【モバマス】杏「頑張らなくていいよ?」 (47)
モバP(以下P表記だにぃ!)「ん……いつの間にか寝てたか」
杏「そりゃもうぐっすり寝てたね」ドドーンドドーン
P「寝てる人を背もたれにしてオーバーフロー必殺技を連発するのはやめなさい」
杏「プロデューサー疲れてるんじゃない? 今日も最後まで会社に残ってるなんてさ。もういい時間だよ」
P「うげっ、もう23時か。けっこう寝てたなぁ。この部屋窓が無いから時間の感覚が麻痺するわ。……って、お前はこんな時間まで何してやがりますか」
杏「プロデューサーが最近疲れてるみたいだったから息抜きに遊びに来てあげたよ。さあ、マルチプレイやろうか」
P「勘弁しろし。帰って寝ないと明日がキツいわ。……ん、でもなんかちょっと寝たら疲れ取れたな。なんか8時間くらい寝た気がする」のびー
杏「1時間そこら寝ただけでそんな気分になれるってどんな超人だよプロデューサー。いや超人なのは知ってたけどさ」
P「仕方ねえ付き合ってやるか。……どうでもいいけど6のオーバーフロー2人目なんでエドガーなんだろうな。そこはロックかセリスじゃねーの」
杏「6は全員が主人公だからね。むしろリノアがヒロイン勢で最初にオーバーフロー解放されたのが意外だったよ」
P「可愛いから当然だな」
杏「……プロデューサー」
P「ん」
杏「プロデューサーは私のことが好きにな~る好きにな~る……ダメ?」
P「それほんと破壊力高いからやめて」
杏「良いこと聞いた。今後毎日やるよ」
P「おいこら」
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ドゴオン! ドゴオン!
凛「ちいっ! ビクともしない!」
未央「プロデューサー! もう朝の9時だよ! 開けてよー!」ドンドンドン
凛「無駄だよ未央。多分プロデューサーは拘束されて監禁されてるんだ」
未央「いやまさかそんな……誰がそんなことやるっていうのさ」
凛「決まってるじゃん。どうせ紅い女狐だよ」シュリイン
未央「しぶりん、何もない空間から突如【蒼の剣】を出現させるのはやめようか」
凛「やっぱりこうなる前に始末しておくべきだったね、あの妖怪赤リボン。待っててプロデューサー。今薄汚い赤を排除してあげるからね」
未央「怖い怖いやめてしぶりん」
まゆ「……まゆの仕業じゃないですよぉ」
未央「ってまゆちゃん!? 絶対中に居ると思ってた」
まゆ「てっきり蒼い雌犬の仕業だと思ってたんですけど、意外とハズレだったみたいですねぇ」
凛「あ?」
未央「しぶりんアイドルとしてその顔はマズイよ」
凛「とりあえず今は扉を破壊するのが先決だね。卯月はまだ来ないの?」
未央「パワーキャラが必要ならしまむーという風潮って誰が作り上げたんだろうね」
まゆ「皆さんだと思いますよぉ?」
みく「卯月ちゃん仕事で遅れるって。そっちはまだ開かないの?」
凛「まったく、仕事場に立てこもりとかまるで誰かさんみたいだニャ」
未央「そういえば前にもそんなはた迷惑なことをした人が居た気がするニャ」
みく「もう忘れてよ!!!!」
ドドーンドドーン
P「その呪いの効果ガチでヤバいんだぞ。あのスコールがリノア命になるレベルだぞ」ギュイドオオン
杏「スコールがチョロすぎるだけだと思うなあ。うちで言うと渋谷凛くらいのチョロさだよ」ギュンドオオン
P「チョロさの権化じゃねーか」
杏「橘ありすくらいのチョロさとも言う」
P「反論したいけどしようが無くて悔しい」
杏「結局、スコールが萌えるだけのFFだったからね」
P「17歳の思春期ボーイのツンデレを楽しむだけのゲームとか言うんじゃねーよ」
杏「まあでもバラムガーデンとか好きだったな」
P「FFなのに学園ラブコメってのが8の最大の売りだからな。確かに学園が一番楽しかったイメージ」
杏「むしろFFでよく学園ラブコメをやろうと思ったよね」
