男「・・・」柴犬「わんっ!」 (59)

~主な人物紹介~

・男 20歳なりたて、高校を一度留年しており19歳で卒業、その後何とか就職出来たもののパワハラ上司のおかげで既に心が折れそうになっている。

・柴犬 子犬、ご主人大好き、かわいい

・女 男と同じ会社で働いている、いつもパワハラを受けている男を気にかけている。多分優しい?面倒見がいい。

・友(男性) 男とは幼稚園から高校までの付き合いで男が留年してからも男とは仲が良い。あと(多分)イケメン。

こんな感じでやっていきます、日常系なのでシリアスは多分ないです、たぶん・・・

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男「はぁ・・・」ガタンゴトン

俺は今日も電車に揺られながら帰路に着く、しかし今日は家に帰りたい気分ではなかった。というのも

男(あのパワハラ上司3日間俺が休みだからって俺の仕事じゃないのに大量の仕事を家でやってこいとかふざけんなよ・・・)ガタンゴトン

男(ていうか明らかに一人で出来る量じゃなくね?これ出来なかったらまたうるせぇんだろうなぁあの禿げ・・・)ガタンゴトン

男(はぁ・・・癒しが欲しい・・・)ガタンゴトン

とまあこんな訳で俺はすぐには家に帰りたくないわけで、てか家でまで仕事やれとかマジであいつなんなの?残りの髪の毛抜くぞおい

『まもなく~○○~○○~お出口は~右側です』

プシュー

男「っと」

男「コンビニ行って公園で少しゆっくりするかなぁ・・・」カツカツ

ウィーン イラッシャイマセ‐

男(何か美味そうなのねぇかなぁ~、お?このサンドイッチ新発売じゃん、しかも美味そう)ガサ

男(他はっと・・・)キョロキョロ

ドンッ

男「っと、あ、すみません」ペコ

「いえ、こちらこそ・・・って、え?男?」

男「え?女?」

女「やっぱり男だ!ごめんね?ちょっと余所見しちゃっててさ」

男「いや、いいけどさ、お前何でこんな時間にここに?俺よりめっちゃ先に帰ってたじゃん」

女「いや、まあ色々とね色々ー・・・」

彼女の名前は女、俺の一個上だが入社したのが一緒なので同期だ、あと美人、化粧もほとんどしてないのに美人とか素材良すぎなんだよなぁ

女「あ、それで?男は今帰り?明日から3日間休みなんだからゆっくり休みなよー」

男「はは、そりゃ無理だな、見ろよこれ」ガサ

女「ん?え?何この紙の量?」

男「仕事」

女「うわぁ・・・あの禿げよくここまでやるねぇ」

女は良いやつだ、俺があの禿げ(パワハラ上司)に仕事を押し付けられているのを知り、それから色々愚痴などを聞いてもらっている

女「流石にそれは酷くない?あいつを飛ばす様言ってみたら?」

男「それが出来たら苦労しねぇってのー」

女「まあそれもそうなんだけど、でも流石に・・・」チラッ

俺は女の前じゃ普通に喋っているが基本内気で弱気だ、だから女があの時声を掛けてくれなかったら3か月で会社を辞めた烙印を押されていただろう・・・

男「ま、一年経っても変わらないってなったら社長に言ってみるよ」ニッ

女「そう・・・ならいいんだけど・・・」

男「んじゃまた会社でな」フリフリ

女「あ、うん、またね」フリフリ

俺は女に分かれを告げた後、家(アパート)から500mほど離れた公園に入った

ふと公園の中央にある時計台を見た。時刻23:30

男(まあ流石にこの時間だし誰もいないよな)キョロキョロ

俺は公園の端のほうにある屋根のある休憩所に腰を掛けさっき買ったサンドイッチを頬張る

男(・・・思ったより不味いな)モグモグ

ポッポッ

男(?雨?)

