安藤「魔女の呪いと星の従者たち」【ダンガンロンパ/安価】 (162)

☆ダンガンロンパとfunfun工房の設定クロス安価SS
☆funfun工房は知らなくても別に読める
☆流流歌が主役になるかどうかはわからない
☆のんびり更新

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1495882071

話を始める前にいくつか安価


安藤・十六夜・忌村の三人は

1、原作通りの事件で退学済
2、原作の事件は起こっておらず、流流歌と静子ちゃんの仲もこじれていない

安価↓

2

>>3
犬は巨大化していないし、爆発も起こっていない……いいね?


↓から↓11まで
ゼロ・無印・2・3・V3のキャラの中から安藤を除いて一名選んでレスしてください
被った場合は↓にずれて取ります
とりあえず連投は無しの方向でレスが無いようだったら連投許可アナウンス出します

一番コンマの大きいレスに書かれたキャラの視点中心に進んでいきます
他の10人にも意味はあるのでコンマの数値だけ取ります
最大が同数値で複数いる場合は先に書かれたキャラが優先されます
00は100扱い

天海

連投アリにします

引き続き↓~↓4まで

ご協力ありがとうございました

それでは>>11天海視点中心で話は進みます

その前にもういっこだけ


天海の才能は

1、超高校級の冒険家
2、超高校級の???
3、超高校級の生存者

安価↓

>>17 天海蘭太郎 超高校級の???

所用を済ませてからプロローグに移ります
22時くらいから更新予定

天海(俺の名前は天海蘭太郎)

天海(才囚学園に通う超高校級の学生の一人っす)

天海(超高校級……なんすけど、みんなと少し違うところがあって)

天海(俺は……俺自身の才能について実は自分でよく知らなかったりするんす)

天海(この辺りの事情については話すと人によってはきっととてもいい加減に感じるのかもしれないんすけど……)

天海(とにかく、どうして才囚学園に呼ばれたのか、それすらも曖昧なまま……なんとなくそれを受け入れて、なんとなく学園に通う日々)

天海(それに不満がある訳ではなく、むしろ超高校級の生徒に囲まれた環境にいられるなんて光栄な事なのかもしれないっすけど……どうにも釈然としないのは確かっすね)

天海(でも、それで何か怪しい事件に巻き込まれているという事も無いし、クラスの人達はこんな俺にも優しくしてくれるしで……)

天海(とてもとても。平和で穏やかな日々は続いていた)

天海(今日、この日を迎えるまでは――)

天海「ふあーあ……今日はいい天気っすね」

天海「けど、まだ眠いっす……せっかく早起きしたんで少し早めに家を出て散歩でもしながら学校に行こうかと思ったんすけど……もっと寝ていても良かったかもしれないっす」

天海「んー……」ウツラウツラ

天海(秋も深まり大分肌寒くなってきたっす……そろそろ冬に片足突っ込む頃っすかね)

天海(けどやっぱり何時もと変わらない……何事もない、ちょっと退屈な……)


まだ半分寝惚け気味な通学途中の天海とすれ違った人物一名
V3キャラ以外から指定

安価↓


チューチュー


天海(? ちゅーちゅー?)

天海(なんかネズミの鳴き声のようなものが聞こえたような……)

天海(……と、視線を上げたところで、紫色のストールを巻いた一人の男子学生が前から歩いてきている事に気付いたっす)

天海(あの制服は、希望ヶ峰学園のものっすね。希望ヶ峰はここから少し離れてるんすけど……)

天海(なんて思いながらその男子学生とすれ違った……瞬間)



「ぴりっとぱれっと ぽぽれはぷかろん」


天海「!?」


「ぴかっとぽけっと ぺぺれほぱけらん」


天海「……」


天海(変な歌? を小さく口ずさみながら……その男子学生は俺の行く方向とは反対の方向へ颯爽と歩いて行ってしまったっす)

天海(突然の事でびっくりしたけど、ぴりっとって……なんすかね、あれは)

天海(まあ、いいか。俺も学校に向かうっす)

教室


最原「おはよう、天海くん」

天海「おはようございます。最原くん」

最原「あのさ、天海くん。今日の放課後、空いてるかな?」

天海「今日っすか? 特に予定はありませんよ」

最原「よかった。それじゃあ……」

百田「よーし! じゃあ今日の放課後、オレたちにちょっと付き合え!」

天海「百田くんもおはようございます。何処かに遊びに行くんすかね」

百田「おう! 遊びに行くっつーかオメー……」

最原「も、百田くん!」

天海「?」

最原「えっと……と、とにかく、また放課後にね!」

天海「あ、はい。放課後に」

天海(……放課後に何があるんすかね?)

放課後


天海「おまたせしました」

百田「よーし、じゃあ行くか!」

天海「あれ、春川さんも一緒なんすね?」

春川「……いたら悪い?」

百田「そうツンツンすんなよハルマキ」

最原「あはは……ゴメンね、天海くん」

天海「いえ」

天海(別に俺は気にしていないし、そもそも最原くんが謝る事じゃないっすよね)

春川「……」

天海(春川さんの様子だと、多分、彼女も百田くんたちに誘われて……断るにも断りきれなかったとかってところっすかね?)

天海「メンバーはこれで全員っすか?」

最原「うん。ちょっと歩くけど、いいかな?」

天海「そういえばまだ、何処に行くのか詳しく聞いていないんすけど……何しに行くんすか?」

最原「それは……」

百田「着いてからのお楽しみだ!」

天海(やけに勿体ぶるっすね……?)

春川「無駄口叩いてる暇があるならさっさと行くよ」スタスタ

天海「あ……」

百田「ちょ、待てよ! ハルマキ!」


……

天海(そうして少し時間をかけて着いた先は……)



天海「カフェ……っすか?」

天海(結構かわいらしい感じの、女の子が好きそうな感じのお店っす)

最原「ここはね、ちょっと有名なお店なんだよ」

百田「希望ヶ峰の超高校級のお菓子職人が才能研究も兼ねて経営している店なんだとよ」

天海「へえ、そうだったんすか」

最原「今、オープン一周年記念で日毎に特別なスイーツを出しているらしくて……」

天海「なるほど。それが目当てって事っすか」

最原「……」

天海(もしかして、あの春川さんもスイーツにつられてやってきたのか……なんて言ったら殴られそうっすね)

天海「じゃあ、入りましょうか」

天海(結構賑わってるみたいっすね)

天海(うーん、甘い良い匂いっす)

天海(なになに……希望ヶ峰の生徒は学生証の提示で全品半額……)


最原「あの、予約していた最原です」

天海「わざわざ予約までしてたんすか」

最原「調べたら、何時も満席状態みたいだって言うからさ」

百田「ま、超高校級の作るお菓子を食べてみたいってヤツは多いだろうな」

春川「……アンタもその一人でしょ?」

百田「ははっ、まーな」

天海(店員に案内されて、ボックス席に通される)

天海(それからお冷がすぐに出されて俺も何を食おうかとメニューに手を伸ばそうとすると……)

最原「あ、ちょっと待って。天海くん」

天海「? どうしたっすか、最原くん」

最原「あのね、実は予約してるお客には今やってる特別なスイーツとは別に予約限定メニューっていうのがあって……」



安藤「いらっしゃいませー、店長の安藤です」

最原「あっ」

天海「?」

天海(え、店長直々に……一体何事っすかね?)

安藤「えーっと、天海蘭太郎くんはどちら様かな?」

天海「えっと、俺っすけど」

天海(しかも何故俺の名前を……)

安藤「はい、どうぞ」

天海(そう言って、頼んでもいないのに目の前にフルーツとケーキの刺さったパフェが目の前に出された)

天海(そのパフェにはチョコレートのプレートものっていて……)

安藤「お誕生日おめでとー」

天海「……えっ?」

最原「やっぱり覚えてなかったんだ」

百田「今日は10月3日、天海の誕生日だろ?」

天海「……まさか俺の為に予約を?」

百田「ま、そういうこったな!」

春川「予約してたのは最原でしょ」

最原「はは……えっと、改めて。誕生日おめでとう、天海くん」

百田「おめっとさん!」

春川「……おめでと」

天海「……」

天海「ありがとうございます!」

天海(まさか、こんなサプライズされるとは思わなかったっす)

天海(……純粋に嬉しいっすね)

安藤「他のお客様たちはご注文はお決まり?」

最原「えっと、僕たちは……」

百田「一周年記念の今日のスペシャルスイーツを3つで!」

春川「ちょっと、3つって私の分まで入ってるの? ……まあいいけど」

安藤「あー、ごめんなさーい。そちらのスイーツは本日はお後一名様限りなの」

百田「まじか! じゃあ、しょうがねえ。三人で山分けしようぜ」

春川「私は別に……」

天海「俺のスペシャルスイーツもみんなで食べましょう」

最原「そんな、それは天海くんのだし……」

安藤「はいはい、それじゃあ、本日のアニバーサリースイーツをおひとつですね。ありがとうございまーす」

天海(そう言って、店長さんは奥の方へと引っ込んで行く)

天海(その去り際に……)


安藤「ぴりっとぱれっと ぽぽれはぷかろん♪」

安藤「ぴかっとぽけっと ぺぺれほぱけらん♪」


天海(……あれ。あの歌、今朝の希望ヶ峰の男子が歌ってたやつすよね)モグモグ

天海(なんだか妙に中毒性があるというか、脳内に残る感じの歌なんすよね……)モグモグ

天海(ぴりっとぱれっと……あ、ダメっす、俺も洗脳されかけてる)モグモグ

天海(ぴりっとぱれっと ぽぽれはぷかろん)モグモグ

天海(ぴかっとぽけっと ぺぺれほぱけらん)モグモグ




ザワッ……


天海「っ……!?」ガシャンッ

最原「? どうしたの? 天海くん」

天海「いや……今、パフェから……」

百田「パフェがどうした?」

天海「……いえ」

天海(気のせい……っすかね?)

天海(それから少しして、百田くんが頼んだ本日のアニバーサリースイーツが運ばれてくる)

天海(こっちはちょっと豪華なプリンアラモードって感じっすね)

春川「……これを三人でつつくの?」

百田「ん? ハルマキはもっとガッツリ食いたい派か?」

春川「そういう事じゃなくて……なんか不気味な絵面になりそう」

天海(想像したらちょっと笑ってしまったっす)

春川「天海のにも見た事ないイチゴみたいなフルーツがのってたけど、これにも何か珍しいのがのってない?」

最原「あ、本当だ。中が星みたいな形になってる……寒天? いやブドウ、かな?」

百田「でも一つしかのってねぇな。ハルマキ食うか? ほれ、あーん」

春川「なっ……ひ、一人で食べれるしっ……うぐっ!」

天海「わわっ、無理矢理押し込んじゃダメっすよ! 百田くん!」

春川「……。殺されたいの?」ゴゴゴゴゴ

最原「み、店の中で暴れたらマズイよ!」


天海(……こんな風に、賑やかに俺のサプライズの誕生日のお祝いの時間はあっという間に過ぎていった)


百田「ふぅ……美味かったな!」

最原「流石、超高校級のお菓子職人のスイーツなだけはあったよね。中毒性がある感じで……」

春川「それ、何かやばいものでも入ってるんじゃない?」

天海「はは、まっさかぁ」

天海(……けど、さっきのパフェを食べていた時のあの感覚。あれはいったいなんだったんすかね)

天海(うーん、冷たいものをとって身体が冷えたのかもしれないっすね。寒くなってきたし、風邪には気をつけないと……)

最原「じゃあ、今日はここで解散にする?」

天海「……あ、はい。今日はみなさん、俺の為にありがとうございました」

春川「結局、百田がスイーツ食べたい為の口実だったんじゃない?」

天海「は、春川さん!」

百田「なっ! んなこたぁ、……」

最原「ちょ、ちょっと! 春川さんも百田くんもやめなよ……!」

天海(えっ)

天海(……ま、まあ、楽しかったのは事実なんで、気にしないっす)


天海(その帰り道……)


帰宅路の方角が一緒なのは?

1、最原
2、百田
3、春川

安価↓

天海「最原くん。最原くんって確か、帰り道こっちだったすよね。俺も方角一緒なんで途中まで一緒に行きませんか」

最原「あ、うん。いいよ」



天海「今日は本当にありがとうございました。突然だったんでビックリしたっすよ」

最原「喜んでくれたなら何よりだよ。……春川さんに言われちゃったけど、あの店のスイーツ食べてみたかったのは僕もそうだしね」

天海「ははは、良いダシにされてしまったっすね」

天海(うーん、でも確かに美味しかったっす)

天海(……そんな風に、舌がとろけるくらいの極上のスイーツを食べて、お腹も膨れて俺はとても気分が良くなっていた)

天海(それは……つい、何か口ずさんでしまいたくなるほどで……)

天海「……ぴりっとぱれっと ぽぽれはぷかろん♪ ぴかっとぽけっとぺぺれほぱけらん♪」

最原「天海くん?」

天海「あっ……と。ははっ、完全に洗脳されてしまったようっすね」

最原「洗脳……って?」

天海「いや、今日朝から妙な歌? を聴きいたんすけど、それが変に脳内にこびりついてしまったらしくて」

最原「へえ。なんだか呪文みたいだね」

天海「呪文っすか……確かに言われてみると」

天海「ぴりっとぱれっと ぽぽれはぷかろん」

天海「ぴかっとぽけっと ぺぺれほぱけらん」

天海「うん。そんな風に聞こえ……」




ヒュルルルルルルルルル……

天海「る」ベシャッ

天海「……べしゃ?」

最原「あ、天海くん……? あ、頭の上に……」

天海(何が降ってきたんすか……まさか鳥のフンとか……)



ベシャッ ベシャッ ベシャッ


天海「へ?」

天海(気付くと俺の周りには……)

天海(大漁のケーキがばらまかれていた)

天海(いや、空の上から……落ちてきていたのだ)

天海(当然、俺の頭に落ちて来たのも……手で触れて初めてわかったけれど、それはショートケーキで……)

天海(俺も最原くんも訳がわからず、その場に固まってしまっていた)

最原「……」

天海「……」

天海「なんなんすかね? これは……」

最原「さ、さあ……?」

天海「……」

最原「……」

天海・最原(ええぇぇ……?)


1、なんでケーキなんか降ってきたんすかね?
2、それじゃあ、最原くん。僕はこっちなので……(混乱&帰宅)
3、その他自由

安価↓

天海「なんでケーキなんか降ってきたんすかね?」

天海「超高校級の探偵である最原くんなら何かわかりませんか?」

最原「う、うーん……? そうは言われても……」

最原「……」

最原「天海くんの呪文のせい……とか?」

天海「呪文、って」

最原「ほら、今さっき歌ってた」

天海「ああ……ぴりっとぱれっと ぽぽれはぷかろん ぴかっとぽけっと ぺぺれほぱけらん ってヤツっす」


ヒュルルルルルル……


天海「か」ベシャベシャベシャベシャッ

最原「……」

最原「ビンゴ……かな?」

天海「はい。そうみたいっす。……あと、すみません。最原くんまでケーキまみれにしてしまって」

最原「う、ううん……大丈夫だよ」

天海(けど、何故突然こんな事に……!?)