P「FFがドラクエやテイルズと違うのってそういうとこだよな。型にはまらないっつーか、攻めの姿勢っつーか」
杏「おかげで最新作はえらいことになってるね」
P「いいじゃねーか。イケメンすぎるホストの王子が3人のホスト仲間を引き連れてスタイリッシュなスポーツカーで冒険するRPGなんて聞いたことねーよ」
杏「いくらなんでも攻めすぎだと思うんだ」
P「でも面白そうだろ? こんなにイケメンでホストなRPGを他にどこのメーカーが出せるよ」
杏「FFってなんだ」
P「過去作を振り返らないことさ」
未央「しまむー! よかった! 来てくれたんだね!」
卯月「未央ちゃん! 凛ちゃん! 一体どうなってるんですか!?」
凛「説明は後だよ卯月。とりあえずまずはこの扉をブッ壊してくれるかな」
卯月「え、ええっ!? と、扉をですか!?」
卯月「えっと、えっと……わ、わかりました! 島村卯月、頑張ります! えい! えい!」
未央「あれー!? いつものしまむーじゃない!?」
凛「いや、いつもの卯月なんだけど……でもいつもの卯月じゃない!?」
みく「ちょっと何言ってるかわかんないにゃ」
未央「どうしたのしまむー! いつもの脈絡の無いサイコっぷりを今発揮せずにいつ発揮するの!」
卯月「ご、ごめん未央ちゃん。私、頑張ってレッスンとか筋トレしてるんだけど……本当にごめんね……」
凛「卯月を泣かせてんじゃねーよミツボシ! ブッ殺すぞ!」ドギャアッ
未央「ブゲェーッ! 真のサイコ女の存在を失念していたぁーッ!」ガッシャーン
みく「凛ちゃんはいつも通りラリってるのに卯月ちゃんだけなんで戻ってるのニャ?」
まゆ「たぶん、この状況……犯人は誰かさんが事務所に立てこもるというアニメのエピソードを再現することで、
卯月ちゃんもアニメ世界観に引っ張られてるんだと思いますニャ」
凛「誰かさんが公式作品で非常識なマネをしなきゃこんなことにはならなかったのにニャ」
みく「わかったよおおおおおお!!! 土下座すればいいんでしょ!!!???」 ガンガンガン!!!
李衣菜「みく!? ちょっとどうしたの!? 落ち着いてよみく!!!」
ギュウウウドゴーン
P「ガブリアスってさ、好きなんだよね」カチカチ
杏「厨ポケ使いはみんなそう言うんだよ。好きなら許されるわけじゃないからね」カチカチ
P「そういう話じゃねーっつーの」
P「……ポケモンDPが発売した頃さぁ、みんなモンハンに行っちまったんだよ。第4世代はモンハンと発売日被ってたんだよね」
杏「へえ、その頃なんだ」
P「それでもポケモンに残った俺らはさ、昼休みに一狩りしてる奴らから離れてポケモンやってたわけよ」
P「そんな俺らしか味わえなかったものが有るんだよ。第4世代……初の女チャンピオン。そして600族の地震ドラゴン」
P「すげえ衝撃だったよ。女なのに超強くてカッコイイシロナが斬新だと思ったし、地震を撃ってくる600ドラゴンとかいう夢のポケモンに震えたね」
P「だからこそ、シロナとガブリアスはこう、贔屓目っつーかさ。どんなに優遇されても許せちゃうんだよね」
杏「子供みたいなこと言うねプロデューサー」
P「ポケモントレーナーやってるときはいつでも子供だぜ」
杏「時代はもう妖怪ウォッチなんだよプロデューサー。現実を見なよ」
P「いや、差別化できてるよ。妖怪ウォッチってポケモンよりもターゲット年齢層がかなり低いしな。小学校低学年くらいだよ」
杏「あー、そういえばリザードンやガブリアスみたいなカッコイイ系って妖怪ウォッチには居ないのかな」
P「そうそう。アニメも妖怪ウォッチは子供向けのギャグアニメじゃん」
杏「似てるようでちゃんと差別化は図ってるんだね」
P「そこが妖怪ウォッチの上手いところでもあるんだけどな」
卯月「それにしてもプロデューサーさんを監禁して立て籠るなんて、いったい誰の仕業なんでしょうか」
ありす「絶対に凛さんかまゆさんだと思ったんですけどね。意外です」