ポッポッポッポッ

男(あー、そういやぁ夜から雨って言ってたなぁすっかり忘れてたわ)モグモグ

男(ま、すぐ止むだろ)モグモグ

ザァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ

男「本格的に降ってきたなぁ」

ザァァァァァァァァァァァァ

男「まあ別にいいかな、家帰っても仕事あるならいっそここで・・・」

男「とまあそういうわけにはいかんよなぁ・・・」ガタ

「くぅーん・・・」

男「・・・?」キョロキョロ

「くぅーん・・・」

男「・・・・・犬?」カツカツ

男「・・・・・柴犬か、んで子犬ね」ナデナデ

男(しかも撫でて逃げないって事は・・・捨て犬か?)ナデナデ

男(酷いもんだなあ、まだこんな小せぇのに)ナデナデ

柴犬「はっはっはっ」スリスリ

男(・・・かわいいな)ナデナデ

ザァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ

男(・・・この子犬、結構ガリガリだな、捨てられてどれ位経ってんだ?)ナデナデ

男「お前は捨て犬かー?なーんて犬に聞いてもわかんねえよなー」ナデナデ

ザァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ

男「・・・家のアパートって確か防音で動物オッケー、だったっけか?でも家賃安いからどうだったっけ?」ガサゴソ

男「っと、あったあった」ピラ

男(こういう時、俺のテキトーな性格って割と便利だよなあ)ジー

男「ふむ、安いのはトイレと風呂が一緒、キッチンが狭くてリビングが5畳分だからか・・・あとは」

男「・・・なんだこれ?壁に穴?防音の意味ねえじゃん・・・」

男「まあいいか、金貯めて修理すれば問題ないだろ、あとは・・・ん、動物は問題なしと」チラ

柴犬「わん!」

男(俺、一人暮らしでしかも家を離れてる時間がすげえ多いんだよなあ、昔犬やら飼うのなら家で留守番ばかりは可哀想とかなんとかって言ってたなあ)