天海「……まさかこれが俺の真の才能!?」ハッ

最原「そ、それは違うよ……多分」

最原「とりあえず、移動しない? 人気が無いところで良かったけど……このままケーキだらけの場所にケーキ頭に乗せてたら不審人物だよ」

天海「それもそうっすね……」

天海(……本当に何が起こったんすかね。どうして突然こんな事に)

天海(まさか……)


1、スペシャルスイーツが原因では……?
2、呪いの呪文を習得してしまったせい……?
3、その他

安価↓

天海(この妙な呪いの呪文? を習得してしまったせいなんすかね……?)

天海(となれば)

天海「……最原くん。俺について来てください」

最原「どうしたの?」

天海「この呪文について心当たりがありそうな人を訪ねてみようと思うっす」

最原「というと……?」


1、今朝すれ違った紫のストールの希望ヶ峰学園の男子生徒を探しに行く
2、カフェの店長を訪ねる
3、その他、呪文や歌に精通していそうな人(V3キャラ限定)

安価↓

天海「実は……この呪文を最初に聞いたのはとある希望ヶ峰学園の男子生徒の口からなんっす」

天海「結構特徴のある人物だったんで、希望ヶ峰の方へ探しに行けばすぐ見つかるんじゃないかと」

最原「けど、今日はもう下校時刻もかなり過ぎてるよ? その男子生徒も帰宅している頃なんじゃ……」

天海「……それもそうっすね」

最原「……。とりあえず、今日のところはこのまま家に帰って、明日の放課後にでも訪ねてみない?」

最原「もしかしたら、何かの一時的な要因や巡り合わせておかしな事が起こっているだけで、明日になったらなんともなくなるかもしれないし」

最原「とにかく、天海くんは今日その呪文を口ずさむのは禁止にしよう」

天海「わかりました」

天海(何かあったらすぐに僕のところに相談してと言って、その日はそのまま最原くんと別れて帰宅をした)

天海(謎の呪文にケーキ……一体急に何が起こったんすかね……?)

天海(……最原くんの言うように、もしかして一晩寝て明日になったらまた平穏で平和で退屈な日常は戻ってきているのだろうか? 本当に?)

天海(……)



今回はここまで

翌日


天海「……うーん。昨日の出来事のせいかよく寝られなかったっす」

天海「しかも今日は昨日より寝坊してしまった……うえに」

天海「……何故かベッドがケーキまみれっす」

天海「あの変な現象、まだ治っていないんすね。……というか、俺、寝ながら呪文唱えてたって事っすかね……」

天海「はあ……勿体無い。朝ごはんにちょっといただく……のは色々マズイっすかね」


……



教室


天海「おはようございます」

最原「おはよう。天海くん」

最原「昨日はあれからどう……」

天海「……」どんより

最原「……まだ妙な事は起こってるみたいだね。その様子だと」

天海「はい……」

百田「おっす! どうした? 顔が暗いぜ?」

天海「あ、百田くん。……おはようございます」

百田「何か悩みでもあるのか? それならこの宇宙に轟く百田解斗にどんと話してみろ! そうすれば何か解決策を助手も考えつくかもしれないぜ。な? 終一!」

最原「う、うーん……」

百田「んん? 終一もどうした?」

天海「……。百田くん、実はですね……」



百田「はあ? なんだそりゃ……ケーキが降ってくる?」

最原「も、百田くん! 声が大きい……!」

天海「……信じられないっすよね? 俺もこれは夢なんじゃないかと疑ってるくらいっすから」

百田「……。いや、俺は信じるぞ」

天海「えっ……」

百田「天海は王馬みたいな嘘つきじゃないのはオレもよく知ってるし、何より二人とも目が真剣だ」

百田「オレをからかってるって訳じゃなさそうだからな」

天海「百田くん……」

百田「だから、それちょっとオレにも見せてくれねーか?」

天海「えっ……!?」

百田「大丈夫だって、何か起きてもフォローしてやるから。そうだろ? 終一!」

最原(僕頼みなんだ……?)

最原「……。けど、そうだね。僕もちょっと試してみて欲しいかも」

天海「最原くん!?」

最原「本当に不思議な事がまだ起こるのか、この目でもう一度きちんと確認してみたいんだ」

天海「うーん……」


1、試してみるっす
2、放課後になってからじゃダメっすか?
3、その他自由回答

安価↓

天海「放課後になってからじゃダメっすか?」

天海「最原くんも百田くんも、突然教室にケーキが溢れた時の上手いフォローなんて思いつきます?」

最原「それは……」

百田「うーん、サッパリだ!」

最原「も、百田くん……」

天海「ね? それに、もしかしたらケーキが降ってくるだけで済まない……なんて事もあるかもしれない」

天海「だから、放課後例の男子生徒を探しに行くついでに何処か人気の無い場所で試してみたいっす」

最原「……そうだね。その方がいいかもしれない。ゴメン、無理を言って」

天海「いえ……」

天海(最原くんたちクラスのみんなをあまり変な事に巻き込みたく無いっすからね……)



放課後


天海「それじゃあ、行きましょう。あの男子生徒に上手い事会えると良いんすけど……」


このレスのコンマで判定
10の位が偶数で遭遇またはすれ違い発生

遭遇またはすれ違う人物の判定
このレスの1の位
1罪木
2白銀
3ゴズ
4春川
5雪染
6松田
7桑田
8石丸
9御手洗
0澪田

百田「えーと、それで、なんだっけ? ぷりっちょぺろっちょだっけ?」

天海「全然違うっす」

百田「とにかく、その変な呪文を口にするとケーキが降ってくるなんて愉快な事が起こるんだろ? スゲーじゃねーか!」

最原「夢野さん辺りが聞いたら食い付きそうなシチュエーションではあるけど……」

天海「あまり愉快でもないっすよ。朝から生クリーム塗れで無駄な洗濯ものも増えましたから」

百田「ふーん、そんなもんか? この目で確認しねぇとあんまピンとこねぇかもな」

最原「……この辺りなら平気そうかな」

天海「そうっすね」

天海「……じゃあ、お二人とも。覚悟は良いっすか?」

百田「おう!」

最原「……うん」

天海「……」

天海「ぴりっとぱれっと ぽぽれはぷかろん」

天海「ぴかっとぽけっと ぺぺろほぱけらん」

天海(軽く深呼吸をしてから、気持ち小さめな声で例の呪文を発してみる)

天海(すると……)







「いたっ……」バタンッ

百田「? 何も起こらねえぞ?」

最原「……本当だ。やっぱり一時的なものだったのかな?」

天海「それより……今、何か声と音がしませんでしたか?」

天海「いたっ……て」

百田「オレじゃねぇぞ」

最原「僕でもないよ」

天海「! あそこ……!」

最原・百田「!?」

天海(少し離れた所に一人の人間が倒れているのを発見し急いで駆け寄った)

天海「だ、大丈夫っすか!?」

「うぅ……」

天海(この制服、希望ヶ峰学園のものっすね)

天海「一体、どうしたんっすか!?」

天海(……外傷は特に無いし、周りにケーキが落ちているわけでもなさそうだし)

天海(てっきりこの人にケーキをぶち当ててしまったのかと焦ったけど、そうではないみたいっすね)

最原「君、立てる?」

百田「つーか、その前に意識はあんのかよ!?」

天海「おーい、聞こえるっすか!」

「……帰……らなきゃ」

天海「え?」

「家に……帰、って……」

最原「この近くに家があるのかな?」

百田「近さで言うなら、希望ヶ峰学園もすぐそこだし保健室にでも運んだ方がいいんじゃねぇか? そいつ希望ヶ峰の奴だろ?」


1、倒れている人物を家まで運ぶ
2、保健室へ連れて行く
3、その他自由


安価↓

「……家……帰る……」ズルズル

天海「うわっ、そんな這いずってまで行こうとしないでください!」

「うぅ……っ」

天海「……わかりました。俺たちが君を送り届けるっすよ」

天海「申し訳ないですが、最原くんも百田くんもいいっすか?」

百田「オレは別にいいけどよ」

最原「……天海くんはそれでいいの?」

天海「こんな人を放っておく訳にもいかないっすからね」

天海「さて、君の家はどっちっすか?」

「……あ……あっちの……」

最原「あっち?」

天海「なるほど。とりあえずあっち行くっす」

百田「背負うのはオレに任せておけ!」



このレスのコンマで判定
偶数で迷う
ただし、奇数偶数問わず、ゾロ目で詐欺師が迎えにくる

天海「……ここ、何処っすかね」

最原「なんかどんどん人気の無い所に迷い込んじゃっている様な気が……」

天海「百田くんの背中の彼は?」

百田「呼びかけても返事しねーんだよな……」

最原「それマズイんじゃ……!」

百田「ああいや、ただ寝てるだけっぽいぞ。どうやら寝不足だったらしい」

天海「それで、あんな場所に倒れこんでたって事っすか」

最原「なるほど……おそらくそうだったんだろうね」

天海(……それにしても俺たちはどこまで来てしまったんすかね? 彼に起きてもらわないと何処に行けばいいのかもまだあやふやなままっす)


天海(ここは……)


1、倒れていた彼の携帯を失敬する
2、自分の携帯で助けを求める(連絡する相手を指定、V3キャラ限定)
3、その他自由

安価↓

天海「すみません、ちょっと失礼します」

天海(死んだ様に眠っている彼の懐を漁り、携帯電話を探し出した)

天海「非常事態だし、勘弁してくださいっす。……えーと、最後の着信か発信の相手にでもかけてみるっすかね」


このレスのコンマ一桁で判定
電話の相手

1234山田
567罪木
8詐欺師
9田中
0江ノ島

天海「えっと、ツミキミカンさん……っすかね」

百田「女か?」

天海「おそらく。彼女さんっすかね?」

最原「もしそうだったら、心配するだろうし連絡してあげよう」


prrrrr……


『も、もしもし……御手洗さんどうしましたかぁ? また栄養剤が必要という事でしたら……』


天海「あの、すみません」


『ひぅ!? ど、ど、ど、どなたですかぁ!?』


天海「突然申し訳ないっす。この携帯の主なんですが……道で倒れているのを発見しまして」


『へ? み、御手洗さんがですかぁ!? い、今はどちらに……!?』


天海「それが、恥ずかしながら彼に家へ連れて行ってやると言ったのですが道に迷ってしまって……彼に道を尋ねようにもどうやら熟睡している様なので聞くにも聞けなく……」

天海「誰かの助けを求めようと彼の電話から適当にかけた先が貴女だったという様な具合っす」


『そ、そうでしたか……迷ってしまったのですか……それじゃあ、えとえと、周りに見えるものなど教えていただけますか……?』

天海「えぇと……」キョロキョロ


周りに何があった?
安価↓

天海「えぇと……あれは喫茶店、っすかね」

最原「……え? ちょっと待って。あの店って」

百田「もしかして、昨日行った超高校級のお菓子職人のトコか?」

天海「あ、本当っす。あの、罪木さん……でいいですか? 罪木さんは超高校級のお菓子職人の方が開いているカフェをご存知ですかね?」

罪木『あ、は、はい! 昨日連れて行っていただきましたから場所は知ってますぅ』

天海「どうやらその近辺まで来ているみたいなので、そちらで今から待ち合わせる事って可能っすかね?」

罪木『大丈夫ですぅ! す、すぐ支度して行きます!』


プツッ


天海「……あ、きれてしまったっす。名乗らなかったんすけど、大丈夫っすかね」

最原「彼の知り合いなんでしょ? だったら彼と一緒なら平気じゃないかな」

百田「うっしゃ! 今日は何食おっかな!」

天海「百田くん……目的をちゃんと果たしてからにしてくださいっす」


このレスのコンマで判定
奇数で罪木が来る前に、御手洗の意識が戻る

天海(外から見た感じ、お店の雰囲気は昨日に比べて閑散としてるっぽいすね。とにかく……)

天海「中に入って彼を少し休ませてあげましょう」




「お客さん、ごめんなさい……今日はもうラストオーダーの時間は過ぎて……、!?」

「な、何? その子一体どうしたの……!?」

天海「不躾ですみません。少しでいいので席をお借りしてもいいっすかね?」

最原「ラストオーダーを過ぎてるって事はもう閉店間際なのかもしれませんけど……ごめんなさい」

「だ、大丈夫よ……ちょっと待って。流流歌! 流流歌!」



安藤「何騒いでるの静子ちゃん。どうかした? ……って」

安藤「君たち昨日の……最原くんと天海くんだったっけ? もう一人の子は名前知らないけど、君も一緒に流流歌の店に来てたよね?」

「流流歌! 話は後にしてっ……この子ちょっと休ませたいからお店の席借りていい!?」

安藤「えっ、う、うん……別にいいけどさ」

「こっちに来て」

天海(マスクの女性に案内されて、一番奥の一番広い席まで通された)

天海(その女性はテキパキと百田くんが背負っていた彼を安静な状態にさせて、何か薬を投与していて……)

「……ふぅ。これでひとまずは安心……の筈よ」

天海「あの……ありがとうございます。えっと」

「……ああ、ごめんなさい。私は忌村静子。流流歌の……この店の店長の安藤の……友人」

「超高校級の薬剤師って一応呼ばれてるから……変なものを打ったとかしてないから安心して」

天海「超高校級の薬剤師……なるほど」

忌村「……それで、一体どうしたの? この子衰弱してるみたいだけど……」

天海(忌村さんに事情を説明した)

忌村「そうだったの……」

忌村「この子の事はよく知らないけど、その電話の相手の罪木さんなら知ってる……私と近い才能の持ち主だから、彼女もくればじきによくなると思う」

天海「そうなんっすか! よかった」

百田「とりあえずはひと段落ついた感じか?」

天海「そうっすね。心なしか、彼の顔色も少し良くなって来たような……」


「……ん……んー……?」


最原「! 言ってるそばから起きたみたいだね」

天海「大丈夫っすか! ええと……」

天海(罪木さんは確か……)

天海「御手洗くん」

天海(こう彼を呼んでいたっすね)

御手洗「……? どうして僕の名前を……って、家にはついたの!?」 ガバッ

忌村「あっ、ダメよ、そんな急に起き上がったりしちゃ……!」

天海「落ち着いてください。申し訳ないですが、まだ君の家では無いっす。けど、迎えを呼んだので……」

御手洗「一人で帰るから別に……、っ」グラッ

忌村「ダメって言ったでしょ……薬が効いてるからもう少し大人しく座っていて」

御手洗「で、でも……」

忌村「お と な し く し て」

御手洗「……は、はい」ストン

天海(今の忌村さんの殺気……)

最原(ちょっと怖かった……)

百田(普段はおとなしいけど、キレさせたらヤバイタイプと見た……)



天海(罪木さんはまだ来てないっすけど、御手洗くんはまた何かあれば忌村さんがついてるから大丈夫そうっすね)


