」モジモジ

ハシビロコウ「……」ジーッ

ライオン「こ、こら! 怒るぞー!! がおー!!」

ハシビロコウ「……」ジーッ

ライオン「うぅ……。はずかしいぞー!!!」

ハシビロコウ(なんて話せばいいんだろう……)



ドーン!!!

かばん「わぁ!? な、なんの音!?」

ワシミミズク「ヘラジカの部屋から聞こえてくるのです」

かばん「な、なにが起こっているんだろう……」

フェネック「アライさぁん、復活したぁ?」

アライグマ「まだなのだ。まだ、ヒリヒリするのだ」

フェネック「ええー」

ビーバー「おれっちにはむりっすー!!」ダダダダッ

プレーリードッグ「まだ挨拶しただけでありますよー!! ビーバーどのー!!!」テテテッ

かばん「ビーバーさん……」

ワシミミズク「フレンズによって適正があるようですね」

かばん「サーバルちゃんは上手にできてそうだけど」

ワシミミズク「そろそろ時間なのです」

かばん「時間?」

マーゲイ「ただいまより、スペシャルタイムの予約をうけつけまーす!!」

かばん「な、なんだろう」

プリンセス「みんなー!!! こんにちはー!!!」

イワビー「今日はペパプがそーぷ嬢っていうのを体験しにきたぜ!!」

ワァァァァ!!!

ジェーン「予約してくれた人には私たち全員でサービスさせていただきます」

コウテイ「アイドルだってそーぷ嬢になれるところを証明したいと思う」

フルル「ぬるぬるトロトロしてみたーい」

プリンセス「私たちの出番は1日に2回だけだから、みんな早い者勝ちよー!!」

ワァァァァ!!!!