男「はぁ・・・」

柴犬「くぅーん」スリスリ

男「・・・」ナデナデ

男「・・・癒されるなあ」ナデナデ

柴犬「わふ!」フリフリ

男「・・・飼って、みるか?いやでもそうするとこいつがなぁ」ナデナデ

柴「わん!」ペロペロ

男「はは、くすぐったいって!」

男「・・・そうだな、とりあえず3日間は大丈夫なんだ、無責任かもしれないけど目の前に死にそうな犬がいるんだ、少しくらいなら・・・」

男「・・・かって、みるか」ナデナデ

柴犬「!わん!わん!」ピョン

男「よしよし、それじゃ行くか、よっこらせ」グッ

柴犬「わん!」

――――――――――――
―――――――――
―――――――
――――
――

男「ただいまーっと」ガチャ

柴犬「わん!」トテトテ

男「おーっと待て待て、脚拭いてからなあ」ゴソゴシ

柴犬「わふ」ブルッ

男「うおっ」ビチャ…ポタポタ

柴犬「くぅーん・・・」

男「ま、いいよ犬だから仕方ねえよな、どうせこのまま風呂入るつもりだったし」フキフキ

柴犬「わふ!」トテトテ

男「さて、あいつも風呂入れるか」

男「よしよし今から綺麗にしてやるからなぁ」ゴシゴシ

柴犬「わん!」ゴシゴシ

男(つか雌だったのかこいつ・・・)ゴシゴシ

柴犬「わふ」

男「ん、流すぞー」ジャー

柴犬「わん!」ブルルルッ

男「ん、よし綺麗になったな、俺もさっさと洗って上がるかー」ゴシゴシ

ガララ

男「は、流石に無理か」

男「ほら、食べていいぞー」

柴犬「わん!」ガツガツ

男「はは、そんな急がなくてもまだあるからなー」

男「はぁ・・・癒されるなぁ」

柴犬「わん!」フリフリ

男「おーよしよし、ちょっと待ってろよー」ガサガサ

男「ほい」コト

柴犬「わん!」ガツガツ

男「・・・さて、布団敷くか」スタスタ・・・バサッ

柴犬「わん!」トテトテ・・・スリスリ

>>12ミス

男「は、流石に無理か」

男「ほら、食べていいぞー」

柴犬「わん!」ガツガツ

男「はは、そんな急がなくてもまだあるからなー」

男「はぁ・・・癒されるなぁ」

柴犬「わん!」フリフリ

男「おーよしよし、ちょっと待ってろよー」ガサガサ

男「ほい」コト

柴犬「わん!」ガツガツ

男「・・・さて、布団敷くか」スタスタ・・・バサッ

柴犬「わん!」トテトテ・・・スリスリ

>>14ミス、ごめんなさい

男「ふぃー」フキフキ

柴犬「わん!」トテトテ

男「さっき帰る前に缶ドッグ買ったが・・・食えるよな?」ガサガサ

男「ほら」コト

柴犬「はっはっはっ」ペタ

男「お、お座りなんて出来んの?偉いなぁ」ワシワシ

柴犬「わふぅ」フリフリ

男「・・・お手」スッ

柴犬「わふ」ペタ

男「おかわり」スッ

柴犬「わん!」ペタ

男「・・・おまわり!」

柴犬「?」フリフリ

男「は、流石に無理か」

男「ほら、食べていいぞー」

柴犬「わん!」ガツガツ

男「はは、そんな急がなくてもまだあるからなー」

男「はぁ・・・癒されるなぁ」

柴犬「わん!」フリフリ

男「おーよしよし、ちょっと待ってろよー」ガサガサ

男「ほい」コト

柴犬「わん!」ガツガツ

男「・・・さて、布団敷くか」スタスタ・・・バサッ

柴犬「わん!」トテトテ・・・スリスリ

男「おーお腹は膨れたかー?」ナデナデ

柴犬「わん!」フリフリ

男「そうかそうか、そりゃよかった」ナデナデ

男「んじゃ寝るか、もう日付変わってるし、朝起きたら仕事しなきゃなあ・・・はぁ」ゴソゴソ

柴犬「わふ!」ペタ

男「・・・ほら、入るか?」ゴソ

柴犬「わん!」ゴソゴソ

男「あったけえなあ、最近少し寒くなってきたしなあ」ギュ

柴犬「わふ」ペロペロ

男「はは、くすぐったいって」ナデナデ

男「あ、そうだ、名前決めてやらないとなあ」ナデナデ

男「雌だからなあどんな名前にするかな」

男「・・・・・起きてからでいいか、今は・・・ふぁ、ね、むい」ナデナ・・・デ

男「zzzZZZ」スースー

柴犬「・・・」スリスリ

―――――――――――――
――――――――――
―――――――

さま・・・・ごしゅじん・・・・

男(んん・・・なんだ・・・)ノシ

男「体が・・・重い・・・」ボー

さま!ご主人様!

男「・・・んあ?」グッ

男「・・・・・・・・・・・・・?」ジー

「おはようございます!ご主人様!」ニパッ

男(・・・え?だれ?)

