【艦これ】村雨「村雨、夕立になるっぽい!」 (225)


- 執務室 -

提督「………」カキカキ

村雨「………」カキカキ


シーン…


提督「………」カキカキ

提督「……ふぅ」

タッタッタッタッ!

扉バーンッ!

夕立「提督さ~ん!村雨~!遊びに来たっぽ~い!」ドン!

--

※過去作

【艦これ】村雨「村雨の素敵な一日、見せたげる♪」
【艦これ】村雨「村雨の素敵な一日、見せたげる♪」 - SSまとめ速報
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【艦これ】村雨「提督ー!ドッジボールしましょー!」 - SSまとめ速報
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【艦これ】2本のマフラー - SSまとめ速報
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【艦これ】提督「俺は山風に嫌われているかもしれない…」 - SSまとめ速報
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今回のお話と設定は同じですが、読んでいなくても特に支障はありません。もしよかったらどうぞ!


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1497859905


提督「おう夕立か、おはよう。今日も元気いっぱいだな」

夕立「ぽーい!」

村雨「うふふ……。でも今は執務中だからあまりうるさくしないでね?」

夕立「は~い」

提督「いや、ちょうど一息つこうかと思ってたとこだし」

提督「少しくらいなら一緒に遊べるぞ」

夕立「ホント!?じゃあじゃあじゃあ!3人でTVゲームして遊ぼっ!!」

提督「おっ、いいね~!久しぶりにやるか~!」

村雨「だ~めっ!」ドン!

村雨「この前それで長門さんに怒られたの、もう忘れちゃった~?」


提督「あっ…」

夕立「そうなの?提督さん」

提督「うむ……。しかも結構ガッツリと…」ガクブル

提督「息抜きにちょっとだけって始めても、気づいたら夢中になってどんどん時間が奪われるからな…恐ろしい……」

夕立「夕立も演習に遅れそうになった事あるっぽい!」

村雨(クスクス)

村雨「じゃあ村雨もちょっと休もうかなー。お茶だしますね」ガタッ

提督「あぁ、悪いな」

村雨「夕立は何飲む?お茶でいい?」

夕立「オレンジジュースー!」

村雨「はいはい♪」クスッ






提督(ズズッ)

提督「ふぅ~」

夕立(ゴクゴク…)

夕立「ぷはぁー!うまい!もう一杯っぽい!」バッ!

村雨「はやっ!飲みたいなら自分でやりなさいよ~」

夕立「ぽいっ!」スタタタ!

提督「フフッ…」ズズッ

村雨「はぁ~…休まりますねぇ」ズズッ

提督「ああ……。外はいい天気だし」チラッ

夕立(トコトコ)

提督「そういえば夕立、午後からは海上訓練か」

夕立「うん!」

提督「今日は絶好の訓練びよりだな。頑張れよ~」

夕立「もっちろん!提督さんのためなら夕立、もっと強くなれるっぽい!」

提督「おっ、嬉しい事言ってくれるじゃないか!」

夕立「えへへ…」ニコニコ

村雨「村雨だって!提督のために秘書艦のお仕事、毎日頑張ってるんだからっ!」

提督「ふふっ、わかってるわかってる。感謝してるよ、村雨」ニコッ

村雨「うんうん♪」ニコニコ


キャハハ… ウフフ…

夕立「ねえねえ二人とも!夕立、TVゲームの代わりになる面白そうな遊び、浮かんだっぽーい!」

提督「えっ?」

村雨「なになに?」

夕立「しりとりしながらおしゃべりする、言葉遊びっぽい!」

提督「……」

提督「いきなり何だ~?それ本当に面白いのか夕立~?」

村雨「……」

村雨「ちょっと!それで遊ぶなんてまだ言ってないわよ~?」

夕立(も、もう始まってるっぽい!?)

夕立「よ…よ……」

夕立「ヨーソロー……っぽい?」


提督&村雨「………」

提督「プフッ!」

提督&村雨「あっはっはっはっはっは!」(爆笑)

提督「何だよそれ~」ハハハ

村雨「会話になってないじゃない」クスクス

夕立「ぶぅ~!もう1回!もう1回やるっぽい!」

提督「いいのか~?でもその調子じゃ先が思いやられるな~」

村雨「なになに?まだやるの?い・い・け・ど!」

夕立「ど…どう?提督さん、最近なんか悩みとかあるっぽい?」

提督「……」

提督「痛むんだよなぁ最近、肩が。村雨、よかったら揉んでくれよ~」

提督「……ってちょっとタンマ」

村雨「?」


提督「夕立の後だと高確率で同じ文字がくるから、面白さが半減するんだけど……」

夕立「ぽい?」

提督「それー!その口癖のおかげで、俺には『い』しか来ないんだよお!」

村雨「うふふ…」クス

夕立「じゃあみんな夕立みたいにすればいいっぽ~い!」ニヤリ

提督「なぜそうなる…悪化するだけじゃん……」

村雨「ねえねえ、今度は村雨と夕立の口調を入れ替えておしゃべりしてみない?」ニコッ

夕立「うん!面白そう!やってみるっぽい!」

提督「あのぅ…俺は……?」

村雨「えっ?提督はそのままでいいんじゃない?」

提督「それじゃあつまんな~い」

夕立「提督さんはどっちでもいいっぽい!」

提督「うむ!それでいこう!」

村雨「えぇ~…」


提督「話の流れはさっきの続きでいいな!?」

夕立「ぽい!」

提督「よ~い………スタート!!!」


シーン……


村雨「じゃあ提督さん!村雨が肩揉んであげるっぽい!」ニコッ

提督(あっ可愛い…)

提督「あらあら、悪いわね村雨」ウフフ

村雨「うっ…」トコトコ

提督(ズズッ)

夕立「!」

夕立「提督!お茶をおかわりするっぽ……んっ…」

夕立「おかわりしますぅ?」

提督「うん!欲しいっぽ~い!」キャピキャピ

夕立「……は、はいはぁ~い!」ピュー


村雨(モミモミ…)

提督「ああ~……」

村雨「どう?提督さん。気持ちいいっぽい?」

提督「うん…。このまま寝ちゃおうかしら…」

夕立「ダメよ提督。夕立が入れたお茶、ちゃ~んと飲・ん・で♥」ウィンク

提督(おぉ…色っぽ~い……)

提督「あ、ああすまん。ありがとう夕立」(素)

村雨「ちょっと夕立!村雨そんな風に言わないっぽい!」

夕立「うふふ…。お菓子も持って来たから二人とも、こっちこっち!」

提督&村雨「わ~い!」スタタター






提督(モグモグ)

提督「うん!美味しいっぽ~い!」ウキウキ

村雨「……」

提督「あら、村雨どうしたの?」

村雨「ごめんなさい提督。この遊び、やめにしましょ?」

提督「ん?別に構わないが……いったいどうして…?」モグモグ

夕立「……村雨の言いたい事わかるっぽ~い」

提督「えっ!?俺だけわからない!」

村雨「ちょっと言いづらいんだけど…」

提督「何…?聞くの怖いけど、気になる……」ゴクリ

村雨「えっとね、村雨達のマネをする提督がね…」

提督「うん」

村雨「気持ち悪いの」

提督「……えっ?」


夕立「提督さん、気持ち悪~い!」

提督「そこは『ぽい』つけないんだな…」

提督「まぁ気持ち悪いっていうかアレだろ?モノマネのクオリティが高すぎて引いちゃったって感じだろ?」

村雨「えっ?」

提督「いやぁ日頃お前たちの事をよく見てるからこそ出来る芸当だよな。これは提督として評価されるべき」ウンウン

村雨「う~ん、それはそうだと思うけど……予想以上に…」

夕立「変に声色も似せようとするから、余計気持ち悪かったっぽい!」ニコッ

提督「あっ、そっかー」(白目)


夕立「でも面白かったっぽーい!お姉ちゃんのマネもみんなでやってみよ!」

提督「ん、白露か?そりゃあもちろん…」

提督「いっちばーん!」ビシッ!

夕立「いっちば~ん!」ビシッ!

村雨「いっちば~ん♪」

提督「惜しいなあ夕立、指の角度をもうちょい……こうっ!」ビシッ!

夕立「こうっぽい?」

提督「うん、いい感じいい感じ」

村雨「細かすぎっ!」

提督「ああ、村雨は論外な。白露の『いっちばーん!』はポージングも重要なんだ」

村雨「えっ…?その時々によって違うんじゃ…」

提督「でも可愛さだけはズバ抜けて良かったぞ。これからも頑張りたまえ」

村雨「うん……。えっ何なのこれ?」

今回はここまで。

このスレも2,3日に1回のまったり更新でいこうと思います。
前回ほど長いお話にはならない……はず。


夕立「ねえねえ提督さん!次は時雨のマネをやってみるっぽ~い!」

提督「時雨か!よ~し…」

村雨「うふふ、まだやるの~?」クスクス

提督「いいか?時雨は雰囲気が大事だ。本人になりきるように集中して……」スー ハァ…


トントン(ノック音)


村雨&夕立「?」チラッ

時雨(ドアガチャ)

村雨&夕立「あっ!!?」

提督「雨は、いつか止むさ」キリッ



シーン……


時雨「………」

提督「どうだ?似てるだろ?」

村雨「さてと!そろそろお仕事に戻りますか~!」

夕立「夕立も手伝うっぽ~い」

村雨「あら、ありがと♪」

提督「え~ちょっと~、無反応って何だよ~冷たいなぁ」


時雨「君には失望したよ」ボソッ


提督「えっ!?今のどっちが言った!?まるで本人みたい…だった……ぞ…?」クルッ

時雨(ニッコニコ)

提督「し、しぐれえぇぇーーー!!?」

時雨「提督、大淀さんから書類を預かって来たよ」ニッコリ

提督「あっ、ああ…」

提督「!」ピカーン!


提督「サンキュー時雨。これなら行ける!」キリッ

時雨「……」

提督「これは摩耶のマネだ。結構うまいだろ?」ニコッ

時雨「なるほどね。さっきもそういう風に僕をバカにしてたワケだ」ゴゴゴ…

提督「いやいや!そういうワケじゃ…」

時雨「提督、ちょっとお話いいかな?」ガシッ

提督「うごっ!ちょっ、有無を言わさず…」ズルズルー

村雨&夕立(クスクス…)






- 間宮食堂 -

白露「ふ~ん、そんな事があったんだ~」モグモグ

提督「時雨には謝罪を含め、事のいきさつを話して何とか許してもらったよ…」

白露「まあ~自業自得ってやつじゃない?」パクッ

時雨(ウンウン)

提督「はい、気をつけます…」

村雨「うふふ…。こういうのは艦娘同士でやるものよねぇ~」チラッ

村雨「ね~春雨~?」ニコッ

春雨「は、はあ…そうですね……」パクッ

夕立「春雨も夕立のマネしてみるっぽ~い!」

春雨「それは…恥ずかしいです……///」

村雨「ぽ~いって言えばいいだけよ」ウフフ

春雨「ぽ…ぽいっ?」


提督「あっ」キュン

提督「ありがとう春雨。おかげで午後からも頑張れそうだ」キラキラ

村雨「春雨可愛いっぽ~い♪」

春雨「うぅ~…///」

白露「お~、村雨がやると本当の夕立っぽ~い」

村雨「え~?本当?」

時雨「うん。まあ二人は一応双子だからね」パクッ

提督「雷と電ほどは似てないけど」モグモグ

夕立「村雨が髪を下ろすと夕立になるっぽ~い」ワシャワシャ

村雨「あーん!いいわよ~、今とらなくてもぉ~」ググッ

春雨「ふふふ…」

提督(……二人の胸部装甲も似たようなつくりになってそう)ジー…

夕立(ポヨンッ)

村雨「!?」プルンッ

村雨「提督、何か?」ギロッ


提督「んあぁ!?えっとその……」

提督「ふ、二人ともいつも俺のためによく頑張ってくれてるよな!」ウンウン!

村雨「それは……他のみんなもじゃない?」

提督「あはは、そうだと嬉しいな」

白露「そうだよ~!あたしだって、いっちばんを目指してるのは提督のためでもあるんだからね~!?」

春雨「春雨も…普段の輸送や護衛任務で少しでも司令官の力になれればなと……」

提督「白露……春雨……」ジーン…

提督「そう言ってもらえるだけで…うぅ……」グスン

提督「俺もみんなのために…これからも頑張るよ……!」

夕立「ぽいっ!」ニッコリ

村雨「ん~?時雨姉さんは~?」ニヤ

時雨「僕は別に…任された仕事をやっているだけだから……」


提督「そうだな。それに加えて時雨は、バレンタインチョコやマフラーを手作りしてくれるからな~」

提督「言葉に出さなくても、時雨の頑張りも十分伝わってるから大丈夫」ニッコリ

時雨「い、いいよ。余計な事言わなくて…もぅ……///」

村雨(クスクス…)

白露「チョコならあたしだって!それにてるてる坊主も作ってあげたんだからっ!」ドヤッ

提督「ははは、そんな事もあったな」

村雨「でもそれはちょっと違うんじゃな~い?」ウフフ


アハハ… ウフフ…


夕立「ふっふ~ん♪で~も~……」ニヤリ

夕立「提督さんのために一番頑張ってるのは、この夕立っぽ~い!」ドンッ!

村雨「!!?」

今回はここまで。

本日20日は村雨の進水日、明日21日は夕立の進水日です!二人ともおめでとう!!!