かばん「や、やっぱり……」

ワシミミズク「いい宣伝になるのです」

かばん「どんどん大事になってきてるような……」

プリンセス「ここにいるマーゲイもそーぷ嬢として参加するからよろしくねー」

マーゲイ「え!? それはきいてないんですが!!」

夕方

インドゾウ「ありがとう。とってもよかったわぁ」

サーバル「こちらこそ、ありがとー!!!」

かばん「サーバルちゃん、疲れてない?」

サーバル「えへへ。ちょっとだけ疲れちゃったかも」

かばん「だよね。僕も手伝えればよかったんだけど」

サーバル「いいよ、いいよ。かばんちゃん、ボスに止められてるもんね」

プリンセス「とっても喜んでいたわね」

イワビー「こうしてファンを身近に感じるのも悪くないな」

ジェーン「お客さんが一人だけだと緊張もそこまでしないですよね」

コウテイ「もう少し優しくなでればよかったか」

フルル「可愛かったよねぇ」

マーゲイ「はぁ……」

かばん「マーゲイさん、どうでしたか?」

マーゲイ「どうもこうも、イワビーの声でやってくださいとか、ライオンの声でしてくださいとかそんなリクエストばっかりで、つかれたぁ……」

ヘラジカ「ライオンは何人を相手にしたんだ」

ライオン「えーと、15人ぐらいかなぁ」

ヘラジカ「な、なんだと……!! 私はオーロックスとツキノワグマだけだったというのに……!!」

ライオン「相撲してただけなんでしょ。そりゃ、怖がって誰も指名しないってぇ」

ハシビロコウ「ライオンさん、ベッドの上では恥ずかしがり屋だった」

シロサイ「はい。とっても愛らしかったですわ」

ライオン「いうなー!!!」

ワシミミズク「アライさん、専属のそーぷ嬢になってほしいのです」

アライグマ「もう引退したいのだ……」

ワシミミズク「な……」

トキ「カピバラ、あのサービスをカフェでやるならもっと通い詰めるわ」

カピバラ「これ以上ってカフェに住むしかねえよぉ」

トキ「住むわ! わたぁしぃはぁ~かふぇ~のじゅぅにぃん~とぉきぃ~!」

オオカミ「ふむ。カピバラに唾を吐きかけられるプレイ、何故か不快にならない。これはネタになる」

かばん「みなさん、楽しんでいただけでなによりです」

キタキツネ「結局、一回も遊びにいけなかった」

ギンギツネ「それでいいのよ」

キタキツネ「意地悪……」

スナネコ「変な人ばっかりがお客さんだった」

サーバル「どんな感じだったの?」

スナネコ「ここで無視するなんてわかってるーとか言ってました」

サーバル「なにそれ」

スナネコ「よくわかりません」

オオコノハズク「明日もそーぷらんどはやるのですか」

アライグマ「明日はお休みしたいのだ」

サーバル「毎日はちょっと大変だよね」

かばん「えっと、次は3日後とかでもいいんじゃないでしょうか」

オオコノハズク「いくらフレンズとはいえ毎日は無理ですか」

ワシミミズク「残念ですが我々は長なので、フレンズを気遣うのです」

かばん「ありがとうございます」

サーバル「次するときはもっとたくさんのフレンズと友達になれるね!」

かばん「そうだね」

サーバル「かばんちゃんもそーぷ嬢になればいいのに」

かばん「いや、きっとラッキーさんが怒るし」

「なにやってんだぁぁぁ!!!! おまえらぁぁぁぁぁ!!!!」

スナネコ「え?」

ライオン「誰誰?」

ビーバー「どこから声がしたっすか」

プレーリードッグ「こっちであります!!!」

ヘラジカ「そっちか!!」

ツチノコ「逆だよぉ!!! お前らの耳は飾りかぁぁあ!!!」

サーバル「あ、ツチノコ!」

かばん「こんばんは」

アライグマ「今日はもうそーぷらんどはおしまいなのだ。次は3日だから、それまでまつのだー」

ツチノコ「誰がソープランドなんか利用するかぁ!! お前ら、それがどういうものなのか理解してねえだろ。してたら、できるわけないもんな」

かばん「え? あの、ツチノコさん、そーぷらんどが何か知っているんですか?」

ツチノコ「悪いことは言わないから、すぐにこんなことやめろ」

サーバル「えー!? どうして!? なんでー!?」

かばん「あの、そーぷらんどは色んなフレンズさんと仲良くなれますし、やめることはないと思うんですけど」

アライグマ「疲れるけど、かばんさんの言う通りなのだ」

フェネック「仲の悪いフレンズとも仲良くなれそうだよねぇ」

ヘラジカ「大きな縄張り争いはなくなるかもしれないな」

ライオン「いえてるかもねぇ」

ツチノコ「おい。かばん。ラッキービーストに何かきいたのか」

かばん「いえ、ラッキーさんは何も教えてくれなくて、この資料にかいてあることを試してみただけなんですけど……」

ツチノコ「ちっ。そういうことか。大体、ソープランドなんていう単語にどうやっていきついたんだよ」

