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陸ありがとうございます
じゃあ始めますねー

【 岐路 ・ 1 】

《新幹線内》



後堂「……」

江崎「さっきからどうしました後堂さん？」

後堂「なぜ私まで行かなければならないンですか？」

江崎「退屈そうにしていたからですよ。刺激が欲しかったのでは？」

後堂「放蕩社長から未回収金を回収するだけでしょう。刺激の欠片もありませんよ」

江崎「まぁそう言わずに。なんなら観光気分でどうですか？」

後堂「仕事とプライベートは混同しないのがポリシーでしてね。というよりそれが普通でしょう」

――――――――――――――――――――――――――



数時間前……



江崎「――という訳で、夜逃げした社長さんの居場所を突き止めました」

後堂「そうですか」

江崎「どうやら奈良のとある旅館に出入りしているようですね」

後堂「そうですか」

江崎「今回は殺すのではなく足止めが目的ですから、くれぐれも間違わないように」

後堂「なぜ私にそれを言うンですか？」

江崎「クククッ……察しが悪いですねぇ後堂さんは」

後堂「……」ｲﾗｯ

――――――――――――――――――――――――――




後堂（……そんなこんなで半ば無理矢理同行させられましたが……）


江崎「狭いなぁ。もう少し詰めていただけませんか？」


後堂（劉さんの命令とは言え、やはりこの男はいけ好かない……！）ｲﾗｯ




後堂「―――で？　滞留金が溜まった社長の足止めが今回の任務でしたか？」

江崎「えぇ」

後堂「焦れったいですね……その場で一文無しにしてやれば良いのでは？」

江崎「今回のターゲットは常習犯ですからね。殺すのは我々ではなく然るべき人間が……ですよ」ﾆﾔﾘ…

後堂「劉さんも相当おかんむりという事ですか」

――――――――――――

――――――――

――――



松実館



社長「ツモ！2000,4000で逆転だな！」

モブA「捲られたかー」

モブB「じゃあ俺はこの辺で止めとくわ」

モブC「俺もだ」

社長「おーい嬢ちゃん！三欠けだぞー」



玄「あ、はーい！二名様ご案内しまーす！」

ｶﾞﾗﾗｯ…



江崎「ほう。旅館に麻雀卓とは」

社長「待ってたぞ！はよ座れ」

後堂（……あれが今回の可哀想な社長様ですか）

江崎「そうしましょう」

玄「残りの一席は私が座りますです」

社長「じゃあ早速――」



江崎「失礼。少し良いですか？」



社長「は？」

玄「どうかしましたか？」

江崎（後堂サン、あなたは観戦役です）


後堂（……は？）


江崎（あなたが入るとガチガチの事務的麻雀になってしまうでしょう？　私は楽しみたいンですよ）


後堂（……）


江崎（なのであなたはお休みという事で）ﾆﾔﾘ


後堂（いや、それなら私が同行する意味ないじゃないですか！！）


江崎（おや？　てっきり私は分かって着いてきたものだとばかり……）


後堂（……もういいです。好きにしなさい……）ﾊｧ…

玄「えーっと……？」

江崎「――あぁ。実は彼、打てないんですよ」

社長「なんだよおい」

江崎「なのでもう一人を待つという事で……」

社長「嬢ちゃん！他に誰かいないんか？」

玄「わわっ…少々お待ちをば！」ｶﾞﾀｯ




ｶﾞﾗﾗｯ…





傀「……打てますか？」





玄「！」

江崎（おやおや……）

後堂（か、傀ッ！？）

玄（な、なんでまた傀さんが……！今日の宿泊客リストに載ってなかったのに！？）


後堂（まさか一介の旅館であなたに出会うとは！）


江崎（これはとんだ誤算になりますかね……？）





傀「…傀と呼ばれている者です」ﾆﾔﾘ…





社長「おうおう。打てんなら誰でもいいわ！始めるぞ！」




東、傀
南、江崎
西、社長
北、玄

東一局、ドラは2p


ｶﾞﾗｶﾞﾗｶﾞﾗ…


江崎（……）

1p3p6p8p8p8p二四２５７南西



後堂（まさか人鬼が同卓とは！社長の足止めが今回の目的ですが奴に獲物を奪われたら痛手ですよ！？）



江崎（……）ﾁｬｯ…

1p3p6p8p8p8p二四２５７南西 　 ８


――打、西




後堂（対面の少女―――恐らく従業員でしょう―――は一先ず置いておくとして、人鬼を躱しつつ時間稼ぎは至難に思えますが？）

九巡目。



江崎（……ふむ。九巡目にしてドラ無しの愚形三向聴ですか）


1p3p6p8p8p8p二四六２５７８ 　 9p


――打、２索


江崎（傀サンがどう出るかも確認しておきたいですしまぁ良いでしょう）




社長「……」ﾀﾝｯ


玄（お姉ちゃん……傀さんと同卓しちゃったよぉ……）ﾀﾝｯ


傀「……」ﾀﾝｯ




後堂（まさか傀が雀荘でもない上にノーレートの麻雀を打つ事もあるとは。今回ばかりはあまり邪魔しないで頂きたいが……）

十一巡目



社長（……よし！役無しドラ無しだが聴牌だ！）ﾁｬｯ…


三三四五五七4p5p7p8p9p東東 　 六


社長「リーチ！」ｶﾞｯ


――打、三萬




玄（先制されちゃった……お客さん相手だしあんまり本気出しちゃ駄目だよね。回そうっと）ﾀﾝｯ


傀「……」ﾂｯ…



江崎「チー」

1p3p6p8p8p8p9p六５７８ 　 （三二四）




後堂（……ん？）ﾋﾟｸｯ




江崎「……」ﾆｨ


――打、6p




後堂（……ん！？）

社長「一発は消えたがロンだ！」

三四五五六七4p5p7p8p9p東東


社長「裏は……チッ、無しか。1300」



江崎「はい」




傀･･･25000
江崎･･･23700 （-1300）
社長･･･26300 （＋1300）
玄･･･25000




後堂（差し込み？　時間稼ぎなら流局させた方がマシなのでは？）


江崎（……お堅いですねぇ）ﾆﾔﾆﾔ


後堂（この後に待つ運命を思うと今のうちに少しでも良い気分を……という訳ですか？）

東二局、ドラは發



江崎（親番……ですが）

一一三七七２２３８８東南中 　 6p


――打、南



後堂（またも愚形ドラ無し……存分に手作りできるとはお誂えですね）

後堂（まぁ傀を相手にじっくり手作りできる暇があれば――ですが）



社長「……」ﾀﾝｯ



玄（……うん。今日もドラは来てくれてる）

二赤五五2p赤5p6p6p8p３４６北發 　 發


――打、北



傀「……」ﾀﾝｯ

六巡目



傀「……リーチ」ｶﾂﾝ…


社長「む……来よったか」


玄（うっ……傀さんのリーチ……！）


後堂（見は一局だけだったと！？　早速リーチとは！）


江崎（相変わらずアナタのリーチはアガらせたくなくなりますねぇ）ﾆﾔﾆﾔ



　ﾁｬｯ…



江崎（……）

6p7p一一三七七２２３８８中 　 中




・ 傀の捨て牌

北 ４八1p九 ９(ﾘｰﾁ)