罪木が来るまで会話したい人


1、御手洗
2、安藤
3、最原

安価↓

天海「えっと……御手洗くん、なんであんな場所で倒れていたか改めて聞いてもいいっすかね?」

天海「なんだか寝不足のようだったみたいですけど」

天海「それになんでそんなに家に帰りたいんっすか? 門限が厳しいとかっていうのなら、お家の方に連絡いれた方がいいっすよ」

御手洗「寝不足なのは……何時もの事だよ。寝る暇も惜しいし」

御手洗「……今日は、下級生との合同才能研究の発表の日だったから久し振りに登校したんだけど、連日の徹夜が祟って学校終わった途端具合が悪化したみたいでさ」

御手洗「昨日きちんと休息と栄養は取れって言われて糖分も無理やり摂取させられたりしてたんだけどね……」

天海「寝る間も惜しいっていうのは……」

御手洗「ああ……僕は超高校級のアニメーターなんだ」

御手洗「要はアニメ制作で忙しいって事」

御手洗「……こんな所で油売ってる暇があるなら早く家に戻って続きに取り掛かりたいのに」

忌村「だから無理はダメよ……身体は大切にしないと、そのアニメ制作にも支障をきたす事になるわ……」

忌村「アニメ作りが大事っていうのなら、それこそ今日1日はこのまま静かに休むべき……」

御手洗「……」

天海「アニメっすか」

天海(俺、その手の知識はあまり詳しく無いんすよね)

御手洗「……うーん、まだおでこちょっとヒリヒリするような」

忌村「倒れた時にぶつけたのかしら……? 見た感じ、擦りむいたりはしていないようだけど……」

御手洗「いや……帰宅している時に突然額を思い切り叩かれる様な感覚に襲われてさ……」

御手洗「ふらふらしてたからそのせいで倒れちゃって更に具合も悪く……」

最原「額を叩かれる?」

百田「弱ってる奴にひでぇ事しやがるな。どんな奴にやられたとか覚えてんのか?」

御手洗「誰かに叩かれたって訳じゃないんだ」

天海「?」

御手洗「なんか突然……風圧みたいのがバシッときてさ。なんだったのかな、あれ」

天海「風圧……ですか」

天海「……。その前後に何か気になる様な事はあったっすかね?」

御手洗「うーん……そういえば、なんか歌みたいのが聞こえた様な……? 意識が朦朧としてたから、あまり詳しくは覚えてないんだけど……」

天海「……歌」

最原「……ねえ、天海くん」コソッ

最原「もしかして、彼……」

天海「……俺の呪文のとばっちり受けたのかもしれないっすね」コソッ

百田「えっ。天海のケーキの被害者だったのか?」コソッ

天海「いや……周りにケーキはなかったんすけど……」

天海(今度は俺……何しちまったんすかね)

天海(呪文で思い出したっすけど、今日もまた目当ての男子生徒探しはお流れになりそうっす……)

天海(けど、どうせなら御手洗くんから何か話を聞けないっすかね……)


1、御手洗にも呪文の事を尋ねてみる
2、御手洗に紫のストールの男子生徒について心当たりがないか聞いてみる
3、その他自由

安価↓

天海「御手洗くん、ちょっとお尋ねしたい事があるんですけどいいっすか」

御手洗「ん、何?」

天海「御手洗くんの知っている希望ヶ峰学園の生徒の中で紫のストールを巻いている男子学生はいますか?」

天海「顔にタトゥーを入れてて片目の色が違ってて……あれは多分カラコンだと思うんすけど」

御手洗「……ああ、それってもしかして田中くんのことかな」

天海「田中くん?」

御手洗「ちょっと待って」

天海(御手洗くんはスマホを取り出すと、少し操作をしてから一枚の写メを見せて指をさす)

御手洗「この彼?」

天海「当たりっす!」

最原「探していた人、見つかったの?」

天海「はい。思わぬところでっすね」

百田「やったな! これで解決に一歩近付いたんじゃねぇか?」

御手洗「? なんの話? 田中くんがどうかしたの?」

天海「ええとですね……彼に少し聞きたい事がありまして」

天海「図々しいのを承知で頼みますが、どうにか彼と話が出来るように取り合ってもらえないっすか?」

御手洗「うーん……それならクラスにあまりいない僕に言うよりは……」




「み。御手洗さぁん! 大丈夫ですかぁ!?」

「ひゃわあぁぁ!?」ステーン

天海「!?」

最原「な、何……?」

百田「すげぇカッコで転んでんな……」

忌村「そ、そういう貴女こそ大丈夫……?」

「ふえぇん……ころんでしまいましたぁ……」

天海「ん? この声って……」

御手洗「罪木さん! またそんな風に転んで……」

天海(ああ、彼女が罪木蜜柑さんか)

天海(御手洗くんは席から立ち上がると慌てて罪木さんを助けようとするけど……)

御手洗「うわっ……!?」

天海「御手洗くん!?」

天海(……罪木さんと並ぶような形で転んでしまっていた)

天海「お二人とも本当に大丈夫っすか……?」

御手洗「……いてて……」

罪木「ふえぇぇん……ごめんなさぁい! 御手洗さんまで転ばせてしまってごめんなさぁい!」

御手洗「……いや、これは僕が勝手に転んだだけだし……」

安藤「今の音なに? 今度はどうしたの?」

天海(なんだかもう大騒ぎっすね……)

……で


罪木「ふゆぅ……お騒がせしました。えっと、そちらの方は電話の……?」

御手洗「そういえば助けてもらっておいて名前聞いてなかった!」

天海「俺は天海。天海蘭太郎っす。こちらは、最原終一くんと百田解斗くん」

最原「どうも」

百田「よろしくな!」

罪木「ご、ご丁寧にありがとうございますぅ……私は罪木蜜柑と言います」

御手洗「僕も改めて言った方がいいのかな。御手洗亮太だよ」

御手洗「……で、田中くんの話だったっけ」

罪木「ふぇ? 田中さん?」

御手洗「天海くんが田中くんと話がしたいらしいんだ」

御手洗「事情はよくわからないけど、知り合いという訳ではないんだよね?」

天海「昨日の朝すれ違った事があるだけっす。多分向こうは記憶に無いかもしれませんね」

御手洗「……という事らしいから、罪木さん取り合って貰えないかな?」

罪木「田中さんにですかぁ? それは良いですけどぉ……」

天海「都合は田中くんの方に合わせるので。俺の連絡先渡しておくっす」

罪木「は、はい……受け取りましたぁ……」

罪木「では、御手洗さん。外にタクシーをお待たせしているので行きましょう」

御手洗「タクシー? そんな大袈裟な……大体料金は……」

罪木「あの人の方へご連絡したら自分は用事があって迎えに行けないけど代わりにこのお金でタクシーでも呼んで迎えに行ってくれ……って」

御手洗「彼にも連絡したの? まったく、そこまで気を使わなくてもいいのに」

御手洗「……じゃあ、天海くん。今日は色々とありがとう」

罪木「し、失礼しましたぁ」

天海(頭を下げて、二人は席から去っていった)


1、御手洗たちがまだ心配なので一緒についていく
2、この場に残る

安価↓

天海「……大丈夫っすかね。罪木さんの方もなんだかそそっかしい人でしたけど」

百田「タクシー呼んでるなら車が事故らない限りは平気じゃねぇか?」

最原「そうだね。あとはお任せしちゃって良いんじゃないかな」

天海「うーん……」

天海(それ以外で気になる事もあるんすけどね)


最原「後はその田中くんからの連絡を待たない限りは先に進めない感じかな」

天海「そうっすね。最原くんも百田くんも色々付き合わせて申し訳ないっす……」

百田「そんなの気にすんな! ダチが困ってるところは見捨てられないからな!」

最原「そうだよ。……それに、天海くんに起こっている現象について、気にならない方がおかしいというか」

百田「けど、さっきは昨日天海を襲った現象は出なかったんだろ?」

天海「そうなんっすけど……今回は御手洗くんに何かしてしまった可能性が高そうっす」

最原「……それなんだけどさ。どうして御手洗くんだったのかな?」

天海・百田「?」

最原「いや……近くに僕と百田くんがいたのに、少し遠くの御手洗くんに被害が及んだのはどうしてなのかと思って」

天海「うーん……?」

百田「けどよ、風のイタズラ? 程度で済んで良かったんじゃねぇか? 面白みには欠けるけど、ケーキが降ってくるよりはマシじゃねぇ?」

最原「まだ言ってる……」



安藤「なんの話ー?」

天海「あ、安藤さん! この度は色々お騒がせしてしまってすみません」

安藤「いいよ、別に。お客さんも殆どいない時間だったからね」

天海「忌村さんもありがとうございます」

忌村「いいえ……彼、元気になると良いわね」

安藤「それで、積もる話はまだありそうなの?」

天海(……そういえば、もう閉店の時間なんすよね)


1、お暇する
2、安藤に話をしてみる
3、その他自由

安価↓

天海「はい、安藤さんにお話があるっす」

安藤「え? 流流歌に? 一体なんだろ」


1、昨日口ずさんでいた歌について
2、昨日食べたスイーツについて
3、その他自由に

安価↓

天海「安藤さんが昨日口ずさんでいた歌について聞きたい事があって……」

安藤「歌? なんの事だろ」

天海(……ん? 覚えがない?)

天海「えっと……ぴりっとぱれっと~ってヤツっす。昨日鼻歌混じりに歌ってたような記憶があるんすけど……なんの歌っすかね?」

安藤「んー……? えーっと……」

忌村「何? その歌……」

安藤「……」

安藤「ゴメン、ちょっと覚えてないかも」

天海(……んん? どういう事っすかね)


1、もっと詳しく話してみる
2、心当たりが無いのなら話を切り上げる
3、その他

安価↓

天海「ぴりっとぱれっと ぽぽれはぷかろん」

天海「ぴかっとぽけっと ぺぺれほぱけらん」

天海「……って感じのヤツっす」

天海(って、うっかり唱えてしまったっす!)

安藤「あー」

安藤「……うーん」

天海(……なんだろうこの微妙な反応は)

安藤「ゴメン、やっぱり知らないや」

天海「え、でも……」

安藤「正確に言えば何の歌か知らない……って事なんだけどさ」

忌村「そうなの? ……私もなんか聞き覚えがある気がするんだけど」

安藤「流流歌はよいちゃんが歌ってたの聞いてなんか覚えちゃったんだよね」

忌村「ああ、なるほど……通りで……」

天海「そのよいちゃんさんって人が知ってるんすか?」

安藤「うーん、どうなんだろう。よいちゃんも多分、何処かでなんとなく聞いたのをなんとなく口ずさんでたっぽいだけな気がする。結構頭に残る感じのメロディーだよね」

天海「そうっすか……」

天海(謎が深まるばかりっす……)

最原「……ねえ、天海くん。今、唱えたよね。全部」

天海「……はい。唱えたっすね」

百田「なんも起こってねぇな?」

天海「はい。安藤さんと忌村さん、何か異変があったりしませんか?」

安藤「ん? 別に?」

忌村「私も特に……」

天海「最原くんと百田くんは?」

最原「大丈夫だね」

百田「ぴんぴんしてるぜ」

天海「……うーん」

安藤・忌村「???」

天海(本当に何もなくなった……? それとも何か条件でもあるんすかね……?)


安藤たちに天海の身に起こっている事を話す?
安価↓

天海「……わかりました。話はこれだけっす。長居してすみませんでした」

安藤「ん、そう? また流流歌のスイーツ食べに来てね」

天海「はい。ありがとうございました」

最原「失礼しました」

百田「っした!」

安藤「またのご来店をお待ちしてまーす」

忌村「暗いから気をつけて帰ってね……」



……


天海「最原くん、これってどういう事だと思いますか?」

最原「……もしかしたら異変が起こるのにランダム性や規則性があるのかもしれないね」

百田「やっぱり気のせいだったとかは?」

最原「それは、僕が天海くんと一緒に体験した事で気のせいなんかじゃないって証明出来るよ」

百田「うーん、そうか……」

天海「……まあ、何もないならそれが一番っすけど、気が抜けないのが困るっすね」

天海「とりあえず、今は田中くんからの連絡を待つ事にします」

最原「……。安藤や忌村さん、それによいちゃんって人も聞き覚えがあるけど、なんの事なのかわからないんだよね」

最原「僕の方でも少し調べてみようかな」


1、お願いしてもいいんすか?
2、自分のことは自分でかたをつけるっす
3、自由回答

安価↓

天海「……いえ、わざわざ最原くんの手を煩わせる様な事はさせないっす」

天海「今日、お二人がついてきてくれただけでも十分嬉しいっすから」

百田「なんだよ、水臭え事言うなよ!」

天海「本当にお気持ちだけで充分ですから」

最原「……わかったよ。余計な事をして被害を広げ兼ねないとも……だしね」

最原「けど、何かあれば相談に乗るよ」

百田「オレもいるぜ!」

天海「ありがとうございます」

天海(……けど、どうにか自分でかたをつけたいところっすね)

……

翌日


天海(あの後、自分なりに考えてみたっすけど、安藤さんたちも聞き覚えがあるというのなら田中くんに限らず手当たり次第聞いてみるのもアリな気がしてきたっす)

天海(ただ、異変の法則性がわからない以上は常に警戒している必要はありそうっすけどね……)


朝、天海に声をかけてきた人物、V3キャラ限定
安価↓

夢野「朝から何辛気臭い顔をしておるんじゃ」

天海「……あ、夢野さん。おはようございます。ちょっと考え事をしていまして」

天海(そういえば、昨日最原くんが夢野さんが食いつきそうな話題だって言ってたっすよね)

天海(超高校級のマジシャン……もとい魔法使いである夢野さんからなら何か重要なヒントが貰えるかも……?)

天海「あの、夢野さん」

夢野「んあー。なんじゃ?」


1、ケーキを降らせる魔法ってご存知っすか?
2、こんな歌に聞き覚えはあるっすか?
3、その他自由

安価↓

天海「こんな歌に聞き覚えはあるっすか?」

夢野「歌?」

天海「ぴりっとぱれっと ぽぽれはぷかろん」

天海「ぴかっとぽけっと ぺぺれほぱけらん」

天海「……って歌っす」

夢野「んあー」

夢野「聞いた事あるような、ないような」

天海「ど、どっちっすか?」

夢野「んあー……」

このレスのコンマが奇数でイベント発生
更に直下のコンマがゾロ目で夢野から情報入手

夢野「……んあ!?」

天海「どうしたんすか?」

夢野「思い出したぞ! その歌、確かに聞いた事がある!」

天海「! 本当っすか!? ちなみに何の歌かご存知で……?」

夢野「それを聞くのなら、ウチではなく白銀に聞く方がより良いかもしれんな」

天海「? ここで何故白銀さんの名前が……」

白銀「私がどうかした?」

天海「うわっ!」

白銀「あ、ごめんね。地味だから突然声かけて驚いちゃった?」

天海「い、いえ、こちらこそすみません」

夢野「天海が白銀に聞きたい事があるそうじゃ」

白銀「私に?」

天海「ええと、ですね。誰でもいいんである歌をご存じないか知りたくてですね」

白銀「ふむふむ」

天海「ぴりっとぱれっと ぽぽれはぷかろん」

天海「ぴかっとぽけっと ぺぺれほぱけらん」

天海「っていう……」

天海(その時)


白銀「痛っ!」バシンッ

天海「!?」

夢野「白銀?」

天海(白銀さんの額に淡く星の形をした光が飛んで行ったのか確かに見えた……)

白銀「……あたた、今おでこに何か……」

夢野「おでこがどうしたんじゃ?」

天海(……夢野さんには見えなかったんすかね)

白銀「ゴメン、えっと、なんだっけ?」

夢野「ぴりっとぱれっと、じゃ!」

白銀「ああ、そうそう!」

白銀「意外だねー、天海くん【みらぱれ】観てるんだ?」

天海「みらぱ……なんすか? それ」

白銀「えっ、知らない?」

白銀「そっかー。そういえばアレ、何故か歌だけ知名度があるんだよね。地味に舞園さやかが今度カバーして歌うらしいし」

白銀「天海くんも歌を聴いた事があるだけの口かな」

天海「あの、それで、そのなんとかっていうのは一体……?」

白銀「なんとかじゃないよ! 【みらくる☆ぱれっと】」

白銀「日曜の夜7時にやってる、テレビアニメだよ。天海くんの歌っていたのは、それの主題歌」

天海「テレビアニメ……?」

白銀「魔法少女ぱれっとが仲間たちと一緒にぷりずむさ様を探しに旅するファンタジックアドベンチャー!」

天海「は、はあ……」

天海(そんな歌が何故あんな事を起こすきっかけに……?)

