まゆ「まゆと」 幸子「ボクと」 杏「私」 (31)

※短編色々とかそういうの
※コレジャナイ感
※まったり不定期更新

以上3点を踏まえてお読みください。

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『手作り』

—————

まゆ「プロデューサーさん、サンドイッチ作ったんですけど食べますか?」

P「お、いいのか? ちょっと小腹が空いてたから嬉しいな。いただくよ」サクッ

まゆ「……どうですかぁ?」

P「うん、こうサクサクしてるサンドイッチなんて久しぶりに食べたな。具も味付けしっかりしてあってかなり美味いぞ」

P「まゆは本当に料理上手なんだな、凄いよ」

まゆ「うふふ、そう言ってもらえると嬉しいです♪」

幸子「……」ジー

—————

幸子(手作り料理かぁ。ボクは得意じゃないけれど、まゆさんみたいに振舞いたいなぁ)

幸子(そして褒めてもらえれば……でも……うーん)

杏「ん、幸子じゃん。何か悩み?」

幸子「あ、杏さん……悩みって程じゃないんですけど、ちょっと困ってまして」

杏「言ってみてよ、聞くぐらいなら私でもできるし」

幸子「うちの事務所に、料理できる人が居るかなって思っただけです」

杏「できるよ」

幸子「えっ?」

杏「料理ならちょっとだけだけど、私できるよ」

幸子「できるんですか?」

杏「レシピと立ち台ないと無理だけどね。それに簡単な料理とお菓子ぐらいが限度かな」

幸子「杏さん、もし良かったら料理を教えて欲しいんですけど……ダメですか?」

杏「簡単な料理しかできないって言ったのに……まぁ、面倒だけど幸子がそこまで言うならいいよ」

幸子「ありがとうございます」

杏「そういえば、まゆも料理得意らしいから呼んだ方がいいかな」

幸子「ま、まゆさんは、その……」

杏(……あー、そういうことなんだ。いやー、プロデューサーも罪な人だねぇ)ニヤニヤ

杏「分かった分かった、2人でやろっか」

幸子「はい!」

杏(プロデューサーには後で高級な飴でも要求しとこう)


—————

杏「普通にできてるじゃん、料理」トントントン

幸子「確かに授業で習いましたけど、そうでしょうか? って、杏さんも上手じゃないですか」トントントン

杏「私はレシピ見ないと全然できないよ、覚えるの面倒だし。何も見ずにできたらそれが一番だって」

幸子「……それもそうですよね」

杏「てっきり分量とか切り方が分からないってぐらいのレベルかと思ってたけど……それぐらいならいいんじゃない?」

幸子「うーん、それでも不安ですが」

杏「大丈夫だって、しっかり作ればプロデューサーも喜んでくれるよ」

幸子「ど、どうしてそこでプロデューサーが出てくるんですかっ!?」

杏「えー? そういうことじゃないの?」

幸子「違います! どうしてボクがプロデューサーに料理を作らないといけないんですか! 大体作る理由なんて無いですし——」

杏(顔真っ赤にして長々と言い訳するなんて分かりやすいなぁ)ニヤニヤ

杏「まぁ、これなら絶対大丈夫だから。心配しなくてもいいって」

幸子「……ありがとうございます」

—————

幸子「プロデューサーさん、これあげますよ!」

P「サンドイッチか、幸子が作ったのか?」

幸子「そうですよ! ボクはカワイイですから、料理もできちゃいます」

P「へぇ、意外だな。どれどれ……」パクッ

P「ん、パンの方もちょっと味気があるな、これはこれで……具もシンプルな味でいいな。うん、すっごい美味い!」

幸子「あ、当たり前ですよ。カワイイボクが作ったんですからね!」

P(形がちょっと不揃いなのは頑張ったからなんだな……いい子だなぁ)

P「ああ、幸子はかわいいな」ナデナデ

幸子「な、なんで撫でるんですか! もう……」

まゆ(うふふ、幸子ちゃんも頑張りますねぇ。まゆは絶対に負けませんよ……)ゴゴゴゴ

杏(は、覇気が見えそうだ……)