みく「ちなみに候補の3人目はありすちゃんだったからね?」
まゆ「そうなると大人組や子供組の皆さんが怪しいですね。楓さんとか千枝ちゃんとか」
留美「クールの闇、深すぎじゃないかしら」
未央「留美さん、自分が候補の4人目だった自覚ありますか」
幸子「一度クールアイドルの皆さんには何かの措置を取った方がいいと思いますよ」
乃々「酷い風評被害なんですけど……」
凛「で、晶葉。何かわかった?」
晶葉「うむ。思ったよりマズいな……どうやらこの部屋そのものが怠惰な空間で覆われている。電動ドリルで穴を穿とうとしても、ドリルが仕事をやめてしまうんだ」
未央「ものすごい勢いで犯人像が見えて来たね」
卯月「このプロダクション能力者多すぎませんか?」
凛「そっかあニートかあ……まったく、誰が敵になるかわからないから怖いよね」シュリイン
まゆ「初めて気が合いましたねえ凛ちゃん」シュルシュル
未央「うわあ蒼のオーラと紅いリボンが怪しく揺らめいてるよ」
卯月「凛ちゃんまゆちゃん落ち着こう!? 未央ちゃんも諦めないで!」
ありす「杏さんには後で大量のイチゴを送って差し上げないといけないですね」
留美「ゼクシイで人は殺れるか、試してみるのも悪くないわね」
みく「Pチャーン! クール勢の目からハイライトがどんどん消えていくにゃーっ!」
ドンドン ドンドン
P「ふあ……ゲームしてたらもう24時じゃねーか。流石に帰って寝ないと……」
杏「いや何言ってるのプロデューサー。今から帰っても寝に帰ってすぐ出勤だよ」
P「うぐっ、確かにそうなるな……」
杏「はあ。今日はもうこのままここで寝ちゃったら?こんなこともあろうかとプロデューサーの替えの下着とシャツは持って来てるし」
P「なにを人の家に勝手に上がり込んで窃盗を働いてますかお前は」
杏「いやー苦労したよ。鍵は前に抜き取って合い鍵作ったからいいけど、プロデューサーの家は常に蒼とか紅とかイチゴとかゼクシィの誰かが監視してるからね」
P「おい今すぐ合い鍵とやらを出せ」
杏「今さら杏からだけ奪っても焼け石に水だよ?」
P「待って、俺の家の鍵って今何人が持ってるの?」
杏「まあまあ。いいから寝なよプロデューサー。膝枕してあげるからさ」
P「それじゃお前が休めないだろ」
杏「杏が休むことよりプロデューサーが休むことの方が大事だよ」
P「お前ほんとに最近キャラブレがやばいと思うぞ」
杏「あ、眠れない様だったら一回抜いとく?」
P「お前ほんとに最近キャラブレがやばいと思うぞ」
杏「ついには公式にまでブレてるって言われたからね。逆にもう怖いものなんてないよ」
P「開き直るな。自分を曲げないネコミミを見習え」
杏「あ、朝になる前にちゃんと起こしてあげるから安心していいよ」
P「ずっと起きてる気なの?」
凛「卯月はダメ……晶葉も無理……そうなるとあとパワーでなんとかしてくれそうなのはきらりだけど……」
『にょわーっ! 今きらりは電話に出られないにぃ! それとあんまり人のハピハピを邪魔すゆのはどうかと思うよ☆』
未央「こりゃーグルだね。きらりんはやっぱあっち側か」
卯月「きらりちゃんと杏ちゃん、仲良いですからね」
凛「はぁ……こうなるともう最終兵器に頼るしかないなぁ」
まゆ「いつもは忌々しいですけど、今はこれほど頼もしい味方は居ませんねぇ」
卯月「へ? 最終兵器って……」
芳乃「ほー?」
未央「ああ、これはもう大丈夫だね」
卯月「そろそろまとめに入りますかね」
凛「遅かったね、芳乃」
芳乃「申し訳ございませんー。出張のタイミングをー、うまく狙われた様でしてー」
まゆ「でしょうね。私でもそうします」
凛「まあプロデューサーに何かするなら最低条件だよね」
芳乃「かの者はー、あの部屋ですねー?」ブウウウウン……
きらり「――背中がお留守だにぃ?」
芳乃「――え」ドゴォッ
――ドッゴオオオオオオオオオオオオオオオオオン!!!