天海(……それに今、白銀さんに俺が唱えたそれがきっかけで……おでこに当たったって事はまさか、御手洗くんに起こった現象と一緒なのでは……?)


白銀に他に何か聞きたい事があれば安価↓

天海(……とにかく、情報がひとつ増えた事は確かっすね)

天海(みらくる☆ぱれっと……か。この現象と何か密接な関係があるのか……?)

天海「白銀さん、そのアニメの詳しい内容って知ってるっすか?」

天海「お菓子にまつわる話があったりとか……」

白銀「詳しい内容?」


このレスのコンマ一桁で判定
白銀のみらぱれオタ度

1キャラしか知らない
2たまにしか観ていない
3キャラしか知らない
4たまにしか観ていない
5キャラしか知らない
6たまにしか観ていない
7キャラしか知らない
8たまにしか観ていない
9毎週観てる
0三話で切った

白銀「うーん、ゴメンね。私、みらぱれの視聴はしてないんだ」

白銀「その時間帯は裏番の別のアニメ視聴しててさ」

白銀「キャラだけは知ってるんだけどね。コスプレ衣装の造形の参考の為に調べたから。まあ、私はみらぱれのコスプレする予定は無いんだけど……」

天海「そうっすか……」

天海「ちなみに夢野さんは?」

夢野「うちも偶然何回か観た事があるくらいじゃ。ぱれっとさんが呪文を唱える姿がかわいかったのぅ」

天海(うーん……他にこのアニメに詳しそうな人に聞いてみるしかないっすかね……?)

天海「ありがとうございます。参考になりました」

白銀「なんでそんな事調べてたのか地味に気になるなぁ。もしかして、天海くんもこっち系の世界に足を踏み入れつつあるとか?」

天海「いえ、そういうのではないんすけどね……」

白銀「なーんだ」


……


昼休み


ヴーヴーヴーヴー


天海「……ん? 知らない番号から電話がきてるっすね?」

天海「! まさか……」


ピッ


天海「もしもし」

『汝の名をここに示せ』

天海「……はい?」

天海(いきなりなんなんすか? いたずら電話っすかね)

天海(いや、でもこの声って……やっぱり……)

天海「……天海蘭太郎っす」

『……扉は開かれた』

『封印されし我が依り代との対話を許可する』

天海「あの……君がもしかして、田中くんっすか?」

『ほう……やるな人間。声だけで我が名を見破るとは。もっともそれは、この依り代の666あるうちの名の一つにしか過ぎないのだがな』

天海「は、はあ……そうっすか」

天海(なんだか恐ろしく中二な人だという事がわかったっす)

天海(……一応、歌についてはなんなのかわかったっすが、田中くんとも話してみるべきっすかね?)


1、このまま電話で話す
2、会う約束を取り付ける
3、その他

安価↓

天海(……うん、やっぱり直接会って話を聞いてみたいっす。他に何か有力な情報が得られる事もあるかもしれないっすからね)

田中『天海と言ったか。俺様に何用だ?』

天海「はい。実は、折り入ってお話したい事がありまして。今日、時間の都合とかどうっすか? 会って直接話をしたいんっす」

田中『……よかろう。特別に許可する』

天海「本当っすか!」

田中『我が身を巡る毒の瘴気にあてられても良いのであればな。フハハハハ!』

天海(やっぱりおそろしくめんどくさい人みたいっすね)

田中『では、昨日白衣の天使と邂逅した場所で落ち合うのはどうだ?』

天海「白衣の天使?」

田中『貴様が俺様へ扉への鍵を託した人物だ』

天海「ええと……ああ、罪木さんの事っすか?」

天海「という事は、安藤さんのお店へ行けばいいんすね」

田中『約束の場所へ至る為の承認は特別に俺様の方でしといてやろう』

天海(予約してくれるって事すかね?)

天海「ありがとうございます。……それでは、今日の放課後に」

田中『全ては世界の選択のままに』


プツッ


天海「……うーん、濃ゆいなぁ」


……


放課後


天海(……では、いざ田中くんの所へ!)


このレスの10桁が偶数の場合、誰かが一緒についてくる

その場合、このレスの1桁でついてくる人物を判定
1234白銀
5678最原百田春川
9白銀春川
0V3女子キャラを↓で指定

ここで今回は終了

天海(行き方は把握してるし、今日は一人で会いに行くっす。……やっぱり最原くんたちに迷惑かけっぱなしは気がひけるんで)



……


天海(今日は何事もなく到着っす)

天海(ん? 店の前に貼り紙があるっすね。ふむふむ……アルバイトの募集っすか。結構時給も良いみたいっすね)



「いらっしゃいませー」


天海を出迎えてくれた人(アルバイト)は?
シリーズの中から1名
安価↓

「おひとり様ですかー?」

天海(日に焼けた肌の元気のいい女性店員さんっす。昨日一昨日は見た記憶ないっすね)

天海「ええと、予約している……筈の、田中という人の連れの者っす。もう来てるっすかね?」

「あ、田中先輩が言ってたもう一人のお客様かな?」

天海「先輩……という事は君は希望ヶ峰の?」

「そうそう。78期生の……って無駄話してたら店長に怒られちゃう! それではご案内しまーす」

天海(超高校級でもアルバイトなんかするんすね)

天海(ネームには……朝日奈さんって名前が書いてあるっす)




罪木「あ、天海さん、こちらですぅ」

天海「罪木さん? それに……」

御手洗「こんにちは」

天海「御手洗くんもご一緒っすか?」

御手洗「田中くんが今日君と会うって言うからついてきたんだ。改めてお礼をしておきたくてさ」

御手洗「今日は僕のおごり……という事で」

天海「そんな。気にしなくてもいいのに」

天海(御手洗くん、今日は学校に行ったんすかね)

罪木「私は御手洗さんがまた倒れたりしたら心配だっていうのと、田中さんが天海さんの事探せなかったら困るかなぁと思って……」

天海「なるほど」

天海(それで……)

紫ストール「……」

天海(罪木さんの隣で腕を組んで目を閉じて黙り込んでいるのが……田中くんっすね)

天海(けど、御手洗くんの隣にいるのは……?)


ふくよかな人物「 」ガツガツ


天海(すでにスイーツにありついている様っすけど……)


ふくよかな人物の出で立ちは?

1、なんか御手洗っぽい
2、導きそうなメガネ
3、その他指定した人物の風貌

安価↓

天海(ヒゲのおじいさん……? 明らかに御手洗くんたちと年代がずれているのに、何故かこの場に馴染んでいるのが凄く不思議っす)

「君が天海か?」

天海「! は、はい。そうっす」

「昨日は御手洗が世話になったそうだな。私からも礼を言わせて貰おう」

天海「いえ、あの」

天海「御手洗くん。こちらの方は? 御手洗くんのおじいさんっすか?」

御手洗「いや……」

天海(なんか御手洗くんが凄く微妙な顔をしている)

「私は……御手洗と少し縁があったものだ」

「……神座出流。まあ、好きに呼ぶといい」

天海「かむくらさん……ですか。よろしくお願いします」

罪木「……うゆ」

田中「……」

天海(罪木さんも田中くんも微妙な空気になったっす。なんなんすかね……このおじいさんは)

罪木「えとえと……昨日タクシー代を出してくれた方なんですよ」

御手洗「……気を使ってくれるのは嬉しいんだけどさ。たまに母親みたいなんだよね……彼」

御手洗「昨日は気付かなかったけど、一昨日もこの店に糖分摂取させられに連れて来られたんだ。彼、常連なんだって」

天海「へえ」

天海(巨大な金魚鉢のパフェを平気で一人で食ってるっす……)

御手洗「その金魚鉢パフェ、完食するとタダになるメニューなんだって。その代わり、残すと残した分量の値段が取られるらしいけど」

御手洗「一昨日もそれ食べてたんだよね……見てるだけで気持ち悪くなってくる量なのに、よくやるよ」

神座「何を言う。これくらい摂取出来て当然だ。御手洗ももっと糖分をだな……」

御手洗「はいはい、わかってるよ。大切なのは脂肪と糖分、でしょ?」

天海(御手洗くんの保護者みたいな人なんすかね? 御手洗くんはちょっと悪態つくような感じっすけど嫌そうではないというか……)

天海「御手洗くんもこれ食べた事あるんすか?」

御手洗「ううん。僕が一昨日食べたのはアニバーサリーなんとかってヤツ。珍しいブドウみたいのが乗っててさ」

罪木「あっ、御手洗さんもあれ食べたんですねぇ。私もその日、連れてきてもらった人たちと同じのを食べたんですよ。えへへ……美味しかったですよねぇ」

天海(最原くんと百田くんと春川さんが食べてたヤツっすね)

御手洗「……って、ゴメン。話が脱線しちゃったけど、天海くんは田中くんに話があるんだったよね?」

天海「そうでした!」

天海(……田中くんが電話と違って静か過ぎたので忘れかけてたっす)

天海「田中くん、お待たせして申し訳ないっす」

田中「……気にするな。俺様は覇王ではあるが、人間には寛大だ」

天海(やっぱり口を開くと中ニだ!)

田中「それで、話というのは?」

天海「……あ、はい。もしかしたらわざわざお呼び立てして何を聞くのかと思われるのかもしれませんが……」

天海「一昨日の朝、俺とすれ違ったのを覚えているっすか?」

田中「……。ただの人間には興味が無いのでな」

天海(覚えていないみたいっすね)

天海「そうですか。……俺の思い違いだったら申し訳ないんすけど、その時に田中くん歌を口ずさんでいた気がして」

田中「……歌だと?」

天海「はい」

天海「ぴりっとぱれっと ぽぽれはぷかろん」

天海「ぴかっとぽけっと ぺぺれほぱけらん」

天海「って……」



罪木「ひゃうん!?」バシンッ ガシャン


天海「!?」

天海(今、罪木さんに白銀さんの時と同じ現象が……!?)

田中「どうした、罪木」

罪木「う、うゆ……おでこがヒリヒリして……」


朝日奈「どうかしましたかー?」

罪木「す、すみませぇん! お冷のコップを落として割ってしまいましたぁ……!」

朝日奈「大変! すぐに掃除しますね!」

天海「……」

天海(今のやっぱり……俺のせいっすか?)


御手洗「……」

神座「……御手洗? どうした?」

天海「……?」


このレスのコンマが偶数の場合、御手洗に異常事態発生
その場合、御手洗の身に何が起こったか
安価↓

御手洗「……あ、いやゴメンなんでもない」

御手洗「昨日倒れる前に聞いたの、その歌だったなって思い出しただけだよ」

御手洗「それ、みらぱれの主題歌じゃない?」

天海「そっか。御手洗くんはアニメーターだし、アニメの事には詳しいっすよね」

御手洗「何話か作画担当もした事あるアニメだしね」

田中「……それで、そのアニメの歌がどうしたと?」

天海「田中くんはこの歌……なんの歌かご存知でした?」

田中「……。いいや、闇の聖母により洗脳を受けた際に身体に染み付いてしまった呪術の類いというだけだが」

天海「や、闇の聖母……?」

罪木「クラスメイトのソニアさんという人の事ですぅ。ジャパニメーションとか90年代のドラマとか、日本の文化が好きな方なので……」

天海(つまり、田中くんも安藤さんと同パターン……?)

天海「……うーん、そうっすか。わかりました」

田中「話はそれだけか?」


会話相手の選択

1、田中と話を続ける
2、御手洗と話す
3、罪木と話す

話したい具体的な内容があれば併記の上
安価↓

天海(安藤さんと同パターンであるのなら、田中くんから聞けそうな話はもう無いかもしれないっすね)

天海(例の歌についてはより詳しい人に聞いてみた方がいいのかも)

天海(そういえば、白銀さんがあんな事言ってたっすね……)

天海「御手洗くん。そのみらぱれの主題歌なんですけど、今度舞園さやかがカバーして歌うらしいという話はご存知ですか?」

御手洗「ああ、うん。ネットで見た記憶があるよ」

御手洗「舞園さやかと言えば、今をときめく国民的アイドルグループのセンターだよね。そんな人が歌うとなると、また歌だけ知名度が上がるんだろうな……」

御手洗「天海くん、舞園さやかのファンなの?」

天海「ファンというか、少し興味があるというか」

御手洗「彼女、希望ヶ峰の78期生で後輩だけど雲の上の人みたいな存在なんだよね。同じ学校にいるって言われてもあんまピンとこないっていうか」

天海(彼女も希望ヶ峰なんすか)

天海(78期生というと、ここのアルバイトの朝日奈さんと同級生になるっすね)

御手洗「彼女、エスパー系アイドルって売りらしいから、こういう歌を歌うのに抜擢されてたりして」

御手洗「あの主題歌のサビのあのフレーズってぱれっとが仲間を召喚したり敵を封じたり、不思議なことをする時に頻繁に使う呪文なんだ」

天海(不思議な呪文にエスパーアイドル……そんな彼女があの歌をうたって平気なんすかね。俺以上の凄い事が起こったりとか……)

神座「御手洗。話もいいがいい加減注文したらどうだ? 話し相手も腹が減っている事だろう」

御手洗「あっ、そうだった! 罪木さんたちもまだだったよね」

田中「俺様はこの漆黒の神水だけで構わん」

罪木「わ、私は……えとえと……日替わりスイーツセットにしますぅ」

天海「じゃあ、俺もそれで」

御手洗「僕もそれにしよう。……あれ、そういえば、予約特典のスペシャルスイーツとかっていうの運んで貰ったの?」

神座「まだだった筈だが」

御手洗「天海くん、よかったら食べていいよ」

天海(予約時のスペシャルスイーツっすか。なんか縁があるっすね)



朝日奈「お待たせいたしましたー」

朝日奈「ご注文は以上でお揃いですか?」

天海「はい。ありがとうございます」

朝日奈「失礼しまーす」

罪木「日替わりスイーツはドーナツみたいですねぇ」

御手洗「予約のスイーツは何だったの?」

天海「今日はバナナキャラメルワッフルっすね」

神座「ん? 今日は?」

天海「つい一昨日も友人に連れられて予約で来たんす。その日、俺の誕生日でお祝いしてもらって」

罪木「そうだったんですかぁ。おめでとうございますぅ」

天海「ありがとうございます」

天海「……その時は見た事のない珍しいイチゴみたいなフルーツが乗ってたんすけど、今日は普通のバナナみたいっす」

天海(春川さんや御手洗くんや罪木さんが食べたような珍しいブドウなんかも、その日によって乗せたり乗せなかったりなんっすかね)

御手洗「いただきます」パク

罪木「いただきますぅ」パク


このレスのコンマで判定
10桁御手洗、1桁罪木で
偶数だと対象の人物に異常事態発生

御手洗「っ……!?」ガシャン

天海「!」

神座「……御手洗? おい、どうした! 御手洗!」

天海(御手洗くんが、ドーナツを口にした途端様子が変に……)



『ノロイ』


天海「!?」


『ノロイ ガ カカッタワ』


天海(なんすか今の声……のろい……? ……呪い!?)