〜終〜

—————


『インザスカイ』

幸子「ボ、ボクはやりませんからね!?」

P「好評だったからまたやりたいって向こうが言ったんだけど……」

幸子「いくらボクがカワイイからってアレはもう無理ですよ」

P「……だよな、成功したからいいけど俺もずっと心配だったし、断りの連絡入れとくよ」

まゆ「どうしたんですかぁ?」

P「ああ、実はうちの事務所のアイドルでライブしたいっていう依頼が、この前やった幸子にまた来たんだけど」

幸子「ボクは絶対にやりませんからね!」

P「こういうことだし、色々と問題もあるから断ろうと思ってな」

まゆ「そのライブ、まゆが代わりにやるっていうのはできますか? 同じ事務所だから大丈夫だと思うんですけど」

P「えっ」

幸子「えっ」

まゆ「断るのも困るんですよね?」

P「確かにそうだけど……」

まゆ「なら、まゆが代わりにやってあげますよぉ」

P「……い、いいのか?」

まゆ「プロデューサーさんのためなら、まゆは頑張れますから」

P「分かった、まゆが代わりにやるってことで話をつけよう。ごめんな、まゆ」

まゆ(……?)

まゆ「幸子ちゃん、どういうライブの依頼だったんですかぁ?」

幸子「……この前のボクのライブ、忘れたんですか? 忘れられないぐらいの印象は与えたはずですけど」

まゆ「この前の幸子ちゃんのライブ……?」

幸子「そのライブでボク、空から来ましたよね? アレですよ、アレと同じことするんです」

まゆ「」

幸子(これを一言も言わなかったプロデューサーさんってある意味天然な策士ですね)

幸子(黙ってたボクもボクですけど。……まゆさん、頑張ってくださいね)

—————


ゴォォォォォォ……

まゆ「ほ、本当にここから飛び降りるんですかぁ……?」ガタガタ

P「一応練習だから俺も行くよ」

杏「……で、どうして杏までここにいるの? しかも勝手に準備万端にされたんだけど」

P「相手先がまゆがやるなら是非杏も一緒にって言ってきてな」

杏「なんで」

P「まゆは大天使役で、杏がそのお供の天使役ってことで」

杏「そんなむちゃくちゃな!? 私は同意してないよっ!?」

P「今までサボった分のツケと思っておけ」

杏「そ、そんな……そういえば、コレ年齢16歳以上からなはずなんだけど、幸子よくできたね」

まゆ「まゆはギリギリ大丈夫なんですね……」

P「それはまぁ……うん……なんだ……」

まゆ「……」

杏「……」

P「さて、そろそろ行くぞ」

杏「教えてよ!? ってか、マジで降りるの? 正気?」

P「はっはっは、なぁに、俺は幸子の時で既に経験済みだ。スカイダイビングはそういうものだろ?」

杏(め、目に光がない)

P「安全だってきちんと確認してるらしいから平気平気、大丈夫だって」ガシッ

まゆ「あ、杏ちゃんが」

杏「ねぇプロデューサー、どうして杏を掴んで……ま、まさか」

P「お前は絶対に自分から行かないはずだから、このまま行く」

杏「ちょ、ちょっとまってよ! 片腕で持つな! 私は荷物じゃない!」

P「……行くぞ、まゆ」スッ

まゆ「は、はい……」ギュッ

まゆ(手を繋げたのはいいんですけど、状況が状況だけに——)

杏「は、離せ! 離してよプロデューサー!」

P「そらっ!」

トンッ

P「うおあぁぁぁぁぁぁ——!?」

杏「ほ、本当にそのまま飛び降りるとは思ってなかったぁぁぁぁぁ——!?」

まゆ「きゃあぁぁぁぁぁ——!?」

—————


幸子「……」

まゆ「……」

杏「……」

P「俺も言いたいことは分かる。でも、前回のまゆと杏のライブもかなりの反響呼んで大成功だったらしくて」

P「最後に1回だけまた同じようなライブをしたいって向こうから……」

まゆ「……もうやりませんよぉ」

杏「事務所やめるよ?」

P「そうだよな、流石に今回は俺も断ろうと思う。これを引き受けないのは痛いけどやっぱり理不尽さが——」

幸子「……」

幸子「仕方ないですね、ボクがやりますよ」

P「幸子っ!?」

まゆ「さ、幸子ちゃん」

杏「正気かっ!?」

幸子「断るのもプロデューサーさんや向こうの皆さんも困りますし……」

幸子「最後って言うのなら、カワイイボクが出てあげるのがいいでしょう。2人がやらないならボクがやりますよ!」

P「幸子……」ウルッ

P「幸子は本当にいい子だなぁ……!」ナデナデ

幸子「……な、なんで撫でるんですか、もう……」テレテレ

まゆ(今回は完敗ですねぇ、幸子ちゃんに度胸には敵いません。……まゆはもうアレは嫌ですよぉ)