加えて、本家艦これでは23日のアップデートで由良改二の実装が確定しました!
村雨たち2駆のみんなも大喜びで、一緒にお祝いとかしたい気分ですね!ねっ!?


時雨「いや、それはどうだろう。遠征や艦隊の護衛として、駆逐艦も必要不可欠だけど」

時雨「貢献度なら戦艦や空母の人たちには敵わないんじゃないかな」

春雨(時雨姉さん、真面目……)

提督「……」パクパク モグモグ

夕立「う~ん、じゃあ駆逐艦の中で一番っぽ~い!」

村雨「ちょっと待ったぁ~!!」バッ!

夕立「!!?」

村雨「誰が提督のために一番頑張ってるか、ですって~?」

村雨「この村雨を忘れてもらっては困るわ!」指輪チラッ

夕立「村雨…!」グヌヌ


白露「待て待て待て~い!お姉ちゃんの事も忘れ」

村雨「秘書艦のお仕事と演習や訓練の両立って大変なんだからねぇ~!?」バッ!

夕立「むぅ~!村雨はずっと提督さんのそばにいれるっぽい!ずるいっぽ~い!」ババッ!

白露「いっちば~ん……」ボソッ

村雨「夕立なんて暇になったら執務室に来て、いつでも会いに来てるじゃな~い!」

夕立「そ、それは夕立の頑張りを提督さんに褒めて欲しくてぇ……」


ワイワイ ガヤガヤ…


白露(シュン)

時雨「まあまあ姉さん、ここは退いて」ポンポン

春雨「この唐揚げ食べます?」スッ

白露「うん…」パクッ モグモグ

白露「ありがとう二人とも……」オイシイ

提督「あはは…」


村雨&夕立(ガミガミ ガミガミ…)

提督「ほ~らっ!そろそろやめないか!」バッ!

提督「二人とも同じくらい頑張ってるって事でいいじゃないか」

村雨「良くないわ!」プイッ!

夕立「夕立の方頑張ってるっぽい!」プイッ!

提督「ハァ…まったく……」

時雨「ふふふ、二人とも譲らないところも似てるね」

村雨「こうなったらもう提督に決めてもらいましょ!?」

夕立「のぞむところっぽい!」

提督「ええっ!?」


村雨「村雨と夕立、どっちが提督のお役に立てているのかしら!?」
夕立「夕立と村雨、どっちが提督のお役に立てているのかしら!?」


提督「息ピッタリだなおい」


提督「ん~、まいったなぁ…」

村雨&夕立(ジー…)

提督「ぬぅ…こういうので優劣をつけるのは気が進まないんだが……」

夕立「危ないトコや大事な出撃任務の時、この夕立は欠かせないっぽい!」ドンッ!

村雨「む、村雨だって出撃するし!」

夕立「戦果は夕立の方が上っぽ~い♪」ドヤッ

村雨「むぅ~!」

提督「………」ウーン

提督「……!」ピカーン!

提督「そうだ!さっきの遊び…!」

村雨「?」


提督「突然なんだが……」

提督「午後から村雨は夕立、夕立は村雨として過ごしてみるってのはどうだ!?」

村雨「!?」

夕立「ぽいっ?」

白露「おぉー!面白そう!!」

春雨「それじゃあ夕立姉さんが秘書艦になるという事ですか…?」

提督「まあ、そうなるな」

村雨「………」

時雨「大丈夫かな。夕立、長い間してないよね?」

夕立「余裕っぽ~い♪」

村雨「なるほど。実際に本人の身になってみろってわけね~?」

提督「まあ、そんなとこだ」


村雨「うふふ…夕立にはいいと思うけどぉ~」

村雨「村雨は秘書艦を任されるようになってからも、回数は減ったけど海上訓練とかちゃ~んとやってるからね~」

村雨「効果は薄いと思いますよ~♪」ニヤニヤ

提督「ほう、二人とも言うじゃないか~!」

白露「ふふ~ん♪それじゃあ、やる!って事でいいのね~」パクパク モグモグ

白露「ごちそうさまー!」バッ!

時雨「姉さん?」

白露「ちょっと急用ー!」スタタタター

春雨「行っちゃいました…」

提督「何かやらかす気だな…」


村雨「とっても大変だと思うけど、頑張りなさいよ~夕立ぃ♪」ニコッ

夕立「ダメよ~村雨、ちゃんと夕立っぽく振る舞わないと!」

村雨「え?」

夕立「村雨は夕立になったんだから!ちゃ~んとなりきらなきゃね♪」

提督「いや、そこまでさせるつもりはなかったが…」

夕立「やりた~い!」

村雨「う~ん……」

提督「止めはしないが、他のみんなに迷惑かけないようにな」

夕立「はいは~い!」

村雨「もぅ、しょうがないわねぇ…」

夕立「村雨!」

村雨「……ぽいー」

提督「ははは…」

時雨&春雨「ふふふ」クスッ

今回はここまで。


そして、昼食を終え・・・


- 執務室 -

夕立「……」カキカキ

提督「あのぉ、村雨?」カキカキ

村雨「な~にぃ?」スリスリ

夕立「……」イライラ…

提督「ちょ、ちょっとくっつきすぎじゃないかな~?」

提督「その…執務に集中できないというか……」

村雨「ちょっとくらいならいいっぽい♥」ウィンク

提督「あっ」キュン

提督「うむ!それもそうだな!」

夕立「良くなーーい!」バッ!


夕立「ほら離れて離れて!」ググッ

村雨「あらっ」スッ

夕立「もう!夕立、そこまでしないっぽ……」

夕立「しないってば!」

村雨「そうかな~?」

村雨「いつも『提督さん!ほめてほめて~!』ってにじり寄ってるっぽ~い!」

夕立「ぶぅ~!」

提督「はっはっはっ。仲がいいんだか悪いんだか」カキカキ

夕立「そもそもなんでここにいるの!?これから海上訓練があるでしょ~!?」

村雨「まだ時間があるっぽ~い。それまでこうしてるっぽ~い♪」スリスリ

提督「はかどるぅ~~!!」カキカキ!

村雨「夕立は口じゃなくて、手を動かした方いいっぽ~い!」ニヤ

夕立「きぃ~!」


村雨(うふふ…いい感じいい感じ♪ 今なら提督に甘えほうだ~い!)ウキウキ

夕立「それに書類の量が多すぎるぅ~!」ドンッ!

夕立「いつもより多めにやらせようとしてるっぽい!」

提督「いや、いつもだいたいそのくらいだぞ」

夕立「えぇ~?ほんとぉ~……?」

村雨「えっへん!お姉ちゃん、凄いっぽい!?」

夕立「こ、これくらい夕立だって!!」ペラッ

夕立「ぽいぽいぽいぽいぽいっ!ぽーーいっ!!」カキカキカキ!

村雨「ちょっと大丈夫ぅ~?」ウフフ

提督「早いのもいいが、ミスのないようにな」ニッコリ

提督「それと赤い付箋でまとめられてるやつは急ぎで頼む」

夕立「ぽいっ!」

提督「ふふふ、口調が戻ってるぞ」ニヤ

夕立「あわわぁ!?」

村雨「うふふ…」クスクス






トントン

提督「はい、どうぞ~」

ガチャ

白露「やっほー!夕立~ちゃんとやってる~?」

夕立「お姉ちゃん!」

白露「おっ村雨もいるんだ~」

村雨「ぽ~い♪」ウキウキ

白露「ふ~ん…」ニンマリ

村雨「……?」

提督「んっ?暁も一緒か」

暁「ええ!失礼するわ!」

提督「お姉ちゃん二人組がお揃いでどうした?」


白露「ここに来る途中、暁に会ってね。夕立に用があるみたいだから一緒に来たの」

村雨「?」

村雨&夕立「な~に?」

村雨「……」

村雨「あぁ!?間違えちゃった!」スッ ←口を押さえる

提督「あぁ~そこらへん紛らわしいか~」

夕立「あらっ、村雨けっこうノリ気だったのね」ウフフ

村雨「や、やるからにはちゃんとやるってだけっぽい!」

提督「混乱してしまうから、名前まで入れ替わる必要はないだろう」

村雨「そうね…」


暁「ふふふ、どうやらあの話は本当みたいね」

提督「あれ?知ってるのか、暁」チラッ

提督「ああそうか、白露から…」

暁「違うわよ?食堂にある掲示板を見て知ったわ!」

村雨「掲示板……?」

暁「ええ、青葉新聞の号外でね。他の場所にも貼られてたし、もう艦隊のみんなも知ってると思うわ」

夕立「え~?青葉さんにさっきの話聞かれてたのかしら…?」

提督「いや、おそらく……」ジー

白露(ニコニコ)

村雨「白露姉さんの仕業っぽ~い」ジー

白露「あたしは青葉さん一人に話しただけだよ。まさかこうなるとはねぇ~」ニヤリ

提督「青葉にバレたらみんなにバレるってのはウチの常識だろ?」

白露「えっへへ~。みんな知ってる方が楽しいかな~って」

村雨「そうかなぁ~…」

提督「ははは、たしかに。何か面白い事が起きるかもしれん」チラッ

提督「なあ夕立」

夕立「はいはぁ~い!」

村雨「もう、他人事ねぇ」

今回はここまで。


アハハ ウフフ…

暁「ちょっと!暁を置いてけぼりにしないでもらえる!?」プンスカ!

提督「ははっ、すまんすまん。夕立に話があるんだったな?」

村雨「うふふ、村雨でもいいわよ♪」

村雨「今なら本物の夕立より役に立てるっぽい?」ニヤ

夕立「むむっ!」

提督「こら村雨」

村雨(テヘペロ)

暁「まず夕立に確認したいんだけど…」

夕立「なになに~?」

暁「間宮食堂の共用冷蔵庫に入れておいたおやつのプリン、食べたのはあなたかしら?」

夕立「ええそうね。とっても美味しかったわよ」ニコッ


暁「やっぱりそうなのね!響の言ってた通りだわっ!」

夕立「あのプリン、暁のだったの?名前書いてなかったから、誰かの差し入れかな~って」

夕立「ちょっと考えたけど、美味しそうだったから我慢できなくて食べちゃった♥」テヘ

暁「もぅ!名前なら容器の底にちゃんと書いてたわ!」

夕立「ごめんね、気づかなかったわ…」

提督「目につきやすいフタにでも書いたら良かったのに」

暁「そ、それじゃあ子供っぽいじゃない!」

暁「一人前のレディとして、やってはいけない事だわ!!」

村雨(容器の底ならいいんだ…)

提督(これはツッコんでもいいのだろうか……)

白露「おやつのプリンって言ってる時点で、ちょっと子供っぽくない…?」

提督(あっツッコんだ)

暁「うぅ、うるさいわね!あれは今話題のお店のプリンで、特別美味しいんだからっ!」

白露「ふ~ん」


暁「とにかく!夕立には何かお返しをしてもらわないとね」ニコッ

夕立「お返し?」

暁「そうねぇ……」ウーン

暁「今から間宮で葛餅でもご馳走してもらおうかしら?」

夕立「えぇー!?おごるの~?」

村雨「うふふ、いってらっしゃ~い♪」

夕立「夕立、お仕事あるんですけどぉ~…」

夕立「……!」ピカーン

夕立「そうだよ!村雨が行けばいいんだよっ!」


村雨「ちょ、待っ!なんでそうなるのよぉ~!?」

夕立「だって今、村雨は夕立でもあるのよ?」

夕立「夕立の身になって、ちゃ~んと夕立の大変さをわかってほしいの……」ニヤリ

夕立「ねっ!?提督さん!」

提督「えっ?ああうん…間違ってはないかな……」

村雨「それとこれとは話が別っぽい!」

村雨「村雨、全然関係ないじゃない!」

白露「暁はどう思う?」

暁「姉として、困っている妹を助けるのは当然よ!」

暁「それに今、村雨は暇なんでしょ?」

村雨「そうだけど……」

提督「ごめん村雨!夕立には秘書艦の仕事やってもらいたいし……ここはどうか!頼む!」


村雨「うぅ~…」

村雨「……あ、暁!レディとして夕立を許してあげるってのはできないのかしら!?」

暁「無理ね」

村雨「えっ」

暁「レディはその美貌を保つため、『食』に最も気を遣うのよ?」

暁「だからこれだけは譲れないわっ!」ドンッ

提督(えっ、プリンとか葛餅って美容効果あるの……?)

村雨「そんなぁ~……」

白露「元気出して村雨。あたしもついて行って見守ってあげるから」ポンポン

村雨「見守るだけっ!?」

暁「さっ!そうと決まれば行くわよ!」ググッ

村雨「うわぁ~ん……村雨悪くないっぽい~!」ズルズルー

ドアガチャ

提督「許せ、村雨…!」敬礼ビシッ!

夕立「いってらっしゃ~い♪」イヒヒ

村雨「もぉー!覚えてなさいよぉ~!夕だ」

バタンッ!

今回はここまで。

お話にでてる夕立は改二っぽーい!