天海(御手洗くんに呪いが……って事っすか!?)


御手洗を襲った呪いとは?
安価↓

御手洗「……うぅっ」

田中「どうした? 何が起こった!?」

神座「御手洗! しっかりしろ!」

御手洗「……なんだ、今の……一瞬苦しくなったけど……」

天海「……あの、平気っすか? 御手洗くん」

御手洗「うん……大丈夫。ありがとう」

神座「……」

田中「……」

天海「? 田中くんも神座さんもどうかしたんすか?」

御手洗「……? 君の方こそ何かあったの?」

神座「い、いや……」

田中「……よせ、近寄るな!」

御手洗「???」

天海(田中くんと神座さんの御手洗くんを見る視線が妙に熱っぽい気がするっす……)


田中(……何故だ。一瞬苦しそうにしていた奴の姿がやけに艶っぽく思えてならない……!)

神座(不思議そうに首を傾げるな! かわいいから!)

御手洗「な、なんか二人が気持ち悪い気がするんだけど……」

天海「……」

天海(どういう状態かよくわからないっすが……これが呪いのせいって事っすか? いや……まさか……ね)


……


御手洗「……じゃあ、今日のところはこれで」

天海「ごちそうさまでした」

天海「……田中くんと神座さん、ぼーっとしたままっすけど平気っすかね?」

罪木「ふゆぅ……どうしちゃったんでしょう……?」

御手洗「もう、ぼーっとしてないで帰るよ」

神座「あ、ああ……」

田中「……鎮まれ! 鎮まるのだ!」

天海(やっぱりおかしいっす)

天海「あの……御手洗くん」

御手洗「何?」

天海「……」

天海「何かあったらいつでも相談聞くっすからね!」

御手洗「……? う、うん……?」

天海(御手洗くんたちと解散して帰宅した)

天海(……)

天海(呪い……一瞬聞こえた女の子の声、あれは本当になんだったのか)

天海(更に謎っす……)

天海(さて、今日は話が進展したようで更に謎が増えた日だったっすね)

天海(例の呪文は呪文ではなくアニメの主題歌で)

天海(それを今度希望ヶ峰のエスパー系アイドル舞園さやかがカバーで歌うらしく……)

天海(御手洗くんに引き続き、あの歌を聴かせたら白銀さんと罪木さんにも御手洗くんと同じおでこに痛みが走る現象が起こった)

天海(そして、謎の女の子の声と呪いという言葉)

天海(その言葉が気のせいでないのなら、御手洗くんに呪いがかかってしまったのかもしれない……けれどそれは何故?)

天海(……何をどうしたらいいのかわからなくなってきたっすね)

天海(明日は……どうするっすかね?)


1、歌の効果が出る法則性について探ってみるっす
2、エスパー系アイドル舞園さやかが気になるっす
3、頭が疲れてきたので、明日は何も考えず遊びに行くっす
4、その他自由安価

安価↓

天海(……やはり、エスパー系アイドルなんて聞いてしまうとこの不思議現象と関連性が無いかと疑ってしまうっすね)

天海(舞園さやかについて調べるには……)


1、希望ヶ峰学園へ行く
2、舞園の知り合いを尋ねる
3、舞園関連のイベントを調べる
4、その他自由安価

安価↓

天海(希望ヶ峰学園に直接行くのが手っ取り早そうっす)

天海(幸運にも、明日は希望ヶ峰学園の生徒との交流才能育成の日なんすよね)

天海(御手洗くんのあの後も気になりますし、罪木さんも額に衝撃以外の不思議な事が起こってないか心配っす……ただの杞憂ならいいんすけど)



翌日


天海(……という訳で、交流才能育成の為に希望ヶ峰へやって来たっす)

天海(俺の場合、才能が不明なので才囚でも様々な才能の持ち主たちと一緒に才能育成したり研究に携わったりするんすけど)

天海(今日、希望ヶ峰で才能育成を一緒にする相手は……)


1、職員室に確認しに行かないといけないっす
2、スポーツ系の才能だったような……
3、人物の名前または才能系統を指定

舞園を直接指定は出来ません

安価↓

天海(職員室に確認しに行かないと行けないっすね)




天海(……うーん、今日は良い天気っすね)

天海(晴れてるってだけで気分は割とよくなるものなんすよね)

天海(ぴりっとぱれっと~♪)

天海(……って、マズイっす。やっぱりあのフレーズは中毒性が高くてつい頭の中でも歌ってしまうっす)

天海(口に出してない分マシなんだろうっすけど……と、ここが職員室っすね)

天海(……ぽぽれはぷかろん~♪)


コンコン


天海「失礼します」ガラッ


「きゃっ!?」バシンッ


天海「へっ?」


「おや、ちさちゃんどうしたの?」

「いったたた……なんか急にびしっときて」


天海「……」

天海(今、頭の中で歌ってただけなんすけど)

天海(……やっちまったっすか?)


「……あら? 貴方見ない顔ね。何のご用?」

天海「あっ。……ええと、才囚学園から来ました」

「ああ! 貴方が今日の才囚からの交流才能育成の生徒さん?」

天海「はい、そうです」

「貴方を案内するように言われています。雪染です。この学園の77期生第1クラスの副担任をしています。よろしくね」

天海「よろしくお願いします」ペコリ

雪染「……さて。それで今日の貴方の交流先なんだけどね」

天海「はい」

雪染「くじ引きで決めましょう!」

天海「……はい?」

雪染「いや、あのね、この学校才能テストにクリアすれば在籍出来るから普段出席しない子も結構いるのよ」

雪染「だから、今日学校に出席している子の中からくじで貴方に選んで貰おうと思って、用意したわ!」

雪染「はい、この箱の中から引いてちょうだい」

天海(……なんだか随分アバウトな気が)

天海(まあ、でも楽しそうっすね)ガサガサ


このレスのコンマ一桁で判定

1罪木
2松田
3桑田
4石丸
5御手洗
6澪田
7朝日奈
8安藤
9忌村
0舞園

天海「えーと……石丸清多夏くんっす」

天海(知らない名前っすね)

雪染「石丸くんね。78期生の子だわ」

雪染「彼はちょっと堅物が過ぎるところがあるけど、根は良い子だし当たりかもね」

天海「当たり外れがあったんすか……?」

雪染「じゃあ、石丸くんの所へ案内するわね」

天海(流されたっす!)



雪染「~♪」

天海「……」

天海(……雪染先生。俺の気のせいでなければ、この人も俺の歌ったあの歌で飛んだ星のような光でダメージを受けていた)

天海(それが何を意味するのかイマイチはっきりしないっすけど、御手洗くんの事を考えると……)

雪染「あら、どうかした?」

天海「い、いえ!」

天海(とりあえず大きな被害には及んでいないみたいっすけど)


雪染「ぴりっとぱれっと~♪」


天海(先生までこの歌の洗脳者っすか? どんだけ流行ってるんすかね……)

天海(やっぱり、カバーでも有名人が出す予定だという事で広まっているのか……?)


雪染と何か話す?
安価↓

天海「あの、これから会う石丸くんとはどういう才能の持ち主なんっすか?」

雪染「石丸くんはね、超高校級の風紀委員よ」

天海「風紀委員……」

天海(なんか言われても正直あまりピンとこない才能っすね)

雪染「この学園に来る前は有名進学校でトップの成績をとり続けていてもの凄い優等生なのよ」

雪染「努力家だし、真面目で、何よりも規律を重んじる子ね」

雪染「……まあ、ちょっと空気の読めないところとかもあるんだけど、それは愛嬌かしら」

雪染「慣れないうちはもしかしたら少し会話するのに疲れるところもあるかもしれないけど、まあ頑張って!」

天海(悪い人では無さそうなのは解ったっすが、キャラが立ってそうっすね)

天海(才囚のみんなもそうっすけど、超高校級の人って濃い人が多いっすよね)


雪染「石丸くーん、いるかしら?」

「雪染先生、おはようございます!」ビシッ

雪染「はい。おはようございます」

天海(めちゃくちゃぴしっと姿勢正している……この人が石丸くんっすか)

雪染「石丸くん。今日はね、才囚学園から交流才能育成で生徒さんが来ているの。石丸くん、彼の相手をしてもらえるかしら? ええと……」

天海「天海蘭太郎です。よろしくお願いします」

石丸「よろしくお願いします!」バッ

天海(こんな綺麗に90度のお辞儀をされたのは初めてっす)

雪染「それじゃあ、今日一日仲良くやってね。何かあったら私に言ってちょうだい」

石丸「雪染先生、ここまでご案内、ありがとうございました!」


天海(雪染先生の言う通り、とても真面目そうな人だ)

石丸「改めて自己紹介をしよう。僕の名前は石丸清多夏だ」

石丸「座右の銘は質実剛健! お互い、切磋琢磨して頑張ろうではないか!」

天海「はい、頑張りましょう」

石丸「……時に、天海くんと言ったかね?」

天海「はい、天海ですが」

石丸「君! そのアクセサリーの類はなんだね! 学生ならもっと学生らしい恰好をしたまえ!」

天海(まずい、テンプレもテンプレが過ぎる委員長タイプっす!)

石丸「うぐぐぐぐ……耳にまでそんなジャラジャラと付けて……!」

天海(暫くの間、石丸くんからくどくどと説教を受けた……)


……

天海「え、ええと……それで、石丸くんは普段どういった才能研究を行っているっすかね」

天海(なんとか話を逸らしたいっす!)

石丸「僕が何時も行っているのは勉強と、そして努力だ!」

天海(これまた大雑把というか広範囲な回答というか……いや、本人は凄く真面目そうに語ってるんすけど)

天海「君は超高校級の風紀委員だと聞いたっすが、具体的な活動というとやっぱり……」

石丸「うむ、校内の風紀は僕が取り締まっているぞ」

天海(やっぱりそう言った回答になるっすよね)

石丸「僕の言う事を聞いてくれない人物も多数存在するのだがな……この学園には自由すぎる人が多過ぎる!」

石丸「そういった人たちに出会うのもまた一つの勉強ではあるが、如何せん最低限のルールすらも守れない輩も多いのが悩みだな」

天海「けど、それは石丸くんの持つ才能の見せところでもあるのではないんすかね?」

石丸「……」

天海(……ん? なんか空気が少し微妙に……)

石丸「……まあ、それはともかくだ。天海くん、せっかくなので僕の風紀委員の仕事に少し付き合ってはくれないかね?」

天海「それはもちろんっす。その為の交流才能育成っすから」

石丸「ありがとう! 実は、一つ片付けておきたい案件があってだな……」

天海「なんすかね?」

石丸「それは目的地まで歩きながら話そう」

天海(……何処へ行く気なんっすかね?)

石丸「君は知っているだろうか。76期生に安藤先輩という方がいるのだが」

天海「安藤さんなら知っているっすよ。彼女のお店にはここ連日で行っているので」

石丸「それなら話は早い。実は、彼女が才能研究も兼ねて出している店の近辺でちょっとした事件があってだな……」

石丸「その件について、少々彼女に尋ねておきたい事があるのだ」

天海「事件……っすか?」



石丸「失礼いたします! 安藤先輩はいらっしゃいますか!」ガラッ

安藤「なーに? 流流歌の事呼んだ?」

安藤「あれ? 天海くんじゃん。最近よく会うね」

石丸「安藤先輩、世間話の前に聞きたい事があるのですがよろしいでしょうか?」

安藤「何よ、改まって」

石丸「実は、つい3日ほど前……10月3日の事なのですが、安藤先輩のお店の近辺で大漁の不法投棄が発見されまして」

安藤「不法投棄?」

石丸「この写真を見ていただけますか」ピラッ

天海(石丸くんは何枚か写真を取り出して、安藤さんに突きつけた)

天海(その写真は……)

安藤「ちょ、これって……」

石丸「その反応は見覚えがあると見てとってもいいのでしょうか」

安藤「見覚えがあるも何も、これって……でもどういう事なの!?」

石丸「それはこちらが聞きたい事です!」

天海(……そこに映っていたのは……路上に大量に落ちた……ケーキだった)

石丸「僕もこの日、学友たちと共に貴方の店に偶然訪れていたのですが、これはその帰りに撮った写真です」

石丸「これ、ここに映っているケーキの敷き紙ですが……これは貴女の店のロゴで間違いはありませんね」

安藤「た、確かにそうだけどさ、なんで流流歌の店のケーキがこんなところでぐっちゃぐちゃになってるの!?」

石丸「だからそれはこちらが聞きたい!」

天海「……」

天海(こ、これって……もしかして、あの日歌で降らせてしまったケーキっすかね!?)