卯月「よ、芳乃ちゃんが向かいのビルにめり込んでます!」
凛「きらり! あんた……!」
きらり「このメンツ相手だときらりも命懸けだからねぇー? ……手加減できないよ?」
ドドオン……ズズゥン……
P「むにゃあ……ママぁ……」
杏「はいはいママですよー」なでなで
杏「……あのプロデューサーがほんとに私の膝枕で寝ちゃうなんてね。やっぱ疲れ溜まってたのかなー」
杏「……あ、時計の針戻しておかないと。もう朝の10時ってバレたらマズいしね」
杏「プロデューサーのスマホには泉に作ってもらったマスクアプリをダウンロードして……うん、これで表示時間は誤魔化せるね」
P「ううん……杏……なんでお前トロン一家スレの一員に……」
杏「プロデューサーが面白がってV兄様の杏コラとか作るからだよ」
P「ううん……今はまだ私が働く時ではない……」
杏「それまるで杏のセリフみたいだけど遊戯王の名言だからね」
P「私を働かせようとする者は地獄の業火に包まれる……」ムギュッ
杏「わひゃっ、……も、もープロデューサーってば。急に抱きついたりして……寝てなかったらセクハラだよ?」
P「これは……お寿司と言うものか……」モグモグ
杏「違いますよV兄様ー。それ杏ちゃんのなけなしのふくらみですよー。食べちゃダメですよー」
P「…………」スゥ
杏「…………はぁ…………」
杏(やばいなこれ。幸せすぎて意識飛びそう)
杏「プロデューサー。一応ちゃんとゴムも用意してるからねー。その気になったら言ってねー」なでなで
P「……むにゃ……悔しいですねぇ……」
凛「うっぎゃああああああああああああああああああ!!!!!!」ゴロゴロゴロ
未央「ひぃっ! どうしたのしぶりん!」
卯月「頭は大丈夫ですか!?」
凛「ハア……ハア……許せない……今、決して許してはいけないデュエルがあの扉の向こうで行われている気がする……」
卯月「凛ちゃんの女の勘ですね!」
未央「むしろ忠犬の勘とかじゃないかなぁ」
凛「きらり……ごめん、もう手段選んでられないよ……そこを通してくれる?」シュリイン
まゆ「いくらきらりさんでも、多勢に無勢ですよぉ?」シュルシュル
きらり「ふふふ☆ ダメだよぉみんなー? 人のハピハピを邪魔すゆとー、お馬さんに蹴られて大変なことになっちゃうにぃ☆」
凛「解釈に齟齬があるみたいだね……邪魔してるのはそっちなんだけどなぁ」コォォォォォォォ
まゆ「今ならまだ命は助けてあげますよぉ?」ギュワァァァァァァ
きらり「うーん……みんな忘れてるみたいだにぃ☆ 杏ちゃんはねー……346プロでも群を抜いて人望が有るんだよ☆」
凛「――は? それって」
ドッゴオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオンン!!!!!!
卯月「な、何か空から降って来ました!」
未央「親方! 空から女の子が! って……何あれ? ドラゴンボールのコスプレ?」
??「やれやれ……杏おねーさんのためとはいえ、大変な仕事でごぜーますよ……」
みく「……や、やばいにゃあ……346プロにはやばい人はいっぱい居るけど、その中でもあの子は……!」
仁奈「……スーパーサイヤ人の気持ちになるですよ?」シュインシュインシュイン
P「ん……むう……」
杏「ああ、おはよう。プロデューサー」
P「杏……お前ほんとにずっと起きて膝枕してたのかよ」
杏「プロデューサーの寝顔は何時間見てても飽きないね」
P「こえーよ。ふあ……今何時だ?」
杏「まだ5時にもなってないよ? もっと寝てていいのに」
P「そうなのか? いや、久しぶりにぐっすり熟睡した感じで眠気も吹っ飛んだよ。6時間は寝たと思ったけどなぁ」
杏「あはは。プロデューサーはいっつも頑張りすぎなんだから、たまにはぐっすり寝ていいんだよ」なでなで
P「撫でんなアホ。お前は俺のお母さんか」
杏「なんでもいいよ? 妹でもお姉さんでも。設定可変型アイドル杏ちゃんだからね」
P「はあ……ま、お前のそんな面倒見のいいところに、かな子も智絵里も助けられてるんだろうけどな」
杏「危なっかしい子を見るとほっとけないんだよね」
P「そんなだからあいつらに『子離れできてない』なんて言われんだよ」
杏「杏だって印税のためじゃなかったらあんなに面倒見ないよ。ぜーんぶ印税のためなんだから」
P「ツンデレ乙」なでなで
杏「ちがうもんねー」ニヤニヤ
P「顔がにやけてるぞ、杏」
杏「甘えられるときには甘えるよ。それが設定可変型アイドル杏ちゃんだからね」
P「キャラブレアイドルの間違いだろ」なでなで
かな子「杏ちゃんのとこへは行かせませんっ!」ガキイン!
美波「通してくださいかな子ちゃん!」ガキィン!