ギンギツネ「私が温泉以外にもお風呂があるっていう噂をきいたの。それで資料を博士から預かって……」

ツチノコ「よくわかった。とりあえず、見せたいものがある。かばん、ギンギツネ、ついてこい」

かばん「は、はい」

サーバル「私もついていっていい?」

ツチノコ「あぁん?」

カワウソ「面白そうだし、私もついてくー!」

スナネコ「私も同行したいです」

アライグマ「アライさんもいくのだー」

フェネック「それじゃあ私も」

ライオン「私もいこーっと」

ヘラジカ「乗り掛かった舟だ。私も共に行こう」

ツチノコ「どんだけついてくるんだよ!!!」

サーバル「いいじゃない、ツチノコー。仲良く一緒にいこーよー」

かばん「あの、もしこれが本当に危ないことならみんなにも知っておいてほしいです。だから、みんな一緒じゃだめですか」

ツチノコ「……ついてこいっ!」

かばん「ありがとうございます!」

サーバル「やったー!!」

トキ「何があるのかしら?」

カピバラ「新しいカフェだったりするかなぁ?」

某跡地

ツチノコ「ここだ」

かばん「ここは……」

サーバル「なんだろう。沢山、お家があるよー」

ビーバー「そーぷらんどに作った家に似てるっすね」

プレーリードッグ「こっちなんてそっくりでありますよー!!」

ツチノコ「その資料通りに作ったなら、似ていて当然だろ。ここはジャパリパークの負の遺跡『むほーちほー』だからな」

かばん「むほーちほー?」

ツチノコ「誰にも管理されず、最低限のルールすらなかった場所なんだよ」

かばん「ええと、ここではなにが……」

ツチノコ「お前らが昼間っからやってたことをここでしてたんだ」

サーバル「それじゃあ、ここが本物のそーぷらんどなんだね!! すっごーい!!」

ヘラジカ「ここを再利用できればそーぷらんどの領土を増やすことができるな」

ツチノコ「ふざけんな!! こんなもんを増やすんじゃねえよ!!!」

ライオン「さっきから何を怒ってるのさぁ?」

オオコノハズク「まさか、ここが封印されたちほーなのですか」

ツチノコ「俺が調べた結果、ここではフレンズたちの売買が行われていたらしい」

カワウソ「バイバーイ!」

スナネコ「バイバイ」

ツチノコ「そのバイバイじゃねえーよ!!!」

かばん「売り買いってことですか」

ツチノコ「そうだ。ヒトの手によってフレンズたちが物みたいに扱われていた闇市場」

かばん「ヒトに……」

ワシミミズク「ここがヒトが獣と化していたとされる場所ですか」

サーバル「なになに? 全然、わかんないよー」

ツチノコ「最初こそ、ただフレンズたちの好意で体を洗ってやっていたらしい」

ツチノコ「とくにアライグマが人気だったそうだ」

アライグマ「アライさんが!?」

フェネック「よかったねぇ、アライさぁん」

ツチノコ「けど、そのうちヒトは洗われるだけじゃ満足できなくなって、逆にアライグマのフレンズを洗いだした」

アライグマ「えっ……」

ツチノコ「寄ってたかって洗われたアライグマのフレンズは、壊れちまったらしい」

フェネック「壊れたってどんな風に?」

ツチノコ「ええと、白目向いて、舌をだらしなくだして、両手でピースサインしてたらしいぞ」

アライグマ「な、なんなのだ……それは……」

カワウソ「こんな感じかなぁ? あへぇー」

スナネコ「面白い顔」

オオカミ「良い顔いただき。これはアヘ顔ダブルピースと名付けよう」

アライグマ「こんな顔になっていのか……おそろしいのだ……!!」

ツチノコ「お前ら、真面目にきけよ!!」

かばん「それのあとはどうなったのでしょう?」

ツチノコ「アライグマだけを洗うんじゃなくて、他のフレンズも片っ端から攫って、ここで洗ってたんだ」

ライオン「洗われるだけなら問題ないけど、アヘ顔ダプルピースにはなりたくないよね」

ハシビウロコウ(ちょっと見てみたい)

ツチノコ「そのうち、ジャパリコインとは別の通貨で売買が始まった」

ツチノコ「珍しいフレンズは高く売れたみたいだし、捕まえやすいフレンズは乱獲されたっていう記録もある」

かばん「無理矢理、連れてこられたフレンズばっかりだったんですか」

ツチノコ「楽しそうに洗い洗われるフレンズもいれば、恐怖と恥ずかしさからずっと震えているフレンズもいたようだ」

シロサイ「ライオンさんですわ」

アルマジロ「ライオンさんですね」

ライオン「いうなってー!!」

プレーリードッグ「ビーバー殿もでありますね」

ビーバー「普通は恥ずかしいとおもうっすけど」

かばん「売られてしまったフレンズさんはどうなったんですか」

ツチノコ「そこまでの記録は残ってねえよ。ただ、まともな一生は送れなかっただろうな」

かばん(ラッキーさんが教えてくれなかったのって……)

