周防桃子「え?耳かきになりたい?」 (28)
これはミリマスssです
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P「耳かきってさ…いいよな」
桃子「…それ、桃子はなんて言えばいいの?」
P「まぁ聞いてくれ」
桃子「帰っていい?お兄ちゃん」
P「まず最初に、自分の意思じゃ動けないだろ?」
桃子「……?」
P「真っ暗で何も見えなくて、そんな状態でアイドルたちの耳の穴を弄って引っ掻いて…」
桃子「耳かきって棒視点なの?!」
P「耳かきをする側とされる側の架け橋となり、俺はただ使われるだけ…うん」
桃子「バッカじゃないの?うん、じゃないよ」
P「例えされる側が痛がっていたとしても、快楽に耐えられず身を捩っていたとしても、俺は俺の意思では動けないんだ」
桃子「で、お兄ちゃんは結局何が言いたいの?」
P「耳かき棒になりたい」
桃子「……」スッ
P「待ってくれ桃子、それは警棒だ。流石の俺もそれで耳かきされたら怪我するしまず耳に入らないし何より警棒には別になりたくな
P「話を戻そう」
桃子「桃子としてはお兄ちゃんに純粋な心を取り戻して欲しいんだけどね」
P「だってさ!耳の掃除に使われるんだぞ!みんなが掃除の為に俺を使い、汚れを押し付けられるんだ!」
桃子「熱弁しないで。それで…桃子に何を求めてるの?」
P「…理解が早いな、やるじゃないか」
桃子「別に、桃子お兄ちゃんのそう言うのに慣れてるから」
P「…いい、表情です」
桃子「それで?桃子はどうすればいいの?」
P「足で俺に耳かきしてくれ」
桃子「此処に防犯ブザーがあるんだけど」
P「此処に駅前のスイーツ店一日20個限定のショートケーキがある」
桃子「…ま、まぁ?お兄ちゃんがどうしてもっていうなら?話くらいは聞いてあげなくもないけど…」
P「よし、交渉は成立だ」
桃子「それで、詳細は?」
P「そうだな、先ずは詳しい説明だ」
桃子「急に真面目な表情になったね、お兄ちゃん。ずっとそんな感じならカッコいいのに…」
P「カッコいいだろ?この耳かき棒」
桃子「え?なんだって?って聞き返された方がまだマシな返事が返ってきたんだけど」
P「まぁそう言うな、この耳かき棒割と高いんだぞ」
桃子「それで、詳細は?」
P「やるべきことは単純だ。そこのソファに桃子が座り、足で俺に耳かきをすればいい」
桃子「……」
P「桃子の穢れを知らない綺麗なその足で、俺の耳を掃除するんだ」
桃子「…変態レベルとかじゃなくて、単純に難易度高くない?」
P「もちろん足で思った様に耳かき棒を繰るのは難しいだろう…俺の耳が傷付いてしまう可能性もある…だけど!」
桃子「…お兄ちゃん…」
P「そんな痛みや傷なんて、桃子と今まで乗り越えてきた日々を思えば…な?」
桃子「…うん、いいよ、お兄ちゃん…」
P「桃子…」
桃子「…ってバカじゃないの?!勢いと流れに飲まれそうだったけど言ってることただの変態なんだよ?」
P「いずれそう言った企画があるかもしれないから、練習しとけって」
桃子「流石に仕事は選ぼうよお兄ちゃん…」
P「そんな時さ、かっこよくないか?いいよ、桃子こう言うのも慣れてるから、って言えたら」
桃子「桃子の経歴に傷が付くだけだと思うけど」
P「じゃあ俺の耳も傷付いておあいこだな!」
桃子「はぁ…もう良いよ、真面目に聞くだけ桃子がバカだったから。それじゃ…」
P「…おう」
桃子「それじゃお兄ちゃん…床に寝っ転がって」
P(…ゾクッときた、幸せ)
桃子「ほら、早く。して欲しいんでしょ?」
P(録音したい…流石に怒られるか)
桃子「…う、上手く持てない…足でやるって難しいね」
P「おいおい慣れていけばいい。最初から完璧な奴なんていないんだから」
桃子「それもそうだね」
P「寧ろ素人の拙い足捌きの方が興奮すると言うかなんと言うか」
桃子「横顔踏むよ?」
P「俺がどんな業界にいるか理解出来ていないようだな」
桃子「はいはいご褒美ご褒美。じゃ…いい?」
P「おう、こい」
桃子「…んっ…こう、かな」スッ
P「上手く持ててるじゃないか」
桃子「そして…ほんとにいいんだよね?怪我しても桃子責任取らないよ?」
P「その時は俺が責任を取るさ」
桃子「自業自得なんだけどね、それじゃ…」
P(…耳元に何かを当てられている感触がする。それが耳かき棒で、尚且つ桃子が足で持っている…)
桃子「…んっ…あっ…上手く入らない…」
P(…良い)
桃子「…あ、入った…!」
P(耳かき棒が入ってきた…桃子の足に持たれている耳かき棒が)
桃子「…よっ…えいっ…!」
P(まだ勝手が上手く掴めないからか、耳かき棒の動きは小さい。だが寧ろその微微たる棒の掻く動きが俺を掻き立てる)
桃子「…桃子だんだんわかってきた…よしっ!」
P(少しずつ大きくなる棒のストローク。それが俺の耳の穴を出たり入ったり、時折耳穴の入り口に引っかかる)
桃子「どう?お兄ちゃんこう言うのが良かったんだよね?」
P「…完璧だ」
桃子「ヘンタイ」
P(…これが…天才子役アイドル桃子!)