蘭子「光の眷属よ……やはり我らは決して同じ道は歩めんのか……(智絵里ちゃん、そこを退いてください)」
智絵里「蘭子ちゃん……蘭子ちゃんのことは大好きだけど……杏ちゃんのことも裏切れないの……!」
みく「キャンディアイランドまで来ちゃったにゃ」
李衣菜「なんなのこの人望。どれだけの信頼を築き上げていたらプロダクション内に派閥を築き上げれるの」
未央「杏ちゃんをちょっと舐めてましたなあ」
卯月「杏ちゃん、お姉さんなとこ有りますからねえ」
凛「ちぃっ、確かにきらりと仁奈は相当にやっかいだよ……でもね……」
仁奈「です?」
凛「さっきは不意を打たれただけ……! あの子が本気を出したら、もう誰にも止められないよ!」
芳乃「……少し―、油断しましたー」ユラリ
きらり「芳乃ちゃん……っ!」ガッ!
まゆ「おっとぉ……芳乃ちゃんの邪魔はさせませんよぉ?」
芳乃「安らかにー、眠るとー、よいでしょうー」キイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイン
かな子「ああっ、そんな……」
凛「これで終わりだよ! 杏!」
仁奈「はぁ……」
仁奈「……おねーさんの手だけは、煩わせたくなかったでごぜーますよ」
安室『誰だ!? ……赤井!?』
P「今年、けっこー色々映画見たけどさ」
杏「んー?」
P「MVPはコナンだな。群を抜いて面白かった」
杏「ああー、なんか腐女子界隈でも久しぶりにコナン旋風巻き起こったらしいね。アニメディアの表紙をコナンが飾るのは19年ぶりなんだってね」
P「つーかな。安室メインになるって聞いた時点で期待はしてたんだけどな。ここまで面白いと思わなかった」
杏「へー、最近のコナンの映画ってそんな面白いの?」
P「いや、絶海の探偵がすげーつまんなくてさ。正直期待してなかったけど時間が有ったから観に行ったんだけどさ……嬉しい誤算だったわ」
杏「何がそんなに面白かったのさ」
P「そりゃお前、安室と赤井のカッコ良さだよ。これに尽きる」
杏「それほんとにコナンなの?」
P「ゆうて安室VS赤井ってコナンファンならちゃんと見たかったバトルだろ。なにしろ今回の映画、殺人事件なんて別に起きないからな」
杏「だからコナンじゃないよねそれ」
P「いや、ほんと今のコナンの魅力ってそれだろ。今のコナンのOP知ってるか? 完全にバトルアニメだぞ」
杏「前にニコ動で上がってたから見たけどさ……確かにすごかったね。なんでみんな銃構えてるの?」
P「それが今のコナンだからな。観覧車の上で殴り合う安室VS赤井のシーンとか最高よ」
杏「最近妙にピクシブのランキングがコナンばっかりな理由はそれかぁ」
P「腐女子もお疲れ様だよなあ。安室って登場するの75巻だぞ? 今からコナンのジャンルに入って行くって生半可な覚悟じゃ出来ないだろ」
杏「まあコナンならみんなある程度はわかるしね」
芳乃「あああああああああああああああああああっ!!!!!」バリバリバリバリッ!
まゆ「芳乃ちゃん!?」
美波「そんな! あの芳乃ちゃんに手出しできる人なんて……!」
凛「……いや、居るんだよ」
凛「魍魎の巣……もとい346プロに居る人外は芳乃だけじゃない……芳乃に匹敵する能力を持つアイドルだって、何人か居ないわけじゃない……」
??「……あんずー……いまとってもしあわせそうなのー……」
ありす「そんな……まさか……!」
留美「あの子は……まずいわね……っ!」
凛「……そうだよね……こずえ?」
こずえ「……みんなー……あんずのじゃまー……するー?」
未央「うわあ……ジョーカーが来ちゃったよ……」
卯月「前から思ってましたけどここって本当にアイドル芸能事務所なんですか?」
凛「まさか、こずえまで引っ張り出すなんてね……杏は本気みたいだね」
きらり「……それは違うにぃ」
仁奈「杏おねーさんには何も言われてねーでごぜーます」
智絵里「ただ友達として……ほんの少し……」
かな子「おせっかいをしたくなっちゃいまして」
未央「もうこれだけの人望を獲得できる杏ちゃんが一番人外なんじゃないの?」
芳乃「……ふー」