ツチノコ「ここではヒトがフレンズよりも獣だった場所。だから封印されたちほーなんだ」

ツチノコ「お前らはジャパリパークの負の文化を復活させようとしてたんだ」

かばん「……」

サーバル「ええと、かばんちゃん。どういう意味なの? 全然わかんないよー」

ツチノコ「見せたかったのはこれだけだ。あとは好きにしろ」

かばん「……」

カワウソ「どうしたのー。アヘ顔しようか?」

スナネコ「私もやっていいですか?」

かばん「ごめんなさい。僕、ちょっと見てきます」

サーバル「がばんちゃん、私も一緒に行ってもいい?」

かばん「……うんっ」

サーバル「どこから見る?」

かばん「奥へいこうかって」

サーバル「よーし! しゅっぱーつ!!」

アライグマ「かばんさん、元気がないのだ」

ワシミミズク「博士、我々は手を出してはいけないものに手をだしていたようですね」

オオコノハズク「そのようですね、助手」

ライオン「噛み砕いて説明できる?」

オオコノハズク「ええ。知っている限りのことを教えるのです。我々は長なので」

>>86
ハシビウロコウ(ちょっと見てみたい)

ハシビロコウ(ちょっと見てみたい)

かばん「ここでは……ヒトが……フレンズに酷いことを……」

サーバル「ここで私以外のサーバルキャットも洗われてたのかなー?」

かばん「僕は……フレンズさんと仲良くなる資格なんてないのかも……」

サーバル「かばんちゃん……」

『――ここではフレンズたちの売買が行われていたそうです』

かばん「ミライ……さん……?」

サーバル「なになに?」

ミライ『もっと早急に手を打つべきでした。対応が遅れてしまい、多くのフレンズが被害にあった……』

ミライ『ごめん……なさい……わたしたちの……みがってな、おこないで……』

かばん「ミライさんの所為じゃ……」

サーバル『ミライさんの所為じゃないよ!!』

サーバル「あ……」

かばん「サーバルちゃん」

ミライ『いいえ、これはヒトである私たちの責任。謝って、済む問題じゃないわ』

サーバル『ちがうよ! ミライさんはこうして私たちを守ってくれてるじゃない!! 確かに悪いヒトもいるかもしれないけど、でも、私はミライさんのこと大好きだよ!!』

ミライ『ありがとう……』

サーバル『ちゃんとみんなわかってるよ。良いヒトもいれば、悪いヒトもいるって』

サーバル「……」

サーバル『悪いヒトがいるからって、ミライさんまで嫌いになっちゃったら、誰とも友達になれないよ!!』

かばん「……」

ミライ『嬉しいわ……本当に……うれしい……』

サーバル『もういこうよ、ミライさん。ここ、全然面白くないよ』

ミライ『そうね。ごめんなさい。行きましょう。あら? また勝手に起動して――』

サーバル「……」

かばん「あの、サーバルちゃん……」

サーバル「私も!」

かばん「わぁ!?」

サーバル「前にも言ったけど、私はかばんちゃんのこと大好きだよ!! こんなことで嫌いになんてならないよ!!」

かばん「サーバルちゃん……でも……ヒトは……」

サーバル「かばんちゃんは私たちのこと守ってくれたよ!! 悪いヒトとは全然違うよ!! 気にしないで!!」

かばん「サーバルちゃんがそう言ってくれるのは本当に嬉しいけど、でも、みんなはどう思うかな……」

サーバル「もし、もしね、かばんちゃんのことを悪くいう子がいたら、私が引っ掻いちゃうから」

かばん「や、やめてよ、サーバルちゃんまで嫌われちゃうよ」

サーバル「いいよ! かばんちゃんのことを悪く言っちゃう子になんて嫌われたっていい!」

かばん「……!」

サーバル「私は、それぐらいかばんちゃんのことが大好きなんだよ!!」

かばん「うっ……」