シーン……

提督「さてと!犠牲になってしまった村雨のためにも、秘書艦の仕事を頑張らないとな」

夕立「はいはぁ~い!」

提督「はっはっは、その意気だぞ~!」

提督「夕立は久しぶりだし、わからない事があったらなんでも聞いていいからな?」

夕立「うん!」





提督(カキカキ)

夕立(カキカキ)

夕立(…………)

夕立(執務のお仕事……なつかしいっぽ~い…)

夕立(最初は全然できなかったけど、提督さんのために頑張って覚えたっぽい)カキカキ

夕立(2回目の改装をしてからは出撃任務が多くなって、あまりしなくなったけど……)

夕立(どっちも提督さんのためになる、大切な事っぽい!)カキカキ

提督「……」チラッ

提督「ふふふ…」






夕立「よしっ!」

夕立「今日までの書類、全部終わりましたぁ~!」

提督「お~、おつかれ!思ったより早かったなあ」

夕立「いい感じいい感じ♪」

夕立「これを大淀さんに届ければいいんだよね?」

提督「そうだな。でも区切りがいいし、行く前に一息つかないか?」

夕立「えぇ~?提督、休憩多くなぁい?」

夕立「ホントはお仕事サボりたいんでしょ~!?」ウフフ

提督「なっ!?そうじゃなくてだな、頑張ってくれた夕立を想って……」アセアセ

提督「ほ、ほらっ!俺が飲み物を出してあげよう!またオレンジジュースでいいか?」

夕立「うんうん、飲み物はいいからその代わり……」サササッ

提督「ん…?」

ギュッ

提督「えっ!?」

夕立「提督とイチャイチャしたいかなあ~って♥」スリスリ

提督「こ、こら夕立!さっきの村雨みたいな事をs」

夕立「だって~夕立は村雨でもあるんだよ~」

夕立「普段の執務中でも二人でイチャイチャしてるんじゃなぁ~い?」フフ


提督「あのなぁ……さっきの山盛りの書類を忘れたか?」

提督「村雨は毎日あれほどの量を処理しつつ、他の業務でも鎮守府内を色々歩き回ったりで大変なんだ」

提督「だから執務中はそんな事してるヒマないの!わかった!?」

夕立「執務中は?」

提督「ん?」

夕立「という事はお仕事が終わった後に……?」キャー!

提督「っ……///」カァ

提督「はいはい休憩終わり!書類を大淀に届けて……」ガサゴソ ガサゴソ

提督「それと一緒にこれらの任務達成の確認をして来てくれ!いいな!?」スッ

夕立「えぇ~」

提督「ほら行った行った!仕事は他にも残ってるんだからな!」

夕立「は~い」ウフフ






- 鎮守府内・廊下 -


村雨「ハァ…」トコトコ

白露「ふふふ。どうしたの~?」トコトコ

村雨「まさか夕立になって、いきなりこうなるなんて……思いもしなかったっぽ~い」

白露「まあみんなで葛餅食べれたし、暁とは楽しくおしゃべりできたし、悪くなかったんじゃない?」

村雨「そうだけど…」

白露「いやぁ~でも村雨のあの視線には驚いたよぉ~」プルプル

白露「ギロッ!て感じで。お姉ちゃん、村雨をそんな子に育てた覚えはないよっ!」

村雨「あれは暁に便乗して、村雨に葛餅を奢らせようとした姉さんが悪いっぽい!」ジー

白露「えへへ……あたしの愛に溢れた冗談であの場を和やかにしようとしたんだってー」

村雨「余計なお世話っぽい!愛に溢れた冗談なんて聞いた事ないわよ!」プイッ

白露「ふふふ…」ニヤ


村雨「そんな事より夕立が心配になってきたわ……」

白露「んー?」

村雨「ほらっ、暁と話したじゃない」

白露「夕立がいたずらで、暁と響の帽子をすり替えた話のこと?」

村雨「ええ。それに注意しても聞かないで、いっつも廊下走るし…」

村雨「まったく困った子ね…」ハァ

白露「ん~考えすぎじゃない?夕立に何かあってもさ…」

白露「可愛い妹のため!今回みたいにあたし達、お姉ちゃんがフォローしてあげればいいのよ!」ドンッ!

村雨「………」

村雨「姉さんもどっちかというと問題起こす方よね?」

白露「えっ」

村雨「そのたびに提督や時雨姉さんに怒られてるじゃない」ウフフ

白露「そ、そうかなぁ~」アセアセ

白露「あっ!村雨!『ぽい』忘れてるよ!!」

村雨「もぅ、すぐ話を逸らすっぽ~い~!」

今回はここまで。

和気あいあいとした雰囲気を打ち破るように五月雨が部屋に転がりこむ。
五月雨「大変です!不知火型の奴等が襲撃を!」
時雨「馬鹿な。防衛隊は何をしていたんだい?!」

日夜抗争を振り撒くこの鎮守府において彼ら白露型に油断も慢心もなかったはず。
護衛に雇った長門がいる限り容易に外門を突破されるなど有り得ない出来事である。
「そ、それが長門の姿が見えないのです!」
既に大きくなった戦闘音にかき消されぬように五月雨が叫ぶ。
「ふふ、面白いっぽい。素敵なパーティーにしましょう」
夕立は砲を担ぎ他の白露型が止める間もなくドアを蹴破り戦地へと踊りでた。その姿は正しく飢えた狂犬のしなやかさと大胆さに満ちていた。




トコトコ トコトコ

白露「んっ!?あれは……!」

川内&那珂(トコトコ)

白露「川内さーん!」ピュー

村雨「那珂ちゃーん!」ピュー

川内「おー!白露に村雨じゃ~ん」

那珂「やっほー!那珂ちゃんだよぉ~!」キラッ

白露「那珂ちゃんさんもこんにちは!」ニヤッ

那珂「もぉ~!『さん』はいらないよ~!『ちゃん』でスト~ップ!」

村雨「うふふ。姉さんは五月雨が間違って呼んじゃったそれ、お気に入りっぽ~い」

白露「いひひ~」

川内「ぽい……?夕立のマネ?」

那珂「へぇ~!お互いの口調まで入れ替わってるんだ~!」

村雨「はい…仕方なく……」

白露「結構夕立っぽいですよね!?」

那珂「そうだね~!那珂ちゃんの次くらいに可愛いかな~♪」テヘッ

川内「ちょ、ちょっと!話がわからないんだけどっ!?」

白露「えっと~、実はこんな事がありましてねぇ~……」カクカク シカジカ






川内「なるほどねぇ…」

那珂「川内ちゃん、掲示板見てないの?もっとこまめに目を通すようにしないとダメだよ~?」

川内「むむむ…」

那珂「大事なお知らせがあっても、いっつも那珂ちゃんや神通ちゃんが教えてあげてるの」

白露「へぇ~、そうなんですかー」

川内「こ、これに関しては、あたしらさっき警備任務から帰ったばっかだから!しょうがないじゃんっ!」

白露「うふふ…」クスクス

村雨「………」

村雨「あの…夕立の事でちょっといいですか?」

川内「ん?」

那珂「何かあったの?」


村雨「いえその……あの子、川内さん達にも迷惑かけたりしてないかなぁって…」

川内「迷惑?」

村雨「はい…。村雨の知らないところで何か問題を起こしてるんじゃないか…って思うと不安になっちゃって……」

白露「もう、まだ気にしてるんだー」

川内「あっはっは!村雨は白露よりよっぽどお姉さんだねぇ」

白露「ななっ!?」

那珂「うふふ♪夕立ちゃんの事は心配しなくてもだいじょ~ぶだよー!」

那珂「ねっ!?川内ちゃん!」


川内「そうだねぇ。実戦での活躍はもちろん、演習や夜戦訓練も真面目に取り組んでるし」

那珂「うんうん!だから村雨ちゃんも夕立ちゃんみたく元気だして!『ぽい』忘れてるよっ!?」

村雨「そうですかぁ……ぽいぃ」

川内「迷惑かけるって言っても些細な事でしょ?」

川内「夕立はあれくらい活発で騒がしくないと、こっちの調子も狂っちゃうよ」

那珂「ほら、川内ちゃんが夜なのに静かだと不思議に思うでしょ~?それと一緒だよ!」

白露&村雨「確かに…」

川内「うんうん!……あれ?私ってそんなにうるさい?」

那珂「ふふふ♪気にしない気にしなーい!」

川内「そ、そう…?じゃあいっか!」


キャハハ… ウフフ…

那珂「村雨ちゃんが夕立ちゃんになったって事は~……。これから海上訓練?」

村雨「はいっ!……あっ!そろそろ準備しないといけないっぽい!」

白露「あー、あたしも遠征に出る時間だ~」

白露「お姉ちゃんの手助けもここまでだね…」ザンネン

村雨「全然救われた感じしないっぽい!」

川内「あれっ?海上訓練って、もしかして神通と?」

村雨「はい、そうですけど…」

川内(……今の村雨の話、神通に伝えておこっかな)

村雨「川内さん?どうかしましたっぽい?」

川内「いやっ!なんでもない!」

那珂「頑張ってね~♪」

村雨「ぽい!夕立には負けられませんっぽい!」

川内「その意気だよ~!」




今回はここまで。


- 鎮守府内・廊下 -

テクテク…

夕立「えっと、急ぎの書類は大淀さんに届けたから~」

夕立「次は任務の確認ね!まずどこに行こうかなぁ~……」ジー

夕立「う~ん……」曲がり角 スッ


ドーンッ!


夕立「はうっ!」

五月雨「きゃあっ!?」

書類 バサー!

夕立「いてて…」

五月雨「うぅ…ごめんなさぁ~い…」チラッ

涼風「だっ大丈夫かぁ!?二人ともぉ!」アタフタ

五月雨「夕立姉さん!?」

夕立「ごめ~ん五月雨。これ見ながら歩いてて…えへへ……」スッ スッ

五月雨「いえ!私もおしゃべりに夢中になっちゃって…」スッ スッ

涼風「おおお~!拾うぜぇ~!!」スッ! スッ! スッ!

夕立「うふふ、ありがと♪」

夕立「お互い気をつけるっぽ……」

夕立「気をつけようね♪」テヘッ


涼風「どどど、どうしたんだぁ!?夕立姉!」

涼風「五月雨とぶつかっちまったせいで、おかしくなったあ!?」

夕立「もう涼風ったらぁ~♥ いつもの夕立だよ♪」ウッフン

五月雨「……あ~村雨姉さんになるって、そういう意味でもあったんだ」

夕立「どう?村雨に似てて、いい感じいい感じでしょ♪」ウィンク

五月雨「似てるとは思うけど…」

涼風「ちょっとやりすぎな感じじゃねぇか~?」

夕立「えぇ~そう?」チラッ

夕立「二人とも今からお風呂?」

五月雨「はいっ!」

涼風「遠征の疲れを癒しに行くんだぜぇ~!」

夕立「そっか!お疲れ様っp……うぅ…」

涼風「ぽーい!ぽーい!」

五月雨「うふふ、夕立姉さんは秘書艦のお仕事中ですね」


夕立「うん!あっ、そうだ!」

五月雨&涼風「?」

夕立「任務の確認でお風呂に行かなきゃいけないから、五月雨と涼風についてっちゃお~っと♪」

涼風「いいね~!ついでにあたいらと一緒に風呂入っちゃう~!?」

夕立「それだ! うふふっ、いい感じいい感じ♪ 夕立、いっきま~す!」

五月雨「ダメですよ!夕立姉さん!!」

夕立「はいぃ!?」ビクッ

五月雨「お仕事を後回しにすると、やる事がどんどん溜まっちゃって取り返しがつかなくなりますよ!」

夕立「むぅ~、確かにそうね……。提督さんに怒られちゃうかも…」


五月雨「今は私達の仲間がいっぱい増えましたからね」

五月雨「その分、秘書艦も…村雨姉さんもお仕事が増えて、大変だと思いますよ?」

夕立「……うん」

涼風「五月雨はマジメだなぁ~」

夕立「最初はおもに五月雨が秘書艦だったからねぇ」

五月雨「はいっ!あの頃は私も慣れてない事が多かったけど……」

五月雨「それでも一生懸命、提督を支えてきたつもりですっ!」ニコッ


涼風「書類にコーヒーこぼしたり、建造と開発のレシピ間違えたりしたけどなぁ~」ニヒヒ

五月雨「そ、それは言わないで~…///」カァ

夕立「うふふ…」ニッコリ

涼風「よぉ~っし!そろそろ…」スッ

涼風「ささっ、夕立姉も!早く風呂行こうぜぇ~!」ピュー!

夕立「いぇ~い!」スタスター

五月雨「あぁ~!置いてかないでー!」スタスター

五月雨(コケッ)

五月雨「はうっ!」ビタンッ!

夕立「ああっ!五月雨、大丈夫?」

五月雨「うぅ~……」





- 大浴場 -

ワイワイ… ガヤガヤ…

涼風「あっはっは!五月雨のドジっぷりは、ず~っと直んねえだろうなぁ~!」

五月雨「さっき転んだのは、涼風がいきなり走り出したのが悪いんだよっ!」

涼風「あ、あたいのせいにすんのかぁ~!」

夕立「はいはい!そこまでにしなさーい」

夕立「二人とも遠征終わりで疲れてるんでしょー?」

夕立「さあ、仲良くお風呂に入って来なさい」ニコッ

五月雨「夕立姉さん…」

夕立「?」

涼風「今のすっごい村雨姉っぽかったー!」

五月雨(ウンウン!)