後堂（あのリーチ……手なりだとしても読み切るのは至難。間四軒の５-８索、或いは筒子？）


後堂（――いや、そもそも傀のリーチは読むだけ無駄か。オリるならば七萬切りですが？）

江崎（……）ﾆｨ

6p7p一一三七七２２３８８中 　 中


――ﾀﾝｯ！


　　８
　　索



後堂（な、何故わざわざ危険牌を！？）




社長（ナイスツモ……普段ならここは8p切りだが）ﾁｬｯ…


四六六7p8p8p9p３４６７西西 　 五


社長（親も押してるし聴牌してるかもだ。念には念だな）


――打、西



後堂（親の江崎が押してるように見えて後手に回った？　恐らく普段なら8pを切っていたはず）

後堂（という事は傀の待ちは……）ﾁﾗｯ

傀「……」ﾆﾔﾘ

7p7p8p9p9p一二二二三５６７



後堂（か、嵌8p待ち……やはり！）


江崎（……これだからアナタはお堅いと言うんです。理解できましたか？）ﾆｨ




玄（……）ﾁｬｯ…

赤五五2p2p赤5p6p6p8p３４發發發 　 赤５


玄（少しくらいなら押しても良いよね……）


――打、8p




傀「ロン。2600」ﾊﾟﾀﾝ…

7p7p8p9p9p一二二二三５６７


玄「は、はいっ！」ﾋﾞｸｯ

傀･･･27600 （＋2600）
江崎･･･23700
社長･･･26300
玄･･･22400 （-2600）



後堂（ドラ無しの裏も乗らず……か）

玄（や、安くて良かったぁ……）ﾄﾞｷﾄﾞｷ




傀「では東三局です」




江崎（……既に傀サンの見は終了している。それなのに対面の少女の事も社長の事も私の事も殺しに来ていない）


江崎（何の目的があってここに来たのか図りかねますね……高レートの調整の為か？）

江崎（……どうやら何故こんな所に現れたのかとことん探る必要がありそうだ）ﾆｨ…


後堂（―――江崎め、また何か考えてますね？）


江崎（結果として社長の事は二の次になってしまっても致し方ないですよねぇ？）ﾆﾔﾆﾔ


後堂（……全く。せめて劉さんとの約束は守って下さいよ？）




玄（傀さんも対面の江崎さんって人もなんだか怖い……不安だよぉお姉ちゃん……）

今日はここまでで。

来週中にまた投下できたら投下しますね

何切るか安価で進める対局とか面白そう

リーチ、イーペーコーで2600点？
一発はないのか……

二刀流の新免さんですら抜刀は控えてたのに躊躇なく悪即斬なガイト△

後で再開します

>>54
（アカン）

>>57
描写し忘れてました。申し訳ない
玄ちゃんが放銃するまで数巡経過してます


じゃあ投下しますー

【 岐路 ・ 2 】

起家、傀･･･27600
南家、江崎･･･23700
西家、社長･･･26300
北家、玄･･･22400




東三局、ドラは八萬。



社長「よーし親番だ！」ﾀﾝｯ

玄「……」ﾀﾝｯ




江崎（傀サンが何故ここに現れたのか……見極めておかないといけませんね）


後堂（今回ばかりは我々の邪魔をしないで欲しいですが……）




傀「……」ﾆﾔﾘ…

五巡目



江崎（……）ﾁｬｯ…

4p5p8p9p二六九九１２４６７８ 　 四



後堂（またもドラ無しとは……先ほどの傀の手も社長の手もドラ無しでしたし、妙な感じがします）



江崎「……」

――打、8p



社長「チー！」

■■■■■■■■■■ 　 （8p6p7p）




後堂（早くも両面チーですか。染め手ではない……見たまま喰いタンでしょう）

後堂（まぁこちらとしては連荘で時間を掛けて頂けるほど有難いのですがね）

十巡目



傀「……」ﾁｬｯ…

■ 　 ■■■■■■■■■■■■■



江崎（……おや？）

後堂（どうやら傀が……）

玄（張った…のかな？）




傀「……」ﾂｯ…


　　五
　　萬




社長「ロン！1500だ」

二三四四六４５６８８ 　 （8p6p7p）


社長「よっしゃ連荘だぜ！」




傀･･･26100 （-1500）
江崎･･･23700
社長･･･27800 （＋1500）
玄･･･22400

玄（あ、あの傀さんが喰いタンに振り込んだ……？）

後堂（間違いなく差し込みでしょう。だがなんの目的があって？）




傀「……」ﾌｯ


江崎（……おや。まさか『そういうこと』なんですか傀サン？）ﾆﾔﾆﾔ




東三局一本場、ドラは9p



社長「ガンガン行くぜ！」ﾀﾝｯ

玄「……」ﾀﾝｯ

傀「……」ﾀﾝｯ

江崎「……」ﾀﾝｯ




後堂（これから文字通り殺されるというのに呑気に連荘とは。皮肉なものだ）

六巡目。



傀「……５索、チー」ﾂｯ…

■■■■■■■■■■■ 　 （５４６）


――打、4p



江崎「4pポンです」

■■■■■■■■ 　 （←4p4p4p）（北↑北北）


――打、2p




社長「悪い鳴きだなぁおい」ﾀﾝｯ

玄「……」ﾀﾝｯ




傀「……ポン」

■■■■■■■■ 　 （←南南南）（５４６）


――打、白




後堂（なんの前触れもなしに鳴きの応酬……？）

社長「さっきからお宅らの鳴きで全然手が進まんぞ！」ﾀﾝｯ

江崎「これはこれは。申し訳ない」




……そして流局。



傀「ノーテン…」

二四3p5p發發白 　 （←南南南）（５４６）


ﾊﾟﾀ…ﾝ



江崎「こちらもノーテンです」ﾆﾔﾆﾔ

二三5p7p３５北 　 （←4p4p4p）（北↑北北）


ﾊﾟﾀｯ…



社長「なんだ全員ノーテンかい」


後堂（江崎だけでなく傀もブラフ仕掛けでしたか！）


玄（？？）

傀･･･26100
江崎･･･23700
社長･･･27800
玄･･･22400

流れ二本場




後堂（……今の局、江崎と傀が協力して流局に持ち込んだようにも見えた）


後堂（だとすると、まさか傀の目的は……？）




東四局二本場、ドラは２索



玄（親番だけど……どうしよう）ﾁｬｯ…

3p5p6p8p赤５８９三赤五南南西西 　 ２



傀「……」

江崎「……」



玄（こ、この人たち怖いよ……）ﾌﾞﾙｯ

十巡目。



江崎「チィ！」

■■■■■■■■■■■ 　 （四三五）


――打、一萬



社長「またムダヅモだぞ……」ﾀﾝｯ

玄「……」ﾀﾝｯ



傀「……ポン」

■■■■■■■■■■■ 　 （←9p9p9p）


――打、8p




社長「くそ！さっきから全っ然入らん！下手な鳴きしやがって！」ﾀﾝｯ




後堂（やはり少なからず傀も時間稼ぎに協力している……？　何故だ？　奴にはなんのメリットも無いはずだが……）

次巡


社長（うぐぐ……！これだけ受け入れがあってなんで引いて来ない！？）


３４５６７二二四六七7p7p8p 　 九


――打、九萬



玄（……）

――打、八萬



傀「……」ﾌｯ

――打、三萬




社長（ぬううぅ……！！）


後堂（……やはり。社長の有効牌が全て喰い流されている）

そして……



江崎「――おっと。ツモりました」


４５發發 　６　 （６４５）（1p2p3p）（四三五）


江崎「海底のみ……300,500は500,700ですね」



社長「なんだ散々鳴き散らかして役無しかよ！」ｶﾞｼｬｯ

傀「……」ﾆｯ




傀･･･24600 （-500）
江崎･･･25400 （＋1700）
社長･･･27300 （-500）
玄･･･21700 （-700）




後堂（……ま、まさか傀の目的は―――）

――――――――――――――――――――――――――




劉『――人鬼というものはねぇ、単に狙った相手や同卓した相手を一文無しにするだけではないんですよ』


劉『一世一代の勝負をする人間……人生の岐路に立つ人間の元に現れるんです。死神としてか救世主としてかは置いておいて』


劉『あなたも少しは心当たりがあるでしょう―――？』




――――――――――――――――――――――――――




後堂（―――傀。どうやらあなたは社長の最期を見届けに来たんですね？）


後堂（相変わらず人の破滅に敏感だ。人鬼と蔑まれるだけの事はある！）


後堂（……だが、だとすると一つ引っ掛かりますね）

後堂（一介の社長の生き死に如きでわざわざ奈良まで出張る必要がありますか？）


後堂（社長の破滅を見届けに来たのは間違いないだろう。他にも目的があるのか……？）



ﾌﾞｰｯ…ﾌﾞｰｯ…ﾌﾞｰｯ…



後堂（！）


後堂（コール三回……社長の『処理役』が到着した合図だ）


後堂（どうやら我々の任務は達成したようですね。時間稼ぎは成功ですよ江崎）ﾁﾗｯ

江崎（……フフッ。そうですかそうですか）ﾆﾔﾆﾔ


江崎（という事はこれ以降は仕事中という縛り無しで打てる訳ですね？）


江崎（傀サンの目的もまだありそうですし、ここはもう少し引き延ばしますか……）






玄「―――ツ、ツモ。4000,8000です」


ﾊﾟﾀﾝ…


2p4p赤5p赤5p赤５５５三四赤五六七八 　 3p





後堂（！！）

江崎（……おや）

社長「ド、ドラ７ぁ！？」

後堂（な、南場に入って初めてドラが見えた！？　しかも全て使い切っている……！）


江崎（ようやくですか。今まで私も傀サンも社長も手の内にドラが無かったのは妙でしたが）


後堂（まさか今までずっと対面の少女が全て抱え込んでいた……？）


江崎（おかしな打ち手ですねぇ……）ﾆﾔﾆﾔ




傀･･･16600 （-8000）
江崎･･･21400 （-4000）
社長･･･23300 （-4000）
玄･･･37700 （＋16000）




後堂（社長に対しての足止めが終わった今、もう足枷は無い。果たして江崎と傀はどう動く……？）


後堂（そして対面の少女は一体……？）

南二局、ドラは７索。



玄（……今日の傀さんは殆ど攻めて来ない。鳴きはしてるけど和了に繋がらなかったり流局したり）


玄（もしかしたら今日の傀さんになら勝てるかもだよ……！）




九巡目。



江崎（……）ﾁｬｯ

三三三四六八九九４５南北北 　 南




後堂（やはり今回も江崎・傀、社長ともにドラ無し……）




江崎（……）

――打、５索




後堂（まさか本当にあの少女が……？）ﾁﾗｯ

玄「……」

1p2p3p赤5p7p9p３３赤５７７四赤五




後堂（ま、またしてもドラ５……！？）

後堂（なんなんですかこれは？　偶然の範疇を超えてませんか！？）




玄「……」ﾁｬｯ…

1p2p3p赤5p7p9p３３赤５７７四赤五 　 8p



後堂（……その上ナイス嵌張ツモ。赤5p切りで一向聴だ―――）



玄「……」

――打、9p



後堂（……一向聴取らず？　随分と無理矢理ドラを使い切ろうとしますね）ﾋﾟｸｯ

――――――――――――

―――――――――

――――――

―――



そして……



傀「……ノーテン」

江崎「ノーテンです」

社長「こっちもだ」



玄「わ、私もノーテンです」ﾊﾟﾀﾝ…

1p2p3p4p赤5p赤5p３赤５７７７四赤五




傀･･･16600
江崎･･･21400
社長･･･23300
玄･･･37700

流れ一本場



後堂（結局彼女はドラを切らず……か。今まで一度も場にドラが見えなかったのは彼女が意地でも切らなかったからだったんですね）


後堂（だが当然ドラを残すのは時と場合によりけりだ。それほどドラに固執する理由は一体……？）

ｶﾞﾗｶﾞﾗｶﾞﾗ…



傀「……」ﾆﾔﾘ


江崎「……」ﾆﾔﾆﾔ




後堂（そしてこの二人は相も変わらず嫌な笑みを貼り付けてますね……）


後堂（江崎は傀のもう一つの目的を見抜いたのか？　それは一体なんだ？）


後堂（その上、傀がまだ一度も御無礼をコールしていないのも不気味ではある）


後堂（目下の任務は完了したとはいえ、まだ幾つか懸念事項が存在しているが……）

江崎「……では流れ一本場で南二局です。私の親番ですね」


傀「……」


社長「さっさと始めるぞ！」


玄（……）ﾄﾞｷﾄﾞｷ




後堂（……これほど先が読めない麻雀も珍しいですね）

今日はここまでです

はたしてかいさんのもくてきとは……？

>>68の江崎さんが多牌してるんで二萬outって感じで脳内補完お願いします…

じゃあ再開しますー

【 岐路 ・ 3 】

傀･･･16600
江崎･･･21400
社長･･･23300
玄･･･37700




南二局一本場、ドラは四萬


ｶﾞﾗｶﾞﾗｶﾞﾗ…



江崎「……」ﾀﾝｯ

社長「……」ﾀﾝｯ

玄「……」ﾄﾝｯ

傀「……」ﾄﾝｯ




後堂（傀の残りの目的、江崎の対面の少女のドラへの執着……危惧すべき事項が幾つか存在しますが？）

八巡目。



社長「よーし先制リーチだ！」ﾁｬｯ…

4p5p6p二二三八八７８９中中 　 中


――打、二萬




後堂（懲りませんね。あなたはもう文字通り死ぬ身なんですよ？　既にあなたの “ 処理係 ” はこの旅館にまで来ていますよ？）




１ 北２ 東2p5p
五二(ﾘｰﾁ)




江崎（あの捨て牌。萬子の傍聴でしょう）ﾁｬｯ…

江崎（……おっと）


1p2p3p4p7p8p六六七九九發中 　 一


江崎（一発でド本命を掴みましたか。ツイてませんねぇ）ﾆｨ…


――打、1p

三巡後。



玄「……」ﾁｬｯ…

赤5p赤5p6p7p一一四四４赤５５６６ 　 四



後堂（ドラ引きで追い付いた。普通なら赤5p切りリーチだが……？）



玄（こ、これかな……）ｽｯ


　　一
　　萬



後堂（……何っ？）



社長「ロン！2600の一本付けだ！」

4p5p6p二三八八７８９中中中


玄「は、はいっ」




後堂（何故またしてもドラを切らない……？）

後堂（……いや、切らないというより『切れない』或いは『切りたくない』とすら思える）

傀･･･16600
江崎･･･21400
社長･･･26200 （＋2900）
玄･･･34800 （-2900）




後堂（……成る程。分かりましたよ）


後堂（『ドラはあの少女に集まる』『あの少女はドラを手放せない』と考えるしかないという訳ですね？）


後堂（馬鹿馬鹿しい上に非論理的。にわかには信じられませんが……もうそう考えて挑む方が良さそうだ）ﾁﾗｯ




傀「……」

江崎「……」




後堂（……そしてこの二人もそれを見抜いているでしょうね）ﾌﾝ

南三局、ドラは６索。


ｶﾞﾗｶﾞﾗｶﾞﾗ…



傀「……」



玄（様子見してる訳でもなく仕上がってる訳でもない傀さんなんて結構珍しいかも）

玄（今まで傀さんにやられた皆の仇を討ちたいけど……）




六巡目。



傀「……カン」


ぱた…


　■２２■



新ドラは白。

後堂（暗槓……？　だが人鬼は無駄な事はしない。何か意味があるはずだ）


江崎（……もう終わらせるんですか傀サン？）



傀「……」ﾂｯ…


　　７
　　索



江崎「……では私もその７索、カンしましょうか」


■■■■■■■■■■■ 　 （←７７７７）



新ドラは三萬。




玄（え……？）

後堂（だ、大明槓……？　何をやってるンだ江崎！？）




傀「……」ﾆﾔﾘ…

江崎「……」ﾀﾝｯ！


――打、發




傀「ポン……」

■■■■■■■■ 　 （發發發→）（■２２■）


――打、九萬



江崎「……」ﾀﾝｯ


社長「ドラ増やしてくれるとは有り難いぜ！」ﾀﾝｯ


玄（うぅ……）ﾀﾝｯ




後堂（槓したは良いものの新ドラは傀・江崎ともに全く乗らず。一体なんの為に――）


後堂（――いや、待て）ﾋﾟｸｯ


後堂（ “ 新ドラ ” ……？　ま、まさか―――）

傀「發……槓！」ｶﾞｯ


■■■■■■■ 　 （發發發發→）（■２２■）



新ドラは４索。



社長「まーた槓かい」

江崎「……」ﾆｨ…





玄（……！！）


玄（う、嘘っ……そんな……）


玄（いやだよ……なんで……！）





後堂（や、やはり……）ｿﾞｸｯ…

ﾁｬｯ…


玄（……うぅ……）


４４４赤５６６三三赤五赤5p赤5p白白 　 白




ドラ表示牌： ５中二 ３




後堂（手牌全てがドラに……！これが目的か！！）




玄（ど、どうしよう……全部ドラだよぉ……）ｸﾞｽｯ




傀「……」ﾌｯ


江崎「……」ﾆｯ




後堂（この少女が（推測だが）ドラを切れないというジンクスの裏を取ったのか……！）

玄（……助けてお姉ちゃぁぁん……！）ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ…


４４４赤５６６三三赤五赤5p赤5p白白 　 白


玄（切れない……切りたくないよ……！）ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ…




江崎「――おや、どうしました？　あなたの番ですよ？」


傀「……」




後堂（こ、この二人……良い性格しすぎでしょう！悪魔ですか！？）




江崎「……まぁ時間は沢山ありますし、どうぞごゆっくりお悩み下さい」ﾆｨ…

玄（……）ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ…



玄（……お、お母さん……）



玄（ごめん……なさい……）



　ﾄﾝｯ…



　　白




後堂（どうやらここまでか。まさか傀のもう一つの目的がこの少女だったとは……）




――――――――――――――――――――――――――

――――――――――――――――――――――――――



東一局、ドラは６索



傀「 御無礼　ロンです 」

赤五六七赤5p赤5p6p6p7p7p赤５６６６



社長「さささ三倍満！？　ダマで！？」





東四局、ドラは１索



傀「 御無礼　ロンです 」

１１２２３３白白白發發中中



玄（ト、トビだよぉ……）ｸﾞｽｯ

東二局、ドラは西



玄（……）ﾌﾞﾙﾌﾞﾙ…


　ﾀﾝｯ…



江崎「おっと。ロンですね」

玄（！）


ﾊﾟﾀｯ！



四赤五六六西西西北北北 　 （發↑發發）



江崎「……16000です」ﾆﾔﾆﾔ

南一局、ドラは七萬



傀「……」ﾁｬｯ…


ﾊﾟﾀ…ﾝ


東東南南西西西4p赤5p6p七七七 　 南



傀「御無礼　一発ツモ……です」



玄（も、もうやだよぉ……！！）

社長「」




後堂（スイッチが入ったか……相変わらず背筋が凍るな）

後堂（……それにしても、さっきまでの配牌がまるで嘘のようだ）


後堂（少女の手に全くドラが来なくなっている。これまた非論理的だがさっきの南三局がアヤになったと見るのが妥当か？）




玄（うぅぅ……）ｶﾞﾀｶﾞﾀ…


　ﾀﾝｯ…





傀「 御無礼 」


江崎「 Good Job 」

――――――――――――

―――――――――

――――――

―――



《新幹線内》



江崎「……」ﾆﾔﾆﾔ

後堂「……どうやらご機嫌のようですが」

江崎「えぇ。久し振りに伸び伸びと打てたのでね」

後堂（傀とグルになって年下の少女を狙い打つのが伸び伸びだとはね……）

江崎「無事に社長も “ 引き渡し ” ましたし肩の荷が降りましたよ」

後堂「……それは結構なことで」

江崎「……それでは私は一眠りするとしましょう」ｺﾞﾛｯ

後堂「……」

江崎「テキトーな時間に起こして下さい」

後堂「とことん自由ですねあなたは……」

江崎「それほどでも」

後堂「皮肉のつもりだったンですが？」

江崎「本当にお堅いなぁ。何事も楽しまないと損ですよ？　常に人生の岐路に立っているような心持ちで……ね」

後堂「……それだとあなたや劉さんの持論では常に傀に遭遇することになるじゃないですか」

江崎「そちらの方が楽しいでしょう？」



後堂（人鬼との麻雀を楽しめるようになれるとは私には思えませんよ……）ﾊｧ…

以上です。

簡単に言うと傀さんは玄ちゃんの涙目を見に、はるばる奈良まで来たってことで！

http://products.alchemist-net.co.jp/products/saki-A/chara/index.html

「チームがピンチに陥った時に頼れる存在」←ダウト

>>130
「チームがピンチに陥った時に頼れる」って次鋒以降のポジション特に後がない大将とかならともかく先鋒でピンチに陥ってるとしたらそれ全部自分のせいじゃねぇかむしろ宥姉とか穏乃の方が頼れるし憧や灼だってお前の尻拭いしてんだろ少しでも良く見せようと盛って書いてんじゃねぇぞ松実玄ァァッ！！