杏(やるのは別にいいと思うけど、年齢制限本当に大丈夫なのかなぁ)

P「あっ、忘れてた。やるんだったら、杏はレッスンとか仕事とかサボった分のツケまだ残ってるから、次も行ってくれるよな?」

杏「!?」

〜終〜

—————

今回はここまで
ほのぼのと続けていくのでよかったら今後ごゆっくり……


『指輪』

P「むにゃむにゃ……」

杏「話があるからって電話が入ったから、わざわざ来たのにプロデューサーが寝てるよ。ダメじゃん」

P「……くかー」

杏「あーあー、だらしないなぁ」

杏「よし、こっそり飴でも貰って……ん?」

P「……すかー」キランッ

杏「」

杏(ひ、ひ、左手の薬指に指輪っ!?)

杏(い、いつから!? いや、杏達が気づいてないだけだったのか!?)

杏(まずい、これ絶対にあの2人には見せられない……!)

杏「って、なんだ、予定見たらあの2人はオフだから事務所には来ないか」

杏(後でゆっくり訳聞けばいいだけだし、一先ず安心——)

まゆ「おはようございまぁす。うふ、プロデューサーさん、遊びにきちゃいました♪」

杏(じゃなかった)

まゆ「あら、杏ちゃんも来てたんですか?」

杏「わ、私はプロデューサーに呼ばれて来たんだけど、こ、この通りだよ」

まゆ「あれ、この指輪は……?」

杏「ひっ」

P「ん、ふわぁ……やべ、寝てた」

杏「お、おはようプロデューサー」

まゆ「……」

P「ん、まゆも居るのか。今日はオフだったはずじゃ——」

まゆ「……」ウルウル

P「ま、まゆ!? どうした!? どこか痛いのか!?」

杏「……プロデューサー、その左薬指の指輪、何?」

P「こ、これか? これがあるとナンパするような女性に絡まれなくなるっていうのを友達から聞いたから……」

まゆ「!」

杏「……なんだ、結婚してるわけじゃないんだ」

P「あっはっは、それはまだないない。じゃなくてまゆ、大丈夫か!?」

まゆ「はい、大丈夫ですよぉ♪」

P「あれ? さっき涙目……い、いや、大丈夫ならいいんだが……」

杏(まったく、肝が冷える……)

—————

幸子「……」ジー

幸子(左手、薬指、指輪。そういう、ことですもんね……プロデューサーさんはもう……)

幸子「……ボ、ボクはどうしたら……」ウルウル

P「ど、どうした、幸子!?」

杏(指輪見て涙目になってるのに気づく訳ないよね)

〜終〜


『背中』

P「……ふぅ、もう仕事は無いか。昼で終わるっていうのはなんか変な感じがするな」

幸子「でしたらプロデューサーさん、ボクを連れて食事とかもいいんですよ?」

P「そうだな、お腹も空いてきたし行くか?」

幸子「ふふん、ボクに相応しいお店じゃないとダメですからね」

P「……じゃあ無理だな。ちょっと休めのお店で済まそうとしてたから、幸子は連れて行けないか」

幸子「……だ、大丈夫ですよ。ボクはカワイイですから相応しくなくても許します!」

P「冗談だよ。じゃあ、幸子と一緒に——」

まゆ「まゆも連れてってくれるんですよねぇ?」スッ

P「まゆ、いつの間に……」

まゆ「うふふ、まゆはプロデューサーさんのお傍に居ますから」

P「……どういう意味なのかは詳しく聞かないでおくが、これで3人か」

まゆ(うふふ、幸子ちゃん、抜け駆けはいけませんよぉ)

幸子(まゆさんが居るなんて気づかなかった……残念です)

P「俺としては近場にできたファミレスとか行きたいんだけど、そこでいいか? 当然俺が奢るからさ」

まゆ「まゆはどこでもいいですよ」

幸子「ボクもそこで大丈夫です」

P「それじゃあ、車出すから——」

ガシッ

P「……杏、寝てたんじゃないのか」

杏「ふふっ、今の聞いたよ。奢ってくれるなら杏も連れてってもらおうかな?」

P「どうせおぶれとか言う癖に」

杏「流石プロデューサー分かってるぅー。さ、早く」

P「はいはい……よっと」

杏「おぉ、楽チン楽チン」

杏(やっぱりプロデューサーの背中は落ち着くなぁ)