サーバル「あれ!? あの、ごめん、かばんちゃん!! えっと、私、なにか酷いこと言っちゃった!?」

かばん「ううん……違う……。サーバルちゃんの気持ちが……伝わってきて……」

サーバル「そっか!」

かばん「みんなのところに戻ろう。サーバルちゃんがいれば、何も怖くないから」

サーバル「私が守るよ。安心して!」

かばん「うん。サーバルちゃんが傍にいてくれるだけで、なんでもできそうな気がしてくるよ」

サーバル「私もだよ!!」

かばん「あはは」

オオカミ「んっ……」ピクッ

ライオン「戻ってきたか」

かばん「……」

サーバル「ガルルルル……」

ヘラジカ「話は大体理解した。ヒトとは愚かな生き物でもあったようだな」

オオカミ「色々なことができるというのも考え物ということか」

アミメキリン「私の頭脳をもってしても、ヒトのことは理解できないのです」

プリンセス「初代ペパプも引退後はここに連れてこられていたかもしれないわね」

イワビー「ヒトに売られちゃったのか」

フルル「初代のフルルはきもちよくなったのかなぁ」

トキ「何故か私もヒトによく捕まったそうよ」

かばん「綺麗だからじゃないですか……?」

トキ「もっといって」ズイッ

かばん「えぇぇ……」

トキ「と、冗談はさておき、私たちは話し合ったわ。すぐに結論はでたけれど」

かばん「は、はい……」

サーバル「うぅぅ……」

アライグマ「かばんさん、一緒に帰るのだ」

かばん「え……」

フェネック「誰もかばんさんのことを嫌ったりしないし」

スナネコ「もし嫌う子がいたら全員で叩きのめそうってライオンとヘラジカが言っていました」

ヘラジカ「当然だ」

ライオン「うちの子の悪口なんて絶対に許さないからな」

かばん「みなさん……僕……」

オオコノハズク「我々は愚かではないのです。賢いので」

ワシミミズク「我々はかばんに受けた恩を絶対に忘れないのです。賢いので」

カワウソ「昔の話だしねー。今はみんなたのしくいきてるんだし、それでいいよねー」

カピバラ「んだよぉ。昔のことなんてだーれも知らないしねぇ」

ツチノコ「俺は、ソープランド復活を阻止できればそれでいい。かばんのことはどーでもいいんだ」

かばん「……ありがとうございます」

アルパカがカピバラになっちゃってるぞ

マーゲイ「あの場所に戻って、建てた家を取り壊す?」

プレーリードッグ「勿体ないでありますが、仕方ないでありますね」

ビーバー「そうっすね。事情を知ってしまった以上、残しておくわけにはいかないっすね」

トキ「結構な重労働ね。私が歌で応援するわ」

カピバラ「普通に手伝ってほしいんだけどなぁ」

トキ「わたしはぁ~とぉきぃ~おもたいものはも~てないぃ~」

カピバラ「嘘はよくないよぉー」

オオカミ「今日は本当に色んな経験ができた。これを基に良い本が描けそうだ」

アミメキリン「完成したら是非見せてください、先生!」

オオカミ「ああ」

ビーバー「おれっちもみたいっす」

かばん「……」

サーバル「これがフレンズなんだよ」

かばん「うんっ。そうだね」

サーバル「いこっ。置いて行かれちゃうよ!」ギュッ

>>95
全然気が付かなかった
深刻なミスを訂正


>>78
トキ「カピバラ、あのサービスをカフェでやるならもっと通い詰めるわ」→トキ「アルパカ、あのサービスをカフェでやるならもっと通い詰めるわ」

カピバラ「これ以上ってカフェに住むしかねえよぉ」→アルパカ「これ以上ってカフェに住むしかねえよぉ」

オオカミ「ふむ。カピバラに唾を吐きかけられるプレイ、何故か不快にならない。これはネタになる」→オオカミ「ふむ。アルパカに唾を吐きかけられるプレイ、何故か不快にならない。これはネタになる」