と思ったけど仮に玄ちゃんが次鋒以降のポジションだったらそれまで大幅に削られてても
すぐ取り返せる可能性が高いからやっぱり頼れるのかもね。玄ちゃん可愛い

傀さんのヤミチンで成香ちゃんの素敵な所が御無礼？（難聴）

ていうか優希またマイナス終了とか……
これで決勝進出しても照が相手だしもうホントにクソゲーですお疲れ様でしたゆっくり休んで下さい。


起きてられればあとでまた来るかもですふ

↑ふはミスです

傀が除霊っぽいことをしたのは
２０巻１６７話　悪夢　借金持ちのオッサンがGERくらって何度も同じ局を繰り返して毎回傀に振り込む　最後は投身

２３巻１９６話　白夜　登山家が白切って役満振込３回　最後は雪に埋まってるとこを発見される

２８巻２３９話　死神　対局中に意識を失った医者の兄貴が夢の中で何度ｍ(rya　最後は傀に『夢が叶いますね』と言われて昇天

３０巻２５６話　デッドスペース　雀荘でトラックに突っ込まれて死んだ３人と傀が対局　最後は四暗刻の御無礼で除霊

思いつくのはこれくらいかしら？

>>165
『死神』の話はほら、元々死にたがってた相手に引導渡しただけだから……


遅れてごめんなさい。
そろそろ始めますーぅ

【 深読み ・ 1 】

大阪、千里山女子。



船久保「……」ｶﾀｶﾀｶﾀ…


船久保「……」ｶﾀｶﾀｶﾀｶﾀ…


船久保「……」ｯﾀｰﾝ！


船久保「今日の牌譜収集、終わりーっと」


船久保「ふー……」ﾉﾋﾞｰ


船久保「……」

船久保（……当然やけど、『あの人』並に変な牌譜の打ち手は殆どおらへんな）


船久保（あの時……）




『―――リーチ』


ｶﾂﾝ…


8p南九 ９東一
7p１赤５(ﾘｰﾁ)




船久保（この捨て牌でリーチしとった。赤の引っ張り具合から赤５索と何かのくっつき待ちで一向聴やったんやろ）


船久保（……で、もう片方の孤立牌にくっついたんで仕方なく赤切りリーチと）


船久保（いずれにせよ待ちは萬子か筒子。索子は比較的安全に思える……。せいぜいあっても嵌２索の下の三色くらいか）

船久保（―――そう、ウチもそう思っとった。でも……）




『ロン……裏なしで8000』


赤五六七1p2p3p5p6p7p２２５７




船久保（……赤５索切りリーチで嵌６索待ち三色。結果としちゃ裏なしやったし打点は変わらずやった）


船久保（理屈やと分かる。せやけど赤切りリーチできる奴が沢山おる訳やないのも確かや）


船久保（他にも……）

『リーチ……』


東南西(ﾘｰﾁ)




船久保（三巡目、この捨て牌でリーチ。この時点で圧倒的に風下に立たされたんは確定やった）




『 御無礼 』


1p1p4p4p六六七七１１８８北




船久保（そんでこの和了形。どう考えても無理ゲーやろ）


船久保（普通やったら『ただツイとるだけ』で済ませられそうなモンやけど……あの人は微妙に違うた）


船久保（……）

――――――――――――

―――――――――

――――――

―――



とある雀荘



船久保「さーて打つでー！」

泉「……あ、あの、船久保先輩……」

船久保「ん？」

泉「なんでまたウチ連れて来られたんですか？」

船久保「なんや暇そぉーにしとったから」

泉「全力で練習してましたけど！？」

船久保「細かい事はえぇねん。打つで」

泉「ハァ……。で、今回もデータ収集ですか？」

船久保「まぁそんなとこやな」

泉「……」




店長「お二人さーん、ここ空いたでー」




船久保「ほな行こか」

泉「あ、はい」

船久保「どないした？ 元気ないんか？」

泉「いやもうなんでもないです……」

モブ「揃ったみたいやな！」

傀「……」ﾁﾎﾞｯ…



泉（あ、あの人……っ！）

船久保（この前の黒服お兄さんやんか……！）

泉（また会うなんて世の中は狭いんやなぁ……）

船久保（……丁度ぇぇわ）ｷﾗﾝ



モブ「そんじゃ始めるで！」


ｶﾞﾗｶﾞﾗｶﾞﾗ…




東、モブ
南、二条泉
西、傀
北、船久保浩子

東一局、ドラは五萬



傀「……」



船久保（久しぶりやんか。あんたの牌譜にはえらい悩まされたで？）

泉（ウチらのこと見もせんけど……まさか覚えとらんのか？）




八巡目



泉（……よし。張った）

三三四六六1p1p1p6p7p8p赤５６ 　 ４


泉「リーチ！」


――打、三萬

傀「……」ﾀﾝ…

船久保「……」ﾀﾝｯ

モブ「……」ﾀﾝｯ



泉（黒服さんは例によって即座にオリ打ちか……）

船久保（やっぱこの人から直撃とるんは至難やな）




十二巡目



泉「――ツモ！」

三四六六1p1p1p6p7p8p４赤５６ 　 五


泉「裏ドラ九萬は乗らずですけど2000,4000です！」




モブ･･･21000 （-4000）
泉･･･33000 （＋8000）
傀･･･23000 （-2000）
船久保･･･23000 （-2000）

東二局、ドラは7p。

九巡目



船久保（よし、ミス無しで聴牌や）ﾁｬｯ…


1p1p2p3p3p9p9p三三四四４赤５ 　 ５


船久保（えぇ捨て牌やし、ここは―――）


――打、４索


船久保「リーチです」




一 ７九發5p中
8p八 ４(ﾘｰﾁ)




モブ「親っ被り直後のリーチかい。キツイで……」

傀「……」

次巡


船久保「おっと。一発ツモです」


1p1p2p3p3p9p9p三三四四５赤５ 　 2p


船久保「3000,6000ですね」



モブ「ホンマかいな！」

船久保「えぇ。どうやらツイとるみたいですわ」



傀「……」



船久保（次はあの人の親番……か）ﾁﾗｯ




モブ･･･18000 （-3000）
泉･･･27000 （-6000）
傀･･･20000 （-3000）
船久保･･･35000 （＋12000）

東三局、ドラは三萬。

七巡目



モブ「ツモられてばっかでいられるかいな！リーチや！」ﾀﾝｯ




泉（先越されてもうた……でも！）ﾁｬｯ…


3p4p5p四五七八３４５７７北 　 六


泉（一瞬で追い付いたで！しかも高目三色の三面張、最高の入り目！絶好調や！）


泉「こっちもリーチです！」


――打、北




モブ「追い付かれたかァ」

船久保（今日の泉は調子えぇみたいやな）

傀「……」ﾁｬｯ…

二四赤五七九１１３３東東南南 　 ５



店長（この人、親番なんに手ぇ重いな。取りあえず一枚切れの南を対子落としか？）



傀「……」ﾆﾔﾘ


　ﾂｯ…


　　九
　　萬



店長（え……！？）




泉「ロン！」

3p4p5p四五六七八３４５７７




船久保（一発放銃……！？　親番とは言え少し勇み足やないか？）

泉「リーチ一発平和……裏は無し。3900です」



モブ「おいおい一回もツモれずに終わりかいなー」ｶﾞﾗｶﾞﾗｶﾞﾗ


　ｺﾞﾛｺﾞﾛｯ…


　　西　三　三
　北　　萬　萬



船久保（……むっ）

泉（あ……！ 本当は一発でド高目をツモれてた……！？）




傀「……」ﾆﾔﾘ




泉（この人の九萬をスルーしとったら、メンタンピン一発ツモ三色ドラ１の倍満ツモやったんか……）




モブ･･･17000 （-1000）
泉･･･31900 （＋4900）
傀･･･16100 （-3900）
船久保･･･35000

船久保（本来やったら8000の親っ被りのとこをド安目差し込みで3900の支払いに済ませた……？）


泉（……そ、そんなん結果論やろ！ビビんな私っ！）


船久保（まぁいくら何でも相手の手牌と山ん中が分かっとる訳あらへんか……）





東四局、ドラは8p



船久保（……そんなこんなで東ラス親番や）ﾁｬｯ…


二六六八4p9p２３８９中中中 　 南


船久保（ドラは……8pか。そんならこっちやな）


――打、二萬




傀「……ポン」

船久保（むっ？）

泉（親の第一打をポン……速攻やな？）



モブ「――よっと」ﾀﾝｯ



傀「一萬……ポン」

■■■■■■■ 　 （一↑一一）（二二二→）



船久保（前見た時は副露率は高くはなかったんやけどな）


泉（染め手……対々もついたら面倒や）


船久保（にしても二巡で二副露とは舐められたモンやな。これ以上ウチらから鳴けると思うとるんか？）




傀「……」ｶﾁﾘ…

次巡


船久保（西はお兄さんの風牌か……）

六六八4p9p２３８９南中中中 　 西


――打、９索



モブ「……」ﾀﾝｯ



泉（……船久保先輩は絞っとるようやな）ﾁｬｯ…

三四四1p2p2p4p赤5p8p9p東南南 　 7p


泉（筒子で染めるとしても萬子切りは嫌やし、取りあえず……）


――打、1p




店長（役牌と萬子のキー牌っぽいのは流石に切りづらいか……？）

十巡目。



傀「九萬……カン」ﾊﾟﾀ…


　　■九九■



新ドラは３索。



傀「……」ﾁｬｯ…


……ﾄﾝｯ


　　北



船久保（嶺上開花は無し…か。暗槓したっちゅう事はもう聴牌やな？）

泉（よっしゃ北通る！対子落としで躱せるで！）

二巡後



泉（……オリんのが少し厳しなって来たわ）ﾁｬｯ


三四四六七4p赤5p8p東南南白發 　 一


泉（さっきお兄さんが通したこれで安牌切れや……）


――打、東




モブ「やっぱ出たか。6400や！」

泉「へ？」


ﾊﾟﾀﾝ…


3p3p8p8p１１４４６６東發發

モブ「よっしゃ儲け儲け！」

泉（あっちゃあ…ノーマークやったわ）

船久保（まだ甘いで泉）ﾌﾌﾝ




モブ･･･23400 （＋6400）
泉･･･25500 （-6400）
傀･･･16100
船久保･･･35000




泉（……でも、これでお兄さんの勝負手は潰したで？）ﾁﾗｯ




傀「……」

■■■■ 　 （■九九■）（一↑一一）（二二二→）




泉（残念やったな！）

傀「……」


八東西中 　 （■九九■）（一↑一一）（二二二→）



ぱたん…




傀「……では南入しましょうか」ﾆﾔﾘ




船久保（あ、あの人を小馬鹿にするよーな笑い……！！）

泉（前にも見たような……？）

今日はここまでで。
たぶん次で（泉ちゃん的な意味でも）終わります

クソあっつい……

それはそうと有珠山も顔面偏差値高いようですね
もう少ししたら再開しますー

【 深読み ・ 2 】

泉（ノーマークの6400に振り込んでもうたけど、お兄さんの勝負手を潰した！）



傀「……」

■■■■ 　 （■九九■）（一↑一一）（二二二→）



泉（結果オーライ……いや、仮に清一やったらそれどころかお釣りが来るで）





店長（この黒服兄さんは残念やったなァ。勝負手やったろうに）ﾁﾗｯ




傀「では南入です……」ﾆﾔﾘ


八東西中 　 （■九九■）（一↑一一）（二二二→）




店長（あれ？　バラバラやんけ。なんやこれ）

モブ･･･23400
泉･･･25500
傀･･･16100
船久保･･･35000




南一局、ドラは南


ｶﾞﾗｶﾞﾗｶﾞﾗ…



傀「……」



船久保（相変わらず嫌な笑い方しよる兄さんやな……）

泉（勝負手潰された癖に笑ってられるんか？）




店長（この二人、オリんかったら確実にどっちかはアガっとったろうに……）

五巡目



モブ「そりゃ」ﾀﾝｯ

――打、５索



泉（一向聴は一向聴やけど……）ﾁｬｯ…

一二三四五六八八6p6p8p８８ 　 七


泉（……）ﾁﾗｯ




・ モブの捨て牌

發二東 ７ ５



泉（親も速そうや。どうやら今回は私と親の勝負になるみたいやな）


――打、八萬



船久保（泉は一向聴ってとこかな？）

二巡後



モブ「よっしゃ先制リーチや！」ﾀﾝｯ

２３五六六七七八1p2p3p中中



發二東 ７ ５一
3p(ﾘｰﾁ)