夕立「うふふ、いい感じいい感じ?それに夕立も二人のお姉ちゃんだからねっ!」ナデナデ

五月雨「はいっ!」
涼風「うん!」

涼風「それじゃあな~夕立姉!」ピュー

五月雨「お仕事頑張ってくださいね!」

夕立「はいはぁ~い!」ウィンク

今回はここまで。






夕立「え~っと今日の入渠ドックは…」ジー

夕立「ゴーヤちゃん、ろーちゃん……」

夕立「あとは遠征に出た駆逐艦の娘達が利用したみたいね」メモメモ…

夕立「……よ~し、おっけぃ!」

鈴谷「あぁ~いい湯だったー!」トコトコ

鈴谷「んでもって!お風呂上がりと言えば、やっぱりコーヒー牛乳だよねぇ!」ペリペリ スポッ

夕立(わあ…いいなぁ……)ジュルリ…

鈴谷「んー?」

鈴谷「おおっ!夕立じゃ~ん。チーッス!」

夕立「こんにちは!」

鈴谷「青葉新聞見たよ~、面白そうな事やってんねー」

夕立「はいはぁ~い!村雨になりきって、今日は秘書艦の夕立です!」敬礼ビシッ

鈴谷「なるほどねぇ。あたしらもやってみる~?ねぇ熊野ー?」

熊野「うふふ、鈴谷がわたくしのような真のレディになりきるなんて無理ではなくて?」トコトコ

鈴谷「なーに簡単簡単!『おっほっほ~』とか適当に言ってればいいんでしょ~?」

熊野「……」

熊野「あなたレディを……この熊野を何だと思っているのかしらぁ?」ゴゴゴ…

夕立「あわわぁ!?熊野さん落ち着いてー」ググッ


鈴谷「ふひひ~。その間に鈴谷はコーヒー牛乳を~」

鈴谷「腰に手を当てて……いただきまぁーす!」グビッ! グビッ!

鈴谷「くぅ~!うまい!!これのために毎日頑張ってると言っても過言じゃないよねぇ~!」

熊野「ハァ…」

鈴谷「ねぇねぇ熊野~。おかわりの1本、おごってくれな~い?」

熊野「ぜっ・たいに、嫌ですわっ!」

鈴谷「ちぇ~」グビッ グビッ

夕立「あはは…」

熊野「そのようなレディとは程遠い振る舞いをしている鈴谷になりきるなんて、熊野には到底できませんわ」ウフフ

鈴谷「えぇー。じゃあその真のレディとやらは、どうやってコーヒー牛乳飲むのよー」ホレッ

熊野「こ、これを…ですの……?」ンー

夕立(どうするんだろう…)ジー


熊野「瓶を両手でしっかりと支えて、お上品に…」ゴクゴク…

熊野「ふぅ……」

熊野「結構な御手前で」スッ

鈴谷「いやいやお茶じゃないんだから」

夕立「うふふ…」クスクス

熊野「そ、そもそもお風呂上がりに、このような冷えた飲み物は控えるべきですのよ!?」

鈴谷「へぇ~。あぁもしかしてあれがいいの?いつも飲んでるあの……」

熊野「ローズヒップティー?」

鈴谷「そうそう!毎日飲んでるよね~。今日も部屋に戻ったら飲むの?」

熊野「当然ですわ。美容効果はもちろん、真のレディの嗜みでもありますわ」

熊野「よかったら夕立さんもどうかしら?」

夕立「えっと…ごめんなさい!秘書艦のお仕事がまだ残ってて……そろそろ失礼します!」

熊野「あらっ、そうでしたか。仕方ありませんね」

熊野「それではまたの機会に。ごきげんよう」ニコッ

鈴谷「ファイトだよー!」

夕立「はいっ!」ピュー






- 鎮守府海域 -

神通「みなさん揃いましたね。それではこれから海上訓練をはじめます」


駆逐艦娘たち「ハイッ!!!」


シーン…

霞「……ちょっと待って、夕立がまだ来てないんだけど」

綾波「あれ?霞ちゃん知らないの?」

島風「ぶぅ~ん!ぶぅ~ん!」スタタタター

村雨「ぽーい♪今日は村雨が夕立の代わりに訓練に参加するっぽー」

霞「知ってるわよっ!」ドンッ!

霞「私が言いたいのは、あんたたちお遊び気分でたるんでるんじゃないのって事よ!」ドドンッ!

島風「ぶぅ~ん!ぶぅ~ん!」スタタタター

秋月「か、霞さん落ち着いてください。村雨さんたちはそういうつもりはないかと……」ソワソワ

村雨「ありがと秋月。夕立のマネまでしてるから、そう見えちゃうのは無理もないっぽい…」

秋月「村雨さん…」

村雨「ごめんなさい霞。その……色々あってね…」アハハ

村雨「でも村雨、自分のすべき事はちゃんとやるから」

島風「ぶぅ~ん!ぶぅ~ん!」スタタタター

村雨「……きっと夕立も村雨の代わりに、秘書艦のお仕事を頑張ってるはず」

霞「……」


村雨「うふふ♪ 村雨のちょっといいとこ、見せたげるっぽい!」ニコッ

霞「ふんっ、勝手にしなさい」

島風「ぶぅ~ん!ぶぅ~ん!」スタタタター

島風「ねえねえ、訓練まだはじめないの~?」

霞「あんたはさっきからうるさいのよっ!」ドンッ!

島風「オゥッ!?」

神通「ふふっ…」クスクス

神通「そうですね。まずは各自で準備運動をして、その後に砲雷撃戦の訓練を開始します」

駆逐艦娘たち「ハイッ!!!」

今回はここまで。






ザザー ザザー

村雨(ギュイーーン)

村雨「~♪」スイー スイー

村雨「よしっ!」ピタッ

村雨「絶好調っぽい♪」

島風「もう!みんなおっそーい!」ビューーン!

綾波「わぁ…いつ見ても……」

村雨「はやいっぽ~い」

綾波「ですね~」

霞「は、速ければいいってもんじゃないでしょ!」

村雨「うふふ…」ニコッ

秋月「長10cm砲ちゃん、準備はいい?」

長10cm砲ちゃん(クルクルー クルクルー)

秋月「うん!頑張ろうねっ!」


神通「みなさん集合してください」

駆逐艦娘たち「ハイッ!」

ゾロゾロ

夕張(ニッコニコ)

綾波「えっ?」

霞「どうして夕張さんが…?」

ザワザワ…

神通「それでは訓練内容を説明します」

神通「今日は特別に夕張さんが開発した訓練用兵器を使用して」

夕張「訓練用兵器じゃなくて『夕張ちゃんスペシャル』ね!」ドンッ

神通「……」

神通「夕張ちゃんスペシャルを使用した訓練になります」

駆逐艦娘たち(夕張ちゃんスペシャル…?)ゴクリ…

島風「何それ!?見たい見たーい!」

夕張「うふふ、見せたいけど今ここにはなくて…」スッ

夕張「あそこのみんなが訓練する場所でスタンバってるから楽しみにしてて♪」

綾波「大丈夫かなぁ…」


ザワザワ…

夕張「まあいつもみんながやってる訓練を、私がちょこっとお邪魔するだけだからっ!」

夕張「怖がる必要はないわ♪」ニッコリ

霞「お邪魔してほしくないんですけど!」ムスー

村雨「たぶん兵装実験とか試し撃ちがしたいっぽ~い」ジー

夕張(ギクッ!)

秋月「そんな!私たちを利用してっ!?」

綾波「夕張さん、そうなんですかぁ?」ウルウル

夕張「そそ、そんな事ないわよぉ~?私はみんなの成長を手助けしたいだけ!」

駆逐艦娘たち(ジー…)

夕張「やめて!そんな目で私を見ないでっ!!」クルッ


神通(コホン)

神通「この先に会敵ポイントが2か所あります」

神通「敵艦隊と見立てた的に最初のポイントで砲撃、そして次のポイントでは魚雷を命中させてください」

神通「的はそれぞれ3つずつ設置してあります」

秋月「そこに夕張さんの妨害が加わるんですか…?」

神通「はい。敵艦隊の砲撃をかわす訓練でもあります」

夕張「もちろん実弾じゃなくてペイント弾を使うし、演習用魚雷も発射できるからそっちの警戒も怠らないようにね♪」

綾波「えぇ~!?」

村雨「夕張ちゃんスペシャル、おそるべし…!」

霞「あの~、夕張さんをターゲットにして妨害を防いでもいいんですかー?」ニヤリ

夕張「ちょ!?ひどっ!海上訓練だとみんなは実弾なんでしょー!?」

神通「……」

神通「はい、構いませんよ」

駆逐艦娘たち「!?」

夕張「えぇ~!?ちょっと神通まで何言ってるのよ~!!」

島風「おぉー!それじゃあ私もこの五連装酸素魚雷で、夕張さんを狙っちゃおっかなー!」バキュンッ!

島風「ねっ!?連装砲ちゃん!」

連装砲ちゃん(キャピキャピ!)

夕張「勘弁してぇ~……」


神通「ふふ、冗談です」ニコッ

夕張「もぅ~。神通にそんなマジメな顔で言われたら、冗談に聞こえないわよぉ」アセアセ

アハハ ウフフ…

神通「あっ、それともうひとつ。この訓練は一人ずつ行ってもらいます」

駆逐艦娘たち「ひ、一人ずつー!?」

霞「駆逐隊じゃなくて、単艦でやるなんて…」

秋月「標的が絞られるって事ですよね…」

綾波「いっぱい被弾しちゃいそうですぅ…」

神通「大丈夫。あなたたちならできます」ニッコリ

夕張「うんうん!妨害と言ってもそんな大したことないからっ!」

村雨「そう…なんですか……?」

夕張「ん~、発射角度は自由自在だけど射程はそこまでないし」

夕張「簡単に言うとバレーボールマシンで邪魔される感じかしらねぇ」

村雨「すっごく厄介だと思いますっぽい…」

今回はここまで。






ザワザワ…

夕張(パタパタ)OK!

神通「夕張さんの準備ができたようです」チラッ

神通「順番は決まりましたか?」

駆逐艦娘たち「ハイッ!」

霞「最初は私が出ます!」ドンッ!

霞「いい!?この霞があんたたちに手本を見せてあげるわ!」

村雨&綾波「おぉ~」拍手パチパチー

秋月「霞さんカッコいいです!」キラキラ

神通「ふふふ…。それでは訓練をはじめましょう」

神通「初めての試みなので、まずは1回ずつ。終わったら少し離れたところで待機していてください」

駆逐艦娘たち「ハイッ!」

神通「霞さん、準備はいいですか?」

霞「はい!」

島風「ガンバレー!」


神通(チラッ)

神通「駆逐艦・霞、突撃せよ!」

霞「了解!」バッ!


ズザー ズザー


夕張「ふふふ。まずは霞ねぇ……」カチャカチャ…

夕張「さぁ!色々試してみても、いいかしら!?」

霞「!?」

霞「敵艦隊、捕捉!右舷、砲撃開始!」ドーン! ドーン!

夕張「夕張ちゃんスペシャル!いっけぇ~!!」バーン! バーン!

バシャーン バシャーン

霞「くっ…!」スイスイー

霞(なんとか躱せるけど…自分の砲撃に集中できない……)スルッ スルッ

夕張「うっふっふ♪ 後で感想聞かせてね!」ババババーン!


霞「もう!うっとうしいわねぇ!」ギュイインッ!

夕張「速いっ!?」

霞「沈みなさい!」チュドン!

的(ドゴーン)

夕張「ひゅ~!やるじゃないっ!」

霞(だめ、まだまだだわ。一つ当て損ねた……)スイスイー



綾波「霞ちゃん凄いですねぇー」

村雨「ぽいっ!」

島風「んー、私の方がもっと速いも~ん!」プイッ

秋月「ふふっ…」クスクス

神通「……」


夕張「さてさて、次発装填して……」カチャカチャ…

妖精さん(セッセッセッ!)

夕張「次は魚雷も撃っちゃおうかしら♪」スイースイー


ザァー ザァー…


霞(……)

霞(夕張さんのアレ、遅いけど移動できるのね…)チラッ

霞(固定砲台かと思ったわ…)スイスイー

霞「!!」

霞「左舷、敵艦隊発見!魚雷発射準備…」

ドーンドーン

霞「きゃっ!」グラッ

夕張「そう簡単にはさせないわよ~!」バババーン!


ドンバシャ ドンバシャー

霞「ほんっと邪魔なんだからっ!」スルッ スルッ

夕張「……」カチャカチャ

霞(砲撃が止んだ?弾切れ…?何にせよ……)

霞「撃つなら今よ!撃てーー!!」ドドドッ!

シュー…

霞(雷跡!?)

霞「か、回避ィ!」バッ!

ドカーン ドカーン






夕張「少しズレちゃったけど、魚雷も命中させてるわね。さすが霞!」

夕張「でも夕張ちゃんスペシャルの魚雷への対応g」

霞「言われなくても全部わかってますから!」ハァ ハァ

夕張「うふふ、それならいっか♪」

霞(直撃は避けたけど、実戦だと最悪中破までしてたかも…)

夕張「次の娘が来るみたいね。それじゃ!」スイスーイ

霞(もしかして夕張さん……)

霞(砲戦時、私の回避行動の癖を見抜いて…)

霞(そして次の雷撃戦で魚雷を当てようと、砲撃で私を誘導した……?)



神通「……」

神通「次、島風さんですね?」

島風「はーい!」

神通「駆逐艦・島風、突撃せよ!」

島風「島風、砲雷撃戦入ります!」ビュー!

