海未「音ノ木坂食堂」 (16)

ガララ

店主「いらっしゃい」

女子高生「…」

店主「おや?これは珍しい顔だね」

女子高生「…」

店主「へ~。出稽古にねぇ。そんなのあるんだ?それで家に誰も居ないの?」

女子高生「…」

店主「あれ?お祖母さんも居ないの?」

女子高生「…」

店主「へえ。気を使ってくれたんだけど友達はみんな空いてなかったんだ?」

女子高生「…」

店主「ああ、そうなの?まだまだ元気だね…」

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女子高生「…」

店主「ああ、穂むらの穂乃果ちゃんね?こないだ久しぶり来たけどなんかしっかりしたよね?」

女子高生「…」

店主「みたいだね。生徒会長までやってるなんて少し驚いちゃったよ」

女子高生「…」

店主「うん。スクールアイドルのリーダーもやってるみたいだしね」

女子高生「…」

店主「え?いつの間にか穂乃果ちゃんが先に行ってしまうような気がする?」

女子高生「…」

店主「なるほどね。子供の頃からずっと一緒に居たんだもんね?」

女子高生「…」

店主「隣を歩いてると思ってた友達が…か…」

女子高生「…」

店主「追いかけるので精一杯か…」

女子高生「…」

店主「ああ…時々思うんだ?彼女はどんどん成長して行くけど自分はスクールアイドルをやって弓道も好きで日舞の家元の跡取り娘って言うのもあって?自分の進むべき道が分からなくなる時があるんだ?」

女子高生「…」

店主「いいんだよそれで。みんな手探りで生きてるんだからさ」

女子高生「…」

店主「うん。きっと穂乃果ちゃんも同じ事を思ってるよ。だって君達は親友でライバルなんだからさ」

女子高生「…」

店主「さあ、元気が出たらこれでも食べな」

ガララ

店主「いらっしゃい」

女子中学生「…」

店主「おや?これは随分可愛いお客さんが来たね」

女子中学生「…」

店主「うん。だいたいの物は作れるよ」

女子中学生「…」

店主「え?ボルシチ?ごめんね。ちょっと分かんないかな…」

女子中学生「…」

店主「よし。じゃあ、一押しの物を作ってあげよう」

女子中学生「…」

店主「はい。肉じゃがだよ」

女子中学生「…」

店主「そうだろ?美味しいだろ?」

女子中学生「…」ポロポロ

店主「え?ど、どうしたの?泣くほど美味しかったかい?」

女子中学生「…」

店主「うん」

女子中学生「…」

店主「そっか。お姉ちゃんと喧嘩しちゃったんだ?」

女子中学生「…」

店主「うん、うん。そっか、お姉ちゃんがいつまで経っても子供扱いするの?」

女子中学生「…」

店主「なるほどね」

女子中学生「…」

店主「いや、違うね」

女子中学生「…」

店主「ケンカの内容は知らないけどそいつは違うね」

女子中学生「…」

店主「お姉ちゃんなんだから心配するよ。そいつは仕方ないよ、大事なんだから心配するさ」

女子中学生「…」

店主「君がお姉ちゃんって呼ぶんだもん。 守ってやりたいって思うさ。信用してないんじゃいよ。でも、ただ可愛いし大事だから心配にもなるんだよ」

女子中学生「…」

店主「鬱陶しいって思うかもしれないけどね。そう思われたってお姉ちゃんは妹の為なら命だって賭けられる…そんな生き物なんだよ」

女子中学生「…」

店主「え?おじさんは二人兄弟の次男だよ?」

女子中学生「…」

店主「まあ、でもこの歳になると分かるもんなのさ。なんなら隅の方に隠れて座ってる子に聞いてごらん?同じように姉妹ゲンカして逃げて来たみたいだから」

女子高生「!?」

女子中学生「…」

店主「え?あっ、そうなの?雪穂ちゃんと友達なんだ?そうか…」

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