店長（親リーか）

船久保（こっちが先に来よったか……）




泉（――よしっ、追い付いた！）ﾁｬｯ


一二三四五六七八6p6p8p８８ 　 6p


泉（平和つかんけど、6400放銃後の今の流れならしゃーないな）


泉（ここは当然―――）ﾀﾝｯ！



　　8p



泉「リーチです！」


モブ「一瞬で追い付かれてもーたか！」

船久保（……そんじゃあウチはゆったりとオリときますか）


船久保（―――っと、忘れたらアカン。この人もおったな）ﾁﾗｯ




傀「……」ﾁｬｯ…

■ 　 ■■■■■■■■■■■■■




船久保（さぁ、二軒リーチをどう捌く……？）ｷﾗｰﾝ




傀「……」ﾌｯ


　ﾄﾝｯ…


　　三
　　萬



泉（！）

船久保（むっ？　そないえげつないとこ通すんか！？）

泉（三萬……またその手か！）


一二三四五六七八6p6p6p８８


泉（今のままやとリーチ一発のみ。多分裏も乗らんやろ）


泉（私のド安目をわざと打ち込んでモブさんの親流れさせるつもりやな？）


泉（……兄さんが差し込んできたって事は、逆に言えば私が一発でド高目をツモるっちゅう事や）


泉（そんなん引っ掛かるのは一回だけや！高一最強舐めんな！）



　ﾁｬｯ…



泉（判断が裏目ったな？　黒服兄さん！）

一二三四五六七八6p6p6p８８ 　 ７



泉（……）


泉（は？）


泉（え？　ちょ待っ……えぇぇ！？）


泉（な、なんやねんこれ！）


泉（私が高目一発ツモするからド安目差し込みに来たんやないんか！？）




傀「……」ﾆﾔﾘ…




泉（！！）


泉（ま、まさか……騙された！？）


　ﾄﾝｯ…


　　７
　　索

傀「……ロン」


ﾊﾞﾀﾘ！


１２３４４５６九九九南南南



泉（ま、満貫……！？　ホンマかいな！？）ｶﾞﾀｯ




船久保（――ん？　どないした泉？　端から見たら普通の放銃やで？）


船久保（……）ﾝｰ


船久保（どうやらあの兄さんに何か仕掛けられたみたいやけど……？）



モブ「なんなら４索掴んでくれりゃダブロンだったんやけどなぁ」




モブ･･･22400 （-1000）
泉･･･16500 （-9000）
傀･･･26100 （＋10000）
船久保･･･35000

南二局、ドラは1p


ｶﾞﾗｶﾞﾗｶﾞﾗ…


泉（うぐぐ……やられたわ……！！）ｷﾞﾘｯ



傀「……」



泉（この人の事を敵として信じ過ぎたっちゅうか……余計な深読みし過ぎたっ……！）


泉（こんなんで親番迎えたところで……）ﾁｬｯﾁｬｯ…


2p6p9p１６８一四八東南西北 　 3p



泉（キッツイわ……）ﾊｧ…

四巡目。



船久保（どうやら今局の泉はアカンみたいやな）ｽｯ


４４６三四六八2p4p赤5p7p發白 　 3p


船久保（よし。イケる……）


――打、白




傀「ポン……」

■■■■■■■■■■■ 　 （白白白→）


――打、發




船久保（一鳴きか……。パパッと流しに来たって訳やな？）

八巡目。



傀「……」ﾄﾝ…


北 ３九發2p2p
西七


船久保（七萬手出し……八萬が三枚切れだからやな？）

船久保（この兄さんは白ポンしてから動きなし。別段染め手でもなさそうやし……さてはドラ暗刻か？）




次巡。



傀「……」ﾁｬｯ

■ 　 ■■■■■■■■■■ 　 （白白白）


ﾂｯ…


北 ３九發2p2p
西七中



船久保（手出しで生牌の中。聴牌したんかな？）

船久保（……いや、この兄さんがそない素直な打ち手か？）ﾁﾗｯ



・ モブの捨て牌

１ ８ 九八西 ３
發八

・ 泉の捨て牌

9p １一八西 ２
北北


船久保（中は生牌……だとするなら、槓子から切ったと考えるとどうや？）

船久保（例えば……）



中中中中二三四四六4p赤5p 　 （白白白→）



船久保（……そう。こんな形とかなら中は槓せず切らなくもない）

船久保（少し無理矢理な考えやけど、この兄さん相手ならその位が丁度えぇのは証明済みや）

船久保（……つまりこの人はまだ良くて一向聴。今の内やな）ﾁｬｯ


４４６三四五六八2p3p4p赤5p5p 　 二


船久保（OK、一歩前進や！）


――打、八萬




傀「……ロンです」


船久保（なっ……！）



ぱた…



六七1p1p1p１２３中中 　 （白白白→）



船久保（あ、暗刻から中切り……！？）


傀「 8000点…　御無礼 」

泉（そ、その捨て牌でその和了って……）



北 ３九發2p2p
西七中



船久保（七萬も中も手出しやった。シャボでツモっとったのにわざわざ両面待ちに受け変えたやと……！？）




モブ･･･22400
泉･･･16500
傀･･･34100 （＋8000）
船久保･･･27000 （-8000）




傀「それでは南三ですね……」ﾆﾔﾘ



船久保（ちっ、深読みし過ぎたわ！）

泉（この兄さんの親番や……アカン……）ｿﾞｸｯ

南三局、ドラは七萬。

六巡目



傀「……リーチ」


西一白8p3p ３(ﾘｰﾁ)



モブ「早っ！」

店長（こりゃキッツイで……）




船久保（くっ……こっちもあっさり聴牌しよったけど……）ﾁｬｯ…


4p4p赤5p6p6p8p一一一二三七八 　 7p


船久保（あの捨て牌に4pは押せん……！）


――打、一萬

泉（お、追い付いた！……けど）


４赤５７７８９北北四四五五六 　 ３


泉（流石に裏筋の７索は通せへん。回すしかないわ……）


――打、北




店長（二人ともオリ？　勿体ないで）




傀「……」ﾆﾔﾘ


――ﾀﾝｯ！


　　六
　　萬




泉（あ……７索押しとれば高目一発やった……！！）


船久保（ぐっ……4pさえ通してりゃウチのアガリやったんかい！）

　ﾁｬｯ…



傀「 御無礼 」


ﾊﾞﾀｯ！


七八九４５６７８赤5p5p7p8p9p 　 ９



傀「ツモりました……裏ドラ7pで8000オール」



モブ「ド高目かいな！ていうかフリテンやんけ！？」

船久保（あ、あの河っ……！）



西一白8p3p ３(ﾘｰﾁ)
六



泉「３索でアガっとったのにわざわざフリテンリーチ！？　なんでそんな……お兄さんトップ目やないですか！」


船久保（それにひよってウチらは無駄に回し打ちしてもうた……それ見てほくそ笑んどったんか！）ｷﾞﾘｯ

モブ･･･14400 （-8000）
泉･･･8500 （-8000）
傀･･･58100 （＋24000）
船久保･･･19000 （-8000）




泉（な、なんやねんホンマにこの人は……！さっきから裏を取られてばっかやで！？）


船久保「あ、あんた何モンや……！」




傀「……傀、と呼ばれています」




船久保（え！？）

泉（か、傀！？　それって確か―――）

船久保（よく園城寺先輩が話しとった人やんか！！）

泉（この人が傀さんやったんかい……！）

傀「一本場……連荘で続行ですね」ﾆﾔﾘ…





泉（アカン！これアカンですよ船久保先輩っ！どないしましょう！？）


船久保（わ、わわわ分かっとる！落ち着くんや！落ち着いて深呼吸や！）


泉（うっす！）


船久保（―――よっしゃ行くで！）


泉（うっす！）




――――――――――――――――――――――――――

――――――――――――

―――――――――

――――――

―――




雅枝「……なぁ」

竜華「はい？」




船久保「」

泉「」




雅枝「あの二人どしたん？」

竜華「さ、さぁ……？」

以上で終了です。

次は竜華の復讐劇が始まる予定ですー

竜華の能力で傀さんに通用できるのって「枕神怜ちゃんのお告げ」ぐらい？
「無極点竜華（最高状態の竜華）」は、通用する気がしない。
――傀の「体温」「呼吸」「鼓動」を感じ取ったところで、意味があるとは思えないんだよなー。

気が向いたらで構いませんので、ホリエモ――森江さんと秀さんが打っていた、チップ麻雀のルールで打つのを見てみたいです。
現金ではなくコインだったので大丈夫なはず

>>252
（……そう言われてみればそんなサーモグラフィみたいな能力あったなぁやばいどうしよう完全に忘れてたまま書いちゃった
でもまぁ言わなきゃバレないだろうし傀に体温とか鼓動なんて無さそうだしいけるよね……？）