「?どうしたんですか?あ!もしかして寝ぼけてるんですか?それならいい方法がありますよ!!」フリフリ

男「あぁ、そうかこれは夢か・・・もう一眠りするか」ゴソゴソ

「あぁ!寝ないでください!起きてください」ユサユサ

男「・・・誰?」

「酷い!?」

男「いや、マジで誰だ?耳?尻尾?え?・・・?????」

「あ!なるほど!わかりました!・・・私は柴犬です!」フリフリ

男「」

男「え?柴犬?昨日拾った柴犬!?え、何でちょ、ええぇ」

柴犬「私もどうしてこの様な姿になったかは分かりませんがご主人様と会話出来るなら何でもいいです!!」フリフリ

男「あ、あぁ、そう・・・じゃなくて!」

男「え?マジで昨日拾った柴犬?」

柴犬「そうですよ!さっきからそう言ってます!!」プンプン

男「えっと・・・(え?何これ夢?何でこんなかわいい子が)」ジー

男「・・・って!は、裸!?」カァァ

柴犬「?」フリフリ

男「え、えと、と、ととと、取り敢えず服を―――」バタバタバタ

数分後

男「・・・それで」ジッ

柴犬「?」フリフリ

男「人間・・・か分からないけどどうしてそんな姿に?」

柴犬「私にもわかりません!・・・ただ」フリフリ

男「ただ?」

柴犬「昨日ご主人様に命を助けられて・・・その、恩返ししたいって思ってまして・・・朝起きたらこの姿に」フリフリ

男「・・・」

男「そうか、わかった」スッ

柴犬「?」

男「寝る前に決めてたんだが・・・お前に名前をつけようと思う!」ビシッ

柴犬「!名前ですか!!嬉しいです!!」フリフリ

男「ただ・・・」チラ

柴犬「?」フリフリ

男「折角こんな姿になったんだ、前の名前、聞いても大丈夫か?」

柴犬「・・・」フルフル

男「・・・そうか、ごめんな?」ナデナデ

柴犬「!わふぅ」フリフリ

男「!ご、ごめん!」サッ

柴犬「?どうして謝るんですか?」フリフリ

男「い、いや何でもない(見た目はこんなだけど中身は犬なのか?)」

男「ま、取り敢えず朝飯食うか」ガタ

柴犬「!ごはん!!」フリフリ

男「・・・昨日の缶詰・・・で大丈夫・・・なのか?」チラ

柴犬「ごっはん!ごっはん!」フリフリ

男「ま、一応出してみるか」ガサガサ

男「ごはんだぞー」コト

柴犬「!ごはん!」ペタン

男「」カァァ

柴犬「?」フリフリ

男「お、おお、お前何でそんな座り方///」

柴犬「?お座りですよ?昨日したじゃないですか」フリフリ

男「そ、そうだったな、すまん(そうか、こいつは犬だったな・・・ただ)」チラ

柴犬「?」

男(・・・俺の下着でもいいから履かせれば良かったな・・・下が丸見えで、やばい・・・)カァァ

柴犬「?」キョトン

男「と、ごめん、ごはんな」コト

柴犬「!わん!」フリフリ

男「・・・・・お手」スッ

柴犬「わふ!」ペタ

男「おかわり」スッ

柴犬「はい!」ペタ

男「よし、いいぞー」

柴犬「いただきます!」ガツカ・・・ツ

柴犬「・・・ぅえ」デロロロロ

男「!だ、大丈夫か?」サスサス

柴犬「うぅ、美味しくないです・・・昨日はすごく美味しかったのに・・・」グス

男(もしかして人間の姿になったから味覚も変わってんのか?)

男「ちょっと待っててな」スタスタ

男「ほれ」コト

柴犬「ほぁぁぁぁ」キラキラ

男「悪いな、こんな粗末なもんで・・・」

柴犬「そんなことないです!いただきます!!」ガツガツ

柴犬「美味しいです!!」ブンブン

男「そ、そうか、そりゃよかった・・・(すげえ勢いで尻尾ふってやがる)」

柴犬「ん~!」ブンブン

男「・・・ふふ」

男「癒されるなあ・・・」ホクホク

男「さて、と、飯も食い終わったし仕事するかあ、はあ」

柴犬「ご、ご主人様?」ジッ

男「んぁ?なに?」

柴犬「そ、その、なまえ・・・」

男「ああ、そういやそうだったな、てかもう決まってんだけどな!」

柴犬「!で、では!」フリフリ

男「おう!今日からお前の名前は『しおん』だ!」ニッ

しおん「!う、嬉しいです!!」ブンブン

男「おう、そりゃよかった、何か分からないって、まあ分からない事しかねえよな」タハハ

しおん「・・・そ、その」モジモジ

男「ん?なんだ?」

しおん「そ、そのおしっこを、ですね、したいのですが///」

男「」

取り敢えず書き溜め分投下、また明日に投下します、では

男「えっと・・・」ポリポリ

しおん「うぅ///」モジモジ

男「一応聞いとくんだけど、人間のやり方は」

しおん「わ、わかりません!」

男「だ、だよなぁ・・・」

しおん「犬の時のやり方で良いのでしたらここで」ペタン

男「まーてまてまてまて!分かった!人間のやり方教えるから!ここでしちゃいかん!色々まずいから!!」ギュッ

ドタドタドタ

男「いいか?人間はこういう場所でトイレをするんだ」

しおん「?どうやってですか?」

男「ふむ、まあ俺は男だから女の子のやり方はしらんが・・・多分こうやって座ってするんだと思う」

しおん「ふむふむ」フリフリ

男「分かったか?」

しおん「はい!」

男「それじゃあ俺は出るから終わったら」ガシ

男「ん?」チラ

しおん「そ、その」モジモジ

しおん「こ、ここに居て下さい!」

男「」

男「え?ごめん、もう一回言って?」

しおん「で、ですから、ここに居て下さい!!」ギュッ

男「えぇと・・・」

しおん「・・・・・・」ウルウル

男「・・・分かったよ、ここに居るからそんな泣きそうな顔するなって」ナデナデ

しおん「わふ」パァ

男(かわいい)ナデナデ

男「それじゃ俺は向こう向いてるから早く済ませてくれよ」クル

しおん「?どうして私のほうを見てくれないんですか?」

男「どうしてって・・・」

しおん「?」

男「・・・それが人間の世界じゃ当たり前だからだよ」

しおん「でも私は犬ですよ?」

男「今は人間でしょうが!」

しおん「あ、そうでした」

男「まったく・・・」

しおん「ごめんなさい・・・」シュン

男「・・・別に怒ってねえよ、これから色々覚えればいいんだから」ナデナデ

しおん「はい!」フリフリ

男(・・・なんかトイレの中でする話じゃなくね?冷静に考えたらやばいな)ナデナデ

男「ま、そういうわけだから向こう向いてるから終わったら声かけてくれ」クル

しおん「わかりました!」ハイ!