芳乃「本気を出すのはー、いつ以来でしょうかー」
コナン『……黒焦げになっちまったけどな』トウニアキラメタノカイ~♪
P「さて、そろそろ着替えて仕事の準備するか」
杏「えー、次は劇場版ガールズ&パンツァー観ようよー」ズリズリ
P「なんでお前は俺の膝の上に乗ってんだ。降りろ」
杏「杏の体格を生かしたプレーだよ。他の子よりもプロデューサーも負担が少ないでしょ?」
P「邪魔に変わりねーよ。降りろ。それにガルパンは4DX含めて5回見たからしばらくいいよ」
杏「じゃあ『バットマンVSスーパーマン』観る?」
P「ジェシー・アイゼンバーグのレックスの演技がすごすぎてなぁ……ぶっちゃけ主演2人を完全に食ってたよな」
杏「『デッドプール』はどう?」
P「ハリウッド版『銀魂』って感じだったな。シリアスとギャグのドタバタヒーローものだな」
杏「『ズートピア』もいいね」
P「上戸彩ホップスが可愛いだけの映画だった」
杏「『キングオブプリズム』」
P「カヅキさんがお前なんかに負ける訳ねーだろ!」
杏「勝てないんだけどね毎回」
P「その茶番が良いんだよ」
杏「……ねえプロデューサー。今日はお仕事休んじゃおうよ」
P「……はあ? 休むも何も、ここ事務所だぞ」
杏「プロデューサーだってさ、日曜日の夜とか、明日が来なければいいのにって思ったこと有るでしょ?」
P「………………」
杏「杏にはやろうと思えば明日が来ないようにだって出来る……それでもいいんだよ。杏は」
P「…………杏…………」
凛・まゆ・美波・蘭子『……………………』
きらり・仁奈・智絵里・かな子『……………………』
芳乃「…………………………………………」
こずえ「……………………………………………」
――――――ぴちょんっ
芳乃「でしてー」 バリバリバリバリバリバリバリバリバリバリッ!!!
こずえ「なのー」 ズギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャ!!!
ドゴオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオン
未央「うわー、346プロの建物が半壊だよー」
卯月「というより全壊かもしれませんね……」
みく「でも何故か杏ちゃんとPちゃんの居る部屋だけ無傷にゃ……」
李衣菜「これもう警察沙汰でしょ……いや、自衛隊かな?」
晶葉「ふふふ。この世にはまだ私の知らないことがいっぱいだな! やはりここに来てよかった!」
ありす「楽しそうですね晶葉さん」
ちひろ「ぎゃーっ! 会社がーっ!」
留美「今更来たんですかちひろさん」
杏「ねえプロデューサー」
P「…………」
杏「頑張らなくても、いいよ?」
P「…………悪いな。『それでも俺は明日が欲しい』」
杏「コードギアスだね。……なんで?」
P「俺だってそりゃー疲れることもあるけどさ。帰れると思ったら上司に飲みに誘われたりな」
P「酒飲んだらすぐ眠くなるからさ。帰ってからもなんもできねーのが嫌なんだよな」
杏「………………」
P「でもま、そんな明日を頑張って来たからこその良い事もそれなりに有ったよ」
P「お前と出会えたのもな。杏」
杏「……わかってたけどね。プロデューサーがそう言うのはさ」
P「なあ杏。ぶっちゃけ本当は今何時なんだ?」
杏「気付いてたの?」
P「デレステ起動したら、少ししか寝てないのにスタミナ全回復してたからな。……まあそれだけじゃあれ? って思っただけだったけど、今の杏の様子でようやくな」
杏「そっか。ネット環境は切断した方がよかったかなあ」
P「それはそれで妙に思ったと思うぞ。むしろ上手くやられたよ。全然気づかなかった」
杏「色々と苦労したからねえ。働きすぎて疲れたよ。私は一睡もしてないし」
P「お前ほんと自分のキャラどんなだったか思い出した方がいいよ」
杏「……ねえプロデューサー」
P「ん?」
杏「最後にさ、ひとつだけお願い、聞いてくれない?」
凛「うわああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!」ガンガンガン!