>>82
カピバラ「新しいカフェだったりするかなぁ?」→アルパカ「新しいカフェだったりするかなぁ?」

>>94
カピバラ「んだよぉ。昔のことなんてだーれも知らないしねぇ」→アルパカ「んだよぉ。昔のことなんてだーれも知らないしねぇ」

>>96
カピバラ「普通に手伝ってほしいんだけどなぁ」→アルパカ「普通に手伝ってほしいんだけどなぁ」

カピバラ「嘘はよくないよぉー」→アルパカ「嘘はよくないよぉー」



プレーリードッグ「さー壊すでありますよー!!!」

ビーバー「壊すのも手順があるっすから、ちょっと考えるっすね」

プレーリードッグ「お願いするであります!!」

コウテイ「しかし、私たちがしたことはアイドルとしてまずかったのでは」

ジェーン「恥ずかしいことしてのですか……」

プリンセス「1日だけだからセーフよ。セーフ」

かばん「あの! 提案があるのですが……」

ライオン「お。また面白いことを思いついたのー?」

かばん「今から壊した木材をもう一度再利用して、次は大きな家を作りませんか?」

ギンギツネ「大きな家を?」

かばん「はい。そこに大きなお風呂をつくるんです」

キタキツネ「おぉー」

かばん「温泉、ではないですけど、もう一つ大きなお風呂を作りましょう」

ギンギツネ「それ、いいわね。賛成よ」

マーゲイ「それならペパプがライブできるステージも作ってほしいわ」

ビーバー「おもしろそうっすね」

イワビー「おぉ! お風呂で踊るならアイドルだな!!」

プレーリードッグ「いいでありますよー!! かばん殿!!」

ヘラジカ「あっはっはっは。本当にかばんは面白いやつだな」

オオコノハズク「ただでは起きないのです」

ワシミミズク「図太いのです」

かばん「い、いや、流石に一晩で全部を無駄にしちゃうのもどうかなっておもって」

サーバル「やろうよやろうよ!! みんなもお風呂に入りたいだろうし!!」

アライグマ「そういうことなら全力でやるのだ」

フェネック「アライさんはいつも全力だよねぇ」

ヘラジカ「疲れているとは思うが皆の者、一晩で完成させるぞ!!!」

「「おおぉぉぉ!!!!」」

かばん「いや、明日からでもいいですよ!?」

サーバル「今すぐやろー!!」

数日後 ゆきやまちほー

ギンギツネ「カピバラー」

カピバラ「どうしたのぉ」

ギンギツネ「約束を果たしに来たわよ」

カピバラ「えー?」

ギンギツネ「新しいお風呂を見つけたの」

カピバラ「本当なのねねね……」

キタキツネ「少し遠いけど、行く?」

カピバラ「いくののの……」

ギンギツネ「決まりね。急ぎましょうか」

キタキツネ「僕はゲームしてても」

ギンギツネ「ダメ」

キタキツネ「そーぷらんどもダメだったのに……ゲームまで……」

ギンギツネ「いや、そーぷらんどはダメで正解だったじゃない」

キタキツネ「そうだけど」

せんとうちほー

ギンギツネ「ここよ」

カピバラ「おぉぉ……」

キタキツネ「せんとうっていうらしい」

カピバラ「早速はいってくるねねね……」

エリマキトカゲ「ここだー!!」テテテテッ

キングコブラ「ほう。中々楽しそうだ」

アルパカ「湯上りにはつめたーい飲み物をどーぞー。たっくさんあるよー。いっぱいあるよー」

サーバル「今日もたくさんフレンズがきてるねー」

オオコノハズク「今日はペパプのせんとうライブなので当然です」

サーバル「あ、そっかー」

かばん「サーバルちゃん、急がないと見れなくなるよ」

サーバル「そうだね!!」

ギンギツネ「まって、私も一緒にいくわ。行くわよ、キタキツネ」

キタキツネ「はぁい」

せんとう

プリンセス「てやー!!」ペチペチ

イワビー「このやろー!!」ペチペチ

フルル「ふるるー」ペチペチペチ!!!!