男「ん」

チョロチョロチョロ

男(・・・まて、やっぱりおかしい、何で俺が女の子の小便しているトイレに入ってんだ、おかしいだろ)

男(いやまあでもなぁ、あんな泣きそうな顔されたら断りにくいっていうか・・・すごい罪悪感があるっていうか)

男(・・・そういや昔聞いたことあるな、子犬はその可愛い姿を武器に相手の同情を誘うとかなんとか・・・)

男(・・・まあいいか、笑った顔可愛かったし、やめやめ)ブンブン

しおん「おわりました!」

男「おーそうか、それじゃここの出っ張っているところを押して」クルッ

しおん「?ここですか?」

男「・・・(俺、理性持つかなぁ・・・)」

しおん「?どうしたんですか?」フリフリ

男「・・・しおん、取り敢えず服を降ろそうか?見えてるから」

しおん「あ、はい」サッ

しおん「それで、ここを前に引っ張ればいいんですか?」

男「そうだ、まあここにあるスイッチを押してもいいが他の所は押しちゃだめだぞ?なんか嫌な予感がするから」

しおん「?よく分からないけどわかりました!」フリフリ

ジャーーーー  ガラ

男「はぁ、なんかすげえ疲れた」グタ

しおん「だ、大丈夫ですか?」

男「おー多分だいじょうぶだいじょうぶー」グデー

しおん「明らかに大丈夫じゃなさそうですね!な、なにか、なにかぁ!」バタバタ

男「・・・・・あ、そうだ」

しおん「あわわわわわ」バタバタ

男「ほら、落ち着けしおん、俺はもう大丈夫だ」ナデナデ

しおん「ほ、ほんとですか?」チラ

男「おう!」ナデナデ

男「と、それで今からお前の服を買いに行こうと思うんだが・・・」

しおん「い、行きます!!」ブンブン

男「お、おう、嬉しそうで何よりだ」

男(つってもこの服装じゃ流石に外は無理だからなあ・・・)ウーン

男「・・・っとそうだ、たしか」ガサガサ

男「ほい!」パサ

しおん「?これは?なんだかご主人様の匂いがします」クンクン

男「そりゃ俺のだからな・・・あと嗅ぐな!俺が恥ずかしいから!!」ペチッ

しおん「あぅ」サスサス

男「取り敢えずそれに着替えてくれ、俺ので悪いけど少しの間だけ辛抱してくれな」

しおん「しんぼうだなんて!そんな事ありません!むしろ私はこのままご主人様のを嗅いでおきたいです!」クンクン

男「いや、そういうわけにもな、だから恥ずかしいから嗅ぐなってば!!」ペシッ

しおん「あぅぅ」サスサス

男「まったく・・・」

しおん「ぅぅぅぅぅぅ」サスサス

男「・・・ふ」クス

しおん「?どうしたんですか?」

男「いやな、お前の呻いてる顔が面白くってな」クスクス

しおん「ぅぅぅうう、ひどいですよぉ」ポカポカ

男「はは、悪かったって」ポンポン

男「それじゃ、さっさと着替えて行くか」

しおん「わかりました!」パタパタ

男「うーんと、金は――あるな、来週給料日だし、大丈夫だろ」

男「おーい、終わったか―?」スタスタ

しおん「あ!ご主人様!ごめんなさい、これってどうやって着るんですか?」

男「・・・ま、犬だったんだし仕方ねえよな」

男「これはズボンって言ってな――――」

数分後

男「ま、こんなもんだろ、パーカーに半ズボン、これならそんなに怪しまれずに済むだろうが・・・」チラ

しおん「?」クビカシゲ

男(首傾げてるのかわいい・・・じゃなくて、容姿に似合わねえ服装だなあ、早くちゃんとしたのをきせてあげないとな)ウンウン

しおん「どうですか?似合ってますかご主人様?」クルリ

男「かわいい」

しおん「ふぇ?あ、ありがとうござます///」ブンブン

男(・・・・・声に出てた、めっちゃ恥ずかしい)カァァ

男「は、早くいくぞ!時間が限られてるからな!!」ギュッ

しおん「はい!」フリフリ

ヒソヒソヒソ

スタスタスタ

ヒソヒソヒソ

男(・・・すげえ見られてる)スタスタ

しおん「~♪」テクテク

しおん「ご主人様とおっ買い物~♪おっ買い物~♪」フリフリ

男(なにこれ可愛い・・・じゃなくて!絶対この耳と尻尾のせいで視線が痛いんだろうなぁ主に俺が)

