男「彼女は世界を滅ぼす」 (6)

男(普通に学校に行って、飯食って、寝て…)

男(起きて、またその繰り返し)

男(つまらんとも、退屈だとも思わないけれど)

男(もう少しだけ、劇的な何かが起こってもいいんじゃないすかね)

母「あんた何ボケーッとしてるの、さっさと行きなさい」

男「分かってるっつーの」

母「何嫌そうな顔してるの?」

男「一人暮らしを選んどけばこんなうるさい小言を聞かされることもなかったかなーって思ってんだよ」

母「何バカ言ってるんだか、アンタみたいなのが一人暮らししたら単位落としまくりですぐに留年よ」

男「うるせぇな…」

男(…ま、感謝はしてないわけじゃないけれど)

男「行ってくるわー」

母「はい、行ってらっしゃい」

バタン

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男「…」

男「…くあぁ…」

男(…あー、眠い…ここんところ夜更かししすぎてたからなぁ…)

男「私が居ないと単位落としまくり…ね、全くもってその通り」

男「…」

男(…ん?)

男(…なんじゃこれ?)

男「…黄色い…筒…?」

男(…いや、これ…どっかで見たことあるぞ…)

男(…まさか、そんなはずない…って…でも…これ…)

ビスッビスッ

男「…!」

男「…何だ…?なんだこの音…?」

男「…路地裏…?」

男「…」

男(…何も居ねぇ…けど…これ…)

男「…赤い…血…!?」

男「…血…やっぱそうだ…!じゃあやっぱ…あの音は…筒は…!」

男「じゅ…!」

ガシッ

男「ひっ!」

「…けて…助けて…」

「…も、して…のに…!私…何に…!」

男「…うっ…うあああぁ…!」

「…たすっ…」

ビスッビスッビスッ

男「…」

男「…っ…」ガバッ

男「…はぁっ…はぁっ…!」

男「…何だ…あれ…!ここって…」

友「おいおい、何してんだよ、男」

男「…友…?…え?あれ…?俺って…」

友「お前が授業中に居眠りなんて珍しい事じゃねえけどな、もうちっと目立たないようにしろよ」

友「怒ってたぜー、あいつ」

男「…」

男「…そ、そっか…わ、悪い…」

友「…?いや、別に謝る必要はねぇんだけどさ…」

男(…あれは、夢…?いや、あんなリアルな…)

友「次は語学だってよ、かー、面倒くさいね…」

男「…」

友「語学ってさぁ、マジで俺らに必要ないと思わねぇ?別に俺たち日本から出るつもりないのによ」

男「…」

友「おい?男?」

男「…なぁ、友」

友「ん?」

男「…俺って…どうやってここに来た?」

友「…はぁ?」

男「…」

友「どうやってって…普通に遅刻ギリギリで駆け込んできたじゃねえか…正直先生の印象最悪だぞ、遅刻魔居眠り魔で」

男「…やっぱり…夢…」

友「やな夢でも見たかー?しゃあないやつだな、くくく」






「であるから、つまり…」

「…ここでの接続詞は…」

友「…くー…」

男(…人に言えた義理じゃねえだろ…こいつ…)

「おい、そこの君」

男(ほれみろ)スパンッ!

友「んげっ!」

男「起きろバカ…」ヒソヒソ

「私の授業で眠るなんていい度胸だな、今はどのページだ?」

友「…あっ…えっ…その…」

「君じゃない、君だ」

男「…」

友「…」

男「…はっ?俺?」

「今はどのページだ?」

男「…えぇっと…」

男(…やべぇ…寝てなかったけど普通に聞いてなかったからわからん…)

「…」

「君のような不真面目な生徒は要らないんだがね」

「…この後私の部屋に来るように」

男(…うっそだろ…クソッ…)

友「…わりーわりー」

男「…けっ…」

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