ジェーン「いたっ! ちょっと、いたいですぅ!」

コウテイ「フルル、手加減しろ」

オオカミ「銭湯で戦闘ライブ。……これはネタにならないな」

アミメキリン「銭湯で戦闘……! うふふふふ……。あはははは!!!」

オオカミ「え……」

カワウソ「おもしろーい!! 私もやるー!!!」

ジャガー「黙って見てろ」グイッ

ライオン「たまにはお風呂もいいもんだ」

ヘラジカ「どちらが長くお湯につかっていられるか勝負だ」

ライオン「勝負にならないってー」

ヘラジカ「そうだな。延々浸かり続けるな」

かばん「みんな楽しそうでよかったです」

ギンギツネ「貴方のおかげね」

かばん「いえ、僕は……」

サーバル「またみんな、かばんちゃんのことが好きになっちゃったね」

かばん「さ、サーバルちゃん……」

サーバル「照れなくてもいいのにぃ」

ギンギツネ「感謝しているわ」

かばん「ありがとうございます……。僕も色んなフレンズさんに助けてもらいましたから、少しでも恩返しができてうれしいです」

キングコブラ「誰だ、お前」

ツチノコ「ぎゃー!! 近づくんじゃねー!!! シャー!!!」

キングコブラ「同じヘビだろうに」

アライグマ「かばんさーん!! 冷たい飲み物を飲みたいのだ! 一緒に行かないか?」

かばん「いいですね。行きます」

サーバル「わたしもいくー!!」

フェネック「みんなでいこうねー」

アルパカ「いやぁ、出張してきた甲斐があるよぉ。こんなにお客さんきたことねえからぁ」

トキ「カフェの宣伝にもなって一石二鳥ね」

アルパカ「んだよぉ~。うれしいな、うれしいなぁ」

サーバル「飲み物6つちょーだい!」

アルパカ「はいよぉ! どんどんもっていってねー」

サーバル「ありがとう!!」

かばん「……」

アライグマ「かばんさん、やっぱりヒトを捜しにいくのか?」

かばん「え……。うん、いつかは」

フェネック「かばんさんがぁ、思ってるのとは違う生き物かもしれないけど、いいの?」

ギンギツネ「ヒトが皆、かばんのように良いヒトじゃないものね」

かばん「……それでも、いつかは会いたいんです。みんなが良いヒトじゃなくても、それでも僕はヒトだから」

かばん「ヒトに会ってみたい」

アライグマ「かばんさんがそこまでいうなら……」

フェネック「あれ、ちゃんと作らないとだめだねぇ、アライさぁん」

アライグマ「しーなのだ!」

かばん「なんのこと?」

アライグマ「なんでもないのだー」

かばん「……?」

サーバル「もってきたよー!!」

かばん「ありがとう、サーバルちゃん」

キタキツネ「わぁ……。つめたい……」

サーバル「ねえねえ、このあともペパプのせんとうライブあるんだって、どーする、どーする?」

かばん「勿論、見に行こうよ」

サーバル「うんっ!」

アライグマ「アライさんも一緒にみるのだー」

フェネック「わたしもー」

ギンギツネ「キタキツネは?」

キタキツネ「いく」

かばん「それじゃあ、みんなで行きましょう」

「「おぉー」」



『このエリアを新アトラクションとして認定するよ。名前は『ジャパリパークおんせん』でいいかな?』



おわり

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