《魔王城》
魔王「……はぁ」
側近「どうしました魔王様」
魔王「いや……最近娘が色気づいてきてな」
側近「ご息女といえば……淫魔様ですね」
魔王「ああ。体つきも随分と女らしくなってな」
側近「ほほう。サキュバス族として申し分ないのですね。いいことです」
魔王「ただなぁ……」
側近「あー、なるほど。男の影がちらほら見え隠れするのですね? 確かに父親としては悩ましい」
魔王「いや違う」
側近「え?」
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魔王「この前部屋に戻ったときなんだがな」
側近「はい」
***
魔王「あー今日も執務疲れた……寝よ」ガチャッ
淫魔「お帰りなさいお父さん」
魔王「おー淫魔か……ってえ!? 淫魔!? なんでお前が俺の部屋に!?」
淫魔「娘が父親の部屋にいちゃ悪いの?」
魔王「いや悪くはないけど一応国王の部屋だし。機密上あんまよくないし」
淫魔「んー……そうかもね」
魔王「そうなんだよ。というか俺は眠いから早く出て行きなさい」
淫魔「だったらちょうどいいわね」
魔王「なにがよ」
淫魔「私が一緒に寝てあげる」
魔王「いらん」
淫魔「なんでよ」
魔王「お前もいい年なんだからそういうことは彼氏に言ってやりなさい」
淫魔「お父さんは私に彼氏ができてもいいの?」
魔王「え? んー……いやまあちょっとは寂しいけどそれはお前が一人前って証でもあると思うし」
淫魔「お父さんが寂しくなるなら私、彼氏は作らないわ」
魔王「え、あ、そう……」
***
魔王「……ということがあった」
側近「なるほど」
魔王「ちょっと年頃の娘にしては父親に対して重くない? そうでもないか?」
側近「うーん、なんともですね」
魔王「あいつちゃんと結婚できるかなあ……」
側近「でも結婚するには早くないですか?」
魔王「そうかぁ?」
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