後で来れたら来ます。
あとものっそい今更なんですが次回予告的なものってあった方が良いですかね

予告については考えときます。

じゃあ再開しますねー

【 仇 ・ 1 】

とある雀荘


ﾀﾝｯ…


竜華（……）


ﾁｬｯ……ﾄﾝｯ


竜華（……ようやくや）


ﾀﾝｯ

ﾄﾝｯ…


竜華（……やっと見つけたで）




傀「……」




竜華（傀さん……！）

――――――――――――

―――――――――

――――――

―――



数日前


千里山女子・麻雀部



泉「」

船久保「」



竜華「あの二人、昨日からずーっとあんな調子やな」

セーラ「せやなぁ」

竜華「昨日は聞きそびれてもーたし、ちょっと聞いてみるわ」

セーラ「おう。オレも行くでー」

竜華「ごめんな怜。ちょっと一旦どいてくれるか？」

怜「んー……」ﾓｿﾞﾓｿﾞ

竜華「おーい」

泉「あ、先輩……」

セーラ「昨日からどうしたん？　泉も浩子も元気ないやん」

竜華「ウチらで良かったら話聞くで？」

泉「……う……」

竜華「う？」

泉「うわぁぁぁぁん！せんぱーい！」ｶﾞﾊﾞｯ

竜華「ちょっ泉！？ どしたん急に！」

セーラ「おぉう大胆やな」

竜華「あぁもう！セーラも見とらんで！」

――――――――――――――――――――――――――




かくかくしかじか…




泉「―――って感じで、とことんまでに負けまして……」ｸﾞｽｯ

セーラ「ほぇー……そない強い奴がおったんか」

船久保「……全く。あの程度で凹むなんてまだまだ甘ちゃんやな泉は……」ｶﾀｶﾀｯﾀｰﾝ

竜華「浩子、パソコン電源ついてないで」

セーラ「何モンやねん。そいつ」

泉「先輩方もよう知っとる人です……特に園城寺先輩は」

怜「ほほう」

竜華（……ま、まさかそれって……）

泉「傀……って呼ばれとるあの兄さんです」



竜華（やっぱり！！）

怜「あーあの人かぁ」

セーラ「あの黒ずくめの人やろ？」

泉「そうです……」

怜「あのお兄さんえらい強いからなぁ。しゃーないわ」

セーラ「オレは一回しか打っとらんけど、どっちかってーと巧いタイプやと思うたで？」

怜「どんな打ち筋も打ちこなすねん。あの人」

竜華（……）

船久保「……あぁ道理で。どのデータにも当てはまらん人でしたわ」

セーラ「ハハッ。相当テンパったんやろーなぁ浩子」

船久保「放っといて下さい。着せますよ？」ｼﾞﾄｯ

怜「私もあのお兄さんには世話になっとるからな。気にし過ぎん方がえぇで」

泉「……はい……」



―――ｶﾞﾀｯ！



竜華「……」



怜「？」

セーラ「どないしたん竜華？　いきなり立ち上がって」

竜華（あの人っ……怜だけやなくて浩子や泉にまで手ぇ出しとったんか……！）


竜華（ここは部長の私が何とかせんと……千里山が嘗められっぱなしや！）


竜華（私が皆の仇をとる！やったる！やったるで！）ﾎﾞｳｯ




セーラ（なんか知らんけど燃えとる……）

怜（……）




――――――――――――

―――――――――

――――――

―――

ｶﾞﾗｶﾞﾗｶﾞﾗ…



竜華（―――と、そんなこんなで大阪中を回ってやーっと見つけてやーっと同卓できたんや）


傀「……」




東、傀
南、おっさん
西、竜華
北、リーマン



東一局、ドラは２索。



竜華（傀さんの起家。早いとこ流したいけど……）


１２５５６７三四赤五八4p8p9p


竜華（曰く、傀さんは序盤は見に徹するんが多いとのことや）

竜華（それならこっちも無理はせぇへん方がえぇな）

七巡目



竜華（役無しの辺３索待ち……張ったか）

１２５５６７三四赤五4p4p6p8p 　 7p


竜華（……ドラドラやし普段なら曲げても良さそうやけど）



傀「……」



竜華（見やと思うたら実はフェイクでしたーなんて可能性もある）

竜華（曰く、簡単に裏をかいてくるらしいし……）


――打、５索




店長（ダマか。まぁタンヤオの変化もあるし焦る必要は無さそうやな）

四巡後



竜華「……ツモ。1000,2000」

１２５６７三四赤五4p4p6p7p8p 　 ３



傀「……」




傀･･･23000 （-1000）
おっさん･･･24000 （-1000）
竜華･･･29000 （＋4000）
リーマン･･･24000 （-1000）




竜華（スタートダッシュは私の勝ち。……見といてや。怜……！）





怜ちゃん『呼んだかー？』ﾌﾜｯ





竜華（ファッ！？　び、びっくりした！）

怜ちゃん『お兄さんは例によって様子見みたいやね』

竜華（そうやなぁ）

怜ちゃん『今日はなんかえぇ感じやしあと四回は来られるかもや』

竜華（そりゃ心強いなぁ。めっちゃ助かるわ）

怜ちゃん『よーし！そうと決まれば早速視せたるでー！』



ｷｨｨｨﾝ…





――――――――――――――

――――――――――

―――――――



四四五六六2p3p4p西西白白白 　 赤五



―――――――

――――――――――

――――――――――――――

竜華（おぉ。満貫ツモや）

怜『今局も竜華の和了やな。ほな頑張りぃー』ﾌﾜｯ

竜華（うん。ありがとなー）



竜華（……）ﾌｩ…



竜華（―――よし！）




東二局、ドラは5p。


ｶﾞﾗｶﾞﾗｶﾞﾗ…


竜華（……）

一二四五六六2p2p4p東西白白 　 東


――打、東



店長（え？　ツモ切り？？）

九巡目



傀「……」 ﾄ…

　　1p



竜華（傀さんはオリ気配。まぁえぇわ）


　ﾁｬｯ…


竜華「――ツモ。2000,4000」

四四五六六2p3p4p西西白白白 　 赤五



店長（なんかこの娘、ツモを予測しとるような打ち筋やな）




傀･･･21000 （-2000）
おっさん･･･20000 （-4000）
竜華･･･37000 （＋8000）
リーマン･･･22000 （-2000）

東三局、ドラは８索。


ｶﾞﾗｶﾞﾗｶﾞﾗ…


竜華（……親番や）ﾀﾝｯ

リーマン「……」ﾄﾝｯ

傀「……」ﾀﾝｯ

おっさん「……」ﾀﾝｯ



竜華（傀さんは多分この局も動かへんやろうな）


竜華（……また怜を呼んどくか？）


竜華（……いや、攻めっ気のない傀さんを相手に怜を呼ぶんは割りに合わへんし、ここはまだ静かにしとこ）




傀「……」

十一巡目。



リーマン「……」ﾄﾝｯ



おっさん「ロン！3900や」

一一二二６７８ 　 （東↑東東）（4p3p赤5p）


リーマン「ちぇっ、一手遅れやったか……」



竜華（横移動で終了か。やっぱ怜呼ばんで良かったわ……）




傀･･･21000
おっさん･･･16100 （-3900）
竜華･･･37000
リーマン･･･25900 （-3900）




――――――――――――――――――――――――――

――――――――――――――――――――――――――



一回戦終了。

傀･･･18000
おっさん･･･17800
竜華･･･40300
リーマン･･･23900




竜華（傀さんは振らずアガらずの三着。そろそろ見は解除するはずやけど……？）



おっさん「よっしゃ次行くで次！」

リーマン「次はトップ取ったるわ！」

おっさん「何ボーッとしてんやお嬢ちゃん。続けるで！」



竜華「あ、はいっ」



傀「では続行で二回戦……開始です」ﾆﾔﾘ




東、傀
南、おっさん
西、竜華
北、リーマン

二回戦

東一局、ドラは３索。



ｶﾞﾗｶﾞﾗｶﾞﾗ…



傀「……」

■■■■■■■■■■■■■




竜華（二回戦開始で今まで見に回っとった傀さんの起家……いきなり仕掛けてくる可能性は充分ある）


竜華（条件は整っとる。ここで呼ばんでいつ呼ぶんや！）




怜ちゃん『……今やろ！』ﾇｯ




竜華（び、びっくりするからもっと普通に出てきてーな！）

竜華（……今回はどうかな？　そろそろあの人攻めて来よると思うんやけど）

怜ちゃん『んー……』

竜華（怜？）

怜ちゃん『……あかん。視えへんわ』

竜華（へ？）

怜ちゃん『あかんあかん。今局は無理やな』

竜華（や、やっぱ攻めて来るんか？）

怜ちゃん『頑張りぃ竜華、怜ちゃんパワーはあと三回！ ほななー』ﾌﾜｯ

竜華（……うん。また後でなー）

竜華（……）


竜華（さて……と）ﾁﾗｯ



ｶﾞﾗｶﾞﾗｶﾞﾗ…



傀「……」…ﾆﾔﾘ

■■■■■■■■■■■■■



竜華（……ようやく本番ってところやな。傀さん）


竜華（皆の仇、取らせてもらうで！）

今日はここまでです。

はたしてどんなみらいがまっているのか！

今週中にまた来られたら来ます

乙
何も見えなかった時って回数減らないんだっけ

あと今回は珍しくネタがあったね。ファッ！？とか、今でしょ、とか

>>288
>>277は（今回を含めないで）あと四回って事です。
正直、竜華の能力？については大雑把にしか知らずアニメ16話も一回しか見てないんで良く分からないのが本音なんです……

な、なんも見えなかった時って回数減らないんですかね…？

もう少ししたら始めますー

【 仇 ・ 2 】

東、傀
南、おっさん
西、竜華
北、リーマン



二回戦

東一局、ドラは３索。



傀「……」

■■■■■■■■■■■■■



竜華（私がアガれる未来は視えへんかった。十中八九お兄さんが攻めて来よるんやな？）


竜華（私以外の誰かがアガるか流局んなるか……少なくとも放銃は避けへんと）

八巡目



竜華（……と思ったんやけど）ﾁｬｯ…


3p4p赤5p6p7p8p六七３４４５６ 　 八


竜華（八巡目で聴牌。手変わりやって沢山あるんにこの手がアガれないんか……？）


竜華（……３索がドラやしとりあえず……）


――打、４索



店長（高目満貫聴牌か……）



傀「……」ﾁｬｯ…

４赤５６７二三三2p3p4p6p7p8p 　 三



店長（おっナイスツモ。７索切りリーチで変則三面張やな）

・ 竜華の捨て牌

一中 ９東 １北
８ ４



傀「……」

４赤５６７二三三2p3p4p6p7p8p 　 三


　ﾄﾝｯ…


　　７
　　索



店長（あれ？　ダマ？）




竜華（傀さんにも聴牌気配……）ﾁｬｯ

3p4p赤5p6p7p8p六七八３４５６ 　 八



竜華（……）ﾁﾗｯ



・ 傀の捨て牌

九白1p七9p白
九北 ７

竜華（裏筋の３-６索はちょっと恐いけど…五-八萬なら傀さんから拾えそうや）


3p4p赤5p6p7p8p六七八３４５６ 　 八


――打、６索




店長（これでこっちの娘は平和がついて満貫確定やな）




傀「……」

４赤５６二三三三2p3p4p6p7p8p 　 五




店長（あ、掴んでもうた……こりゃ出るわ）




傀「……」ﾆﾔﾘ


――打、二萬




店長（え？　タンヤオは確定したとは言え待ちが少なくなる方に受けよった……？）

竜華（傀さんのあの笑いと店長さんの表情……妙やな）ﾁｬｯ…


3p4p赤5p6p7p8p六七八八３４５ 　 四


竜華（ツモ切り……やなくて、こっちや）


――ﾀﾝｯ！


　　八
　　萬



店長（危なっ！普通なら欲出して四萬ツモ切りそうなモンやのに！）



傀「……」ﾆｯ

４赤５６三三三五2p3p4p6p7p8p 　 ５


――打、五萬



店長（う、５索待ち？　なんなんや二人ともこの打ち方！）

・ 傀の捨て牌

九白1p七9p白
九北 ７二五



竜華（前巡の当たり牌を切られた……怜やったらこういうのも全部読みきれるんやろうけどなぁ）


3p4p赤5p6p7p8p四六七八３４５ 　 ２



――打、四萬



・ 竜華の捨て牌

一中 ９東 １北
８ ４ ６八四




傀「……」 ﾌｯ…

４赤５５６三三三2p3p4p6p7p8p




――――――――――――――――――――――――――

――――――――――――――――――――――――――



……流局。



傀「聴牌」

４４赤５５６三三2p3p4p6p7p8p



竜華「聴牌です」

2p3p4p赤5p6p7p8p六七八３４５



おっさん「ノーテンや」

リーマン「俺もやな」



店長（３-６索 vs 2-5-8p……トントンやと思うたが両方ともアガれずか）




傀･･･26500 （＋1500）
おっさん･･･23500 （-1500）
竜華･･･26500 （＋1500）
リーマン･･･23500 （-1500）

竜華（……傀さんの連荘で一本場か。早いとこ止めへんと）


竜華（どうしよう……呼ぶか？　怜を）


竜華（今は流局だったからまだマシやけど、急に大きいのアガって来られたら洒落にならん）


竜華（ここは……）


怜ちゃん『呼ばれた気がしたでー』ﾌﾜｯ


竜華（……あ、怜）


怜ちゃん『よーやっと傀さんが動き出しそうな感じか』


竜華（うん。また頼むわ）


怜ちゃん『任せときー』



ｷｨｨｨﾝ…

――――――――――――――

――――――――――

―――――――



西西北北５赤５７７８８９９七 　 七



―――――――

――――――――――

――――――――――――――




竜華（七対子ツモ……。良かった、私の和了や）

怜ちゃん『流石りゅーかやでー』

竜華（それにしても……なんやこの手、勿体のぉない？）

怜ちゃん『えぇのえぇの』

竜華（これが最善手……か）

怜ちゃん『そゆことや。ほななー』ﾌﾜｯ

東一局一本場、ドラは９索。



傀「……」

二二六八八2p4p7p６７東發中



ｶﾞﾗｶﾞﾗｶﾞﾗ…



竜華（……）

西西1p5p7p三八九７７８９９




店長（こっちの娘はドラドラやけど手が重い。まだ黒服の兄ちゃんのが速そうやな）


店長（他の二人の手も良くはあらへんし、時間掛かりそうやな）

……八巡目。



傀「……」ﾁｬ…ｯ

二二六七八八2p4p6p7p６７東 　 ８



店長（W東はもう限界やな。ここは目一杯に受けるべきや）



傀「……」ﾂｯ…


　　2p



店長（……アレ？　筒子の嵌張外しが先なんか？　3p引いたら痛すぎへんか？）




竜華（……二向聴……）ﾁｬｯ

南西西北八九１赤５７７８９９ 　 ５


――打、八萬

十一巡目



竜華（……よし、一向聴）

南西西北九１５赤５７７８９９ 　 北


――打、九萬




そして十二巡目。



竜華（張った！……けど、この形やない）

南西西北北１５赤５７７８９９ 　 ８


――打、１索




店長（聴牌か。南はまだ山に二枚も生きとる！）


店長（混一七対ドラドラ赤で倍満確定……俺やったら曲げて三倍満狙うけどなァ）

・ 竜華の捨て牌

5p7p1p2p三四
3p八九 １



竜華（我ながら分っかりやすい河やなぁ。まぁしゃーないか）




リーマン「そろそろ染まってきたか嬢ちゃん？」ﾀﾝｯ

傀「……」ﾄﾝｯ

おっさん「要注意やな」ﾀﾝｯ




竜華（―――来よったか。七萬）ｽｯ

南西西北北５赤５７７８８９９ 　 七



――ﾀﾝｯ！


　　南



店長（え？　混一拒否！？）

竜華（これでえぇ。これが最善手やった）




リーマン「……」ﾀﾝｯ


傀「……」ﾀﾝｯ


おっさん「……」ﾀﾝｯ



　ﾁｬｯ…



竜華「――ツモ！」


西西北北５赤５７７８８９９七 　 七


竜華「3100,6100！」




傀･･･20400 （-6100）
おっさん･･･20400 （-3100）
竜華･･･38800 （＋12300）
リーマン･･･20400 （-3100）

店長（アガれたっちゅう事はこれが最善手やった訳やけど、イマイチ腑に落ちひんな）

店長（今思うと一回戦の東二局もそうやったな。ツモと最終形が分かっとるみたいな打ち方や）




・ 竜華の捨て牌

5p7p1p2p三四
3p八九 １南



リーマン「そ、その手その捨て牌で混一目指さず？」

おっさん「変わりモンやな嬢ちゃん」



傀「……」ﾆﾔﾘ…

二二六六七八八6p7p8p６７８


ﾊﾟﾀﾘ…



竜華（……ハネ満親っ被りして笑っとる変わりモンもそこにおるけどな）




―――――――――――――――――――――――――――

――――――――――――――――――――――――――




おっさん「―――ツモ！2000,4000で逆転二着や！」ｶﾞｯ


一二三四４４４ 　 一 　 （南↑南南）



リーマン「ドラ暗刻かい！迷惑な満貫やなぁ！」

竜華（……）ﾌｩ




二回戦終了

傀･･･17400
おっさん･･･23800
竜華･･･43400
リーマン･･･15400




竜華（二連続一着やけどあんま嬉しゅうないな。まぁ原因は分かっとるけど）



傀「……」



竜華（結局この人は二回戦でも殆ど動かずやった。東一局０本場んときに聴牌宣言したくらいや）

竜華（……傀さんは二回連続で三着。結果だけ見たら充分負けとる部類や）


竜華（せやけどその実、一度も放銃しとらん。悔しいけど未来が視えとっても直撃できる気せぇへん）


竜華（怜を呼べるのはあと二回、か……。怜の気持ちがよぉ分かるわ）



ｶﾞﾗｶﾞﾗｶﾞﾗ…



竜華（……でもだからこそ一泡吹かせたい。こちとら皆の思いを乗せとるんや……！）



ﾋﾟｯ……ｶﾞｼｬｯ



竜華「――続行しましょう」




店長（まだ続けるんか。まさか三連続で一着狙いか？）

傀「……では三回戦を始めてみますか？」ﾆﾔﾘ…


竜華（みんな……力を貸してくれや……！！）

今日はここまでで。

たぶん次で終わりますー

乙
次で｢終わり｣ます？誰が終わるんですかねえ……

ところでそこのおっさん、2000-4000ってのは少牌でのチョンボっすか？(錯乱)