男(本人は全く気にしていないようだけどさ)チラ

しおん「~♪・・・?どうしたんですか?ご主人様?」フリフリ

ヒソヒソ ゴシュジンサマ? ナニナニ? ヤダァー

男「・・・しおん、ちょっとこっち来て」グイ

しおん「?はーい」テクテク

男(・・・ここならいいだろ)チラ

しおん「どうしたんですかーご主人様ー?」フリフリ

男「う、こほん!えっとな、俺の呼び方なんだけどさ、外でご主人様はやめてほしいっていうか」ポリポリ

しおん「?どうしてですか?ご主人様はご主人様ですよ?」クビカシゲ

男「いや、だからな?ご主人様って言われるのは凄く嬉しいんだけど、外だと人の視線が痛いっていうかなんていうか」

しおん「ふむぅ・・・では何と呼べば良いんでしょうか?主様?ご主人?旦那様?」ンー

男「いや、名前で呼んでくれればいいよ、男君とか男さんとか」

しおん「わかりました、では男さん!早くいきましょう!」ニパッ

男(かわいいなあもう)

男「・・・っと、そうだ、すまんもう少し待ってくれ」ギュ

サワサワサワ

しおん「わふ、耳はくすぐったいですよ~」モジモジ

男「す、すまん、けど耳と尻尾どうにかして隠せないか?ご主人様呼びよりこっちのほうが目立ってるっていうか」サワサワ

しおん「うーん、そうですね・・・耳はこのふーど?で隠せます!」

男「まあそれも考えたけどしょっちゅう耳動いてるから今より奇怪な目で見られると思うんだけど・・・」

しおん「そうですか・・・」ンー

男「尻尾はどうだ?ズボンの中に隠せないか?」

しおん「やってみますね!・・・よい、しょっと、はい!完璧です!!」フンス!

男「よし、あと尻尾も出来るだけ動かさないでくれな?ズボンが破けそうだから」

しおん「りょうかいです!でも耳は良いんですか?」

男「まあ、この際耳だけならもういいかな、あんまり封じ込めすぎたら窮屈だろ?少しは解放感がないとな!」ナデナデ

しおん「わふぅ」ピクピク

男「よし、それじゃ買い物の続き行くか!」ギュ

しおん「はい!」テクテク

今日のは終わり、また明日書きます

せめておしっこ拭こうよ…ばっちいよ…でもしおん可愛いよ…

美少女化ものかよ…ガッカリ

男「デパートに着いた訳だが・・・」キョロキョロ

男「しおんが居ない!!」アタマカカエ

男(ったく、店に入った瞬間はぐれるとか子供か!あ、でも子犬だったなそういや)

男「とにかく早く探さねえとなぁ」ポリポリ

―――――――――――――

しおん「・・・ご主人様とはぐれました」

しおん「まったく!わたしはまだ子供なんですから手を握っててくれないとだめじゃないですか!」プンプン

しおん「・・・・・色んな匂いでどれがご主人様の匂いかわからないです」クンクン

しおん「・・・・・」グスン

「君、どうしたの?迷子?大丈夫?」

しおん「ふぇ?」クスン

しおん「グスッ・・・誰ですか?」パタパタ

「僕は友だよ、それで迷子、かな?一緒にご両親探してあげようか?」ニコッ

しおん「えと、その、ご主人様とはぐれてしまって・・・」シュン

友「そう、なら一緒に探してあげるね(今ご主人様って言った?聞き間違いか?)」

しおん「!ありがとうございます!!」ニパッ

友「気にしないでいいよ」ニコ

――――――――――――――

男「はぁ、マジどこに行ったんだよあいつ!迷子センターに行っても居ないみたいだし」ハァ

男「・・・・・入口からもう一回探してみるか」ダッ


友「へえ、しおんちゃんって言うんだ、可愛い名前だね」

しおん「はい!ご主人様が付けてくれたんです!」パタパタ

友「そうなんだね、とても似合ってると思うよ」

しおん「えへへ~」パタパタ

友(やっぱり聞き間違いじゃないみたいだな、でもご主人様って、そう呼ばせる親って一体・・・)

友「それで、一緒に探すのは良いんだけど、しおんちゃんのご主人様ってどんな人なの?」

しおん「えとえと、とても優しくて面倒見がよくて、かっこいいんですよ!あと優しいです!」パタパタ

友「そ、そうなんだ、良い人なんだね、それでその人の容姿を聞きたいんだけど」

しおん「ふぇ?ようし?ですか?」クビカシゲ

友「そう、容姿!たとえば髪の毛の色が黒いとかどんな服を着ているのかとか」

しおん「ふにゅぅ・・・そうですね、髪の毛は黒色でした」

友「ふむふむ」

しおん「あと、顔はふつう、ですかね?うーん・・・あ!確か唇の両端にホクロがありました!」

友「ふむふむ(・・・ん?唇の両端にホクロ?いや、まさか)」

しおん「身長はわたしより高いですけど少しってくらいです、友さんの肩位?」

友「ふむふむ」

しおん「あ!そうでした!名前を言えばすぐわかりますよね!」

友(そういえば名前を先に聞けば良かったか?それなら迷子センターに届けられるし)