今回はここまで。







訓練(1周目)終了後・・・


夕張「ふぅ~。とりあえずおつかれー」

駆逐艦娘たち「おつかれさまです~…」ドンヨリ

夕張「あらら、浮かない感じの娘がちらほら」

神通「みなさんそれぞれ反省点を見つけているようですね。良い事です」ニコッ

夕張「何もそこまで落ち込まなくていいのよー?初めてなのに、みんなちゃ~んと動けてたし」

綾波「うぅ~ん…」

村雨「ほらっ!みんな元気出すっぽい!」ポンポン

村雨「秋月も!ねっ?」

秋月「はい…」

島風「元気がない時は、みんなで追いかけっこだよ~!」ワァー!

霞「そんなの疲れるだけでしょうが!訓練はまだ終わってないんだからね!」

神通「ふふふ…」


綾波「それにしても、村雨ちゃんは調子良さそうでしたね~」スゴカッタデス

秋月「はいっ!夕張さんの砲撃を物ともせず鮮やかに……!」ポッ

夕張「村雨はウチの艦隊で最高練度だからねぇ」ナデナデ

村雨「えへへ…ありがとうございますっぽい!」

神通「……」

霞「ふ、ふんっ!あれくらい私だって…」

島風「でもまだ速さが足りないよっ!私に追いつけるように頑張らないとね!」

村雨「それは無理っぽ~い…」

キャハハ ウフフ…


神通「さて…」チラッ

神通「それではこれから今の訓練を単艦で5周、駆逐隊で5周の計10周行ってもらいます」ニッコリ


 「 1 0 周 !!? 」


駆逐艦娘たち(ザワザワ ザワザワ…)

夕張「ちょっと待って!私一人でずっとぶっ通し!?」

神通「この娘たちの成長を手助けしてくれるんですよね?」

夕張「えっ…まぁうん……。でもそんなにやらなくても欲しいデータは取れそ」

神通「データ?」

夕張「うぅ…」

夕張「もう!わかったわよ!FPSゲームで鍛えたAIM力、見せてあげるわ!」

夕張「みんな覚悟してね!」ヤケクソ

駆逐艦娘たち「ひぇ~!」

神通「ありがとうございます。助かります」ニッコリ






(訓練再開)

神通「駆逐艦・綾波、突撃せよ!」

綾波「了解!綾波、出撃します!!」バッ!


スイー スイー


神通「……」チラッ

神通「村雨さん、少しよろしいですか?」

村雨「はい?」

神通「先ほどは見事な動きでしたね。普段は秘書艦の仕事に追われて、訓練や演習の機会が減っているというのに…」

神通「まったく、たいしたものです」ニコッ

村雨「あ、ありがとうございます!神通さんにまで褒めてもらうなんて…///」カァ

村雨「すごく嬉しいっぽいです!」

村雨「あぁ!?すみません、何か変な感じに…」アタフタ

神通「いえ、謝る必要はありません」クスッ

村雨「あはは…」

神通「……ですが、これはあなたを『駆逐艦・村雨』として見た時に限った話」

村雨「えっ…?」

今回はここまで。

夕張ちゃんスペシャルは、主砲・魚雷を同時に撃てる優れモノですが
実戦だと超低速なため、艦隊のみんなに置いてけぼりにされる模様…。

ドーンドーンとバババーンとドンバシャドンバシャーがよくわからない


神通「あなたは今、夕立さんでもあるんですよね…?」

村雨「はい。そうですけど…」


的(ドゴォーン!)

綾波「や~りま~したぁ~!」

夕張「わ~お!相変わらず凄い威力ね!」

霞「的1つ当てただけで、他の的も吹き飛ばす勢いじゃない…」

島風「どかーん!どかーん!」


村雨「もしかして……」ハッ!

村雨「夕立になりきるといっても、その夕立や綾波くらいの火力までマネするのはムリですよぉ~」アハハー

神通「ふふ…そうではありません」クスクス


神通「……」

村雨「??」

神通「確かに、夕立さんの火力は他の娘達と比べると目を見張るものがあります」

神通「ですが、それだけではなく…」

神通「彼女からは揺るぎない信念を感じます」

村雨「信念…?」

神通「はい…。彼女は言っていました」

神通「『自分をもっともっと鍛えなくては』と」

村雨「あの子が……?」ハッ!



夕立『提督さんのためなら夕立、もっと強くなれるっぽい!』


村雨(夕立……)

神通「2度目の改装で、恵まれた能力を授かっても…」

神通「彼女はさらなる高みを目指す姿勢を忘れていませんでした」

村雨「改二になる前は、一緒に自主練したりしましたけど…」

村雨「もしかして今でも…?」

神通(コクッ)

神通「私や川内姉さんたちも、付き添った事があるんですよ?」フフ

村雨「そ、そうなんですかぁー!?」

村雨「………」


シーン…

神通「あの…」

神通「つまり…何が言いたいのかというとですね……」モジモジ

村雨「ハイ!わかってますっぽい!」バッ!

神通「えっ?」

村雨「見ててください、神通さん!」

村雨「村雨も気持ちで負けないように頑張りますっぽい!」

神通「……」

神通「うふふ…」

神通「その意気です」ニコッ


神通(村雨さん、立ち直ってくれたみたいですね…)

神通(うまく伝えられるか不安でしたが…よかった……)ホッ

神通(はぁ…私はこういうのはどうも苦手です……)






- 鎮守府内・廊下 -


タッタッタッタッタッ…


夕立(演習と遠征成功の確認は終わって……次は工廠っぽい!)スタタタター

夕立(うぅ~忙しいっぽ~い…)

香取「廊下は走らないように!」

夕立「はいぃ~!すみませ~ん……」スゥー…



鹿島「……」ジー

鹿島「どうしたのかしら夕立ちゃん。書類を抱えてるように見えたけど…?」トコトコ

香取「村雨さんとして過ごすという事はおそらく、今は夕立さんが秘書艦じゃないかしら」トコトコ

鹿島「あぁ、そっか!」

鹿島「……」

今回はここまで。

>>115
見直してみると、自分もよくわからなくて困惑しました…。

自分で説明してしまうと、ドーンドーンやバババーンは砲撃音。
ドンバシャは砲撃音と砲弾着水時の水しぶき音みたいな感じでいいかなと。


鹿島「ねえねえ香取姉!私達もいつかやってみましょうよ~!」ウキウキ

香取「ダメです。私達がやっても意味がないでしょ?」ハァ…

鹿島「??」

香取「私も鹿島も練習巡洋艦として、日頃の業務に大きな違いはありませんからね」

香取「入れ替わったところで何も変わらないですよ」

鹿島「もぅ!香取姉は何もわかってないです!」プイッ

香取「あら?どういう事かしら…?」

鹿島「お仕事じゃなくて、お互い本人になりきるのが大事なんですっ!」

香取「本人になりきる?」

鹿島「はい!私が香取姉の制服を…」ジー

鹿島「このネクタイとタイトスカート、私にも似合うかなぁ~!?」ワクワク

鹿島「あと眼鏡をかけて、髪型もマネしないとね♪」

香取「そ、そこまでやるのですか…?」


鹿島「当然です!村雨さん夕立さんも身だしなみの意識がまだ足りないみたいですね」

鹿島「後で指導しておかなきゃ!」ウンウン!

香取「……」ジー

鹿島「うふふ♪ 香取姉みたいになった鹿島を見たら、みんなどんな反応するのかな~!」ルンルン

鹿島「提督さんは…なんて言ってくれるかな……///」キャー!

香取(コホン)

香取「鹿島」

鹿島「はい?」

香取「人に言う前に、まず自分の身だしなみに気を遣った方がいいですよ」髪ツンツン

鹿島「……え、寝癖が!? うそ、やだ!今までずっと…?」アタフタ アタフタ

香取「ふふっ……冗談でs」

鹿島「ご、ごめんなさい香取姉!先に行っててください~!」ピュー!

香取「あぁ、廊下を走ってはいけませんよ~」

香取「……行ってしまいました」ウフフ






- 工廠 -

ガチャ

夕立「こ~んに~ちは~!夕立で~~す!!」


シーン…


夕立(キョロキョロ)

夕立「明石さ~~ん!」

明石「ん~?」← 顔だけひょっこり

明石「おぉ~!やっぱり夕立ちゃんが来たかー!」

夕立「?」

明石「ごめ~ん、いま手離せないからー」

明石「そこらへんの机の上にあるメモ見て、適当にやってっちゃってー!」

夕立「はーい!わかりましたぁ~!」


夕立「メモメモ…」キョロキョロ

夕立「あ!これかしら…?」ジー…

夕立(デイリー任務用の建造・開発レシピがちゃんと書かれてる…)

夕立「準備がいい…!」

工廠妖精(スタタター)

夕立「妖精さん、よろしくね!」

工廠妖精(敬礼ビシッ)

夕立「あれ?下の方にまだ文が…」


  『ついでに長門さんに修理した主砲の状態はどうか聞いて来てほしいかなぁ~って!☆彡 明石 』


夕立「うぅ~早く提督さんのところに戻って、書類のお仕事しないといけないけど……」

夕立「村雨でも夕立でも、絶対断らないっぽい!」ニッコリ

夕立「あっ!今の『ぽい』はなしね!」

工廠妖精(??)

夕立「よ~し!それじゃあ始めるわよ♪」


夕立「……って、開発ってどこでやるんだっけ?」

工廠妖精(ズコー)

夕立「えへへ、だって久しぶりなんだも~ん!」テヘ

工廠妖精(スッスッ!)

夕立「はいはぁ~い!ついて行きま~す!」





夕立(開発レシピはこれで……おっけー!)

夕立「それでは妖精さん!お願いします!」

工廠妖精(敬礼ビシッ)


工廠妖精 っペンギン


夕立「むぅ~、失敗!でも可愛い~」顔スリスリ


工廠妖精 っ九七式艦攻


夕立「ん~、これじゃなくて~」

夕立「このレシピはソナー狙いよねぇ。改修素材に使うのかなー」

夕立「とにかく、次で最後ね……お願い!」

今回はここまで。



工廠妖精 っ九三式水中聴音機 ジャーン!


夕立「えっ!ホントに!?」

工廠妖精(ウンウン)

夕立「おぉ~!ぐっじょ~ぶ!」

工廠妖精 (*´ω`)b グッ!

夕立「提督さん、喜んでくれるといいな~」





工廠妖精(フムフム…)

夕立「はい!高速建造材は使わない感じで!」

夕立「あと解体任務は、え~っと……」

夕立(トコトコ)

夕立「この艤装と…これね」(メモを見ながら)

工廠妖精(リョーカイ!)ビシッ!

夕立「よろしくお願いしまぁーす!」ニコッ



セッセッセッ!

カーンカーンカーン!

カチャカチャカチャ

カーンカーンカーン!


夕立「これで工廠任務クリアー!」ヤッター

夕立「次は急いで長門さんのトコに行かなきゃ!」ピュー!

夕立「あっ!」ピタッ

夕立「廊下は走っちゃいけませ~ん…」ハヤアルキー






- 戦艦寮・長門型の部屋 -

夕立(ゴクリ…)

夕立(長門さんと陸奥さんの部屋に着いたけど……ちょっと緊張するっぽいぃ…)ドキドキ

夕立(執務室に突撃するのとは大違いね…)ウー

陸奥「あら?こんな所でどうしたの夕立ちゃん?」ポンッ

夕立「うわあぁっ!?む、陸奥さん!!?」ビクッ!

陸奥「ああっ、ごめんなさい。驚かせちゃったみたいね」ウフフ

夕立「いえ、その…こちらこそすみません」アハハ

陸奥「うふふ。でも珍しいわね、私か長門に用かしら?」

夕立「はい、長門さんに。修理した主砲について状態はどうか、聞いて来てほしいって明石さんから頼まれたんです」

陸奥「ふぅん…」

陸奥「今は村雨ちゃんの代わりに秘書艦を?」

夕立「そ、そうです!あっ……はいはぁ~い!」

陸奥「なるほどね」ニコッ


アハハ ウフフ

陸奥「それじゃあ部屋に入るわよ。長門は本を読んでいると思うわ」

夕立「了解です!」

陸奥「そんなに緊張しないで。それにいつでも気軽に来ていいのよ?」ウフフ

陸奥「大人のお姉さんの話、聞かせてあ・げ・る♥」ウィンク

夕立「おとなの…はなし……///」カァ…

陸奥「ふふっ」ガチャ





長門「………」ペラッ

陸奥「戻ったわ、長門」

長門「うむ、おかえり。ん…?」

夕立「失礼します!」

長門「珍しいな、夕立も一緒か」

陸奥「ええ、そこでバッタリね。例の主砲について聞きに来たみたいよ」


長門「なるほど、明石から頼まれて来たというわけか」トコトコ

夕立「はい!えっと…それがその主砲ですか?」

長門「試製41cm三連装砲」

長門「砲撃した後、わずかではあるが異音を感知した事があってな」

長門「念のため、明石に見てもらったんだ」スリスリ

夕立「わぁ~カッコイイ…!」キラキラ

長門「フフッ…」

夕立「それで修理してからその…異音は無くなった感じですか?」

長門「そうだな。試し撃ちや演習でも問題はなかったし、フィット感も今まで通り満足いくものだった」

長門「感謝すると明石に伝えておいてくれ」

夕立「了解です!任せてくださいっ!」敬礼ビシッ!