>>321
Oh……

一二三四４４４ 　 一 　 （←北北北）（南↑南南）

御無礼、訂正です

復活ッッッ

遅れてすいません。後で来れたら来ますー

来るんだな、それが


今回のむこうぶちは結構しんみりしてて良かった。店主がいい味出してた気がする（小波）

じゃあ始めますー

【 仇 ・ 3 】

三回戦開始

東、傀
南、おっさん
西、竜華
北、リーマン




東一局、ドラは６索



傀「……」

■■■■■■■■■■■■■



竜華（前の半荘やと親番でもずっと大人しかったけど、今回こそ傀さんがどう出るか分からん）


竜華（怜を呼んだ方がえぇかな？　いやでも残り二回やし大事に使いたいのもある）


竜華（……どうしよう……）

竜華（……怜）


怜ちゃん『ほい』ﾌﾜｯ


竜華（もう一回、頼むわ）


怜ちゃん『出し惜しみしてられへん……やな。そんじゃいくでー』



ｷｨｨｨﾝ…



――――――――――――――

――――――――――

―――――――



2p3p4p9p9p9p北北北３４５四



―――――――

――――――――――

――――――――――――――

竜華（こ、この役無しの手を和了するんか……？）

怜ちゃん『そういう事やな。頑張りー』ﾌﾜｯ

竜華（あ、うん。またなー）



竜華（……）




東一局、ドラは６索


ｶﾞﾗｶﾞﾗｶﾞﾗ…


竜華（あの手……最終形が四萬単騎？　一体どんな手順なんやろ）


1p3p8p9p9p北北３４二四七九


竜華（傀さんの親番でそんな暇あるんか……？）

六巡目



竜華（……）

3p4p8p9p9p北北２３４二四六 　 9p


――打、8p




七巡目



竜華（段々とさっき視た形に近付いて来たわ）ﾁｬｯ…

3p4p9p9p9p北北２３４二四六 　 北


――打、六萬




店長（234三色に一直線やな）

傀「……」

九巡目。



傀「……リーチ」



竜華（やっぱり来よったか）

おっさん（親リーと喧嘩はできんな……）

リーマン（どないしよ……）




竜華（……）ﾁｬｯ…

3p4p9p9p9p北北北２３４二四 　 2p



店長（高目引きで追い付いた！とりあえず北切りやな！？）




竜華（まだ違う。この形やなかった……！）


――打、二萬




店長（え！？　三色崩した上に四萬単騎！？）

次巡……



竜華（――よし来た！この形や！）


2p3p4p9p9p9p北北北２３４四 　 ５


竜華（正直２索かて恐いけど……怜を信じるに決まっとる！）


――ﾀﾝｯ！


　　２
　　索



竜華「リーチ！」


傀「……」



店長（結局単騎リーチ？　まだ２-５索のノベタンのがえぇんちゃうんか！？）


リーマン（……こりゃもう流石にオリやな）ﾀﾝｯ

傀「……」ﾁｬｯ

■ 　 ■■■■■■■■■■■■■


ﾄﾝｯ…


　　四
　　萬



店長（あ……！一発で掴んだ……！？）




竜華「―――ロン」

2p3p4p9p9p9p北北北３４５四




おっさん「す、四萬単騎ィ？」

リーマン「よく親リー相手に突っ張れたなぁ嬢ちゃん！」




竜華「裏ドラ……」ｽｯ


　　三
　　萬


竜華「……二つ。満貫です」

おっさん「リーチ・一発・裏裏？　乗れとるなァおい」



傀･･･16000 （-9000）
おっさん･･･25000
竜華･･･34000 （＋9000）
リーマン･･･25000




傀「……」

五六七八八2p3p4p赤5p6p7p６７


ﾊﾟﾀﾝ…



店長（回して５索を使い切ったのがファインプレーやった。俺やと234三色リーチで５索でド高目放銃やったわ）


竜華（よし……あの傀さんに直撃した。これで一息つけるで）



ｶﾞﾗｶﾞﾗｶﾞﾗ…



傀「……」

東二局、ドラは6p。



傀「……」

■■■■■■■■■■■■■



竜華（一発放銃で親流れしよった訳やし、簡単には浮上できひんはずや）


竜華（怜を呼べるのはあと一回。最低でもあと七局もあるし、これは大事にしておかんと……）



傀「……」ﾄﾝｯ…


　　中



おっさん「……」ﾀﾝｯ




竜華（……今回は呼ばん。もっと勝負処にしとこ）

二巡目



竜華（んー……）

四五六六七2p赤5p8p２４４中中 　 二


竜華（傀さんが後半に飛ばしてくる事も考えると、残り一回じゃ不安なのも正直なところやなぁ）


――打、8p


竜華（傀さんが勝手に流れを逸してくれたらありがたいんやけど……）




傀「……」ﾆﾔﾘ




竜華（わ、笑った？　なんや…！？）

傀「……リーチ」


ｶﾂ…ﾝ


中1p(ﾘｰﾁ)



店長（うおっ）

竜華（！！）

おっさん「ちょ……はぁ！？」

リーマン「二巡目に！？」



竜華（視んかった時に限って二巡目リーチ？ なんちゅう嫌なタイミングや……！）



おっさん「そんなん分からんわ！俺の親番やのに！」

リーマン「アカン……」

　ﾁｬｯ…



傀「…ツモりました」

2p3p4p4p5p１１９９９七八九 　 6p



おっさん「い、一発でドラツモって満貫かい！」

リーマン「兄ちゃんもツイとるなぁ！」




傀･･･24000 （＋8000）
おっさん･･･21000 （-4000）
竜華･･･32000 （-2000）
リーマン･･･23000 （-2000）




リーマン「配牌から勝負決まっとったらもうどうしようもあらへんな……」ﾊｧ




竜華（……いや、一つだけ手はあった）ﾁﾗｯ


二四五六六七赤5p8p２４４中中


竜華（私が傀さんの第一打の中をポンしとれば未来は変わっとったはず……）

竜華（素直に視とれば恐らく今回も傀さんを抑えられた）


竜華（東一の勝負手も含めて今の局の手なりリーチも挫かれたととなると、流石に落ち目に入っとった。傀さんかて例外やないやろ）


竜華（見えないとこに綾があったんか……。傀さんに気付かれとらんよな？）ﾁﾗｯ




傀「……では東三局です」ﾆﾔｯ




竜華（っ……！）ﾋﾞｸｯ


竜華（と、怜……！！ あかんかも……！）

怜ちゃん『―――苦戦しとるみたいやな』ﾌﾜｯ

竜華（う、うん。分かっとったけど強いな。この人）

怜ちゃん『せやろ？』

竜華（なんでちょっと誇らしげ……？　……まぁそれは置いといて、最後の一回頼むわ）

怜ちゃん『了解や。ちょい待ってな』



ｷｨｨｨﾝ…




竜華（ここで私がアガれればまだ勝負は分からん……）


竜華（ノミ手でも何でもえぇ……これ以上あの人を乗せるとあかん……！）


竜華（頼むで……こちとら皆の思いを背負っとるんや！）

怜ちゃん『……あ』

竜華（どうしたん？）

怜ちゃん『あ、あかんわ……』

竜華（な、なんも視えへんの！？）

怜ちゃん『最後の最後でごめんな……』

竜華（気にせんでえぇよ。こっちこそホンマに助かったで）

怜ちゃん『じゃあ頑張ってな。りゅーか』ﾌﾜｯ

竜華（うん。頑張るわ！）



竜華（……）



竜華（……視えへんかったってまだ戦い方はある。只じゃ負けへん！）

東三局、ドラは6p。

四巡目



傀「リーチ」


ﾂｯ…


東8p西一(ﾘｰﾁ)



竜華（くっ……！とことん叩いて来よるんか……！）

おっさん「さっきから速ぇなぁおい！」

リーマン「な、なんやねん！」




竜華（こんな手じゃ何もできひん……？）

3p4p7p9p二二九九３５７南南



竜華（……）



竜華（……いや）

おっさん「…安牌っと…」

――打、8p



竜華「チー！」ｶﾞｯ

3p4p二二九九３５７南南 　 （8p7p9p）


――打、南



店長（おっ？　なんやこのムリ鳴き！？）



傀「……」



竜華（圧倒的に風下に立たされたってまだ戦い方はある！）


竜華（正直なとこ私の和了形が視えへんかった以上、この人にツモられるんはほぼ確定や）


竜華（でも最後の最後まで思い通りにはさせへん！）

傀「――ツモ」


4p5p6p7p8p三三四五六４５６ 　 3p


傀「2000,4000です」



竜華（……）

リーマン「鳴かれてもツモるんかい！」

おっさん「くそ！どないなっとんねん！」ｶﾞｼｬｯ


　ｺﾞﾛｺﾞﾛ…

　6p　 6p
　　 9p

リーマン「げっ！なんやこのツモ山！」

おっさん「鳴かへんかったらド高目6p一発ツモやったんか！？」

店長（て、ていうかどう鳴きを入れられてもツモっとった！？）

傀･･･32000 （＋8000）
おっさん･･･19000 （-2000）
竜華･･･28000 （-4000）
リーマン･･･21000 （-2000）




竜華（ド高目をツモらせんようにするのが精一杯やった……か）



傀「……東ラスです」



竜華（……ごめん皆。仇、討てへんかったわ……）



ｶﾞﾗｶﾞﾗｶﾞﾗ…

中途半端な気もしますが以上で終了です。

今回は御無礼を言われなかったというよりは言わせなかったって感じですかね…？

次は咏さんあたりを出したいとか思ってます。近いうちにまた来ますねー

　　　　　　 ノ从从从／从｀ヽ从从从从､从从｀ヽ＼从从､从≧ｭ､＿
　　　｀ー彡从ｲ从/イ从从八ヽ从从从{ハ从ヽ从ﾑﾊ从从ヽ从ミー　⌒
　　　／j从从{ﾄ､从{ﾊ_イア从从ﾊ}从川i!i1从ハト､メ八从ﾉﾘ从从ーミヽ_ノ
　　/ ア从从＿＞≦ﾁゞ-ァ从ハﾘ从{从!i!ﾊ从ﾄ从乂彡ﾊレ'从从从从イ
　　ノ从从＼从从从メﾊノィ从_ｿｊl从从ﾊ　 ﾏ从ﾊ从｀ヽソ从从从从｀ー-＿
　　⌒j从从､＿ニ彡´ィア从/ノイﾄ､从ヾ＼ｚｊ从!ハﾑ从从｀≧＝－ｧ从从ノ
　　イ从从从≧＝从ィノ/从从ﾊ从个ヾミｰァ从ﾑハ}从ト､＿彡从从＿ィ´
　　￣)从（､＿从_ノ从从/从ｲ从ﾊﾒ从｀７ トﾊ从ヾソ从＼从｀ー＝ア＜⌒
　　ｰ'从从≧=ｧー彡ノ{リ／ィ'彡／ｊ乂ﾒ{　|从ﾊヾメ＼ｚ≠｀ミ≠≦从从_フ
　　≧从从ｊアィ从从≦≧＝ｭ彡､ｲ∠|Ｖ　ｊﾊ_ｚｷ≦=r ｬ弋ト毛ｰ､从从｀ヽ_ノ
　　フ从从7｀ア彡ィソKイ ^ﾃ‐芒ｧーｊトヽ　|八´ゞ=' _ノ彡ィ从{/从从彡ァヾ
　　⌒ｊ从从（ｊハ￣从ヾト､ ｀ー ´￣.::　　ゝ!　::.. ￣｀　　　イﾘ /从从从イ

　　イァ／ｊ从ヾ从､　ヾｰ='）　　　　　 　 　 |!　　　　　　　ノ{_ノ从从彡⌒
　　 ﾘ/＿ﾉァ从乂ﾊゝ_ﾘ　´　　　　 　 　 　 |!:　　　 　 　 　 7从从从＼
　　　{￣ ,彡ィ从イｊ从ム　　　　　　　　　　|!:.　　　　　　　ﾑ从从ﾉ⌒

　　　　　ｊ/　メ{八匁从ハ　　　　　　　　　　　　　　　　　/从ｒ－´￣
　　　　　　　　　　｀ヾミｰハ　　　　､　　_｀_ｰ'＿,,ｨ　　　.ｲ从⌒ヽ　　　＜ そろそろ再開します…

　　　　　　　＿　 _人三ｭ_　ヽ　　　　｀　ー ¨´　　　　/ ｊK
　　＿　-＝三三三三三ニｭ._＼　　　 ｀　￣´　　　ｲ　ﾑ三ｭ､＿
　　三三三三三三三三三三=､ ヽ　　　　　　　 イ　　|三三三三=ｭ､＿
　　三三三三三三ア　｀ヾ三三ﾆ､　 ､　　　　／/　　 j!三三三三三三三三
　　三三三三三フ　　　　 ﾏ三三ﾊ　　　￣　　/　　 /!三三三三三三三三
　　三三三７´　　ヽ　　　　, ｀ヾ三! .　　　　　　　　 /! ｊ三三三三三三三三
　　三三三ﾘ　　　　}　　 　 !　　三ｭ　　　　　　　　 {　/三三三三三三三三
　　三７´￣　　　　|!　　 　 i/　 !三ﾆ､　　　ノ　＿zz＝三三三三三三三三
　　三{　　　 |!　 　 i!　　　 j!　　 ﾏ三三＝三三三三三三三三三三三三三
　　三ｊ　　　 |!　 　 |　　　　{! ﾉ　 ﾏ三三三三三三三三三三三三三
　　／､　　　 |!　　 ｌ!　　　　/　　　}三三三三三三三三三三
　　　　i!　　　　　　 |!　　　 |　　　 ｊ三三三三三三三
　 　 　 i!　　　ﾏニ　i! 　 　 iｒ ⌒ /三三三三三三　　　　　　　　　　　　　三
　 ﾑ　　',　　　八 　 |　　　 |!　　 レ　´》三三　　　　　　　　　　　　　三三三
　 三､＿｀　ヽ　_}　 j! 　 　 iレ　　ィ　　　　　　　　　　　　　　　三三三三三三
　　三三三三三ﾊ　{!　　　ﾉ　イ　 〉　　　　　　　　　三三三三三三三三三
　　三三三三三ﾆ!　｀ｰイ　 ｀ー　'　　　　　　三三三三三三三三三三三三
　　三三三三〔_　ｚｭ＿ノ　　　　　　　三三三三三三三三三三三三三三三

