『ふたりはデレキュア』5話:絶望のアイドル!? (15)

モバマスアイドルのプリキュア風SSです。

続きものです。


過去作は最後に書きます。

基本情報

プロデューサー(P)→実は妖精プップであり人間に化けてデレキュアに変身できる子を探していた。

的場梨沙→シンデレラカタンに変身するデビュー前のアイドル

成宮由愛→シンデレライムに変身するデビュー前のアイドル

千川ちひろ→プップの事情を知ってお手伝いをしてくれるアイドル事務所の事務員


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1502878757


OP前、戦いの場

ラカタン「ハァ……ハァ……つ、つよすぎ……」

ライム「ク……ゥゥ……」

スタイラー「あららぁ~? もう終わり? 寝ッ転がっちゃってカッコ悪いわね」

ラカタン「クッ……せめて足さえ止められれば……」

スタイラー「無理無理♪ ミライは普通の司徒なんかとは別次元なんだから」

ライム「……」

スタイラー「あら? 白い方は限界が近いのかしら? ミライ、トドメを刺してあげなさい!」

ミライ「かしこまりました」

タンッ! 

ミライ「くたばれ、デレキュア」

ラカタン「ライムー!!」

ライム「ッ!!」


1、事務所の応接間

梨沙「そういえば、アンタなんでアイツラに詳しいわけ?」

P「え?」

梨沙「アイツラ、アンタが教えるたびに驚いてたじゃない」

由愛「そ、そういえば……」

P「えっと……なんでだろうーなー」

梨沙「思いっきり目が泳いでるじゃない!」

由愛「……は、はなしにくいこと……なのですか?」

P「……いやぁ、まぁ……そうだよな。今日は少し時間があるから話そうか」

ちひろ「私も同席しますね」

P「そうですね。ちひろさんにも話してないですからね」

梨沙「ちひろはそれでよく受け入れたわね」

ちひろ「えっと……まぁ、そうですね……」

P「その説は……すみません」

ちひろ「今はちゃんとアイドルをプロデュースしていますから、大丈夫ですよ」

P「ははは……」


梨沙「話が進まないじゃない!」

P「ごめんごめん」

梨沙「まったくもう」

P「じゃあ、話す前に……」ポフンッ

由愛「あ、プップさんになりました」

P「こっちの体で説明するププ」

ちひろ「いろいろと思い出しますね」

P「まずちゃんと自己紹介するププ」

梨沙「自己紹介?」

P「ボクは妖精の国の大賢者さまの一番弟子、プップ」

由愛「大賢者……さん?」

P「そうププ。妖精の国にある大図書館に住む偉い人ププ」

ちひろ「そこのお弟子さんということは、いろいろ調べて知ってるという感じでしょうか?」

P「そういうことププ。大賢者さまから習ったこと、自分で調べたこといろいろあるププ」

梨沙「それで敵のことも詳しいのね」

P「ププ♪ あと、占いを試したらゼーツのことが出てきたププ」

ちひろ「それでデレキュアのこととかも分かったんですよね」

P「そういうことププ」


由愛「そういえば、プップさんデレキュアは3人ってなんですよね?」

P「ププ」

梨沙「その3人目ってどんなヤツだか分からないの?」

P「実は……心あたりはあるププ……けど」

梨沙「けど?」

P「かなり前に興味本位で人間界に来たことがあったププ。その時に出会った子が赤く輝いてたププ」

由愛「その子のこと、分からないんですか?」

P「その時は人間界の地図とかをちゃんと覚えてなかったププ……でも、日本語だったから、この国のはずププ」

梨沙「アンタねぇ……あいまいすぎでしょ!」

P「ププぅ……」

由愛「な、名前とかは……おぼえていないんですか?」

P「たしか、『み』で始まったププ。『みらい』とかそんな感じの音だったププ……でもちょっと違うププ」

ちひろ「みらい……みらい?」

由愛「ちひろさん?」

ちひろ「あ、いえ。実は……今日急にアイドル部門の子のプロデューサーさんやアイドルが増えていまして……」

梨沙「増えている? なんか変な言い方じゃない?」

ちひろ「はい。みんな自然に受け入れているんですけど、妙なんです」


P「妙……ププ?」

ちひろ「はい。アイドルの女の子は素顔を隠して顔を口元以外マスクで隠していますし、名前も偽名っぽいんです」

梨沙「ぎめい?」

由愛「どんなお名前なんですか?」

ちひろ「黒坂ミライちゃんです」

P「みらい?」

梨沙「そんなに変な名前でもなくない?」

