キョン「すまん、探したけど見つからなかったんだ」
ハルヒ「嘘よ!みんな探しに行った先で食べてきたんでしょ!」
古泉「本当に無かったんですよ涼宮さん」
長門「食料はどこにもなかった」
ハルヒ「私が目が見えないから誤魔化せると思ってるんでしょ!」
キョン「いい加減にしろハルヒ!」
ハルヒ「わかるんだから、肉が焼けた匂いがあなた達からするわよ!何かのお肉食べたんでしょ!」
古泉「いえ・・・途中で朝比奈さんの遺体を発見したんです、それで弔ってきました」
キョン「結構な熱を浴びたらしく朝比奈さんの遺体は焼けてたんだ」
ハルヒ「・・・そう、ごめんなさい、私がどうかしてたわ、失明してから不安なのよ」
キョン「いいって、俺たちこそすまんな、次は必ず食料を見つけてくる」
ハルヒ「うん・・・キョン、手を握って」
キョン「ああ」ギュッ
ハルヒ「ねぇ、町はどうだったの?」
キョン「ひどい有様だった、高熱で建物は焼けて人がたくさん死んでいた」
ハルヒ「そう・・・ほかに人はいた?」
キョン「いたにはいたが、少ない食料を物を奪い合ってた、あれはもう人間じゃない」
ハルヒ「みんな極限状態なのね・・・」
キョン「そうだな・・・」
ハルヒ「みくるちゃんのお墓を作ったの?」
キョン「ああ、三人で穴を掘って埋めたんだ」
ハルヒ「今度そのお墓に連れて行ってね」
キョン「もちろんだ、それよりお前は早く目を治さないとな」
ハルヒ「いいのよ、もう私の目は見えないはずよ」
キョン「そんな事ないさ、お前の眼は治る、一時的に視力を失ってるだけだ」
ハルヒ「でも・・・」
キョン「お前らしくないぞ、いつものお前ならこんなのすぐなおると言い切ってたじゃないか」
ハルヒ「・・・不安なのよ」
キョン「ハルヒ・・・俺がいる、大丈夫」
ハルヒ「本当?絶対いてよ、いなくなったりしないで!」
キョン「「ああ、当たり前だ」
古泉「どうでした?」
キョン「ああ、もう寝たよ」
古泉「困りましたね、まさかここまで大変な事になるとは思ってもいませんでした」
キョン「これもハルヒの力が原因なのか?」
古泉「わかりません、そうだとは思いますが機関とまったく連絡が取れないもので」
キョン「そうか・・・これは日本全体の減少なのか?」
古泉「どうでしょうか、もしかしたら世界規模なのかも・・・ヘリや飛行機がまったく現れませんからね」
キョン「・・・とにかく今は食料を集める事に専念しよう、餓死してしまう」
古泉「そうですね、長門さんの力が戻ればすぐに解決できそうなんですが」
キョン「長門に頼りたくなるが、あの日以来まったく何もできないらしいな」
ハルヒ「・・・ごめんなさい、結構地面が荒れてるから歩きにくいのよ」
キョン「だから俺がおんぶしてやるって言っただろ」
ハルヒ「いいわよ、そこまで足手まといになりたくない」
長門「静かに」
ハルヒ「どうしたの?」
古泉「人がいます」
ハルヒ「人がいるの?いるなら食べものがあるかも」
キョン「まて、今人を見つけたら警戒するべきだ、友好的な相手とは限らんからな」
ハルヒ「・・・そう」
古泉「・・・どうやら家族連れのようですね、話が分かりそうな相手かもしれません、少し話をしてきます」
長門「私も行く」
キョン「まて、俺も」
古泉「あなたは涼宮さんと一緒にいてください、もしもの時がありますから」
キョン「そうか・・・二人とも気をつけろよ」
長門「大丈夫」
ハルヒ「・・・キョン」
キョン「大丈夫だ、二人ならうまく話をつけるさ」
ハルヒ「・・・うん、ねぇ今は危ない人が多いの?」
キョン「ああ」
ハルヒ「・・・もし襲われたら私を置いて逃げて」
キョン「おい、そんな事するわけないだろ」
ハルヒ「でも目が見えない私をつれて走るのは大変よ」
キョン「大丈夫だ、お前を抱っこしても全力疾走できる自信があるからな」
ハルヒ「キョン…」
キョン「安心しろって、ほら二人が帰ってきたぞ」
キョン「どうだった?」
古泉「ダメです、交渉決裂ですね」
キョン「話が分かる相手だったのか」
長門「そう、食料は持っていたが家族を養うために私たちに分ける分は無いと言われた」
キョン「まぁそうだろうな・・・」
古泉「・・・あの家族はまだ今の現状に慣れてないようですね、僕たちに食料がある事を言うなんて」
長門「・・・」
古泉「そしてとても弱ってます、父親は怪我をしてるみたいですね・・・男子高校生が二人もいたら」