咏さん出すって言ったような気がしないでもないけど気のせいですよねそうに違いない


はじめます

【 約束 ・ 1 】

龍門渕高校



一「……え？　雀荘荒らし？」

透華「えぇ。そうですわ」

純「ふーん。今時そんな奴らがいんのか」

智紀「珍しい……」ｶﾀｶﾀｶﾀ…

透華「そこ！のんびりしてる場合じゃありませんわ！これは緊急事態ですわよ！？」

純「は？」

一「も、もしかして……」

透華「…………お察しの通りですわ」

――――――――――――

―――――――――

――――――

―――



雀荘『もんぶち』



ｶﾗﾝｶﾗｰﾝ…



店主「あ、皆さん！」

透華「話は聞いていますわ」

店主「ここのところ毎日来ていて困ってるんです……」

透華「あの方々ですか」ﾁﾗｯ

店主「えぇ……」



雀ゴロA「……」

雀ゴロB「……」

チンピラ「……」



透華（……）

純「うわー……なんつーか、いかにもって感じの奴らだな」

智紀「なんという柄の悪さ」ｶﾀｶﾀｶﾀ…

一「わ、笑い事じゃないよ二人とも」

店主「出禁にしようとも思ったんだけどヤクザとかとも関わりあるみたいで……」

純「げっ。マジかよ」

店主「ど、どうしましょう龍門渕さん―――」ﾁﾗｯ




透華「―――そこのあなた方！」ﾋﾞｼｯ


チンピラ「あぁ？」




一（食って掛かるの早っ！！）

純（何やってんだあいつは！）

透華「ここに何の用がありますの？」

雀ゴロA「雀荘なんだから麻雀打ちに来たに決まってんだろ」

透華「だからと言って他の方々に迷惑を掛けて良いわけは何処にもありませんでしょう！」

雀ゴロB「は？ 知るかよ。俺らは普通に打ってるだけだっての」

雀ゴロA「負けた奴らが腹いせに吠えてるだけだろ」

チンピラ「はははっ！そりゃ間違いねぇ！」



透華「……！」ﾑｶｯ



純（あ、やべぇ！止めるぞ！）

智紀（MK5……）

透華「それならば！このわたくしがお相手にﾑｸﾞｯ！？」



純（バカか！あんなんに張り合ってどうすんだよ！）

透華（は、放しなさいな！）ｼﾞﾀﾊﾞﾀ

一（まともに相手しちゃダメだよ透華！）

透華（で、でも……見過ごせませんわ！）




雀ゴロA「おい、なんならあんたらが相手してくれよ」

雀ゴロB「俺達が負けたら言うこと聞いてやっても良いぜ？」




透華（上等です！掛かって来いですわ！）ｼﾞﾀﾊﾞﾀ

純（だから落ち着けっての！）

一（こ、こういう時はほら。いつもハギヨシさんが何とかしてくれるじゃん）

純（あ、そうか。ハギヨシは？）

智紀（……歯医者。衣の付き添い）

純（なんだそりゃ……って事は衣もいねーのかよ）



雀ゴロA「おいおいどうした嬢ちゃん。腰が引けたか？」

雀ゴロB「所詮はガキだな」



透華「上ッッッ等ですわ！マスター！」ﾊﾟﾁﾝ！

店主「は、はいっ」ﾋﾞｸｯ

透華「あなたも入りなさいな！」

店主「えぇ！？」

雀ゴロA「あぁ、それと俺らぁ手積みでしか打たねぇんだ」

雀ゴロB「いいよな？」

透華「どっちにしてもあなた方の敗けは見えていますし構いませんわ！」

雀ゴロA「ノーレートじゃ燃えねぇし、大人レートで打つか」

透華「構いませんわ！」

雀ゴロB「じゃあ1000点二千円でウマはワンスリー、10万ビンでどうだ？」

透華「構いませんわ！」

雀ゴロA「五回戦勝負、勝ち金の合計で勝敗を決めるか」

雀ゴロB「あんたらが勝ったら大人しく言うことを聞こう。その代わりこっちが勝ったらこれからも好き勝手させてもらうぜ」

透華「……分かりました。約束は必ず守って頂きますわよ？」ｷｯ



一回戦開始

起家・店主
南家・雀ゴロA
西家・雀ゴロB
北家・透華



純（おいおい流れるように始まっちまったぞ……）

一（……もう。透華のせっかち）

智紀（久し振りの手積み卓……）



ｶﾞﾗｶﾞﾗｶﾞﾗ…



東一局、ドラは中

ﾁｬｯ…ﾀﾝｯ

ﾀﾝｯ


店主（……二対二って事は、最悪自分がアガれそうもなかったら仲間をサポートできる）


…ﾄﾝｯ


透華（勝ち金の合計で勝敗が決まるならば、自分の手を捨て差し込みに回るのも戦略ですわね）


ﾀﾝｯ…

…ﾀﾝｯ




九巡目



透華「リーチ！」ﾀﾝｯ


白西3p １九四
5p7p ３(ﾘｰﾁ)




店主（……この状況で全く怯んでない。やっぱり凄いな龍門渕さんは）

雀ゴロA「……」

――打、４索



透華（！）

店主（え……？）



雀ゴロB「……」

――打、八萬



店主（また……！！）

透華（二連続で危険牌……？ 読み切られてますの？）



白西3p １九四
5p7p ３(ﾘｰﾁ)



純（あの捨て牌に一発目で裏筋の４索やら間四軒の八萬やらが切れんのか？）

智紀（……強気）

一（……）

三巡後。



透華「ツモ。2000,4000ですわ」

４５６五六六七七八7p8p中中 　 9p



純（よっし！先制したぜ）

智紀（流石……）

一（頑張れ透華……！）




店主･･･21000 （-4000）
雀ゴロA･･･23000 （-2000）
雀ゴロB･･･23000 （-2000）
透華･･･33000 （＋8000）



雀ゴロA「へぇ。やるじゃねぇか嬢ちゃん」

透華「……まだ満貫をツモっただけでしょう」ﾌﾝ

雀ゴロB「じゃあ次行きますか…っと」


ｶﾞﾗｶﾞﾗｶﾞﾗ…

東二局、ドラは南。

八巡目



透華「リーチですわ！」ﾀﾝｯ

１２３４赤５７８９一一一赤5p5p



雀ゴロB「なんだ、またリーチか」

雀ゴロA「世知辛ぇな……っと」ｻｯ




一（―――あれ？　今あの人……）ﾋﾟｸｯ




次巡


透華「……」ﾀﾝｯ



雀ゴロB「おっと。そのドラ、ポンだ」

■■■■■■■■■■ 　 （南南南→）

次巡


透華「……」ﾀﾝｯ



雀ゴロB「出たか。ロンだ」

2p4p６６７７８８發發 　 （南南南→）


雀ゴロB「8000。これでさっきの満貫がチャラになったな」


透華「ま、まだ東三局でしょう！」




店主･･･21000
雀ゴロA･･･23000
雀ゴロB･･･32000 （＋9000）
透華･･･24000 （-9000）




一（……）

純（どした？　国広くん）

智紀（一……？）

東三局、ドラは一萬



店主（最初のアガリで龍門渕さんが勢いに乗ると思ったんだけど……）ﾀﾝｯ

透華（不覚……！不覚ですわ！）ﾀﾝｯ



雀ゴロA「……」ﾌｯ

雀ゴロB「……」ﾆﾔﾘ




十巡目



雀ゴロA「そんじゃこっちもリーチといこうか」ﾀﾝｯ


北七1p九1p８
中二 １白(ﾘｰﾁ)




透華（来ましたわね）

店主（キツいなぁ……）

ﾁｬｯ…


店主（とりあえずは現物を……だ）

６８８一二二三七八九3p3p4p 　 ４


――打、８索



雀ゴロA「ロン。一発だ」

店主（え！？）


ﾊﾞﾀﾘ！


一一三四五4p赤5p6p7p8p9p６７



店主（う、５-８索待ち！？　ちょっと待てそれフリテンじゃ―――）ﾁﾗｯ



北七1p九1p東
中二 １白(ﾘｰﾁ)



店主（あ、あれ！？　いつの間にか８索が東に変わってる！？）

雀ゴロA「メンピン一発ドラドラ赤…ハネ満だ」

雀ゴロB「一発で出すたぁな。ぬるい奴だ」ﾊｯ



店主（く、くそ……やられた！）




店主･･･9000 （-12000）
雀ゴロA･･･35000 （＋12000）
雀ゴロB･･･32000
透華･･･24000




純（おいおい、これやばくねーか！？）

智紀（……笑えない）



一（さっきの局といい今のすり替えといい……やっぱりあの人たちはイカサマしてる）


一（だとしたらまずい。透華もマスターさんも対抗できない……！）

すんませんちょっと用ができたんで一旦中断します。
また後で来ます…

かいさんがくるとはかぎらないでしょうが

残り４、５レスですが再開しますー

――――――――――――――――――――――――――



透華「リーチ！」

３４赤５６７七七八八九九白白



雀ゴロA「……」

――打、六萬


雀ゴロB「……」

――打、4p



透華（ま、また連続で強打……！）

店主（龍門渕さんの親リーが怖くないのか！？）




一（……東一局も同じ状況だった。多分これは……）




チンピラ「……」ﾆﾔﾆﾔ




一（あの人が壁役で『通し』を使ってるんだ……！）ｷｯ

雀ゴロB「――おぉ、こんなんツモったぜ」


ﾊﾟﾀﾝ…


２２２５５８８一二三4p5p6p 　 ８


雀ゴロB「三本・五本だな」ﾆﾔﾘ



透華（わ、わたくしの当たり牌が……！）

店主（くそ！）





一（卑怯者……！）

純（お、おい。さっきからどうしたんだよ国広くん）

一（……あの人たち、イカサマをしてる）

智紀（！）

純（マ、マジかよ！？）

一（……後ろのチンピラさんを使って通しもしてるよ）

一回戦終了


店主･･･4700 → ▲61万円

雀ゴロA･･･41000 → ＋62万2千円

雀ゴロB･･･35300 → ＋33万円

透華･･･19000 → ▲34万2千円




雀ゴロA「はっ。話になんねぇな」

雀ゴロB「なんなら次はそっちの嬢ちゃんたちが入るか？」ﾊﾊｯ




純（あいつら……許せねぇ！）

一（落ち着いて純くん！今言ったって『証拠がない』で済まされるよ！）

一（それにあの人たちは多分相当慣れてる。現場を掴むのも難しいと思う）

智紀（八方塞がり…）



一「……いや。まだ手はあるよ」ｽｯ



純「お、おい何を……」

一「……透華」

透華「は、はじめ……申し訳ないですわ。あれだけ大口を叩いておいて……」

一「そんなことないよ。……それと、次はボクが入るよ」

透華「え？」

店主（！）

一「……これ以上好きにはさせられないから」ｷｯ




雀ゴロA（！ ……どうやらこっちのガキは気付いたみたいだぜ）

雀ゴロB（まぁ気付いたところでどうしようもねぇだろうがな）




一（皆イカサマに対しては当然だけど経験０。少しでも知ってるボクが入る方がまだマシだろうけど……不利なのに変わりはない）


一（純くんじゃないけど、どこかで大きく流れが変わってくれれば―――）

　ｶﾗﾝｶﾗｰﾝ…



雀ゴロA「ん？」

雀ゴロB「客か？」

純（おいおい！あいつは―――）

智紀（……）





一「……透華」


透華「は、はい？」


一「これは神風が吹くかも……だよ」ｿﾞｸｯ…








傀「……打てますか？」

今日のところはここまでで。
近いうちにまた来ますー

>>1って一ちゃん好き？

>>401

　　　　　　　　　　　,!　　　ハ 　　　　　　　　　　　 ヽ
　　　　　　　　,,‐　./　　 / 从|i､.|　 |　 r　　　　　　　＼　`ｰ　　　　／￣
.ヽ＿-、　.ｰ彡 _／:::::::::/ /　l::::} ＼l::::::|::::::(:(::::《:《::::＼_二ﾆフ::::::::::（

:::::::::::::::::::::::.ｰ彡::::::::::≧必__丿ﾉ　ノ ＼＼　 入ヽヽ斗＼ヽ:ヽ、::::::::::ヘ＿
: ''―::::::::l::::l. ﾞlﾞl. i::::/ 弐ヲ 弋+デ─寸＼＼ｷセ+ﾅテ)　）l:|::::::l::::::::::＿　ノ

:::::::::::::::yくヽ＼lﾞl.ﾞl.ﾞl　　`　 ──　" ﾉ　 )Τ　 ―＜/／//l l l::::::::::::::::＼
::::::::::::::ヽ　（ ﾞl ﾞlﾞl |.ゝ　　　　 　　　　　　 　|　　　　　 .ノノ//:::::＼　￣￣ヽ
::::::::::::::::::＼_j リ l ﾚ　　　　　　　　　　　　　l　　　　　　　//:::::::::::::ぐ￣

　／::::::::::::::::|ﾞ!彡゜　　　　　　　　　　　　　　l　　　　　　/:::::―----ヽ､

彡ソ'/　 i､ |　く　　　　　　　　　　　　　　　　l　　　　　/::::::::::`ﾆン
　　　l.::从,.弋　ヽ　　　　　　　　　　　⌒ '"　　　　　 ./::::::::::::ﾐ
　　　乂　l|lヽ　　ヽ、　　　　　｀''ﾆﾆ''''''''''''''''フ″　　/: :lリ ＼l　　　＜ 好きです

　　　　　 |三:.＼　　ヽ　　　　　　　　￣￣ ,,.　　　 /ｿノ
　　　　　 |三三 ＞,,,　ヽ　　　　　　 ﾞ"''''""　　　 /
　　　　 ノ三三三三＞ﾐ＼　　　　　　　　　　　 ｲ
　　斗≦三三三三三三三≧ 　　　　　　　　 付
≦三三三三三三三三三三三＞　　　　 ノ三式_
三三三三三三三三三三三三三三三三三三|三三三≡≡＝＝ー-

おう、傀さんに代弁してもらうのやめーや

お待ちしておりました

>>403

　　　　　　　　　　　,!　　　ハ 　　　　　　　　　　　 ヽ
　　　　　　　　,,‐　./　　 / 从|i､.|　 |　 r　　　　　　　＼　`ｰ　　　　／￣
.ヽ＿-、　.ｰ彡 _／:::::::::/ /　l::::} ＼l::::::|::::::(:(::::《:《::::＼_二ﾆフ::::::::::（

:::::::::::::::::::::::.ｰ彡::::::::::≧必__丿ﾉ　ノ ＼＼　 入ヽヽ斗＼ヽ:ヽ、::::::::::ヘ＿
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:::::::::::::::yくヽ＼lﾞl.ﾞl.ﾞl　　`　 ──　" ﾉ　 )Τ　 ―＜/／//l l l::::::::::::::::＼
::::::::::::::ヽ　（ ﾞl ﾞlﾞl |.ゝ　U　　 　　　　　　 　|　　　　　 .ノノ//:::::＼　￣￣ヽ
::::::::::::::::::＼_j リ l ﾚ　　　　　　　　　　　　　l　　　　U　　//:::::::::::::ぐ￣

　／::::::::::::::::|ﾞ!彡゜　　　　　U　　　　　　　　l　　　　　　/:::::―----ヽ､

彡ソ'/　 i､ |　く　　　　　　　　　　　　　　　　l　　　　　/::::::::::`ﾆン
　　　l.::从,.弋　ヽ　　U　　　　　　　　⌒ '"　　　　　 ./::::::::::::ﾐ
　　　乂　l|lヽ　　ヽ、　　　　　｀''ﾆﾆ''''''''''''''''フ″　　/: :lリ ＼l　　＜ （今さら投下できないなんて言えない……）

　　　　　 |三:.＼　　ヽ　　　　　　　　￣￣ ,,.　　　 /ｿノ
　　　　　 |三三 ＞,,,　ヽ　　　　　　 ﾞ"''''""　　　 /
　　　　 ノ三三三三＞ﾐ＼　　　　　　　　　U　 ｲ
　　斗≦三三三三三三三≧ 　　　　　　　　 付
≦三三三三三三三三三三三＞　　　　 ノ三式_
三三三三三三三三三三三三三三三三三三|三三三≡≡＝＝ー-