未央「急にどうしたのしぶりん!」
卯月「ついに頭がポーンってなりましたか!?」
芳乃「うう……そなたー……」
みく「芳乃ちゃんまで、どうしたにゃ!?」
留美「!! これは……私の婚姻届けが燃えていく……!」ジジ……ジ……
ありす「なんですって!? それはつまり、留美さんのルートの可能性が消えていく証……プロデューサーさんが誰かにエンディングを確定されようとしていますっ!」
李衣菜「なあみく、どこからツッコめばいいのこれ」
凛「うう……プロデューサー……嫌だよ……!」
「――――諦めるんですか?」
凛「…………え?」
「私のライバルは……たとえPさんが誰の手に落ちたところで決して諦めない執念の蒼……」
まゆ「……ずっとそう思って警戒して来たんですけど……買い被りでしたかねぇ?」
凛「……まゆ……」
未央「あ……あのまゆちゃんが……」
卯月「凛ちゃんに……手を差し伸べてる……?」
みく「夢みたいな光景だにゃあ……」
P「……杏……」
杏「……お願い……プロデューサー……」
静かに、杏は目を閉じる。
杏「一回だけ……一回だけでいいから……」
P「…………」
P(俺は――)
凛「……礼は言わないよ。まゆ」キイイイイイイイイイイイイイイイイイイン
まゆ「ふふっ。そんなもの言われたら鳥肌が立ちますよぉ♪」キイイイイイイイイイイイイイイイイイン
ありす「ああっ! 凛さんとまゆさんが手を取り合って……!」
留美「すごい……蒼と紅のオーラが混ざりあって、何倍にも……いえ何十倍にも膨れ上がっていくわ!」
未央「この2人結局まったく戦わなかったね」
卯月「終始解説役でしたね」
こずえ「こずえ……だめだったのー……あんずー……ごめんね?」
きらり「こずえちゃん! こずえちゃん達はすごく頑張ったよ☆ 後は杏ちゃん次第だにぃ☆」
仁奈「杏おねーさんも、凛おねーさん達も……どちらも頑張ったでごぜーますよ」
智絵里「あとはお任せしましょうか」
かな子「うん、楽しかったしね!」
芳乃「これがー、人の力ですかー、まだまだ人も捨てたものでは無いのですー」
凛&まゆ『行っけええええええええええええええええええええええええええっ!!!!!!!!!』
P「……杏――」
ドッゴオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオン
P「…………へ?」
杏「あークソ……あと5分あればエンディング確定だったのに……」
まゆ「Pさああああああああああああああああああん!!!!!!!!!」がばあっ
P「う、うわまゆ! ってあれ!? 天井が無い!? というかビルが無い!?」
凛「プロデューサー!!! 大丈夫!? まだ童貞!? 子作り経験ゼロのまま!?」
P「急になんなのお前は!? あとズボン下ろそうとしないで! 見ても童貞かはわかんないから!」
まゆ「まゆはぁっ! まゆはぁっ! 心細くてっ! 心配でっ! もうだめかなってっ!」ウワアアアアアン
P「よくわかんないけどほんとごめん! お願いだから泣き止んでまゆ!!!」
杏「はぁーあ。杏帰るねプロデューサー。おやすみー」
P「待てえええええええええええええ! 大惨事になってるけど原因お前だからな!?」
芳乃「ご心配なくー。治しておくのでしてー」パアアアアアアアアアアアアア
P「うわあビルが治ってく……ここって本当にアイドル芸能プロダクションだっけ」
きらり「そんな子ばっかり拾ってくるPちゃんのせいだと思うよっ☆」
P「俺はただかわいい女の子をスカウトしてるだけなんだけどなあ」
ちひろ「プロデューサーさん? ちょっと大分いろいろお話が」
P「無実なんですー。お願いですから寛大な処分をー」ズルズルズル
杏「なんか迷惑かけちゃったみたいだね。みんな」
かな子「友達だもん! このくらい任せてよ!」
智絵里「満足できましたか? 杏ちゃん」
こずえ「あんずー……いいかおなのー……」
仁奈「仁奈たちも楽しかったでごぜーますよ」
きらり「杏ちゃん、楽しかった?」
杏「…………うん。ありがとう、みんな!」
未央「いや、良い話だなーで終わらないからね?」
卯月「杏ちゃん、ちひろさんから呼び出しですよ」
杏「きらり、逃げたいんだけど」
きらり「ダメだよ杏ちゃん☆ 遊んだあとはぁ、後片付けだにぃ!」
ありす「というか個人的にも色々と話が有ります」
留美「そうね。たっぷりと話しましょうか」
杏「はあー」
杏「働きたくないでござる」
うさぎ「とりあえず終わり」
杏は癒し。某モバマスSS作者さんがすごい好きなんですけど杏書いてくれないから自分で書いた