キョン「お前何を言ってるんだ!」
長門「彼らは食料を持っていて、私たちは持っていない、それだけの事」
古泉「・・・今しかないんですよ、我々の体力も限界にきています。」
ハルヒ「キョン・・・」
キョン「・・・ダメだ、それだけはやっちゃいけないだろ!」
長門「手ごろな棒を持ってきた」
古泉「これなら大丈夫ですね」
ハルヒ「ねぇ、本当にするの?」
キョン「しかないだろ、俺たちが生きるためだ」
ハルヒ「でも・・・」
古泉「涼宮さん、僕たちは何日もご飯を食べてません。このままじゃ死にます、体力があるうちに食料を確保する必要があるんです」
長門「今は少し前の世界とは違う」
キョン「ふぅ・・・よし、行くぞ」
古泉「はい・・・それじゃ僕がもう一度交渉するふりをしますから、あなたは死角からその鉄パイプを持って仕留めてください」
キョン「・・・ああ、わかった」
ハルヒ「・・・これはシーチキンね」
キョン「味わって食えよハルヒ」
ハルヒ「うん・・・」
古泉「・・・本当に良かったんでしょうか」
キョン「今更何を言うんだ、お前が言い出したことだろ」
古泉「しかし、あの時のあの最後の悲鳴を聞いてから・・・」
長門「気にする必要はない、今は生き残るためにできる限りの事をするべき」
キョン「そうだ、だからお前もちゃんと食えよ、体力を温存しておかないといけないんだろ?」
古泉「しかし、何も殺すことは・・・」
キョン「どうせ死ぬ、弱って餓死して死ぬよりはいいだろ、せめてもの情けだ」
古泉「・・・最近とても我慢できないことがあるんです」
キョン「何だ?」
古泉「こういう状況になったら人間、いや、男になら必ず起こる衝動でしょうね」
キョン「何を言ってるんだ?」
古泉「紳士ぶるのにも限界が来ると言いたいんですよ」
キョン「別にもっとフランクでもかまわんぞ」
古泉「そうじゃないんですよ・・・僕は長門さんを抱きます」
キョン「え?」
古泉「性欲が抑えきれません、あなたもでしょう?」
キョン「確かにそうだが・・・」
古泉「お願いをしてさせてくれるとは思いませんが、ある程度は理解してくれるでしょう、だから少し強引に行きます」
キョン「どうして俺にそれを言うんだ?」
古泉「いえ、一応あなたに断りを入れるべきかと・・・」
キョン「紳士ぶるのは止めるつもりだったんじゃないのか?」
古泉「・・・とにかくそうしますから、あなたも我慢する必要はありません、僕たちはそれなりの仕事をしてますから」
キョン「長門もわかってくれるだろ・・・いや、それは男の勝手な考えか」
古泉「わかってもらうしかないんですよ、あなたの場合はいいですね、涼宮さんならお願いすれば協力してくれるでしょうし」
キョン「おい、俺はハルヒにそんな事をするつもりは」
古泉「涼宮さんも望んでるはずですよ、何もできない自分を責めてます。僕たちにではなく、あなたに何もできないことをですよ」
キョン「・・・」
古泉「とにかく僕は今から長門さんを散策に誘ってしますから、あなたもその間に済ませてください」
キョン「・・・」
古泉「それじゃいきますから」
ハルヒ「すーすー」
キョン「ハルヒ・・・ぐっすり眠ってるな」
キョン「今頃古泉の奴は長門と・・・」
キョン「・・・長門も抵抗はしないだろうが、不満はあるだろうな」
キョン「後で俺に何か言って来るかもしれん・・・」」
キョン「・・・くそっ、長門への罪悪感よりも古泉に対しての嫉妬心の方が強いな・・・」
キョン「確かに性欲が限界にきている・・・」
ハルヒ「すーすー」
キョン「ハルヒ・・・」
バキッ
キョン「誰だ!」
???「・・・」
キョン「食料を盗む気だな!待て!」
???「ごっごめん、ちょっとだけだから!まったく何も食べてないんだよ!」
キョン「ただで食い物を渡すわけにいくか!・・・ん、その声は」
国木田「え・・・キョン?」
キョン「お前生きてたのか!?」
国木田「キョンこそ無事だったんだね!」
キョン「国木田・・・ああ・・・朝比奈さんは死んだが、見ての通りハルヒ、あとは長門や古泉は生きてるぞ」
国木田「そう・・・谷口も死んだよ、ビルのがれきを登ってる途中で落ちて、あっけなかったよ・・・」
キョン「美味かったか?」
国木田「うん、久しぶりの御飯だよ、キョン達は上手く食料を見つけられたんだね」
キョン「ああ・・・」
国木田「どうやって手に入れたの?」
キョン「その話はいいだろ・・・」
