#1 開幕前夜
アストルフォ「えーと…君がセイバーだね。君の真名は?」
黒のセイバー「うーむ…うーむ…」コックリ コックリ
アストルフォ「あ、あれぇ…聞こえてる?」
黒のセイバー「ウムムムム…」
ゴルド「……(何者なのだコイツは…)」
カウレス「本当にセイバーなのか? 随分と太ってるように見えるけど…」
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アストルフォ「もしもーし、起きてる?」トントン
黒のセイバー「うーむ…うーむ…」コックリ コックリ
ゴルド「おいっ!! 聞こえているのかセイバー!?」
黒のセイバー「! お、おお! すまぬ、考え耽っていた」
ゴルド「貴様は――」
黒のセイバー「私はカタリナのジークバルト。あまり見慣れた格好ではないかもしれんが、これでも立派な騎士(セイバー)なのだ」
ゴルド「ば…!(ジークバルト!? 聞いたことないぞそんなヤツ!)」
ダーニック「…(何者だ? このサーヴァントは…)」
フィオレ「カウレス、知ってる?」
カウレス「い、いぇ…」
ゴルド「よく聞けセイバー、お前はこれから余計な口は出さず、黙って命令に従っていればいい」
ゴルド「それと、以降は真名を口にするな。お前がどこの英雄か知らんが、自分から正体を明かすような真似は慎め。それから…」
ジークバルト「ぐぅ…ぐぅ…」フゴーッ フゴーッ
ゴルド「……(寝ている!? マスターである私の話を聞かずに居眠りだと!!?)」ピキピキ
ゴルド「このっ、起きろセイバー!!」ガンッ
ジークバルト「! お、おお!! すまぬ、つい眠ってしまった」
ゴルド「いたっ…!!」ヒリヒリ
ダーニック「あのジークバルトというサーヴァントですが、どこにもそのような名の英雄は見当たらず…」
ヴラド三世「そうか。しかし、重要なのは出自ではなく、我が配下となる将に相応しい実力を持っているかということ」
ダーニック「では…」
ヴラド三世「其奴の力、試させてもらうとしよう」
#2 黒のセイバー
ジャンヌ「赤のランサー……英雄“カルナ”ですね」
カルナ「サーヴァント、ルーラーとお見受けした。我がマスターの命により、お前を抹殺する」
ジャンヌ「くっ…」ジャキッ
カルナ「言葉は不要か。では、行くぞ」
ゴルド「そこまでだ!!」
ジャンヌ「貴方は…」
ゴルド「間に合いましたな、ルーラーよ」
ジャンヌ「黒のセイバーと、そのマスターですね」
ゴルド「赤のランサーよ! 貴様がルーラーを抹殺しようとしたことは明白だ! 大人しく我がセイバーと、彼女の裁きを受けるがいい!!」
ゴルド「」ワナワナ
カルナ「…?(奴が、黒のセイバーなのか?)」
ジャンヌ「? どうしたのです?」
ゴルド「貴ッ様ァ!! サーヴァントの分際で戦いの前に居眠りとは、どれだけ私をコケにすれは気が済むのだ!!?」ガンッ
ジークバルト「! お、おお! すまぬ、考え耽っていた」
ゴルド「あたっ…!」ビリビリ
ジークバルト「実はな、少し難儀しているのだ」
ジャンヌ「な、何がですか?」
ジークバルト「貴公に見えるだろう。あの、いかにも強そうな英霊が」
カルナ「……」
ジャンヌ「…(赤のランサーのことを言っているのでしょうか)」
ジークバルト「私も手練れ、決して臆病ではないのだが、どうしたものかと思案していてな。貴公も、軽々しく手を出すんじゃあないぞ」
ジャンヌ「あ…いえ、そもそも私は手を出すことはないのでご安心を」
ジークバルト「話せば分かるだろうか……無理だなぁ、燃えすぎだ。どうしたものか…悩ましい…」ウーム ウーム
ジャンヌ(戦意がまるで感じられません)
カルナ「どうした? 黒のセイバーよ。お前が来ぬのなら、こちらから行くが」ジャキッ
ゴルド「! 何をしているセイバー! やれ!! 奴を殺し、貴様の有用性を証明してみせろ!!」
ドゴォッ
ジークバルト「ぬおぁっ!?」ドテ
カルナ「?(傷が浅いな…)」
ジークバルト「え、えぇい! こうなっては仕方ない。カタリナ騎士ジークバルト、いざ参る!!」ダダダッ
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