千歌「やったぁ!現代文で満点取れたよ!!」ピョンピョン (14)

第一回実力考査

大問 一. 評論文

最近の壁クイの尊みは(ア)ヤバい。
とりま、ギャンかわな女の子、(イ)ふつーに神ってる壁。スピリチュアルすぎて、頭の中がハッピー野郎。私のバイブスも急上昇。場面で蝉クイ。あーね、(A)秒でピッカンきたわね。これはありよりのありよ。…(略)

問1.(ア)について、この文章における『ヤバい』の意味を以下から答えよ。
ア.危ない。
イ.美味しい。
ウ.よく分かってないけど、とにかくヤバい。
エ.素晴らしい。

問2.(イ)について、この文章における『ふつー』と同じ意味で用いられている例文を、以下から答えよ。
ア.人間が睡眠をとるのはふつーのことだ。
イ.待ち合わせに遅れて来るとか、ふつーにありえない。
ウ.傘が無い時に雨が降れば、ふつーにぬれる。

問3.(A)について、筆者は何について秒でピッカンきたのか、以下から答えよ。
ア.可愛い少女が壁際に追い込まれてること。
イ.蝉クイもどちらかといえば、良いものであること。
ウ.蝉は強いて言えば、食べられるということ。






ダイヤ「なんですの?…これは、一体なんですの…!?」ワナワナ


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ダイヤ(お、落ち着きなさい、黒澤ダイヤ。私は常日頃から、読書を嗜んでいるのです!心を落ち着かせれば、解けない問題など…)

………50分後


メノ^ノ。^リ「はぁい、止め。書くもの置いて、後ろから解答を集めて~」

ダイヤ「」

……………

職員室

ダイヤ「メノ^ノ。^リ先生、よろしいですか?」

メノ^ノ。^リ「…あら、何か用?」

ダイヤ「あのテストはメノ^ノ。^リ先生が作製されたのですか?明らかに問題がおかしかったと思うのですが…」

メノ^ノ。^リ「……確かに私が作ったけど、何かおかしいところがあったかしら?」

ダイヤ「大アリですわ!?何ですか、あの文章は!意味の分からない単語の羅列ではないですか!あんなもの、現代文の問題ではありませんわ!?」




メノ^ノ。^リ「……それはダイヤちゃんの勉強不足ではないかしら?」

ダイヤ「!?」

メノ^ノ。^リ「いい?まず現代文とはね、明治時代以降の文章や文学を指して言っているの。

そして、今回の問題は私が、テストのために先週考えた評論文よ。つまり、現代文の対象として、何ら問題の無い文章なの。分かるわね?」

ダイヤ「しかし…あんな意味の分からない単語ばかり…」

メノ^ノ。^リ「だからそれが勉強不足なのよ。単語の意味を知らなきゃ、文章を読み取れない。当たり前よね?」

ダイヤ「…で、ですが…」

メノ^ノ。^リ「ダイヤちゃんが愛読家であることは先生も良く分かるわ。…けれど、その本もどこか選り好みしてたりしないかしら?」

ダイヤ「!?…そ、それは…」



メノ^ノ。^リ「…ね?勿論、好きな本を読んでもらえればいいのだけど…現代文だもの。最近の文学表現も学ぶことも大事なのよ。」

メノ^ノ。^リ「事実、何人か採点したのだけど、現時点で平均点は90点以上なのよ。」

ダイヤ「なっ!?90点ですか!?」


メノ^ノ。^リ「そうなの。みんな勉強熱心で先生は嬉しいわぁ。…ダイヤちゃんもみんなを見倣って、しっかり勉強するのよ?」

ダイヤ「うぐっ!?…メ、メノ^ノ。^リ先生、お時間いただきありがとうございました。今後一層、勉強励んで参ります…」


メノ^ノ。^リ「うんうん、頑張ってね!あ、そうそう!最近だと、この『目の前の壁』って本がオススメでね…」キャッキャッ

………………

後日

メノ^ノ。^リ「じゃあ、この前の実力テストの返却するわね~」

メノ^ノ。^リ「今回の平均点は高くてね?何と、93点でした!」

エ-!? デモ,タシカニソレグライニナリソウ....

コンカイノテスト,カンタンダッタモンネ!!

ダイヤ「………………」

メノ^ノ。^リ「今から名前呼ぶから順番に取りに来てね。〇〇ちゃーん」

ワイワイ ガヤガヤ

ダイヤ(正直分からない問題もありました。平均点以下にはなっているでしょう…しかし、せめて80点以上は…)