やっぱり龍門渕は書いてて安心できるなぁ（金銭的な意味で）

後で来れたら来ますー

じゃあ始めます

今ちょっとアレなので時間空いたり途切れ途切れな投下になるかもですけど了承下さいー

【 約束 ・ 2 】

傀「……」



雀ゴロA（ん？）

雀ゴロB（客か？）

透華（あ、あの方は……！）

智紀（……確か、傀さん）

純（こんな時にまた会うとはな……）

一（こ、これならもしかするともしかするかも……）



傀「打てますか？」

店主「え……と、その……」

雀ゴロA「1000点二千円、ウマはワンスリーでビンタは10万」

雀ゴロB「見ての通り手積み卓だ。それでよかったら入ってもいいぜ」

傀「……それで構いません」

透華「ちょ、ちょっと待って下さいまし！」

店主「今の半荘の僕のマイナス分はどうすれば……」

雀ゴロA「あぁ？　そんなもんそっちが背負うに決まってんだろ」

透華「し、しかしそれでは―――」

一「――透華」

透華「っ……」

一「マスターさんの分と透華の分は合計してボクが背負います。それで良いですね？」

雀ゴロA「よし。じゃあ二回戦開始だ」




東、雀ゴロA （＋62万2千円）
南、国広一 （▲95万2千円）
西、傀
北、雀ゴロB （＋33万円）

東一局、ドラは五萬。



雀ゴロA「……」ﾀﾝｯ

一「……」ﾀﾝｯ

傀「……」ﾀﾝｯ

雀ゴロB「……」ﾀﾝｯ



透華（いくらなんでも二人分の負けを背負うのは危険ですわ……）

店主（面目ないな。高校生の女の子に任せるしかないなんて）

純（それほど自信があるようには見えないぜ。国広くんよ）

智紀（傀さんが紛れを起こすのに期待してるとか……？）

七巡目



一（……さて、今回はどんなイカサマを仕掛けてくるのかな）ﾁｬｯ


１２３３六六六七1p2p8p8p9p 　 ２


一（できるだけこの人たちの手元から目を離さないようにしないと……）


――打、9p


一（……それに素点も稼がないとね。勝負は五回戦までだし）




チンピラ【 六萬暗刻の一向聴。七萬が浮き牌です 】

雀ゴロA（あいよ）ﾆﾔﾘ

雀ゴロB（……了解）ﾆﾔﾘ




傀「……」

三巡後



一（…こっちが先に来ちゃうかぁ）

１２２３３六六六七2p4p8p8p 　 ４


一（手変わりもあるし取れる聴牌は取っておこう）


――打、七萬




雀ゴロB「……ロン。5200だ」

4p赤5p5p5p6p二二二六八４赤５６



一（っ……！ 直前に四萬切りで三色を捨ててる……！？）




チンピラ「……」ﾆﾔﾆﾔ




一（そ、そうだったよ！通しも使われてるんだからこっちの手は筒抜けなんだ……！！）

雀ゴロA･･･25000
一･･･19800 （-5200）
傀･･･25000
雀ゴロB･･･30200 （＋5200）



一（同卓してる二人のイカサマに軽快しながら壁役の人に通しをさせないように打つ……か）


一（……難しいけどやるしかない！）




東二局。


ｶﾞﾗｶﾞﾗｶﾞﾗ…


一（洗牌してる間も油断はできない。積み込みだってしてくるだろうし……）


ｶﾞﾗｶﾞﾗｶﾞﾗ…


雀ゴロA「……」ｻｯ


一（あ…！ いま字牌を固めて持って行った！上山に積んでるからツバメ返しとかじゃなさそうだけど……？）

ｺﾛｺﾛｯ…


一「右６です」

傀「10……合わせて16ですね」

一（よし。これでさっきの字牌は全員の手牌に四散する）



ドラは3p。



一（とりあえず一つ目の狙いは阻めたかな？）



雀ゴロB（―――とか思ってんじゃねぇか？）

雀ゴロA（バカが。わざと分かりやすく字牌を積み込んだフリをしてやったんだよ）

雀ゴロB（そっちは囮……本命はこっちだよ！）ﾆﾔｯ



上山：■三■二■一■四■七■五■六■四■
下山：■■■■■■■■■■■■■■■■■



雀ゴロB（このまま進めば萬子の波だ。見てやがれ、二回戦もいただきだ）




八巡目



一（よし、ドラ暗刻！）ﾁｬｯ…

3p3p三五６７七七5p6p２３４ 　 3p


一（少しでも通しをしにくいようにバラバラに理牌してるけど……これで何とか持ちこたえたいな）


――打、三萬



雀ゴロB（……）

――打、赤５索


西北1p1p白 ３
６ 赤５



一（赤切り……？ 張ったのかな？）

次巡


一（……567の三色は無理だね。とりあえず萬子を解そう）


3p3p3p五６７七七5p6p２３４ 　 6p


――打、五萬



雀ゴロB「ロンだ。満貫」

中中中九九九2p2p８８８四六


一（！）

透華（っ……！）

純（こりゃやべぇ流れだな）

智紀（はじめ……）



西北1p1p白 ３
６ 赤５



一（赤入りの両面塔子を嫌ってわざわざ嵌張待ち……！？）

一（今局は後ろから牌が見えないように隠して打ってたのに……！？）


一（ボクから萬子が出ると分かってても都合よく萬子待ちにできるとは限らないはず）


一（河の牌はすり替えられてない。となると積み込み……片方の字牌積みは囮で片方の元禄積みが本命だった……？）




雀ゴロA･･･25000
一･･･11800 （-8000）
傀･･･25000
雀ゴロB･･･38200 （＋8000）




雀ゴロB「そんじゃ次行くぜ」


ｶﾞﾗｶﾞﾗｶﾞﾗ…



一（やられた……けど、混一に育つ前に流せたって考えれば……！！）


傀「……」

東三局、ドラは４索。



傀「……」ﾁｬｯ…

一五六1p1p2p3p２６８東東南 　 7p


――打、一萬



智紀（悪くはない……）

純（……あの黒服はW東が急所だな）




チンピラ【 親はW東対子の三向聴。ドラ無しです 】



雀ゴロA（なら東は死んでも出さねぇぜ？）

雀ゴロB（抱えて流局……だな）



傀「……」ﾆﾔﾘ

――――――――――――

―――――――――

――――――

―――



雀ゴロA「ノーテン」

雀ゴロB「こっちもノーテンっと」

一「……聴牌」



傀「……」ﾊﾟﾀ…ﾝ

五五六1p2p3p7p8p9p赤５６東東



店主（全く鳴けずに流局か……）




雀ゴロA･･･24000 （-1000）
一･･･14800 （＋3000）
傀･･･24000 （-1000）
雀ゴロB･･･37200 （-1000）

流れ一本場

一（傀さんは今まで振らずアガらず鳴かず……。動く気配が殆どないよ）


一（……やっぱり『やる』しかないのかな……）ﾁﾗｯ





店主（くっ……頑張ってくれ……！）

透華「あぁもう東ラスですわよ！」

純「お、落ち着け透華！飴でも舐めるか！？」

智紀「……純こそ落ち着いて」





一（みんな……）



一（ボクは自分自身の面子より、みんなの居場所が……みんなの笑顔が消える方が嫌なんだ）



一（だから―――ごめんね、透華）



一（約束…守れないや）



ｶﾞﾗｶﾞﾗｶﾞﾗ…

東四局一本場、ドラは８索。



一（……）

3p6p二三四１４６９９東西白



透華（一面子一雀頭……あまりパッとしない配牌ですわね）

純（黒服はこの前打った時と同じで全然動かねぇな）

智紀（それより、一の顔つきが変わったような……）




九巡目



一「……リーチ」

2p3p5p6p7p二三四２３４９９



　１ 西九白9p東
　一8p ６(ﾘｰﾁ)



雀ゴロA（懲りねぇな）

雀ゴロB（後ろから手牌が丸見えだぜ？）

チンピラ【 ……1-4p待ち、高目234三色です 】



雀ゴロA（これで俺達が振り込むことは無くなった）

雀ゴロB（あとはツモられねぇようにすり替えりゃこっちのもんだ）


傀「……」ﾀﾝｯ

雀ゴロB「……」ﾄﾝｯ



店主（……確か傀って言ったかな？　黒服兄さんは即オリか）




雀ゴロA（聴牌…だが）ﾁｬｯ…

三四赤五七七八八九1p1p3p4p4p 　 九


雀ゴロA（本来ならここで4pでド高目放銃だったか。残念だったな）


雀ゴロA（3p切りで同テン。しかもBの奴に差し込ませりゃ俺が頭ハネできる……貰った！）

――ﾀﾝｯ！


　　3p



一「……ロン」


雀ゴロA（――何っ！？）


ﾊﾟﾀﾘ…


2p4p5p6p7p二三四２３４９９



雀ゴロA（か、嵌3pだと……！？）

雀ゴロB（1-4p待ちじゃねぇのか！？）



一「一発がついて満貫です」




雀ゴロA･･･15700 （-8300）
一･･･23100 （＋8300）
傀･･･24000
雀ゴロB･･･37200

透華（は、一がやりましたわ！）

純（あぁ！……でも確かに1-4p待ちだったのになんで……？）

智紀（……違和感。まさか……）




雀ゴロA（このガキ……握り込んでやがったな！？）


2p3p4p5p6p7p二三四２３４９９


雀ゴロB（あいつは恐らく既にアガってるこの形で14枚目を隠し持ってやがったんだ）


雀ゴロA（フリテンと役さえ気をつけりゃどれでもアガれる…か）


雀ゴロB（油断してたぜ。このガキ、手付きがトーシロじゃねぇ）




――――――――――――――――――――――――――

――――――――――――――――――――――――――



二回戦終了


雀ゴロA･･･19700 → ▲58万円（計＋4万2千円）

一･･･25700 → ＋32万8千円（計▲62万4千円）

傀･･･23000 → ▲33万4千円（計▲33万4千円）

雀ゴロB･･･31600 → ＋58万6千円（計＋91万6千円）




雀ゴロA（なんとかBはトップを取れたが……）

雀ゴロB（まさかAの奴、こんな所で躓くとは。まぁまだまだ俺の独走状態だがな）



一（クビが残ってやっと二着、でも一着とはまだ150万円も差がある。あと三回戦で逆転できるのか……？）



純（さっきから妙だな……）

智紀（変なアガリばかり。無かった牌が急に出てきたり、あった牌が無くなったりする）

透華（……一、まさかあなた……）

店主（浮きの二着取れたのは大きいけど、150万円の差はもっと大きい……）


ｶﾞﾗｶﾞﾗｶﾞﾗ…


雀ゴロA「じゃあ次行くぞ」

雀ゴロB「三回戦だな――」




傀「……ビンタを上げませんか？」




一（え……？）

雀ゴロA「久し振りに喋ったと思ったらビンタupか？　兄ちゃん」

雀ゴロB「俺らはいいぜ？ そっちの嬢ちゃん達の懐具合はどうなんだ？」

一「……いいかな？ 透華」



透華「か、構いませんわ！」

純「そ、そうだ！気にせずやっちまえ！」

智紀「……頑張って」

傀「……では20ビンで」ﾆﾔﾘ…



一（傀さんが笑った！ まさか次の半荘から動くの……！？）




三回戦開始


東、雀ゴロA （計＋4万2千円）

南、一 （計▲62万4千円）

西、傀 （計▲33万4千円）

北、雀ゴロB （計＋91万6千円）

今日はここまでです

本編だとまず見られない一ちゃんのイカサマ解禁を勝手にやってみました

今週中にまた来られたら来ますー

もう少ししたら始められるかもですー

来れなくても明日には再開しますー

じゃあ再開しま

【 約束 ・ 3 】

三回戦

東、雀ゴロA （計＋4万2千円）
南、一 （計▲62万4千円）
西、傀 （計▲33万4千円）
北、雀ゴロB （計＋91万6千円）



ｶﾞﾗｶﾞﾗｶﾞﾗ…


雀ゴロA（見てろよガキ共……）


ｶﾞｼｬｯ


上山：5p6p■■■■■■東東■■北■■■■
下山：三二■■■■■■四東■■北■■■■



雀ゴロA「……５の２。足して７だ」ｺﾛｺﾛｯ




東一局、ドラは東。



雀ゴロA（配牌でW東ドラ３……貰ったぜ）ﾆｯ…


二三四七九3p5p6p9p東東東北 　 8p

透華（な、なんですのこの配牌は！）

純（まさか積み込みやがったのか！？）

智紀（全然分からなかった……）



雀ゴロA「……」

――打、3p




傀「…ポン」


　ぱた…


2p7p8p一一三六２３８９ 　 （3p↑3p3p）



透華（！？）

店主（で、出た！傀さんの訳分からない仕掛け！）

純（なんだこりゃ……）

智紀（……純も人のこと言えないと思う）

傀「……」ﾂｯ…


　　六
　　萬



一（……）

雀ゴロB（3pをポン？　染め手か？）

雀ゴロA（にしても嫌なタイミングで鳴いてきやがる奴だな……）



チンピラ【 この黒服の手はバラバラです 】



雀ゴロA（……何？）

雀ゴロB（じゃあなんでこんな馬鹿げた仕掛けをしやがった？）



傀「……」…ﾆﾔﾘ

七巡目。



傀「……」 ﾄ…ｯ


六8p7p4p北八
7p


雀ゴロA（4-7pも八萬も俺に入ってたのか！食い取る為に鳴きやがったな！？）

雀ゴロB（これ見よがしにツモ切りやがって。この黒服も相当打てるっつう事か……）




一「……リーチ」ﾀﾝｯ


一1p2p發中 ７(ﾘｰﾁ)



雀ゴロA（ちっ。こっちも来やがったか）

雀ゴロB（だが……）

チンピラ【 ……待ちは二-五萬。赤もなし 】



雀ゴロA（なのに即リーと来た。今度も14枚目を握り込んで一発ロンを狙ってやがるのか？）

雀ゴロB（まぁいい。アガった瞬間にその細腕を掴んでやる）



ﾀﾝｯ

ﾁｬｯ……ﾀﾝｯ

ﾄﾝｯ…



雀ゴロA（あ？ ロンしねぇぞ？）

雀ゴロB（握り込みの一発出アガリが狙いじゃねぇのか？）



一（……）


ﾁｬｯ…



一「ツモ！」