友「そうだね、しおんちゃんのご主人さんの名前聞こうかな」

しおん「はい!『男』さんです!!」パタパタ

友「・・・・・ん?ごめん、もう一回言ってくれる?」

しおん「ですから『男』さんですよ!ちゃんと聞こえましたか?」パタパタ

友「・・・・・うそ、え?ホント?」

しおん「ホントですよー!」パタパタ

友「・・・あー、ちょっと待っててね」スタスタ

―――――――――

男「あー!くそ!マジでどこ行ったんだよ!もしかして誘拐か!?あいつすげえ可愛いから攫われるのも頷ける・・・って感心してる場合じゃねえ!!」ダッ

ブーブー

男「なに?電話?友からか?なんだよこんな時に」スッ

男「もしもし?友?なんの用だよ今忙しくてだな―――」

友『なんだとは随分な言い方するなぁ男、用が無くちゃ電話しちゃいかんのか』

男「何気持ち悪い事言ってんのお前・・・」オェ

友『冗談に決まってるだろ!だからそんな通話越しでも分かる位ひくなよ!!』

男「無茶言うなよ・・・で、実際何の用なんだよ、今マジで忙しくてだな―――」

『友さーんまだなんですかー?早くご主人様さがすのてつだってくださいよー!』

男「・・・・・・」

友『・・・ま、そういうこと、フードコートに居るから早く来いよー、じゃ』ブツッ

男「・・・・・・・ぇぇ」ガクッ

友「お、来たよーしおんちゃん」

しおん「!ご主人様ー!!」ダッ

ギュッ

男「おーよしよし、次はぐれたらお仕置きだからなー」ナデナデ

しおん「はい・・・」ギュ

男「ふぅ・・・いや、助かったありがとな友」

友「いや、気にすんなって、迷子になって泣いてたし放っとけなかっただけだから」

友「つかさ、聞きたいことが山ほどあるんだが」グイ

男「・・・まあ、分かるよ、取り敢えず座ろうか」

友「・・・で、実際しおんちゃんとはどういう関係?」

男「どういうって・・・飼い主?」

友「はぁ?飼い主?お前そんな趣味だったっけ?」

男「いやちげえよ!?あー説明しにくいなあ」ダルン

友「ま、関係の話は置いておく、しおんちゃんが言うご主人様ってお前の事だよな?」

男「まあ、そうだな」ポリポリ

友「・・・やっぱりそういう趣味が」ヒキッ

男「だからちげえ!!」ガタッ

~説明中~

友「ふーん、犬ねぇ」

男「そうだよ、犬だよ、昨日公園で拾ったんだよ、朝起きたら化けてたけど」チラ

しおん「ごしゅじんさまぁ~・・・」スリスリ

友「しね」

男「唐突すぎじゃね!?」

友「つかその娘何歳だ?見た限り13歳くらいに見えるが」

男「さあな、犬の時は見た限り子犬だったが少なくとも2歳は行ってたと思うが」

友「つまり人間でいうと25近くか・・・」

男「そんないくのか!?犬すげえ」

友「まあ人間の姿になってるなら半分くらいって考えれば今の見た目もだいたい納得はいくがな」ウンウン

男「何かテキトーだな」

友「そうか?」

男「まあ別にいいけどさ」チラ

しおん「ふにゅぅ」スリスリ

友「男・・・顔キモいぞ・・・」ヒキッ

男「なっ!?」

友「いやマジだって、普段のキモさの10倍はキモいぞ」

男「きもいきもい言うなよ!俺だって男なんだぞ!」

友「キモいとか男にしか言わねえよ」ケラケラ

男「て、てめえっ!?」ギリッ

しおん「ふにゅぅ・・・どうしたんですかぁ?ごしゅじんさまぁ」パタパタ

男「いや、なんでもねえよ」ナデナデ

しおん「ふぁ」パタパタ

友「しねよ」

男「やだよ」

友「それで?何で平日にこんなとこに女の子連れて来てたんだ?」

男「俺は会社休み、だからしおんの服買いに来たんだよ、つかそれは俺の台詞だろ」

友「んぁ?別にサボってねえよ、今日は大学休みなんだよ」ファ・・・

男「ふーん、で、どうなんよ?あれから彼女とか出来たのか?」

友「いんや全然、ていうか俺大学ではぼっち状態だな」

男「え?お前がか?冗談だろ?」