メノ^ノ。^リ「はい、ダイヤちゃん」ピラッ

氏名(黒澤ダイヤ) 15点

ダイヤ「」

メノ^ノ。^リ「……頑張ろうね?」

……………

部室

ダイヤ「…遅れて申し訳ありませんでした。」ガララッ


千歌「梨子ちゃん、ありがとう~!!梨子ちゃんが、しっかり教えてくれたから初めて満点取れたよぉ!しかも、実力テストで!これは奇跡だよー!」ピョコピョコ

曜「梨子ちゃんが勉強会で分かりやすく教えてくれたおかげだし、本当梨子ちゃん様様であります!」

梨子「あは、ははは…た、たまたまよ?たまたまメノ^ノ。^リ先生と本のお話しをしたときに、先生の考え方がしっくりきただけと言うか…」アセアセッ

ルビィ「ルビィも、花丸ちゃんに教えてもらったおかげだね。ありがとう、花丸ちゃん!」

花丸「そんなことないよ。ルビィちゃんが頑張った成果だからだよ?」ニコリ


善子「それにしても今回の実力テスト、全学年メノ^ノ。^リ先生が作ったみたいだけど、やっぱり簡単すぎだったんじゃない?満点続出してたじゃない。」


花丸「マルもそう思う。けど、壁クイを通じた最近の女の子の恋愛観に関する評論文…マルは、なかなか面白いと思って読んでたなぁ」

梨子「花丸ちゃん、もしかして興味が!?」パァァッ

千歌「あっ、ダイヤさーん!!見てください!今回の評論文満点だったんです!千歌も勉強頑張ったんですよー!」えへへ





ダイヤ「…………………うぅ」ブワッ

1・2年「!?」ビクッ


ダイヤ「千歌ざんも゛っ…が、頑張っでらっしゃっでぇ…結果を残しでる…のにぃ!わ、わだじはっ…」ボロボロ

千歌「わぁぁあ!?だ、ダイヤさん!落ち着いて!?大丈夫だから!」アセアセッ

…………

千歌「そっか…ダイヤさん、あまり点数が良いわけではなかったんですね。」

ダイヤ「えぇ、全ては自分の勉強不足であるというのに…見苦しい姿をお見せして、申し訳ありませんでした」ペコリ

曜「いやいや、そんなことないですよ!」


ダイヤ「私は、花丸さん程ではありませんが、よく読書をしていましたので、国語なら分かる…などと軽んじていた気持ちがあったのかもしれません。

本当に最近の作品や表現技法に触れることで、改めて国語の奥深さを体験できた気が致しますわ」

ルビィ「お姉ちゃん…」

ダイヤ「とは言え、私は堅物と言いますか…最近の流行りに少々疎いところもありまして…一体何から学んでいけばいいのやら…」






梨子「…ダイヤさん、それ…私たちに任せてくれませんか?」スッ

梨子「ダイヤさんが、こういった作品にも興味を持ってくれたのが嬉しくて…もし、私なんかで良ければ、ダイヤさんに知ってもらいたい本がたくさんあるんです!!」

千歌「そうだよ!今までダイヤさんには勉強、それ以外でも沢山面倒を見てもらってきました!今度は、千歌たちがその恩返しをしたいんだよ!」

曜「賛成でありますっ!」ビシッ

善子「ふふっ、これで貴女も立派なリトルデーモンね」

花丸「読書仲間が沢山増えて、マルも嬉しいずら~」


ルビィ「お姉ちゃん、今度はルビィ達がお姉ちゃんを支えるからね!」フンス



ダイヤ「…ありがとうございます…ルビィが妹で、みなさんが仲間で…本当に良かったですわ…」ポロポロ


こうして、Aqours1・2年メンバーによる、ダイヤへの現代文の補習が行われた。

2週間後

部室

果南「お父さんがまた腰をやっちゃって、休学しちゃったからなぁ。久しぶりにみんなに会えるのが楽しみだね。」ウキウキ

果南「おはよ、みんな!久しぶりだね!」ガララッ

ダイヤ「果南さんおひさ!ヤバい、これはアツいですw」

果南「………は?」



果南「え、あの…ダイヤ、今何か言った…?」


ダイヤ「…?あ!…あーね、学校来れなくてエモかったから、かまちょですねコレは!」

果南「なになに!?どうしたの、ダイヤ!大丈夫!?」ガシッ

ダイヤ「…私?私はふつーですわ。ふつーすぎて、逆に超ふつーですわ」

果南「いやいやいや!?異常だよ!!さっきから何言ってるの!?」

鞠莉「ダイヤ、果南!シャイニー!!果南は元気にしてた?」ガララッ


果南「鞠莉!!ねぇ、ダイヤがおかし ダイヤ「鞠莉さんシャイニー☆」

果南「」

果南「…鞠莉、これは一体どういうこと?」


鞠莉「…もしかして、今日の果南ちょっとメンディーっぽい?」

ダイヤ「ですわね、リアルガチにメンディーそうですわ。」

果南「やかましい!鞠莉のせいだね!?ダイヤに何をしたの!」ワ-ワ-!

鞠莉「違うわよ!ダイヤが勝手にこうなってっただけだもん!」ギャ-!ギャ-!

……

この後、皆さんが教えてくださった流行りの言葉遣いで、両親に心配されることになったのは別のお話

梨子さんのおかげで、壁ドン作品を一緒に東京まで買いに行くようになったことも、また別のお話

でも、良いですわよね?


たまにはこんな言葉遣いの私も、ありよりのありってことで。

おしまい

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