P「1回おぶったから次の仕事は全力でやってもらうぞ」

杏「前回で一生分頑張ったから全力じゃなくてもいいよね」

P「やればできるのにどうしてそうなんだろうなぁ……」

杏「本気なんて出さないのが一番だよ」

P「やれよ」

杏「だが断る」ペシペシ

P「頭を叩くな!」

幸子(……いいなぁ、杏さん)ジー

まゆ(……杏ちゃん、いいなぁ)ジー


P「……眠いな……」

P「いや、いかん、寝たら仕事が……」

P「今日の夕方までなんだ、寝たらいかんぞ俺……」

P「……」ウツラウツラ

—————

P「……くかー」

まゆ「あれ、プロデューサーさん……座ったまま寝ちゃってますね」

まゆ(背中、おっきいですねぇ)

まゆ「杏ちゃんみたいにこうやって……」ギュッ

まゆ(うふふ、とっても暖かいです)

P「ハッ、ヤバい寝てたっ!?」ガタッ

まゆ「きゃあっ!?」

P「うおっ!?」

まゆ「あ、プロデューサーさん……おはようございます」

P「お、おう。悲鳴なんかあげて何かあったか?」

まゆ「……何でもないですよぉ」

まゆ(もうちょっとだけ、ああしてたかったです……)

P「そうだ、まゆが起こしてくれたんだよな?」

まゆ「えっ」

P「実は大事な仕事の途中なのに寝ちゃってて……まゆが触ってくれたから起きれたんだと思うんだけど、そうだろ?」

まゆ「あ、はい、そうですよ」

P「正直、マジで助かった。お詫びと言っちゃなんだけど、好きなもの買ってあげるよ」

まゆ「……うふふ、分かりましたぁ。楽しみにしてますね♪」

—————

幸子「プロデューサーさん、ボク怪我してしまったので……おんぶしてもらえませんか?」

P「な、なんだって!? 救急箱はどこだ!?」ダッ

幸子「あ、そ、そうじゃなくて——」

幸子「行っちゃいましたね。……酷いです」

幸子(杏さんみたいにおんぶしてもらおうと思いましたが、やっぱり簡単には行きませんね……)

—————

P「怪我の場所は?」

幸子「ここです」

幸子(本当は怪我なんてしてないんですけど)

P「外傷じゃあないか、内側から痛むって感じか?」

幸子「そ、そうなんですよ」

P「湿布辺りでいいかな。じっとしてろよ」

幸子(湿布って痛みがなくても貼っていいんでしょうか)

P「これでよし。今日はもう帰るか?」

幸子「い、いえ、そこまでは……」

P「それなら仮眠室で休んでるのがいいかな。……ちょっと動くぞ」

幸子「え、何——」

P「よっ!」

幸子「わっ!?」

幸子(お、お姫様抱っこ!?)

幸子「な、何してるんですかプロデューサーさん!?」

P「何って幸子を仮眠室に連れていくために……」

幸子「おんぶとかでいいじゃないですか!」

P「おんぶは足がどこかに触れることがあるからなぁ、怪我してるならこっちの方がって思ったけど」

幸子「分かりました……怪我してるんですから、早く連れてってくださいよ!」

P「分かってるって」

幸子(まぁ……これもこれで、とてもいいですね)