桃子「どう?気持ちいい?」
P「あぁ、上手いぞ桃子…どこへ出しても恥ずかしくない」
桃子「…え、あ、う、うん。まぁ桃子は元々天才だからね」
P「…何か誤解した?」
桃子「うるさい、ほらほら!」
P「うぉっ…!つ、強い…!」
桃子「恥ずかしくないの?こんな年下の女の子に攻められて情けないい声出しちゃって」
P「それは、桃子が上手いから…!」
桃子「へー、お兄ちゃん責任は全部自分で取るって言ったくせに桃子のせいにするんだ」
P(足の動きが速くなった…桃子の足の動きによって生み出された桃子風が、俺の頬を撫で髪を揺らす)
桃子「ほらっ!ほらっ!」
P(ラストスパートか…!一気に刺激が強く…っ!)
桃子「えいっ」ガリッ
P「っ?!!!??!?痛ってぇぇぇぇぇぇ!!!!」
桃子「えっ、ご、ごめん!大丈夫?お兄ちゃん…」
P「だ、大丈夫だ…血は出てないし…悪いな、驚かせて」
桃子「えっと…ほんとに大丈夫?何処かに棒刺さっちゃったりしてない?」
P「俺のハートはとっくに桃子に貫かれてるよ」
桃子「脳が貫かれちゃってるみたいだね」
P「…さて、桃子」
桃子「…え、な、何?お兄ちゃん…」
P「よくも俺の耳を攻めてくれたな…おしおきだ」
桃子「え、お兄ちゃんがやってって頼み込んできたから桃子は仕方なくやってあげたんだけど?」
P「まぁまぁそういう流れって事で。それに今桃子がおしおきって単語を聞いた瞬間…少し、期待したんじゃないのか?」
桃子「えっ、そ、そんな事ないよ?!桃子は…別に…」
P「大丈夫だ、俺は桃子のプロデューサーなんだから。言葉にしなくたって伝わってるよ」
桃子「お兄ちゃん…」
P「桃子…ソファの上でいいよな?」
桃子「…うん」
P「ほら、寝っ転がって」
桃子「うん…お兄ちゃん、スーツのズボンから不思議な匂いがするね」
P「ちゃんと高頻度でクリーニングに出してるからな」
桃子「そうじゃなくて…なんだろ?桃子があんまり嗅いだ事ない不思議な匂いする」
P「桃子、気にするな。ほら始めるぞ」
桃子「え、えっと…よろしく、お願いします…」
P「ところでさ、こんな俺にも意地とプライドがある」
桃子「今更過ぎない?」
P「いくら高い耳かき棒とは言え、俺じゃない物が桃子の耳に入るなんて嫉妬で狂いそうだ」
桃子「お兄ちゃんが桃子の耳に入る事はこれまでもこれからも一生無いよ」
P「だから、さ」
P「桃子、この耳かき棒を俺だと思ってくれ」
桃子「は?」
P「なぁに、今は分からなくてもやれば直ぐに分かるさ…直ぐにな」
桃子「まぁいいけど?演技のレッスンにも思い込むのって必要だしやってあげる」
P「いくぞ、桃子…」
桃子「うん…きて」
手で操っている為に、先程とは違い迷い耳かき棒になる事なく耳かき棒は桃子の耳に挿入った。
そして早速、耳かき棒は自分の役職を全うせんと動き出す。
けれど桃子の耳はよく掃除されており、掻き出すべき汚れは見当たらない。
ストロークされる棒は、桃子の耳内(ナカ)の表面を少し触れるだけ。
…けれど、それで良い。
この耳かきにおける本来の目的は。
桃子に、快楽を与える事。
桃子に、おしおきをする事。
だから、俺は。
なんてこと無さそうな表情をしている桃子に。
早く終わればいいのに、なんて思っているであろう桃子に。
大してくすぐったさも感じていなさそうな桃子に。
こう、呟いた。
「桃子…今、桃子のナカに入っているのは…俺だぞ?」
ビクンッ!