今回はここまで。


長門「ところで夕立は村雨の代わりに秘書艦か」

夕立「は、はいっ!」

長門「口調まで本人に似せているみたいだな。少し驚いたよ」フフッ

夕立「今は夕立は村雨でもあるので!」

長門「提督の事だから、何か考えがあるのだとは思うが…」

長門「艦隊を混乱に招くような行為は控えてほしい。提督にもそう伝えておいてくれ」

夕立「はい、ごめんなさい…」

陸奥「あら、いいじゃないこれくらい」

長門「今回は問題ないと思うが、このまま調子に乗って良からぬ方向に行く事も考えられるだろう」

陸奥「そうかしら?長門はお堅すぎるのよ」ウフフ

長門「むう…」


陸奥(スー ハァ…)

陸奥「ビッグ7の力!侮るなよ!!」キリッ

夕立&長門「!!?」

長門「陸奥…いきなりどうした……?」

陸奥「うふふ、あなたになりきってみたの。このセリフ、言ってみたかったのよねぇ~」

陸奥「それに私もビッグ7だし♪」

長門「なっ…」

夕立「長門さんみたいにカッコよくて、いい感じいい感じでしたよ!」キラキラ

陸奥「ありがと♥」


夕立「夕立の、ちょっといいとこ見せたげる♥」ウィンク

陸奥「あら可愛い。村雨ちゃんにそっくりね」

夕立「えへへ…」

夕立「まねっこするの楽しいです!」ウキウキ

陸奥「そうね…」チラッ

陸奥「長門もやってみたら?面白いわよ」ウフフ

長門「いや、私はこういうのは…」

夕立「長門さんが…!」ジー

長門「ぬう…」

陸奥(クスクス)

長門「まったく…。一度だけだぞ」スー ハァ…

夕立(ゴクリ…)



長門「さあ!ソロモンの悪夢、見せてあげるっぽいーっ!」ドンッ!


この時、夕立・陸奥の両名に衝撃が走る!


陸奥(ど、どうしてなの長門!?ここは夕立ちゃんじゃなくて、私になりきるところじゃないの!!?)ドーンッ!

夕立(夕立のマネ!!?陸奥さんだと思ってたからビックリしたぁ~)

夕立(あと細かいけど、若干アレンジが入ってたっぽい…)

陸奥(でも何より一番驚いたのは…)


夕立(夕立にそっくりだったっぽい!)
陸奥(夕立ちゃんにものすごく似てたわ…)


夕立&陸奥「……」ポカーン

長門「どうした…?あまり似てなかったか?」

陸奥「いいえ、むしろその逆よ」

夕立「すっごく夕立っぽくて驚きました!」キラキラ

長門「フッ、そうか…」ニヤ


長門「連合艦隊旗艦として、支えになってくれているお前達の事はよく見ているからな」

長門「これくらい朝飯前さ…」フッ

夕立「長門さん…」カッコイイ…

夕立(そういえば提督さんも同じような事言ってたような…?)

陸奥「これは思わぬ展開ね…さすがの私も予想してなかったわ」フフッ

長門「さて、もう用は済んだか?夕立」

夕立「あぁ!はい、ありがとうございましたっ!」

長門「フフッ、秘書艦は忙しいだろ?仕事に追われているようなら、急いだ方がいいんじゃないか?」

夕立「そうなんですよぉ~」

陸奥「うふふ、頑張ってね♥」

夕立「はいっ!失礼します!」

今回はここまで。






- 鎮守府海域・訓練場 -

村雨「はぁ…はぁ……」

神通「駆逐艦・村雨、突撃せよ!」

村雨「ぽいっ!」バッ!


ズザー ズザー


秋月「これがラスト5周目…村雨さん……」

綾波「最初は調子良さそうだったのに、どうしたのかなぁ…」

霞「バカね、見ててわからないの?」

綾波「えっ?」


村雨(スイー スイー)

村雨「右舷、敵艦発見っぽい!」

夕張「どーお?この攻撃はっ!」チュドン! チュドン!

村雨(スルッ スルッ)

村雨「はっ!」ヒョイッ


霞「村雨はすべての的に当てようとしてるのよ」

綾波「えぇ~!?」

秋月「夕張さんのあの砲撃・雷撃を捌きつつ、的を全部倒すなんて…」

霞「ムリよ!この私でも出来なかったんだからっ!」ムスッ

島風(スイー スイー)


的(ドォーン!)

村雨「よしっ!あと1個……」スイー

ヒュー……

村雨「!」ハッ

村雨「危ないっ!」スッ!

ドカーン!

夕張「ふふ、さすがね」ニヤリ


綾波「セ~フ…」

秋月「大丈夫。上からの砲撃も見えてます…!」

霞「……でもああいうガムシャラで危なっかしいけど、ゴールに向けてひたすら突っ走る所は…」

霞「どこかの誰かさんに似てるわね」フンッ


島風「え~?わたしに~!?」

霞「違うわよ!アンタはもっと砲撃の精度を良くしなさいな」

霞「被弾はほぼなかったけど、まともに当たってなかったじゃない」

島風「ぶぅ~、だって夕張さんが邪魔なんだも~ん」

霞「それを!みんなそれぞれ自分で考えて何とかするんでしょうがーーっ!」

ワーワー! ギャーギャー!

綾波&秋月「ふふふ…」ニコッ



ドンバシャー ドンバシャー


夕張「3つ目は取らせないわよっ!」ドーン! ドーン!

村雨「ちょっと無理するっぽい!?」ギュイーン!

村雨「ぽいっ!」チュドン

夕張(ニヤリ)

的(ドォーン!)

村雨「や、やった…!」

ヒュー……


霞「!?」

秋月「上~っ!!」


夕張(ふふふ……ここは敢えて3つ目の的を落とさせて…)

夕張(私の砲撃を確実に命中させる!)ニンマリ

夕張(今までの訓練で、みんなのだいたいの射点は掴めてるし…)

夕張(それにさっきと同じ砲撃の仕方だから、裏の裏をかいた感じだし♪)

夕張(いくら経験豊富な村雨ちゃんでも、これには対応できまい!)イヒヒ

夕張(あと村雨ちゃん、今は前のめりになってるしねぇ~)

夕張(う~ん、我ながら完璧な作戦…! 夕張ちゃんってば天才!?)


ヒュー…


村雨(ニヤリ)

神通「!」

村雨(スッ)

夕張「あれは!?」

村雨「え~い!」ブンッ! ← 鎖付きの錨を投げる


パーンッ!


綾波「砲弾に…」

秋月「錨をぶつけた…?」

霞「うそ…」


村雨「ふふふ…」ペチャ ペチャ ← 頬に赤い塗料が付着する

夕張「そ、そんな…」

シュルルル- パシッ!(錨回収)

村雨「おかえり♥」チュッ

村雨「ソロモンの悪夢、見せてあげる♪」ニッコリ

夕張「っ!?」ゾクッ

夕張(ゆ、夕立ちゃん…?)

村雨(ギュイーン!)


夕張「しまった!次発装填がまだ……」アタフタ

夕張「………」

村雨(スイー スイー)

夕張「やっぱいっか~。もう追いつけそうにないし」

夕張「今の村雨ちゃんは止められないわ」

夕張「私の完敗ね」ハァ


村雨「左舷、敵艦発見!雷撃戦準備よしっ!」スイスイー

村雨(ニコッ)

村雨「やっちゃうからね♪」ドドッ!

プシュー…

的(ドゴォ!)

今回はここまで。

細かいですが、>>151->>153の夕張→村雨・夕立の呼び方を
「ちゃん」付けではなく、呼び捨てという事でお願いします。

書き込んでから気づきました。申し訳ない。

別にちゃん付けされても違和感無い子達だし、どっちでもええんちゃうん?

>>155
そうですね。
自分でもそのように書いていたので違和感はないんですけど
話の少し前の方で、夕張は村雨を呼び捨てにしてるので
統一したほうがいいかな~と思い、一言つけさせてもらいました。






村雨(スイー スイー)

綾波「おかえり~!村雨ちゃーん!」

秋月「凄かったです!」キラキラ

村雨「あっ、ありがと……。ちょっと頑張りすぎたっぽ~い」ツカレター

霞「まぁよくやったんじゃない?」ボソッ

村雨「うふふ、霞がそう言ってくれるなら100点満点って事ね。頑張った甲斐があるわ」ニコッ

霞「なっ!?」

島風「いいなーそれ!連装砲ちゃんにも鎖を付けたら、もっと強くなるのかなー!」チラッ

連装砲ちゃん(エッ!!?)

村雨「それはやめた方がいいと思うわ…」


夕張(ノロノロー)

神通「みなさんお疲れ様です。とても良い訓練でした」

神通「特に村雨さんには驚かされました。気持ちが全面に出てて、それがまた良い結果に繋がりましたね」ニコッ

村雨「は、はい!ありがとうございますっぽい!」

夕張「ソロモンの悪夢、恐ろしかったわぁ~」ウルウル

村雨「えぇ!?村雨、何かしましたっぽい~?」

夕張「神通~、慰めてぇ~」ムギュー

神通「はいはい、夕張さんもお疲れ様です」グイッ

夕張「あうっ」

駆逐艦娘たち(クスクス…)






(休憩中)

キャハハ ウフフ…

神通「みなさん、そのままで聞いてください」

神通「次に行う艦隊訓練についてですが……」

一同(ドキドキ…)

神通「思ったより時間が押してしまったので…」

神通「先ほどの砲雷撃戦の訓練を省いて、その次に予定していた対空射撃の訓練をしようと思います」

一同(あと2つも訓練やろうとしてたんだ…)ゴクリ…

神通「内容はいつも通り、敵艦載機群を輪形陣で迎撃する訓練なのですが…」

村雨「ですが…?」

神通「フフッ…」

神通「今日は輪形陣の中心にいる私を敵の攻撃から守りつつ、敵艦載機群の殲滅を目指します」ニッコリ

駆逐艦娘たち「えっ……?」


神通「私も艦隊の一員として共に航行しますが、対空射撃や回避運動を一切行いません」

島風「ずっる~いっ!」

綾波「も、もし神通さんが被弾してしまったら…?」

村雨「罰ゲームみたいな!?」

神通「そうですねぇ…」

駆逐艦娘たち(ゴクリ…)

神通「考えておきます」ニコッ





夕張「それじゃあ訓練用の艦載機、持ってくるね~」

神通「よろしくお願いします」


ザワザワ ザワザワ…

霞「のんびりしてる場合じゃないわ!作戦会議よ!」

霞「機銃とか対空系の装備ある!?」

シーン…

綾波「持って来てないですぅ~」


霞「秋月以外、まともな対空装備はないって事ね…」

村雨「あっ、そうだ!」

霞「どうしたの!?」

村雨「もしかしたら補強増設したところに機銃が…!」ヨウセイサーンッ!


妖精さん っ応急修理女神 ジャーン!


シーン…

村雨「そういえば提督、村雨を想ってコレを…」

村雨「お守りとして持っていてくれって……///」ポッ

綾波「司令官が…」イイナー

秋月「あたたかいですね…」

霞「い、今はそんなのろけ話じゃなくて~……」ムムム

霞「ああもう!期待した私がバカだったわ!」

島風「私も増設してタービン装備したーい!」

村雨「うふふ、島風らしいわね」






ワイワイ ガヤガヤ…

秋月「あの…工廠で装備を変えてくるのは……?」

神通「ダメです。予期せぬ事態を想定して、今回は現在の装備で訓練を行ってもらいます」

村雨「やっぱりここは秋月にかかってるわね」ポンッ ← 秋月の肩に手を置く

綾波「恐ろしい罰ゲームから私達を守ってください!」ポンッ

秋月「えっ、ちょっあの…」ソワソワ

島風「ガンバレー!」ポンッ

霞「……頼んだわよっ!」ガシッ

秋月「うわぁ~…」

秋月「プ、プレッシャーで押しつぶされそうです…」ズッシリ

神通「ふふふっ…」クスクス

今回はここまで。






- 工廠 -

夕立「明石さ~ん!夕立、戻りましたぁ~!」キョロキョロ

夕立「あっ!」


明石「よしOK! なんかおかしいトコとかあったら、いつでも言ってくださいね!」

由良「はい。明石さん、ありがとうございます」

タッタッタッタッタッ!

夕立「由良ー!」ドンッ!