友「まあ色々あったんだよ色々、だいたい20年間彼女居ないお前に女がどうこう言われたくねえよ」

男「う、うるせぇ」プイ

友「はは、で?そっちは仕事順調か?」

男「いんや全然、相変わらず上司の仕事を押し付けられてるよ、大量にな」ゲッソリ

友「大変だなあ」

男「ホントだよ、この前なんか―――――」

友「―――っと、そろそろ時間だな、俺この後用事あるから帰るわ」ガタ

男「おう、んじゃ俺たちも行くか」ガタッ

しおん「もうお話はおわったんですか?」

男「まあな、退屈だったろ?」

しおん「そんなことないですよ!ご主人様に抱きつけたので幸せでした!」パタパタ

男「そ、そうかい」プイッ

友「はは、それじゃ行くわ」スタスタ

男「おう!気を付けてな!」

友「ん~」フリフリ

男「それじゃ俺たちも服買いに行くか?」ガタッ

しおん「はい!」パタパタ

しおん「~♪」テクテク

男「可愛いのがあってよかったな」スタスタ

しおん「もちろんそれもあるのですが・・・やっぱり、ご主人様に選んでもらって、買ってもらって、わたしはそれが一番嬉しかったですし、とても幸せでした!」ニパッ

男「なんかそう言われると照れるな」ポリポリ

しおん「でも・・・変、ですよね」パタパタ

男「?何がだ?」

しおん「だって、ご主人様に恩返ししたいからこの姿になったのに、これじゃ結局ご主人様に何でもやってもらってるみたいで・・・いいのかなって」

男「・・・気にすんなって、俺はお前が人間になってくれてすごい嬉しかったし、話し相手が出来て滅茶苦茶楽しいんだぞ?それだけで恩返しみたいなものだって」ナデナデ

しおん「ふにゅ・・・えへへ」パタパタ

男「だからそんな小さい事気にしないで俺と一緒に居ればそれでいいんだよ」ナデナデ

しおん「はい!わたしもご主人様と一緒がいいです!だから」

しおん「絶対に一人にしないでくださいね?」ギュッ

男「っとと、当たり前だろ?むしろお前こそ今日みたいに自分から一人になるなよなー」ナデナデ

しおん「うぅ、ならわたしが一人にならない用にご主人様が手を握ってたらいいんですよ!!」

男「まあそうかもなぁー」

しおん「むぅなんだかテキトーですぅー」プクゥー

男「そんな事ねえよ、ほら、早く帰るぞ」スッ

しおん「はい!」ギュッ

昨日拾った捨て犬がまさか人間になって、俺とこうして買い物して、喋って、もしこれが夢じゃなければどれだけ嬉しい事か
もうこれだけあればあのパワハラ上司の事なんて忘れられる、それ位今の俺は幸せだった・・・そして、もしこれが夢なら一体どれだけの心が折れるのだろうか、つかどんだけ精神的に
追い込まれてんだって話よ、うん・・・まあ癒しが欲しかったのは事実なんだけどさ!
そして、明日もこうしてこいつと喋って、歩いて、ご飯食べて、そういう事が待ってるってだけでもの凄く心躍るわけで、俺はしおんの為に生きていける気がする
そんな事を思いながら俺は布団に潜り寝ようとする

「あの、ご主人様・・・一緒に寝ても良いですか?」モジモジ

「良いに決まってるだろ?俺はお前のご主人様で俺にとってお前は癒しそのものなんだからさ」ナデナデ

「ふにゅ・・・えへへ、ありがとうございます!」ゴソゴソ

俺はしおんと同じ布団で一緒に寝て、そして明日もきっと今日と同じ日を送れる、そう思いながら俺はしおんを抱きしめ、明日から始まる充実した日々に思いを膨らましながら
眠りについた

そして朝、俺は恐らく昨日と全く同じ光景が目に飛び込んでくるのかと思いながら体を起こした、しかしそこには・・・

「し・・おん?お前、犬に戻って・・・」

「わふ?」

今日の分は終わりです、次は二日以内に
>>42そこはまあどこかしらで拭いたという脳内処理でどうにか・・・
>>43期待に答えられず申し訳ない、しかし自分は犬娘が好きなのでどうか・・・

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