ちひろ「そうなんですけれど、彼女の提出された戸籍票が変なんです。実在しない住所だったり……」

P「みらい……」

ちひろ「それに、彼女のコンセプトが……『絶望に導くアイドル』なんです」

由愛「それって」

梨沙「うわぁ……あやしすぎ」

ちひろ「気になるので、少し調べておきますね」

P「ちひろさんは戦う力を持ってないププ、無茶はダメププ」

ちひろ「分かってます♪」

梨沙「じゃあ、戦えるアタシたちの出番ね。ね?由愛?」

由愛「え?……う、うん」

P「ダメププ!むやみにやることじゃないププ!」

梨沙「大丈夫よ!アイツラ2人を追い返せたのよ?ヨユーヨユー♪」

P「でも、心配ププ……」

梨沙「アンタねぇ……」

由愛「私もちょっと心配……です」

梨沙「なんで、心配なのよ!いい!アタシだけで調べてくるから!」バタンッ!

P「ま、待つププ!」

由愛「わわわ……」

ちひろ「プロデューサーさん!プップさんのままですよ!」

P「あ、戻るのに集中しないと……でも梨沙ちゃんが行っちゃったププ」

由愛「わ、私が……梨沙ちゃん見てきますね」

ちひろ「お願いします」

由愛「はい」


2、黒坂の事務室

ミライ「……スタイラー様、早速ヤツらの気配が……」

スタイラー「あら、意外と早かったわね」

ミライ「いかがないますか?」

スタイラー「そうね~。遊んであげてもいいかしら」

ミライ「では、招き入れますか?」

スタイラー「ここでミライが好き勝手動けるのならいいけど?」

ミライ「ここは狭く感じます」

スタイラー「じゃあ、お外に招待してあげなさいな」

ミライ「かしこまりました」


3、廊下

梨沙「そういえば、どこが敵の部屋かきいてくるの忘れたわ……やっぱり、ちょっと急ぎすぎだったかも」

ミライ「いえ、適切なタイミングかと」

梨沙「!?」

ミライ「アナタが探しているのは私ですよね?」

梨沙「なんで、全部お見通しなのかしら?」

ミライ「スタイラー様が仰っていましたから。餌は撒いてあると」

梨沙「(ヤッバ……コイツ、今までと何か違う)」

ミライ「怖気づきましたか?」

梨沙「そ、そんな訳ないでしょ!?」

由愛「梨沙ちゃん!」

梨沙「由愛、ナイスタイミング!」

ミライ「揃ったようですね。では、場所を変えましょうか。広く戦える外に」

梨沙「そ、そうね」

由愛「……」コクン


4、会社の裏

ミライ「ここなら誰も来ませんでしょうけど……念のため」

(絶望のゾーンを形成する)

ミライ「では、どうぞ、ご自由に変身してください」

梨沙「言われなくたって!いくよ、由愛!」

由愛「うん!」

由愛・梨沙「マイカラーチェンジ!ライブセット!!」

(変身)由愛→シンデレライム、梨沙→シンデレラカタン

ライム「しおしお心をスキッとさせます!シンデレライム!」

ラカタン「よわよわ心に栄養まんてん!シンデレラカタン!」

ラカタン「先手必勝!!てーーーーいッ!!!」

ドヒュゥッ!!(ミサイルキック)

ミライ「先手にしては遅いですね」

スッ(軽く避ける)

ラカタン「え!?」

ガッシャーーーーーン!!

ライム「いきます!はぁ!!」

ミライ「全部遅いですね」

パシッパシッパシッパシッパシッ……(連打攻撃を全て弾かれる)

ライム「う、うそ!」

ミライ「連打ってこうやるんですよ」

バシッバシッバシッバシッバシッバシッ……ドゴッ!

ライム「キャーーーーッ!」

ズザーーーー!!!

ラカタン「ライム!!アンタ……絶対に許さない!」


ミライ「許さなければどうするんです?」

ラカタン「ラカタンシューート!!!!」

ド……

ミライ「弱すぎ」

バシンッ!!(飛んできたシュートを踏みつぶす)

ラカタン「うそ!?ありえない!!」

ミライ「こんな弱い技で勝てると思う方がありえませんね」

ラカタン「うそよ……」

ミライ「次は、こっちのターンです」

ラカタン「キャーーーーーー!!!!」


スタイラー「ミライ、どんな感じかしら?」

ミライ「もうすぐトドメです」

ラカタン「ハァ……ハァ……つ、つよすぎ……」

ライム「ク……ゥゥ……」

スタイラー「あららぁ~? もう終わり? 寝ッ転がっちゃってカッコ悪いわね」

ラカタン「クッ……せめて足さえ止められれば……」

スタイラー「無理無理♪ ミライは普通の司徒なんかとは別次元なんだから」

ライム「……」

スタイラー「あら? 白い方は限界が近いのかしら? ミライ、トドメを刺してあげなさい!」

ミライ「かしこまりました」

タンッ! 