桃子の足が急に撥ねた。
微動だにしていなかった桃子の太ももが、震えた。
そしてさっきまでの表情は、一気に崩れる。
まるで熟したリンゴの様に、真っ赤に染まる。
「おいおい、危ないじゃないか急に動いたら…」
一体、何を想像したのだろうか。
残念ながら妄想力逞しくは無い俺には分からないが、桃子は何かを思い浮かべてしまった様だ。
一気に余裕を奪われた桃子に気付かないフリをし、俺は耳かきを続けた。
その動きに比例するかの様に、桃子の顔は更に紅く染まる。
「ご、ごめん…」
そう言う桃子の吐息がとても暖かいのが、俺の太ももから伝わってきた。
やはり、俺と桃子の間に言葉はいらない様だ。
先程までとは比べものにならないくらいの、激しい吐息。
けれどまだ声を我慢出来ているという事は、理性が残っているという事。
ならば、俺のすべき事は一つ。
桃子が耐えられないくらいの快楽を、この棒で与えてやる事。
強く引っ掻いたり、入り口をなぞったり。
緩急をつけて耳中を弄り、時には焦らす。
「…んっ…うんんっ…!」
少しずつ、桃子の声が漏れ始めた。
恥ずかしいのだろう、悔しいのだろう。
さっきまでなんとも思っていなかった耳かきが、こんなにも気持ちよくて。
それを必死に隠そうと抑えようと口に手を当てるその姿が、逆に俺の嗜虐心を煽る。
ふと桃子の太ももの方を見れば、何やら少し動いていた。
二本の太ももを、擦り合わせる様な。
桃子は演技に慣れているだけあって、その場に合わせた心情や状況を頭の中で作り出すのが上手い。
けれどそのせいで、今は俺に棒を出し入れされる想像をしてしまっていて。
ずりずりと擦り合わさる太ももに手を突っ込みたい気持ちをグッと抑え、俺は桃子の耳穴に集中する。
今は、この耳中からの刺激だけで桃子に快楽を与えよう。
色んな場所を耳かきして貰いたいかもしれないが、今は耳だけだ。
そうでなければ、おしおきにならない。
がり、がり、がり。
一掻きする度身を捩り悶える桃子の姿は、とても扇情的だ。
足のつま先が開いたり閉じたり、時にはピンっと伸びたり。
もう先程俺の耳を攻めていた時の様な余裕は、桃子には残っていなかった。
「…んっ!んんんっ……!!」
どんどんと桃子の口から漏れる声が大きくなる。
だんだんと耐えられなくなってきているのだろう。
トロンとした桃子の瞳は、もう何処を見ているのかすらわからない。
だが、俺は耳中を掻く動きを止めない。
そして…
「桃子…もう…っ!」
そんな声が聞こえた瞬間。
ピタリ、と。
俺は耳かき棒の動きを止めた。
「…え?」
「さて、俺は満足したしこれくらいで終わりにしておくかな」
桃子が今どんな状況かなんて、問う必要もない。
吐息の激しさと上下する肩、そしてモジモジと動かしている太ももが全てを教えてくれていた。
けれど、だからこそ。
俺は一旦ここで止まった。
「さ、そろそろ仕事するか」
「ね、ねぇお兄ちゃん…」
「どうした?」
そんな桃子の表情は。
夜を求める女の表情そのもので。
さらなる刺激を求めるただの女で。
そこに天才子役アイドルとしての周防桃子はおらず。
「お兄ちゃんにしては悪くなかったから…えっと、その…」
「なんだ?きちんと言葉にしてくれないとわからないぞ?」
そこにいるのは。
「その…もっと、して?」
快楽を知り、快楽の虜になった、一人の女だった。
その日、一人の男が捕まった。
職業はアイドルのプロデューサー。
担当アイドルに手を出している、と同事務所の事務員から通報が入った。
状況酌量の余地がある為、事務所名と本名は伏せる。
尚本人は、耳かきになっていただけ、などと意味の分からない言葉を繰り返している。
被害者である天才子役アイドルのM.Sさんによれば「ばーか」らしい。
もうじき精神鑑定の結果が出るが、それを待つ必要も無いだろう。
常人は、耳かきにはならないのだから。
耳かき棒になりたくなったので
途中から地の文が入ります
お付き合い、ありがとうございました
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