〜終〜

今回はここまで
コレジャナイ感凄いですが、楽しんでいただければ嬉しゅうございます


『年長』

薫「あんずさん! かおるね、この前運動会のかけっこで1位だったの! みんなよりはやかったんだよー!」

杏「おー、1位って凄いじゃないか。私はいつも4位以下だったなぁ」

薫「そうだったんだー」

杏「面倒だけど徒競走が一番楽だし、いつも出てたかなー」

杏「まぁ私の話は置いといて、その調子で行けば薫ならまた1位取れるんじゃない?」

薫「うん! こんどの運動会もかけっこで1位とるの!」

杏「そうかそうか。いやー、元気なのはいい事だね」

薫「あっ、あんずさん! かおる、今からお外行くんだけど、あんずさんも一緒に行こ!」

杏「えっ、私はお昼寝の方が……」

薫「お昼寝よりもお外に行って遊んだ方がいいよー!」グイッ

杏「ちょ、薫ちゃん力強い——」


まゆ「編み物はこうやってやるんですよぉ」

千枝「こ、こうやって……わわっ、抜けちゃった。中々難しいです……」

まゆ「千枝ちゃん、焦らずゆっくり。編み物は急がずゆっくりやるのがコツなんですよぉ」

まゆ「裁縫もそうでしょう? 失敗しても慌てないでくださいね」

千枝「は、はい!」

まゆ「うふふ……いきなり編み物の練習をしたいだなんて、プロデューサーさんにプレゼントでもするんですか?」

千枝「あ、はい。渡すのは流石に冬にしようと思うんですけど……」

まゆ「千枝ちゃんはいい子ですねぇ」

千枝「いえいえ、まゆさんに比べたら千枝もまだまだ——」


仁奈「幸子おねーさん、宿題のここが分からないでごぜーます」

幸子「ここですか? この問題はですね、まずこれの問題文を読んで……」

仁奈「ふんふん」

幸子「……このところを、こうやって解くんですよ。今ので分からないところってありますか?」

仁奈「えーっと……なんでここはこうなりやがるんですか?」

幸子「それはこの数字がこうなるから……こうなるわけです」サラサラ

仁奈「おおー! 仁奈の学校の先生より分かりやすいでごぜーますね!」

幸子「そ、そうですか?」

仁奈「字もきれーですし、幸子おねーさんが先生の方が——」



P「それにしてもあの3人、年下の面倒見いいですね」

ちひろ「1名引っ張りまわされてる最年長が居ますが」

<はやくー!

<わ、私はお昼寝がいいー!

P「3人の中で最年長なはずなのに……」

ちひろ「信じられませんけど、そうなんですよねぇ……」

〜終〜


『ハンバーガー』

P「んー、やっぱりあっちの方がよかったかなぁ……」モシャモシャ

杏「あ、プロデューサーがハンバーガー食べてる」

幸子「ハンバーガー?」

P「おう、ハンバーガーって幸子にはあまり馴染み無かったっけか?」

幸子「見たことはありますよありますよ、ジャンクフードですよね?」

P「……あまりいい意味がある言い方ではないけれどな、それ」

杏「最近全然食べてないなぁ」

P「俺も久しぶりに食べたくなって2個買ってきたけど、1個食べてもういいやって思った」

幸子「ハンバーガーですか……」

P「もう1個買ってあるけど、食うか?」

幸子「いいんですか?」

P「値段的には安いから俺の懐の痛手はほぼ無い」

杏「無理して食べる必要も無いよ、食べなかったら杏が食べるし」

幸子「現物は初めて見ますね……なるほど、包装されてるんですか……中身はなんか安っぽそうですね」ガサガサ

P「実際安い食い物だ」

幸子「いただきまーす」パクッ

幸子「……」

P「美味しいか美味しくないかと言われたら美味しくないだろ」

幸子「……そうですね、ボクの口には合いません」

杏「じゃあ、私が貰うよ」

幸子「お願いします」

杏「じゃあ、いっただきまーす」パクパク

杏「うん、このシンプルすぎる味、久しぶりだ」モッサモッサ

P「……うん、あっち方が良かったかな」

幸子「あっちの方、ですか?」

P「ああ、同じくハンバーガーを売ってるお店で、値段は張るけど美味しいところがあってな」

幸子「へぇ」

P「やっぱり美味いハンバーガーが食べたいな……今度買う時はそっちにしよう」

まゆ「……」ジー

—————


P「さて、そろそろお昼にするか」

まゆ「プロデューサーさん、まゆから手作りのお弁当ですよぉ」

P「て、手作りだと……!? あ、ありがとう、まゆ!」

まゆ「プロデューサーさんのためなら当然ですよぉ」

P「コンビニのパンで済ませようと思ったから凄く嬉しいなぁ……ん、弁当箱じゃなくてバスケットみたいだな」パカッ

P「……これはハンバーガーか?」

まゆ「はい、確かこの前美味しいハンバーガーが食べたいって言ってましたよね?」

P「確かにそうは言ってたが、聞いてたのか……でも嬉しいな」

P「いただきまーす!」パクッ

P「……美味い! 流石まゆだな!」

まゆ「プロデューサーさんに合う味で良かったです♪」

幸子「……」ジー

幸子(ハンバーガー……ちょ、ちょっと食べてみたい……)