由良「うわぁっ!?」

由良「ゆ、夕立ちゃん…?」

夕立「えへへ…」ムギュー

由良「ふふっ…」ナデナデ


夕立「むふふ~ん!今は村雨になりきって、秘書艦のお仕事してるの!」

由良「うん、掲示板見たよ。ここに来たのもお仕事で…かな?」

明石「私がちょっとおつかいをね。工廠任務はさっき済ませたんだよね?」

夕立「はい!長門さん、異音も無くなったしフィット感も良かったみたいで…」

夕立「明石さんにありがとうって言ってました!」ニコッ

明石「そっかー!結構大変だったし、感謝してもらうと頑張った甲斐があるなー」

明石「夕立ちゃんも、ありがとね!」

夕立「はいっ!」

由良「……あれ?夕立ちゃん、いつもと口調が違うね…」

明石「村雨ちゃんになりきってるからね~」フフッ

夕立「はいはぁ~い♪」

由良「お互いにまねっこしてるのね。村雨さんにそっくり」ウフフ


夕立「そういえば長門さんも夕立のマネしてくれたんですよ!」

夕立「すごく夕立に似ててビックリしたな~」

明石「えぇ~?あの長門さんがぁ~?」

由良「もぅ夕立ちゃんったら。村雨さんはそういうウソついたりしないよ」クスッ

夕立「ぶぅ~!本当なのにぃ~!」


アハハ ウフフ…


夕立「由良はどうして工廠に?」

夕立「改二になって身体の具合が悪くなったとか…?」ジー

由良「ううん、そんな事ないよ」

由良「改装してから数日間、普段通りに過ごして…」

由良「そして今日、由良の身体や艤装に異常がないか見てもらってたの」

夕立「ふ~ん…」


明石「大規模改装の最終確認段階ね。夕立ちゃんの時もあったでしょ~?」

夕立「そ、そうだったっけ~…」アハハ

明石「まぁ念のためにするだけだし、大きな問題が起きる事はほとんどないけどね」

明石「今回の由良さんも全く問題なし!」

由良「これからもよろしくね、夕立ちゃん」ニコッ

夕立「はいっ!これで由良も夕立と同じ、改二の仲間入りだね!」スリスリ

由良「う、うん。そうだね」

夕立「由良ぁ~」ペタペタ スリスリ…

由良「あぁ夕立ちゃん、くすぐったいよぉ…」

夕立「うふふ。新しい制服、よく似合ってていい感じいい感じ♪」

由良「そう……かな? ありがとう」ニコッ

由良「この制服可愛いし、鬼怒ちゃんや阿武隈ちゃんとお揃いで嬉しい…」

夕立&明石(ニッコリ)


明石「さてとー、工作機械の手入れをして今日はもう上がろうかなー!」

由良「私達も行かないと。書類のお仕事、結構残してるんじゃない?」

夕立「ううっ!」ギクッ

由良「ふふふ…由良も提督さんに報告しないといけないから、一緒に行こっか♪」

夕立「はいはぁ~い!」

由良「明石さん、そろそろ失礼します。今日はありがとうございました」ペコッ

夕立「お邪魔しました~!」

明石「ほ~い。何かあったらいつでも来ていいからね~!」

今回はここまで。






- 鎮守府内・廊下 -

トコトコ トコトコ

由良「……」

由良「ねえ、夕立ちゃん。ちょっと気になってたんだけど…」

夕立「?」

由良「提督さんと村雨さん…まさかケンカとかしてないよね? ねっ?」

夕立「えぇ~!?」

由良「それとも夕立ちゃんと村雨さんが…?」

夕立「違う違う!どっちもちが~う!」

由良「そ、そう…」

由良「変わった事してるから、何があったんだろうと思って…」


夕立「ん~、村雨とはちょっと言い争いになったけど、仲が悪くなったワケじゃないよ!」

夕立「実はこんな事があってね~……」カクカク シカジカ





トコトコ トコトコ

由良「提督さんのために頑張る…かぁ……」

由良「確かにそれに関しては村雨さん、誰にも負けたくないでしょうね」フフ

夕立「夕立も負けないっぽい!」

夕立「……あぁっ!?」

由良「ふふ…」クスクス

由良「でも提督さんをあまり困らせないようにね? ねっ?」

夕立「はぁい…」


由良「それで、やってみてどうだった? 村雨さんのお仕事」ニコッ

夕立「う~ん、そうだなぁ~……」

夕立「執務のお仕事はすっごく量が多かったしー」

夕立「それにあちこちいーーっぱい歩き回ったりで…」

夕立「すごく大変だったぁ~…」グッタリ

由良「ふふっ、お疲れ様」

夕立「最初、書類の量凄かったんだよ~!傍にいる提督さんの顔が見えないくらい、机いっぱいに積まれててさ~」

夕立「提督さんも村雨も、いつもの量って言ってたけど夕立はまだ疑ってる!」ムムム!

由良(クスッ)


由良「由良も秘書艦をしていた時期があったけど…」

由良「その頃に比べると私達の仲間はどんどん増えて、いろんな海域に出撃するようになって…」

由良「提督さんや艦娘、妖精さんも。みんなの頑張りで、活動の幅がすごく広がったよね」

夕立「うんっ!」

夕立「やれる事が多くなったけど、秘書艦の負担も大きくなっちゃうんだよね」

夕立「さっき五月雨とも、そういうお話したっ!」

由良「そうだね。その秘書艦として頑張ってる村雨さんに負けないくらい…」

由良「私達も任された自分のお仕事、頑張らないとね。ねっ?」

夕立「もっちろん! 夕立の、ちょっといいとこ見せたげるぅ~!」

由良「うふふっ」ニッコリ






- 執務室 -

トントン(ノック音)

提督「は~い、どうぞ~」カキカキ

ガチャ

由良「失礼します」ペコッ

夕立「戻りましたぁ~!」

提督「あっ!夕立遅いぞー! 書類が溜まっちゃってもう大変だよ~」

夕立「わぁ~!ごめんなさぁ~い!」スタタタター

提督「ははは、まあいきなり村雨と同じ仕事量なんて無理だからな」

提督「その分俺が頑張ってやっておいたぞ」ドヤッ

夕立「提督さん…!」ホロリ…

由良(クスクス)

提督「由良もお疲れ。身体の方は大丈夫だったか?」

由良「はい、特に問題はありませんでした」ニコッ

提督「うむ! 軽巡洋艦・由良改二!これまで以上の活躍を期待しているぞ!」

由良「はいっ!」敬礼ビシッ!

今回はここまで。






提督「……」カキカキ

夕立「……」カキカキ

由良「……」ズズッ

由良(提督さんがゆっくりしていけって緑茶まで出してくれたけど……)

由良(由良だけのんびりしてるわけには…)ウーン

由良(お茶飲み終わったらお手伝いしよっかな)ズズッ

夕立「……」カキカキ

夕立「ねえねえ、提督さん!」

提督「ん~?」カキカキ

夕立「今度の出撃任務は夕立、由良と一緒がいいなぁ。 な~んて♪」ニコッ

提督「うーん、そうだなぁ…」

由良「夕立ちゃん、わがままはダメだよ」

由良「さっき提督さんを困らせないようにって言ったばかりじゃない」

夕立「ううん!夕立は秘書艦として、艦隊の編成について自分の意見を言ってるだけですっ!」キリッ

由良「ものは言いようね…」ハァ


提督「まあまあ。でも実際攻撃面が控えめになった由良と、対象的に火力特化の夕立は相性がいいかもな」

由良「言われてみれば確かに…」

提督「由良改二は水上爆撃機・戦闘機、大発動艇、甲標的まで運用可能になり、防空力も強化されて、対潜の強さもいまだに健在だ」

提督「もし一緒の艦隊になった時は、サポートの由良、攻撃面では夕立、みたいな感じが理想かな」

提督「そんな風にお互い支え合ってくれたら、きっといい結果につながると思うぞ」ニコッ

由良「提督さん…」

夕立(ガタッ!)

由良「夕立ちゃん?」

夕立(テクテクテク)

提督「?」


夕立「ありがとー!提督さーん!」バッ!

提督「うわああっ!?」ムギュー

夕立「新しく生まれ変わった由良と村雨たち、み~んなで一緒に出撃できる日、楽しみにしてるね!」ハグハグ

提督「ま、まだそうすると決めたわけじゃないんだが…」ムギュー

提督「それにいつの間にか村雨たち2駆の娘らも加わってる!?」

由良「あらあら」ウフフ



- 鎮守府内・廊下 -

トコトコ トコトコ

村雨「はぁ~、疲れたっぽ~い……」グッタリ

村雨(ふふっ♪ でもさっきの対空射撃訓練、楽しかったなぁ~♪)

村雨(神通さんを守るためにみんなで必死になって…)ウフフ

村雨(秋月の頑張りでなんとか護衛に成功したけど)

村雨(もし失敗してたら神通さん、なにするつもりだったんだろう…)






神通「夕張さん、今日は本当にありがとうございました」

夕張「いいっていいってー。欲しいデータ取れたし、私もいい経験になったわ」

夕張「それよりさ!罰ゲームの内容、どういうの考えてたの!?」ウキウキ

神通「……?」

夕張「ほらっ!対空戦闘の訓練で、もし神通が被弾したら~って話してたじゃない!?」

神通「ああ…」

神通「ふふっ…特に何もさせるつもりはありませんでしたよ」

夕張「ええ?そうだったの~?」

夕張「それじゃあどうして…? あの娘達にプレッシャーを与えるため?」

神通「プレッシャー……を与えたつもりはないんですけどね…」アセアセ

神通「みなさんがやる気になってくれるならと思って」


夕張「ふ~ん…」

夕張「でもあの調子じゃ、駆逐艦の娘達からこわ~い先輩だって嫌われちゃうかもよぉ~?」イヒヒ

神通「……いいんです、私は」

神通「あの娘達のためになるなら……」

夕張「……」

夕張「そっか! 神通らしいね」ウフフ

夕張「私だったら、そうだなぁ……」ウーン

夕張「私の助手として、一日中工廠で働いてもらおっかなぁ~♪」

神通「ふふふ、それは大変そうですね」ニッコリ






トコトコ トコトコ

村雨「~♪」

村雨(ピタッ!)← 執務室の前で立ち止まる

村雨(夕立、ちゃ~んとお仕事やってるかなぁ)

村雨「あっ!そうだ!!」

村雨(提督と夕立の執務作業をする様子、こっそり覗いちゃうっぽ~い!)

村雨「うふふ…」ニコニコ

ドアカチャ(ちょい開け)

今回はここまで。


村雨(ジー…)

村雨(あれ?由良さん…?)

村雨(あー、どこかでバッタリ会って夕立に連れて来られたのね。 あの子ったらもう……)

村雨(ちゃんとお仕事してるの~?)ジー…



提督「夕立? そろそろ俺の腕から離れてくれないか?」

夕立「ん~?」

提督「書類を進めたいんだが…」

夕立「もうちょっとだけ~……」スリスリ

提督(ゆ、夕立の胸が…!)ムギュー

提督「まったく、少しだけだからな」グヘヘ…



村雨「っ!?」ブチッ!



ドアバーン!


村雨「こーーらぁーーー!!」ドンッ!

一同「!?」

提督「村雨っ!?」

村雨「人が訓練頑張ってる時にぃ~!あんたたちはぁーー!!」

提督「待ってくれ村雨!これには深いワケが…」

夕立「もうビックリするじゃない村雨」

夕立「執務室に入る時は、ノックしないとダ・メ・よ♪」ニコッ

村雨「夕立にはいっちばん言われたくないっぽいわよ!」

提督「おお落ち着いて村雨…口調がおかしくなってるぞ……?」

村雨「うるさいっぽい!」ガルルルー

由良「うふふ…」ニコニコ



(提督、必死の説得&土下座で村雨になんとか許してもらう…)


提督「はあ…ごめんなぁ村雨。でも本当に夕立は秘書艦の仕事を頑張っていたんだ」

提督「そこだけは誤解しないで欲しい…」

村雨「うん、わかったから。もう大丈夫っぽい」ニコッ

夕立「ごめんね村雨。夕立、調子に乗り過ぎちゃった…」エヘヘ

村雨「ふふふっ、いいからいいから!」

村雨「夕立は提督と一緒にお仕事できて嬉しかったんだもんねぇ~?」ニヤリ

夕立「う…うん……///」

提督「色々あったけど、俺も久しぶりに夕立と仕事できて楽しかったよ」ニコッ

夕立「提督さん…!」

村雨「ねぇねぇ夕立!秘書艦になってみてどうだった!?」

村雨「聞かせてほしいっぽい♪」


提督「ははは。もういい時間だし二人とも今日の業務終了という事で、元に戻っていいんじゃないか?」

村雨「それもそうね。いい?夕立?」

夕立「はいはぁ~い!お疲れ様でしたー!」

由良「ふふっ…」緑茶 ズズッ

由良「ふぅ。提督さん、緑茶ごちそうさまでした」

提督「はいよー」

由良「由良はそろそろ失礼しようかな」スッ

村雨「あぁ~ん、由良さーん!」ガシッ

夕立「せっかく来たんだし、もっとおしゃべりするっぽい!」ガシッ

由良「ちょっと、二人とも…」アセアセ

提督「相変わらず由良は慕われているな」

由良「提督さんもまだお仕事残ってるみたいだし、これ以上お邪魔するワケには…」


提督「ん~、由良はこれから予定とかない感じ?」

由良「はい、特には」

村雨「それじゃあみんなで一緒にお風呂に入ろ~!」ドンッ!

提督「お~!!」

村雨「はいはーい、提督はココでお留守番ね~」

提督「ええっ!?」

村雨「当然でしょ!」

由良「ふふっ…」クスッ

夕立「みんなでお風呂、賛成っぽ~い!」

村雨「村雨、海上訓練でもうヘトヘト……」

村雨「夕立になりきって、今日は頑張ったんだから!」

夕立「そうなの~!?村雨の話も楽しみっぽい!」

今回はここまで。


提督「フフフ、村雨も可愛かったけど…」

提督「やっぱりこの『ぽい』口調は夕立に限るな!」

由良「そうですね」ウフフ

夕立「さあ!由良も準備して、一緒に行くっぽい!」

由良「ううん、由良はまた後でいいよ。今日は改装の確認だけで疲れてないし」

由良「二人でおしゃべりしながら、ゆっくり身体を休めて来てね? ねっ?」

提督「うむ、お互い今日の事について色々話したいだろうしな」

夕立「えー、由良にも話した~い!」

村雨「村雨も~!」

由良「ふふ、それじゃあ提督さんのお手伝いをして待ってるから」

提督「えっ!?」

由良「二人がお風呂から戻ったら聞かせてくれる?」ニコッ


夕立「う~ん…」

提督「俺に気を遣わなくていいんだぞ、由良」

提督「そこまで忙しいワケでもないしな」

由良「いいからいいから♪」

由良「ほら、緑茶をもらった分のお返しもしたいし」

提督「んっ、そう…?」

村雨「由良さんがそう言うなら……」

夕立「わかったっぽ~い!」

夕立「由良も提督さんも、また後でね♪」

由良「うん」

提督「今日はありがとうな夕立。村雨もご苦労様」

提督「ゆっくり休んで来てくれ」ニッコリ

村雨「はいはぁ~い!」
夕立「ぽいっ!」

夕立「それじゃあ行こっ!村雨!」ピュー!