安藤「ちょっと待って! もしかして、これをやったのが流流歌だって言いたいの!?」

石丸「他に犯人がいるというのなら僕が知りたいですね」

安藤「そんな……それを言うのなら流流歌だって犯人が知りたいよ!」

安藤「その日と次の日だけどさ、流流歌の店のケーキが売った記憶も無いのに何時の間にか少なくなってて……どういう事だろうと不気味に思ってたんだよ!」

安藤「きっと、流流歌の才能に嫉妬した予備学科の連中辺りが勝手に盗んで捨てたんじゃない? 絶対そうだよ!」

石丸「あまり適当な事は言わないでいただきたい! その証拠と証明してくれる人はいるのですか!?」

安藤「それは……」

天海「……あの」

石丸「なんだね、天海くん! 話の腰を折らないでもらいたい!」

安藤「そうだよ! 流流歌、濡れ衣を着せられそうになってるんだから! ちょっと静かにしてて!」

天海「いや、あの……その件なんっすけど」

天海「……。俺に心当たりがありまして」

石丸「なんだって!?」

安藤「どういう事!?」

天海「わわわっ……二人とも近いっす!」

天海(……本当は俺もこの事は言いたくないんすけど)

天海(それで石丸くんが誤解したままなのも、安藤さんが誤解されたままなのも嫌っすからね)

天海「……時に、お二人とも超常現象の類は信じるタイプっすか?」

安藤「? どういう事?」

石丸「君は何が言いたいのだね?」

天海「安藤さん。先日、俺……貴女にある歌の事について尋ねた事がありましたよね?」

安藤「……ああ、よいちゃんが歌ってたヤツを流流歌が覚えちゃったってヤツの事? それがどうしたの?」

石丸「歌……とは?」

天海「石丸くんはご存知かわかりませんが、とあるアニメの主題歌がありまして」

天海「安藤さんが何時の間にか刷り込まれてしまっていた歌というのはそれなんですが……」

安藤「だから、それがなんなの?」

天海「……それを歌ってしまうとどうやら不思議な現象が起こるみたいなんっす」

石丸「? つまり……」

天海「……。この写真にうつっているケーキ……ここにうっかりばらまいてしまったの、俺なんっすよ」

天海「その歌を歌ったら、突然空からケーキが沢山降ってきたんす……」

安藤「はあ!?」

石丸「な、なんだって!?」

安藤「……ちょっと待って。アンタが犯人なのはいいけど……妙な嘘吐いて誤魔化そうとすんのはやめてくんない?」

石丸「君がケーキを盗んで不法投棄した犯人なのか!? 本当に!?」

天海「俺に安藤さんのケーキを盗む気も、不法投棄をする気も全くなかったんすけどね。これが安藤さんの作ったケーキだって事は、今知った事ですし」

天海「俺にも原因がわからないんすよ。どうしてこの歌でこんな事が起きてしまったのか。……それを知る為にも、安藤さんたちに歌の事を聞いていたんっす」

天海「起こった過程を信じてくれとは言いませんが、どちらにせよこの事件の犯人は俺なので……どうぞ煮るなり焼くなり好きにしてくださいっす!」ペコリ

安藤「……」

石丸「……」

天海「特に安藤さんは美味しいスイーツをいただいた恩を仇で返す様な事をしてしまって……本当に申し訳ないっす」

安藤「……」

安藤「あのさ、そこまで言うのなら、実際にやってみてくんない?」

天海「え?」

安藤「アンタがあの歌を歌うとケーキが降るっていうのなら、実際に今それを見せてって言ってるの」

天海「……」

安藤「……ほら、やっぱり嘘なんじゃん!」

天海「ち、違うっすよ! ただ……」

天海「ただ、昨日今日で起きている事が変わっているようなので、またケーキが降るかどうかはわからないし」

天海「もしかしたら、安藤さんや石丸くんに被害が及ぶかも」

安藤「いいからやれ!」

石丸「あ、安藤先輩……! そこまでキツく言わずとも……天海くんは事実はともかく反省しているのは確かだと……」

安藤「うっさいな! 流流歌はコイツのせいでやってもない罪に問われようとしていたんだよ!?」

安藤「もし本当にどうしようも無い理由でこうなったっていうのなら、キチンと説明しろって言ってるだけだよ!」

天海「……そうっすね。わかりました」

天海「やります」

石丸「あ、天海くん……?」

天海「……」スゥ


天海「ぴりっとぱれっと ぽぽれはぷかろん」

天海「ぴかっとぽけっと ぺぺれほぱけらん」


安藤「……」

天海(……さあ、どうなる?)

石丸「うぐっ……!?」バシンッ


天海「!」

安藤「? 何?」

天海「い、石丸くん……今……っ」

石丸「な、なんなのだね……今の痛みは……額がじんじんするぞ……」

天海「……今のがそうっす」

安藤「は?」

天海「歌を口にする事によって起こる現象っすよ。どういう条件なのかはわかりませんが、今は俺がこの歌を口にすると誰かの額に大きな衝撃を受けるようで」

石丸「……ううむ……」

天海「石丸くん。額の痛み以外は変わったところはないっすかね?」

石丸「いや、別に……どうもしないな」

天海「そうっすか……」

安藤「なんだかなー……」

天海(安藤さん、やっぱり信じられないようっすね。無理もないっすけれど……)

安藤「あのさあ、アンタら二人して流流歌をからかってイタズラしてるんじゃないでしょうね?」

石丸「そんな! 滅相もない!」

天海「それは断じて違うっす!」

安藤「……けどやっぱりそんな事信じられないよ。不思議現象なんて起こってないじゃん」

天海「まあ……おでこが痛くなるくらいっすからね。受けた本人しかわからない事ですし」

石丸「何故、安藤先輩は無事で僕だけ攻撃を受けたのだろうな……僕が何か悪い事でもしたのだろうか!?」

天海「うーん……」

天海(どうして額に衝撃を受ける人と受けない人がいるのか、その違いは……)


安藤「……そのおでこの衝撃受けた人って他にもいる訳?」

天海「はい。俺が確認している限りだと、後は……」

天海「俺のクラスメイトの白銀さん、それからこの学園の生徒の御手洗くんと罪木さん……それと、ついさっき雪染先生にもやってしまったようっす」

安藤「ふーん……」

安藤「なんでケーキが降るって現象から額が痛くなるみたいな現象にグレードダウンしてんのさ」

天海「それがはっきりとわかればこんなに悩んだりはしていないっすよ」

天海「今は情報が足りな過ぎるので、手当り次第ヒントになりそうな事を調べようとしているところで……」

天海「そうだ! 石丸くん78期生だったすよね?」

石丸「え? ああ、そうだが」

天海「今度、君の同期の舞園さやかさんがこの歌をカバーするという話を聞いたんで、何か手がかりにならないか話を聞きたいと考えていたんっすよ!」

石丸「舞園くんが? ああ……そういえば、何処かで聞いた事のある歌だと思ったら、あれは以前舞園くんが今度出すCDの歌だと教室で歌ってくれたものだったのか?」

安藤「つまり、舞園さやかが事の元凶かもしれないって?」

天海「そこまでは言って無いっすけど……彼女、聞けばエスパー系アイドルだっていうじゃないっすか」

天海「どうにもこの不思議現象と繋がりがあるのではと思ってしまって……」

安藤「……」

安藤「アンタの言っている事が本当なら……結局のところ、流流歌のケーキが台無しになった原因はまだはっきりわかんないって事だよね?」

天海「……そうなりますね」

安藤「そう」

安藤「けど、どういう事であれ、引き金はアンタは引いた……それも間違いないんだよね?」

天海「はい」

安藤「……あっそ」

安藤「わかったよ。じゃあ、アンタには然るべき報いを受けて貰うかんね」

天海「はい……」

安藤「流流歌の店ね、今人手が足りないんだ。だから、アンタうちで働いてよ」

安藤「もちろん給料なんか出さないからね。無駄にしたケーキの分、きっちり店に貢献して還元するんだからさ」

天海「え……そ、そんな事でいいんすか?」

安藤「嫌なの?」

天海「とんでもない! けど……もっと出るところに出て訴えられるかと思ったっすよ」

安藤「……別に。ただ、もしアンタの言う事が嘘で無いのなら、流流歌がそんな事したらそれを信じないって流流歌はコイツと同じ事してるって事じゃん。直接的な原因はアンタじゃないかもしれないって事でしょ?」

安藤「それで後でアンタに恨まれるのも嫌だしね」

石丸「ぐぐ……そ、それは……っ」

安藤「それに、もし本当だって事が流流歌にも納得出来たらだけど……なんか気になるじゃん!」

天海(……半分は野次馬根性みたいなものっすかね?)

安藤「元凶がはっきりわかったら、もしその時は……」

石丸(目が怖いな……)

石丸「……」

石丸「しかし……そうだな、僕も乗りかかった船だ」

石丸「はっきり言って、天海くんの発言はよく理解は出来ていないのだが、僕からも出来る事があるのならば協力しようではないか!」

天海「え、本当っすか? 正確には乗せてしまった、かもしれないんっすけど」

石丸「何、もしもの事があれば僕の方から君を出る所に出そうじゃないか! ハッハッハッ!」

天海「笑いながら恐ろしい事を言うのはやめていただきたいっす……」

安藤「……で? まずは舞園さやかになしつけにいくって事でいいの?」

天海「今日、彼女は出席しているんっすかね」


このレスのコンマで判定
奇数だと舞園は学校に来ている

石丸「ああ、今日彼女の姿を教室で確認しているぞ」

天海「やったっす!」

石丸「ただ、彼女も忙しい身である事に違いは無い。もしかしたら、少し学校に寄っただけですぐに仕事に向かったという事も……」

安藤「御託はいいからさっさと案内しろっての!」

石丸「わ、わかりました……」

天海(……さっきから思ってたっすけど、安藤さん営業している時の態度と全然違うっすよね。これが地なのか?)



石丸「舞園くんが今いそうな場所と言えば……」


1、教室
2、音楽室
3、職員室
4、その他自由

安価↓

石丸「やはり教室だろうな」



石丸「頼もう!」バァン!

石丸「舞園くんはいるかね?」


「んだよ、イインチョ! 今日も暑苦しいし、うっせーぞ!」

石丸「桑田くん! 舞園くんはいるのかね?」

桑田と呼ばれた生徒「あん? 舞園ちゃんならこれからオレとデートに行くところだけど?」

「行きませんけど?」ニッコリ

天海・安藤「!」

桑田「え、そんな! ノってくれてもいーじゃーん!」

安藤「……アンタが……」

天海(間違いないっす。テレビで見た事ある顔……それにこの輝かしいオーラはまさしく……)

天海(アイドルのもの!)


石丸「ああ、よかった舞園くん! 少し時間を貰ってもいいかね」

舞園「はい、構いませんよ」

桑田「え……オレとのデート……」

舞園「改まっていったいどうしたんでしょうか?」

舞園「そちらの方は上級生の……安藤先輩ですよね? 隣の彼は……」

石丸「天海蘭太郎くんだ。今日は、才囚学園から交流才能育成の為に来ているのだが」

天海「天海っす。初めまして、舞園さん」

舞園「そうでしたか。初めまして、舞園です」ニッコリ

天海(この眩しい笑顔もまさしくアイドルのそれっす……!)

安藤「……」チッ

石丸「どうしたのだね、安藤先輩?」

安藤「別に」

舞園「……お揃いで何か重大な話でもあるのでしょうか?」

天海「……」


どう話を切り出そう?
安価↓

天海「今度、舞園さんがある歌をカバーして歌うと聞きまして」

舞園「カバー曲、というと……」

天海「ぴりっとぱれっと ぽぽれはぷかろん」

天海「ぴかっとぽけっと ぺぺれほぱけらん」

天海「……っていうフレーズの。舞園さんは、この歌を歌って何か変わった事は起き……」


桑田「あだっ!?」ベシッ


天海「……!」

石丸「なっ……今、桑田くんの額にっ……!?」

舞園「今のは……」

安藤「???」

安藤「え、何? またさっき言っていた事が起こったの?」

天海「そのようっすね……」

石丸「桑田くんの額に淡い星型の光のようなものが飛んでいったな……僕にも見えたぞ!」

安藤「そうなの?」

石丸「天海くん、僕もあのような感じで?」

天海「はい。そういう事っす」

桑田「いつつ……んだよ、今の」

天海(またやっちまったっすか……今はケーキの件以外は軽いイタズラ程度の事しか起こっていないけれど……)

天海(地味でも一瞬でも周りに迷惑をかけ続けてしまうのは、やはり心苦しいっす)

天海「……はぁ」

舞園「……」

舞園「天海くん。何やら、つかれてますね?」

天海「え? ……ええ、まあ……ここ数日妙な体験をしているので、確かに疲れているのかもしれません……」

天海「あっ、それで、さっきの歌についてなんっすけど」


舞園「ぴりっとぱれっと ぽぽれはぷかろん♪」

舞園「ぴかっとぽけっと ぺぺれほぱけらん♪」


天海「……!」

天海(舞園さんの透き通った声が、教室の中で響き渡る)

天海(それは、凄く落ち着く……癒されるような、何時までも聞いていられそうな……そんな不思議な歌声だった)

天海(……やはり、希望ヶ峰学園に選ばれた超高校級だけはあるって事っすかね)

舞園「ふふっ。私の歌で元気出るとは限りませんが、どうでしたか?」

天海「……いえ、すごく綺麗な歌声でした。舞園さんの生歌が間近で聞けるなんて光栄っす」

舞園「それで、……どうです?」

舞園「何か変わった事、起きましたか?」

天海(舞園さんの今の歌……確かに不思議な魅力はありましたけど、それは彼女の才能所以のもの……だと思うし)

天海(俺が唱えた時のような出来事は別に起こっていないっすね)

天海「いえ、大丈夫そうっすね」

舞園「そうですか。……私も聞いていいですか? どうしてそんな事を?」

天海「……ええと」

石丸「舞園くん! 実はだな、天海くんの身の周りに怪奇現象が起こっているようなのだよ」

天海「あっ……」

舞園「怪奇現象、ですか?」

石丸「僕も先程までは彼の話を信じ切れていなかったのだが、今のを見てしまったら……」

桑田「なあ、さっきから何の話してんの?」

石丸「桑田くん。先程の君の額へのダメージは天海くんによるものだという話だよ」

桑田「あ? 今殴ったのお前なん?」

天海「殴ったというか、なんというか……直接的ではないし故意でも無いっすけど。まあ」

舞園「つまり、その怪奇現象の原因は、その歌がきっかけという事でしょうか?」

天海「……舞園さん、飲み込みが早いっすね」

舞園「エスパーですから」

天海「エスパー……」

天海(彼女……やっぱり何か知っているんでしょうか?)