ミライ「くたばれ、デレキュア」

ラカタン「ライムー!!」

ライム「ッ!!」


P「ラカタン!ライムーー!!」

ミライ「?」

ピタッ

ライム「と、止まった?」

ラカタン「!?」

ミライ「……ぁぁ……」

スタイラー「ミライ?何で動きを止めたの?」

ミライ「ち、ちが……ウチは……ウチを……たs……け……プ……」

スタイラー「(洗脳が溶けそうになってる?)ミライ!」

ミライ「!!……私は黒坂ミライ。デレキュアを倒す者」

ラカタン「間に合った!ライムいくよ!!」

ライム「はい!」

ギュッ!

由愛「私の色でアナタを守り!」

梨沙「私の色で明日につなぐ!」

二人「デレキュア!オリジナル・カラーズ……スプラーッシュ!!」

ゴウッ!ギュウーーーーン!!

ミライ「しまった」

ピシッ(仮面にヒビが入る音)

スタイラー「チッ!絶望の守り!」

ブオン!ヒュッ(スプラッシュの中のミライを黒い力で保護して脱出させる)

ミライ「……申し訳ありません。スタイラー様」

スタイラー「今日だけは許すわ。こっちの調整ミスも見つかったし」

ミライ「……」

スタイラー「(ずっとあのプロデューサーから目を離していない……どういうこと?)」

ミライ「……」

スタイラー「今日はここまでにしましょう。これからアイドルとしても勝負できるのを楽しみにしています」

ヒュンッ


5、事務室

梨沙「……」

由愛「……」

P「まずは二人が無事で本当に良かった」

梨沙「そ、その……ごめんなさい」

由愛「梨沙ちゃん……」

P「うん。今度からはちょっと慎重になろうね」

梨沙「そうね」

由愛「……」

ギュッ

梨沙「ゆ、由愛?」

由愛「わ、私も……心配したし……その……怖かったから」

梨沙「……うん」

P「とりあえず、あのミライについてはもうちょっと後にしよう」

梨沙「悔しいけど……そうね」

由愛「……はい」

P「デレキュアは伝説の戦士。きっともっと強くなれるよ」

梨沙「そう……なの?」

P「もちろん。マイカラーシードのシードは『種』これから成長する力だからね」

由愛「たね……」

P「だから、これからだよ。もちろんアイドルとしても……ね?」

梨沙「アイドルとして?」

P「実は、明日からそれぞれに違う場所で経験を積んでもらうんだ」

梨沙「それぞれ」

由愛「違う場所?」

P「そう。梨沙ちゃんはサッカーの応援イベントのお仕事を同年代の子とやる」

梨沙「サッカー?」

P「由愛ちゃんは、キュートな先輩アイドルユニットのバックダンサー」

由愛「バックダンサー……」

P「きっと、アイドルとしても、それ以外でも勉強になると思うんだ」

梨沙「分かった。やってみる」

P「由愛ちゃんも大丈夫?」

由愛「ふ、不安ですけど……頑張ります」

P「うん。じゃあ、今日は解散。ちゃんと休もうね」

梨沙・由愛「はい」


続く


次回予告

 的場梨沙よ。

黒坂ミライ……本当に強かった……

それなのにサッカーの応援イベントなんて……

それに何よあの無駄に元気なサッカー好きのアイドルは!

でも、ちょっと気になってたこともあるから

頑張ってみるしかないか

次回、本当のラカタンシュート


次回も栄養まんてんで希望もまんてん♪


以上です。

前回から2か月以上も空いてしまった……。

今後はもう少し定期的に更新したいなぁ……

今回は悪堕ち坂ちゃんの登場回でした。

次回は予告で分かるようにビートシューター回です。

そんな感じ


過去作

『ふたりはデレキュア』1話:伝説の戦士誕生って私(アタシ)たち!?
新番組『ふたりはデレキュア』1話:伝説の戦士誕生って私(アタシ)たち!? - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1492929871/)

『ふたりはデレキュア』2話:2人の色の必殺技!
『ふたりはデレキュア』2話:2人の色の必殺技! - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1492988010/)

『ふたりはデレキュア』3話:早速解散の危機!?
(モバマスSS)『ふたりはデレキュア』3話:早速解散の危機!? - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1493563026/)

『ふたりはデレキュア』4話:アイドルの景色
(モバマスSS)『ふたりはデレキュア』4話:アイドルの景色 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1494571352/)

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