村雨「ちょ、待っ! 夕立、本当に疲れてるのぉ~!?」スタスター

ドアガチャ…

バタンッ






提督「……」

提督「本当に行かなくていいのか?」

由良「いいんです。今は二人っきりでお話した方がいいかなって」

提督「?」

由良「今日の二人について、夕立ちゃんから詳しく聞きましたよ」ウフフ

提督「ああ、そうだったか…」

提督「……咄嗟の思いつきでな。何とか良い方向にいってくれたみたいで安心してる」

提督「村雨・夕立の頑張りは、提督として俺が一番わかってるつもりだが…」

提督「それを本人たちに知ってもらうには、こうするしかないかなって」アハハ…

由良「そうですね…。夕立ちゃんは秘書艦の大変さが身に染みたようだし…」

提督「村雨も村雨で、何か感じ取ってくれたようだし」


由良「はい…」

由良「……」

由良「うふふっ、提督さん」

提督「ん?」

由良「村雨さんや夕立ちゃんと比べて、由良はどれくらいお役に立てていますか?」ニコッ

提督「えっ!?」

由良「もちろんこの由良が一番ですよね? ねっ?」ニコニコッ

提督「ぬぁ~!もう勘弁してくれぇ~!」

由良「冗談ですよ、提督さん♪」クスクス

今回はここまで。






- 鎮守府内・廊下 -

トコトコ トコトコ…

夕立「ねえねえ村雨、お風呂入ったら久しぶりに洗いっこしようよ~!」

村雨「えぇー、また村雨の体をくすぐる気ぃ~?」

村雨「こちょこちょ~って」

夕立「しないしない!」

夕立「村雨にありがとうの気持ちを込めて、洗ってあげるっぽい!」

村雨「へぇー!嬉しいなぁ~♪」

村雨「まっ、もしやられたらやり返せばいいんだけどね♪」ニッコリ

夕立「キャー!こわいっぽ~い!」


キャハハ ウフフ…

夕立「……」トコトコ

夕立「村雨はすごいっぽい」

村雨「?」トコトコ

夕立「今日村雨になってみて思ったの」

夕立「書類のお仕事はい~っぱいあるし、鎮守府内をい~っぱい歩き回ったし」

夕立「とにかくやる事がい~っぱいあって大変だったっぽい!」

村雨「うふふ、村雨の言ったとおりだったでしょ~?」フフッ

夕立「うん…」

夕立「夕立より村雨の方が提督さんの力になってるっぽい…」ボソッ

村雨「えっ?」

夕立「でもこれからもっともっと鍛えて、村雨に負けないくらい夕立頑張るからっ!」ニコッ

村雨「夕立…」


村雨「夕立のそーいうとこ、本当にすごいと思うわ」

夕立「え?どんなとこ?」

村雨「……」

村雨「村雨もね、夕立になってみてわかったの」

村雨「村雨が思ってる以上に、日頃の訓練や演習を頑張ってたのね」

村雨「川内さん達から聞いたわ」

夕立「うん!夕立なりに出来る事を考えて頑張るっぽい!」

村雨「そっか♪ 夕立えらいえらい!」ナデナデ

夕立「えへへ…///」

村雨「一応お姉ちゃんとして夕立の事はわかってると思ってたけど…」

村雨「全然だったわ。ごめんね、夕立」ハァ…


夕立「えぇ~そんなっ!? 村雨が謝ることないっぽい!」アタフタ

村雨「そう…?」

夕立「そうだよー! ほら、夕立も村雨の頑張りをわかってなかったし!」

夕立「え~っと、なんていうか……そう! おあいこ、おあいこっぽい!」

村雨「ふふふ…。ありがと、夕立」ナデナデ

夕立(ニッコリ)





アハハ ウフフ…

夕立「村雨!お風呂上がり、一緒にコーヒー牛乳飲むっぽい!」

村雨「コーヒー牛乳?」

村雨「いいけど、どうしたのいきなり?」

夕立「鈴谷さんがおいしそうに飲んでるのを見て、夕立も飲みたくなったっぽい!」

夕立「腰に手を当てて…」スッ

夕立「こう飲むんだって~」ゴクゴク…

村雨「うふふ、なるほどね」ニコッ

村雨「飲み終わってからの『ぷはぁー!』って感じが気持ちいいわよね♪」

夕立「っぽい!」

今回はここまで。


村雨「秘書艦で色んな所に行くと、思いがけない事が起きたりして」

村雨「結構楽しかったりするのよねぇ~」フフッ

夕立「!」

村雨「もちろんお仕事に支障がないようにね♪」

夕立「それわかるっぽい!」バッ!

村雨「わあぁ!?びっくりしたぁ」

村雨「その様子だと面白い出来事があったみたいね」ウフフ

夕立「そうなの~!」

夕立「なんと!あの長門さんが、夕立のものまねをしたっぽい!」

村雨「………」ハァ

夕立「夕立と村雨がお互いにまねっこしてる~っていう話題からねー、って……あれ?」

村雨「どうせウソをつくならもっとマシなのにしなさいよ~」クスクス


夕立「あ~!村雨も信じてないっぽいー!?」

夕立「由良や明石さんと同じ反応~」ムスッ

村雨「そりゃそうでしょ」

夕立「ぶ~! じゃあお風呂上がったら、長門さんのとこに行ってもう1回やってもらうっぽい!」

村雨「そんな用事でわざわざ訪ねるのは迷惑でしょ、もう」

夕立「うぅ~…」

村雨「……ふふっ」

村雨「長門さんのものまね、村雨も見てみたかったな~!」

夕立「えっ…?」

村雨「どんな感じだった?」ニコッ

夕立「うんっ!それがね~、夕立にすっごく似てたの!」

夕立「一緒にいた陸奥さんもびっくりしてたっぽい!」

村雨「へぇ~!そうなんだー!」

村雨「あの長門さんが…意外ね……。ますます見てみたくなったわ」

夕立「ぽい!」


キャハハ ウフフ…






- 大浴場 -

ガヤガヤ ガヤガヤ…

夕立「着いたー!」

村雨「今はそんなに混んでないみたいね」ジー…

村雨「あっ!」



神通「ちょっと那珂ちゃん…」ググッ

那珂「1回だけでいいから~!」ググッ

川内「~♪」ドライヤー ブオーン…

村雨&夕立「おつかれさまで~す!」

川内「おー、おつかれ~」

那珂「あっ!二人ともいいとこに来た! ちょっと手伝ってよ~」

夕立「?」

村雨「何してるんですか?」


川内「アンタたちのマネよ」

村雨「私達の…?」

夕立「マネ?」

那珂「これから神通ちゃんが那珂ちゃんに! 那珂ちゃんが神通ちゃんになるの!」

那珂「それで今、二人で制服を取り替えっこするとこなんだけどぉ~……」

神通「わ、私には那珂ちゃんみたいな振る舞いは…出来ません……」

那珂「だから1回だけ!1回だけでいいから~!」

那珂「ダメ?」

神通「だめです」

那珂「ぶぅ~!」

村雨「あはは…」

村雨(ごめんなさい、神通さん……)

夕立「まねっこするのは楽しいけど、イヤイヤさせるのはダメっぽい!」


那珂「ふーん!そんな事言っちゃって~」グヘヘ

那珂「『那珂ちゃんっぽい神通ちゃん』見てみたくなぁ~い??」(ゲス顔)

村雨&夕立「那珂ちゃんっぽい神通さん…?」


--(妄想)--

神通『かかか、艦隊のアイドル・神通ちゃんだよぉ~! よ、よろしくぅ~!!///』ヒラヒラ フリフリ

--


村雨&夕立「見たい!」

村雨「あっ、つい本音が…」

神通「そ、そんな…」

那珂(ニンマリ)


那珂「そうと決まれば、第2駆逐隊・村雨!夕立!」

那珂「四水戦旗艦・那珂ちゃんに続けーー!!!」スタタター

夕立「おおー!」トコトコー

村雨「あぁ!?夕立ー!」

神通「ひゃあ!?」モゾモゾ

村雨「もう…どうなっても知らないからねぇ」

川内「ほらっ、村雨も行きなよ」

村雨「えっ?」

川内「三人とも楽しそうだし」


三人(キャハハ ウフフ…)


村雨「そうですかぁ…? 神通さんは困ってるように見えるんですけど…」


川内「まぁなんか起きても、一番姉のアタシがなんとかするからさ。 ねっ?」ニヤッ

村雨「川内さん…!」

那珂「わかった! じゃあ1回着るだけでいいから!」キャハハ

神通「嫌ったら嫌ですー!」ググッ

村雨「わあ~!」トコトコー

神通「村雨さんまで…」

村雨「神通さん!一度着てみたらどうですか?」

村雨「村雨も見てみたいなぁ~!」チラッ チラッ

神通「………」

村雨「那珂ちゃんより似合うと思いますよ~?」ニヤリ

夕立「ぽい!」

那珂「えっ!?ひど~~い!」

神通「わかりました…。一度だけですよ?」

三人「やった~!」

那珂「あっ、そうだ! 那珂ちゃんみたいに髪でお団子作らなきゃね~♪」

神通「そ、そこまでやるの……?」

今回はここまで。






ウキウキ キャッキャッ

那珂(神通改二mode)「はーい!お披露目だよ~!」ジャーン!

神通(那珂改二mode)「///」モジモジ…

夕立「神通さん!可愛いっぽ~い!」ウキウキ

村雨「うん!こういう神通さんもいい感じいい感じ♪」ウキウキ

神通「そ、そうですか…?」

那珂「那珂ちゃんはど~う!?」

那珂「ほら!神通ちゃんのリボン、可愛いでしょ~!?」キャハ

那珂「探照灯照射!突撃しますっ! 私に続いてー!」キリッ

村雨「おぉ~、可愛いですねー」

夕立「那珂ちゃんも似合ってるっぽ~い」

那珂「あれ!? 何か神通ちゃんの時とテンション違くない!!?」


神通(クスクス)

川内「アッハッハ! まぁ見た感じ神通の方インパクトあるしね~」

那珂「ぶぅ~!」





キャッキャッ ウフフ…

夕立「ん~、ちょっと失敗したっぽ~い」

村雨「えっ?」

夕立「夕立と村雨も今の那珂ちゃん達みたいに、見た目にもこだわれば良かったっぽい!」

村雨「うふふ、そうね♪」ニコッ

夕立「何も知らない提督さんが村雨っぽい夕立を見たら、きっと村雨と見間違えるっぽい~!」

村雨「そんなのすぐにバレて、夕立が怒られるだけに決まってるでしょー!」

夕立「そうかなぁ~?」ウフフ


青葉(キランッ!)

青葉(サササッ! バッ!)

青葉(スタタタッ! シュバッ!)

青葉「神通ちゃん、いただきぃ!」パシャパシャパシャ

神通「えっ!?」

村雨&夕立「あっ」

青葉「うふふ、いい記事が書けそうですぅ♪」サッ

青葉(スタタタタッ!)


シーン……


村雨「青葉さん…」

川内「なんであの動きを夜戦でもやらないのかねぇ」

神通「写真…撮られちゃった……」


那珂「ちょっと青葉さ~ん!那珂ちゃんの激レア写真はいいんですかぁ!?」

村雨「あはは…」

川内「今度の青葉新聞が楽しみだねぇ、神通」

川内「提督もきっと可愛いって言ってくれるだろうし」ボソッ

神通「あっ…///」カァ

神通「……」

村雨「そういえば白露姉さんが青葉さんに話したんだったわね」

村雨「村雨と夕立も新聞に載るかも!?」ウキウキ

夕立「ぽいー!」


神通(ゴゴゴゴゴ…)


村雨「?」

夕立「ああっ!?」


神通「もぉ~!那珂ちゃんのせいでーー!!」パコパコ

那珂「痛っ痛っ!なんでなんでなんで~!!?」

村雨「これはちょっと…」

夕立「やばいっぽい…?」

神通「そこの二人も!ちょっとお話があるのでこっちに来てください!」プンプン!

村雨&夕立「はいぃ!?」

川内「んじゃ、お先~」トコトコー

村雨「ちょっ!川内さん!? 話が違うじゃないですかぁ~!」

川内「えへへ~♪」ニヤッ



村雨(この後、三人仲良く神通さんからお説教を受けました)

村雨(でも見た目が那珂ちゃんっぽかったので、気が緩みそうで大変でした…)

村雨(そしてこの日から鎮守府では、姉妹艦や艦娘同士で制服を取り替えたり、マネっこする遊びがしばらく流行ったそうな…)



おしまい

以上で終了です。最後まで読んで下さった方、ありがとうございました。

村雨と夕立でお話を書いてみたいという単純な理由で始めましたが、今回も楽しく書けて良かったです。
艦娘同士が制服を交換して試着し合って、キャッキャッしてるとこを見てみたい……。

依頼出しておきます。

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