舞園「残念ながら、私は今までそれを歌っても何か不思議な事が起こったりはしていませんし、歌の事については原曲を知っているくらいです。すみません」

天海「……えっ!」

天海(心を読まれた……? やはりエスパー……)

舞園「けど、天海くんのお話には興味がありますね。もしかしたら、もう少し詳しい事情を聞く事で、私も何か思い出す事があるかもしれませんし……」

舞園「それを歌うと何か起こる可能性があるというのなら、今度この歌のCDを出す以上はちょっと黙って聞いていられる話ではないかもしれません」

天海(……そうっすね。俺が原因な訳ではなく、歌となんらかの条件がマッチした状態で起こる事なのならば……そのうち舞園さんが歌う事で彼女も不可抗力で何か起こしてしまう可能性はあるし)

天海(CDという形で残るのならば、そのCDを聞いた時になんらかの条件を満たしてしまって多数の人間が不可思議な現象に見舞われるという事もあるのかもしれない)

天海(これは舞園さんにとっても無視の出来ない案件っすよね……)

舞園「なので……桑田くん」

桑田「え? なになに?」

舞園「今日のおでかけのお誘い、お受けしますよ。ちょうどオフの日ですから」

桑田「マジで!? やっりぃ!」

舞園「私、安藤さんのお店に行きたいです。この前、桑田くんから行くの誘われたのを断ってしまいましたから、今日はここのみなさんと一緒に行きましょう」

桑田「おっけおっけ! ……って、みなさん?」

舞園「安藤さん。お店にお邪魔しても構いませんか? もちろん注文はきちんとしますし、お代も桑田くんが払ってくれるそうですので」

桑田「えっ」

安藤「流流歌は別にいいよ。その問題については、流流歌も詳しい事を知りたいからね」

安藤「今日は休店の日だったけど、特別にアンタらの貸切にしてあげる」

舞園「という事ですので、落ち着いた場所でゆっくりお話ししましょう」

天海「……はい」

桑田「ええ……?」

流流歌の店


天海「……そういえば、そちらの彼の事は俺、詳しく知らないっすね」

天海「何処かで見た事ある気はするっすけど。桑田くん、でしたっけ?」

桑田「おー」

石丸「桑田怜恩くん。超高校級の」

桑田「ミュージシャンだ! よろしくな!」

舞園「野球選手です」

天海「桑田怜恩って……ああ!」

天海「甲子園のスターじゃないっすか。俺も何度か試合見た事があるっす」

天海「けど、なんだか随分雰囲気が違うような……髪型と髭のせいっすかね?」

桑田「んなダセーまるこめくんなんかやってられっかよ!」

桑田「野球なんて汗くさいスポーツやってても女の子にモテるワケでもないし、やっぱ時代は音楽っしょ!」

舞園「……」

天海(……なんか舞園さんの空気が心なしか冷えてる? 寒気が……)ゾクッ

桑田「で、なんだっけ? そのなんかの音楽の話をしてんだったよな?」

石丸「桑田くんは舞園くんが歌っているあの歌について、何か知っている事はないのかね?」

桑田「いんや? 舞園ちゃんが歌ってんの聞いた事あるだけだな。俺の趣味じゃねーけど、舞園ちゃんが歌うのは可愛いよな!」

天海(確かに、舞園さんの歌声の雰囲気と歌詞のファンシーな感じが合ってて耳触りが良かったっす)

桑田「つーかさ、なんでイインチョがそんな事調べて回ってんの? 確か、この間のケーキばら撒き事件の事で安藤パイセンと話に行くとかなんとかって言ってた気がしたのは覚えてるけど」

舞園「ケーキばら撒き事件……ですか?」

石丸「ああ……それはだな。なんと犯人は天海くんだったのだ!」

桑田「うっわ、顔に似合わずえげつねー事すんのな」

舞園「……もしかして、その事件もあの歌が関係して?」

天海「話が早くて助かります。これも故意ではないんすけど……あの歌をなんとなく歌ったら、道端で突然あんな事が起きてしまって」

天海「安藤さんの作ったケーキに酷い事をしてしまったっす。本当にもったいない……」

桑田「はあ? それ本気で言ってんの?」

天海「……信じてもらえないかもしれないけど、本当っす。一応、証人もいますよ」

桑田「ふーん……?」

天海「というか、桑田くんもこの件をご存じだったんすか?」

桑田「あー、あの日イインチョたちと安藤パイセンの店に食いに行ってて。その帰りにオレも見たんだよ」

舞園「私がお誘いを断ったあと、石丸くんとこのお店に行ったんですか?」

桑田「そ! イインチョと、大和田と、不二咲と4人でな」

舞園「……そうだったんですか」

石丸「それで、天海くんがこの件に関わっていると知った後、僕も彼の被害を受けてしまって……桑田くんの身も襲ったあの衝撃なのだが」

桑田「ああ、あのバシッときてビリッとしたヤツ?」

舞園「うーん。その被害は石丸くんと桑田くんだけなんでしょうか?」

天海「いえ、俺の学校のクラスメイトの女生徒一人と、あと希望ヶ峰の御手洗くんと罪木さんに雪染先生にも同じような事を」

舞園「それって、歌った時に他に人はいましたか?」

天海「そうっすね、どの時も周りに何人かいましたね」

舞園「けど、他の人には被害が及ばずに今言った人たちだけに被害が及んだ?」

天海「はい。現にさっきも、桑田くんには被害がありましたが舞園さんには特に何も起こっていませんでしたよね?」

舞園「そうでしたね、……うーん、どういう事でしょう? 被害にあった人たちには、何か被害が及ぶ条件が揃っていたのでしょうか?」

天海「条件……」

天海「石丸くんや、桑田くんには何か心当たりがあるっすか?」

石丸「僕か?」

桑田「うーん? ……いや、別に?」

石丸「そうだな。僕も天海くんに恨まれるような事をした覚えは全くないぞ! だが、知らないうちに傷付けてしまっていたというのならば申し訳ない……!」

天海「い、いや、俺も別に石丸くんを恨んだりはしていないっすよ」

舞園「歌を口にした時に起こった現象っていうのは、今のところそれ以外にはないというのは本当ですか?」

舞園「気付かないところで誰かが被害にあっている可能性も……」

天海「そういえば……御手洗くんへ被害を出してしまった翌日に、御手洗くんに何か変な感じがしてて……」

舞園「変な感じというのは?」

天海「はっきりとは口に出来ない雰囲気なんすけど、……なんと言えばいいんすかね? こう、少し纏うオーラが変わった……ような?」

天海「ただの俺の気のせいかもしれません。けど、そうなる少し前にやっぱりあの歌を歌っていたので」

舞園「なるほど……」

天海「あとは……あっ、ケーキをばらまいてしまう前の事なんっすけど」

天海「その前の時間に、俺、この店に来て安藤さんの作ってくれたスペシャルスイーツを食べてたんす」

天海「その時にあの歌を頭の中で歌ってて、その時パフェから変な空気を感じた……って事はあったっすよ」

石丸「君もこの店のアニバーサリースイーツを食べた事があるのか?」

桑田「あれ、すげーうまかったよな。変なブドウがのってたけど、あれも悪くない味だったし」

石丸「そうだな。見た事のない品種のようだったが、産地は何処のものだったのだろうか」

天海「いえ、俺が食べたのは予約した時に出してくれるやつで。でも確かにのっていたフルーツ自体も甘くて美味しかったっすね。俺のにあったのはイチゴのようなのでしたけど」

石丸「やはり、原材料の取り寄せにも気を使っておられるのだろうな」

天海「それと安藤さんの腕があってこその超高校級のお菓子っすね」

安藤「褒めてくれるのは嬉しいけどさー、話進んでる?」

安藤「はい、お待たせ。流流歌特製のパイン大福だよ。今日は趣向を変えて和でいってみたんだ♪」

安藤「じゃ、伝票は髭の子に渡すね」

桑田「……やっぱ、オレが支払うの?」

舞園「桑田くん、ごちそうさまです♪」ニコッ

桑田「どういたしまして!」

天海(……チョロイっすね)



天海(それにしても、ここまで話してやはり何もわからないっすね)

天海(何か頭に引っかかる感じはするんすけど……)


選択
1、舞園と話す
2、安藤と話す
3、御手洗を呼んでみる
4、その他、したい事等あれば

安価↓

天海「今日はパインっすか」

天海「何時もここで何かしらフルーツを取り扱ったスイーツを食べてる気がするっすね」

桑田「大福の中にパインっつーのもまた珍しいな」

石丸「確かに。大福で果物と言えば苺大福が定番だろう」

安藤「ど定番はそれというだけで美味しいんだけどさ、これも結構イケるよ?」

天海「このスイーツで使ってるパインも珍しい品種なんすかね?」

安藤「ん? 別にそんな事はないけど、まあ良いのは使ってるよ」

安藤「けど、『も』っていうのは?」

天海「ほら、俺の誕生日の予約スイーツに使ってたイチゴとか、その日のアニバーサリースイーツに使ってたブドウとかっすよ」

天海「ブドウなんか中が星みたいになってて可愛らしかったっすね。何処で作られたものなんっすか?」

安藤「ああ、あれか。あれはね、……」

天海(不意に安藤さんの表情が固まり動きが停止した)

天海「安藤さん?」

安藤「……」

安藤「ちょっと待ってて」

「?」

天海(安藤さんは急に血相を変えてバタバタと店の奥へと行ってしまう)

天海(突然の出来事に俺たちが首を傾げていると、彼女はすぐに俺たちの所へ戻ってきた)

安藤「これなんだけど」

天海(安藤さんの手には大してページはなく薄いけれど装丁はしっかりとしたハードカバーの本のような物がある)

天海「それは?」

安藤「今さっき話に出てたフルーツ類を取り寄せた時に一緒についてたレシピだよ」

安藤「レシピ、なんだけどさ……」ペラッ

安藤「取り寄せたフルーツの名前がここに書いてあって」

天海(安藤さんはページをめくり、該当の場所を指差した。そこに書かれていたフルーツの名前は……)

天海「星ブドウと……魔女ベリー?」

天海「変わった名前っすけど……」

舞園「魔女、ですか」

安藤「……」

天海(安藤さんの表情が段々と苦々しいものへと変わっていく)

天海(まるで)

舞園「まるで、何かまずい事でも仕出かしてしまった……みたいな顔ですね?」

安藤「っ……そ、そんな訳ないじゃん!」

安藤「……こんなの何かの冗談で……」

天海「ちょっと見せてください」

安藤「あっ!」

天海(安藤さんの手からレシピを取る)

天海(ページをめくり、中に書かれている事に目を通していくと……確かに冗談では無いかいう様な記述がいくつも書かれていた)

天海「……なんすか、これ」

石丸「? 何が書かれていたのだね?」

天海「要約すると、魔女ベリー……俺が食べたイチゴの様なフルーツには魔女が取り憑いてて」

天海「星ブドウ……石丸くんや桑田くんが食べたフルーツには星の従者ってのが取り憑いているらしいっす」

石丸「ま、魔女……?」

桑田「はぁ? 魔女ってのもアレだけど、星の従者って何?」

天海「ええと……魔女の使い魔の類らしいっすね」

舞園「使い魔……」

天海「魔女ベリーには、イタズラ好きの魔女の力と心が」

天海「星ブドウには、星の従者と呼ばれる魔女の使い魔たちが封じられていて……」

天海「星の従者は、魔女から魔法による災いを受けるらしいっす」

桑田「災いぃ? しかも魔法って……」

石丸「童話の様な話だな」

天海「……それでこのレシピには」

天海「魔女ベリーと星ブドウを食べたものに魔女と従者が憑いてしまう……魔術式の方法が記載されているようっす」

石丸「魔術」

桑田「式?」

安藤「ま、魔術式なんてそんなものの筈ないじゃん! ただの、スイーツのレシピでしょ!?」

天海「……確かに、この現代社会の常識と理をもってすれば、これはただのスイーツのレシピっすね」

天海「俺の目にもそうとしか読めません」

舞園「……けれど、もし、その魔術というのが本物であるとするなら」

天海「今、俺が起こしている現象は、魔女ベリーを食べた事によって俺に取り憑いた魔女が起こしている事……になるんすかね」

天海「にわかには信じられないっすけど……」

安藤「っ……」

桑田「ちょ、ちょいまち! んじゃあ、その魔術ってヤツがかかってるなら、星ブドウっての食べた俺になんか起こるのかよ!?」

天海「……おそらくは」

舞園「既に起こっている、または起こる準備は出来ているのかもしれませんよ」

石丸「ど、どういう事だね?」

舞園「……天海くんが口にした歌です」

天海「っ、そ、そうか! 石丸くんと桑田くんには多分、歌によって何か発動している可能性がありそうっす……!」

石丸「何故そんな事が言えるのだね?」

天海「俺が歌った時に、君たちが額に受けた衝撃っすよ!」

天海「あれが、魔法による災いの発動の鍵である可能性が高いっす!」

天海「……そうだ、だからあんな声が……」

舞園「声?」

天海「昨日、御手洗くんの雰囲気が変わった時に頭の中に聞こえてきたんっすよ」

天海「……ノロイ ガ カカッタワ」

天海「って」

天海「何かの気のせいじゃなくて……あれは多分、俺に取り憑いた魔女の声だったんすよ」

桑田「う、嘘だろ……オレ、呪われちまったの……?」

石丸「そ、そんな非科学的な事がっ……だ、だが、しかし……あの衝撃は本物だった……!」

安藤「流流歌は悪くないからね!? 大体、そんなの本当だなんて思う筈無いじゃん!」

天海「……そうっすね。俺も安藤さんの立場だったら、読んだところでこんな事本当に起こるなんて多分思わないっすよ」

舞園「でも、原因がはっきりできて良かったですね、安藤先輩」

舞園「安藤先輩のケーキがダメになった原因は、半分は貴女のせいだったみたいですよ」

安藤「んな……っ」

天海「ちょ、ちょっと! 落ち着いてくださいっす!」

桑田「むしろオメーはよくそんな風に落ち着いてられんな!?」

天海「まあ……起きてしまった事は仕方が無い事じゃないっすか」

天海「それを今更嘆いたところでどうしようもないっすよ」

安藤「……」

舞園「ちょっと私にも見せてください」

舞園「……」ペラッ

舞園「この魔術を解く方法は……残念ながらこれには載っていない様ですね」

天海「それはまいったっすね……」

桑田「そ、それって一生呪われたままって事かよ!?」

石丸「そ、そんな馬鹿なっ……!?」

舞園「……」ペラッ

舞園「しかも、おそらく……この魔術式はまだ途中の様ですよ」

天海「途中?」

舞園「安藤先輩。このレシピ……いえ、これはもう魔導書でしょうね」

舞園「この魔導書に書かれている通りだとすると、星ブドウの粒は全部で10個だった様ですが、間違いありませんか」

安藤「……う、うん、そうだよ」

天海「その日のアニバーサリースイーツを食べた人全員に星の従者が憑いてるという訳じゃない?」

安藤「その星ブドウってのは全部で10個しかなかったから、気紛れに盛ってばら撒いちゃたんだよ……」

天海「……けど、そうであるなら呪いは最高で10人にしかかかっていないって事っすよね」

天海「それは不幸中の幸いっすよ」

桑田「今まで何人かはもう呪いかかってるヤツはわかるんだったよな?」

天海「はい」

天海「額に衝撃を受けている人が……おそらく星ブドウを食べた人なんっす。だから」

天海「石丸くん、桑田くん、御手洗くん、罪木さん、雪染先生、白銀さん」

天海「この6人は星の従者である可能性が高い訳っす」

舞園「白銀さんというのは……」

天海「俺のクラスメイトっすよ。……あっ」

石丸「な、なんだ? まだ何かあるのかね?」

天海「いえ……この人たちの他に、確実に星の従者である人をもう一人知っているっす」

春川『天海のにも見た事ないイチゴみたいなフルーツがのってたけど、これにも何か珍しいのがのってない?』

最原『あ、本当だ。中が星みたいな形になってる……寒天? いやブドウ、かな?』

百田『でも一つしかのってねぇな。ハルマキ食うか? ほれ、あーん』

春川『なっ……ひ、一人で食べれるしっ……うぐっ!』



天海(春川さん……)


舞園「じゃあ、既に7人の星の従者は判明しているという事ですね」

天海「白銀さんと雪染先生は確認してないっすけど、御手洗くんも罪木さんも確か珍しいブドウを食べたと言っていたので、ほぼそうだと考えて良いと思うっす」

安藤「で……魔術式が途中ってのはどういう事?」

舞園「星の従者はまだ7名しか判明していませんよね。全部で10名なら……あと3名の確認をもってしてこの魔術式は完成するのではないかと」

天海「なるほど……」

天海(けど、魔術式を全部完成する事になったら……)