杏「いいなぁ、杏も食べたいかも」

まゆ「……杏ちゃんも食べますか?」

杏「えっ、いいの?」

まゆ「プロデューサーさんがいいって言うならですけど」

P「数も多いし、まゆがいいって言うなら俺は別にいいよ。にしても、本当に美味しいな」

まゆ「うふふ、ありがとうございます」

杏「許しが出たぞー、いただきまーす」パクッ

杏「おおっ! これは、本当に美味しいね」

幸子「……ま、まゆさん。ボクも食べていいですか?」

まゆ「いいですよぉ」

まゆ(こうなると思って多めに作っておいて良かったですねぇ……)

幸子「ありがとうございます。で、では、いただきます」パクッ

幸子「……」

幸子「お、美味しい……!」

—————

幸子「プロデューサーさん、美味しいハンバーガーのお店ってどこですか?」

P「今度連れていくから、その時に教えるよ」

幸子「約束ですよ!」

P(まゆのせいですっかり気に入ったみたいだな……)

P(それにしても、幸子にハンバーガー。うん、あまり似合わないな)

P(どっちかっていうとハンバーガーってガッツリ系だから少し残す幸子が目に見えて……)ニヤニヤ

幸子「……どうしたんですか、ニヤニヤして」

P「なんでもない」

〜終〜


『夢』

P「まゆ」

まゆ「はい、何ですか?」

P「実はな、俺……彼女ができたんだ」

まゆ「……えっ?」

P「丁度そこに居るよ」

女性「この子、貴方が担当している子? かわいいわねー、名前はなんて言うの?」

まゆ「」

〜〜〜〜〜

まゆ「プ、プロデューサーさ——!?」ガバッ

まゆ「……夢?」

まゆ「……ゆ、夢で良かった」

—————

P「幸子ー」

幸子「どうしたんですか?」

P「いや、幸子に言うことがあってな」

幸子「言うこと、ですか……お仕事の話ですか?」

P「お仕事とかそういうのじゃなくて……」

P「俺、彼女ができて結婚することになるんだ」

幸子「」

〜〜〜〜〜

幸子「だ、誰と——!?」ガバッ

幸子「ゆ、夢ですか、ビックリしました……」

幸子「……夢ですよね、予知夢とかじゃないですよね……?」

—————

P「杏」

杏「……ん、プロデューサー。杏に何か用?」

P「ああ、単刀直入に言うぞ」

杏「その方が手っ取り早いからそうして」

P「杏、好きだ! 結婚してくれ!」

杏「」

〜〜〜〜〜

杏「んなーっ!?」ガバッ

杏「……」

杏「なんだ、夢か……」

—————


P「……」

まゆ「……」ジー

幸子「……」ジー

杏「……」ジー

P「……皆、ずっとこっちを見てどうしたんだ」

まゆ「プロデューサーさん、まゆに隠し事なんてしてませんよねぇ?」

幸子「隠し事、してないですよね!」

杏「してたら承知しないよ」

P「隠し事……?」

P「ま、まさか……なんで、バレたんだ……?」ビクビク

3人『!?』

P「あ……い、いやー、なんのことかなぁ……」

幸子「目を逸らさないでください」

まゆ「うふふ、プロデューサーさん。隠し事はいけませんよぉ……?」

杏「そうだそうだ、言うべきだ」

P「……わ、悪かった! 頼むからちひろさんにだけは、この前事務所のお金で勝手に昼飯買ったのは言わないでくれ!」

幸子「……は?」

まゆ「……えっ?」

杏「……ん?」

P「い、いや、この前財布を家に忘れちゃって会社の小銭入れからちょっとばかし貰って、まだ返してないから……」

P「頼む、言わないでくれ! 絶対返すから!」

幸子「……ボクは言いませんけど」

まゆ「たぶん、手遅れですよねぇ」

杏「ご愁傷様」

P「え?」

ちひろ「……プロデューサーさん、事務所のお金使うときは少量でもちゃんと報告してくださいって言いましたよね?」ゴゴゴゴ

P「」

まゆ(……大丈夫そうですねぇ)

幸子(よくよく考えれば、プロデューサーさんが隠し事できるほど器用でもないですし、杞憂でしたね)

杏(まぁ、そんなまさかな展開無いよね。……あってもよかったけど)

ちひろ「プロデューサーさん!!」

P「ご、ごめんなさーい!」

〜終〜

今回はここまで
仕事忙しくて辛いですが、のんびりと

深く考えずお気軽にお読みください

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