国木田「そう?・・・まぁ別にいいけど」
キョン「・・・ところでさっき食料はただではやらんといったよな」
国木田「お金なんて持ってないし、今はお金の価値なんてないじゃないか」
キョン「それはわかってる・・・だから、体で払ってもらおうかと思ってな」
国木田「じょっ冗談はやめてよ、僕もみんなに協力するからさ」
キョン「それは当たり前だ、でも今は俺に個人的に協力してくれ」
国木田「キョン、どうしてズボンを脱ぐの?」
国木田「くっ・・・くさい」
キョン「ずっと風呂に入ってないから当たり前だろ、ほらちゃんと舐めろ」
国木田「うん・・ぺろっ・・・」
キョン「ああ、そうだもっと口の中に入れてくれ」
国木田「無理だよ・・・」
キョン「そうか、なら・・・サラダ油があったよな」
国木田「サラダ油をどうするのさ」
キョン「ほら、お前もズボン脱いで四つん這いになれ」
国木田「そんな無理だよ・・・」
キョン「大丈夫だ、ゆっくりほぐしてやるから、油で滑りをよくすれば入るだろ」
国木田「うん・・・」
キョン「だいぶほぐれてきたな」
国木田「・・・ねぇ本当に入れるの?」
キョン「当たり前だろ、もう限界なんだ」
国木田「でも何で僕に・・・」
キョン「いいからお前は俺に協力すればいいんだ、ほら入れるぞ」
国木田「うん・・・」
キョン「くっ・・・やっぱり入らないのか」
国木田「無理だって」
キョン「おっ入った、最初がきついだけでどんどん入っていくぞ」
国木田「ううっ・・・:
キョン「ああ、いい、すごく気持ちいいぞ国木田」
国木田「キョン・・・もっとゆっくりしてよ、お願い」
キョン「すまん・・・ああ、いい、お前は何日も食べてなかったから腸の中も綺麗だろうな」
国木田「・・・ううっ」
キョン「お前は気持ちよくないのか?」
国木田「つらいだけだよ・・・」
キョン「そうか、なら手で気持ちよくしてやるから・・・なんだお前勃起してるじゃないか」
国木田「知らないよ、なんかたっちゃってるんだよ」
ハルヒ「・・んっ・・・おはよう」
国木田「おはよう」
ハルヒ「あれ、なんで国木田がいるの?」
キョン「ああっ・・・さっき会ったんだ」
国木田「うっ・・・うん」
ハルヒ「そうなんだ、生きてたんだ・・・」
キョン「ああっ・・うっ・・・」
ハルヒ「どうしたの?」
国木田「んっ・・・」
ハルヒ「二人とも何をしてるの?」
キョン「ああ、ちょっとマッサージしているのんだ」
ハルヒ「そう?」
キョン「もうすぐ終わる、なぁそうだろ?」
国木田「うん・・・」
ハルヒ「そうなんだ」
長門「二度とあのような事はしないで欲しい」
古泉「わかってくださいよ、僕も限界なんです」
長門「彼に頼まれると協力するけれど、あなたの頼みを聞く筋合いはない」
古泉「そんな・・・」
長門「・・・」
古泉「どうしました?」
長門「・・・あれ」
キョン「マッサージ気持ちいいよな?きもちいいんだろ?」
国木田「う・・・うん、気持ちいいよ」
ハルヒ「そうなの、じゃあ次は私マッサージしてくれない?私もキョンにマッサージしてあげるから」
古泉「国木田さん生きてたんですね」
長門「次はあなたもお願いすればいい」
古泉「そんな・・・でも・・・」
長門「我慢の限界なら尚更そうするべき」
古泉「・・・」
古泉「国木田さん生きてたんですね」
国木田「あっ・・・うっうん・・・」
ハルヒ「おかえりなさい、国木田が来たのよ!」
長門「そう、ずいぶん仲好さそう」
キョン「そうだよな、仲良いよな?」
国木田「キョン、まだなの?」
キョン「もう少しだ、もう少しでマッサージは終わる」
ハルヒ「二人って変わったマッサージしてるのね、どんな感じなの?聞いても教えてくれないのよ」
長門「局部を刺激するようなマッサージ」
ハルヒ「局部?変わったマッサージね、気功とかヨガとかなのかな?」
キョン「ああ、そんな感じだ、ハァハァ・・・いくぞ・・・うっ!」
国木田(本当に中で出してる・・・)
古泉「・・・申し訳ありませんが、国木田さん、引き続きそのマッサージを僕としてもらえないでしょうか?」
国木田「ええ?」
キョン「そうしてもらえ、二人とも今まであまり接点はなかったが、これからは仲良くしないといけないからな」
そして今日も四人は生きていく
完
ほら、長門は人間じゃないから・・・
このSSまとめへのコメント
このSSまとめにはまだコメントがありません