石丸「その魔術式というのが完成された時……僕たちはどうなってしまうのだろうな」

舞園「……読んだ限りでは魔女が従者に厄災を振りまくという事しかわかりませんね」

桑田「じゃあ、天海が余計な事しなければ大丈夫って事じゃねえか?」

天海「既に呪いを撒いてしまったであろう6人はともかく、あとの4人はそうかもしれないっす」

舞園「けれど、従者の所在は確認出来るなら全員しておいた方がいいのかもしれません」

天海「まあ、この手の魔術とかって漫画とかだと半端に放置する方がまずいってのはお約束のパターンっすけどね」

天海「それ以前に、星の従者が憑いてる人たちにこの状況を説明すべきだとは思うっす」

石丸「そうか……」

桑田「つーか……オレたちの呪いってのも、具体的にはどんなんなんだろーな」


石丸と桑田の呪いの内容や、その発動条件など
↓石丸
↓2桑田

ただし、御手洗と同系統(魅了系)は除く

全ての毛が金色になる

桑田「まー……考えてても仕方ねぇか」

天海「……」

桑田「変な事でないといいんだけど……なって」

安藤「……」

桑田「あん? どうした?」

舞園「……」

桑田「舞園ちゃんまでオレの事そんなに見つめちゃって! つーか、もしかして、オレの溢れるフェロモンの虜になっちゃった系?」

桑田「そうか! これが、呪いか! 魔女もいい事してくれんじゃん! ま、オレは元からバリバリフェロモンが」

舞園「いえ、あの、桑田くん」

桑田「ん?」

天海(舞園さんが鞄の中から自分が所持していた携帯用のスタンドミラーを取り出して桑田くんへと突き付けた)

桑田「ふぁっ!?」

桑田「な、なんじゃこりゃあ! 髪の毛が真っ金金に……!」

天海(……そう、少し目を離した隙に桑田くんの毛が金色に変貌していたのだ)

天海(それは髪の毛だけでなく、髭やよく見ると睫毛なんかまで……)

桑田「ヒュー! すっげーイカすじゃん? マジパネェっす!」

天海(まあ、あまり気にしてはいないみたいっすけど……これが桑田くんの呪いっすかね?)

天海(大した事はなさそうな範囲っすね)

石丸「なっ……桑田くんが不良になってしまった!?」

舞園「元からあまり素行が良い方ではないと思いますけどね」

安藤「これ、伝説の戦士とかになってない?」

天海「気功波みたいなのが打ててしまったり……!?」

桑田「そいつはカッケーな、ちょっとやってみっか!」

安藤「いや、流流歌の店の中でやらないでよ!?」

桑田「ハアァァァァ」

安藤「だから、やめろって!」

桑田「……」

桑田「いや、別にそんなん出来ねぇーわ」

天海「アッハイ」

天海(という事は、ただ毛が金になっただけって事っすか)


天海「石丸くんがどうなっているのかはっきりわかりませんが、何かおかしな事になったら俺に連絡してもらっても良いっすかね」

天海「桑田くんもっす。毛が金色というだけじゃなくなったらたいへんっすからね」

桑田「わーったよ。じゃ、番号交換な」

石丸「では、僕は自宅の電話番号を紙に書いて渡しておこう」

天海「石丸くんはケータイは持ってないんすか?」

石丸「ああいった機器を持っていても僕には使いこなせないし、契約料金なども馬鹿にならないからな!」

天海「そ、そうっすか……」

天海「では、今日のところはこれで……御手洗くんたちの事も気になるので、近々また連絡するっす」

石丸「そうだな、時間を作って彼らにもきちんと説明しなければならないんだったな」

石丸「雪染先生に関しては、まず僕の方から星ブドウを本当に食べてしまっているか確認しておこう」

天海「すみません、お願いするっす」

天海「俺の方は、白銀さんと心当たりのあるもう一人に接触してみるんで」

桑田「おー、そっか。んじゃ、またなー」

天海(原因はとりあえずわかって指針も決まったっすけど、あと3人の所在を突き止めるのに難航しそうっすね)

天海(さて、明日は学校で春川さんと白銀さんに話すのは確定として、放課後はどうするっすかね)


1、桑田に連絡をとる
2、安藤の店に働きに行く
3、街に繰り出してみる
4、その他自由

安価↓

天海(そういえば聞き忘れてたっす)

天海「安藤さん、俺は何時から働きに出ればいいっすかね? 出来れば早い方がいいっすよね?」

安藤「えっ?」

天海「ん?」

天海(なんで驚いた顔してるんすかね?)

安藤「……アンタ、流流歌の言う事聞くきなの?」

天海「え? だって、安藤さんがそう言ったんじゃないっすか」

安藤「そうじゃなくて。アンタが意味わからない体質になったのは流流歌のせいだし、他にも10人の人間が流流歌の気まぐれで被害にあってるんだよ?」

安藤「あの女にも言われたけど、流流歌のケーキをダメにしたのは流流歌のようなものだって思わないの?」

天海「……いや、それでも、呪文でケーキをあんな事にしたのは俺というか、俺にとり憑いた魔女のせいっすから」

天海「俺も何か償いをしないと後味が悪くて」

天海「それに、もし残りの三名が安藤さんの店の常連だったなら、接触出来る機会が出来るかもしれません」

安藤「……。そう」

安藤「……わかった。そういう事なら、早速明日来てもらっていい? 学校終わってからでいいよ」

天海「わかりました。よろしくお願いします、店長」

安藤「……。あのさ」

天海「? はい」

安藤「……いや、なんでもない。アンタも用が済んだならさっさと帰りなよ」

天海「はあ。では、また明日」





翌朝 教室


天海(……さて、白銀さんと春川さんに事情を話さないと)

天海「白銀さん。春川さん」

白銀「おはよう天海くん」

春川「……どうかした?」

天海「え」

春川「なんだか深刻そうな顔してる」

天海「ええと……」

春川「最原と百田がアンタの事でなんかごちゃごちゃ言ってたけど、それと関係ある?」

白銀「んん?」

天海「あ、あはは……まいったっすね」

天海(そんな表情に出でいたんすか……)

天海「最原くんたちが何を言っていたのかはともかく……お二人にも関係無い話という事ではないかもしれないんで、とりあえず俺の話を聞いてもらえるっすか?」

春川「どういう事?」

白銀「えっ、私も? なんだろう?」

天海「ちょっと一緒に来てもらえますか? 万が一に備えて人目のつかない所の方がいいかもしれないんで」

白銀・春川「???」

天海(二人に事情を説明した)


春川「……はあ? 何それ。本気で言ってるの? アンタってそういう冗談言うタイプだったっけ?」

白銀「つむぎチャンは呪われてしまった!」

天海(春川さんは全然信じていないし、白銀さんに至ってはなんだか楽しそうっすね)

天海「まあ……信じられないのも無理はないっすね」

白銀「けど、確かに私も超高校級のお菓子職人の店でその珍しいブドウののったスイーツ食べてるよ」

白銀「あれでしょ? 天海くんや春川さんたちがあの店に居た日に出てた記念スイーツだよね?」

天海「え? 白銀さん、俺たちが店に居たの見てたんっすか?」

白銀「うん。実は私も前からあの店行ってみたくて一人で来てたんだよ。天海くんたちとは少し離れた席にいたから声かけられなかったんだけど、やっぱり天海くんたちは私がいた事に気付かなかったか」

春川「ふーん……」

白銀「それに、天海くんがみらぱれの主題歌口にした時におでこが痛くなったのも確かなんだよね」

白銀「……本当に呪われちゃったの?」

天海「おそらく……」

春川「魔女が憑いてるだとか、アニメの歌をうたうと呪われるだとか……馬鹿馬鹿しい」

天海「けど、これまでの情報から推測するとそうとしか考えられないんっすよ」

天海「……だから、春川さん」

春川「何?」

天海「その仮説が正しいのかどうか君で確認してみたいと言ったら……怒るっすか?」

春川「え?」

天海「星ブドウを食べた春川さんが星の従者になっているか、俺が歌を歌う事で白銀さんたちに起こった現象が発動するかどうか……春川さんや白銀さんに呪いが出るのかどうか」

天海「今、この場で確認出来たらしてみたいんです」

春川「……」

天海「俺の話、信じていないんでしょう? だったら嘘なのかどうか君自身で確認してみるといいっす」

春川「……」

白銀「ちょっと待って! あ、あのさ。その呪いって……深刻なものだったりする?」

天海「……今のところ、はっきりとこの目で確認出来ているのは、体毛が金色に変わるってものくらいっすけど」

白銀「そうなんだ。じゃあ、私たちもそれくらいで済むかもって事だよね?」

天海「はっきりとは言えません。……ただ、俺の歌を聴いてから、白銀さんは時間が経っているけど何かおかしくなったとか自覚症状は出ていないんですよね?」

白銀「う、うん……特に何かあった訳じゃないよ」

天海「昨日会った従者の一人も、自覚症状を持っていなかったので、それほど酷い事にはならないのかも……というのは確かに思うっす」

白銀「そっか……」

春川「……」

春川「いいよ。わかった。それでアンタの気が済むっていうのなら、試してみればいい」

天海「春川さん!」

春川「……そんな風に大真面目な顔で話されて、気にならないって言ったら嘘にもなるからね」

春川「ま、呪いだかなんだか知らないけど、仮に天海の言う事が本当だとして従者とかっていうのを把握しておいた方がいいのなら、そうするべきなんじゃない?」

天海「……ありがとうございます」

春川「いいよ、別に。……それより、もうすぐ授業の時間だよ。やるならさっさとして」

天海「わ、わかりました。ええと、それじゃあ……」


天海「ぴりっとぱれっと ぽぽれはぷかろん」

天海「ぴかっとぽかっと ぺぺれほぱけらん」


春川「っ……!?」バシンッ

天海「!」

白銀「い、今、春川さんの額に薄い星型の光みたいなのが飛んだよね!? 飛んだよね!?」

天海(……やはり、俺には魔女がとり憑いていて、星ブドウを食した従者たちに何かをしているというのは間違いない、と)

春川「つっ……何……まさか、今のが呪い……?」

天海「……いえ。それ自体が呪いというより、呪う人をマーキングしたとか。そう言った方が正しい気が」

天海(それよりも……春川さんも白銀さんも、様子は……)


安価
呪いの内容や発動条件等

白銀↓
春川↓2

ただし、魅了系と万能系は覗く
人体変化系は桑田と同系統(>>135)でなければ可

天海「春川さんも白銀さんもどうっすか? 何か感じが変わったりとか」

白銀「私は……うーん、特に違和感は無いかな?」

春川「……」

天海「春川さんは……春川さん?」

春川「……なんか、眩しい、かも」

白銀「大丈夫? ここ陽が当たってる場所だからね」

春川「それにしても……本当に突然で……なんか、苦しい」

天海「……まさか、それが春川さんの呪い?」

白銀「日光がダメなんて吸血鬼みたいだね」

春川「何言ってんだか……とりあえず戻るよ」

春川「っ……ほんと、太陽が眩しい」

天海「陽が当たるって言っても今日は雲が出てる方っすけど……」

天海「春川さん、調子が悪いのなら保健室に」

春川「……大丈夫だよ」

天海「けど」

春川「大丈夫だって」

天海(春川さんが手で俺を払いのける)

天海(すると……)

天海「えっ……」

春川「え……」

白銀「えぇ!?」

天海(俺の身体は紙くずの様に軽々と遠くまで吹き飛んでしまった)

天海「……い、たた」

春川「ちょ、ちょっと、何を大げさな……軽く払っただけで」

白銀「天海くん大丈夫!?」

天海「ええ、なんとか……つっ」

白銀「た、大変! 打ったとこから血が出ちゃってる!」

天海「あはは……これくらい、唾つけとけば平気っすよ」

白銀「ちょっと待って。確か絆創膏持ってる……ああ、ダメだ、鞄の中だった! とにかく教室に戻ろう!」

春川「……」

白銀「? 春川さん?」

天海「どうしたっすか? やっぱり具合が」

春川「……」

春川「 」ペロッ

天海「……へ?」

白銀「えええぇ!?」

天海(春川さんが俺の傷口を、舐めた)

春川「 」ガプッ

天海(と思ったら、思い切り傷口に噛みつかれた)

天海「あだだだだだだだだ!」

春川「……はっ!?」

白銀「ちょ、ちょっと! 春川さん本当にどうしちゃったの!?」

春川「わ、わかんない……でも天海の血を見てたら急に……」

天海(な、何故そんな……あれ?)

天海「は、春川さん……ちょっと口開けてくれませんか?」

春川「口?」

天海「ほら、あーんするっす」

春川「あ、あー……?」

白銀「へ? 春川さん歯が……」

天海「……牙みたいになってるっす」

春川「牙……?」

天海「まさか、白銀さんの言った通り吸血鬼の様な体質に……?」

春川「な、何それ……それが私の呪いって事?」

白銀「そ、そんな……」

白銀「こんな二次元みたいな事、本当に起こるんだ! すっごーい!」

春川「ちょ……なんではしゃいでんの!?」

天海(……体質変化なんて、まさに呪いっぽいっすね)

天海(春川さんはその後、直射日光と戦いながら学校を過ごした)

天海(白銀さんの方は未だに呪いの症状はよくわからず……そのまま放課後になってしまった)


ヴーヴーヴー


天海(おや? 桑田くんからのメールっすね)


>うーっす、そっちの様子はどうだ?
>こっちはイインチョが調べたところ、雪染センセーもやっぱり星ブドウ食ってたって事が判明したってのと
>イインチョの呪いがなんとなくわかったかもしれないんで一度会って話をしたいらしーんだけど、今日ヒマ?


天海(! 石丸くんの呪いがわかった!?)

天海(ええと……)

>こちらは、心当たりのあった人がやはり従者である事がわかりました
>呪いの症状についても、一人は現れてちょっとだけ大変なことになりましたが、なんとか今日一日は耐えました
>今日の放課後は、安藤さんの店に働きに行くので、よければそこで落ち合いましょう


天海(送信……と。あ、そうだ)


天海「白銀さん、春川さん。もし今日暇なら俺についてきてくれませんか? これから、他の従者の皆さんと何人か会うのでよかったら……」

白銀「私は大丈夫だけど……」

天海「春川さん……やっぱ外歩くのキツイっすか?」

春川「……ちょっとだけ。何処まで行くの?」

天海「この間、春川さんたちと行ったお店っすよ。俺はバイト……じゃなくて、ボランティアに行くんですけど」

春川「それ、私たちがこうなった元凶がいる場所だよね? 行く。文句のひとつでも言わなきゃ気が収まらない」

天海「……喧嘩はやめて欲しいっす」



このレスのコンマ一桁で判定
安藤の店にくるのは
123 桑田石丸のみ
456 123+雪染
789 456+罪木御手洗
0 789+松田orゴズor澪田が店にいる

0の場合は10桁で判定
123松田
456ゴズ
789澪田
0全員集合

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