杏は天使。後でエピローグ書くかも
杏はかわいい。読んでくれてありがとうございました
エピローグ
P「…………」
凛「…………」ムギュウウウウ
まゆ「…………」ムギュウウウウ
P「……お前ら、仕事中だしちょっと離れてほしいんだけど」
凛「はあ? プロデューサー、杏とは一晩中遊んだ挙句膝枕までしてもらったそうだね?」
まゆ「杏ちゃんは良くて私たちはいけないんですかぁ……? 理由が聞きたいですねぇ」
P「その節に関しては私も深く反省し、今後二度と同じことが無いように心を入れ替えて仕事に努めますと常務に誓ったんだよ」
凛「そんなこと誓わなくていいんだよ? 私が嫌じゃないんだから」
まゆ「Pさんが望むならどのようにして頂いてもかまいませんよぉ?」
P「俺がかまうんだっつーの」
未央「あれ、しぶりんとまゆちゃんが2人同時になんて、珍しい光景だね」カシャッ
卯月「あの2人の間で多少の譲歩が有ったみたいですね。友情とはどんな場所にでも咲くんですね!」カシャッ
P「写メってないで助けてくれお前たち」
杏「それより杏の方が身動き取れないんだけど助けてくんない?」ギチッ
みく「おっはにゃー。うわっ! 杏ちゃんが赤リボンで椅子に縛り付けられてるにゃ!」
凛「そこのニートは今後一週間私たち他のアイドルがプロデューサーと愛を育むのを指をくわえて眺めてる刑だよ」
まゆ「うふふ。私たちとPさんの幸せなイチャイチャをたっぷり堪能してくださいねぇ?」
未央「うわあ恐ろしい報復」
卯月「まあ流血沙汰にならなかっただけマシですね」
杏「うわーつらいよー。あ、こずえ、牧場物語と3DS取って」
こずえ「ほのぼのいくのー」ふわふわ
みく「あれ、なんかあんまり堪えてないにゃ」
杏「いやー、こっちはしばらく分のプロデューサー成分は補給できたからねぇ」ツヤツヤ
杏「まあなに? 大分出遅れてる皆さん、せいぜい頑張って、って感じかな」ニヤリ
卯月「うわっ、なんか余裕です」
凛「……強がらなくてもいいんだよ杏? 悔しさで歯がすり減るほど喰いしばってるのはわかってるんだよ?」
P「お前普段そんなことになってるの?」
まゆ「強がらなくても悔しさで爪が肉に食い込むほど手を握り締めてるのはわかってるんですよぉ?」
P「お前も普段そんなことになってるの?」
杏「……ねえ凛、まゆ。ひとつ教えとくけどさぁ」
杏「男はガツガツ来られると引いちゃうから、向こうから甘えさせるくらいでちょうどいいよ?」ニヤリ
未央「おお、大人の発言」
卯月「猫アレルギーの26歳児にも聞かせてあげたいです!」
凛&まゆ「………………………」
凛&まゆ「」ブチッ
凛「杏……私が間違ってたよ……ちょっと仲直りしよっか?」ニコッ
杏「えっ、なにその笑顔怖い」
まゆ「うふふ……まゆ、前から杏ちゃんともっと仲良くしたいと思ってたんですよぉ」ニコッ
杏「ちょ、ちょっとっ、こずえっ! 助けてっ!」
こずえ「どうするー?」ふわふわ
P「今回は自業自得だ。ほっとけ」
こずえ「あんずー、がんばれー」シュンッ
杏「消えないでよ!? ちょっとおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!???」ズルズルズル
未央「鬼畜だね、プロデューサー」
P「俺としたことが今回はまんまとあいつのペースに乗せられそうになったからな。おしおきだ」
卯月「でもまんざらでもなかったんですよね?」
未央「プロデューサーは可愛いなあ。よしよし」
P「やめてくれ本田。その母性は俺に効く」
卯月「なら毎日やります!」
未央「遠慮しなくていいよ? プロデューサー」
P「あれ? やっとあの3人が居なくなったのに仕事できないぞ? あれー?」
みく「李衣菜ちゃん、杏ちゃんの失敗を参考にPチャン監禁計画を改良したにゃ」
幸子「乃々さん、142ヴィジュアルズでのプロデューサーさん監禁計画について打ち合わせが……」
P「なんなんだよこの事務所最高かよ」
こずえ「終わりなのー」
本当に終わりです。いやあ書いててめちゃくちゃ楽しかった
346ハーレム最高だよアイドルたちに拘束されて甘えまくりたい
読んでくれてありがとうございました
海無し県民P意識してるだろ絶対w
卯月の言動と「モバP(以降P表記○○)」で一瞬アイツかと思ったぞい
モバP(以下P表記だにぃ!)
↑でMAXコーヒー吹いた返せ
>>45
杏書いてください海なし県民
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