フレデリカ「妄想恋愛ごっこ」 (15)
これはモバマスssです
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杏「……あー、虚無な時間を過ごした気がする……」
杏「なんだったんだ、ほんと」
杏「……ん?まぁまたよく分かんない遊びに付き合わされてね」
杏「気になる?部屋行ってみたら?」
杏「やめた方がお互いの為だと思うけど」
杏「いやほら、もう夏休みじゃん?」
杏「暑さで頭がやられてたんだよ、多分」
杏「まぁ、夏って言えばね……」
フレデリカ「フンフンフフーン、フンフフーン!」
文香「ふふっ……とても、楽しみです」
肇「どこでしょう?どこに連れていってくれるんでしょう!」
杏「……どうしたの?気持ち悪いくらいみんな上機嫌で」
フレデリカ「えっとねー、次のデートの事!」
杏「……は?」
文香「私たちは今、パセリの気分なんです」
杏「吹けば飛ぶって事?」
肇「お祭り気分、と言う意味ですね」
文香「ふふっ……ふふふふふっ……」
杏「まって文香ちゃんハイライト消えてる。お願いだから説明頼むよ」
杏「……成る程ね、夏だもんね」
フレデリカ「夏といえばー?」
肇「青春、です!」
杏「彼氏と旅行とかザ・青春だよね」
文香「ですが、私たちはアイドルです……」
肇「当たり前ですが、許されない事だってあります」
フレデリカ「だからー?!」
杏「妄想で恋人を作って夏を乗り越えよう、ね……バカでしょ」
フレデリカ「バカって言う方がカバなんだよ?」
杏「せめて人間でありたかったよ」
肇「と言うわけで、お互いの近況報告の様なものをしていたんです」
杏「……まぁ、楽しんでるんならそれでいいのかな」
文香「杏さん……人の恋愛に口出しはいけません。例えそれが、どんな形であろうと……」
杏「そもそも形になってないじゃん」
フレデリカ「杏ちゃんも今からバカップルねー!」
文香「頑張って、恋愛を成就させて下さい」
肇「大丈夫です、私達先輩がついてますから」
フレデリカ「さ、ほらほら!杏ちゃんも近況報告しないと!」
杏「えぇ……」
杏「えっと……こないだ花火大会があったじゃん?」
肇「あ、私達も行ってきました!とっても綺麗でしたよね……でも、大好きな彼と一緒だったからこそ、より一層楽しめたんだと思います!」
杏「……雨だったけどね」
フレデリカ「アタシね、傘忘れていってあげたんだー」
杏「イッツソーTulip」
文香「本が濡れるので、私は参加出来ませんでしたが……」
肇「せっかく着付けた浴衣は少し濡れてしまったんですが……『そんな肇も可愛いよ』って言ってくれたんです!花火よりも私の顔の方が真っ赤だったかもしれません」
フレデリカ「夏だねー」
杏「夏のせいにしたら夏に失礼でしょ」
文香「そういえば……私達は、美術館に行って参りました」
肇「素敵ですね、美術館にデートなんて」
フレデリカ「アタシも連れてって欲しいなー」
杏「美術館って楽しいの?」
文香「……はぁ」
フレデリカ「えー……」
肇「……ぷくー」
杏「え、何?変なこと言った?」
文香「大好きな彼とでしたら……たとえどこでも、幸せになれるものです」
肇「それが自分の好きな場所・行きたい場所だったら尚更ですよね」
フレデリカ「水族館だって遊べるものがあるわけじゃないけど楽しいでしょー?」
杏「珍しく正論で負けた」
肇「私、田植えに行って来ました!」
杏「農家の老夫婦かよ」
肇「老夫婦……素敵な響きですね。年を取っても、いつまでも彼と一緒に何かをしていたいです」
フレデリカ「フレちゃんはねー、旅行に行って来たよ」
文香「どちらへ訪れて来たのですか?」
フレデリカ「埼玉」
杏「埼玉」
フレデリカ「なーんにもなかった!」
肇「……何もない、がある!」
文香「素敵な旅行ですね」
杏「今の説明で?!」
文香「そう言えば……先日、彼にお弁当を作ってみたんです」
杏「文香ちゃんって料理出来たっけ?」
フレデリカ「前に手巻き寿司は作ってなかった?」
肇「最近の暑さだとすぐダメになっちゃいそうですね」
文香「画像はこちらになります」
フレデリカ「わぁお、このラグビーボールなーに?」
文香「おにぎりです」
杏「明らかにお弁当箱の10割以上を占めてるんだけど」
文香「ふふっ……大丈夫です、3段弁当ですから」
肇「普通にご飯を詰めればよかったんじゃないでしょうか……」
文香「2段目は、こちらになります」
杏「この飛び散った肉片みたいなのは?」
文香「タコさんウィンナーです」
肇「どちらかと言うとひき肉では?」
フレデリカ「この下に敷き詰めてあるのはなーに?」
文香「サンドイッチです……見て、分からないでしょうか?」
杏「サンドイッチを弁当箱の底に敷く人初めて見たよ」
文香「大好きな彼の為に、初めて作ったものですから……失敗もあるかもしれません」
肇「そう言えば、三段目には何が入ってるんですか?」
文香「交換日記を……」
杏「弁当箱」
文香「2冊ほど」
肇「交換日記の意味分かってますか?」
文香「彼、口をポカーンと開いてとても喜んでくれて……喜んでいる表情を見ると、此方まで嬉しくなってくるものですね」
杏「その弁当箱の三段目みたら誰だって唖然とするでしょ」
肇「いいですね……私も、お弁当を作ってピクニックに行きたいです」
フレデリカ「肇ちゃんは何処に行きたいのー?」
肇「私の実家に」
杏「肇ちゃんが……遠い……」
肇「確かに岡山は遠いですけど、二人で落ち着いて電車に揺られてる、そんな時間も素敵だと思いませんか?」
フレデリカ「お相手の内心はそんな落ち着けないんじゃないかなー?」
文香「杏さんは、何処へ行きたいですか?」
杏「えー?んー……家で二人でゲームしてたい」
フレデリカ「……わぁお……」
肇「……大胆、ですね……」
文香「杏さん……ファイト、です……!」
杏「なんなのその反応」
肇「家でだなんて……」
フレデリカ「杏ちゃんは進んでるねー」
文香「間違いが起こらない様に、今のうちに杏さんの部屋にカメラを仕掛けておきましょう」
杏「張り倒すぞお前ら」
杏「……まぁあの3人が実に女子学生してたなーって」
杏「想像力逞しいのは良い事だけどね」
杏「杏が迷惑被らない限り」
杏「……あ!それ今日発売のゲームじゃん!朝並んだの?!」
杏「ねぇプロデューサー、そのゲーム2人で出来るよね?」
杏「……よしよし、勘のいいプロデューサーは嫌いじゃないよ」
杏「さっさと飲み物とお菓子買って杏の家行くぞー!」
杏「……ちょっと待ってて」
杏「廊下の角でこっちみてニヤついてる三人を殴ってからね」
久し振りに書いた気がします
最近はよく雨が降って蒸し暑いですね、洗濯物よくワンモアーさせられます
お付き合い、ありがとうございました
前作です、よろしければ是非
フレデリカ「怪談ごっこ、その3」
フレデリカ「怪談ごっこ、その3」 - SSまとめ速報
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