妹「ねー、早くいこ!お店閉まっちゃうよっ」 (16)

姉「ふふっ、はいはい。ちゃんと前見て歩かないと危ないわよ?」

妹「だってお姉ちゃん遅いんだもんっ」ぐいぐい

姉「そんなに急がなくても、お店は逃げたりしないから」

妹「逃げないけど閉ーまーるーのーっ!」ぐいぃっ

すぽっ

妹「きゃあっ」どたっ

姉「あらあら、大丈夫?怪我してない?」

妹「いったあ……」

少年「…大丈夫ですか?」すっ

妹「…あ、うん。ありがと」

姉「あら、お向かいの悠人くんじゃない」

少年「こ…こんばんは」ぺこ

姉「こんな時間にどうしたの?お母さんは?」しゃがみ

少年「あの……こ、これ」すっ

妹「あーっお醤油!」

少年「借りたまま忘れててごめんなさいって…母が」

姉「そうだったの。わざわざありがとう」なでなで

少年「~っ」かあぁっ


少年「あの、おでかけしてるときにごめんない…」

姉「いいのよ。だって――」

妹「ミッションコンプリート!」醤油掲げ

姉「わたしたち、お醤油を買いに行くところだったの」

少年「あ…」

妹「冷奴、冷奴ひゃっほーい♪」ぴょんぴょん

姉「ほら、そんなにはしゃいでるとまた転んじゃうわよ?」くすり

少年「…それじゃあ、ぼくはこれで」

姉「あ、待って」

少年「?」


……
………


妹「おいしーーっ」

少年「ん…」ぱくっ

姉「どうかしら、お口に合うといいのだけど」

少年「おいしいです……とても」

妹「やっぱりお姉ちゃんが作る杏仁豆腐は最高だよー♪」

姉「よかった」にこっ

すたすた

少年「……」ぽーっ

妹「ねえねえ、しょーねん?」ずいっ

少年「っ…」

おーぷんキッズにこれわかるヤツいるのか

妹「キミかわいいねー。いくつ~?」

少年「…10歳です」

妹「そっかあ、正直モテるでしょ?かわいい顔してるもん」

少年「…あんまり、そういうの…わかんないです」

妹「クラスに好きな子はいる?」

少年「いません…」

妹「ほんとかよーこのこのー♪いるんじゃないのー?」ぐいぐい

>>12
ありがとう
需要ないのはわかってる。でも自己満だから気が済むまで書いてく

少年「いないです……」ちらっ

姉「ちいちゃん、悠人くんが困るようなこと訊かないの。ね?」なで

少年「…っ」どき

妹「だって気になるじゃーん。将来有望なイケメンくんに今から千由がツバつけとこうかなーって」

姉「おかしなこと言わないの。ごめんなさいね、この子こういう子なの」

少年「い、いえ…だいじょうぶです」

妹「……」じーっ

姉「杏仁豆腐まだあるけど、どうかしら?おかわりする?」

少年「だいじょうぶです…ありがとうございます。ごちそうさまでした」

姉「ふふっ、お粗末さま」

妹「へえ、なるほどねえ」にまにま

姉「ニヤニヤしてどうしたの?」

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